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みらいふじさわ スポーツ元気プラン
藤沢市スポーツ推進計画 みらいふじさわ スポーツ元気プラン —健康で豊かなスポーツライフの確立を目指して— 2015 年(平成27年)3月 藤沢市教育委員会 元気宣言 1.スポーツで元気あふれるふじさわのまちづくりを めざします 1.みんながスポーツを気軽に楽しめるプログラムづ くりを進めます 1.ふじさわからオリンピック選手やトップアスリー トをそだてる活動を応援します 1.誰にもやさしいスポーツのノーマライゼーション を進めます 1.身近なスポーツ指導者やスポーツボランティアを 養成します 1.健康づくりのスポーツ・レクリエーション情報の 提供を充実します 1 目 序 次 章 1.策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 2.計画の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 3.計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 4.スポーツの価値・意義・重要性・・・・・・・・・・・・・・4 5.スポーツのとらえ方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 6.藤沢市を取り巻く状況 (1)藤沢市の将来人口・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (2)藤沢市の特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 第1章 生涯スポーツ活動の推進 1.スポーツを楽しむまちづくり (1)いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも、気軽にスポーツ を楽しめる多様なスポーツ事業の提供 ・・・・・・・・・6 (2)地域スポーツを支えるスポーツ推進委員の活用・・・・・7 (3)スポーツのノーマライゼーションの推進・・・・・・・・7 (4)藤沢の地域特性を生かしたスポーツ活動の推進・・・・・8 2.みんなの健康づくり (1)健康・体力づくり関係団体との連携・協働の推進・・・・9 (2)子どもの体力向上方策の推進・・・・・・・・・・・・10 (3)成人の体力向上方策の推進・・・・・・・・・・・・・11 (4)高齢者の体力向上方策の推進・・・・・・・・・・・・12 (5)障がい者スポーツ活動の推進・・・・・・・・・・・・12 (6)スポーツボランティアの養成と活用・・・・・・・・・13 3.スポーツ関係団体等の育成と活動の充実 (1)指定管理者との連携・協働の推進・・・・・・・・・・13 (2)スポーツ関係団体の組織育成と活動支援・・・・・・・13 (3)学校運動部活動と各競技団体との連携・協働の推進・・14 (4)総合型地域スポーツクラブの活動支援・・・・・・・・14 4.競技スポーツの推進 (1)競技スポーツ団体との連携・協働の促進・・・・・・・15 (2)ジュニア期からの指導体制の充実・・・・・・・・・・16 (3)トップアスリートの活用・・・・・・・・・・・・・・16 第2章 スポーツ施設の整備・充実 1.公共スポーツ施設・設備の整備充実と利用の促進・・・・・18 2.学校体育施設開放の充実・・・・・・・・・・・・・・・・19 3.民間スポーツ施設の連携・活用・・・・・・・・・・・・・19 4.自然を生かした多様なスポーツ・レクリエーションの場づくり ・・・・・・20 5.スポーツ情報提供体制の充実 (1)スポーツ施設予約システムの充実・・・・・・・・・・21 (2)スポーツ・レクリエーションに関する情報提供の充実・21 2 序 章 1.策定の趣旨 これまで、本市では市民一人ひとりが「いつでも・どこでも・だれでも・いつ までも」スポーツを楽しみ、健康で豊かなスポーツライフの確立を目指して、20 11 年(平成 23 年)3 月に「藤沢市スポーツ振興基本計画」ふじさわスポーツ元気 プラン 2020 を策定し、私たちが愛する藤沢のまちが、スポーツを楽しむ元気な市 民であふれ、生き生きとしたまちになるように、様々なスポーツ振興策を展開し てきました。 また、国においては、スポーツを取り巻く環境や国民のスポーツに対する認識 が大きく変化する中で、時代にふさわしい法を整備することが急務の課題となっ ていたことから、「スポーツ振興法」が 50 年ぶりに全部改正され、スポーツに関 する施策を総合的かつ計画的に推進するため「スポーツ基本法」が 2011 年(平成 23 年)8 月に施行されました。この法律ではスポーツを通じて幸福で豊かな生活 を営むことは全ての人々の権利であり、全ての国民がその自発性の下に、各々の 関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、 スポーツを楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確 保されなければならないとされました。更に、スポーツの推進に関する基本的な 計画を定めなければならないことになり、2012 年(平成 24 年)3 月に「スポーツ 基本計画」が策定され、地方公共団体がスポーツ団体などと一体となってスポー ツを推進していく上での指針となりました。 本市においては、2014 年(平成 26 年)2 月に「藤沢市新総合計画」が廃止され、 3 月に「文化・スポーツを盛んにする」ことを基本目標の一つに掲げる「藤沢市 市政運営の総合指針2016」を策定したことや、「藤沢市教育振興基本計画」 の改定を踏まえるとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開 催をはじめとする、社会情勢やスポーツを取り巻く環境の変化に対応するため「藤 沢市スポーツ推進計画」みらいふじさわスポーツ元気プラン(以下、「元気プラ ン」という。)に改定し、今後の本市のスポーツ推進施策の実現に努めます。 2.計画の位置づけ この計画は、文部科学省が 2011 年(平成 23 年)8 月に施行した「スポーツ基 本法」や 2012 年(平成 24 年)3 月に告示した「スポーツ基本計画」を参酌し、2 014 年(平成 26 年)3 月策定の「藤沢市市政運営の総合指針2016」及び、見 直しを進めている「藤沢市教育振興基本計画」や、その他関連する計画における スポーツ分野についての策定されたことを踏まえたものです。 3 3.計画の期間 平成 27 年度∼平成 32 年度の6年間とします。 なお、計画期間中の新たな課題や社会情勢等の変化には、柔軟に対応し必要に 応じ見直しを行います。 4.スポーツの価値・意義・重要性 ①スポーツは、世界共通の人類の文化である ②スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利である ③全ての国民がその自発性の下に、各々の関心、適性等に応じて、安全かつ公正 な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、又はスポーツを 支える活動に参画することのできる機会を確保されなければならない ④スポーツは、次代を担う青少年の体力を向上させるとともに、他者を尊重しこ れと協同する精神、公正さと規律を尊ぶ態度や克己心を培い、実践的な思考力 や判断力を育む等人格の形成に大きな影響を及ぼすものである ⑤スポーツは、人と人、地域と地域との交流を促進し、地域の一体感や活力を醸 成し、地域社会の再生に寄与するものであり、心身の健康の保持増進にも重要 な役割を果たし、健康で活力に満ちた長寿社会の実現に不可欠である ⑥スポーツ選手の不断の努力は、人間の可能性の極限を追求する有意義な営み、 国際競技大会における日本人選手の活躍は、国民に誇りと喜び、夢と感動を与 え、国民のスポーツへの関心を高める。これらを通じて、我が国社会に活力を 生み出し、国民経済の発展に広く寄与するものである ⑦スポーツの国際的な交流や貢献が、国際相互理解を促進し、国際平和に大きく 貢献するなど、スポーツは、我が国の国際的地位の向上にも極めて重要な役割 を果たすものである 【スポーツ基本法の前文より引用】 5.スポーツのとらえ方 スポーツは本来、日常生活から一時的に離れる中での、多様な活動を意味して います。欧米では歴史的に、狩り・釣り・乗馬・ハイキングなどの野外活動はも とより、チェス・トランプ・ビリヤードなどの室内活動も、スポーツと考えられ てきました。 近代になって、スポーツの組織化・制度化がすすみ、その流れの中でスポーツ の一部が競技スポーツとして狭義に理解され、日本では、制度化されたスポーツ 種目を「する」ことがスポーツであるという理解が、一般的になった時期があり ました。 しかし本来、スポーツは実に多くの意味を持っているものであり、近年のスポ ーツは、その概念や役割、機能などが変化し、オリンピックなどの国際的スポー ツイベントは、ビジネスの場ともなっています。また、文部科学省が示した「ス ポーツ立国戦略」では、「スポーツは社会を形成する上で欠かすことのできない 存在」と明記し、スポーツ基本法がその根本から改定され、スポーツが幅広い役 割を有するものとなってきています。 本市では、このような時代の流れを的確にとらえて市民のニーズに応えるため、 スポーツの持つ本来の価値をとらえ、多様化するスポーツニーズに対する環境整 4 備をしていきたいと考えています。そこで、従来の「する」スポーツだけではな く、スポーツを「支える」こと、スポーツを「観て」楽しむこと、スポーツを通 して「語り合う」こと、また、スポーツを通して文化的活動と「関わり合う」こ となど、これらスポーツに関する全ての行動がスポーツの推進に繋がるものとと らえています。 6.藤沢市を取り巻く状況 藤沢市を取り巻く近年の内外の社会経済情勢の変化は、真に激しいものがあり ます。特に本市始まって以来、人口減少社会が到来し、あわせて少子化と高齢化 が同時並行で急速に進行する時代を迎えることとなります。 (1)藤沢市の将来人口 「藤沢市将来人口推計」においては、2030 年(平成 42 年)に藤沢市の人口は約 4 3 万 800 人でピークを迎え、その後ゆるやかに減少に転じます。人口ピーク時の 6 5 歳以上の人口は約 27%、75 歳以上の人口は約 10%、0∼14 歳の人口は約 10%と なり、それ以降も少子化、高齢化が進むことが予測されます。また、世帯数は、 高齢者や非婚者をはじめとする単身世帯化がさらに進むことにより、人口の増減 に関わらず増加を続け、2035 年(平成 47 年)に約 19 万 5,000 世帯でピークとな っています。 藤沢市の将来人口推計 (2)藤沢市の特徴 都市としての性格は、首都圏に位置し、交通の利便性等を背景に、住宅都市、 商・工業都市、農水産業都市、観光都市、学園都市などの性格をあわせ持つ、多 彩で多様な都市であり、バランスのとれた都市機能を有する湘南の中心的都市と して発展を続けています。 また、自然環境・歴史・文化・人材においては、遊行寺や江の島をはじめとす る、人をひきつける魅力を多く有するとともに、あたたかさ、やさしさ、熱意を 持った多彩な人材が藤沢市を支えています。 5 第1章 生涯スポーツ活動の推進 私たちを取り巻く社会環境の変化は、少子化・超高齢化や情報化の進展、地域 社会の空洞化や人間関係の希薄化が進んだほか、グローバル化に伴い国際的な協 力・交流が活発になる一方、国際競争も激化し、ストレスの増加や運動不足など、 健康で明るい市民生活の実現を目指すうえで、様々な課題を投げかけています。 なかでも、次代を担う子どもの体力が低下傾向にあり、将来の明るく豊かで活 力ある社会の形成にとって、極めて憂慮すべきことであることや、平均寿命の伸 長と長期的な出生率の低下による少子化・超高齢化社会の広がりから、活力ある 生活を送ることが、個人の幸福にとどまらず、社会全体の活力の維持に繋がるも のであることなどが指摘され、スポーツ活動による体力水準の向上と生涯にわた るスポーツ習慣の形成が、緊急に対策を講じなければならない課題となっていま す。 スポーツは、単に健康・体力づくりに効果があるということだけではなく、そ の活動を通じて培われる地域の連帯感や、生き甲斐・達成感など、市民の多様な 生活の充実感をもたらすものとしても期待されています。 今後はこれらの課題を踏まえて現行の事業を十分に見直しながら、次代を担う 青少年をはじめとする市民の皆さんが、「いつでも・どこでも・だれでも・いつ までも」スポーツ活動に親しむことができ、生涯にわたって心身共に健康で豊か なスポーツライフを楽しめるよう、生涯スポーツ活動の推進に取り組んでいきま す。 こうした生涯スポーツ活動の推進を通して、国のスポーツ基本計画では、週1 回以上のスポーツ実施率が3人に2人(65%程度)、週3回以上のスポーツ実施率 が3人に1人(30%程度)にする目標であることから、本市も本計画の目標としま す。 1.スポーツを楽しむまちづくり (1)いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも、気軽にスポーツを楽しめる 多様なスポーツ事業の提供 本市では、市民が気軽にスポーツ活動を楽しめるよう、生涯スポーツ活動の拠 点として市内35の地区社会体育振興協議会にスポーツ推進委員を配置し、地域 住民に身近なスポーツ事業を提供しています。 また、指定管理者や藤沢市体育協会、藤沢市レクリエーション協会も様々な事 業を市民対象に展開しています。 指定管理者が管理運営を行っている秩父宮記念体育館・秋葉台文化体育館八部 公園では、市民が一人でもスポーツ活動を楽しめるよう、個人利用日を設定した り、トレーニングルーム等の個人利用施設を設けています。 一方、高齢者の健康づくりや体力づくりに関しては、通年利用できる室内プー ルの秋葉台公園プール・八部公園プール・石名坂温水プールの3施設において、 各施設での特色を生かした介護予防や健康・体力づくりのスポーツ事業を提供し ています。 今後はさらに、市民のスポーツニーズを的確にとらえ、多くの市民が多様なス ポーツを楽しめるよう、幅広い視野に立ったスポーツ事業を企画し提供していく 6 ことが必要で、関係団体や関係機関との連携・協力に努め、「スポーツを楽しむ まちづくり」を目指して、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①定期的に市民のスポーツ意識を調査・分析することにより、市民ニーズに応じ たスポーツ事業の企画に反映します。また、各スポーツ施設におけるモニタリ ング等により、実施事業に対する市民の満足度を合わせて調査する ②市民のスポーツ活動が楽しく・活発に展開されるよう、身近なスポーツ施設を 活用した魅力あるスポーツ事業の企画・提供に努める ③スポーツを観る・支える・語るなど、いろいろな楽しみ方が多くの市民に広が るようスポーツを文化ととらえたスポーツ事業の研究を行い、企画・開催に努 める ④家族単位や異年齢で参加できるスポーツ事業を開催する ⑤気軽に参加できるスポーツ・レクリエーション大会の充実を図る (2)地域スポーツを支えるスポーツ推進委員の活用 スポーツ推進委員は、市内35の地区社会体育振興協議会毎に6名選出し、合 計210人が委嘱されており、実質的な地域スポーツ推進の担い手として、各地 区が行うスポーツ事業の企画・運営に携わり、後進の育成や地域スポーツ活動の 活性化、行政が行う学校開放事業への協力等、幅広い分野において活発に活動を 展開しています。 このようなスポーツ推進委員の活動は、地域全体の活力を高めるとともに、ス ポーツ活動を通した地域住民の連帯意識を醸成し、ふれあいのある安心・安全な 地域づくりにも繋がるものと期待されています。 昨今では、定例的な地区社会体育振興協議会の事業の他、マラソン大会等の広 域的なイベントへの参画や、多様化・個別化する住民ニーズへの対応、障がい者 と一緒に参加できるニュースポーツなど、要求される役割や活動範囲が拡大し、 ますますスポーツ推進委員活動の充実が求められています。 その反面、スポーツ推進委員の高齢化や後継者不足が大きな課題となっており、 今後は、スポーツ推進委員協議会の研修活動を通じ、地区社会体育振興協議会連 合会とも連携を図るなかで、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①「喜び」や「楽しさ」をスポーツの基本とし、健康・体力づくりを効果的に進 める地域スポーツ指導者の中核となるスポーツ推進委員の資質向上を図る研修 を充実する ②地域に潜在する指導者を発掘し、地域による教育の力を生かせる指導者の養成 と後進の育成に努める (3)スポーツのノーマライゼーションの推進 スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利という理念 を踏まえ、障がいの有無にかかわらず、スポーツ活動に参加できる機会を確保す ることが求められています。 障がい者のスポーツ団体は、多様な障がい者のスポーツ活動を支援するため、 単にスポーツの推進という観点からでのアプローチでは、十分な対応を行うこと が難しいのが実状です。 7 本市に限らず神奈川県や県内各市においても、障がい者のスポーツ活動につい ては福祉の分野が所管しており、スポーツの部署や教育委員会は側面的に協力し ているのが現状です。 しかしながら、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し たことに伴い、パラリンピックに関係する事業が厚生労働省から文部科学省に移 管されるなど国の支援の仕方も変わってきています。法の附則においては、スポ ーツに関する施策を総合的に推進するための行政組織の在り方の検討(スポーツ 庁の創設)があることから、国の動向を注視し、計画を進める必要があります。 また、(公財)日本障がい者スポーツ協会は、(公財)日本体育協会に加盟し、 JOCがパラリンピックの支援をし、日本の障がい者スポーツの将来像(ビジョ ン)が策定され、障がい者のスポーツ活動に対する理解が国内外で高まってきてい ます。 障がい者自身の責任において存分にスポーツを楽しみたいとする意識が高まり、 同時に公共施設のバリアフリー化推進、藤沢市体育協会に代表される競技スポー ツ分野からのアプローチなど、障がい者スポーツに対する取組にも変化が生じて います。 今後は、市民スポーツ推進において、このような背景を十分に認識し、障がい 者と健常者が共にスポーツを楽しむ観点から、積極的なスポーツのノーマライゼ ーションを推進し、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①障がい者のスポーツ活動に対する市民意識の高揚に努めるとともに、障がい者 が安心してスポーツに親しめる環境整備に努める ②障がい者・健常者・老若男女が、共に同じフィールドに身を置き、スポーツを 楽しめるような環境整備と合わせ、参加しやすいスポーツ大会やイベントの企 画実施に努める ③障がい者スポーツの特性を良く理解した指導者やボランティアを養成する ④スポーツ施設においては、公共施設再整備プランや大規模改修に際しては、藤 沢市公共建築ユニバーサルデザインマニュアルに基づき、バリアフリーの検証 を図るとともに、関連スポーツ備品の整備に努める ⑤国や県の組織・計画・施策などに対応するように努める (4)藤沢の地域特性を生かしたスポーツ活動の推進 本市は、風光明媚な江の島や湘南海岸などの豊かな自然に恵まれ、セーリング やサーフィンをはじめとするマリンスポーツや、本市鵠沼海岸を発祥の地とする ビーチバレーボール等のビーチスポーツが盛んに行われています。このような藤 沢の地域特性を生かしたスポーツ活動の推進は、本市の基幹産業の一つである観 光振興にも深く繋がるもので、単にスポーツ推進に止まらず大きな副次的効果が 期待できるものです。 昨今では、湘南藤沢市民マラソン・全国中学生ビーチバレーボール大会など、 市域を越えたイベントも開催されており、複数の自治体間で協働して取り組む仕 組みづくりも求められています。 今後は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を好機 として、事前キャンプの誘致等を通じてマリンスポーツ・ビーチスポーツの推進 を図ります。また、観光振興や経済効果に繋がることが期待できる市域を越えた スポーツイベント等について、関係機関・関係団体等との研究・協議を進め、次 8 に掲げる施策の実現に努めます。 ①セーリング・サーフィン等のマリンスポーツや、ビーチバレーボール・ビーチ サッカー・ビーチテニス・カヌー等、砂浜や河川を利用したスポーツの推進を 図る ②1987 年(昭和 62 年)第1回大会から行ってきた「ビーチバレージャパン」及 び 2010 年(平成 22 年)、第1回大会からの中学生の全国大会開催の継続開催 を進める ③マリン・ビーチスポーツイベントなどの市域を越えた事業について、関係機関・ 団体等との研究・協議を進める ④2020年東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた競技スポーツ支援 策として、事前キャンプ等の誘致を目指す上で必要となる施設の整備など、関 係機関と連携した取組の推進を図る ⑤藤沢市の魅力やイメージを効果的かつ継続的にアピールし、認知度を向上させ、 そして、魅力を広く知ってもらう取組を推進する 2.みんなの健康づくり (1)健康・体力づくり関係団体との連携・協働の推進 スポーツ活動が生活習慣病、メタボリックシンドロームやロコモティブシンド ロームの改善をはじめ、健康の維持増進に効果的であることは多くの人々が十分 に認識していることですが、本市が行った「健康増進計画策定調査」(2013 年(平 成 25 年)6 月調査)(以下「健康増進調査」という。)では、多くの市民がスポ ーツ活動の必要性を認識しているにもかかわらず、「運動をしていない理由」と して、時間がない(49.0%)・面倒である(33.8%)・体を動かすのが苦手(17. 8%)等が示されました。また、一方「日頃、運動をしている方の種目」は、「ぶ らぶら歩き(散歩)」(33.4%)・「ウォーキング」(24.7%)・「体操」(16. 6%)・「スポーツジムでのトレーニング」(10.6%)となっていることから、活動 機会の拡充を図る施設の開場日・開場時間の拡大や、個人で参加できる多様な運 動・スポーツの機会を創出することが課題となっています。 総数=455 (複数回答) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 上 段:集 計値 下 段:構 成比(%) 総数=754 (複数回 答) 60% 0% 時間がない 49.0 面倒である 186 24.7 80 10.6 腰やひざ等が痛くてできない 9.5 施設や場所がない 9.2 6.4 必要としていない ヨ ガ・ピラテ ィス 42 5.6 水泳 38 5.0 エ アロビ クス 武道 4.8 ゲ ートボール・ グラン ドゴル フ 家族や医師などからすすめられていないから 53 7.0 ジ ョギン グ ダ ンス 病気のため 75 9.9 サ イクリ ング 9.9 0.7 36 4.8 21 2.8 13 1.7 8 1.1 88 11.7 108 14.3 そ の他の 球技 その他 無回答 12.7 そ の他 無 回答 4.4 40% 125 16.6 ス ポーツジムで のトレ ーニン グ 14.9 一緒に運動する仲間がいない 30% 252 33.4 体操 17.8 何をすればよいか分からない 20% ウ ォーキ ング 33.8 体を動かすのが苦手 10% ぶらぶら 歩き( 散歩) 36 4.8 本市では、指定管理者や地区社会体育振興協議会、各競技団体等を通じて、様々 9 なスポーツ行事を市民に提供していますが、今後も保健医療に関わる関連行政機 関や市医師会等の医療機関等、健康・体力づくりに関係する様々な団体等が幅広 く連携・協働することにより、スポーツ活動の多様な機会の創出を図り、スポー ツ活動の習慣化を図っていくことが必要です。そのため次に掲げる施策の実現に 努めます。 ①スポーツや健康に関する市民意識の向上を図るとともに、多様なスポーツ活動 の機会を創出し、スポーツ活動の習慣化を促すことにより、成人の週1回以上 のスポーツ実施率を高める ②関係行政機関・市医師会等との連携・協働を推進し、市民の健康維持・増進を 図る事業や健康で活力に満ちた長寿社会を実現するためライフステージに応じ たスポーツ活動を創出するとともに、健康づくり(健康増進計画(第2次)) との連携の推進に努める (2)子どもの体力向上方策の推進 国のスポーツ基本計画では、子どもにとってスポーツは、生涯にわたってたく ましく生きるための健康や体力の基礎を培うとともに、公正さと規律を尊ぶ態度 や克己心を培うなど人間形成に重要な役割を果たすものと示されています。 近年、次代を担う子どもの体力の低下傾向において、「スポーツの振興を通じ た子どもの体力の向上方策」として、文部科学省では、小中学生を対象とした「新 体力テスト」を全国的に実施し、子どもたちの体力状況を把握することによる体 力向上を図る国民運動を展開するなどしています。しかし、歯止めがかかってき ているものの、体力水準が高かった 1985 年(昭和 60 年)頃と比較すると、基礎 的運動能力は依然として低い状況です。また、積極的にスポーツをする子どもと そうでない子どもの二極化が顕著になり、運動習慣が身に付いていない子どもに 対する支援の充実が引き続き大きな課題となっています。 本市では、教育委員会と連携し、新体力テスト養成講習会を開催し、指導者登 録をするとともに派遣要請のあった学校へ指導測定員派遣をしてきました。また、 子どもたちを取り巻くスポーツ環境を整えるため、小学生を構成主体とするスポ ーツ少年団の組織育成や活動の充実、中学校運動部活動への地域指導者の派遣な どにも積極的に取り組んでまいりました。 今後は子どもたちの体力状況を科学的に把握し、より効果的な子どもたちの体 力向上方策を確立することが必要です。 このため、学校の体育に関する活動の他に市内全域で活発にスポーツ・レクリ エーション活動が展開され、スポーツを楽しむ市民であふれる社会の実現を図る ため、関係機関と連携し、地域スポーツを通して次に掲げる施策の実現に努めま す。 ①小・中学校における新体力テストの実施が円滑に進められるよう、新体力テス ト測定員の養成や確保を行い、必要に応じて学校へ派遣する ②藤沢市スポーツ少年団をはじめとするスポーツ関係団体・機関と連携し、体力 テストの実施結果を基にした、子どもの体力向上を目的とした事業への取組を 進める ③地域や関係団体と連携を図り、子どもたちや障がいのある子どもに配慮した健 康・体力づくりに向け、幼少期を対象とした事業等、多様な事業を開催する 10 (3)成人の体力向上方策の推進 国は、人々がライフステージに応じてスポーツ活動に取り組むことは、生涯に わたり心身ともに健康で文化的な生活を営むために不可欠であるとして、国民の 誰もが、各人の自発性のもと、各々の趣味・関心・適正等に応じて、日常的にス ポーツに親しみ、楽しみ、支え、育てる活動に参加できる生涯スポーツ社会に向 けた環境の整備を推進するとしています。そうした取組を通して、早期に、成人 の週1回以上のスポーツ実施率が3人に2人(65%程度)、週3回以上のスポーツ 実施率が3人に1人(30%程度)となること、また、成人のスポーツ未実施者(1 年間に一度もスポーツをしない者)をゼロに近づけることを目標としています。 本市が行った「健康増進調査」の運動習慣では、「ほとんど(全く)していな い」(37.0%)、「週に1∼2日している」(27.7%)、「週に3∼4日してい る」(17.4%)、「ほとんど毎日(週に5∼7日程度)している」(16.2%)と なっており、年齢別にみると、「ほとんど(全く)していない」は 20∼39 歳で 5 6.3%と多くなっていますが、年齢が高くなるにつれて減少し、65 歳以上では 19. 9%となっています。 【全体】 【年齢別】 本市では、様々なスポーツ行事を市民に提供していますが、生涯学習に関わる 部署のみならず、保健医療に関わる部署や指定管理者等、健康・体力づくりに関 係する部署や団体等が幅広く連携・協働して、スポーツ活動の習慣化を図ってい くことが必要です。そのため次に掲げる施策の実現に努めます。 ①ライフステージに応じた成人の体力向上を目的とした事業への取組を進める ②地域、関係部署・団体等と連携を図り、成人・障がい者等に配慮した、健康・ 体力づくりの多様な事業を開催する 11 (4)高齢者の体力向上方策の推進 スポーツ施設においては、スポーツ活動に利用料金の負担を軽減する割引制度 や助成券対応を導入しています。また、敬老の日などに合わせた様々なスポーツ 行事を市民に提供していますが、今後も、保健医療や福祉に関わる部署、指定管 理者や市医師会等の医療機関等、健康・体力づくりに関係する部署や団体等が幅 広く連携・協働して、スポーツ活動の多様な機会を創出し、スポーツ活動の習慣 化を図っていくことが必要です。そのため次に掲げる施策の実現に努めます。 ①高齢者の割引制度を継続して進める ②高齢者の体力向上を目的とした事業への取組を進める ③指定管理者、地域や関係団体と連携を図り、高齢者・障がい者等に配慮した、 健康・体力づくりの多様な事業を開催する (5)障がい者スポーツ活動の推進 スポーツ基本法の規定において、スポーツは、障がい者が自主的かつ積極的に スポーツを行うことができるよう、障がいの種類や程度に応じ必要な配慮をしつ つ推進することが求められました。 本市では、スポーツ施設のバリアフリー化をはじめ、障がい者と健常者が共に スポーツを楽しむノーマライゼーション事業の企画実施や、活動を支援するボラ ンティア養成等により、障がい者のスポーツ活動の場の拡大を図ってきました。 このような取組から、市内初の障がい者スポーツ団体として、「藤沢市ローリ ングバレーボール協会」が発足し、これを契機に他種目の障がい者スポーツ団体 が結成されることへの期待が高まりました。 しかしながら、個々の障がい者のスポーツ活動は多様で個別性が高く、団体と して機能する人数確保や、マネージメントに携わる人材不足などは、健常者と同 様に大変厳しい状況となっています。 多様な障がい者スポーツ種目の愛好者がともに集い・語らい、安心してスポー ツを楽しめる「スポーツのノーマライゼーション」を推進するためには、(公財) 日本障害者スポーツ協会による障がい者スポーツ指導員の養成、県においては、 障がい者のスポーツリーダーの確保、そして、障がい者に配慮した施設・設備の 整備が課題となっていることから、今後も国・県の動向を注視し、種目を超えた 障がい者スポーツ団体の組織の支援に取り組む必要があります。 そのため、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①障がい者のスポーツ環境を充実するため「障がい者スポーツ団体」等の組織整 備や支援について、国県の動向を注視しながら、レクリエーションを含めて本 市の実状に合わせたあり方を研究・検討するとともに、障がい者スポーツの指 導者等との連携を図る ② スポーツノーマライゼーションの観点から各種スポーツ事業についての支援 を行う ③ 障がい者差別解消法(2016 年(平成 28 年)4 月施行)に基づく、スポーツ事 業の研究・検討をする ④大規模工事・修繕においては、藤沢市ユニバーサルデザインマニュアルに基づ き、整備を進める 12 (6)スポーツボランティアの養成と活用 スポーツは、楽しみや爽快感とともに、体力増強やストレスの発散、病気の予 防など心身両面の健康づくりに効果があります。こうした運動・身体活動の重要 性を理解しているものの行動を移せない状況にあることから、実行を促すことが 求められています。こうしたことから、スポーツを「支える人」は重要な要素で あり、スポーツ団体において、日常的に運営やスポーツ指導を支えたり、競技大 会や地域スポーツ大会等の運営を支えるなどすることが、スポーツ推進のために 一層の活躍が期待されています。 このような市民のスポーツ活動を支援し、多様化するニーズに応えるには、行 政や施設に関わる専門スタッフに加え、市民一人ひとりのスポーツ活動を支える パートナーとして、市民に身近なボランティアを育てる必要があります。 そこで、指定管理者においてサポーターバンクを設立し、多様な市民のスポー ツ活動を支えるボランティアの養成と、その組織化を図り、様々な事業に活用し てきました。 今後も指定管理者との連携協力により、ボランティアの効果的な活用を図るこ とが必要で、関係機関や関係団体とも連携し、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①指定管理者及び関係機関との連携を図り、多様なスポーツボランティアの養成 を図る ②養成したスポーツボランティアの活動を推進するため、多様なスポーツ事業へ の派遣を行う ③高齢者や障がい者のスポーツ施設利用を支援するため、施設登録のスポーツボ ランティア制度について、研究・検討を進める 3.スポーツ関係団体等の育成と活動の充実 (1)指定管理者との連携・協働の推進 指定管理者は、市民の目線に立った弾力的かつ効果的なスポーツ推進をするた め、業務範囲の拡大に対応する職員の資質向上を図るとともに、行政・スポーツ 関係団体との役割分担を明確にし、一層の連携・協働を推進することが必要で、 そのため次に掲げる施策の実現に努めます。 ①行政・指定管理者・スポーツ関係団体の役割分担を明確にし、市民のスポーツ 実施率向上を目的とした、連携・協働事業を推進する ②指定管理者は、質の高いスポーツ事業サービスを行うとともに自主財源の確保 により、長期的に安定した経営基盤の確立を図り、市民のスポーツ活動支援に 向けた体制の整備と市民サービスの向上の取組を促す ③行政補完業務の拡大に対応できるよう、指定管理者の資質向上を図る (2)スポーツ関係団体の組織育成と活動支援 本市の生涯スポーツの推進にとって、各地区社会体育振興協議会・スポーツ推 進委員協議会・藤沢市体育協会・藤沢市レクリエーション協会・藤沢市スポーツ 少年団本部等スポーツ関係団体が果たす役割は極めて大きく、これらの団体の組 13 織育成と活動支援は、行政の主要な役割と位置付け、団体の事務局をスポーツ推 進課内に置いて、自立に向けた指導とともに、その運営を支えてきました。 生涯スポーツの推進には、これらのスポーツ関係団体が法の基本理念にのっと り、真に主体的に自立した組織体として活動を展開し、スポーツを楽しむ市民を 増やしていくことが重要であり、取り組むよう努力する必要があります。 今後は、スポーツ関係団体の主体性に基づく自立に向けて、事務局業務を団体 自ら担える組織づくりを目指すとともに、指定管理者との連携・協働を進めてい きます。そのために、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①スポーツ関係団体に対する行政支援の在り方について検討する ②指定管理者との連携・協働により、指導者養成や活動場所の確保等、団体活動 の充実を図るとともに、自立した団体事務局体制を構築する ③団体運営の安定・継続化を図るため、法人化や自主財源の確保について指導す る ④オリンピック・パラリンピックの支援をするとともに、団体を支えるサポータ ー組織づくり等について検討する (3)学校運動部活動と各競技団体との連携・協働の推進 改訂された学習指導要領において、発達段階に応じた指導内容の系統化・明確 化が図られたが、小学校においては一人の教員が全教科を指導していることから、 体育の授業に不安を抱えている場合もあり、専門性を重視した授業が充分に実施 できない状況があります。また、中学校においては、武道等が必修化されたこと に伴い、安全で円滑な指導を充実するための取組が求められています。そして、 オリンピックなどの国際大会や世界平和における大きな役割などのスポーツの意 義などについて理解を深めることとしています。 本市の学校運動部活動の状況としては、技術指導のできる顧問教員の不足や部 員不足などにより、部の存続が困難な状況にある学校も見られます。 このため、藤沢市体育協会などスポーツ団体や地域スポーツ指導者との連携・ 協力等により、地域における人材の活用等を進め、次に掲げる施策の実現に努め ます。 ①学校運動部活動に相応しい指導者養成事業を実施する ②養成した学校運動部活動地域指導者の活動を支援する制度づくりに努める ③藤沢市体育協会などと連携し、より専門的な指導者養成に努める (4)総合型地域スポーツクラブの活動支援 総合型地域スポーツクラブ(以下、「総合型クラブ」)は、地域の人々に年齢、 興味・関心、技術・技能レベル等に応じた様々なスポーツ機会を提供する、多種 目、多世代、多志向のスポーツクラブです。1995 年(平成 7 年)から国のモデル 事業を展開し、2004 年(平成 16 年)以降(公財)日本体育協会を通し支援を行 っており、総合型クラブを中心とする地域スポーツクラブがスポーツを通じて「新 しい公共」を担い、コミュニティの核となるよう、各市区町村に少なくても1つ は総合型クラブを育成することとしています。 本市においては 2006 年(平成 18 年)に善行大越スポーツクラブが市内で初め 14 て設立され 2013 年(平成 25 年)6 月に一般社団法人に認定され、2013 年(平成 25 年)6 月に江ノ島ちょっとヨットビーチクラブ、2014 年(平成 26 年)3 月に NPO 法人藤沢ラグビー蹴球倶楽部が設立され現在3つの総合型クラブが活動して おります。 総合型クラブについては、地域におけるスポーツ推進、地域の健康の保持増進、 体力の向上、家族のふれあいや世代間交流における青少年の健全育成、子どもた ちの放課後等の受け皿、地域住民の連帯意識の醸成も期待されています。 今後も、総合型クラブの運営が自主的、主体的かつ円滑に進められるよう、国、 県と連携し、地域における様々なスポーツ活動の拠点として、継続が図れるよう、 クラブマネージャーの育成や、指導者の紹介、活動場所の調整等、次に掲げる行 政の側面的支援を進めることとします。 ①総合型クラブの実質的な運営を担う、クラブマネージャー養成講習会の開催情 報や組織充実を図る神奈川県総合型クラブ連絡会、クラブが行う多様なスポー ツ活動への指導者紹介など、必要な情報提供による行政の側面的支援を継続す る ②総合型クラブの活動拠点となる、学校体育施設や公共スポーツ施設の利用につ いて、諸課題の解決に向けた協議調整を進める 4.競技スポーツの推進 (1)競技スポーツ団体との連携・協働の促進 法にスポーツ団体の努力義務規定が示され、スポーツ団体は、スポーツの推進 に主体的に取り組むよう努めることとなっています。 本市における競技スポーツの推進は、藤沢市体育協会加盟の各競技団体が、ス ポーツ大会や強化練習会を開催するなかで図られており、行政は、競技団体が行 う事業の後援や会場の優先確保、広報PRの協力等により、円滑な事業運営が図 れるよう側面的に支援しています。 また、行政や指定管理者が行う各種スポーツ推進事業に対しては、競技団体が 事業の主管や役員派遣を行うなど、相互の連携・協力体制が図られています。 昨今では、トップレベルの競技大会を行政や指定管理者と協働で招致し、観る スポーツを通してスポーツへの関心を高める事業も行われています。 このような競技スポーツの推進を、行政が継続して安定的に支援できる財政基 盤を確立するため、2009 年(平成 21 年)4 月に「藤沢市スポーツ振興基金」を設 置しました。 今後は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを好機と捉え、競技団 体との連携・協働を促進するとともに、スポーツ振興基金の活用を図りながら、 次に掲げる施策の実現に努めます。 ①2020年東京オリンピック・パラリンピックなどを好機と捉え、競技スポー ツ推進を図るとともに、市民参加ができるオリンピック・パラリンピックに触 れ合う事業の展開を進める ②「藤沢市スポーツ振興基金」を活用したスポーツ推進を進める ③指定管理者や各競技団体との連携・協働により、市民のスポーツ活動促進に向 けた各種のスポーツ事業を実施する 15 ④登録者に限らず広く一般市民を対象に、多くの競技スポーツへ参加する機会を 提供できるよう、競技団体主催事業の円滑な開催を支援する ⑤競技スポーツ団体を統括する藤沢市体育協会の事務局体制を含め自主自立に向 けた支援を図る ⑥競技スポーツ団体の活動を支援するとともに、施設利用に際しての利用者のマ ナーを指導する(仮称)「スポーツマスター」制度等の設置について引き続き 研究を進める (2)ジュニア期からの指導体制の充実 スポーツは、子どもたちが成長していく過程で必要不可欠のものであり、健康・ 体力の向上にとどまらず、より高度の技術・記録にチャレンジする心や、フェア プレーの精神を育むなど、心身の健全な発達を促すうえで、極めて重要な役割を 担っています。 本市におけるジュニア期のスポーツ活動は、主にスポーツ少年団や中学校の運 動部活動において実施されている状況ですが、昨今では総合型クラブや、各競技 団体の少年部等においても、活動の場がみられるようになってきました。 オリンピック等の国際大会で活躍する競技者の育成・強化を謳った国の基本計 画では、ジュニア期からトップレベルに至るまで、一貫した理念に基づいて指導 を行うシステムを構築するとしています。 本市においても、関係機関やスポーツ医科学の分野と連携した指導システムの 研究・検討を進め、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①2020年東京オリンピック・パラリンピックなどを好機と捉え、競技スポー ツ推進を図るとともに子どもたちに夢を育むようなオリンピック・パラリンピ ックに触れ合う事業の展開を進める ②ジュニア期の効果的なスポーツ指導システムについて、藤沢市体育協会、藤沢 市医師会やスポーツ医科学の分野と連携して研究・検討を進める ③藤沢市体育協会加盟種目協会毎に、学区を越えて子どもたちが活動できるよう なジュニア選手指導部門を設けるなど、学校運動部活動と異なるスポーツ活動 の場づくりを支援する ④実技指導のみならず、幅広い青少年教育の観点から、科学的な根拠に則った適 切な指導の徹底、生活指導やカウンセリングの能力を有する指導者養成に努め る (3)トップアスリートの活用 本市では、毎年、鵠沼海岸でビーチバレージャパンが開催される他、秋葉台文 化体育館や秩父宮記念体育館において、国内トップクラスの競技大会が開催され ています。 日頃はテレビで観ているトップアスリートを目の前にして、市内のスポーツ愛 好者は胸をときめかせ、スポーツ活動への新たな意欲をかき立てられています。 そのような中で、2008 年(平成 20 年)に開催された北京オリンピックでは、 本市出身の山田恵里選手が女子ソフトボール競技で金メダルを獲得し、その後に 開催されたパラリンピックにおいても、本市在住の石井雅史選手が、障がいを乗 り越えて自転車競技で、金・銀・銅の三つのメダルを獲得し、2012 年(平成 24 16 年)に開催されたロンドンオリンピックでは、本市出身の立石諒選手が水泳男子 200m 平泳ぎで銅メダルを獲得しました。そして、多くの市民に夢と感動を与えた 3人の快挙に、本市は「市民栄誉賞」を贈り、永くその栄誉を称えることとしま した。 このような本市に縁のあるトップアスリートの活躍は、次代を担う子どもたち にスポーツが持つ魅力とともに伝わり、大きな夢を持ってスポーツに取組意欲を 醸成するものです。 神奈川県では、2007 年(平成 19 年)度から「かながわアスリートネットワー ク」が設置され、各方面でアスリートの活用を行っています。 本市においても、山田選手、石井選手、立石選手に続くメダリストを送り出せ るよう、トップアスリートの活用を図ることが必要で、そのため次に掲げる施策 の実現に努めます。 ①藤沢市体育協会や、指定管理者との協働により、競技力向上事業や指導者養成 事業等を実施し、トップアスリートの活用を促進する ②藤沢市体育協会や本市に縁のあるトップアスリートと連携し、指定管理者や藤 沢市スポーツ少年団、総合型クラブ等が行う事業への協力体制を構築する ③市内の小・中学校にトップアスリートを派遣し、子どもたちとの「ふれあいの 場」を設ける事業を企画検討し、実施する ④市内で頑張っている選手を応援できるようなサポーター制度の研究・検討をす る 17 第2章 スポーツ施設の整備・充実 スポーツ施設の整備・充実は、市民が生涯にわたって多様なスポーツに親しみ、 健康で明るく豊かなスポーツライフを実現する基盤となるもので、「いつでも・ どこでも・だれでも・いつまでも」、スポーツを楽しめる環境づくりを目指すう えで、極めて重要な施策であります。 国の基本計画では、全国展開される総合型クラブに必要な魅力あるスポーツ空 間を確保することを到達目標として、地域住民が日常的にスポーツに親しむこと ができるよう、公共スポーツ施設や学校体育施設の充実を柱とする、スポーツ施 設整備の指針を示しています。 本市においては、国が示した指針との整合性を保ちながら、スポーツ推進審議 会から提言された「スポーツ施設整備の基準について」を参酌し、高齢者・障が い者の利用に配慮したバリアフリーの促進や、指定管理者制度等の新たな課題も 含めて検討を進め、スポーツ施設の整備・充実に取り組んでいきます。 1.公共スポーツ施設・設備の整備充実と利用の促進 本市の公共スポーツ施設は、南部に「秩父宮記念体育館」、北部は「秋葉台公 園」に、スポーツ推進の拠点となる秋葉台文化体育館等を建設し、「八部公園」や ゴミ焼却場余熱利用施設の「石名坂温水プール」、他にも「スポーツ広場」、「テ ニスコート」、「野球場」等の屋外施設を、関係各部署や関係機関との連携にお いて整備してきました。 これらのスポーツ施設は、1998 年(平成 10 年)に開催された「かながわゆめ 国体」を契機に、一部トップクラスの競技大会が行える施設として再整備されま したが、屋内施設については何れも、設備・備品や機能等の老朽化がすすんでき ています。 また、関係機関や庁内の各部署と連携するなかで、不足している屋外スポーツ 施設の充実について、公共施設再整備プランに盛り込み事業進捗を進めるととも に、既存施設の老朽化対策も合わせて進めています。 国の基本計画においては、公共スポーツ施設を総合型クラブの活動拠点とし、 地域スポーツ推進に主眼をおいた施設の整備充実を求めています。また、体力・ スポーツに関する世論調査(2013 年(平成 25 年)1 月調査)では、身近に利用で きるよう、施設数の増加を挙げた者の率が一番多く、利用時間の拡大や手続きや 料金体系の簡素化などを望む意見があります。 一方、市民が求める公共スポーツ施設は、大きな競技大会やイベントの会場で はなく、日常生活圏の身近な施設で、コンパクトでも気軽に安く利用できる施設 となっており、多様な市民のニーズに対応できる施設を整備する必要があります。 このような背景を受け、本市における今後の公共スポーツ施設は、次に掲げる 視点で関係機関や庁内各部署との連携を保ち、整備充実と利用の促進に努めます。 ①スポーツ施設の新設・改修・整備においては、「公共施設再整備プラン」に基 づき、「藤沢市公共建築ユニバーサルデザインマニュアル」及び「スポーツ施 設整備の基準について」を参酌し、照明・空調や音響設備等にも配慮した快適 性の確保を図る ②日常生活圏のスポーツ施設を確保するため、公民館に設置された体育施設の有 18 効活用や、保健医療センター等の健康増進施設との連携について協議・検討を 進める ③公共スポーツ施設の運営管理にあたっては、「藤沢市指定管理者制度導入及び 運用の基本方針」に基づいて指定管理者制度を導入し、市民ニーズに応じた施 設の管理運営を行うとともに、現行予約システムの整備充実に努める ④利用種目の拡大を目指し、野球場・球技場等の屋外スポーツ施設については、 関係機関や庁内各部署と連携して整備・充実を図るとともに、市内の体育関係 団体と連携し、ボランティア等による施設の運営・維持管理方式について検討 を進める 2.学校体育施設開放の充実 本市における学校体育施設は、市民に最も身近なスポーツ活動の場として、ま た、市内小学校区毎に設置されている地区社会体育振興協議会活動拠点施設とし て位置付け、市内小学校(35 校)、中学校(19 校)の全校において、学校体育施設の 開放を実施しています。 開放対象としている施設は「体育館」と「校庭」で、各学校に設置された「市 民利用運営協議会」に、利用者の日程調整や、開放用消耗品の購入、調整会議の 開催等の業務を委託しています。開放日は学校の活動に支障のない範囲によるも ので、校庭においては土曜日・日曜日と祝日、体育館においては週3日∼4日の 昼夜間とし、体育館の開放においては「市民利用運営協議会」から推薦を受けた 管理指導員を置き、施設の点検管理を含め、円滑な開放の実施に努めています。 また、夏季休業中の小学校プールを、地区社会体育振興協議会の協力(監視員 の配置)を得るなかで、土曜日・日曜日と祝日の5日間を開放しています。 このように、学校体育施設の開放は、県下でも実績の高い事業ですが、生涯学 習社会が進展するなか、ますますその必要性を強め、一層の充実が求められてい ます。 これからの学校体育施設の開放は、国の基本計画にも示されているように、総 合型クラブの拠点として共同利用をさらに推進するとともに、スポーツだけでは なく、文化・福祉活動も含めた地域住民の生涯学習の場であり、子どもたちの安 全な遊び場でもあることを念頭に、より効果的・効率的な開放事業の推進を目指 し、次に掲げる施策の実現に努めます。 ①市内小中学校の体育館開放日数を週4日とし、土曜日・日曜日と祝日の校庭開 放実施に向け学校と連携するとともに、夏期の学校プールを効率的に開放する ②開放施設をより効果的・効率的に運営管理するため、総合型クラブや、地区社 会体育振興協議会への委託方式も視野に入れ、体育館内に地域開放を考慮した 会議室を設置することや、体育館・校庭開放の指導員にボランティアの活用を 図るなど、現行制度の根本的な見直しを進める ③市内に所在する高校や大学の体育施設について、積極的な開放を働きかける ④高齢者や障がい者の利用にも配慮したバリアフリーの施設整備に努める 3.民間スポーツ施設の連携・活用 本市では、市内の民間企業が所有または管理するスポーツ施設を対象に、「藤 沢市民間体育施設市民開放要綱」に基づき、当該企業と藤沢市が協定を締結し、 19 スポーツ活動の場として市民に提供しています。 今後は、民間企業に限らず商業スポーツ施設や大学、高校等を含め、あらゆる 施設や機会を対象と考え、市民利用が可能なスポーツ施設を調査し、様々な活用 方法について検討・工夫や調整を行うことにより、一層の有効活用が図れるよう 次の施策の実現に努めます。 ①企業が保有するスポーツ施設を調査し、市民開放に向けての調整を進める ②商業スポーツ施設で、会員以外の市民利用が可能な施設を調査し、商業スポー ツ施設の時間借り上げ等について研究・検討を進める 4.自然を生かした多様なスポーツ・レクリエーションの場づくり 生活の中に潤いやゆとりを求め、川縁のウォーキングやハイキング、様々な海 辺のレジャースポーツ等、自然の中でのスポーツ・レクリエーション活動が盛ん に行われています。 また、青少年に人気のスケートボードやインラインスケート、マウンテンバイ ク等も、新しいスポーツ・レクリエーション活動の一つとして、まちかどや公園 等で盛んに行われるようになってきました。このような背景から、自然を生かし たスポーツ・レクリエーション活動の場づくりが、多くの市民から望まれており ます。 幸い本市は、風光明媚な江の島や若者に人気の湘南海岸といった、豊かな自然 を持っており、様々なマリンスポーツやビーチバレーボールの発祥の地として、 広く全国に名をはせています。藤沢の地域特性であるこれらの自然を生かし、新 しいスポーツ・レクリエーション活動の場づくりを進め、次に掲げる施策の実現 に努めます。 ①魅力ある情報を盛り込んだスポーツ・レクリエーションマップの作成等、自然 を楽しむスポーツ・レクリエーション活動の啓発に努め、地域の健康関連施設 をネットワークした、スポーツゾーンの充実を図る ②市内を流れる河川の流域整備に合わせ、関係機関や庁内各部署との連携により 新たなスポーツ広場の確保を図るとともに、幅広い世代が楽しめるレジャー的 な要素を持った、ニュースポーツの施設整備を検討する ③藤沢の地域特性であるマリンスポーツ・ビーチスポーツの拠点施設として、ビ ーチレクリエーション施設の円滑な管理運営を進める ④2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、事前キャンプや競 技大会の開催ができるよう、神奈川県の政策・制度・予算に関する要望を行う 5.スポーツ情報提供体制の充実 近年、パーソナルコンピュータの高性能化やインターネットなどのコンピュー タネットワークの発達により、誰もが簡単に多量の情報が得られるようになる一 方で、保有する個人情報を守ることが求められています。 スポーツや健康づくりに関する情報についても例外ではありません。各種のス ポーツイベントはもとより、トレーニング方法や機器に関する広告、健康飲料や 健康食品に関する広告や何々法と称する健康法など様々な情報が氾濫しています。 正確な情報を選択して取り入れないと、役に立たないどころか、体に害を及ぼす 20 ことにもなりかねません。 こうした情報の中から、正しい情報を提供することは、スポーツの推進や市民 の健康づくりを推進するうえで、行政にとって大変重要なことであります。 今後のスポーツや健康づくりに関する情報提供については、単に情報を発信す るだけにとどまらず、同じ目的や意識を持った人々を結びつけ、情報の相互交換 ができるようなシステムづくりを目指し、次に示す項目に基づき、より効果的な スポーツ情報提供体制の充実に向け、積極的に取り組んでいきます。また、藤沢 市の魅力やイメージを効果的かつ継続的にアピールし、藤沢市の認知度を向上さ せ、そして、魅力を広く知っていただけるよう取組を進めます。 (1)スポーツ施設予約システムの充実 本市では、1984 年(昭和 59 年)の秋葉台文化体育館開館に合わせ、市内スポ ーツ施設の一元的運営管理を目的とした、「スポーツ施設予約システム」を整備 しました。 現在は市内4ヶ所のスポーツ施設と、11ヶ所の市民センター、2ヶ所の公民 館に設置された街頭端末がネットワークされるとともに、インターネットや携帯 電話からもアクセス可能なシステムに整備され、2014 年(平成 26 年)10 月から 予約システムの更新を行いました。 その中で、施設利用に際しての予約・申請・収納等に関しては、多様な申込方 法を指定管理者と協議し、より一層の利便性向上を目指し、次に掲げる施策の実 現に努めます。 ①スポーツ予約システムの更新後の状況を検証するとともに、携帯電話、PHS、 スマートフォンの活用に加え、タブレット端末、ios、Androidの活 用等、更なる利便性の向上を図る (2)スポーツ・レクリエーションに関する情報提供の充実 多種多様な情報が氾濫するなかで、市民が求める情報に的確に答えられ、携帯 電話、PHS、スマートフォンの他に、これまで無かったタブレット端末からも、 簡単にアクセスできるような情報提供が望まれています。 これらの市民要望に応えるため、県スポーツ情報センターや図書館との連携(検 討)など、必要な情報を迅速かつ正確に収集し提供できるよう、次に掲げる施策 の実現に努めます。 ①資料・情報の収集から発信まで、情報提供窓口の一元化を図る ②市民の情報ニーズに応えるため、ホームページの充実を図り、県スポーツ情報 センターの専門図書コーナーの検索システムや図書館との連携により、広範な 資料や情報の収集と提供に努める ③誰でもが安全なスポーツ活動の推進が図れるよう、現在行っているスポーツ施 設での体力づくり相談を充実させるとともに、医師会や保健医療センターとの 連携を図り、健康・体力づくりに関する様々な情報の収集と提供に努める ④2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う事前キャンプなどの 本市のスポーツ情報やシティプロモーションに関する本市の魅力やイメージを 効果的かつ継続的にアピールし、認知度を向上させ、そして、魅力を広く知っ てもらう取組を推進する 21 【資料編】 みらいふじさわスポーツ元気プラン体系 序 章 第1章 生涯スポーツ活動の推進 1.策定の趣旨 2.計画の位置づけ 3.計画の期間 4.スポーツの価値・意義・重要性 5.スポーツのとらえ方 6.藤沢市を取り巻く状況 (1)藤沢市の将来人口 (2)藤沢市の特徴 1.スポーツを楽しむまちづくり (1)いつでも・どこでも・だれでも・いつまでも、気軽にスポーツ を楽しめる多様なスポーツ事業の提供 (2)地域スポーツを支えるスポーツ推進委員の活用 (3)スポーツのノーマライゼーションの推進 (4)藤沢の地域特性を活かしたスポーツ活動の推進 2.みんなの健康づくり (1)健康・体力づくり関係団体との連携・協働の推進 (2)子どもの体力向上方策の推進 (3)成人の体力向上方策の推進 (4)高齢者の体力向上方策の推進 (5)障がい者スポーツ活動の推進 (6)スポーツボランティアの養成と活用 3.スポーツ関係団体等の育成と活動の充実 (1)指定管理者との連携・協働の推進 (2)スポーツ関係団体の組織育成と活動支援 (3)学校運動部活動と各競技団体との連携・協働の推進 (4)総合型地域スポーツクラブの活動支援 4.競技スポーツの推進 (1)競技スポーツ団体との連携・協働の促進 (2)ジュニア期からの指導体制の充実 (3)トップアスリートの活用 1.公共スポーツ施設・設備の整備充実と利用の促進 2.学校体育施設開放の充実 第2章 スポーツ施設の整備・充実 3.民間スポーツ施設の連携・活用 4.自然を活かした多様なスポーツ・レクリエーションの場づくり 5.スポーツ情報提供体制の充実 (1)スポーツ施設予約システムの充実 (2)スポーツ・レクリエーションに関する情報提供の充実 22 用語解説 総合型地域スポーツクラブ 地区社会体育振興協議会 藤沢市体育協会 藤沢市レクリエーション協会 藤沢市スポーツ少年団本部 地域のスポーツクラブの形態で、子どもから高齢 者、障がい者までを含む様々なスポーツ機会を提 供する、総合的なスポーツクラブで、①複数種目 の活動、②様々な参加形態、③拠点となるスポー ツ施設やクラブハウスを持っている、④個々のス ポーツニーズに対応した質の高い指導者の配備な どの特徴を持ち、「地域の人々に年齢、興味関心、 技術技能レベル等に応じたスポーツクラブとして 示されています。本市には、3団体が活動してい ます。 本市独自に設置された35市立小学校区の自主・ 自立したスポーツ推進組織で、レクリエーション 大会やニュースポーツの普及推進事業など、地域 の特性に応じたスポーツ行事の開催により、地域 スポーツ推進の役割を担っています。 市内32種目競技協会の統括団体で、公益財団法 人日本体育協会・公益財団法人神奈川県体育協会 の下部組織として組織され、2020年東京オリ ンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機 に子どもたちの育成・支援、指導者の資質向上や スポーツ団体等との連携・協力などを強化すると ともに、市民総合体育大会継承大会などの事業開 催、各種目協会の円滑な活動調整などを行う、市 内競技スポーツ推進の役割を担っています。 市内6協会の統括団体で、公益財団法人日本レク リエーション協会・特定非営利活動法人神奈川県 レクリエーション協会の下部組織として組織さ れ、かながわレクリエーション大会などに参加協 力するとともに、市内のレクリエーション活動の 普及推進を目的に、レクリエーションフェスティ バルや野外レクリエーションなどの事業を実施 し、レクリエーションの推進を担っています。 市内12種目67単位団の統括団体で、1964 年の東京オリンピックを契機として組織された公 益財団法人日本体育協会日本スポーツ少年団、公 益財団法人神奈川県体育協会神奈川県スポーツ少 年団本部の下部組織として組織され、県本部事業 の認定指導員講習会などに参加協力するととも に、スポーツ活動を通じた青少年の健全育成を目 的に、スポーツ交歓会やスポーツテスト会をはじ め、種目別の交流大会開催などの事業を活発に実 施し、青少年スポーツの推進を担っています。 23 学校体育施設開放市民利用運 市立の市内小・中学校(54校)の学校体育施設 営協議会 開放を運営するために設置された組織で、当該学 校と地域の関係者により編成され、利用調整やス ポーツ備品の管理など、円滑な学校体育施設開放 の実施につとめています。 スポーツ推進委員 スポーツ基本法に定められた市町村の非常勤職員 として、本市のスポーツ推進のために、事業の実 施に係る連絡調整及び住民に対する、スポーツの 実技の指導、その他スポーツに関する指導、助言 を行う地域スポーツの中核となる指導者で、市内 35の地区社会体育振興協議会から推薦を受けた 方が任命されています。 (旧法名称、体育指導委員から変更したもの) メタボリックシンドローム 内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・ (内臓脂肪症候群) 高血圧・脂質異常症のうち 2 つ以上を合併した状 態のことをいいます。 ロコモティブシンドローム (運動器症候群) 骨や関節、筋肉などの運動器の病気や衰えにより、 要介護になるリスクの高い状態のことをいいま す。 24 藤沢市スポーツ推進審議会委員名簿 敬称略:順不同 役 職 会 長 氏 名 加納 信人 選 出 母 体 備 考 藤沢市立中学校長会 職務代理者 川口 勇喜夫 藤沢市スポーツ推進委員協議会 委 員 滝内 洋子 藤沢市体育協会 委 員 川口 知惠子 藤沢市レクリエーション協会 委 員 岩崎 公一 藤沢市地区社会体育振興協議会連合会 委 員 楠戸 亮子 藤沢市立小学校長会 委 員 仲野 靖司 藤沢市医師会 委 員 市村 杏奈 藤沢市社会教育委員会議 委 員 中村 ふじ 神奈川県 委 員 種田 多化子 障がい者スポーツ関係 委 員 西野 賢二 市民公募 委 員 松岡 民生 市民公募 委 員 笠原 作磨 藤沢市社会教育委員会議 26 年 8 月より委員 26 年 6 月まで委員 委員任期:2013 年(平成 25 年)7 月 26 日∼2015 年(平成 27 年)7 月 25 日 藤沢市スポーツ振興基本計画の見直し部会名簿 敬称略:順不同 役 職 氏 名 選 出 母 体 部 会 長 加納 信人 藤沢市立中学校長会 副部会長 川口 勇喜夫 藤沢市スポーツ推進委員協議会 部会委員 滝内 洋子 藤沢市体育協会 部会委員 種田 多化子 障がい者スポーツ関係 部会委員 松岡 民生 市民公募 備 考 会議開催日 2014年5月14日(見直し部会) 2014年6月21日(見直し部会) 2014年7月10日(審議会) 2014年7月22日(見直し部会) 2014年9月17日(見直し部会) 2014年10月2日(見直し部会) 2014年10月23日(見直し部会) 2014年10月23日(審議会) 2014年11月13日(審議会) 2015年1月29日(審議会) 25 藤沢市スポーツ施設一覧表 施 番号 設 名 管 理 形 態 所在地(電話番号) 設立年月日 新改築年月日 建物延床面積 (敷地面積) 1 秋 葉 台 文 化 体 育 館 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 遠 藤 2000-1 (88-1111代 表 ) S59.10.6 11,099㎡ (64,000㎡ ) 2 秩 父 宮 記 念 体 育 館 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 鵠 沼 東 8-2 (22-5335) S30.10.22 H9.4.27 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 鵠 沼 海 岸 6-12-1 (36-1607) S43.7.1 S60.7 野球場改修 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 藤沢市桐原町5 S42.10.1 S58.4.1 夜間照明 藤 沢 市 辻 堂 西 海 岸 3丁 目 辻堂浄化センター上部 H5.11.1 (9,228㎡ ) 構 主 造 【 第 1体 育 室 】 2,093㎡ ・バスケットボール 3面 ・バレーボール 4面 鉄骨 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト ・バドミントン 12面 観 覧 席 3,000席 (固 定 2,000席 、移 動 1,000席 ) 【 メインアリーナ】 1,789㎡ ・バスケットボール 2面 3 八 部 公 園 野 球 場 4 桐 原 公 園 野 球 場 ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 5 辻 堂 南 部 公 園 野 球 場 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 10,967.87㎡ (6,894.01㎡ ) (5,600㎡ ) 26 葛 原 ス ポ ー ツ 広 場野 球場 業務委託 藤沢市葛原517 H20.6.1 (23,000㎡ ) 7 女 坂 ス ポ ー ツ 広 場野 球場 業務委託 藤 沢 市 用 田 201 H9.9.1 (35,000㎡ ) 8 秋 葉 台 公 園 球 技 場 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 遠 藤 2000-1 S58.5 9 引 地 川 親 水 公 園球 技場 ( 大 庭 ス ポ ー ツ広 場) 藤 沢 市 大 庭 6510 H11.4.1 10 大 清 水 ス ポ ー ツ 広 場 業務委託 藤 沢 市 大 鋸 1500 S58.4.17 11 女 坂 ス ポ ー ツ 広 場球 技場 業務委託 藤 沢 市 用 田 201 12 八 部 公 園 テ ニ スコ ート 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 西 浜 公 園 テ ニ スコ ート 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 14 湘 南 台 公 園 テ ニ スコ ート 辻堂南部公園テニスコート 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 16 遠 藤 公 園 テ ニ スコ ート 【野球場】 ・1面 面 積 11,934㎡ 両 翼 91m センター 116m 客 席 3,300席 【 駐 車 場 】 92台 (有料) 【野球場】 ・1面 面 積 5,600㎡ 左 翼 72m センター 84m 右 翼 59m 【夜間照明設備】 【駐車場】 20台 ( 無 料 ) 【野球場】 ・1面 面 積 9,228㎡ 両 翼 80m 【 ゲートボール場 】 ・2面 【野球場】 ・1面 【駐車場】 ・45台 ( 無 料 ) 【 野 球 場 】 8,000㎡ ・1面 (27,667㎡ ) 【 球 技 場 】 10,584㎡ ・1面 【駐車場】 ・約 64台 ( 無 料 ) H9.9.1 (35,000㎡ ) 【球技場】 ・1面 ( 少 年 専 用 ) 藤 沢 市 鵠 沼 海 岸 6-12-1 (36-1607) S43.7.1 8,030.76㎡ (57,833㎡ ) ※公園面積 【 テニスコート】 ・砂 入 り 人 工 芝 3面 ・ハードコート 5面 藤 沢 市 片 瀬 海 岸 3-1-30 (25-1111 内 線 4125) S43.2 S60.9.1 改 修 オープン (7,000㎡ ) 【 テニス ハードコート】 ・2面 藤 沢 市 湘 南 台 7-16 S51.5 H21.4.1 改 修 オープン (2,353㎡ ) 【 テニス 砂 入 り 人 工 芝 コート】 ・2面 藤 沢 市 辻 堂 西 海 岸 3丁 目 辻堂浄化センター上部 H5.11.1 (5,064㎡ ) 【 テニス 砂 入 り 人 工 芝 コート】 ・5面 藤 沢 市 遠 藤 639-2 S62.4.1 (1,550㎡ ) 【 テニス 砂 入 り 人 工 芝 コート】 ・2面 2,921.21㎡ (6,399㎡ ) 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト ・幼 児 プール( 水 深 0.6m ) 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト ・幼 児 プール( 水 深 0.5m ) (16,095㎡ ) 【駐車場】 ・32台 ( 無 料 ・ テニスコート利 用 者 と 共 用 ) 【 テニスコート】 ・1面 【 ゲートボール場 】 ・1面 ※ 地 元 還 元 施 設 (地 元 管 理 ) 【駐車場】 ・70台 ( 無 料 ) ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 15 【 トレーニング室 】 486㎡ 【 軽 体 育 室 】 166㎡ 【 ジョギングコース】 1週 180m 【 会 議 室 A・ 会 議 室 B】 【研修室】 【 プレイルーム】 【駐車場】 ・34台 ( 無 料 ) 【 駐 車 場 】 627台 ( 有 料 ) 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 客 席 1,436席 ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 13 砂入り人工芝 容 【 武 道 場 (多 目 的 室 )】 631㎡ ・剣 道 ・柔 道 【 弓 道 場 】 6人 立 ち 【球技場(芝)】 ・1面 H24.1.7 人 工 芝 化 内 【 サブアリーナ】 730㎡ ・バスケットボール 1面 ・バレーボール 1面 ・バドミントン 4面 【夜間照明設備】 1,281.42㎡ (13,026.37㎡ ) 設 【 トレーニングルーム】 252㎡ 【 サウナ・ 浴 室 】 【大会議室】 【小会議室】 【 レストラン】 【 駐 車 場 】 627台 ( 有 料 ) 【球技場】 ・1面 面 積 13,026㎡ S62.2.28 スタンド H1.4.1 夜 間 照 明 施 【 第 3体 育 室 (武 道 場 )】 430㎡ ・剣 道 ・柔 道 【 弓 道 場 】 5∼ 6人 立 ち 観 覧 席 787席 8,030.76㎡ (57,833㎡ ) ※公園面積 6 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 ・バレーボール 2面 鉄骨 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト ・バドミントン 10面 な 【 第 2体 育 室 】 630㎡ ・バスケットボール 1面 ・バレーボール 1面 ・バドミントン 3面 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 ま ち づ く り 協 会 S61.12 野球場 【 野 球 場 】 15,402㎡ ※ 野 球 場 は 平 成 16年 10月 よ り 当 面 の 間 、 休 場 中 【 テニスコート】 ・1面 【 ゲートボール場 】 ・1面 ※ 地 元 還 元 施 設 (地 元 管 理 ) 【駐車場】 ・34台 ( 無 料 ) 【 駐 車 場 】 92台 (有料) 【駐車場】 ・32台 (無料・野球場利用者と共用) ・藤沢市緑化 事業協同組合グループ 17 石 名 坂 温 水 プ ー ル 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 本 藤 沢 1-10-1 (82-5131) S61.11.1 18 秋 葉 台 公 園 プ ー ル 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 遠 藤 2000-1 (88-1811) S63.11.12 H10. 屋外プール改修 2,530.43㎡ (12,000㎡ ) 19 八 指定管理 (公 財 )藤 沢 市 み ら い 創 造 財 団 藤 沢 市 鵠 沼 海 岸 6-12-1 (36-1607) S43.7.1 H10.5.24 屋内プール完成 8,030.76㎡ (57,833㎡ ) ※公園面積 部 公 園 プ ー ル 【 屋 内 プール】 ・25m プール 6コース 【 多 目 的 ホール】 【 和 室 】 12畳 2間 【会議室】 【浴室】 【 屋 内 プール】 ・25m プール 8コース 【 屋 外 プール】 ・50m プール 8コース( 公 認 プール) ・サブプール( 水 深 2.5m ) ・せ せ ら ぎ プール( 水 深 0∼ 0.4m ) ・流 水 プール( 水 深 1m ) 【 屋 内 プール】 ・25m プール 8コース ・幼 児 プール( 水 深 0.5m ) ・ジャグジープール( 水 深 0.55m ) 【 屋 外 プール】 ・25m プール 7コース ・幼 児 プール( 水 深 0.6 m) 【 トレーニングルーム】 234㎡ 【 サウナ・ 浴 室 】 【 駐 車 場 】 92台 ( 有 料 ) 【 駐 車 場 】 60台 ( 有 料 ) 【 駐 車 場 】 627台 ( 有 料 ) みらいふじさわスポーツ元気プラン <藤沢市スポーツ推進計画> =編集・発行= 2015年(平成27年)3月 藤沢市 生涯学習部 スポーツ推進課 〒251-0026 藤沢市鵠沼東 8-2 秩父宮記念体育館内 TEL 0466-50-8243 FAX 0466-22-7116