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議事概要(PDF形式:358KB)
政府広報事業評価基準等検討会
第 10 回議事録
内閣府大臣官房政府広報室
第 10 回
政府広報事業評価基準等検討会
議事次第
日
時
平成 21 年 5 月 21 日(木)13:30~15:30
場
所
内閣府5階 特別会議室
1. 開会
2. 谷本副大臣挨拶
3. 委員の交替について
4. 平成 21 年度取扱事業者選定結果等について
5. 平成 20 年度政府広報の主な実績、効果等について
6. 閉会
○梶山座長
それでは、ただいまから、政府広報事業評価基準等検討会を開催させていただきます。
本日は、お忙しい中をお集まりいただき、ありがとうございます。
始めに、本検討会を主催いたします谷本内閣副大臣からごあいさつをいただきます。よろしくお願
いいたします。
○谷本副大臣
皆さん、こんにちは。内閣府副大臣の谷本龍哉でございます。本日は、第 10 回の政
府広報事業評価基準等検討会開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
委員の皆様には、常日ごろから政府広報業務に対しまして御協力をいただきまして、ありがとうご
ざいます。心から感謝を申し上げます。
前回の会議では、政府広報の主な実施状況や、各種媒体の取扱事業者の選定について御議論をいた
だいたと思いますが、本日は本年度の取扱事業者の選定結果や、昨年度の主な広報の実績、効果など
を御報告させていただく予定となっておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
また、最近では、経済危機の克服に向けた経済危機対策の広報や、あるいは今、非常にマスコミを
にぎわせています新型インフルエンザについての広報などが重要なテーマとなっております。厳しい
財政状況の中ではありますけれども、一層、効果的、効率的に実施できるよう、今後とも協力をお願
いしたいと思います。
簡単ですけれども、以上でごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○梶山座長
ありがとうございます。副大臣は、所用のため、ここで退席させていただきますので、
よろしくお願いいたします。
○谷本副大臣
よろしくお願いいたします。
○梶山座長 どうもありがとうございました。
(谷本副大臣
○梶山座長
退室)
それでは早速、議題の3に入らせていただきますが、「委員の交替について」でござい
ます。
最初に、委員の交替がございましたのでお知らせいたします。遠藤さゆみ委員が大学卒業と就職の
ため、委員を退任されまして、新たに慶應義塾大学の森本えりかさんが委員に就任されました。
森本委員の方から、一言ごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○森本委員
はじめまして、森本えりかと申します。よろしくお願いします。
この政府広報についてはお話を伺うまでは特に気をつけて見ていたわけではなくて、3月にお話を
受けた後に新聞だとか、よく見てみるとたくさんあるなということに気づいて、特に大学生でよくパ
ソコンを使うので、政府広報オンラインの情報とか、画像がすごく充実していて、短時間で気軽に見
られるので見させていただいています。
いろいろなことが初めてで分からないことだらけですが、いろいろな経験をさせていただきたいの
でよろしくお願いします。
○梶山座長
森本委員には遠藤前委員と同様、インターネット媒体ワーキンググループと、海外広報
媒体ワーキンググループの構成員をお務めいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいた
します。
1
新しい検討会構成委員の名簿と、ワーキンググループの構成委員の名簿は、資料の1及び資料2を
御参照いただければと思います。
なお、本日は、石崎委員、鍛治舎委員、山本委員が所用のため御欠席と伺っております。
それでは、早速、議題の4「平成 21 年度取扱事業者選定結果等について」に入りたいと思います。
平成 21 年度の取扱事業者選定結果等につきまして、事務局から説明をお願いいたします。よろしく
お願いします。
○幸田参事官
それでは、まず資料の3と4につきまして御説明を申し上げます。
まず、前回開催後の状況といたしまして、資料の3でございますけれども、平成 21 年度の政府広
報予算の額が決定いたしております。その状況でございますけれども、合計の欄に書いてございます
ように、20 年度の予算が 92 億円だったのに対しまして、21 年度予算は 90 億 5,800 万円となってお
ります。
その内訳でございますけれども、
こちらに書いておりますとおり、
テレビが 27 億円強で全体の 30%
程度、ラジオが 2 億 4,000 万程度で全体の 2.7%となっております。
参考までに、一番右の欄に、電通で調べております日本の広告費を載せてございますけれども、特
徴といたしましては、政府広報の場合は新聞が多いということでございます。
ちなみに、これは内閣府政府広報室の広報予算でございますけれども、政府全体の広報経費はここ
には記載しておりませんので、口頭で申し上げますと、20 年度が 659 億円だったのに対しまして、21
年度は 451 億円ということで、広報経費は厳しい財政状況ということもございまして、30%以上の大
幅な削減となってございます。その中で、政府広報につきましては、2%程度の削減にとどまったと
いう状況になってございます。
それからもう一つ、資料としてお出ししておりませんけれども、現在、国会で審議をされておりま
す 21 年度の補正予算にも追加的に政府広報経費を計上いたしておりまして、経済対策に関する広報
経費ということで 4 億 5,000 万円ほど計上されておりまして、補正予算が成立いたしましたらこれが
追加になりますので、95 億程度の予算執行ができる状態になるというのが、まず予算についての御報
告でございます。以上が、資料3の御説明ということでございます。
続きまして、資料の4でございます。資料のつくりといたしましては、左側が 20 年度の政府広報
のそれぞれの事業者の選定結果ということでございまして、右側に 21 年度の選定結果を、年間契約
についてはほぼ終えておりますので、改めて御報告させていただいております。個別には、総合評価、
企画競争をやったものについてはそれぞれのワーキンググループの先生方の御審査もいただきまし
たところでございますけれども、一番上の方から資料の見方だけ御説明いたします。
一番上はテレビの『そこが聞きたい!ニッポンの明日』というフジテレビの番組でございますけれ
ども、これについては企画競争で選定を行いまして、結果として今年もフジテレビということで業者
が決まっております。
一番右側の外に(2)と書いてございますけれども、これは2業者が入札に参加してきた中で、こ
のフジテレビに決まったというようなつくりになっております。それから、20 年度と比べて予算減に
伴って廃止された媒体が2つほどございます。その他、昨年度と比べて事業者が変わったところが黄
2
色になっているものでございます。
引き続きまして、資料の5でございます。20 年度の政府広報をさまざまやった内容を御報告させて
いただきまして、それについて今後評価していくに当たって御意見を賜りたいというのが今日の会議
の主だった趣旨でございますけれども、資料の5は、政府全体で政策評価を行っておりますけれども、
内閣府でも政策評価を行うという枠組みになっておりまして、その説明の資料でございます。
最初の丸のところに書いてございますけれども、内閣府の主要な施策について、その政策効果を把
握し、政策の見直しなどに反映させるための政策評価、事後評価を行うということになっております。
それで、20 年度の政策評価につきましては、昨年の6月に政策の目標をそれぞれ定めておりまして、
内閣府の政策について 20 年度の結果を、いろいろな効果を測定した上で、今年の8月ごろを目途に
その結果を公表するという段取りになっております。
それで、下の表に掲げておりますのが、昨年度の6月に内閣府として決めた政策評価の目標のうち、
政府広報にかかる目標がどういうふうに決められているのかということでございまして、それが参考
として書いてございます。
一番下から2つ目の欄のところにございますけれども、広報に関しては、実施した広報に対するア
ンケート調査における理解度と満足度、これらが 60%以上であるということを基本的な目標として掲
げております。その他、調達あるいは経費支出に関するいろいろな取決めがございますので、その取
決めをきちんと守って実施していくということが目標として掲げられております。こういったものに
沿って、今後政策評価のプロセスが内閣府の中で行われるわけでございますけれども、それに当たっ
て、本日先生方からいただいた御意見につきましても、これも踏まえて政策評価を今後やっていきた
いと考えております。
もちろん、この政策評価のプロセスだけの問題ではなく、政府広報室としても本日先生方から 20
年度の実績について、いただいた御意見を 21 年度以降のさまざまな広報に活かして行きたいと考え
ておりますので、よろしくお願いをしたいと考えている次第でございます。
私の方からの説明は以上とさせていただきます。
○梶山座長
ありがとうございました。それでは、ただ今の説明につきまして御質問などございまし
たら、よろしくお願いいたします。
○濱田委員
先ほど、政府全体の広報経費が 21 年度で 451 億円とありましたが、これは政府広報室
のこの予算は別にしてですか。込みですか。
○幸田参事官
込みでございます。広報経費全てが、これも含めて 451 億円ということです。一般会
計、特別会計、全て込みの予算です。
○梶山座長
○林委員
他にございますか。
選定結果の方で、障害者向け資料は昨年度と同じ日本広報協会が出ておりますけれども、
今回は視覚障害者の生活目線をしっかり見定めて作っているというところを訴えていらっしゃった
のはとてもよかったと思います。前回のときにそれをすごく感じておりまして、そういう立場を申し
上げたいなと前から思っておりました。今回晴眼者の立場を出していらっしゃるのはよかったなと私
は思っております。
3
○梶山座長
ただいま、今年の新しいポイントについて御指摘があったわけですけれども、この点に
ついて何かございますか。
○岸参事官
業者は去年と同じ日本広報協会ということですが、ちょっとレイアウトを変えたり、独
自にいろいろ視覚障害者の活動を紹介する項目を増やしたりする方向で今、第1回目を制作中でござ
います。基本的に、年4回予定しております。
○梶山座長
他に、何かお気づきの点とか御意見はございますでしょうか。
一連の選定をやらせていただいて感じたんですけれども、ものすごく膨大な作業で、なかなかやり
がいがあるというか、難しい面もございますね。そういった評価の過程とか、御意見は何かありませ
んでしょうか。
○濱田委員
一遍に評価してしまわないと、途中で、自分で基準が分からなくなってしまいますね。
○梶山座長
プレゼンテーションの要点について送っていただいたのでそれも参考にさせていただ
いたんですが、プレゼンテーションで感じたものがあったら、次回以降もいろいろと詳細な情報を事
前に送っていただけると助かるので、是非よろしくお願いしたいと思います。
どうですか、御覧になっていて何かございますか。
○田中委員
やはり点数の付け方にいろいろ課題があるというところで、もう少し自分自身でも点数
に差を付けていきたいなと感じることがあります。
ただ、この問題の項目については、これ以上、真剣に考えれば考えるほど点数に差が付かないよう
なところもありまして、評価表をどういうふうに精査するかというのが今度の課題かと思っています。
あとは、価格点が大きく寄与しますので、せっかく企画がいいなと思っても価格でどんでん返しに
なっていい物が選ばれないと言うと語弊があるかもしれないですけれども、透明性があって適正に選
んでいるというところでは 100 点満点だと思うんですけれども、やはり広報の効果ということを考え
たときには、いい企画を選んで世に出していくということが効果的な広告をする上では一つの大きな
柱になってくると思いますので、これだけの分量があるとちょっと難しいのかもしれないですが、一
応点数が出た時点で、少し大きなものとか重要なものに関しては、それが果たしていいかどうかとか、
そういう議論をできる機会があった方がいいのかもしれないということを感じています。
○小林委員
評価の項目は、こういう選定でいいのかなというふうに疑問を持ったりしながら評価を
したわけですけれども、結果を見ると、やはり私がこちらの方を選ぶべきだというところに決まって
いるので、大方の見方というのはあの評価の仕方でいいのかなという感じを持ちました。
個々については、こんな評価の仕方でいいのかなというふうに、その点数の付け方も含めて思いま
したけれども、結果としては納得をしたということです。
○梶山座長
確かにこの横の評価ではいろいろありますけれども、全体の総合点みたいなものは割と
落ち着くところに落ち着いているという感じがしないではないですね。
○小林委員
○林委員
そうですね。安心しました。
ゼロを付けるというのは、なかなか勇気が要りますね。今まで付けてはいませんけれども。
○梶山座長
2とか9もなかなか勇気が要りますね。一生懸命出されているという気持ちを思うと、
余計に勇気が要りますね。
4
何か、他に感じられたことはございますでしょうか。
○兼川委員
この間も申し上げましたけれども、実務的なところの評価がどうしても難しいなという
ことは毎回思いまして、ここの業者とはやりやすいとかという意見を何か聞かないと分からないなと。
想像でやってしまうから、たくさん実績があるところはいいんだろうなとか、そういう話になってし
まうので、どうしてもそこの点数の差というのは付けにくいから、1点とか2点とか、よほど経験が
ないところは低くしますが、そうするとまた参入障壁みたいになるわけですよね。
そこは、いつも難しいなと思いながら平均点みたいなことになってしまっている感じですので、少
し伺えたらいいのかもしれないです。どんな感じなのか、どういうところが仕事のしやすさと結び付
くのかとか、点数を付ける以上は聞ければいいかなと思うこともあります。
○田中委員
実績というのは会社の実績で、今回ここにエントリーしてきたスタッフの実績ではない
場合が結構ありますので、やはりそこは精査しなければいけないかなと思うのと、仕事を獲得してか
らどんなふうに真剣にクリエイティビティを発揮してくれるかというのがポイントになってくると
思いますので、プレゼンのときにクリエイティブディレクターなり、企画のプランナーなり、中心に
なる人が今回のこのテーマについてどんな問題意識を持っているかとか、そういうことを最初のヒア
リングで聞くと、意識とか仕事にかける熱意とかが分かるかもしれませんので、それはプレゼンで確
認いただくといいかもしれないです。
○林委員
専門の方が御覧になればよく分かることだと思うんですけれども、会社の組織の評価につ
いては、私どもは書類を見せていただきましても書いてあるとおりそのまましか分からない。当然、
標準点以上のものを出していらっしゃったんだろうと思いますので標準点しか付けられない。ある程
度、大きな名前の会社に対しては1点ぐらい上になるかもしれない。その辺のところしかどうしても
付けられないところがあって、毎回もう少し深く読まなければいけないかなと思いつつ、ある程度の
線を付けてしまうというところはやむを得ないのかなと思っております。
○梶山座長
確かに、制作体制などになりますと分からない面があって、私なども評価するときにイ
ンターネットでもう一回、全部の会社のホームページを開いたりして、それも参考に入れてやっては
いるんですが、直接クリエイティブな仕事をされている方だと、この人はというような勘が付けられ
るという面もあるんでしょうけれども、それにしても難しい点はありますね。
○兼川委員
折込広告の折り込み方で、何県に何部とか、何市に何部とかというので、あれもよく見
ると会社によってちょっと考えが違ったりするけれども、あれはおおよそ出してこられているので、
不都合がないならば皆、平均点でいいのかと思うんですが、そこは実際のところはどうなんでしょう
か。いろいろな会社の折込みの振り分け方で、過去に不都合があったのかどうか、聞いてみたいと思
います。
○岸参事官
前回は 10 社ぐらいあったと思うんですけれども、ほとんどの会社が折込みの方法は、
新聞の発行部数と 3,600 万部の折込み数を割って 80%ちょっとぐらいになるんです。それで、私たち
がお願いしているのは、都道府県ごとに余りバランスを欠かないようにということで、ほとんどの会
社はそれに沿った形で出てきています。
ただ、ある会社は、場合によっては、ある特定の新聞社だけは全紙折り込むとか、そういう企画を
5
出してきているところもあります。そういうところは、私たちの考えとちょっと合わないのでどうか
なということで、それぞれそれなりの評価をするようになると思うんですが、基本的には実行すると
きに配布部数が決まってから改めて販売店とか、そういう関係ももっと細かい数字をもらうわけです。
そういうことで、余り問題が起きないように、例えば世帯を中心に折り込むようにしていますので、
会社の多い地域には外してほしいとか、そういう指示も出しながら実際はやっております。
○兼川委員
そうしますと、大体出されてきているところは、そうおかしいことはないと理解しても
いいんでしょうか。
○阪本室長
基本的には 4,500 万部新聞を発行されているんですが、その全部に折り込めば間違いな
いんですけれども、それだとかなり重複する部分もありますので、いかに重複を避けて効率的にやる
かということで、3,600 万部ぐらいあれば重複購読世帯も含めて新聞購読世帯には行くだろうという
計算なんですけれども、やはり代理店ごとに工夫の違う部分がありますので、そこは確かに詳細によ
く見ていく必要があろうかと思っております。これだという決め手がなかなかない部分だと思います。
○濱田委員
逆に、はしにも棒にもかからない案が出てくる可能性はそう高くはないということなん
でしょうね。
○林委員
都市で、特に私の自分のところで見ても分かるんですけれども、新聞を取らない方が随分
多くなっていらっしゃる。なかなかこの頃は折込みも届かないところが都市でも多くなっているとい
うことです。
○濱田委員
私は埼玉県なんですけれども、埼玉県は 700 万人の人口がいまして、新聞を取っている
世帯の構成員は 600 万人です。100 万人には折込みでやろうとする限りは届かないという状況で、埼
玉なんかは学生さんの単身世帯も多いですから、そういう状況にはなっていますね。
○梶山座長
そうですね。学生さんたちは、家では余り取りませんね。
○濱田委員
例えば、新聞を取らないけれどもチラシだけ欲しいという御家庭があるので、今度リク
ルートさんがラジオ、テレビのラテ版だけのカバーを作って、それに折込みを挟んで配布するという
のを川崎とか、最近は世田谷などでも始めました。
ですから、新聞の部数がこういう状況の中で、新聞折込みが全然違う形になっている可能性もある
というような変化は出てきています。まだリクルートのは実験的な話ですから、大きな数になってい
ませんけれども、1 つの変化の芽ですね。
○梶山座長
流れとしては、テレビも若い人は前から比べると見なくなってきていて、インターネッ
トが相当増えていますね。
○濱田委員
マス媒体でグリップするのが、インターネットもマス媒体でグリップできませんし、カ
バーするメディア自体がなくなり始めているという状況だと思います。
○小林委員 広報活動の成果の測定方法というのはあるんですか。つまり、新聞にこれだけ広告があ
った、それが一体どれだけ浸透したのか、という成果を測る方法です。
○小川広報官
○梶山座長
その辺は、また後で議論させていただきます。
評価の面で、危機管理ということが非常に重視されて評価項目に出ておりますけれども、
こういう危機管理的な状況というものはこれまでも起きているんでしょうか。非常時の態勢とか、そ
6
ういったことはどうでしょうか。
○幸田参事官
今まさにやっております新型インフルエンザの広報ですとか、過去においても阪神・
淡路大震災が起こったときですとか、食品の安全の関係ですとか、どうしてもマスメディアを通す場
合は広報に時間がかかりますので、なかなか難しくて、報道が中心になるんですけれども、それでも
阪神・淡路大震災のときもいろいろ広報いたしましたし、今の新型インフルエンザについても先週新
聞で全面広告をやりましたし、今まさにテレビスポットもやっております。そういう形で、危機管理
の事態においてもなし得る広報というものはマスメディアを使ってやる努力はしているということ
だと思います。
○梶山座長
やはり、大切な項目だということですね。ほかに何かございますでしょうか。
もしなければ、この議題はまた御指摘の点がございましたら御意見を伺うことにいたしまして、次
の議題に入らせていただいてよろしいでしょうか。
では、議題5の「平成 20 年度政府広報の主な実績、効果等について」
、先ほど小林委員の方からも
御質問がございましたけれども、それも含めて説明をよろしくお願い申し上げます。
○岸参事官
それでは、説明させていただきます。
まず、新聞記事下広告でございますが、資料の6-1を開いていただきたいと思います。「読売新
聞広告ネットモニター調査」ということになっておりますが、これは読売新聞のモニターから 350 名
程度を抽出しまして、インターネットによって調査を行ったものでございます。それで、20 年度は、
一番上に「第4回アフリカ開発会議」の記事下のコピーを掲載してございますが、15 段の記事下広告
を4回、7段の記事下広告を 10 回、調査を行っております。
まず、最初に接触率ということで書いてございますが、接触率というのは調査の中で「確かに見た」、
「見たような気がする」という人たちの合計の割合を示しております。全てを御説明すると時間がか
かってしまいますので主なものを挙げさせていただきますと、この 14 回の中で全てのものが 70%以
上の接触率を得ております。更に、その中でも5月 25 日掲載の「第4回アフリカ開発会議」、あるい
は5月 28 日、29 日掲載の「改正道路交通法の施行」とか、7月 13 日に掲載しました「所得変動に係
る経過措置を受けるための申告」
、あるいは 11 月8日掲載の「事故米対応」とか、1月 17 日掲載の
「長寿医療制度に関する啓発」
、あるいは3月 14 日掲載の「定額給付金のお知らせ」など、この6テ
ーマにつきましては 80%以上の接触率を得ております。
次に、注目率というのは、先ほどの接触率の中でも「確かに見た」という人の割合を示しているわ
けでございますが、最も高かったのは最後になりますが、3月 14 日に掲載しました「定額給付金の
お知らせ」、こちらの方が 72.3%という数字となっております。
ちなみに、一番低かったのは、9月7日掲載の「全国健康保険協会の設立」、こちらの方は 37.8%
と 14 調査の中で一番低い数字となっております。
次に、理解度という最後の数字でございます。こちらの方は、特に高いものを申し上げますと、5
月 25 日掲載の「第4回アフリカ開発会議」が 91.8%、5月 28 日掲載の「改正道路交通法の施行」が
90.0%、3月 14 日掲載の「定額給付金のお知らせ」が 90.3%、この3つのテーマが 90%以上の高い
理解を得ているということでございます。
7
一方、先ほど目標値の説明を幸田参事官からしましたが、この中で6月 28 日掲載の「長寿医療制
度」が 57.4%、9月7日掲載の「全国健康保険協会の設立」が 57.8%、もう一つ、9月 30 日掲載の
「長寿医療制度・国民健康保険の保険料等の変更について」が 49.8%と、この3テーマが目標値の
60%を切っております。
なお、接触率と理解度、両方とも非常に高い値を示しているものが5月 25 日の「第4回アフリカ
開発会議」、5月 28、29 日掲載の「改正道路交通法」
、3月 14 日掲載の「定額給付金のお知らせ」
、
この3テーマはいずれの数字も高い値を示してございます。
以上が新聞記事下の広報効果の関係でございますが、次に折込広告についてでございます。こちら
の方も、年代構成等を踏まえて 2,000 サンプルをインターネットによって調査を行っておりまして、
折込広告は年3回実施しております。
資料の6-2でございますが、まず1回目が9月1日から2日に折り込みました「長寿医療制度の
お知らせ」でございますが、こちらの方の認知度は、
「見た」
、
「後で見るために保存してある」、ある
いは「折り込まれたことに気付いたが、よく見なかった」という3項目を足し合わせた数字でござい
ますが、25.9%となってございます。理解度の方は、
「よく理解できた」が 5.4%、
「まあ理解できた」
が 75.7%でございまして、それを合わせた数字が 81.1%となってございます。
満足度の方は、このときに調査項目がありませんでしたので空欄となってございます。
次に2回目の折込みでございますが、裁判員制度をテーマにしたものを 11 月 16 日から 18 日に折
り込みました。こちらの方は、ちょっと趣向を変えて携帯電話を使ってインターネットによって調査
をしてみたわけですが、携帯ということもあって認知度だけしか取れませんでしたが、19.8%でござ
いました。内訳は、
「読んだ」が 10.2%、
「後で読むために保存してある」が 2.2%、
「気付いたが、
よく読まなかった」が 7.4%でございまして、合わせて 19.8%ということでございます。
3回目が、「ねんきん定期便」の折込みでございます。3月 22 日から 24 日に折込みまして、こち
らの方はインターネットによって調査を行いました。内訳は、
「見た」という人が 14.0%、「後で見る
ために保存してある」という人が 3.9%、「折り込まれていたことに気がついたが、よく見なかった」
が 8.5%でございまして、合わせて認知度は 26.4%ということでございます。
次に、理解度につきましては「よく理解できた」が 4.3%、
「まあ理解できた」が 62.6%でござい
まして、合わせて 66.9%でございます。
満足度につきましてもこの調査では取ってございまして、
「満足」が 12.1%、
「やや満足」が 53.8%、
合わせて 65.9%という結果でございまして、先ほどの目標値の 60%をクリアしてございます。
最後に「Cabi ネット」、資料6-3でございますが、こちらの方は行政経費削減に向けた政府等の
提言を踏まえまして、実は9月号につきましては 16 万 8,500 部発行してあったわけですが、そうい
う政府等の提言を受けまして1月号から発行部数を6万部に削減をいたしました。ですから、9月号
の場合は 16 万 8,500 部、こちらに掲載してございます3月号につきましては6万部の発行部数でご
ざいます。
それで、それぞれの「Cabi ネット」に読者アンケート調査のはがきを挟み込んで読者から返送して
いただきました。9月号につきましては、16 万部以上発行していた関係もありまして回収が 325 あっ
8
たわけですが、3月号はちょっと減った関係もありまして 75 程度しか回収はありませんでした。そ
ういう中で、9月号につきましては理解度が 58.8%、3月号の方は理解度が 49.4%、役立ち度が
66.2%、3月号については 66.7%と、こちらに記載してございますような結果となってございます。
私からは、以上でございます。
○梶山座長
○柏原参事官
どうもありがとうございました。
引き続きまして、私、放送を担当しております参事官の柏原です。私の方からは、資
料の6-4及び資料の6-5について簡単に説明をさせていただきたいと思います。
まず資料の6-4ですけれども、これは平成 20 年度に私どもの方で実施をいたしました、テレビ・
ラジオの定時番組の視聴率、聴取率というものを掲げてあります。
放送媒体の場合は、主に到達度の指標を見るという意味で視聴率等を見ていくということを従来か
らしているということでございます。この6-4にも記載のとおりでありますけれども、左側の『そ
こが聞きたい!ニッポンの明日』
、フジテレビ、以下4つがいわゆる地上波VHFでテレビで放送して
いるというものでございます。この4つの関東地区の視聴率、年間の平均を掲げてありますけれども、
19 年度と比較して大きな変化はなかったと考えております。
それ以下、左の一番下の『峰竜太のナッ得!ニッポン!』、BS朝日、それから右側がCSの『MY
JAPAN』、UHFの『Just Japan プラス』、ここまでがテレビのBS、CS、UHFです。
それから、AMラジオの『栗村智の HAPPY!ニッポン』、FMラジオの『中山秀征の Beautiful Japan』
の聴取率もここに掲げてありますけれども、これらも 19 年度と大きな変化はなかったということで
ございます。
あとは、20 年度の特徴的なものとして資料6-4の右側の一番下、
『本上まなみのサミット情報
未
来へのメッセージ』という3か月間限定の5分番組、それの総集編としての1時間番組を7月のサミ
ットに向けて実施をしたということでありますけれども、これらの視聴率も一応掲げてあります。こ
れは、ゴールデンの時間帯に5分番組については実施いたしましたので、比較的高い視聴率が出てい
るということでございます。
それから、次の資料の6-5でございます。これは、私どもが平成 20 年度に実施した4種類のテ
レビスポットについて、事後的にビデオリサーチ社に調査を依頼してデータをもらったということで
ございます。
それぞれ、資料6-5の左側は「①後部シートベルトの着用推進」で7月の下旬、それから「②振
り込め詐欺等被害防止「還付金等詐欺編」
」ということで、これを 10 月に実施、それから右側の「③
北方領土問題」
、
「④緊急雇用対策」ということでやっておりまして、GRP、それぞれこの表に掲げ
てあるとおりの投入をしたところ、それぞれ①、②、③についてはこの表に掲げてあるとおりの認知
率が出ております。
④の「緊急雇用対策」ですが、これは①から③までの3倍相当の量を投入しておりますけれども、
これの認知率については、今ビデオリサーチ社からデータをいただくのを待っている状況でございま
す。
説明については以上でございます。よろしくお願いいたします。
9
○大竹企画官
続きまして、政府インターネットテレビ関係の御説明を申し上げます。私、担当して
おります大竹と申します。
配布資料の6-6を御覧いただきたいと思います。政府広報オンラインは、政府の重要な施策で国
民に周知すべき情報を総合的に提供しているものであります。資料につきましては、14 年度運用
開始からのページビュー数を記させていただきました。19 年度につきましては対前年度7%の減、20
年度は対前年度比3%の減と、若干の減となっております。ただ、総数としましては3か年連続して
1,000 万件を超えております。
政府広報オンライン上では、先ほど申し上げた内閣の重要施策や緊急情報などの最新情報につきま
しては特別なバナーを設けるなどして、国民に運用しやすく見やすい画面づくりと、官邸ホームペー
ジや政府広報インターネットテレビ、それと各府省のホームページとの連携を図りながら提供してき
ました。
今後につきましては、国の施策や取組み全体についてアクセスできる窓口として、多くの人が訪れ
てくれるような中身づくりと情報の収集に努めたいと思っております。
1枚めくっていただきまして、政府インターネットテレビの月間アクセス数ですが、資料6-7を
御覧になってください。これは、平成 17 年 11 月以降の運用開始からのストリーミングアクセス数を
グラフで示しております。19 年度は対前年度比が 48%の増の 318 万、20 年度は 46%の増の 465 万の
アクセス数となり、2年連続して大幅にアップしております。
要因として考えられるものとしては、掲載コンテンツの充実、それと総理官邸ホームページ、総理
メールマガジンとの連動・連携による相乗効果、それから新聞社、通信社のニュースサイトにテキス
ト広告を掲載したこと等によってアップしたものと推定いたしております。
その表には 20 年の4月、5月、7月、9月の数が出ておりますが、その要因としまして4月5月
は舛添大臣からのメッセージ「長寿医療制度」が約 12 万件、それと 12 チャンネルで、本上まなみさ
んを使ったサミット情報番組を放送しましたが、4月が約5万 3,000 件、5月が約 11 万件、また、
党首討論関係が約6万 1,000 件です。7月については、舛添大臣の長寿医療制度が約4万 9,000 件、
あとは熱中症予防対策が約4万 6,000 件です。9月は、福田内閣総理大臣の記者会見が約 15 万件、
振り込め詐欺関係のコンテンツが7万 1,000 件等の数の伸びがよかったことによるものと思われます。
もう1枚めくっていただきます。インターネット上でアンケートを取っておりまして、その表に示
しておりますのは、50 件以上の回答があった番組を一覧表にまとめております。アンケートの結果で、
「満足」、「やや満足」の合計を右の欄に掲載しております。
高いものとしましては、24 チャンネルの国土地理院のコンテンツです。これは、災害時における地
理情報が重要ですという内容のもので 92%、①、②、③を足しますと約 94%です。
20 チャンネルの振り込め詐欺は、①、②の合計が 69.6%、①、②、③まで足しますと 85.5%です。
21 チャンネルの「家庭で発電!エコライフ」は①、②の合計が 58.1%、③まで足しますと 71.6%
です。
22 チャンネルの「米国の入国制度が新しくなりました」は、①、②の合計が 55.8%、①、②、③
まで足しますと 74.7%となっております。
10
先ほどの政策評価の目標値からすると、この4つが 60%以上の目標値を達したコンテンツというこ
とになります。概して、お役立ち情報についての満足度数が高く、その他のコンテンツについては、
少し厳しい結果が出ております。
1 枚めくっていただきますと、政府インターネットテレビのチャンネル一覧表になっております。
これは、後で御覧になっていただければと思います。
もう1枚めくっていただきますと、先ほど申し上げましたように、民間のインターネットサイトに
テキスト広告を出しております。これにつきましては、各府省の広報を含む政策の取り組みを多くの
人に見てもらい、理解してもらうための営業活動として効果的と考えて実施しております。20 年度と
しましては、YOMIURI ONLINE、asahi.com、jiji.com、Yahoo!Japan、日経ネット、MSN 産経ニュース、
47NEWS に、毎週掲載をいたしております。クリック数が 5,000 件以上あった 125 件のうち、上位 35
件を一覧表にしております。
昨年と今年をクリック数別に比較してみますと、1万件以上が 19 年度は 18 件に対して 20 年は 46
件と約 2.6 倍の増、5,000 件以上では 19 年度が 37 件に対して 20 年度が 125 件と約 3.4 倍の増、2万
件以上では 19 年度が5件に対して 20 年度は 10 件と、2倍の増となっております。これは、テキス
ト広告の効果が顕著に現われていると思っております。
続きまして、今回資料配布はしておりませんけれども、政府インターネットテレビでの動画を昨年
9月から Yahoo!、Gyao や BIGLOBE、YouTube、MSN 産経の外部サイトに動画を供給して、外部サイト
からも首相官邸のチャンネル動画のコンテンツを見ることができるようになりました。
アクセス件数状況について報告させていただきますと、9月から3月まで 300 万の再生回数があり
ました。再生回数が多かったのは、20 年 10 月の麻生総理大臣の記者会見、それから 12 月の麻生総理
大臣と小沢代表との党首討論、麻生総理大臣の記者会見、1月については麻生総理大臣の施政方針演
説等が大きな数字を示しております。
もう1枚めくっていただきまして資料6-9ですが、最後にモバイル携帯を利用した政府広報につ
いても実施しております。携帯電話3社、i モード、EZWeb、yahoo!ケータイ、この共通無料公式サイ
トである『The
News』のサイトに1週間ごとに2つか3つのテーマを配信しております。20 年度は、
1億 4,205 万件のアクセス数がありました。
これも、
前年度と同程度のアクセス数になっております。
私からは、以上でございます。
○片山参事官
海外広報担当をしております片山でございます。私の方からは、海外広報としての
電子雑誌“Highlighting JAPAN”の展開状況について説明したいと思います。
以前から申し上げていることでございますが、
これにつきましては 2007 年8月から始めたもので、
それまで紙媒体の民間会社がつくった雑誌を2種類買い上げていたものから電子媒体に変えたもの
です。1つは、有識者に郵送するだけではなくて、皆さんがアクセスできるようにということ。それ
から、紙媒体の郵送料がばかにならないという御指摘もありましたので、そのコストダウンという観
点から。そうした経緯から、2007 年8月から始めているところでございまして、お陰様で 2009 年5
月号が今日アップされたところです。おてもとに「特集テーマ一覧」とありますけれども、このよう
な企画のもと、毎月発行させていただいているものでございます。
11
順番が前後しますが、2枚めくっていただきますと、その月間アクセス数の推移のグラフがありま
す。やはり海外広報の課題は、アクセス数をいかに確保するかということでございまして、我々なり
にいろいろな努力をしているところでございます。
最初の紙に戻りますが、E-mail Newsletter というのを登録してもらった人に送って毎月決まった
日に発行するというのはなかなか難しいものでございますから、発刊と同時にそういうものを発行し
まして、それを見ていただけましたらホームページが更新されたことに気付いてもらうというもので
す。
それから、できる限り関連のホームページとかサイトにリンクをしていただく。それから、グラフ
を見ていただくとよくわかりますが、バナー広告を貼るとやはりアクセス数が伸びるということもあ
りますので、いろいろな機会をとらえてバナー広告を貼っています。
それから、海外向けの読者が多いと思われる紙媒体に対して広告を打ったり、あとは日本青年国際
交流機構というものがありますけれども、今、日本に関心があると思われる若者たちへメールを打っ
て広報をしたり、東南アジア青年の船についても同じようにしています。また、留学生フェアですが、
これも日本に関心がある人たちが多いと思われますので、ワークショップの参加者に対して広報を図
っているところでございます。
技術的な観点からは、アクセスの改善にも多少寄与すると思われますので、電子雑誌という何分、
新しい媒体なんですけれども、その閲覧フレームについても逐次改善を加えております。それから、
特に途上国などではパソコンとか回線の方の能力にも制限があると聞いていますので、容量の小さい
PDFファイルで同じ内容を流したり、そういうような工夫をしているところでございます。
ちなみに、今年度につきましても、更に閲覧フレームの改善とかをやっているところです。
私の方からは、以上でございます。
○幸田参事官
それでは、最後になりますが、私の方から資料の7と8を御説明させていただきます。
各担当で媒体ごとにいろいろな形での広報効果の測定をやっているわけですが、それを横断的にと
申しますか、媒体間の比較ができるような形で広報効果の測定をやってみようということで2種類、
御報告させていただきます。
まず、資料7でございます。これは、国政モニターという政府広報室の広聴の仕組みがございまし
て、毎年度 550 名、全国から応募をいただきまして、毎月この『Cabi ネット』、政府広報誌をお送り
して見ていただいて毎号、毎号、評価をいただいております。
それから、地上波だけでございますけれども、テレビ番組につきましても放送の日時、テーマをお
知らせして、毎週、毎週、見られた場合にその結果をいただくということをやっております。
その結果を年間通じてまとめたものがその表でございまして、上の方がまず『Cabi ネット』、全体
を見て「満足した」
、
「ある程度満足した」
、
「普通」
、
「あまり満足しなかった」、
「不満だった」という
のを毎号やっていただいております。それを年間通じて見ますと、一番右のところにございますが、
「満足した」
、「ある程度満足した」という方を足しますと 58.8%であったということでございます。
それから、その次は「特集について」ということでございます。
『Cabi ネット』は 10 ページほどの
特集ページと、その他部分に分かれているわけでございますけれども、今月の特集は満足したか、し
12
なかったかというような形で評価したものがその次の表でございまして 62.6%です。
それから、その下が地上波のテレビ番組4番組ということでございます。
まず『新ニッポン探検隊!』
、日本テレビの日曜日の朝の番組でございますけれども、68.4%という
ことでございます。
それから『ご存じですか』
、日本テレビの昼間の木曜日、金曜日の5分番組でございますが、52.2%
です。
その次が『そこが聞きたい!ニッポンの明日』ということで、これはフジテレビの日曜日の朝、大
臣が出る番組でございますけれども、46.8%です。
それから、一番下の『キク!みる!』、これはフジテレビの金曜日の夜のゴールデンタイムの番組で
ございますけれども、
「満足した」という方が 53.5%というような形になってございます。
この満足度という調査の仕方がそもそもいいのかどうかとか、いろいろな問題があろうかと思いま
す。どうしても、例えばテレビ番組で申しますと、
『新ニッポン探検隊!』は 15 分番組ということで、
長い番組ですと満足度が高くなりまして、『ご存じですか』などの5分番組とか、短い番組は満足度
が低くなったりするという一般的な傾向があったりいたします。
それから、満足度にはテーマによって毎週かなりの変動がございます。そういったものを年間で平
均いたしますとこのような形になっているというのが、まず資料7の御報告でございます。
次に、資料8としてかなり分厚いものを付けさせていただいておりますけれども、これはインター
ネットを通じまして横断的に政府広報についていろいろ聞いてみたということでございます。何枚か
めくっていただきまして、右下にページ数が書いてございますけれども、4ページ目を開いていただ
きますと「調査方法」ということで、ウェブ形式のアンケート調査ということで予備調査、それから
媒体ごとに調査をやったということが書いてございます。
それから、5ページ目を開いていただきますと、「調査期間」は1月から2月にかけてやったとい
うこと。
「調査対象者」は性年代ごとにできるだけ均等になるように選んでもらったということ。
「有
効回収数」が6番目のところにございますけれども、予備調査で全体について聞くのは約1万件をや
りまして、本調査で媒体ごとに数百件聞きました。更にグループインタビューも2回やったというこ
とでございます。
それから、6ページでございます。具体的にその調査対象にしたもののコンテンツがそこに書いて
ございまして、紙媒体であればこの日の突出広告ですとか、雑誌広告とか、この号の『Cabi ネット』
ですとか、この日の記事下広告を実際に見ていただいてお答えをしてもらっています。ちょっと面倒
でございますけれども、調査のつくりを説明しますとそういった形になっております。
それで、9ページを開いていただきますと、全体の接触率について、ほぼ1万サンプルを対象にネ
ット上で、政府広報について媒体ごとに知っているかどうか、あるいは見たことがあるかどうかとい
う問いをしたわけでございます。そうしますと、一番左側のオレンジ色のところで、知っているし見
たこともあるという方がテレビ番組で言えば 26.2%いらっしゃった。それから、その次の黄色い欄で
ございますが、知っているけれども見たことはない。そして、右側は、56.9%が知らないというよう
な形になっております。
13
それで、右側にTOP1 とかTOP2と書いてございますが、TOP1というのは一番左側だけの
数字、TOP2というのは左側2つを合計した数字でございます。こうやって全体を通じて横で並べ
ますと、テレビが一番やはり知っている、見たことがあるという方が多くて、次に新聞広告、その次
に新聞折込広告が割と接触率が高い。その次は、これはよく分かりませんが、ネットで調べたからと
いうことはあるかもしれませんが、ネット媒体が次にきておりまして、その次が広報誌、雑誌広告、
ラジオ番組というような順番で接触率が高くなっております。政府広報について何か知っているかと
いう問いに対してはこのような答えが返ってきているというのがまず1つ目の結果でございます。
それから、12 ページ以降が媒体ごとに更に詳細に聞いたものでございます。12 ページが、まず紙
媒体について聞いたものでございます。これは見づらくて恐縮でございますが、左上のところに色付
きの接触率が、棒グラフが何本か並んでおりますけれども、一番左側のオレンジ色が新聞の突出広告、
その次の黄色のところが記事下広告の 7 段、その次の緑色が記事下広告の 15 段、青色が新聞折込広
告、グレーが雑誌広告で、一番右側のピンク色が政府広報誌となってございます。
それで、接触率、真ん中が理解度、それから一番右側に満足度をそれぞれ媒体ごとに聞いてみたと
いうことでございます。そういたしますと、やはり理解度、満足度とも一番高いのは新聞折込広告で
あるという結果が返ってきております。割と新聞記事下広告などは、理解度があっても満足度という
意味においては低くなる傾向が紙媒体の中では出てきております。
その次の 13 ページが、テレビの地上波について聞いたものでございます。同様でございまして色
が分かれておりますが、一番左側の棒グラフが『そこが聞きたい!ニッポンの明日』という番組、そ
の次の黄色が『新ニッポン探検隊!』、その次が『キク!みる!』、『ご存じですか』というような順
番になっておりまして、接触率がそのような形、理解度がそのような形、満足度がそのような形とい
うふうになっております。やはり『新ニッポン探検隊!』が理解度、満足度とも一番高いというよう
な形になっておりまして、その次が『ご存じですか』の理解度、満足度が高いという結果が出てきて
ございます。
あとは基本的に同様でございますけれども、14 ページは地上波以外のテレビ番組で、一番左側の棒
グラフがBS放送、黄色がCS放送でございます。CS放送は 21 年度から廃止になっております。
それから、黄緑色がUHFの 13 局ネットというようなものでございます。地上波と比べますと圧倒
的に接触率が低くなっておりますけれども、理解度、満足度という意味においてはいずれも 30 分番
組で、長い番組ということもあろうかと思いますが、理解度、満足度は高いというような傾向になっ
ております。
それから、15 ページを開いていただきますと、ラジオの媒体について聞いております。ラジオは2
つございますけれども、左側が『栗村智の HAPPY!ニッポン!』というニッポン放送、AMの全国ネ
ットの番組で、右側が『中山秀征の Beautiful
Japan』というFM東京、全国ネットの番組でござい
ますが、接触率は実際のものよりも高めに出てきております。理解度、満足度もそれなりにある。や
はり同様に 30 分の番組として作っております。
それから、もう1枚めくっていただきますと、16 ページがネット媒体について聞いております。ネ
ット媒体に関しては、番組ごとの接触率のデータが取れないということがございまして、実際に見て
14
もらった上での理解度、満足度のみを取っております。一番左側は、インターネット動画でございま
すが、振り込め詐欺撲滅に関するもの、真ん中がアメリカの入国制度が変わったというもの、一番右
側が行政相談に関するものというような形になっております。
17 ページは以上、申し上げたことの総括的な結果ということで、18 ページ以降に今度はグループ
インタビューの結果を載せさせていただいております。
19 ページのところにグループインタビューの概要が書いてございますけれども、2グループに分け
まして6人ずつで2回やったということでございます。何を聞いたかというのが、20 ページ以降にそ
れぞれ付いております。
20 ページでいきますと、長寿医療制度の記事下広告について見てもらって御発言をいただいたとい
うことでございます。発言内容のところにありますけれども、広告の趣旨は分かりやすいけれども、
若い人を中心に、そもそも長寿医療制度という言葉自体知らないというような意見ですとか、自分に
関係ない広告についてはマイナス評価があったというようなグループインタビューの結果を載せて
ございます。
それから、21 ページが新聞折込広告を見ていただいて行った結果でございます。総じてプラスの評
価が多かったわけでございますが、高年齢者層で少し稚拙な作りになり過ぎているというような評価
もございました。ただ、おおむねポジティブな評価があったということでございます。
それから、22 ページが政府広報誌『Cabi ネット』を見ていただいたということでございます。各
層に共通して、詳しい行政情報を知りたい、得たいというニーズはあるということでございます。た
だ、問題は接触機会をどういう風に作っていくのか、あるいは手に取ってみたいと思うような表紙を
どう作っていくのかということではないか、というような意見があったということでございます。
23 ページは地上波のテレビ番組の『キク!みる!』、フジテレビの金曜の夜の番組でございますが、
これを実際に見ていただく。この日に見てもらったのは青少年国際交流をテーマとした回でございま
したけれども、これについての発言内容が下の方に書いてございます。5分程度の短い番組で、番組
自体割と軽めに作っておりまして、行政情報としての役立ち感というところに若干の不満があったよ
うでございます。番組の取り上げるテーマによってもかなり変わってくるという気はいたします。
それから、24 ページが『ご存じですか』
、日本テレビの昼間の5分番組を見てもらった結果でござ
います。やはり政府広報テレビ番組では、役立つ情報があるのかどうかというようなことが基本にな
って、それに加えて楽しいかとか、番組内容がどうかというようなことが重要であるという意見が出
ております。
その次の 25 ページがAM、ニッポン放送のラジオ番組についてでございますけれども、ラジオで
すので政策の棒読みというようなことではなかなか伝わらない部分もあります。特に「ねんきん特別
便」という難しいテーマでやったこともあろうかと思いますけれども、そういった意見が出ておりま
す。
最後の 26 ページは、インターネットの動画を見てもらったわけでございます。振り込め詐欺、還
付金詐欺の動画についての意見ということで、情報リテラシーの問題はあるけれども、今後の可能性
は非常にあるというような評価がされております。
15
雑駁でございましたけれども、以上のように横断的に調査をやるということも、また今後このやり
方も工夫していきたいと思いますが、20 年度に行った調査の結果はこんなところでございます。以上
でございます。
○梶山座長
ありがとうございました。ただいま、平成 20 年度の政府広報の実績や効果等につきま
して御説明いただきました。特に前半の部分と言いますか、各メディア別の結果というものと、それ
から最終的に幸田参事官の方から横断的と言いますか、全体を通した結果と、大きく分ければ2つに
なるというんでしょうか、御報告いただいたわけですけれども、御意見ございますでしょうか。
○小林委員
新聞折込広告と新聞広告の調査結果について、私は違和感を持ったんです。私の実感か
ら言いますと、新聞折込広告の接触率、理解度がかなり低く出ている。一方、新聞広告の方が異常に
接触率も注目率も理解度も高く出ている。私の実感から言いますと相当違和感があるんですが、これ
はその調査方法、あるいは調査会社の選定、その他で問題ないですか。
○阪本室長
実は、この最初の方の調査につきましては御説明しましたように、読売新聞の購読者に
モニターを依頼していまして、そのモニターの評価ということになっていますので、これは全般的に
高く出ている結果になっていると思います。
一方、最後に幸田の方から説明しました媒体横断調査は、色が付いていない人を対象としています
ので、かなり正確なものだと思います。
○幸田参事官
媒体横断調査の折込広告の数字は平場でインターネットで調査をしていますので、そ
ういう意味において接触率だと思います。それに対して、これはまさに読売新聞を見ていただいてネ
ットのモニターを年間で委嘱しておられまして、その方々の接触率なので、おのずと高めに出るとい
うことでございます。
我々も一度、平場で新聞記事下広告について接触率を調べたことがございますけれども、ものによ
りますが、やはり 15%とか 20%とか、平場で聞くとそういった感じの接触率になっていくんだろう
と思います。
○小林委員
他の委員の皆さんはどうなんでしょうか。
○濱田委員
特に読売新聞の広告ネットモニターは、サンプルにバイアスがかかっているという前提
ですから、小林委員の御指摘のとおりで実感から言えば極めて違和感はあります。
そうであるがゆえに、後半御説明のあった横断的なものがやはり非常に効果的だなということで、
例えばこの5月 25 日の記事下広告が 86.5%というのはそもそもサンプルのバイアスによるものとい
う具合には思っています。
○阪本室長
この読売新聞のものは、一つの参考程度だろうと思います。ただ、これはサービスで、
無料でやっていただけるものですから、そういう面では助かっている部分がございます。横断的調査
の方はお金をかけてやっていますので、毎年こういう形で評価のためとはいえ、お金をかけてやるの
がいいのかどうかということもありまして、今後その辺を検討していく必要があるのだろうと思って
おります。
○濱田委員
ただ、読売新聞のものなどでも、では 86.5%が正しいのか、どの程度どうなんだという
ことは疑問があるにしても、傾向で見ると、例えば長寿医療制度の問題とか、協会けんぽを作ったよ
16
という広告だと、圧倒的に理解度が低くなる。
だから、本当に難しいテーマはなかなか難しいだろう。つまり、この調査の中での比較で見ると、
全体的な評価というよりも、相対的に見ると、なるほど、伝えるのが難しいテーマがあるぞというこ
とでの傾向は、実はかなりよく出ているかなという気がしました。
○小川広報官
同じような感じを持っておりまして、訴求するテーマ、内容、それからそれをどうや
って説明するかというコンテンツの作り方によってものすごく差が出るなと。同じやり方で調査をし
ていますから、相対的な問題なんですけれども、例えば一番上のTICADの広告は理解度がすごく
高く出たのは、タコ焼きのタコはアフリカからきているとか、すごくキャッチーというか、皆の注目
を集めて理解度があったということで、そこからTICADそれ自身に対する興味とか関心につなが
った。そういう意味では、テーマを伝えるときにどう伝えるか、その伝え方によって差が出てくる。
それから、テーマの性格、それ自身の性格でもって差が出るから、その辺のところはいろいろな広報
の仕方について非常に参考になると思っています。
○濱田委員
TICADの広告は、確かにクリエイターがクリエイティビティを発揮できるテーマだ
ったわけですね。
ところが、改正道路交通法とかであると義務的な告知内容が多くなるものだから、どうしてもそこ
の表現に限界が出てくる。
○小川広報官
国民に対して権利を制限したり、義務を課したり、負担を求めるものと、そうじゃな
いものというのは、おのずから差が出てくるという経験がございます。
○梶山座長
接触率という聞き方と、注目率というのは、もともとはどういう聞き方をしているんで
すか。
○阪本室長
これは先ほど申し上げましたように、
「確かに見た」というのと「見たような気がする」
というのを足し上げたものが接触率で、注目率は「確かに見た」ということです。
○梶山座長
そうすると、これはモニターですから、基本的には広告を見ることを前提として構成さ
れているということですね。
○阪本室長
そうですね。読売新聞の調査は、もともと新聞を見てくださいということでお願いして
いるモニターの人ですので。
○梶山座長
むしろデータそのものは理解とか、他のものを取っているわけですね。
これは、他の注目率にも言えることですけれども、テーマによって理解度が違うという御指摘がさ
っきもありましたことと、例えば高齢者医療の問題は年配の方に見てほしいということがありますか
ら、そういう層別に見ないと、全体の集計だけで見て、ただ低いと言っていても余り意味がないとい
いますか、むしろ年配の方だけでどれぐらい注目してくれたのかという見方をした方がいいものもあ
ります。番組でもそうですね。
先ほど、目標値に達していないというお話もありましたけれども、ある程度の高齢者で見れば達し
ているということもあるのではないかと思います。
○岸参事官
今の先生のお話ですけれども、御紹介していなかったのですが、実は年齢別でも集計は
いただいておりますので、そこはこちらの方で承知しております。
17
○梶山座長
そうですね。折込みでも広告が全体を目指しているものと、特定の人だけを目指してい
るものとありますからね。
○岸参事官
男女別と年齢構成別には別途、集計は出しております。
○幸田参事官
長寿医療制度などになりますと、圧倒的に高齢者の方の注目率とか理解度は高いんで
すが、若い方は全然そもそも見ていなくて理解もしていないという、かなり明確な開きがあります。
○濱田委員
高齢者でも難しそうだなと思っていたんですけれども、そうでもないんですか。
○梶山座長
ただ、若い方は余り関心もないということで読みませんからね。基本的に、目的は達し
ているということですね。
○音委員
これは、もともとそれぞれの広告会社にエントリーをさせて、そのときに必ず成果という
んでしょうか、それを評価させるということになっていて、それも我々が審査をしてということでご
ざいますね。
それで今、拝見させていただいたこれらのデータを社会調査などに関わりながら見ると、全然違う
物差しのものを一緒に聞いた感じがしまして、やや違和感を覚えます。今の御議論はまさにそうだと
思いますけれども、多分どのぐらいのサイズのものを調査して、どのくらいのブレイクダウンができ
るのかとか、例えば今の年齢構成比みたいなものも含めてですけれども、それから最初の読売新聞の
モニターなどはまさにそうだと思いますが、モニターというのは勉強してきますので随分それで変わ
ってしまうということでございますから、それらの情報を合わせて提示をしていただく方が、今みた
いな形の理解にならないのではないかと思います。
○阪本室長
具体的な調査の背景とか手法などもできればお示しした方がよかったかのかもしれま
せんけれども、かなり細かくなる部分はありますので省略させていただきました。次回からは検討さ
せていただきたいと思います。
ただ、先ほど来、話が出ていますように、やはり読売新聞の調査とか、
『Cabi ネット』のはがきの
モニターの調査とか、それぞれ違う形になっていますので、媒体横断的な調査が一番いいのかとは思
っているんですけれども、これは今後、お金をどの程度かけてやるかという面も含めて検討していき
たいと考えております。なるべくお金をかけないで効果的な評価手法があるかどうかを検討したいと
思っています。
○梶山座長
この横断調査は、確かになかなかいい調査で、例えば 10 ページなどを見ましても年齢
別とかにサンプル数も全部あって、どこにウェートがあるのかというのが分かりますので、両方合わ
せて見るとバランスよく見られるという感じがございます。
○兼川委員
○幸田参事官
この横断調査というのは幾らくらいするんですか。
入札をした結果、600 万円程度です。
○梶山座長
1万サンプル近くてですか。
○阪本室長
予備調査が1万サンプルですから、それぞれの媒体ごとに評価をしてもらう数としては
実際は数百になります。
○梶山座長
ちょっと私から伺いたいのですが、テレビ番組についていつも感じるんですけれども、
ほとんど世帯視聴率がベースになっていますね。それで、GRPも全部世帯視聴率ですね。そのよう
18
な感じがするんですけれども。
○柏原参事官
○梶山座長
御指摘のとおりでございます。
これは、テレビの定時番組は確かに比率も少ないとか、いろいろな問題はありますけれ
ども、例えば資料6-4などを見ると視聴者属性というものも出ていて、これですと個人視聴率のデ
ータが別にあるということですか。
○柏原参事官
もともとビデオリサーチ社の調査は、一般的に世の中に出しているのは世帯視聴率な
んですけれども、調査の手法で例えばピープルメーターとか、個人の視聴傾向も追えるようなものに
なっていますので、調査会社にはいろいろなデータがあって、テレビ局は必要なデータは幾らでもコ
ストをかけて購入して、それを分析して傾向も出せるというようなことになっております。
ただ、それを私どもが独自にどれぐらいやるのかというのは、やはりコストとの関係で問題があり
ますので、放送局からいろいろ聞いたり、傾向を把握したりというようなことをやっております。
なお、1点補足させていただきますと、視聴率の関係ですけれども、この中のラジオの聴取率はビ
デオリサーチ社が調査票を送って個人ごとのものを聞いてやっているということでございます。ラジ
オに関しては、家で聞くというよりは、例えば車の中とか、戸外で聞くというようなこともあります
ので、世帯での把握にはなじまないので個人で把握していると聞いております。私からは以上です。
○梶山座長
確かにこの視聴率全体、世帯でも個人でもいいんですけれども、番組内容というんです
か、ターゲットの効果というものを見る場合にはどうしても属性別ということの視点がないと分から
ない面もあって、特にテレビの番組はテーマによって随分層が変わりますね。野球のようにいつも同
じ人が見ているわけではなくて、政府広報の場合にはテーマによって御老人に見せたり、若い人に見
せたり、全般的に見せたりします。そうすると、この個人視聴率のデータというものがある方が、よ
り効果が分かりやすいというんでしょうか。
ただ、もちろん何かオプションで別に予算もかかるとか、データなども買わなければいけないわけ
でしょう。これは自動的に出てくるわけではないわけですね。
○柏原参事官
おっしゃるとおりでございます。買わなければならないというようなところもありま
すし、もう一つあるのは私どもの地上波でやっているようなミニ番組の場合、個人ごと、年齢ごとの
分析というものがどれぐらいの精度でできるのかということがあります。要するに、番組と番組の間
で見ておられる方とかいろいろおりますし、もちろん視聴率の高いものに比べれば私どものものは割
と低目に出ていますので全体の母数の問題もありますし、あとはそのデータを獲得というか、入手す
るコストの問題もありますし、そこのところは放送局との打合せとか、そういう中で把握に当面は努
めていきたいと考えております。
おっしゃるように、なるべくきめ細かく把握するに越したことはないとは思いますので、どういう
ふうにやったらよろしいのか、いろいろ研究していきたいと思います。
○梶山座長
予算との兼合いもありますからね。
他に何かございますか。
○林委員
紙媒体のことですけれども、新聞折込広告と新聞記事下広告との差が、特にこの読売新聞
の調査はイメージとは大分違って驚いたんですが、資料8の方を見せていただきますとブルーの線は
19
随分高くなっているので、折込広告というのは手元に置いていつまでも見られるという意味ではすご
くいいんじゃないかと思います。
それから、政府広報誌ですけれども、接触率が 8.5%と随分低くなっておりますが、やはりこれは
なかなか皆さんの手元に届いていないんじゃないかと思います。現実に、以前の部数のときはいただ
いておりましたけれども、今の部数になってからはいただいていなくて、どうなったんだという方が
大分いらっしゃいました。それで、私の手元にあるのをお見せしたことはありますけれども、現実に
接触する機会が少ない。
そこで、ここの調査結果の内容の中にも、フリーペーパー同様に主要駅などにも置くことを、と書
いてありますけれども、今はスーパーなどにも入り口の方にスタンドがあって、東京都のお知らせ、
生活消費センター、各鉄道会社の広告、いろいろなものを置いてありまして、それは結構取られてい
るんです。見ておりましても、お年寄りが生活消費センターのものは自分の生活に関わるようないろ
いろな問題が出ていますので、皆さん取っていらっしゃる。東京都のものもそうですが、国のものは
そこにはないんです。ですから、広報誌そのものを置くのは印刷コストなどを考えても高いものを置
くことになるので、そこら辺は考えて、専用のものというのもおかしいかもしれませんけれども、印
刷コストを抑えたようなものがあそこに置いてあると、政府広報だと思って見る方もいらっしゃるの
ではないか。
同じような形で国がいろいろ出していると、消費者庁ができるような時代ですから、身近なことと
して取ることができるのではないかという気がいたします。
○阪本室長
政府広報誌の配布方法につきましてはいろいろ試行錯誤していまして、実はスーパーに
も今、試験的に東京と大阪で1か所ずつ、イトーヨーカドーに置くようにしています。かなりはける
ような状況で好評です。
ただ、一方で、政府広報誌につきましては紙媒体からなるべくインターネット媒体の方に移行すべ
きだという御意見が国会を中心にありまして、部数の見直しもそういうことで 16 万 8,000 部から今
は6万部にしております。スーパーなどは試験的に、あとは鉄道駅とか空港などはフリーペーパーと
して持って行っていただいていますけれども、一方で図書館などは閲覧方式に変わるような形で部数
を減らしたり、そういう配布方法の見直しをしているところでございます。まだ見直しの途中ですの
で、いろいろ今後試行錯誤しながら考えていきたいと考えております。
○梶山座長
部数が 16 万 8,000 部から6万部ということで、私は最初に何となく先入観で、全国で
100 万部とか 200 万部くらい配布されていると思っていたんです。そうしたら、16 万幾つと聞いて、
そんなに少ないのかと思ってびっくりしたんです。それがまた6万になったというので、雑誌の内容
もかなり面白いですし、新幹線の中で見たり、鉄道で見たりするのに優れたメディアだと思います。
ただ、オンラインにしなさいという非常に強い経費節減の御意見もあると。
○阪本室長
そういうことで1億円くらい経費は減らしていますし、昔は4億円くらいだったのが今
は1億円ちょっとくらいになっている状況であります。そういう意味では、全体の政府広報予算も削
られていますので、なかなか難しいところがございます。
○濱田委員
フリーペーパー化ももちろん大事だと思うんですけれども、それと同時に、もしかする
20
と広告メディアかもしれませんが、それこそフリーペーパーとかフリーマガジンをメディアとしてど
う使うか。『R25』とか『L25』とか、結構それ以外にもすごいですね。
それから、あとはやはりデジタルサイネージという、いわゆる電子式のサイン、看板ですね。これ
がものすごく新しいメディアとして注目されている。先ほどの、新聞の部数が減った、テレビが見ら
れなくなったということの逆で、インターネットと同時にそういうフリーペーパーやデジタルサイネ
ージが伸びているというような変化をどう捉えていくかというのは、きっと今期というよりも来期以
降、特にフリーペーパーの活用というものをどう考えるかということは視点としては重要だという気
はしています。
○阪本室長
フリーペーパー化につきましては、自民党の無駄撲滅のプロジェクトチームからも指摘
されていまして、それについては今後引き続き検討せざるを得ないかと思っています。
ただ、100 万部とか、そういう形でやると、広告を『R25』のような形で取るのはなかなか難しい。
広告の内容も、やはり変な広告は載せられないということはあると思います。そうなると、コストが
どの程度かかるかということはありますので、例えば『R25』だと関東地方だけだとか、そういうこ
とはありますが、全国一律に配るとなるとその辺のコストの問題が出てくるかと思います。
○梶山座長
デリバリーのコストがかかるんですね。
○阪本室長
はい。それにかなりかかります。
○梶山座長
やはり予算との兼合いなんですね。
○阪本室長
駅とかに置かせてもらうのにやはりお金がかかりまして、無料で置かせてはもらえませ
んので。実は、昔は郵便局に置いていたんですけれども、郵便局の民営化と同時に1部 100 円要るよ
うになりましたので、それはあきらめたという形です。
○濱田委員
高いですね。
○阪本室長
デジタルサイネージにつきましては、民間の方はかなりそういう方向に移行している部
分はあると思います。今後の媒体の検討としてはやっていかなければいけないと思います。
○梶山座長 『Cabi ネット』などの場合には、情報として見るというよりも手に取って楽しむような
要素をかなり持っていまして、ただデータにしてオンラインにすればいいというだけではない持ち味
がありますから、もったいないですね。
○阪本室長
そうですね。開いていただいて、その中にさりげなく政府の情報を載せていくと。
○梶山座長
写真も楽しいものがかなり入っていますから、もったいないという感じがするんですけ
れども。
○兼川委員
16 万部を6万部にすると1億くらい節約できるんですか。去年の2億 8,000 万が1億
7,000 万というのは、部数減のことですかと思ったんですけれども。
○阪本室長
○小川広報官
部数減と、あとは配布費用ですね。
配送費用が、たくさんの箇所に配れば配るほど流通コストがかかるということはござ
います。
○梶山座長
○小川広報官
配送も全部入れて、かなりかかっているんですね。
配送と、置き場を使わせてもらうお金とかですね。
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○阪本室長
印刷費用としては1冊当たりそう大した金額ではなくて、あとは企画編集の委託とかで
すね。
○小川広報官
ただ、部数が増えれば1部当たりの企画編集費用のウェートは下がるわけですから、
結局紙代も印刷代もそんなに増えないです。配るというのが、ある種の固定費用の部分になってしま
うわけです。
○梶山座長
図書館とか病院とか、ああいうところに置いてあったらすごくいいと思うんです。
○兼川委員 『Cabi ネット』とかは、空港よりもスーパー向きという感じもするんです。空港で忙し
い人がわざわざ取って読まないのかなと思うけれども、スーパーとかの方が読むのかなと。
○小川広報官
○兼川委員
飛行機に持って行くことを期待しているわけです。
そうだけれども、飛行機で忙しくうろうろしている人は『Cabi ネット』なんて取らない
かなというか、飛行機の中は仕事をするみたいな感じだと、効果としてはスーパーなどの方があるの
かなという気も少しします。
○小川広報官
例えば、病院などは時間があってやることがないときがあるわけですが、一方で、病
院内での使い回しは嫌だという議論がまた別途あります。
○林委員
○岸参事官
広報誌の1冊のコストは幾らですか。
今年度の入札の結果ですが、月1回で6万部印刷しまして、郵送料も入っているんです
けれども、大体1億 1,000 万ですから1回 1,000 万弱くらいです。
○林委員
東京都のお知らせなどのフリーペーパーは4ページくらいですか。あの印刷とか紙は特別
悪くはないと思うんです。広報誌があれだけきれいな紙で立派なものであることも大切だけれども、
皆に取ってもらうという意味ではあれほど立派なものではなくてもいい部分もあるのではないかと
思います。それによって多くの人が手に取れるということも、また考え方としてあるんじゃないかと
思います。
○阪本室長
印刷コストとしては、そう大したことはないと考えています。6万部で 1,000 万ですか
ら、配送費とか企画編集込みで1部当たり 150 円くらいでできていますので。
○濱田委員
余りつるつるした紙よりも、それこそざら紙みたいな『少年ジャンプ』みたいな紙もお
しゃれでよかったりもするんです。もっとも、天皇皇后両陛下がお出になっているから、余りざら紙
もよくないかもしれない。
○梶山座長
そうですね。皇室のページがありますからね。
○岸参事官
皇室のページも、実はモニターなどからも直接御意見をいただいて、陛下がこんなにお
忙しく御公務をこなされていてびっくりしましたとか、そういう御意見も結構入ってきますので、あ
のページはそれなりにファンがいらっしゃるのかなと思っています。
あとは、配布先でちょっと補足させていただきますと、JR東海とJR西日本の新幹線の主な駅と
空港にだけはまだフリーペーパーという形で残しているわけですけれども、東京の羽田とか、関空と
か、あるいは新幹線の東京駅とかは大体 500 部平均で置いているんですが、テーマにもよりますが、
月の途中でお願いしている業者から、なくなってしまったので追加をお願いしますという話がくるこ
ともあります。
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あとは、毎月消化具合の報告を受けていますので、その全体の中でやりくりして部数を移動させた
り、いろいろ工夫しながらやっております。
○梶山座長
わかりました。イメージなどは皆やはりこだわりがあります。他に何かございますでし
ょうか。
○森本委員
紙媒体の話からは外れて、インターネットのサイトについて意見があります。
資料6-8を見せていただいて、インターネットサイトのテキスト広告が新聞社のサイトに貼り付
けてあるとあって、そのクリック数が2倍になったとか、どんどん増えているというお話をお聞きし
ました。確かに、若者の立場からしてもインターネットの方が新聞やテレビよりも最近はよく使うし、
いいと思ったのですが、新聞社の広告、新聞社のサイトに貼り付けるだけではなくて、すごく新しい
ことなのでできるかどうか分からないんですけれども、ソーシャル・ネットワーキング・サービスと
いうミクシーだとか、ああいうところに貼り付けてみるとよいのかなと思いました。
ミクシー自体に滞在している平均時間が1時間を超えているというふうに昨日授業で聞いたんで
すが、若者だけではなくて、そういうところに人が集まっているので、やはり接触率を上げたかった
らそちらの方を追いかけていった方がいいのかなと思いました。
○阪本室長
そんなに詳しくないんですが、やはりミクシーとかそういうものにはトップページみた
いなものがあるんですか。
○森本委員
ミクシーはEメールアドレスとパスワードを入れてそのサイトに入るんですが、トップ
ページはあります。
○梶山座長
トップページに貼るのではなくて、中に入っても残っている広告のところに貼るわけで
すね。
○森本委員
はい。多分ログインして皆がやっていることというのは、ほかの人の日記を見たり、そ
こに新聞社などのオンラインのページが貼り付けてあったり、ほかにも広告が出ていたりするんです
が、その中にちょっとあったら多分、クリックするかなと。
○梶山座長
トップページの場所ではなくて、自分で見たり、作業をやっているときに横に出ている
場所ですね。あれは時々変わっていますよね。ミクシーは、滞在時間が長いから注目度が高いのでは
ないかということですね。
○森本委員
はい。それから、入った後に皆が日記を書いていてどんどんアップされてくるので、ず
っとログインしてそのまま放置しておいて他の宿題をやっていたりして、また見たりとか、そういう
ことがあるので、そう思いました。
○梶山座長
若い人たちが使っているから、層も広げられるということですね。
○小林委員
ミクシーは、私は娘が結婚して外国にいるんですけれども、その娘がどういう人とどう
いう会話をしているかというのが全部出ていて、愛称があって匿名でやっていますが、こんな会話を
しているんだ、こんな状態なんだということが非常によく分かります。
同じことを政府広報で使えるというのは面白い発想だと思います。
○小川広報官
ネットは非常に使い勝手がよくなって、それを使っている人も増えているわけです。
そういう意味で、政府広報でネットの技術をどう使うかというのは我々の課題であります。
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去年のサミットのときには、対外発信も含めて広報を強化したいと思いまして、YouTube は世界的
にはものすごい読者がいますから、試験的に北海道洞爺湖サミット関連広報を英語と日本語でアップ
したわけです。あとは、民間のサイトで Yahoo!とかですね。
私は前職は知財の事務局長をやっていたんですけれども、違法ダウンロードと違法アップロードと
か、悪さをしてアップしたりする人がいるわけだし、双方向にすると書き込んだり、いたずらをする
人が出てくるわけですね。そういう意味で、一定の条件を満足できるような民間サイトを使おうとい
うことで、契約の条件をいろいろ縛って、今みたいな話とか、悪さをする人を見つけたらパトロール
でどんどん削除してもらうとか、書き込みができないスタイルのものを選んでやるとか、一定の条件
を課してそれが満足できるような民間サイトと契約を結んで載せていく。コストはただですから、そ
うして試行してみたわけです。
それで、YouTube の世界的なボリュームにも関わらず、開けた人は Yahoo!の方が多かったです。結
局、日本人の読者が多かったということだと思います。だから、英語の発信の問題も別途あるかと思
いますけれども、今、各省も徐々に広報予算が減ったということもありまして、インターネットの技
術をどうやって使うかということがありますから、その辺のバランスを取りながらどうやって広げて
いくかというのが今後の課題だし、今も議論をしています。
それから、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの辺りもどうやって使うかということも議論
をしているところであります。条件が整えば、少しずつ広げていく。コンテンツそれ自身の改善もし
たいと思っています。
○濱田委員
○小川広報官
小沢一郎のニコニコ動画などというのは圧倒的な影響力ですね。
麻生総理のニコニコ動画もありますけれども、ニコニコ動画には官邸のものは今アッ
プしていません。
○梶山座長
ネットは5番目のマスメディアと言いますけれども、マスメディアですからうまく使っ
ていけばいいですね。
○小川広報官
ただ、一方で先ほどの長寿医療の新聞記事下広告は年配の方にはものすごく到達して
いるわけですけれども、ネットだとデジタルデバイドという議論があるわけです。幾らネットでたく
さんやっていても、パワーユーザーが限られている層だとすれば、本当に訴求したい相手のターゲッ
トである方々には到達しないというケースがありますので、やはり最後はメディアミックスをうまく
やっていくということだと思います。その中で手段の多様化ということを考えていかなければいけな
いと思っています。
○梶山座長
いろいろな課題がありますけれども、そういう意味でもこういう総合的な調査というも
のがあると、全体の動きがよく分かるということでいいですね。
○濱田委員
横断的な調査は今までも何回かはおやりになっていらっしゃるんですか。
○幸田参事官
18 年度も似たようなことを、やり方は違いますけれども、もうちょっと小規模に。
○小川広報官
使い勝手のいいような形で、だれでも使えるようにして改善できるようにということ
でやっています。大規模にはなってきています。
○梶山座長
是非続けていただきたいと思います。予算の問題はあると思いますけれども、タッチが
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分かるということですね。
いろいろと議論は尽きないんですけれども、時間も参りましたので、もし御意見がなければこれで
議題の5は終わらせていただきますけれども、よろしいでしょうか。
ありがとうございました。本日、さまざまな御意見をいただきました。本日の御意見や御議論を踏
まえまして、事務局の方ではまた引き続き 21 年度の広報について取り組んでいただければと思いま
す。よろしくお願いいたします。
なお、広報の実施状況につきましては今後も随時本検討会にて御報告していただければと考えてお
ります。
それでは、最後の議題に入りますけれども、事務局の方から今後の開催予定などを御説明いただけ
ますでしょうか。
○幸田参事官
まず、今後の開催予定でございますけれども、基本的にこういう全体の会合につきま
してはこの秋から、早いですが、22 年度の事業者選定に向けてのプロセスが媒体選定も含めまして始
まりますので、そういう形で開催をさせていただきたいと考えております。
ただ、それまでの間におきましても個別にワーキンググループごとに、例えば近々テレビの特番を
作ろうと考えております。そういったものについて放送媒体のワーキンググループの先生方にまた御
審査をいただくとか、そういった御連絡は個別に差し上げますので、よろしくお願いできればと思い
ます。以上が、開催予定でございます。
最後に、資料をお手元にもう1種類、クリップを外していただきますと3つ付いておりますけれど
も、新型インフルエンザの関係で、まさに 21 年度、先週から今週にかけてやっております広報の状
況の紙を配らせていただいております。
3種類配らせていただいておりますが、一番上のホチキスでとじてある台本になっているものです。
これは、実は先週 14 日の木曜日にインターネットテレビにアップをしたインターネット動画、15 分
くらいの番組のシナリオでございます。
内容的には、親子が出てきまして、そこに国立感染症研究所の安井主任研究官にも登場いただいて
おりまして、せきエチケットのやり方ですとか、手の洗い方ですとか、個人でできる新型インフルエ
ンザの予防策についてわかりやすく解説をしているインターネットの動画でございます。これは、イ
ンターネットテレビのほか、官邸のホームページですとか、先ほど広報官からお話もありました
YouTube とか Yahoo!、我々のオフィシャルページにもアップしておりますけれども、そのほかに例え
ば厚生労働省がやっております YouTube のページにもアップしております。今朝の時点で8万 3,000
件くらいのアクセスが既にきておりまして、かなり見られているコンテンツに今はなっております。
それが2種類目でございます。
それから、その次が元は新聞の全面広告の大きさでございます。「新型インフルエンザ
~「かか
らない」ために。
「うつさない」ために。~」ということで、何のクレジットも付いておりませんが、
これは先週の 14 日木曜日、中央紙はすべてその日でございました。一部、地方紙が 15 日、16 日にな
ったものもございますけれども、中央5紙、ブロック3紙、地方 64 紙にできる限り打ったものでご
ざいますけれども、こういうような新聞の記事下広告もやっております。
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それから、最後でございますけれども、カラーで、これはテレビスポット広告です。今まさに流れ
ております。今週 19 日の火曜日から全国で流しておりますけれども、総理出演のテレビスポットで
ございまして、関東で今週1週間で 1,200 GRP、来週もこの内容のままかどうかはともかくとしま
して継続して打ちたいと思っておりますけれども、トータルで関東だけでも 2,400GRPくらいを注
ぎ込んでやろうと考えておりますけれども、そういうテレビスポット広告も打っております。そうい
う現状の御報告でございます。以上でございます。
○小林委員
この広告について意見があります。こういう場合の広告その他、広報は非常に具体的で
なければいかぬと思うんですけれども、一番肝心のところが極めてあいまいで、ボキャブラリーの貧
困さをそのまま表に出したような広告になっています。「冷静な対応をお願いします」というのはど
ういう意味ですか。ここで座禅でも組めとかという話ですか。これは具体的にどういう意味ですか。
○阪本室長
基本的には、国や自治体の情報に注意していただきたいということです。
○小林委員
それは具体的にそう伝えればいいです。「冷静な対応をお願いします」というのは、メ
ディアのボキャ貧とも関係あるんですけれども、極めてあいまいな言い方で、何をどうしたらいいか
ということはやはりこういうときには一番重要なことで、もしそのときに何々に注目してくださいと
いうことであればそれを言うべきです。
冷静な対応というのは、皆さんはいかが思われますか。私はメディアのボキャ貧は仕方がないとし
ても、これは総理が言う言葉ではないと思います。
○阪本室長
スポットという 15 秒で言う性格もありまして、基本的にはこの3つ目のマスの「病院
に行く前にまず相談窓口へ電話を」というのが訴えたい一番のポイントなんです。すぐに病院に駆け
込んだりしないで、まずは電話をしてくださいということを冷静な対応ということで表現しているん
です。
○小林委員
では、そこでいいんじゃないですか。まずどうぞ窓口へということの方が。
○小川広報官
伝えたかったことは、これでいくと3つなんです。
感染者が出ているわけです。油断はできないけれども、適切な治療を受ければ大丈夫だ。治療薬も
ありますというのが第1点です。ですから、右往左往されないようにしてくださいという意味での冷
静ということが1つあります。
○小林委員
その右往左往というのはどういう意味ですか。
○小川広報官
○小林委員
要するに、治る病気ですから不安に駆られないようにしてほしい、という意味です。
それを言うことが重要じゃないですか。
○小川広報官
15 秒の中で早期に治療を受ければ大丈夫ですよということがメッセージとして伝え
たかったことの1つです。
2つ目は、この病気は述べましたように、今の知験でいくと治るだろう、心配しなくてもいいだろ
うと言われているわけですけれども、症状が出たからものすごく不安になって病院に行こうと普通は
されるでしょう。そうすると、病院にはほかの病気を持った方が来ておられます。ほかの病気がおあ
りだったら移ると重篤な症状に見舞われて、場合によっては亡くなっている方が海外でいらっしゃる
わけです。そういう意味で、かかったかなと思っても、病院に行かないでまず相談をしてくださいと
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いうことです。不安に駆られて病院に行かれたり、具体的にいろいろなことがあると思いますけれど
も、その辺のところも冷静な対応ということで国民にお願いをし、呼び掛けました。趣旨は、そうい
うつくり方になっています。
最後は、政府や自治体が発表する情報に注意するということで、言いたかった2つの点はフリップ
で出ておりますけれども、これを含め、いろいろな情報を流していきますから、それに従って各人が
とるべき行動をとっていただきたい。やらないでほしいことはやらないでほしいという意味での冷静
な対応という流れで言いたかったということです。
○小林委員
わかりました。やはりこういうときはかなり具体的な表現の方がいいんじゃないかと思
います。
○濱田委員
私は、すごく興味を持って今回の騒ぎを見ていました。H5N1型が来たときの試金石
として今回の事態をとらえるべきであると思います。
今、小林委員からマスコミのボキャ貧というご指摘がありましたけれども、今回は政府・マスコミ
ともに過剰報道が問題だと思っています。成田空港からの中継競争が始まると、その報道にどんな意
味があるかを検討せぬまま情報が流れ続けます。マスコミの報道姿勢を政府の立場であれこれ言うこ
とは控えるべきですが、国民の安全を考えるなら、H5N1の上陸を想定し検証すべきと私は思うん
です。
今、ようやく舛添さんがかじを切ろうとして今週中の検討を表明していますが、そのさなかに東京
で感染者が認定されまた燃え上がってしまったということではないでしょうか。
○梶山座長
そろそろ時間でございますので。
最後に、2,400GRPとおっしゃっていましたね。
○幸田参事官
そこまでいったのかはわかりませんが、現時点では今週は 1,200 をとりあえず打って
いるということです。
○梶山座長
トータルで 2,400GRPではなくて、今週はという意味ですね。
○阪本室長
関東地区はトータルで 2,400GRPの目標ということです。
○小川広報官
明日、インフルエンザの対策本部を総理の下でやります。我々のねらいは、感染の拡
大を防止して、重篤な患者をできるだけ減らす、出さないようにするということが今回のオペレーシ
ョンの最大の眼目です。
今回の出来事が一応収まってきたところで、次に変異をしたときにどう出てくるかということに対
して次の闘いが始まりますので、その間の評価と反省というのは十分やりたいと思っています。そこ
でもって次のものに備える。政府を挙げてそれはやりたいと思っています。感染を防止して重篤な罹
患者を出さないということで明日からはやります。
○梶山座長
よろしくお願いいたします。これは非常に重要なことになってきますし、危機管理でご
ざいますから。
○兼川委員
つまり、簡単に言うとこれはいきなり病院に行くなということなんですね。でも、わか
らなかったです。今説明を聞いたらわかったけれども。
○小川広報官
また工夫をさせていただきます。
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○小林委員
マスコミに踊らされるなという意味ですか。
○梶山座長
いろいろな解釈がありますが、以上で本日予定されていた議題はひと通り終了いたしま
した。貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。何か最後に御質問等がございましたら出
していただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
事務局の方も、連絡等はよろしいでしょうか。
それでは、第 10 回検討会を終了させていただきます。本日は、どうもお忙しい中をありがとうご
ざいました。
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