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アイデアツール - 筑波技術大学
NETAC Teacher Tipsheet アイデアツール アイデアツールとは? アイデアツールは、インターネットに接続して使うオンラインコース用教 材作成ツールである。パソコンにあまり強くない教職員が、教室での授業や 遠隔授業を実施するオンラインコース教材を作成する支援を提供する目的で、 NTID開発したものである。このツールは、教育目的のインタラクティブ なサイトを構築する作業を自動化して、教育者がコースコンテンツの開発の ため、時間をもっと生産的に使えるようにしようというものである。 アイデアツールは、学習中の学生がアクティブに関われるようなオンライ ン教材を創作・構築するための教育ソフトである。アイデアツールを使って 開発されたコース授業は、ネット接続でのレッスン、双方向演習、インター ネット利用の課題、クイズ、学年教科書、ディスカッション・フォーラムな どを組み込んだ適用範囲の広い教育的価値を持っている。教員は画像、図表、 図解などを加えて、ビジュアル的にレベルの高い教材を作成することができ る。学生はインターネットに接続する環境さえあれば、いつでも、どこから でもコース教材を利用することができる。 アイデアツールは、インターネットベースのオンライン教育法を開発する には経済的に厳しい教育部門や小規模の大学に低コストの手段を提供するこ とができる。 使い方 アイデアツールが優れているのは、使い方が柔軟で比較的容易であるとい う点にある。ワークショップで10時間ほどトレーニングを受けると、イン ターネット接続環境と Windows パソコンを持った教員であれば、アイデアツ ールを使ってオンライン教材を自作することができる。将来的にはオンライ ンチュートリアル作成の研修も可能である。 111 コース作成作業は、レッスンユニット、配付資料、クイズ、宿題をコース アウトライン上に並べるところからスタートする。 「保存」ボタンをクリック するだけで数秒のうちに完璧なWebサイトが完成する。ドロップダウンメ ニュー、目次、サイトマップは自動的に生成され、すべての資料へのアクセ スが簡単にできるようになる。 「編集」アイコンをクリックすると、コンピュータがレベル分けしたクイ ズや電子化ホームワークなどコース資料の作成がスタートする。専用の教育 ソフトを使えば、ポップアップノートや用語集の他、学生の学習指針となる 双方向チュートリアルや演習問題なども組み込むことができる。 アイデアツールは、サーバ・アプリケーションといって、サーバーコンピ ュータ上で動作し、どの先生も Internet Explorer(ブラウザソフト)からこ のソフトにアクセスできるようにする機能を持っている。 (アイデアツールは Netscape には対応していない)先生方は、自宅や職場からこのアイデアツー ルを起動して、インターネットベースのリーダーや資料、クイズ、ホームワ ーク、エッセイ、実験などのコンテンツを作成することができる。作成した コンテンツは離れたサーバにファイル転送するという時間のかかることをし なくても、直接自分のパソコンに保存することができる。いったん保存され たコンテンツは直ちに利用可能になり、学生たちはいつでもインターネット 上で授業内容にアクセスすることができる。 アイデアツールは、サーバ・アプリケーションであることから多くの人の利 用が可能な製品である。サーバに1本だけアイデアツールをインストールす ればあちこちに広く分散している多くの教員も、学生も利用することができ る。このため、ソフトのメンテナンスが容易である。発見されたバグが修正 されたときなど、それはすべての利用者にとって、しかも今後に渡って修正 されたことを意味する。 専用の装備は必要か? アイデアツールをインストールするサーバには、Windows NT 4 Server 以 上、IIS4 Server、PHP4 以上が稼働している必要がある。また、学校建 物にはインターネットに対応できる基本ネットワーク設備が備えられていな ければならない。 112 教員も学生もインターネット上でアイデアツールにアクセスするため、 Internet Explorer5以上を備えた自分用のパソコンが必要である。オンライ ンコンテンツを作成するには Windows パソコンが必要であるが、開発された Windows でも Mac でも見ることができる。 アイデアツールの他に、自分がほしい機能に応じて低価格ソフトの購入とそ のインストールが必要である。こうしたソフトの価格は1本当たり$40∼ $100である。これには必要なネットワークインフラ設備と、インターネ ット・サービスに技術的に対応する機能が学校に装備されていることが前提 である。アイデアツールは、ハード的にも$3000以下の、比較的に高く ない性能のサーバ機で動作する。もう一つ考えられる選択肢は、サーバ業者 からサーバを借りること、必要なインフラ設備や技術的な対応能力を持った 別の学校と Web サーバを共有することである。 アイデアツールを利用する教職員のためのアドバイス 過去3年間に渡り、NTIDの教職員が何人かアイデアツールを利用して、 Webデザイン、コンピュータ・プログラミング、リーディング/ライティ ング、社会科、天文学、気象学、環境調査などさまざまな分野のコース授業 を進めてきた。 アイデアツールは、既存のコース教材をオンライン用に切り替えるために 開発されたものである。これにより教員は、これまで使い慣れてきた授業形 態を継続して使うことができるし、一方でアイデアツールによって可能にな った新しい教育方法を実験してみることもできる。 NTIDの教職員によるアイデアツール使用法の例 例1 ローズマリー・トスカーノはアイデアツールを使って「作文と文学研究Ⅰ、 Ⅱ」の授業をろう学生のクラスで行っている。最初は自作の小冊子を学生が ネット上でアクセスできるようにすることからスタートし、次にホームワー クのファイルでのサーバへの提出、さらにネット上でのクラスフォーラムへ と実験を進めていった。現在彼女は、専用の作文用マークアップツールを使 ってネット上で学生のエッセイを採点しており、さらに別の Web ベースのチ ュータリングツールを使って、リーディングとライティングの力が弱い学生 を引き上げる授業を進めている。 113 例2 ジム・マロリーは、アイデアツールを使ったコンピュータ・プログラミン グのコースをいくつか担当している。いずれもNTIDでの授業であり、海 外の学生を含む、遠隔授業でもある。彼は、遠隔授業での成績評価のために ネットでの試験を実施しており、例題プログラムの完成までの過程を各ステ ップごとに学生に示すために双方向ビデオ教材を使っている。彼はまた、自 分のオンライン用教材を非常勤講師にも提供している。 例3 ポーラ・グルチェビッチの場合は、アイデアツールを、グラフィックデザ インコースの複数の単元で授業に使用している。彼女のコース教材はいずれ も数年間の授業により蓄積されたもので、それらがオンラインで使えるよう に作り替えられた。学生たちは作品と文書をインターネットから提出してい る。採点後、作品はコメントをつけて学生に返却される。ファイルでは再提 出が簡単であるという利点があり、ポーラは学生に作品を見直して再提出さ せ、改めて採点しなおす機会を与えている。 These materials were developed in the U.S.A. by the Northeast Technical Assistance Center (NETAC) of the National Technical Institute for the Deaf at Rochester Institute of Technology in the course of an agreement with the U.S. Department of Education. This tipsheet was prepared by Simon Ting, instructional Developer, Department of Instructional Design & Evaluation, NTID, and translated into Japanese by Prof. Toshiaki Hirai a faculty member at Shizuoka University of Welfare as part of the PEPNet-Japan program--a collaborative effort of Tsukuba College of Technology and PEN-International at NTID.PEN-international is funded by grants from The Nippon Foundation of Japan to NTID. 114