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ノバルティス ファーマ株式会社
〒105-6333
東京都港区虎ノ門 1 丁目 23 番 1 号
虎ノ門ヒルズ森タワー
https://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIAS • MEDIENMITTEILUNG
2016 年 12 月 20 日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が 2016 年 12 月 6 日(現地時間)に発表したものを日
本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については
英語が優先されます。英語版は https://www.novartis.com をご参照ください。
ノバルティス、「ジカディア®」を用いた一次治療としての研究結果を
発表 - ALK+ 進行性非小細胞肺がん患者さんにおいて
16.6 カ月の無増悪生存期間を示す

試験参加時に脳移転がない患者さんの無増悪生存期間の中央値は、ALK+
NSCLC 患者さんを対象とした国際第 III 相試験では最も長い 26.3 カ月 1

「ジカディア」群において測定可能な脳転移がある患者さんの頭蓋内病変の奏効
率は 70%以上 1

本試験の結果は、ALK+進行性 NSCLC 患者さんを対象とした「ジカディア」の
一次治療での使用を世界的に申請するために使用され、日本では本年 11 月に適
応拡大を申請
2016年12月6日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは、第III相非盲検無作為化実
薬対照多施設共同試験(ASCEND-4)の結果を発表しました。一次治療で「ジカデ
ィア®」(セリチニブ)を投与された未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)進行性
非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんの無増悪生存期間(PFS)の中央値は16.6カ月
(95%信頼区間[CI]:12.6、27.2)であったのに対し、標準的な一次治療である
化学療法(維持療法も含む)を受けた患者さんのPFSの中央値は8.1カ月(95%CI:
5.8、11.1)でした。これは、疾患進行のリスクが45%減少したことを示しています
(ハザード比[HR]=0.55、P<0.001)1。
研究結果は、ウィーンで開催された国際肺癌学会(IASLC)主催の第 17 回世界肺癌
学会(WCLC)のプレジデンシャルシンポジウムで発表されました。これらの最新
の試験結果は、会議の公式記者会見でも取り上げられました。
ブラジルのサンパウロにある Clinical Oncology Service of the Institute of Cancer of
São Paulo (ICESP)の Thoracic Oncology and Head and Neck Cancer Clinic の院長で
あり、主任研究者である Gilberto de Castro Jr. 医師は次のように述べています。
「これらのデータは、化学療法を受けるのではなく、『ジカディア』を最初の ALK
阻害薬として服用した場合に患者さんの無増悪生存期間が 2 倍以上長くなる可能性
を示しています。一次治療において患者さんの治療反応性を高めようと絶え間ない
努力をしている臨床医にとって、ASCEND-4 の結果は非常に魅力的です」
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この研究の主要な副次評価項目の一つである全生存期間に関するデータはまだ十分
ではありません。しかし、化学療法群の患者さんの 72.4%が化学療法中止後の治療
として ALK 阻害薬を投与されたにも関わらず、「ジカディア」群において死亡のリ
スクが減少する傾向が認められました。ALK+進行性 NSCLC 患者さんにおける「ジ
カディア」の有効性を示す予め定義された副次評価項目には、全奏効率(ORR)、
頭蓋内病変の全奏効率(OIRR)、病勢コントロール率(DCR)、奏効期間(DoR)
が含まれます。
「ジカディア」を投与された患者さんの ORR は 72.5%(95%CI:65.5、78.7)で
あったのに対し、標準化学療法を受けた患者さんでは 26.7%(95%CI:20.5、33.7)
でした。さらに、測定可能な脳移転のある、「ジカディア」を投与された患者さん
の OIRR は 72.7%(95% 信頼区間[CI]:49.8、89.3、症例数 n=22)であったのに
対し、標準化学療法を受けた患者さんでは 27.3%(95% CI:10.7、50.2、n=22)
でした。試験参加時に脳移転のない、「ジカディア」を投与された患者さんの PFS
の中央値は 26.3 カ月(95% CI:15.4、27.7、n=130)であったのに対し、標準化
学療法を受けた患者さんでは 8.3 カ月(95% CI:6.0、13.7、n=125)でした。さ
らに、「ジカディア」を投与された患者さんでは、DCR が 84.7%(95%CI:78.7、
89.5)、DoR が 23.9 カ月(95% CI:16.6、推定不可能)であることが示されまし
た 1。研究結果は盲検下独立画像判定機関(BIRC)によって判定されました。また、
「ジカディア」を投与された患者さんでは、標準化学療法を受けた患者さんと比べ
ると、全体的な健康状態が良好なことや肺がん特有の症状が改善されたことも報告
されました 2。
ノバルティスオンコロジーCEO のブルーノ・ストリジニは次のように述べています。
「一次治療において、本治療に対する患者さんの反応性は高く、また持続するもの
でした。こうした結果に基づき、ノバルティスは、ALK+進行性 NSCLC 患者さんの
予後をより一層改善するために『ジカディア』を一次治療で使用する可能性につい
て世界中の規制当局と検討を始めています」
ASCEND-4 試験における「ジカディア」の安全性プロファイルは ALK+進行性
NSCLC 患者さんの既知の安全性プロファイルと一致していました。「ジカディア」
を投与された 50%以上の患者さんにおいて最も多く見られた有害事象(AE)は、下
痢(84.7%)、悪心(68.8%)、嘔吐(66.1%)、ALT 上昇(60.3%)、AST 上昇
(52.9%)でした。その大半がグレード 1 とグレード 2 の有害事象であり、休薬、
用量減量、併用薬の使用によって処置されました。新たな、または予想外の安全性
の懸念は認められませんでした 1。
ノバルティスはまた、低脂肪食摂取後に「ジカディア」450 mg または 600 mg を投
与された場合と絶食時に「ジカディア」750 mg を投与された場合を比較した第 I 相
前向き多施設共同非盲検無作為化試験の薬物動態プロファイルの初期研究結果も発
表しました。この試験では、750 mg 絶食時投与群に対し、450 mg 食後投与群は定
常状態において同等の薬物動態を示し、600 mg 食後投与群は定常状態において約
25%高い薬物動態を示しました(パート 1)。さらに、予備の安全性データから有
害事象の全体的な頻度は各投与群で同等であることがわかりましたが、胃腸関連の
有害事象(下痢、悪心または嘔吐)については、低脂肪食摂取の「ジカディア」450
mg 群において最も発生率が低く、グレード 3 または 4 の有害事象は報告されません
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でした 3。この試験は現在進行中であり、全身治療の行われていない患者さんの有効
性検討パート(パート 2)への登録を継続し、3 つの投与群における有効性の評価と、
安全性フォローアップを行っております。
12 個の既知の NSCLC のドライバー遺伝子の一つである ALK 融合遺伝子が NSCLC
患者さんの約 2~7%で確認されています 4,5。これらの患者さんは ALK 阻害薬を用
いた治療の対象となります 5。それぞれの患者さんに合わせた治療計画を決定するた
めに、医療機関は肺がん患者さんに遺伝子検査を行うことを勧めています 6。
ASCEND-4 について
ASCEND-4は、これまでに進行性NSCLCに対する全身治療を受けたことのないステ
ージIIIBまたはIVのALK+ 進行性NSCLC成人患者さんにおいて、維持療法を含めた
標準的な化学療法と比較して、「ジカディア」の安全性および有効性を評価する、
多施設共同第III相非盲検無作為化グローバル臨床試験です。患者さんは、「ジカデ
ィア」750 mgを1日1回経口投与、またはペメトレキセドをベースとした標準的なプ
ラチナダブレット化学療法(ペメトレキセド500 mg/m2とシスプラチン75 mg/m2ま
たはカルボプラチンAUC5-6)を4サイクル施行後にペメトレキセド維持療法を受け
ました。
376人の患者さんのうち、189人(脳転移のある患者さん59人)を「ジカディア」群
に、187人(脳転移のある患者さん62人)を化学療法群に無作為に割り付けしました。
化学療法群に割り付けられた患者さんの中で、105人(60%)に化学療法後の最初の
治療としてALK阻害薬を投与しました。
「ジカディア®」について
「ジカディア」は経口の選択的未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤です。ALK
は、NSCLCなどのがんにおいて、他の遺伝子と融合して特定の腫瘍の増殖を促進す
る異常な「融合タンパク質」を産生することがあります。「ジカディア」は、これ
までにクリゾチニブによる治療を受けたことのあるALK陽性進行性NSCLC成人患者
さんの治療に対し、EUで条件付き承認が認められました。米国では、「ジカディア」
はクリゾチニブによる治療後に疾患が進行したか、クリゾチニブ不耐容のALK陽性
転移性NSCLC患者さんの治療薬として迅速承認が認められました。
「ジカディア」は現在、世界55カ国以上で承認されており、日本ではクリゾチニブ
に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞癌を
効能又は効果として、2016年3月に承認され、同年5月に発売されました。また、日
本も治療歴のないALK+ NSCLC成人患者さんを対象とした国際第III相試験ASCEND4に参加し、この結果に基づいて本年11月29日に、ALK+ NSCLCを対象とした一次
治療での使用について、製造販売承認一部事項変更申請を行いました。
「ジカディア®」の重要な安全性情報
「ジカディア」の投与により、以下のような重篤な有害事象が起きる可能性があり
ます。
「ジカディア」は多くの患者さんで下痢、悪心、嘔吐、腹痛などの胃部不快感およ
びや消化器症状を引き起こすことがあります。これらの症状は重篤化する場合があ
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り、改善するためには、医師の指示に従って治療を受ける必要があります。また、
症状が重篤である場合や、改善しない場合は、医師に報告してください。
「ジカディア」は重篤な肝障害を起こす可能性があります。「ジカディア」投与を
受ける患者さんは、投与開始前、投与開始後1カ月間は2週ごと、以降は1カ月ごとに
血液検査を受ける必要があります。疲労、皮膚のかゆみ、皮膚や目の白い部分が黄
色くなる、悪心、嘔吐、食欲減退、右腹部痛、暗色尿、通常よりも出血やあざがで
きやすいなどのいずれかの症状が認められた場合は、すぐに医師に報告してくださ
い。
「ジカディア」投与により、重篤あるいは致命的な肺の腫脹(炎症)が起きること
があり、死に至る可能性もあります。症状は肺がんの症状と似ています。患者さん
は、新たに息苦しさや息切れ、発熱、咳(痰の有無を問わず)、胸部痛を感じた場
合や、症状が悪化した場合はすぐに医師に報告してください。
「ジカディア」の投与を受けている患者さんでは、徐脈、頻脈、不整脈が起きる可
能性があります。医師は「ジカディア」投与中の患者さんの心臓の状態をモニタリ
ングしてください。患者さんは、新たに胸の痛みや不快感、眠気やめまい、失神、
心拍の異常を感じた場合や、唇の青色変色、息切れ、下肢または皮膚の腫脹が認め
られた場合、または併用中の心臓や血圧の薬が変更された場合は、すぐに医師に報
告してください。
「ジカディア」の投与を受けている患者さんは高血糖を起こす恐れがあります。糖
尿病、耐糖能障害、あるいはコルチコステロイドを使用している患者さんでは、
「ジカディア」投与により高血糖のリスクが増加します。「ジカディア」投与を受
ける患者さんは、投与開始前および投与期間中に血糖値検査を受ける必要がありま
す。患者さんは医師の指示に従って血糖値のモニタリングを受けると共に、のどの
渇きや頻尿といった高血糖の症状が一つでも認められた場合は、すぐに医師に報告
してください。
「ジカディア」の投与により血中膵酵素濃度が高くなることがあり、膵炎を引き起
こす可能性があります。患者さんは「ジカディア」による治療を開始する前に、ま
た必要に応じて「ジカディア」投与中に、血液検査を受けなければなりません。上
腹部から背部にまで広がるように痛む、あるいは食事をとると痛みが増すような上
腹部痛などの膵炎の兆候や症状がある場合は、医師に伝えてください。
患者さんは、「ジカディア」投与を受ける前に、肝障害、糖尿病あるいは高血糖、
QT間隔延長症候群等の心臓の問題、妊娠しているかその可能性がある、あるいは妊
娠を計画している、授乳中、あるいは授乳する予定があるなど、全ての健康状態に
ついて医師に報告してください。
「ジカディア」は胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠可能な女性は「ジ
カディア」による治療中および治療終了から3カ月までの間は効果の高い方法で避妊
を行う必要があります。「ジカディア」が母乳中に移行するかどうかはわかってい
ません。患者さんと医師は、「ジカディア」による治療を受けるか、授乳をするか
どちらかを選ぶ必要があります。両方を同時に行うことはできません。
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患者さんは、使用中の全ての薬物(処方薬、一般用医薬品、ビタミン類や生薬のサ
プリメント等)について医師に報告してください。経口避妊薬の服用中に「ジカデ
ィア」の投与を受ける場合、経口避妊薬の効力が失われる場合があります。
最も多く観察された有害事象(発生率10%以上)は、下痢、悪心、嘔吐、疲労感、
肝機能検査値異常(血液検査によるモニタリングが必要)、腹痛、食欲減退、便秘、
発疹、腎機能検査値異常(血液検査によるモニタリングが必要)、胸やけ、貧血で
す。発生率が5%以上のグレード3または4の有害事象は、肝機能検査値異常、疲労感、
下痢、悪心、高血糖(血液検査によるモニタリングが必要)でした。
アレルギー反応の徴候である可能性のある以下の症状が一つでも認められた患者さ
んは、直ちに「ジカディア」の投与を中止し、医師に相談してください。
 呼吸や嚥下困難
 顔、唇、舌、喉の腫脹
 赤い発疹または隆起を伴う重度の皮膚のかゆみ
辛い副作用が起きたり、副作用が継続する場合は医師に報告してください。「ジカ
ディア」により、上記以外の副作用が起きる可能性もあります。詳細については医
師や薬剤師にお問い合わせください。
「ジカディア」は、厳密に処方に従って使用してください。医師の指導なしに用量
を変更したり、服用を中断したりしないでください。「ジカディア」は1日1回、空
腹時に服用し、前後少なくとも2時間は食物を摂取しないでください。服用し忘れた
場合、気づいたらすぐに服用してください。ただし、12時間以内に次の投与スケジ
ュールがくる場合は、飲み忘れた分は服薬せず、次の服用時刻に通常の1回量を服用
してください。2回分を一度に飲んではいけません。また、血中の「ジカディア」濃
度が有害なレベルまで上昇する可能性があるため、グレープフルーツやグレープフ
ルーツジュースを摂取しないでください。「ジカディア」の服用後に吐いてしまっ
た場合、次の服用時刻まで追加服用はしないようにしてください。
「ジカディア」の処方情報は全文をご参照ください。
免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、
その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリ
スクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳
細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けております Form20-F
をご参照ください。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケ
ア(眼科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医
薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の 2015
年の売上高は 494 億米ドル、研究開発費は 89 億米ドル(減損・償却費用を除くと
87 億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約 118,000
人の社員を擁しており、世界 180 カ国以上で製品が使われています。詳細はホーム
ページをご覧ください。https://www.novartis.com
Page 6 of 6
参考文献
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2.
3.
4.
5.
6.
De Castro, G Jr., et al. First-line Ceritinib Versus Chemotherapy in Patients With ALK-rearranged (ALK+)
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Cancer. Vienna, 6 December 2016.
Tan, D.S., et al. PROs With Ceritinib Versus Chemotherapy in Patients With Previously Untreated ALK-rearranged
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December 2016.
Dziadziuszko, R., et al. Phase 1 Study of Ceritinib 450 mg or 600 mg Taken with a Low-Fat Meal versus 750 mg
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http://www.cdc.gov/cancer/international/statistics.htm. Last updated February 2015.
National Comprehensive Cancer Network (NCCN). NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN
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Lindeman, N.I., et al. Molecular Testing Guideline for Selection of Lung Cancer Patients for EGFR and ALK
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以上
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