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米大統領選から学んだこと

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米大統領選から学んだこと
2016年11月25日号
1/2
米大統領選から学んだこと
■予想外の出来事から、見えてきたもの・・・
今年6月の英国国民投票で、EU(欧州連合)離脱派が予想外に勝利した記憶が冷めやらぬ中、11月8
日の米国大統領選挙でも予想外のことが起こりました。史上稀に見る「嫌われ者同士の戦い」となった米国
の大統領選挙は、投票日まで民主党クリントン候補が支持率で優勢であったにも関わらず、開票が始まる
と共和党トランプ候補が終始優勢となり、そのまま劇的な勝利で幕を閉じました。
一部報道によると、インタビューなどでは民主党と答えつつ、投票は共和党、といった有権者もいたようで、
既存政治家ではなく、自分たちの想いを代弁してくれた“ビジネスマン-トランプ”の言葉が有権者の心に響
き、今度こそ米国を変えてくれる、と望みを託した結果であったのかもしれません。
世間はこの予想外の出来事に驚きましたが、学んだこともありました。それは、「マイナスと捉えていたこと
が、瞬く間にプラスと捉えられたこと」と「予想は当たらないこと」です。これは、投資にも通じることでもあるの
で、トランプ氏が大統領選に勝利するまでを振り返り、何が起きていたのか、紐解いてみましょう。
■選挙前と選挙後では別世界
民主党の大統領候補者選びの討論会で印象的だったことの一つに、善戦を続けたサンダース候補が
「私は普通の米国人の代表だが、クリントン氏はエスタブリッシュメント(支配階級)の代表なので、しがらみ
から本当の変化をもたらすことはできない」と語ったことです。実際、クリントン氏が主張していた政策は、お
おむねオバマ政権の内容を踏襲していました。
一方、共和党候補のトランプ氏は、「グローバル主義ではなく米国第一主義」を前面に打ち出し、行き過
ぎた言動はあったものの、率直に有権者に語りかけ、低成長や格差の拡大、所得の伸び悩みなどに不満
を持つ白人の中低所得層を中心に支持層を取り込もうとしていました。もっとも、投票日までの支持率は、
政策内容が不透明なトランプ氏ではなく、政策内容がある程度予測できるクリントン氏が優勢であったこと
は、有権者が先々を見通すことができない変化ではなく、安定を求めていたことへのリアクションであったと
みられ、米国市場では、クリントン氏優勢による株高・米ドル高が進みました。
米大統領選挙の投票日までの候補者支持率
(%)
55
50
(2016年5月初~2016年11月8日)
112
民主党:クリントン候補
45
40
35
投票日までの米国株式と円(対米ドル)の推移
(2016年初~2016年11月8日)
共和党:トランプ候補
30
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
(米政治専門サイト、リアル・クリア・ポリティクスによる集計データを
もとに日興アセットマネジメントが作成)
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
(円)
円(対米ドル)(左軸)
(ポイント)
S&P500指数(右軸)
2,250
110
2,200
108
2,150
106
2,100
104
2,050
102
2,000
100
クリントン氏優勢による株高・米ドル高
98
1,950
1,900
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■ 当資料は、日興アセットマネジメントが米大統領選をめぐる市場動向などについてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、
特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。
■ 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。
したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、
投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
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開票と同時に開いた東京市場では、トランプ氏の優勢が伝わった途端、株安・米ドル安が進みました。投
資家は、『トランプ氏=不透明』の心理が働き、投資家はリスクオフ(安全資産への逃避)の行動をとったと
みられます。しかし、米国市場が始まると様子は一変しました。投資家は、トランプ氏の保護主義政策が世
界の経済成長を後退させ、積極的なインフラ投資や大型減税が財政赤字の拡大を引き起こす、などのマ
イナス面ではなく、政策は米国景気を刺激する、と捉えたのです。ここでの学びは、ある事柄に対して、常
にマイナス面とプラス面の見方があり、受け手の取り方次第でどちらにも傾く可能性がある、ということです。
また、支持率予想からの学びは、集計方法に起因する面はありますが、参加者の心理状態によって行動
が変わり、予想は容易に覆される可能性もある、ということです。
インフラ投資と減税で想定される波及経路
選挙後の米国株式と円(対米ドル)の推移
<想定される影響>
大積
型 極 プラス面
景気
減的
刺激
税な
イ
ン
フ
ラ
財政赤字
投
拡大
資
マイナス面
や
112
経済成長が加速
“財政の崖”の再燃
(強制的な歳出削減
など)
※資料作成日時点の当社見解であり、変更になる可能性があります。
(円)
(2016年5月初~2016年11月22日)
円(対米ドル)(左軸)
(ポイント)
S&P500指数(右軸)
2,250
110
2,200
108
2,150
106
2,100
104
2,050
102
2,000
100
トランプ氏勝利による株高・米ドル高
1,950
98
1,900
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■大切なことは、慌てず、じっくり、腰を据えて、市場に居続けること
資産運用を考える際、株式、債券、REIT(リート)などの様々な投資対象があり、どれに投資すれば良い
のか迷ってしまうことはないでしょうか。常に値上がりする資産があらかじめ分かっているのであれば気持ち
は楽かもしれませんが、実際はそれぞれの資産が異なる値動きをするものです。そこで、例えば異なる値
動きをする資産を均等に分散投資して保有すると、下図のように、運用資産全体が大きな値上がりはしな
いまでも、ある程度の値上がりの獲得が期待できることがわかります。
各資産と分散投資の年間騰落率(円ベース)
2006年
世界REIT
世界株式
分散投資
世界債券
日本株式
日本債券
2007年
40%
24%
15%
10% 世界債券
3% 世界株式
0% 日本債券
分散投資
日本株式
世界REIT
2008年
2009年
世界株式
世界REIT
分散投資
5%
日本株式
5%
世界債券
3% 日本債券 4% 日本債券
-3% 世界債券 -16%
-11% 分散投資 -35%
-16% 日本株式 -41%
世界株式 -53%
世界REIT -56%
2010年
37%
37%
18% 世界REIT
8% 日本債券
7% 日本株式
1% 分散投資
世界株式
世界債券
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
世界REIT 38% 世界株式 55% 世界REIT 40%
世界株式 31% 日本株式 54% 世界株式 21%
9%
分散投資 22% 分散投資 31% 分散投資 18% 日本株式 12%
2%
日本株式 21% 世界REIT 25% 世界債券 16% 分散投資 2%
1% 日本債券 2% 世界債券 19% 世界債券 23% 日本株式 10% 世界REIT 1%
0% 世界債券 0% 日本債券 2% 日本債券 2% 日本債券 5% 日本債券 1%
-1% 世界REIT -3%
世界株式 0%
-12% 分散投資 -5%
世界債券 -4%
世界株式 -9%
分散投資:日本株式、世界株式、日本債券、
日本株式 -17%
世界債券、世界REITを均等配分
上昇
下落
日本株式:東証株価指数(配当込) 世界株式:MSCIコクサイインデックス(配当込、円換算) 日本債券:シティ日本国債インデックス(円ベース) 世界債券:シティ
世界国債インデックス(除く日本:円換算) 世界REIT:S&PグローバルREIT指数(ヘッジなし・円ベース)*円換算は、米ドルベースを当社が円換算しています。
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。また、手数料・税金等は考慮していません。
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
また、先ほど、常にマイナス面とプラス面の見方があることに触れましたが、金融市場でも市場心理がどち
らか一方に傾き、大きく振れることが多々あります。しかし、市場は一時的に大きく振れても、時間の経過と
ともに、何が起きて、どうなるのか、を理解し織り込んでいくことで、振れ幅は収束する傾向にあるので、投
資を始めた後は、市場の上げ下げに一喜一憂しないよう振る舞うことがポイントになります。
複数の異なる値動きをする資産を保有し、慌てず、じっくり、腰を据えて、持ち続ける(市場に居続ける)こ
とが、資産を殖やすために必要な心得ではないでしょうか。
■ 当資料は、日興アセットマネジメントが米大統領選をめぐる市場動向などについてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、
特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。
■ 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。
したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、
投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
商品内容説明資料補完書面(投資信託)
リスクについて

投資信託、投資証券はその投資対象となっている株券、債券、投資信託、不動産、商品
等(以下、
『裏付け資産』
『※』といいます。
)の価格や評価額に連動して基準価格が変動
し損失が生じるおそれがあります。したがって、投資元本が保証されているものではな
く、これを割込むことがあります。その他外貨建て資産に投資した場合には為替変動リ
スク等もあります。
 投資信託、投資証券は裏付け資産の発行者の業務や財産の状況等に変化が生じた場合、
投資信託、投資証券の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。
 投資信託等には、解約することができない一定の期間(クローズド期間)が定められて
いるものもありますのでご留意下さい。
※ 裏付け資産が、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等である場
合には、その最終的な裏付け資産を含みます。
手数料等諸費用について
■ 申込時に直接ご負担いただく費用等
・申込手数料等
上限 3.78%(税込)
■ 換金時に直接ご負担いただく費用等
・換金(解約)手数料
販売時に手数料がかかり、売却時にも手数料がかかるもの
該当する投資信託はありません
販売時に手数料がかからず、売却時に手数料がかかるもの
上限 3.00%(税込)
・信託財産留保額
上限 0.5%
※外国投資信託の売買時、分配時、償還時の為替レートは、外国為替市場の動向をふまえ
て当社が決定いたします。
■ 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用等
・信託報酬
上限 3.30%(税込)程度
・その他の費用・手数料
監査費用、有価証券等の売買にかかる手数料等、その他のファンドの運営・管理に関
する費用・手数料等をご負担いただく場合がございますが、これらの費用・手数料等は、
事前に計算が出来ないため、その総額・計算方法を記載しておりません。
※当該手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することはでき
ません。
投資信託に係るリスク、手数料等の詳細については投資信託説明書(交付目論見書)に詳しく記
載されておりますのでご覧ください。
当ファンドの販売会社について
商号等: 東海東京証券株式会社
加入協会:
金融商品取引業者
東海財務局長(金商)第 140 号
日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
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