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平成27年度 調布市障害者地域自立支援協議会
第1回全体会報告書
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開催日
平成27年6月1日(金) 午後3時から5時まで
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開催場所
こころの健康支援センター こかげルーム
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出席者(委員15名 事務局13名 傍聴1名)
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議 題
(1)開会の挨拶
(2)委員の自己紹介,事務局の紹介
(3)会長,副会長の選出
(4)調布市障害者地域自立支援協議会の目的及び調布市の展望
(5)平成26年度調布市障害者地域自立支援協議会の報告及び平成27年度のワーキングの展開に
ついて
(6)質疑応答
(7)会長挨拶
(8)閉会の挨拶
5 議事録要旨
(1)開会の挨拶(福祉健康部 吉田部長)
平成27年度第1回調布市障害者地域自立支援協議会全体会を始めたいと思います。
今年度は福祉人材の育成拠点を,こころの健康支援センターに開設することになりました。7月開所
予定でまだ第1歩ですが,調布市の福祉人材の質と量・専門性の向上,ネットワークの構築,福祉人
材の確保に向けて頑張りたいと思います。また調布市では第4期の福祉計画の実践が始まり,昨年度
までの様々な議論を少しずつ形にしていきたいと思います。今年度も議論を重ね,障害があっても安
心できる「調布で暮らして良かった」といえるような街にしていきたいと思います。よろしくお願い
します。
(2)委員の方々の自己紹介,事務局の紹介(省略)
(3)会長,副会長の選出
推薦により,会長は赤塚氏,副会長は谷内氏と白石氏に決まりました。
○赤塚会長
自立支援協議会が始まってから多くの方が顔見知りになり,調布市の障害当事者・家族,事業所等
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の動きをお互いに知り,将来について考えられるようになってきたことが自立支援協議会の一番大き
な役割だと思います。昨年度は障害福祉計画への意見具申も行い,どのように実施するのかを見るこ
とも役割となります。皆が安心して暮らせるために,どこまで到達しているのか,今の課題は何か,
どのように解決していくか,皆で知恵をあわせていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
(4)調布市障害者地域自立支援協議会の目的及び調布市の展望
○障害福祉課(川見課長)
調布市障害者地域自立支援協議会は,各相談支援事業所を始めとする関係機関によるネットワー
クシステムを構築し,その連携を図ることを目的として設置されました。現在は当初の目的に留
まらずワーキングなどで出された意見が具体的に事業に結びつくほど実行性を持ち,その積み重
ねが調布市における障害福祉を確実に前進させていると思います。今年も調布の障害福祉システ
ムを作るため,中核的な役割を担ってもらいたいと思います。
平成27年度における調布市の展望ですが,調布市の福祉施策としては高齢者を中心とした地
域包括システムの構築や災害時に援護を要する方への事前の同意確認などいくつか大きいテー
マはありますが,ここでは障害福祉課における6つの基本的な目標・方針について説明します。
まず1点目は障害者総合支援法に対応した障害福祉サービスの推進,2点目は第4期調布市障
害福祉計画の推進,3点目は福祉人材の育成拠点の整備で,今年度の目玉事業として市全体とし
ても注目されています。4点目は障害者就労支援の充実です。また,ちょうふだぞう・すまいる
分室については移転に向けた設計を行っていきます。5点目は難病患者支援の充実,6点目はこ
ころの健康支援センターにおいて国の事業である生活訓練事業を開始します。いずれの施策も皆
さまのご理解とご協力が不可欠ですので,よろしくお願いします。
○障害福祉課(石川課長補佐)
福祉人材の育成事業について改めて説明します。平成26年度に第4期調布市障害福祉計画を
策定しました。その計画の中に福祉人材育成事業として「福祉人材育成拠点の整備」が明記され
ています。ドルチェワーキングにおいて障害者の在宅支援について検討し,市内の事業所訪問や
アンケート調査の実施を経て福祉人材の確保・育成の課題の整備及び課題解決に向けた議論を行
いました。これらをふまえ市民が一人ひとりの特性に応じて福祉サービスを利用し,豊かな地域
生活を送れるよう専門性を備えた良質な福祉人材の確保及び育成を総合的に推進するため,福祉
人材育成拠点を平成27年度に整備するというものです。人材の確保,質の向上という2つの大
きな目標に向かって進めていくことになります。平成27年度からスタートし,こころの健康支
援センターに拠点を設けて運営委員会を設置し,委員の中で事業内容や進め方について意見交換
を行い,それに沿っていきたいと思います。社会福祉協議会に実施してもらいますが,市も運営
委員として積極的に関わり,市の事業として着実な推進と成果を見据えた形で進めていきたいと
思います。この事業については自立支援協議会でも見守り,ご意見を頂きたいので引き続きよろ
しくお願いします。
最後に,昨年度の全体会で「障害福祉サービス事業所への検査・監査はどのような体系なのか」
との質問がありましたので,この場で答えたいと思います。行政が行う検査には法人検査,法人
監査,事業所検査,事業所監査とあります。法人検査,法人監査は東京都が行っていましたが,
社会福祉法人は平成25年4月から市が行うことになりました。検査と監査の違いは,検査を行
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う中で問題点が見つかり悪質だと判断すれば監査という強制力のあるものに切り替わる一体的
な事業です。事業所検査,事業所監査は現在も社会福祉法人,NPO法人含め全てを東京都が行
っています。事業所の数が多いので,約1割程度の事業所にしか検査・監査に入らない状況だと
聞いています。株式会社の参入により民間活力をどのように活用していくのかが問われており,
それを担保するために検査・監査があるのですが,その安全性を確保できているかなかなか目が
行き届いていないことが現状です。事業所の検査・監査は市にも権限はあるのですが,市単独で
は難しいので東京都と合同で検査・監査をしてきたいと思います。平成26年度については3カ
所程度東京都と合同で行い,今後も進めていきたいと思います。
○A委員
調布市はどの担当部署で検査や監査をするのでしょうか。
○石川課長補佐
事業所検査については障害福祉課が合同で行っています。法人検査は市に権限があるので,同
じ福祉健康部の福祉総務課が担当しています。
(5)平成26年度調布市障害者地域自立支援協議会の報告及び平成27年度のワーキングの展開に
ついて
○ちょうふだぞうワーキングの報告(会長)
ちょうふだぞうワーキングでは入所施設からの地域移行を,実際の支援を踏まえて考えると
ころから取り組みました。その中で,大事なことは「安心して暮らせる地域」がないと地域移行
は無理であること,当事者の想いを大切にする取り組みです。昨年度は,障害がある方も皆と同
じように地域資源を使い,安心して豊かな生活ができるようにしなければならないと考えました。
また当事者が自分の意見を言える場として「みんなの会」を作り,いろいろな活動に参加す
る中で様々な地域の資源を自分で選択して生活できるようにしたいと一昨年まで考えました。
福祉サービスに限定しない地域資源(公共施設や一般の娯楽サービスなど)を障害や社会的な
障壁の理由で利用できないこともあります。その実態を把握して,選択できる地域での暮らし
を検討する,みんなの会の活動を支援する,障害のある人をめぐる常識であると言われていた
ことをもう一度見直すという話が出たため,昨年度のテーマは「知的障害のある人が安心して
地域で暮らすために~選択できる地域での暮らしをめざして~」となりました。実際に地域で
選ぶことができる状況があるのかどうか委員である当事者や家族の意見をもらい,みんなの会
でも“調布市ではどういったものが使いにくいのか”リストアップしました。また平日夕方や
休みの過ごし方についてアンケート調査も行いました。アンケートは作業所連絡会の全面的な
協力のもとに行いましたが,結果から見ると就労継続B型と生活介護の利用者では利用できる
ものが違い,障害が重い方はいろいろな面でサービス利用がしにくいため家族が担わざるを得
ず,障害の重い方も普通に暮らせることを考えなければならないとわかりました。平日の夕方
や休日のニーズはより高まっていることも見えてきました。今年度は具体的にできることを考
えていく予定です。
「選択できる地域」「当事者が主体の生活」をちょうふだぞうワーキングの
基本的な考え方としておさえていきたいと思います。
また,あんしんネットもちょうふだぞうワーキングから事業化されました。緊急の事態に対
応するほか,愛の手帳は持っていても障害福祉サービス未利用の方に対しての働きかけを行っ
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ています。今までは家族で支えあって生活できていても親も本人も高齢になり,これから先ど
うしたらいいのかを考えなければならない時に来ていると思います。家族の容態の変化にどう
対応するかも含めて,地域の中で障害が重い方も高齢の方も選んで暮らせることに向けてこれ
から取り組んでいきたいと思います。
○希望ヶ丘ワーキングの報告(白石副会長)
平成24年度から3年間にわたりほぼ同じメンバーで議論を重ねてきました。国が精神保健福
祉の改革ビジョンの中で社会的入院の方の退院促進を10年かけて解消していくという指針を
出したのですが,平成24年はその最後の年でした。事業としては終了に近づき個別給付が行わ
れていても十分に進んでいないのではないか,もう少しテコ入れが必要ではないか,特に調布市
においてはワーキングで検討する意義があるという思いから出発しました。平成24年度からの
3年間について簡単に振り返ると,24年度は成果を上げている三鷹市の話を聞き,市内の病院
や福祉サービス事業所にも実情を話してもらいました。事例検討も行いましたが個別的な事情も
あったため方針を多少変更し,平成25年から26年にかけては地域移行や地域定着を進める上
で調布市に欠けているものについて議論し,4つポイントが挙がりました。1点目は「連携とネ
ットワーク」でいろいろな問題が発生した場合に担当者だけではなく,協力し合って対応してい
くことが必要ではないか話し合い,現実に協力しあえるようになりました。より拡げていくため
には対応について共通認識を持つことが大切なため,人材育成センターでこのような視点を持っ
てほしいと要望しました。2点目は「滞在型のグループホーム」です。本来は自立して住むこと
が最終的な目標ではありますが,長く入院していたり障害が重い場合,アパート等での単身生活
が難しい方もいます。そういう方がアパート生活への移行を前提とせず利用できるグループホー
ムが必要ではないか,との意見が出ました。東京都では通過型グループホームに加算がついてい
ることもあり,調布市内には滞在型のグループホームがありません。運営上の問題もありすぐに
実現することは難しいかもしれませんが,必要性については声をあげる必要があると思います。
3点目は「短期入所の長期利用」です。地域移行を進めるにあたり,高齢の親がいなくなると病
院に入院せざるを得なくなるため施設への移行を防ぐことが必要ではないかという議論になり,
短期入所を長期に利用できれば一人暮らしに向けた経験を積んだり,施設や病院に入らずにすむ
かもしれず,もっと資源を増やせたらとの希望が出ました。
「アウトリーチ支援」については,
地域で暮らしていくためには困った時にすぐ手を伸ばすことが必要ですが,必要な時に必要な訪
問をすることができない反省もあります。多摩精神保健福祉センターで行われているアウトリー
チ事業の説明を聞き,必要な訪問ができるように調布市内でも検討していくことになりました。
具体的な要望には至りませんでしたが,今後地域移行を支え施設移行を防ぐために,上記のサー
ビスを充実させていくことが必要であるとまとめました。
次に,今年度のワーキングテーマについてです。障害者総合支援法では,難病や高次脳機能障
害や発達障害など今までより幅広い困難を抱えた人に対する支援を行っています。昨年から調布
市でも“ぽぽむ”という発達障害者支援事業も開始されました。その事業実績を踏まえて調布の
状況について調べ,早急に整える必要があれば調布市に要望していく方向で1年間ワーキングを
行う予定です。テーマに沿って視点や抱えている課題,指摘をいただきたいと思います。
○ドルチェワーキングの報告(谷内副会長)
一昨年度までのワーキングでは調布市には福祉人材が必要だとの議論を行い,その具体策とし
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て人材センター設立に繋がったのだと思います。その際,福祉専門職に障害のことを正しく知っ
てもらいたい,特に高齢者福祉に携わっている人に障害者福祉を学んでサービスを担ってもらい
たいという想い,すなわち専門職養成が一つの柱としてありました。もう1点,市民に障害のこ
とを正しく理解してもらい,お互いが気持ち良く住める調布市をどのように作っていくか議論し
ました。専門職養成については具体的な形として進められていますが,一般市民にどのように障
害を理解してもらうかを考えた際に,漠然と一般市民といっても形が見えないので,昨年度「障
がいのある人も行きたくなるお店とは」について取り組みました。初回は使いやすいお店とはど
のような所なのか,委員の障害当事者を含めディスカッションしました。2回目は調布市が商店
に対して配っているバリアフリーを中心にした冊子や,東京都が作成した「どのようにしたら障
害を持っているお客が利用しやすいか」分かりやすいパンフレットをホームページでも公開して
いることを学びました。そこで感じたことは,きれいなパンフレットはたくさん印刷されていま
すが,実際どのように活用されているのか,配布して終わりではないのか,どう効果があったの
か疑問を抱きながら考える機会となりました。3回目は実際に店の経営者を呼び,日頃障害者に
どのように接しているのか聞きました。4回目はこれまでの3回を振り返り,メンバーや他の障
害者から意見を集めてどのようなお店が使いたいか意見を集約しました。
来年度障害者差別解消法が施行され,おそらく配慮について議論になると思います。国立や公
立は障害者に配慮しなければならなくなります。私のいる桜美林大学は私立大学なので配慮の義
務はなく,障害を持っている学生が今も十数名在籍していますが,もっといろいろな障害の学生
が入学してくるという前提で準備しています。義務はありませんが全く無視できるのかというと,
法律ができれば無視できない空気があります。この流れはどんどん波及し,商店街などが今後よ
り理解を深めてもらうきっかけにもなると思います。今年度についてはまだ打ち合わせ前なので
はっきりとは言えませんが,ソフト面でどう店側に理解を求められるのかだと思います。商売な
ので売り上げも必要ですし店側にとっても利点はあると思います。一つのお店が使い易ければ常
連になり,障害者の方の口コミを通じたネットワークで広がりやすいと思います。それは商店に
とっても無視できない話ではないと思います。障害者にとっては出入りしやすいお店であり,お
店にとっては良い客という関係を築くためのきっかけの道具として今年度成果を出したいと思
います。
○会長
具体的なワーキングはこれからです。それぞれ準備して第1回が始まります。これまでの話を
聞き,各ワーキングに期待したいこと,全体に聞きたいことを話してもらいたいと思います。
(6)質疑応答
○会長
それでは,これまでの報告についてご質問がある方はどうぞ。
○B委員
希望ヶ丘ワーキングについてお聞きしたいことがあります。今年度は発達障害について取り組
むとのことですが,こころの健康支援センターとはどのように連携を図って取り組んでいくので
しょうか。
○白石副会長
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ちょうどこころの健康支援センターのセンター長が全体会委員ですので,ワーキングに直接参
加していただく訳ではありませんが,センターの現状等情報提供をいただきながら進めていきた
いと考えています。
○B委員
対象となる発達障害の方には大学院を卒業後に在宅の方もいますが,そうした方も対象になり
ますか。
○白石副会長
こころの健康支援センターの“ぽぽむ”という事業は,概ね18歳以上の市内在住の発達障害
の方(及びその疑いのある方)が対象になっています。幼少期から支援を受けてきた方も,社会
に出る時期になって初めて障害の診断を受けた方もいると思いますが,それぞれの成長段階にお
いて様々な困難を抱えている方が,成人期に移行する中での課題を抽出できればと思っています。
○C委員
ありがとうございます。親の会にも,成人してもずっと家にいるという発達障害の方の保護者
から相談が寄せられています。そうした家族支援の面もお願いできればと思います。
○A委員
民生児童委員です。ワーキングというのは当事者目線で討議し意見を出し合うのが一つの成果だ
と思いますが,私は高次脳障害の当事者家族でもあります。第4期障害福祉計画作成委員に家族が参
加し,いろいろな立場の方が参加しているのが分かりました。先ほど白石副会長から発達障害,高次
脳障害の当事者にも目をむけるという心強い言葉があり,当事者の声を反映させると言う意味で,声
を吸い上げる何かを形として出してもらえると有難いと思います。ただ,ドルチェが主に高次脳機能
障害の方に関わっており,希望ヶ丘が精神障害の部会だと思うのですが,その辺りはどのように調整
するのでしょうか。
○白石副会長
まず今年のワーキングテーマを決めた経過を少しお話したいと思います。障害者地域自立支援
協議会には地域の福祉サービスを見直してより良くするために,課題を抽出し協議していく役割
があると思います。ですから,希望ヶ丘が主に精神障害者の相談支援事業所であってもワーキン
グの内容を精神障害だけに特化することではないと理解しております。障害者総合支援法におい
て支援対象が拡大されて発達障害も高次脳機能障害も難病の方にも広がりましたが,十分に支援
が行われているか確認する必要があると考えました。議題を検討する中では障害者差別解消法や
計画相談支援のあり方についても話題に挙がりましたが,発達障害の方が増えているにも関わら
ず支援者がまだ充分理解できていない部分が多いとの課題に行き着き,今年度の議題に挙げるこ
とになりました。
○会長
昨年度の自立支援協議会協議会報告書の4.5ページにありますように,元々は個別の相談を
受けていくことが基本であり出発点になります。ただ,福祉サービスを調整するだけでは難しい
場合に,個々の問題と片付けずに地域の課題に通じるものがあれば自立支援協議会で議論してい
くことになります。このワーキングを担う一般相談支援事業所(ドルチェ,希望ヶ丘,ちょうふ
だぞう)の役割として求められているのです。現在は計画相談も進められ,特定相談支援事業所
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と共に「サービスのあり方検討会」で個々の相談から障害福祉計画に反映させたり地域にないも
のを増やすだけでなく,地域を変える・地域にいる人の意識を変えることも必要です。このよう
に,個々の相談から地域全体の課題に広げていく仕組みがあるということになります。もちろん
身体・知的・精神の3障害だけという捉え方でなく高次脳機能障害や発達障害,難病の方など幅
広く捉えて行く必要もありますね。ですから,この自立支援協議会を通して例えば高次脳機能障
害の方の何が大変なのかなど共有することも大変重要です。こうした全体会の場でこそ是非いろ
いろな意見を挙げていただきたいと思います。
○石川課長補佐
会長・副会長の意見の通りだと思います。A委員からは,当事者目線の意見をどう生かしてい
ただけるのかとのことでしたが,どうぞこの場で意見を出してもらえたらと思います。A委員だ
けでなく高次脳機能障害の支援に関わる方もこの中にいると思いますので,この機会を活用して
欲しいと思います。
○D委員
調布市聴覚障害者協会の委員です。今の意見に関係していると思いますが,自分もサービスを
利用する立場にあり,当事者がその内容についてどうだったとか,これからどういうサービスが
利用できるといいかなど当事者の声を届けるシステムが今の調布にはあまりないように感じる
部分があります。あくまでも個人的な意見ではありますが,どうやって当事者の声を届けるシス
テムを作るのか協議されてもいいのかも知れないと思いました。例えば利用者がレストランを利
用した後にアンケート記入などあります。もちろん福祉サービスを利用した際にも相談や苦情申
し立て窓口は確かにあります。しかし,サービスを提供する側と近い立場の方が多いため,利用
者の立場として言いにくいこともありますので,一度考えていただけると嬉しいと思います。
○会長
いろいろな障害者団体の連絡会からの意見を聞いて反映させる事もできると思いますし,行政
に直接意見を言えるような場を持っている地域もあります。どういう形にするか様々な考えがあ
ると思いますが一度検討されるべきことなのかもしれません。調布市には障害者の団体連絡会は
あるのでしょうか。
○E委員
調布市には障害者団体連合会が設置されています。身体障害者・視覚障害者・聴覚障害者・知
的障害者の親の会と精神障害者の家族会の5団体で活動し,毎年合同会議で防災のことなどを話
しあってきました。5団体だけでなくドルチェ利用者にも声をかけたり,行政や市会議員の
方々・民生委員など私たちに関わる方に集まってもらいグループワークをしています。障害をも
った方の生の声を届けられるような活動をしています。
○会長
そうした団体があるとの事ですが,機能しているのかどうか検証する必要もあるかもしれませ
んね。全ての団体に参加してもらうということではなく,声を挙げたときにどこが窓口として機
能するのか市にも調べてもらえるといいですね。
○F委員
私はこの自立支援協議会に設立当初から参加しています。法律・制度が変わり,自立支援協議
会には限界があることを自覚する必要もあると思います。どういうことが問題になっているか検
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証する場であって,障害者の声を全て受け入れていく場でもないと捉えています。障害者の問題
は幅広いですが,他の地区で硬直している所もある中で,調布市は限界も有りつつも比較的進ん
でいると思います。差別解消法についても「差別はいけませんよ」でなく,どうか変わるかを考
えていくのがこれからの課題ではないかと思います。
○会長
他の委員の方もご意見があれば,どうぞ。
(7)会長挨拶
自立支援協議会ではワーキングの委員は毎年決まっていますが,その時のテーマに関わりのあ
る方にお声を掛けています。またワーキングの中でアンケートを取って状況を把握したり,地域
の当事者・関係する方を招いて意見を聞くことも行なっています。例えば今年度のちょうふだぞ
うワーキングでは,地域で暮らすということにおいて障害のある方も障害の無い方と同じような
状況を作るにはどうするか考えていきます。これは暮らしそのものであり余暇も含まれますが,
そうしたものを作るときに当事者の考えを大切にしたりトライできることを大事にしています。
また高齢の親御さんの抱える問題もあります。これはちょうふだぞうワーキングでも昨年の希望
ヶ丘ワーキングでも共通するところでした。つまり3ワーキングには繋がっている部分がありま
す。ドルチェワーキングのテーマもそうですが,これからは一般市民に障害についてどう周知し
てもらうかに焦点をあてて展開していくことも重要です。他にも取り上げて欲しいことなどを是
非ご意見出してもらいたいと思います。ワーキングの考え方に了解いただけたということでよろ
しいでしょうか。年間の予定表では秋頃に第2回が予定されていますが,ワーキングの途中でも
遠慮なく質問を寄せて頂きたいと思います。それでは,今年一年間どうぞよろしくお願いいたし
ます。
(8)閉会の挨拶(事務局)
皆さま,貴重な意見をありがとうございました。次回は10月26日(金)の予定です。これ
で第1回の調布市障害者地域自立支援協議会全体会を終了させていただきます。
◆事務局(障害福祉課)より
会議の中で,
“サービスについての当事者の声を届けるシステムがあまりないのではないか”と
いうご意見がありましたのでお答えいたします。
身体障害者・知的障害者相談員,地域福祉コーディネーター,相談支援事業所や障害者団体を通
して要望をあげるなど,さまざまな場面や形で相談機関があります。それらをより一層周知でき
るよう広報活動に工夫をしていく必要があると考えております。
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