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給与上昇が続く GCC の民間部門
給与上昇が続く GCC の民間部門 中東問題専門家 前 田 高 行 1.はじめに 昨年の中東協力センターニュース6/7月号に「GCC6ヵ国の賃金水準 特異な労働市 場と賃金体系」 と題するレポートを掲載した。 これはドバイ発行の月刊誌 「Gulf Business」 の“Salary Survey2 0 0 7”に示された GCC 各国の職種別・国籍別給与を比較及び解説したも のである。同誌の本年1月号にその最新版 Salary Survey 2 0 0 8が公表されたので!,本稿で はその概要を紹介し,あわせて過去のデータと比較し,給与の上昇度合いとその背景につ いて解説する。 この調査が対象としている職種は2 2種類であり(末尾表6参照) ,これらは6つのカテゴ ,"事務職(人事部長,経理,幹 リー,即ち!経営職(CEO/Managing Director など5職種) 部秘書など6職種) ,#技術職(建設現場プロジェクト・マネージャなど2職種) ,$営業 職(営業部長など3職種) ,%金融業(銀行支店長など3職種) ,及び&広告宣伝業(広告 ディレクターなど3職種)に分類することができる。 これらの職種はいずれも上級職(Senior Staff)と言われるものであり,建設労働者,事務 員,運転手,道路清掃人などの単純肉体労働者,いわゆる下級職(Junior Staff)とは異なる。 また本稿の給与モデルは民間企業を対象としたものである。GCC 諸国では政府部門の上級 職は,医師・教師など一部の専門的職種を除き自国民に限定されており,一方,民間部門 では上級職・下級職を問わず大半が外国人によって占められている。特に UAE,クウェー ト及びカタールではこの傾向が顕著であり,ドバイなどでは民間企業の従業員のほぼ全員 が外国人と言っていいほどである"。 2.国籍および勤務地によって異なる給与 GCC 各国の給与体系は欧米型の職種別給与をベースとしているが,被雇用者の国籍及び 勤務地によって格差のあることが特色である。本調査では2 2の職種について被雇用者の国 籍をアラブ系,アジア系,欧米系及び自国民の4つのカテゴリーに分類し,また勤務地と して GCC6ヵ国それぞれの標準給与を示している(従ってデータ個数は5 2 8となる) 。 一例として代表的な職種である「多国籍企業営業部長(Head of Sales/Marketing−Multi National Company) 」および「建設工事現場責任者・主任技師(Construction Project Manager/ Chief Engineer) 」の国籍別,勤務地別の標準給与を下表1及び2に示す(単位はドル/月,以 5 2 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 表1 国籍及び勤務地による給与格差の例 !:多国籍企業営業部長の場合 アラブ系 アジア系 欧米系 自国民 バーレーン 1 1, 5 5 0 1 1, 0 0 0 1 2, 0 0 0 1 1, 5 5 0 サウジアラビア 1 5, 0 0 0 1 2, 5 0 0 1 4, 0 0 0 1 5, 0 0 0 クウェート 1 4, 0 0 0 1 2, 0 0 0 1 3, 0 0 0 1 4, 0 0 0 UAE 1 5, 0 0 0 1 4, 0 0 0 0 1 5, 0 0 1 5, 0 0 0 オマーン 1 1, 5 0 0 1 1, 5 0 0 1 2, 5 0 0 1 1, 5 0 0 カタール 1 4, 0 0 0 1 2, 0 0 0 1 3, 0 0 0 1 4, 0 0 0 表2 国籍及び勤務地による給与格差の例 ":建設工事現場責任者・主任技師の場合 アラブ系 アジア系 欧米系 自国民 バーレーン 1 2, 5 0 0 6, 5 0 0 1 2, 0 0 0 1 2, 5 0 0 サウジアラビア 1 7, 0 0 0 8, 0 0 0 1 8, 0 0 0 1 7, 0 0 0 クウェート 1 4, 0 0 0 8, 0 0 0 1 7, 0 0 0 1 4, 0 0 0 UAE 1 4, 0 0 0 8, 5 0 0 1 9, 0 0 0 1 4, 0 0 0 オマーン 1 2, 5 0 0 7, 0 0 0 1 2, 5 0 0 1 2, 5 0 0 カタール 1 4, 0 0 0 7, 0 0 0 1 3, 0 0 0 1 4, 0 0 0 下同じ) 。 多国籍企業営業部長(表1)の場合, 給与が最も高いのは UAE を勤務地とするアラブ系, 欧米系,自国民あるいはサウジアラビアを勤務地とするアラブ系及び自国民であり,いず れも月額1 5, 0 0 0ドルである。一方,最も給与が低いのはバーレーンを勤務地とするアジア 系の1 1, 0 0 0ドルであり,彼我の給与格差は約1. 4倍となっている。 これに対して建設工事現場責任者・主任技師(表2)の場合は, 最も給与が高いのは UAE を勤務地とする欧米系(1 9, 0 0 0ドル)で,一方給与が最も安いのはバーレーンを勤務地と するアジア系(6, 5 0 0ドル)となっており,その給与格差は3倍近くに達している。 これら2つの職種に共通して言えることは,国籍別ではアジア系がいずれの勤務地にお いても最も給与水準が低い。また勤務地で見た場合,サウジアラビアと UAE の給与レベル が高いのに対し,バーレーン及びオマーンの2ヵ国は他の GCC 諸国よりもかなり低いこ とがわかる。なおこのような傾向は他の職種についても同様である。 3.前年に比べ1 4. 2%アップした給与水準 末尾の表6「0 7∼0 8年職種別平均給与比較表」に見るとおり,総平均給与は前年に比べ 1 4. 2%アップしている。これを6つの職種カテゴリー別に見たものが表3である。 いずれの職種群も前年比二桁の高いアップ率を示している。中でも営業職(1 5. 6%)及 び経営職(1 5. 1%)の伸び率が高く,GCC 域内の商業活動が活発化したことによりこれら 5 3 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 表3 職種カテゴリー別平均月額給与(0 7∼0 8年比較) 2 0 0 7年 2 0 0 8年 アップ率 経営職 1 8, 2 1 5 2 0, 9 7 4 1 5. 1% 事務職 7, 3 1 2 8, 3 6 0 1 4. 3% 技術職 1 0, 0 0 7 1 1, 4 3 0 1 4. 2% 営業職 9, 3 5 1 1 0, 8 0 8 1 5. 6% 金融業 1 2, 1 5 9 1 3, 5 0 7 1 1. 1% 広告宣伝業 7, 4 0 8 8, 3 8 4 1 3. 2% 表4 勤務地別平均月額給与の対前年伸び率 バーレーン サウジアラビア クウェート U. A. E. オマーン カタール 経営職 7. 6% 1 5. 4% 1 3. 8% 1 7. 4% 1 6. 4% 1 9. 5% 事務職 8. 9% 1 2. 2% 1 4. 3% 1 6. 8% 1 3. 8% 1 9. 6% 技術職 7. 7% 1 3. 1% 1 1. 0% 1 8. 6% 1 3. 6% 2 0. 7% 営業職 8. 4% 1 5. 3% 1 2. 5% 2 3. 6% 1 1. 4% 2 0. 6% 金融業 6. 8% 3. 9% 1 2. 3% 1 9. 0% 1 0. 5% 1 5. 9% 広告宣伝業 7. 1% 1 3. 7% 1 8. 6% 1 3. 8% 8. 0% 1 6. 2% 全職種平均 9. 5% 1 3. 8% 1 5. 0% 1 9. 1% 1 4. 1% 1 9. 6% の職種の需要が高まっていることを推測させる。GCC 全体を平均した場合,職種間の給与 の上昇率にはさほど大きな格差は見られないが,これを勤務地別にみると表4のように GCC 各国間の格差が大きいことがわかる。 GCC6ヵ国の中ではカタールが全業種平均で対前年比1 9. 6%アップしており,また UAE も1 9. 1%の高い伸び率を示している。さらに職種カテゴリー毎に見ると,UAE の営業職 (2 3. 6%) ,カタールの営業職(2 0. 6%)及び技術職(2 0. 7%アップ)が急上昇している。 UAE では商業活動が極めて活発になり営業職が不足気味となり,さらにカタールではそれ に加えてプラント建設ブームにより技術職(プロジェクト・マネージャーなど)の需要が 逼迫した状況を示している。 次にこれを被雇用者の国籍別給与で見たものが表5である。 国籍別で見ると,給与のアップ率が最も高かったのは自国民の1 7. 0%であり,次いでア ラブ系(1 5. 4%) ,西欧系(1 4. 5%) ,アジア系(1 3. 2%)と続いている。各国籍の中では, アラブ系の金融業の伸び率が最高(2 1. 4%)であり,アジア系は事務職(2 0. 2%) ,西欧系 は金融業(2 1. 8%) ,そして自国民の場合は営業職の伸び率が最も高く(2 0. 5%) , いずれも 2 0%を超えている。給与のアップ率は雇用の需給関係を反映していると考えられ,金融業 ではアラブ系,西欧系外国人の人材が求められており,アジア系は事務部門の需要が高い。 2 0 0 8年の給与水準は,国籍,勤務地あるいは職種の如何に係らずほぼすべての分野で前 5 4 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 表5 国籍別平均月額給与の対前年伸び率 アラブ系 アジア系 西欧系 自国民 経営職 1 6. 3% 1 7. 2% 1 5. 6% 1 1. 8% 事務職 1 9. 1% 2 0. 2% 1 4. 8% 1 9. 5% 技術職 1 3. 1% 3. 7% 1 6. 7% 2 0. 4% 営業職 1 5. 1% 1 0. 1% 1 5. 8% 2 0. 5% 金融業 2 1. 4% 1 6. 0% 2 1. 8% 1 7. 6% 広告宣伝業 1 5. 7% 1 6. 6% 1 5. 3% 6. 1% 全業種平均 1 5. 4% 1 3. 2% 1 4. 5% 1 7. 0% 年比二桁増の高い伸びとなっている。そして2 0%以上の大幅な伸びも多く見られる。この ように給与が大幅にアップした理由としては次の3つのことが考えられる。 ! ブームによる外国人労働力の逼迫 石油価格の高騰により湾岸産油国には膨大なオイル・マネーが流れ込み,その結果イン フラ建設事業,不動産開発など民間部門はバブルとも言える未曾有の活況を呈している。 このため建設業,金融業,商業等のあらゆる部門で新たな外国人労働力の需要が生まれて いる。外国人労働力の逼迫が給与の大幅な上昇を招いているといえよう。 " インフレ,ドル安による給料の目減り このような建設ブーム・消費ブームによりこれらの国々ではいずれもかつてない高いイ ンフレに見舞われている。しかも GCC 諸国では,建設資材,消費財など多くがヨーロッパ からの輸入(ユーロ建て)であるため,ドル安・ユーロ高による輸入品価格の高騰もイン フレ要因となっている。例えば昨年の湾岸各国のインフレ率をみると,カタールで1 3. 7%, UAE は1 0%以上であり,これまで1%前後にとどまっていたサウジアラビアでも7%とい う四半世紀ぶりの高い率を記録している#。 外国からの出稼ぎ者はドル建て給与の大半を本国に送金しているが,今年になってから だけでもドルの価値がユーロに対して8%下がっている。このためドル固定相場制を維持 している湾岸諸国から本国に送金した場合,本国での手取り額が目減りすることとなる$。 このため外国人は給与の引き上げを強く求めている。最近湾岸各国の建設現場でインド 人など出稼ぎの肉体労働者たちによるストライキが頻発しているが,これはまさにインフ レと送金の目減りという二重苦に危機感を抱いた彼等が賃上げを求めて引き起こしたもの である。 本稿の対象である上級職の外国人は雇用主との個人契約であるため,その立場上ストラ イキを起こすことはないが,現地生活のインフレ及び本国送金という点では下級職の肉体 労働者と何ら変わるところはなく,給与の目減りに悩まされている。この面からも給与ア ップの潜在力は強いのである。 5 5 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 ! 出身母国の好景気 湾岸各国の出稼ぎ者の多くはインド人であるが,現在インド経済は拡大を続けており本 国での雇用機会が多くなっている。つまり彼等にとってインド国内で働くか,あるいは湾 岸諸国へ出稼ぎに行くか,の選択肢が生まれている。出稼ぎ者個人の一般的な心理として は本国と湾岸諸国の給与格差が小さく,出稼ぎの魅力が乏しければ国内で働くことを望む はずである。これは湾岸諸国側から見れば,出稼ぎ者に魅力ある給与を提供する必要があ ることを示している。 4.GCC6ヵ国の0 5∼0 8年の給与水準 2 0 0 5年から2 0 0 8年の GCC6ヵ国の平均給与水準の推移を示したものが図1である。過去 4年間,給与水準は一貫して上昇しているが,傾向としては0 5年から0 6年に大幅アップし, 0 6∼0 7年には一旦伸び率が鈍ったものの,0 7∼0 8年では再び上げ幅が大きくなっている。 6ヵ国平均(太線)では,0 5年の7, 8 0 0ドル/月が0 6年には1 0, 1 0 0ドル/月となり,さらに0 7 8年1 2, 6 0 0ドル/月に達しており,0 5年と0 8年を比べると給与は1. 6倍に 年1 1, 1 0 0ドル/月,0 増大している。 国別に見るとサウジアラビアは6ヵ国の中で常に最高の給与水準を保っている。しかし UAE は近年給与のアップ幅が大きく, 0 5年から0 8年の4年間で GCC の平均を上回る1. 8倍 の伸びを示し,0 8年にはサウジアラビアとほぼ同じレベルに達している。実際0 8年の両国 の職種別給与を比較するとゼネラル・マネージャー,IT 部門長など既に UAE がサウジア ラビアを上回っているケースが少なくない。 0 5年にはサウジアラビアの給与水準が独歩高で,UAE,クウェート,カタールはほぼ GCC 図1 5 6 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 の平均値,バーレーンとオマーンが下位グループを形成していた。しかし0 8年にはサウジ アラビアと UAE の2ヵ国が最上位グループに位置し,クウェートとカタールが GCC の平 均値,そしてオマーンとバーレーンが下位グループという様相を呈している。 なおバーレー ンはかつてオマーンを上回っていたが,0 7年以降は GCC の中では最も低い給与水準とな っている。石油産出量が他の5ヵ国に比べて少ない同国の経済活動が低迷していることが うかがわれる。 5.おわりに 石油価格の高止まりは今後も暫くは続くものと思われ,湾岸各国の開発ブームは当分収 まらないであろう。ブームの主役は民間部門であり,これを下支えしているのは外国から の出稼ぎ者である。湾岸各国の自国民はその大半が公務員として政府部門で働いており, 給与水準が低くまた厳しい競争に晒される民間部門を敬遠している。 昨年9月のバーレーンによる公務員給与の1 5%引き上げなど湾岸各国政府は公務員の待 遇を引き上げており,政府からは民間部門の給与引き上げを期待する発言がみられる。こ のため公務員の賃上げが民間部門の給与引き上げにつながるとの見方もあるが,筆者はそ のような見方はとらない。 その理由は,民間部門の被雇用者は殆ど外国人で,それに対して政府部門は(一部の専 門職を除き)殆ど自国民で占められており,両部門の間には労働力の移動がないからであ る。即ち政府部門で賃上げがあっても外国人は民間部門から政府部門に移ることはできず, また民間部門が好況を呈しても自国民の公務員が民間企業に転職することは殆ど考えられ ないからである。 外国人労働力に頼る湾岸諸国にとって将来問題が表面化するのはインドのように労働力 の供給国自身が経済開発に道筋をつけたときに,それらの国から経験豊かで有能な労働力 を確保することが困難になるということであろう。出稼ぎ外国人にとっては母国で適正な 賃金が得られるのであれば,湾岸諸国にまで出稼ぎに行く必要はないからである。 (注) ! 詳細は Gulf Business January2 0 0 8“SALARY SURVEY2 0 0 8:PAY OR PERISH”参照 " UAE の労働人口の7 5%はアジア系でその大半はインド人であり,インド人労働者が 5付け Khaleej Times) 。ドバイは特に UAE の全人口に占める割合は4 3%に達する(2/2 外国人が多く,街中のレストランでは英語が求められアラビア語を話す客は敬遠され る,という珍現象が見られ,これを嘆いた識者が公用語としてのアラビア語の復権を 2付け Arab News) 。 訴えているほどである(3/1 # 0付け Khaleej Times(UAE) 3/2 $ 4/7付け Gulf Times(Qatar) 5 7 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5 表6 0 7∼0 8年職種別平均給与比較表 2 0 0 7年 2 0 0 8年 0M+ CEO/Managing Director with sales of $5 2 5, 1 4 0 2 9, 6 2 9 1 7. 9% 0−5 0M CEO/Managing Director with sales of $1 2 1, 3 7 5 2 5, 0 7 5 1 7. 3% CEO/Managing Director with sales of $1−1 0M 1 5, 7 0 4 1 7, 8 3 8 1 3. 6% General Manager−Multinational Company 1 6, 3 0 4 1 8, 1 8 8 1 1. 6% General Manager−Local Company 1 2, 5 5 4 1 4, 1 4 0 1 2. 6% Head of Human Resources 8, 6 3 8 1 0, 0 5 8 1 6. 4% Head of Information Technology 9, 1 4 7 1 0, 1 7 3 1 1. 2% Head of Sales/Marketing−Multi National Company 1 1, 1 6 5 1 3, 1 0 8 1 7. 4% Head of Sales/Marketing−Local Company 9, 0 2 3 1 0, 5 4 4 1 6. 9% Hotel General Manager 6, 3 4 8 7, 3 6 9 1 6. 1% Accountant 7, 4 5 8 9, 0 0 0 2 0. 7% Sales Manager 7, 8 6 7 8, 7 7 1 1 1. 5% Business Development Manager 1 0, 0 9 6 1 1, 3 0 2 1 1. 9% − 1 0, 1 2 5 − Banking−Head of Operations 8, 7 9 4 − − Banking−Branch Manager 1 0, 0 7 4 1 1, 2 2 9 1 1. 5% Banking−Treasury Manager 1 4, 4 1 7 1 5, 7 2 9 9. 1% Banking−Retail/Personal Banking Manager 1 1, 9 8 8 1 3, 5 6 3 1 3. 1% Advertising Executive Creative Director 8, 3 8 9 9, 5 6 3 1 4. 0% Public Relations Director 7, 7 4 2 8, 6 4 2 1 1. 6% Media−Publishing Editor 6, 0 9 3 6, 9 4 8 1 4. 0% Construction Project Manager/Chief Engineer 1 0, 8 6 8 1 2, 6 8 8 1 6. 7% Executive Secretary/PA 4, 0 2 2 4, 0 7 3 1. 3% 総平均 1 0, 6 5 5 1 2, 1 6 5 1 4. 2% Real Estate Manager UP 率(%) (注)0 7年の職種「Banking−Head of Operations」は, 0 8年では「Real Estate Manager」に置き換わって いる。 Salary Survey20 0 7&2 0 0 8から筆者作成 5 8 中東協力センターニュース 2 0 0 8・4/5