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1 大阪市教職員組合協議会(市教協)との 「新たな労使間ルール

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1 大阪市教職員組合協議会(市教協)との 「新たな労使間ルール
大阪市教職員組合協議会(市教協)との
「新たな労使間ルール」に関する交渉録(要旨)
(本交渉)
(日時)平成 24 年5月 25 日(火) 18 時 30 分から 19 時 00 分
(場所)大阪市役所地下1階第3共通会議室
(市教委)
それでは提案させていただきます。このたび、本市におきまして、労使関係の適正化を
図るために、新たな労使間ルールを条例化し市会に提出する準備を進めており、本日この
場で提案したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは今お渡しした提案文の説明をさせていただく。
本市では、平成 16 年から平成 17 年にかけて様々なヤミ専従問題が表面化したことを受
けて、大阪市福利厚生制度等改革委員会を設置し、時間内組合活動の適正化、組合への事
務所スペースにかかる便宜供与の見直し等のほか、平成 18 年6月に「職員団体及び労働組
合との交渉等に関するガイドライン」を策定するなど、労使関係の適正化に取り組んでき
たところである。
しかしながら、その後もヤミ便宜供与や、勤務時間中の認められない組合活動など労使
間の不適正な事案が明らかになり、市民の信頼を大きく失墜させる事態を招いている。
こうした状況を踏まえ、次のとおり新たに労使間ルールを条例化し、更なる労使関係の
適正化に向けて取り組んでまいりたいと考えている。
内容としては、大きく分けて3つの骨子「1 管理運営事項の取り扱い」
「2
交渉内容
の公表」
「3 適正な労使関係の確保」であります。
「1
管理運営事項の取り扱い」については、交渉事項と管理運営事項の取り扱いの明
確化、管理運営事項についての労働組合等との意見交換の禁止。なお、交渉において必要
な場合は、既に市として意思決定を行った管理運営事項について、説明を行うことができ
ることとする。ただし、人事異動など具体的な任命権の行使に関する事項は除く。
「2
交渉内容の公表」については、交渉にあたっては、原則として2日前までに、交
渉日時・場所・交渉事項等を公表し、報道機関へ公開することとする。交渉後は、すみや
かに議事内容を労使で確認したうえ公表し、公表期間は交渉内容の妥結、合意した日から
1年間とする。組合有給職免については、その職務免除の回数、時間などを毎年公表する
こととする。
「3
適正な労使関係の確保」については、任命権者は、適正な労使関係が確保されて
いるか検証を行い、必要な措置を取ることとする。また、任命権者は労働組合等に対し、
当該組合員による違法な組合活動を抑止する措置を取ることを求めることができるものと
する。次に人事委員会は、地公法第 52 条第1項に定められている「職員の勤務条件の維持
1
改善を図る」という目的に合致するか確認するために職員団体に対して収支報告書の提出
を求めることとする。人事委員会は、上記の目的に合致しない場合、地公法第第 53 条第6
項により職員団体の登録の取消等をすることができるものとする。労働組合等に対する便
宜供与は、健全な労使関係が確保されるまでは行わないこととする。条例制定後は、組合
無給職免・組合活動を行うための会議室の使用、組合本部との本交渉前の有給職免(15 分
間)の便宜供与を廃止する。ただし、労働協約により行っている便宜供与は、その労働協
約の締結終了日をもって廃止する。
こちらからの提案は以上です。皆様方には何卒ご理解・ご協力賜わりたいと存じます。
(組合)
前文の、
「しかしながら、その後のヤミ便宜供与や勤務時間中の認められない組合活動」
とあるが、私たちにおいてはなかったと理解している。はたして教育内容や教育課題は管
理運営事項なのか。ILO ユネスコ教員の地位勧告では、教員団体は教育政策の立案に参加す
べき団体だと書いている。そのような中で線引きは極めて問題あり。さらに勤務労働条件
は、労働提供に関わるかなり広範囲を意味するとの判例がある。線引きは極めて難しい。
また、私たちは不適正なことはなかったと思っている。それについての考え方、見解を示
していただきたい。
(市教委)
ガイドライン策定以降も市立の学校の中でも、手続きをせずに組合活動で会議室を使用
していたことや、時間中に組合活動をされていたという次案が、昨年、一昨年とあります。
今回の調査機関の指摘などではないが、過去に事例があったのは事実である。どこの組
合かは別として、ここ最近指摘をされている不適正なところで、市教委に対して直接指摘
をされている認識は学校現場ではないが、ただ、労使の関係の適正化ということで、大阪
市全体で取り組んでいきたいとご理解していただきたい。
(組合)
ヤミ便宜供与とは。
(市教委)
許可を受けずにロッカー等物、場所を置いていた。
(組合)
学校園にあったのか。
(市教委)
2
何カ所かあった。
何カ所かあった。どこの組合かは別として、ロッカーの設置や掲示板の使用があった。
(組合)
掲示板の使用もヤミ便宜供与なのか。
(市教委)
手続きを踏まずに使用していた。
(組合)
校長の了解を得て今まで職場で置いていたのが駄目なのか。
(市教委)
ヤミという定義があるが、手続きを踏まずにと理解していただいたら。
(組合)
提案されている前文の中に、組合に対してヤミでやっているという市民からみても、ま
たヤミで行っているということだから、ヤミ便宜供与というのであればきちんと説明して
ほしい。
前から、校長が許可を出していたと思う。
また、分会会議で教室を利用するのに許可を取って手続きをするようになってなかった。
この前までは。
確かに、一般市民から指摘があったのかもしれない。新聞報道などでしていた組合もあ
ったかもしれない。しかし、全体の提案として我々に対して.ヤミ便宜供与を出してくるこ
とについて抗議することになる。言われる筋合いはない。
勤務時間中の認められない組合活動はあったのか。
(市教委)
こないだ労使関係のアンケートをした中で、伝聞でということでどこの組合ということ
ではないが、勤務時間中に教職員が組合活動をしているのを見聞きしたと伝聞なので期間
もあるが、そういう内容を回答されたのも事実です。
市民の信頼を取り戻すため、新たな労使間ルールを提案させていただいた。
3
(組合)
ただ、あの調査は、
「見た」「聞いた」であり、問題をしっかりと把握するならば日時と
どのような状況であったのかの論議が必要である。「見た」「聞いた」でされると、非常に
不透明である。休憩時間にビラをまいてたのかもしれない。学校は休憩時間取れない状況
がある。 とれない休憩時間を変更している。変更願が処理されていないかもしれない。認
識のずれかもしれない。それがあるならばそのことを論議すればいい。
(市教委)
労使関係のアンケートは記名で日時場所を聞くような内容ではなかった。今後市民との
間で疑念を招かないように自由記述でアンケートの形式をとった。
(組合)
条例を作るにあたって、市全体と教育委員会とで状況は違うと思う。不適正な事実はあ
ったのかもしれないが、事実のありようは違うので、人事室が言って条例化するのかもし
れないが、厳しいかもしれないが教育委員会で判断をしてほしい。
教員は改悪された教育基本法でも、学問を尊重して不当な支配に伏することなくやると
求められていて、専門性を持った教員であり、その教員の団体である。先程の ILO ユネス
コにもあるように、政策決定にも重要な役割を果たす団体なんだと言われている国際水準
レベルの話であって、言い方は悪いが、教育については職員よりも専門性を認められた団
体であって認知されている。そこに対する交渉の在り方についても、労使関係の在り方が
全く同じであってはならないと思う。ぜひとも教育委員会としてお願いしたい。
私たちは不適正ではなかったと思うが、どうなのか。
(市教委)
認識として、現在ガイドラインを策定しそれにのっとって労使協議を行っていると認識
している。
(組合)
我々は不適正な問題は、ガイドラインのときに論議していると思っている。
(市教委)
認識は持っているが、先程のアンケートの件で見聞きしたことがあるということや、時
間内に会議を行っていたことがあったので、どこの組合ということではないが、今現在の
認識は協力をいただいてガイドラインに沿って交渉を行っていた。
4
(組合)
組合無給職免については、市費の職員で府費の職員は。
(市教委)
府費はない。
(組合)
いくつか質問や指摘をさせていただく。
1の管理運営事項について、何を持って管理運営事項とするか極めて論議の多い問題で
ある。さらに、管理運営事項と義務的団交事項の判例通則の理解に反すると考えるので、
ぜひ見解をお願いしたい。
意見交換の禁止は、コミュニケーションの拒否であり交渉の本質に反するものであると
考える。
3の適正な労使関係の確保について、労使が対等平等の関係で追及すべきもの。任命権
者が一方的に適正かどうか検証し適切かどうか措置をとることにはならないと考える。も
し検証や必要な措置を講じなければならないのなら、任命権者だけではなく私たち労働組
合に対しても検証権限、措置権限を与えるべきであると考える。
「任命権者は、労働組合等に対し、当該組合員による違法な組合活動を抑止する措置を
取ることを求めることができる。」と言うのがあるが、このような規定を設けないといけな
いということがあるのなら、対等平等に、私たちにも任命権者が違法な措置を講ずること
ができるような規定を設けるべきだと言わざるを得ない。
人事委員会が収支報告書を求めるところについて、地公法 53 条1項は、職員団体は登録
するのに規約だけを提出するものとしている。収支報告書を求めていない。人事委員会に
求める権限はない。地公法違反であり組合、職員団体に対する介入であり、憲法 28 条の団
結権を侵害するものであると考える
「人事委員会は、上記の目的に合致しない場合、地公法第53条第6項により職員団体
の登録の取消等をすることができる。」とあるが、職員団体の登録要件、地公法 53 条2項
から4項であるが、欠いたときに限り取り消しができるものであり、それ以外の事由で取
り消しはできないというのが法の定めである。これも地公法に反するものと考える。
「労働組合等に対する便宜供与は、健全な労使関係が確保されるまでは行わない。」につ
いて健全な労使関係は、主観的な概念である。これでは、労働組合、職員団体が使用者に
屈服しないかぎり便宜供与を行わないと宣言していると等しいものであって、これ自体が
不当であると考えるものである。
我々は職員団体であるが、労組法を否定していると感じざるを得ない。総務省の地公法
改正案でも、労組法並みの便宜供与は認められていると理解しているので、これは問題で
ある。
5
指摘した事項を踏まえて、次回以降協議させていただく。
本来、憲法、地公法、労組法では対等の関係であるのでこのような提案を出すべきでは
ないと考える。
今後の協議の中で論議していきたい。
今いろいろあったが、先日のタバコの問題があったと思うが、学校現場では休憩時間が
全然なく明確にされていないが、そこだけ縛るのがいいのかという率直な意見も出ている。
それは、侵すというのではなく休憩時間を明示して校外でタバコを吸う時間なりを保証し
ていただいているのかというのが、文章の趣旨からいうと出てくると思う。休憩時間がし
っかりとれているのか、教員は子どもが来るので始業以前にもいており、子どもが帰って
からもいる。そのような中で行っていることも踏まえて新たな労使間ルールに書いている
ので、勤務時間をきちんと明示し市民にアナウンスしてほしい。現場ではそこまで言うの
であればと怒りの声がある。引き続き協議お願いしたい。
(市教委)
ただいま指摘を受けた事項も含めて、今後の交渉で説明・協議していきたい。
また、今後の交渉方法については、集中した交渉としたいことから折衝等での協議とし
たいのでよろしくお願いする。
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