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せたがや子ども文学館―子どもがつなぐ「地域と博物館」
せたがや子ども文学館
★
2014
報告
博物館、文化遺産、様々な‘ベスト’
―The
Best in Heritage 2014 に参加して
★ 子ども探偵団
★ コトバのミュージアム
★ どこでも文学館
★ せたがや版 チルドレンズ・ミュージアムの
できるまで
資料編
世田谷文学館の子ども向け事業
2
11
24
40
52
58
活動のミッション
文化・芸術そして多様な体験をとおして、子どもたちの創造性や生きる力を育む。
活動のビジョン
地域や大人が支える中で、自由な創造性を持った子どもたちを育てられるような環境を作る。
この活動は、平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業です
博物館、文化遺産、様々な“ベスト”
―The Best in Heritage 2014 に参加して
The Best in Heritage は、前年に何らかの賞を受賞した博物館や文化遺産の関係者が集まり、受賞に
至ったその取り組みをプレゼンテーションする国際会議である。幅広い分野の優れた事例を共有するこ
とにより、参加者が相互にインスピレーションを与え、創造的なつながりを築くことを目的としている。
世界各国から多種多様な博物館、文化遺産、保存修復プロジェクト等の関係者が集まる、一種の祭典と
もいえる。このユニークな会議を創設したのは、サグレブ大学のトミスラフ・ショラ教授。ショラ教授
がディレク ーを務める European Heritage Association が Europa Nostra と提携し、ICOM の支
援を得て、毎年 9 月に世界遺産ドゥブロブニク旧市街(クロア ア)で開催している。
一昨年、浜松市楽器博物館が日本から初参加したのに続き、昨年、世田谷文学館が招待される栄誉を
得た。本稿では The Best in Heritage 2014 の概要と、当館のプレゼンテーションの概略を報告した
い。
The Best in Heritage 2014
第 13 回目となる昨年の会議は、9 月 25 日~27 日の 3 日間にわたり行われた。参加者は 33 ヶ国
からのべ 136 名。専門家に限らず、カナ の老夫婦からベルギー連邦議会の書記官にいたるまで、オー
ディエンスの層も実に幅広い。
プレゼンテーションは 24 件。1 件あたり 20 分の発表と 5 分の質疑応答を繰り返し、6 件終わるご
とに 30 分のディスカッションが行われた。エルミ
ージュ美術館、ドイツ連邦国防軍軍事歴史博物館、
ウィリアム・モリス・ギャラリー、デル ・ブルース博物館、クライスト ャー ・アートギャラリー、
山西博物院、アテナイのアクロポリスのプロピュライア修復プロジェクト、アッシジの聖フラン
ェス
コの森の修復プロジェクトなど、規模も大小様々ならば、分野もバラエティに富んでいる。
このラインアップは主催者側で決めており、選定対象となった一昨年の各地域全受賞者リストは、
WEB サイトで公開している*1。400 件近くにのぼるそのリストを見ると、世界にはこれほど多くの賞
があるのかと驚くばかりだが、受賞内容を大別すると、二つの種類に分かれる。一つは、近年オープン
したかリニューアルしたケース。もう一つは、地道な活動が評価されたケースである。もちろん例外も
あり、エルミ
ージュ美術館が受賞したのは、世界最大級の旅行口コミサイト、トリップアドバイザー
が行う、トラベラーズ ョイスアワード 2013“ベストミュージアム”である。
会場となったマリン・ドルジッ 劇場
©Domagoj Režić
ディスカッションの様子 ©Domagoj Režić
2
地域創造大賞(総務大臣賞)
日本では博物館等を対象にした賞自体、数が少ないが、その中で当館は、地域創造大賞(総務大臣賞)
を受賞した。同賞は、総務省(旧自治省)の外郭団体である一般財団法人地域創造が、
「地域における創
造的で文化的な表現活動のための環境づくりに特に功績のあった公立文化施設」を表彰するもの。当館
の受賞理由は以下のとおり。
「文学のまち 世田谷」の拠点施設。世田谷ゆかりの文学者の資料約 10 万点弱を収集・展示する
他、文学と美術、映像、音楽、演劇を横断するユニークな体験型企画展を実施。また、教育普及事
業として自然と芸術を野外で学ぶ「子ども文学さんぽ」や連続ワークショップ「ことのははくぶつ
かん」を実施するなど、
「文学を体験するミュージアム」の新たなあり方を提示した。
当館の活動すべてに共通しているのは、
「文学を体験するミュージアム」というコンセプトである。読
んだり聞いたりするだけではなく、文学を空間的に、身体全体を使って感じ、考えるための仕掛けとし
て、展覧会や文学さんぽやワークショップを実施しているのだ。文学館らしくない、しかし文学館がや
るからこそ意味があること、ともいえる。そのような試行錯誤の積み重ねを評価していただいたわけで
ある。
今回のプレゼンテーションではこの受賞理由に基づき、当館の特色ある二つの活動、クロスジャンル
の企画展と、子どものためのプログラムに焦点を絞り発表を行った。
クロスジャンルの企画展
当館では、美術、デザイン、マンガ、音楽、演劇など、他の芸術分野と文学とのかかわりにフォーカ
スし、対象の文学的側面に光をあてる展覧会を、これまでに数多く開催してきた。一般的に文学館の利
用者は、知的関心の高いミドルエイジの文学愛好家が中心である。クロスジャンルの企画展には、文学
館の利用者層を拡げ、ひいては文学への入り口を拡げるねらいもある。本稿では個々の展覧会の内容に
ついては省略するが、その一端を「物語が生まれる空間を目指して」と題し、
「博物館研究」(平成 26
年 8 月号)で紹介しているので、参照していただきたい。なお、プレゼンテーションでは、
「地上最大の
手塚治虫」展、
「堀内誠一 旅と絵本とデザインと」展、「都市から郊外へ 1930 年代の東京」展を例に
挙げて発表を行った。
せたがや子ども文学館
現在当館では、子どものための活動の総体を「せたがや子ども文学館」ととらえ、様々な取り組みを
行っている。
その中から今回の発表では、
「ことのは はくぶつかん」
(平成 21~25 年度)と、
「子ども文学さんぽ」
(平成 26 年度より「子ども探偵団」に変更)を取り上げた。
「ことのは はくぶつかん」は、落語、美術、ダンスなど、異ジャンルと文学を掛け合わせた内容で、
全 4 回のワークショップを半年間かけて行う小・中学生対象のプログラムである。まず参加者は、
「こと
ばとしぐさ」
、
「ことばとびじゅつ」
、
「ことばとからだ」という 3 つのワークショップを通じ、身体表現
や造形表現など、言語を介さない表現方法を経験する。そして最後に、
「ことばのことば」というワーク
ショップで、半年間の思い出や、自分自身をテーマにした言語表現―詩や短歌を創作する構成となって
いる。長期のプログラムを通して密にコミュニケーションをとり、子どもたちが相互に人間関係を深め、
他者と自己を肯定し、さらには豊かな表現力を身につけることをねらいとしている。
3
主にインドアで行う「ことのは はくぶつかん」に対し、「子ども文学さんぽ」はアウトドアで行うプ
ログラムである。世田谷区の民話や紀行文学を題材にして、企画展の内容とも連動しながら、作品に描
かれた土地や、作家ゆかりの土地を巡り、途中で工作(時には料理)などのアクティビティを行う。平
成 23 年度にスタートし、今や大人気のプログラムとなっている。自然観察指導員やアーティストがガ
イドとなり、区内のみならず東京都外にまで出かけることもある。1 回のさんぽ距離は 7~10km、全
体で 7~9 時間かけて行うハードな内容だが、リピーターとなる子どもも多い。彼らをフォローアップ
するために、平成 25 年度からは小学生を対象にした初級編と、小学 4 年~中学生を対象にした中級編
を実施している。
「ことのは はくぶつかん」も「子ども文学さんぽ」も、いずれも子どもたちの創作活動の動機、「書
きたい」
「伝えたい」という気持ちを生み出すような場をつくることを目的としている。何かを表現した
いという気持ちになるためには、まず心を揺さぶるような体験や感動が必要だからだ。
プレゼンテーション後の質疑応答では、タフな質問もいただいた。「『さんぽ』では、子どもたちから
のフィードバックをどのように得ているのか。何かを表現したいという気持ちになったか否かはどう確
かめるのか。何か創作しないのか。」というものだ。これに対し、創作活動を行う場合もあること、しか
し成果物よりもプロセスを重視していること、体験の蓄積に意味があることなどを説明したが、筆者の
拙い英語では、なかなか質問者の納得を得られなかった。すると、別のオーディエンスから補足的・援
護的な意見が寄せられ、結果として、多くの方々の理解と共感を得られたことを実感できた。終了後に
はいくつかのチルドレンズ・ミュージアムの CEO がやって来て、
「さっきは発言しなくてごめんなさい。
あなた方の考えに全面的に賛同する。
」「あなた方の活動は、文学がいたるところにあることを気づかせ
てくれる。
」
「文学館の可能性を拡げる、意義のある試みだ。」等々、嬉しいフィードバックを頂戴した。
子ども文学さんぽの様子
まとめにかえて
全 24 件のプレゼンテーションについては、
過年分も含め、
WEB サイト*2 で概要を読むことができる。
何か一つの具体的なテーマに基づく会議ではないため、その全体を要約することは困難だが、ガエル・
ドゥ・ギシャン氏による基調講演が、大変多くの示唆に富む内容だったので、その概略を紹介し、本稿
のまとめにかえたい。
化学エンジニアのギシャン氏は、ICCROM(UNESCO が設立した「文化財保存修復研究国際センタ
ー」
)において、文化財保護への一般の人々の意識を喚起するプロジェクトを、長年にわたり数多く実践
してきた人物である。
講演は、The Best in Heritage のコンセプトである Excellence(優秀性)に関し、文化財保護の現
4
状と照らし合わせ、いくつかの疑問を投げかけるものであった。ギシャン氏は、文化遺産の保存修復に
は専門家と一般、双方からの取り組みが不可欠であるとしたうえで、六つの必要条件を挙げた。
「保存修
復すべきものの特定」
「文化遺産の脆さの認識」
「保護するモチベーション」
「保存修復する手段(資金)
」
「専門的なノウハウ(知識と経験)
」
「コミュニティからのサポート」である。この六つの要件のどれか
一つでも欠けたら、優秀なプロジェクトにはなり得ない、というわけである。巨大美術館における収蔵
品の紛失問題、資金があるゆえに手を加え過ぎた修復事例、各国の博物館が直面している「収蔵庫問題」
*3
など、皮肉たっぷりに例を挙げながら、その困難さが示された。
そして最後に、より良い文化財保護にむけた解決策として、以下のスローガンを掲げ、思考の変革を
説いた。このスローガンは保存修復に限らず、博物館のあらゆる活動や今日的課題にあてはまる気がし
てならない。
→THOSE WHO THOUGHT “OBJECT” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK COLLECTION
→THOSE WHO THOUGHT “ROOM” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK BUILDING
→THOSE WHO THOUGHT “INDIVIDUAL” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK TEAM
→THOSE WHO THOUGHT “SHORT TERM” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK LONG TERM
→THOSE WHO THOUGHT “PROFESSIONALS” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK PUBLIC
→THOSE WHO THOUGHT “SECRET” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK COMMUNICATION
→THOSE WHO THOUGHT “HOW” YESTERDAY
SHOULD TODAY THINK WHY
最後に
過去と現在は一続きの鎖によって繋がれている。その鎖の端と端が結びついているという実感と、そ
の共鳴がもたらす感動こそが、文学を含む芸術のもつ力である。過去と現在、現在と未来、あるいは世
界の端と端を結ぶ鎖としての文学と博物館の可能性を信じ、その普遍的な力を活かすために、これから
も世田谷文学館は活動を続けていきたい。(Y.0)
*1 http://www.thebestinheritage.com/excellence-club/awards/institutions-2013/
*2 http://www.thebestinheritage.com/presentations/2014/
*3 UNESCO と ICCROM が平成 23 年に 136 ヶ国、1490 館を対象に行った調査の結果、3 分の 2
の博物館で収蔵スペースが不足し、適切な保管ができていない状況が判明した。これを受けて UNESCO
と ICCROM で は RE-ORG プ ロ ジ ェ ク ト を 立 ち 上 げ 、 課 題 解 決 の サ ポ ー ト を 行 っ て い る 。
http://www.re-org.info/en
本稿は、
「博物館研究」
(平成 27 年2月号
公益財団法人 日本博物館協会発行)より、転載いたしました。
5
Spaces to Experience Literature
History and Background
The Setagaya Literary Museum was established by the city of Setagaya in 1995. As
Japanese museums go, it is a medium-sized facility and is patronized by between
130,000 and 140,000 people annually.
Setagaya Ward is a residential district located about 20 minutes by train from central
Tokyo. Approximately 840,000 people live in the ward, making it the most populous
municipality in the Tokyo metropolitan area. Developed as a suburban community in the
1920s, Setagaya has long been home to many artists and writers, and the site of a wide
range of creative activities. One of Japan’s major film companies, Toho, has a studio in
the area where scenes from notable movies such as Godzilla (1954) and The Seven
Samurai (1954) were shot. The Seijo district where the studio is located has historically
attracted many movie directors and actors, and is today known as an upscale
neighborhood.
Against this cultural-historical backdrop, it is our job to explore the true merits of the
work done by literary and film figures with links to Setagaya, and to convey them far
beyond the local area. In addition to original manuscripts, letters, and rare books related
to literary figures working in a variety of genres including mystery, science fiction, juvenile
fiction, travel writing, and poetry, the museum collection, housing over 90,000 items,
includes film scripts, set sketches, and still photographs.
At this point, it is important to emphasize the fact that our facility is a museum rather
than a library. Thus, we have adopted the catchphrase, “Spaces to Experience
Literature,” and in addition to conducting research, we focus primarily on organizing
exhibitions and public programs. Targeting a wide range of ages, we place a strong
emphasis on creating a place that will provide encounters and encourage interest in
diverse literary works, prompt the rediscovery of cultural history in Setagaya Ward, and
facilitate meetings and exchanges between people via literature.
6
In general, however, visitors of literary museums tend to be middle-aged book lovers with
a developed intellectual curiosity. Thus, we have adopted two distinctive programs to
help broaden the range of visitors and increase the appeal of literature.
The first, cross-genre exhibitions, focuses on the relationship between literature and
other artistic genres such as art, design, manga, and music. The second, called the
Children’s Museum of Literature, targets children from the age of six to 15 (i.e.,
elementary to junior high school students).
Cross-genre Exhibitions
Cross-genre exhibitions have remained a key part of the museum’s activities since the
facility opened 19 years ago. Here, we would like to present two examples.
The Seiichi Horiuchi: Designs, Journeys, and Picture Books (2009) exhibition surveyed
the
career
of Seiichi Horiuchi
(1931-1987), a
Setagaya-resident artist who
revolutionized editorial design in the Japanese magazine world as a designer, created a
number of best-selling picture books as an illustrator, and traveled all over the world as
an essayist. By comprehensively introducing Horiuchi’s multifaceted activities, the
exhibition stressed the links between different genres and highlighted the artist’s
collaborations with a variety of literary figures. The exhibition was warmly received by
those in the art and design fields, and the year after it was presented at the Setagaya
Literary Museum, it traveled to four other art museums in Japan.
The Osamu Tezuka Retrospective (2012) dealt with the work of Osamu Tezuka
(1928-1989), the so-called “King of Manga,” as the foundation for contemporary
Japanese comics and animation. Though there have been numerous manga exhibitions
in Japan in recent years, this event focused on the literary aspects of the genre by
outlining the stories and social contexts of the works. Many notable manga artists have
been residents of Setagaya, and we are planning to revisit the genre in a future exhibition.
As manga are familiar to a large audience, including everyone from children to adults,
exhibitions related to the subject tend to be blockbusters. This event was similarly
popular, attracting the second largest number of visitors to a special exhibition in the
museum’s history.
7
The Children’s Museum of Literature
The Children’s Museum of Literature is not the name of a facility but rather a series of
programs organized for children. A variety of activities including exhibition-related
workshops and worksheets, and outreach programs using replicas of works in the
collection are held throughout the year. Here, we would like to introduce two of the most
distinctive: Word Museum and Literary Walk.
Launched in 2009, Word Museum is a series of workshops that are held inside the
museum. Dealing with subjects that bridge literature and other genres, including art,
dance, and music, the events allow participants to experience nonverbal methods of
communication through artistic and physical expressions using three approaches:
“Words and Art,” “Words and Gesture,” and “Words and the Body.” This is
followed by an activity called “Words of Words 1&2,” in which participants create
linguistic expressions or poems dealing with the theme of “the self.” Artists working in
a variety of genres serve as facilitators in each event, and a total of five programs are
offered every six months.
Launched in 2011, Literary Walk is a program that is conducted outdoors. Dealing with
subjects such as Setagaya folk tales and travel writing related to museum exhibitions, we
organize outings not only to local destinations but also to mountains and rivers outside
the Tokyo metropolitan area. Led by nature observers and artists, participants visit
places that are depicted in literature and sometimes take part in craft and cooking
projects along the way. Covering a distance of from seven to ten kilometers and
requiring from seven to nine hours, the walks are highly demanding, but many children
participate on a regular basis. In order to meet more specific needs, in 2013 we
introduced a beginners’ course for six to 12-year olds, and an intermediate course for
nine to 15-year olds.
Both Word Museum and Literary Walk emerged from the desire to motivate children to
engage in creative activities and to provide a place that would inspire them to write and
convey information. To prompt children’s interest in expressing themselves, it is first
necessary to provide them with unique experiences and emotional stimulation. Moreover,
many young people today do not have the opportunity to play with children of different
ages. In that sense, these activities are also an important means of creating diverse
8
human relationships outside of the classroom environment.
The 2013 JAFRA Award
All of our activities share the common goal of creating a museum that allows people to
experience literature. Our exhibitions, workshops, and walks are intended to go beyond
merely reading and listening, and serve as a mechanism to encourage people to feel and
consider literature through physical spaces and their bodies.
Acclaimed for our efforts to expand the potential of a literary museum, we received the
Japan Foundation for Regional Art-Activities Award (Minister of Internal and
Communication Award) in 2013. “Literary museum” is not a term that appears in most
Japanese dictionaries. Which is to say, there is no clear definition. This makes it even
more important to devise new functions and continue making use of them. While
engaging in a trial-and-error process, we hope to develop a new style of literary museum
in the future. (Y.O)
9
「せたがや子ども文学館」の2つの特色
1.「新たな機能を創造する博物館」としての活動
年間を通じ、継続的なテーマに裏打ちされたワークショップの実施
・活動場所を移しながら、地域の歴史や芸術を学べる野外ワークショップ「子ども探偵団」
・継続的に参加できるワークショップ「コトバのミュージアム」
2.「地域とともにある博物館」としての活動
次世代(子どもたち)との交流を通じ、地域社会と博物館をつなげるアウトリーチの実施
・出張展示や出張ワークショップを実施する「どこでも文学館」
10
子ども探偵団
第1回「山の仕事」
2014年10月19日(日)08:30~16:30
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)ほか
会場/武蔵村山市・瑞穂町の六道山公園
集合解散/世田谷文学館
育てたい力/観察力、想像力
参加者/19名(小学生)、中学生ボランティア2名 、社会人ボランティア3名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
企画展「水上勉のハローワーク 働くことと生きること」関連の野外活動で、水上さんの著作『働
くことと生きること』にも登場する、山の中で働く人の仕事を知るために六道山公園に行きました。
「人間のなりわい」
、と「生き物のなりわい」にはどんなものがあるのでしょうか。
08:30
10:30
11:15
世田谷文学館に集合。名札づくりと班分けを行い、班ごとに色違いのスカーフを配りました。
JR「箱根ヶ崎駅」で開講式と準備体操。
浅間神社登山口に到着。愛宕山を経て次のポイントを目指します。
活動のポイント①
人間のなりわい「登山道の整備」
「カンアオイの保護」
:私たちが快適に登山をできるのは、
登山道を整備してくれる人がいるからです。また、山の植物や動物などを保護することも大事な仕事です。
11:45
お伊勢山(標高194m)に到着。三角点を観察しました。
活動のポイント②
生き物のなりわい「シロスジカミキリ」:木の下の方に、横に入ったスジがありました。シ
ロスジカミキリは、横に移動しながら木に穴をあけるので、このようなスジがつくそうです。
12:15 六道山公園展望台に到着。展望台の一番上で集合写真を撮ったあと、昼食。食べ終わった人は、途中で拾っ
たどんぐりを使って人形を作りました。
12:55 下山開始。
13:15 里山民家に到着。田んぼには様々な種類の稲穂がありました。
15:40
16:30
世田谷文学館に到着。小休止のあと、どんぐり人形作りのつづきをしました。
完歩証(5km)授与後に解散。
講師紹介 須藤正男(すどう・まさお)
公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク
自然観察会での指導員として活躍。
ー・写真家。ネイ
ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、
下記ボランティアの皆さんとリー ーにお世話になりました。有難うございました。
稲垣勝子さん、稲垣清隆さん、寺田大記くん、眞島由衣さん、橋本繁人さん
川村藍美さん、高橋彩さん、西村直晃さん、芳賀理知さん
11
文(A.T)
子ども探偵団
第2回「山の歴史」
2014年11月16日(日)08:00~17:30
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)・川村藍美(郷土史研究)ほか
会場/岩殿山丸山公園(山梨県大月市) 集合/京王線「芦花公園駅」 解散/世田谷文学館
参加者/11名(小学生)、中学生ボランティア5名、大学生・社会人ボランティア5名
育てたい力/ ャレンジ精神、歴史への興味
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 協力:日本女子体育大学
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
山梨県岩殿山周辺を探検しました。岩登りしながら、民話と伝説を感じてみよう!岩山にはどん
な物語りがあるのでしょうか。
08:00 京王線「芦花公園駅」にて集合の後。名札づくりと班分けを行いました。
09:35 JR「大月駅」で開講式と準備体操。
10:05 岩殿山登山口に到着。次のポイントを目指します。
活動のポイント①
岩殿山を知ろう:礫岩でできている山の成り立ちと、戦国時代の山城の歴史(「稚児落とし」の
話ほか)を2人の講師から学びました。
11:00 兜岩に到着。今日のクライミングポイントでしたが、紅葉目当ての登山者で大渋滞!迂回路を通ることに。
12:00 垂直の岩場は通りませんでしたが、細い登山道をトラバース(横移動)
。こちらの道では、誰にも会うことな
く岩場の上まで迂回できました。途中、ロープに自分のスワミーベルト(安全帯)をかけながらの移動で、
ちょっとしたクライミング気分を味わえました。その後、元来た道を引き返します。
12:45 岩殿山山頂到着。班ごとに昼食です。13:15には、下山開始。
15:20 丸山公園に到着。集合写真を撮ったり、各自ゆっくり休みました。
15:50 大月駅発
17:00 世田谷文学館に到着。小休止のあと、完歩証(5km)授与し、17:30に解散。
講師紹介
須藤正男(すどう・まさお)
:公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク ー・自然体験活動推進協議会指導者・写真家。ネ
イ ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、自然観察会での指導員として活躍。
川村藍美(かわむら・あいみ):郷土史研究のほか、小中学生向けワークショップのファシリテー
大月駅での開講式
恒例の準備体操
12
ーを務める。
出発直後は、みんな元気・・・
やった、もう登山口だ!
でも、この山、結構キツイ!
紅葉と鏡岩の絶景を眺めながら・・・
13
中学生ボランティアも大活躍
登ったり、下ったり、更に、ロープ1本張られた迂回路へ・・・
その先は、美しい秋の道でした。
紅葉した岩山を堪能しました。
14
閉講式では、恒例の「完歩証」の授与です。
小学生の活動を、10代から70代までのボランティアス
下記ボランティアの皆さんと、リー
ッフが支えてくれました。みんな、登頂おめでとう!!
撮影:K.O
ーにお世話になりました。有難うございました。
池光麻尋くん、稲垣勝子さん、稲垣清隆さん、小原木佑香さん、田山康一くん、橋本繁人さん、長谷川優貴くん、
牧香織さん、宮川栞さん、村田真理さん
加藤信元さん、高橋彩さん、西村直晃さん
15
子ども探偵団
第3回
「子ども百名山
音楽編」
2015年1月18日(日)08:00~17:00
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)、角銅真実(音楽家)ほか
会場/裏高尾(日影沢園地)
集合解散/世田谷文学館
育てたい力/観察力、想像力
参加者/28名(小学生)、中学生ボランティア2名 、大学生・社会人ボランティア6名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫
協力:日本女子体育大学
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
宮沢賢治の気持ちになって自然界の音に耳をすまし、山の音を探しました。
08:00
09:00
09:45
10:10
世田谷文学館に集合。名札づくりと班分け。
京王「高尾駅」到着。バスに乗って日影沢園地へ向かいます。
日影沢園地に到着。開講式、準備体操をしました。
城山登山口から登山開始!
活動のポイント①
山の音:木が転がる音、木と木がぶつかる音、木の折れる音。耳をすませて聞いてみると、どん
なふうに聞こえるかな?
12:40
13:10
15:14
16:30
城山頂上着。お昼を食べたあと、全員で記念撮影。
下山開始。
高尾駅発。
世田谷文学館に到着。
活動のポイント②
音をことばにしてみる:山で聞いた音をことばにして紙に書き出してみました。木と木がぶつ
かる音は「ポーン、テケーン」、霜柱を踏む音は「コシャ」など、人によって聞こえ方は様々。
17:00
小休止のあと、最後は完歩証(城山 670.3m)の授与をして、17:00に解散。
講師紹介
須藤正男(すどう・まさお)
公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク ー・写真家。
ネイ ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、自然観察会での指導員として活躍。
角銅真実(かくどう・まなみ)
音楽家。東京芸術大学打楽器専攻卒業。マリンバを始め、打楽器 自作楽器 自身の声を用いてオーケストラワーク、現代
音楽の初演を手がける他、 ンスのための音楽制作や美術家とのコラボレーションなど様々な形態での活動を展開。
聴いた事のない音と聴く事のできない音、について考えながら、日々演奏/制作を行っている。
BUN Imai とのユニット「文角-BUNKAKU-」ほかで活躍。
開講式です。
こんな氷が張るほど寒い朝でした。
16
「太陽出てこーい。
」
霜柱がきらきらしていました。
川を渡ったら登山開始!
17
木を投げてみよう。
たたいてみよう。
……どんな音がする?
『聞こえた音』
木が折れた音
ペ パ ポ ィ~ン
木と木がぶつかる
ポ~ンテヶーン
山道を歩くと
シャショシャショジャッ!!
と 落ち葉が歌いだす。
氷を割ると
バリハジ ャリ
山にはたくさんの
音がある、
歌がある。(参加者より)
18
山で拾った「木の枝ストック」で、帰り道もラクラク♪
聞こえた音をことばにしてみよう。
「川は話している」ザザザーチャポ!・・・
下記ボランティアの皆さんとリーダーにお世話になりました。有難うございました。
撮影:N.K 文:A.T
佐藤万里奈さん、関澤みゆきさん、田山康一くん、鶴田まりあさん、橋本繁人さん、馬場伊織さん、牧香織さん、眞島由衣さん、
大久保慧人さん、高橋彩さん、西村直晃さん
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子ども探偵団
第4回
「ウラウラ! 初級編」
2015年2月22日(日)09:00~16:30
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)、川村藍美(郷土史研究)ほか
会場/愛宕山(高幡不動尊裏山)・かたらいの路(多摩動物公園脇)
集合解散/世田谷文学館
育てたい力/観察力、想像力
参加者/25名(小学生)、中学生ボランティア6名 、大学生・社会人ボランティア4名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫
協力:日本女子体育大学
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
「裏」をテーマに世界を見つめなおしてみます。ルーペを使って植物の葉の裏側を観察したり、
単眼鏡で動物園を外側から覗いたり、どんな新しい発見に出会えるかな?
09:00 世田谷文学館に集合。名札づくりと班分け、開講式と準備体操もしました。
10:15 京王「高幡不動駅」到着。
10:20 高幡不動尊に到着。
活動のポイント①
10:30
10:35
全員で記念撮影。
愛宕山(高幡不動尊の裏山)の八十八か所巡拝コースで、探検開始。
活動のポイント②
10:55
ことばの裏 :本丸(お城の中心)の名前の由来は、山を丸く切り開いているからだそうです。
土地の形状(丸いかたち)と名称には関係がある、という裏話でした。
「三井台かたらいの路」入口着。多摩動物公園の外周をまわる散歩道です。
活動のポイント④
12:15
13:00
15:00
16:15
自然の裏 :シ (ヤブソテツ)の葉の裏側には、胞子をつくる胞子のうがびっしりとついてい
ました。ルーペで覗くと… マゴみたい!?
高幡城本丸址着。
活動のポイント③
11:25
歴史の裏 :土方歳三の像の前で歴史の話を聞きました。新撰組は、今の警察のような仕事をし
ていたのですね。政治の体制が変わる激動の時代。敗者となった側の歴史を学びました。
地理の裏:授業で習う読図法は、地図とコンパスが必要ですが、今日は<感覚読図ゲーム>です。
動物名が記載された地図を使い、気配や匂いで近くにいる動物を感じながら、自分の現在地を推
測して、次なる公園を目指しました。匂いや気配で、地理(読図)を体験する裏ワザです。
南平丘陵公園着。お昼ご飯を食べました。
南平丘陵公園発。
「多摩動物公園駅」発。
世田谷文学館着。小休止のあと完歩証(5 キロ・1万歩)の授与をして、16:30に解散。
講師紹介
須藤正男(すどう・まさお)
:公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク ー・自然体験活動推進協議会指導者・写真家。ネ
イ ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、自然観察会での指導員として活躍。
川村藍美(かわむら・あいみ):郷土史研究のほか、小中学生向けワークショップのファシリテー
準備体操はしっかりと…
高幡不動尊に着きました!
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五重塔
ーを務める。
「つちかたさいさん?」
「ひじかたとしぞうさんと読みます」
便利なライト付きルーペ。
ここは昔、お城の中心(本丸)だった所です。
裏にはたくさんの胞子のうが!
よく見る葉っぱも何だか違って見える…
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地図・コンパス・単眼鏡を使って目的地を目指します。
細くて急な階段。
まだまだ続く…
何が見える?どんな匂い?
お待ちかねのご飯タイム!
ベンチには先客がいたようです。
(タヌキかな?)
動物見えるかな?
馬!
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これは何でしょう?
苔ドン男子。
実は黄色い苔(チズゴケ)
。幻想的に見えます。
寒い日でしたが、春を感じる場面もありました。
下記ボランティアの皆さんとリーダーにお世話になりました。有難うございました。
撮影:N.K 文:A.T
稲垣清隆さん、小西里奈さん、角銅真実さん、佐々木龍一くん、佐藤万里奈さん、竹迫あすかさん、寺田大記くん、橋本繁人さん、
比佐日向くん、牧香織さん、眞島由衣さん、吉田花子さん
宇佐美奈麻子さん、高橋彩さん、西村直晃さん
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コトバのミュージアム
第1回
「石津ちひろさんと、ことばであそぼう」
2014年5月11日(日)14:00~16:00
リーダー/石津ちひろ(絵本作家・詩人)、北村ゆり 会場/文学館1階文学サロン
参加者/55名(うち小学生35名)事前申込制
育てたい力/日本語力、発想力、発言力
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
「ことば」が溢れた濃厚な2時間を堪能しよう。
大人も、感性の鋭く研ぎ澄まされた子どもと、負けず劣らずの作品づくりに夢中になり、時には、
ヒントを出し合います。子どもたちは、自分の制作に熱中しているときであっても、大人が詩を発
表すると、真剣に聞き入って、大人の一言ひとことを、聞き漏らさずにいます。
これが保護者同伴ワークショップの醍醐味なのです。
13:30
受付(保護者の方への説明・健康管理・名札づくり)
14:00
講義開始
活動のポイント① スライドショー:じっくり「ことば」に向き合うために、回文や絵本をみんなで読みました。
その間に、詩の朗読を挟み、みんなうっとりしました。
・ことばのリズムを使いこなそう(詩『あした』、絵本『おやおや、おやさい』)
・ことばを違った視点で遊ぼう(回文絵本『よるくまくるよ』、名前並び替え)
・ことばと想像をつなげよう(絵本『なぞなぞおめでとう』、絵本『だって…』)
絵本の音読で、ことばの美しいリズムを知った。静かに詩を聞いて、ことばが創る美しい世界に浸った。
15:00
休憩(水分補給)
活動のポイント② ことばあそび:自分の名前を使って詩をつくったり、なぞなぞをつくりました。作品づくりを
進めていくと、ものの名前は、色や形、印象や、音(リズム)などと関係するのでは?と感じる
ようになり、言葉を自在に操れるようになりました。
・みんな思い思いに、マジックと色紙で工夫を凝らし、見ているだけでも楽しい詩や回文を作った。
・お互いに協力したり、他の人の作品と比べて、自分の気持ちや考えがうまく伝わるか試してみた。
・大 人 も 子 ど も も 、 お な じ 条 件 な の に 、 み ん な の 感 じ 方 や 工 夫 が 違 う こ と に 気 が つ い た 。
・壇 上 で発 表さ れる 作品 を聞い て 、作 品に 新し い風 が吹き 込 み、 制作 意欲 が湧 き上が っ た。
「私にもできる。」「作ってみて楽し い。」「これはどうだ?」「こっちのほうが、いいんじゃない?」
16:00
発表の列が途絶えることなく、講義終了
講師紹介:石津ちひろ(いしづ・ちひろ)
1953 年愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家、翻訳家として活躍中。
『なぞなぞのたび』(フレーベル館) でボローニャ児童図書展絵本賞(1999 年)、『あしたうちにねこがくるの』(講談
社)で日本絵本賞(2001 年)
、
『あしたのあたしはあたらしいあたし』
(理論社)で三越左千夫少年詩賞(2003 年)を
受賞。
『しりとりあいうえお』
(偕成社)
、
『ことばあそびえほん』
(のら書店)などの作品のほか、訳書に『リサとガスパー
ル』シリーズ(ブロンズ新社)他多数。2014 年5月 20 日に新作『ほんとうのじぶん』を発表。
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・保護者同伴可能なので、一緒にゆったり楽しめます!
参加は55名、うち子どもは35名でした!
・参加者からのリクエストで、即興で“回文”作り!
・詩の朗読を聞いて、風景を思い浮かべよう。
・石津さんの絵本の朗読で、スクリーンに釘付け!
・なぞなぞの答えを、絵本の中から見つけだそう!
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・前半のプログラムは頭の体操。今度は、自分たちの番。アイディアが次から次へと膨らみ、筆が走った!
・
「あ~!そっかぁ!」プログラムで知り合うお友達やスタッフと、一緒に頭をひねって、乗り越えよう!
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・大人も顔負けの発表会!回文・アナグラム・あいうえお作文・なぞなぞ…みんな真剣!発表も熱くなる!
・単に文章をつくるだけではなく、色紙や色ペンで、思い思いの工夫ある作品が完成しました。
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コトバのミュージアム
第3回「ことばとからだ」
2014年11月2日(日)10:30~15:30
リーダー/金浦美咲(チーフ)
、清水可南子(サブ)、金井まり子、佐々木礼子、佐藤萌、
高田桃香、中村優希、槇野美和、中村真亜子、阿部真理亜
日本女子体育大学ダンス・プロデュース研究部 顧問:松澤慶信
会場/文学館1階文学サロン+都立 蘆花恒春園
参加者/29名(小学生)
育てたい力/感性、協調性
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
協力:日本女子体育大学 ダンス・プロデュース研究部
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
日本女子体育大学ダンス・プロデュース研究部の精鋭10名が、1冊の絵本をテキストに、子ど
もたちに身体表現の楽しさを伝えてくれました。
リーダー含めて40名ほどのグループ活動により、文学館はエネルギッシュな時間に満ち溢れま
した。「ダンスは、はじめてだけど、いろいろなおどりがしれて、またきたときにまたおしえてく
ださい。さみしいですけど、またいっしょにやりましょう。」(参加者より)
10:15
10:30
受付、保護者の方への説明、健康管理対策、名札書き。
「ことばを使わないコミュニケーション!」(自己紹介+班分け)
活動のポイント①「ことばを使わないコミュニケーション!」:自己紹介を始める前に、無言の時間が流れます。先ずは
ジェスチャーで、誕生日順に並び、確認の時で自己紹介をしていきます。初めのうちは正解でしたが、
後半になると月日順が狂いだします。笑いながらの楽しい自己紹介でした。
10:40
「動物体操」:リーダーの指示で、動物になりきる体操です。りす、鳥、ライオンなどの動きをしながら最
後は人間に戻っていく、身体ゲームの体操となりました!
11:30 「プチ遠足」:班ごとにまとまって、近隣公園まで移動開始。新しい友達との小旅行は楽しいものです。
11:40 蘆花恒春園着。「氷おに」(つかまると、動物や木などのポーズをしなければいけません!)で、おもいっ
きり遊びました!
12:00 そろって昼食。
12:30 「落ち葉拾い」
:あとで、葉っぱの衣装をつくるため、班ごとに落ち葉やどんぐり拾いに出かけました。
14:00 文学館に戻り、読み聞かせの時間。『はっぱ はらっぱら はっぱっぱ』(多田多恵子・文 サイトウマサ
ミツ・絵 福音館書店)を楽しみます(盛り上がりすぎて、「アンコール」の合唱が!!)
14:10 はっぱの絵本を参考に、拾った落ち葉を T シャツに貼る、オリジナル衣装づくりの時間です。
14:35
これから絵本の内容を班ごとに分担して、振付を考えますが、その前にみんなで踊る共通箇所の練習です!
14:50
班ごとにわかれて、絵本のシーンの創作ダンス。各班が個性的な振付を考えていきます。
15:15
全体通しての発表。「きょうだけのダンスユニット」として、1つの作品にまとめてくれました!
活動のポイント②「絵本をからだで表現する」:1日かけて仲良くなった各班メンバー。葉っぱの衣装を身に着けて、こ
ころとからだは軽やかに、自由な発想で絵本をからだで表現しました。
15:30
葉っぱが舞い散る文学館の会場は、黄金に輝きながら、お別れの時間を迎えます。リーダーに向かってのご
あいさつ「あ り が と う ご ざ い ま し た」では、子どもたちの目頭にも光り輝くものが・・・。
講師紹介:日本女子体育大学 ダンス・プロデュース研究部
2003 年、日本女子体育大学舞踊学専攻の学生有志によって発足されたダンス・プロデュース研究部は、 コンテンポラ
リー・ダンスの次世代を担う覚悟と心意気を持って、新たなダンシングの動きと動向を模索し、振付はもとより、自ら企
画制作して公演を定期的に打つことを目的として活動しています。また国内外の講師によるワークショップ、照明・音響
などの舞台技術や制作のノウハウの習得、他大学との連携、地域交流のモデルとなるコミュニティ・ダンスにも取り組み、
ダンスの可能性を拡げようと広く深くダンス的な営為を追求する団体です。
(同研究部 HP より抜粋)
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「ことばを使わないコミュニケーション」:ジェスチャーで誕生日順に整列です。
「動物体操」:指示された動物の真似をしながら、楽しく準備体操をしました。
ガーオ!ライオン体操です。
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体操の後は、近隣の蘆花恒春園へお散歩です。
大きなシートで、そろって「いただきまーす!」
公園では、氷おにで思う存分遊びました!
園内で落ち葉拾い。そういえば、「ことば(言葉)」も「葉っぱ」の仲間でした。
『はっぱ はらっぱら はっぱっぱ』(多田多恵子・文 サイトウマサミツ・絵 福音館書店)を、巨大スクリーンで拡
大しての読み聞かせ。1回読んだら、「もう1か~い。アンコール!アンコール!」
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文学館に戻って、葉っぱ衣装の製作です。T シャツに貼ったり、頭に付けたり・・・。
サークル状の落ち葉を囲むように、円陣を組んで舞台の出来上がり。
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各班の発表が終わったら、最後は全員で!文学館が黄金色に輝きました!!
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涙の修了式
でも、また、やろうね!
撮影:N.K
株式会社 世田谷サービス公社の清掃スタッフのみなさん、警備のみなさんほか、お世話になりました!!
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コトバのミュージアム
第4回
「ことばとしぐさ」
2014年11月23日(日)10:30~15:00
講師/林家きく麿・柳家花どん(落語家)ほか
会場/世田谷文学館 2階講義室
参加者/24名(小学生)
育てたい力/観察力、想像力、表現力
助成: 平成 26 年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
活動のポイント①:落語やパフォーマンスを通して、相手に気持ちを伝える「しぐさ」を学びます。さらに今回は、
企画展「水上勉のハローワーク
働くことと生きること」を見学し、
「落語家」という職業、私た
ちに身近な職業や「将来の夢」について意見を出し、楽しく学びました。
10:15 2階講義室:受付
10:30 午前プログラム:
「水上勉」ブックレットを読んで、「ワークシート」に挑戦しよう。
活動のポイント②:「働き方」や「生き方」にかかわる問題は、小学生の私たちにも、あるのかな?将来の夢や、それ
に向かって努力している自分を、具体的に想像し、イラストにして発表しました。
12:00 子どもたちと昼食後、
「働くことと生きること」展見学。
「教室」や「火葬場」の再現がすごかったね。
活動のポイント③:小学生で寺院の「僧侶」として修業し、「薬の行商」「編集長」「代用教員」等を経験した水上勉さ
ん。その資料や展示を、自分と重ね合わせ、職業のようすを感じとりました。
13:00 午後プログラム(林家きく麿、柳家花どん)
☆林家きく麿さんご自身の、落語家になるまでの体験などを紹介と、
「小咄」と「しぐさ」の手ほどき
活動のポイント④:「落語家」として活躍するには、どのような経験や修業が必要かな?「落語」を、どうやって操る
のかな?簡単そうに見えても、「しぐさ」や「小咄」って奥が深くて大切だね。
15:00 全プログラム終了:アンケート記入
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講師紹介;林家きく麿(はやしや・きくまろ)
落語家。72 年、北九州市出身。96 年、林家木久蔵に入門し、前座名「十八(とっぱち)
」を名乗る。翌年、楽屋入り。
00 年、二ツ目昇進「きく麿」と改名。10 年、真打昇進。
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↑みんなの将来の夢や、それに向かって努力している自分を一つにしました。
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撮影:K.O 文:N.K
コトバのミュージアム
第5回
「ことばとことば」
2015年1月11日(日)10:30~15:00
講師/天野慶(歌人) 会場/世田谷文学館2階講義室
参加者/24名(小学生)
助成:
育てたい力/観察力、想像力、表現力
平成 26 年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
絵本を読んで、短歌に挑戦。読み札と絵札をつくり、巨大オリジナルかるたとりをしました。
活動のポイント①:みんなは、お正月に、お雑煮やきなこ餅を食べたこと、凧あげや羽根つき、コマ回しで遊んだこ
とを話してくれました。このように季節には、それぞれの風習や伝統行事があります。今回は、
百人一首を通して、四季の思い出や恋の歌など、気持ちを伝える「ことば」を学びます。
10:30 スタッフ紹介
遊びながら身体をほぐし、すぐに初対面の人と仲良くなりました。
活動のポイント②:選りすぐりの30首が書かれたかるたは、大勢で使いやすい大きいサイズです。絵札に描かれてい
る殿、姫、坊主に注目して、
「ぼうずめくり」で腕慣らし。次に2組に分かれて白熱の「リレー取
り」や、少人数の6組に分かれて「源平合戦」
。男女学年混合に組分けしても、戦略を立てながら
味方をフォローして、お互いに打ち解けることができたので、すぐに百人一首に慣れました。
12:00 子どもたちと昼食
天野慶さんとみんなで一緒にお昼ごはんを食べた後は、コマ回しやだるま落としをしました。
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13:00
絵本を読み聞かせ
『おばけいちねんぶん』
(作:星川遥、絵:長野ヒデ子、小学館、2004)
活動のポイント③:絵本を読み、お話の背景には、暦にあてはまる季節や天候が、「おばけ」の特徴と関係して書かれ
ていることがわかりました。絵本が文章と挿絵の両方で成り立っていることに注目しました。
13:30
「巨大オリジナルかるた」づくり
絵本を読んで短歌(付け句)に挑戦。そして随時、作った下の句を発表
活動のポイント④:絵本をヒントに、
「ぼくんちに おばけがきたよ 『ピンポーン』 ○○○○○○○ ○○○○○○○」
(五七五七七)の形式にして、下の句を作り発表しました。
14:30
絵札をつくり、オリジナル短歌で巨大かるた大会。
15:00
全プログラム終了
講師紹介:天野慶(あまの・けい)
歌人。短歌結社「短歌人会」所属。
「NHK短歌」テキストで「ジセ
イ
ンカ」を連載中。雑誌,ラジオ,ワークショッ
プと、幅広い場で短歌と百人一首の魅力を伝えている。主な著書に『だめだめママだめ!』
、最新刊は「みんなの百人一首」。
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↑作った短歌をどんどん発表しました。みんなはそれを聞いて、もっと自分のアイディアを膨らませました。
↑読み札と絵札を作り、
「巨大オリジナルかるた」の完成です。
↑最後に、みんなで「巨大オリジナルかるたとり」をしました。
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撮影:K.O、A.T
文:N.K
どこでも文学館 企業連携WS
「歯固めの日」にちなんで、家族で
ューインガムをつくろう!
2014年6月3日(火)15:30~16:30
リー ー/株式会社ロッテ ガム・ ューインガム研究部 ューインガム研究室の皆さん
会場/世田谷文学館2階講義室 参加者/15組(小学生以上の子どもと保護者)事前申込制
育てたい力/「食生活」や「健康」に対する様々な知識と経験を、主体的に楽しく学ぼうとする力。
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
共催:株式会社ロッテ、中央研究所 ガム・キャンディ研究部 ューインガム研究室
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
平安時代の頃から、正月元旦とともに、6月1日は「歯固めの日」と呼ばれ、硬いお
餅を食べながら家族の長寿と健康を祈る習慣がありました。
この伝統文化の行事にちなんだ「手作りガム講座」を、株式会社ロッテさん共催のも
と世田谷文学館で開催しました。この日館内は、甘い香りに包まれました!
15:30
15:45
16:00
16:15
16:30
開場・受付・手洗い準備
開始(ス ッフ紹介・進行説明)
、ガムベースを練る作業開始
充分にやわらかくなったガムベースに香り付けと色付けを行う。
キシリトールを加えて、レンジを使って加熱しながら更に練り込む。
充分に素材が混ざり柔らかくなったガムを、麺棒で薄くのばす。
好きな形に切り取り、オリジナルキシリトールガムの出来上がり!
これがガムの色と香りの元。
ガムベースやキシリトール、
新品の包み紙も用意!
ガムベースを練って一つにして、
柔らかくなるまで、練ります。
好きな香りと色を、加えて…
薄くなるまで伸ばしましょう。
美味しいガムの出来上がり!
お土産もできたよ
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撮影・文:N.K
どこでも文学館
大竹英洋のアウトリーチワークショップ
2014年12月9日(火)10:45~12:20
10日(水)08:45~12:20
13日(土)08:45~11:30
講師/大竹英洋(写真家) 参加者/世田谷区立芦花小学校5年生のべ294名
会場/東京都立蘆花恒春園、世田谷区立芦花小学校
育てたい力/目標:見慣れた風景の中から、自分なりの発見をして人に伝える。
目的:感受性を育み、他者への理解を深める。
助成:
平成 26 年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館―子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協力:世田谷区立芦花小学校、粕谷区民センター運営協議会、日本女子体育大学、
東京都立蘆花恒春園
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
世田谷区にゆかりの深い写真家・大竹英洋氏と共に、身近な自然を見つめなおす「写真」と「こと
ば」によるワークショップを開催しました。PDS(Plan Do See)の流れに沿った3日
間の地域連携プログラムです。
①1日日:考える日。「自然について」
、
「撮影について」の講義を行いました。
②2日目:行う日。公園で撮影会を開催し、写真家になってみました。
③3日目:振り返る日。撮影した映像の作品化、タイトルづけを行い、活動を振り返りました。
1 日目
鑑賞会
展示写真を、撮影した本人の解説を聞きながら鑑賞。写真が撮られた状況や、撮影時の作者の気持ちをうかがう
ことで遠い国へ思いをはせ、想像を膨らませた。
2 日目
写真家になろう
身近にある自然を見つめ直しました。大竹さんにアドバイスをいただきながら、気になった自然を様々な角度・距
離で撮影しました。
3 日目
自分だけの作品を作ろう
みんなで鑑賞しながら講評。自分が伝えたいことを考えながら、写真にタイトルをつけました。ことば(タイトル)
と映像(写真)を使った、オリジナル作品の完成です!
1 日目【鑑賞会】オオカミの鳴きまねをしたり、大竹さんは人間というよりは、森の生き物のようでした!
講師紹介:大竹英洋(おおたけ・ひでひろ)
写真家。1999 年より北アメリカ中央部に広がる原生林「ノースウッズ」を訪れて以来、現地の写真を撮影し続けている。
主な著書に『もりのどうぶつ』、
『たくさんのふしぎ傑作集 ノースウッズの森で』などがある。
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2 日目【写真家になろう】身近な公園の中にも、大自然がありました!
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3 日目【自分だけの作品を作ろう】98人の、多様な作品が出来上がりました。はい、ポーズ!
撮影:K.O、 N.K 文:A.T
下記ボランティアの皆さんとリーダーにお世話になりました。有難うございました。
佐藤万里奈さん、関澤みゆきさん、
市川恵理子さん、宇佐美奈麻子さん、大久保慧人さん、高橋彩さん、竹内明里さん、西村直晃さん、吉田美登子さん
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どこでも文学館 須藤正男のアウトリー
ワークショップ 第1回
2014年11月30日(日)08:00~17:00
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)ほか
会場/瑞穂町の六道山公園
集合解散/世田谷文学館
育てたい力/観察力、想像力
参加者/12名(小学生)、中学生ボランティア2名 、大学生ボランティア1名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
瑞穂町の六道山公園に行きました。山の仕事を学び、地域の歴史にふれ、ロープワークも覚えると
いう、盛りだくさんのワークショップとなりました。
08:00 世田谷文学館に集合。名札づくりと班分け。
10:00 JR「箱根ヶ崎駅」到着。バスに乗って阿豆佐味天神社へ向かいます。
10:30 阿豆佐味天神社に到着。開講式、準備体操とロープワークの準備をしました。
活動のポイント①
山の歴史:阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ)は、瑞穂町にある神社で他の阿豆佐味天
神社の総本宮。名前の由来は甘い水(湧き水)から…?
活動のポイント②
ロープワーク:スワミーベルト(安全帯)の装着の練習をして、ロープ(FIX ロープ)を張っ
て、安全に移動する方法を学びました。
10:50 木の間にロープを張って、スワミーベルトを装着しながら移動する練習。
11:50 桜沢分岐着。前日に降った雨で滑りやすくなった斜面を、ストッパー(マッシャー)をかけながら下ります。
12:30 六道山公園展望台着。班ごとに昼食を食べました。
活動のポイント③
山の仕事 :展望台から見える鉄塔のあいだを通る電線。この電線は、保線工という人たちが管
理しています。
14:00 台坂遊歩道休憩所着。トイレ休憩の後、鬼ごっこ開始!大人も子どもも全力で走りました。
15:00 箱根ヶ崎駅発。
16:30 世田谷文学館に到着。小休止のあと、完歩証(5km)授与し、17:00に解散。
講師紹介 須藤正男(すどう・まさお)
公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク
自然観察会での指導員として活躍
良いお天気!
ー・写真家。ネイ
ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、
いってきま~す。
44
リーダーのカメラに興味津々…「ちょっと撮らせて!」
パシャ。
開講式の後、ロープワークの練習です。
実際に斜面を下りてみます。
45
2 日目【写真家になろう】身近な公園の中にも、大自然がありました!
42
3 日目【自分だけの作品を作ろう】98人の、多様な作品が出来上がりました。はい、ポーズ!
撮影:K.O、 N.K 文:A.T
下記ボランティアの皆さんとリーダーにお世話になりました。有難うございました。
佐藤万里奈さん、関澤みゆきさん、
市川恵理子さん、宇佐美奈麻子さん、大久保慧人さん、高橋彩さん、竹内明里さん、西村直晃さん、吉田美登子さん
43
どこでも文学館 須藤正男のアウトリー
ワークショップ 第1回
2014年11月30日(日)08:00~17:00
リー ー/須藤正男(公認尾瀬自然ガイド)ほか
会場/瑞穂町の六道山公園
集合解散/世田谷文学館
育てたい力/観察力、想像力
参加者/12名(小学生)、中学生ボランティア2名 、大学生ボランティア1名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
瑞穂町の六道山公園に行きました。山の仕事を学び、地域の歴史にふれ、ロープワークも覚えると
いう、盛りだくさんのワークショップとなりました。
08:00 世田谷文学館に集合。名札づくりと班分け。
10:00 JR「箱根ヶ崎駅」到着。バスに乗って阿豆佐味天神社へ向かいます。
10:30 阿豆佐味天神社に到着。開講式、準備体操とロープワークの準備をしました。
活動のポイント①
山の歴史:阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ)は、瑞穂町にある神社で他の阿豆佐味天
神社の総本宮。名前の由来は甘い水(湧き水)から…?
活動のポイント②
ロープワーク:スワミーベルト(安全帯)の装着の練習をして、ロープ(FIX ロープ)を張っ
て、安全に移動する方法を学びました。
10:50 木の間にロープを張って、スワミーベルトを装着しながら移動する練習。
11:50 桜沢分岐着。前日に降った雨で滑りやすくなった斜面を、ストッパー(マッシャー)をかけながら下ります。
12:30 六道山公園展望台着。班ごとに昼食を食べました。
活動のポイント③
山の仕事 :展望台から見える鉄塔のあいだを通る電線。この電線は、保線工という人たちが管
理しています。
14:00 台坂遊歩道休憩所着。トイレ休憩の後、鬼ごっこ開始!大人も子どもも全力で走りました。
15:00 箱根ヶ崎駅発。
16:30 世田谷文学館に到着。小休止のあと、完歩証(5km)授与し、17:00に解散。
講師紹介 須藤正男(すどう・まさお)
公認尾瀬自然ガイド・森林インストラク
自然観察会での指導員として活躍
良いお天気!
ー・写真家。ネイ
ャーフォトグラファーであると同時に、写真講座講師や、
いってきま~す。
44
リーダーのカメラに興味津々…「ちょっと撮らせて!」
パシャ。
開講式の後、ロープワークの練習です。
実際に斜面を下りてみます。
45
どこでも文学館巡回展示「水上勉のハローワーク
働くことと生きること」
2014年10月18日(土)~2015年3月31日(火)
会場/世田谷文学館、世田谷区社会福祉協議会「どんぐり」
展示作品/「水上勉のハローワーク 働くことと生きること」 参加者/3,535名
助成: 平成26年度文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
主催:せたがや子ども文学館-子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会(世田谷文学館内)
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫 特別協力:水上蕗子
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会
作家・水上勉の著作『働くことと生きること』をテーマにした展覧会を開催しました。数十種類
の職業を経験した水上勉のメッセージから、天職とは何か?どのように生きるべきか?子どもたち
と見つめなおしました。好きな仕事に就けなくても、仕事を通してその人が成長すれば、その仕事
が天職に変わることがある。水上さんの考えを、子どもたちは真剣に受け止めていました。
会場では、作中の職種にかかわる再現コーナーや、中学生による作品解説を展示しました。また、
障害者が抱える問題を訴え続けた水上勉の意思を受けるべく、音声ガイド・点字解説・点字誘導プ
レートなども設置しました。
昭和19年頃の教室再現コーナで、解説を聞く子どもたち。
水上勉(25才)は代用教員として、郷里・福井県の分教場に赴任。障害がある生徒との学びの時間は、自身に影響を与えました。
50
火葬場のイメージ再現コーナーで、解説を聞く子どもたち。
『働くことと生きること』では、火葬場で働く老人の話を取り上げています。火葬場の竈は、金額によってランク分けされていました。
死の直後まで、差別や区別がある人間社会ですが、「差別を好む人間という生き物も、最後は遺骨となり土に戻って平等になる。そんな
人間を愛おしく感じる。」と老人は話します。老人にとって、火葬場の仕事は天職だったのです。
会場の展示プレートと展示解説パネル
骨伝導ヘッドフォンを使った音声ガイド
世田谷区立中学校の生徒さんによる「解説パネル」。世田谷文学館で職場体験を経験した約20人のメッセージをご紹介しました。
51
せたがや版チルドレンズ・ミュージアムのできるまで
―せたがや子ども文学館の5年のあゆみ―
当館の子ども向け企画「ことのは
はくぶつかん」は、昨年、2013(平成 25)年度に
その役目を終えました。ここでは、その5年の歩みを中心に子ども向け事業を振り返ります。
「ことばの連続ワークショップ『ことのは
はくぶつかん』」の始まり
当館の展覧会は、
「不滅のヒーロー・ウルトラマン展」や「宮沢和史の世界」など、平成
18年ごろから取り扱うテーマも多岐に渡り、これまでの「文学展」の枠を超える企画展
を開催し始めました。展示手法も資料展示から、作家の思想や作品世界を<体験できる空間
>を目指し始めたのです。
子ども事業でも、学校や家庭では体験できない内容で、従来の講座の範疇を超えた、実
験的なプログラムを模索し始めました。<ことば>にまつわるプログラム「ことのは
ぶつかん」
(2009 年開始
はく
以下「ことのは」)の開発です。この講座は、同じ参加者が半
年かけて4つの WS(ワークショップ、以下 WS と表記)を体験することで、互いに協力
し、ことばやコミュニケーションを中心に幅広く感性を育むことができるものです。初回
の「ことばとしぐさ」では、落語をとおして相手に気持ちを伝える「しぐさ」を学びます。
その後、子どもたちが協力して巨大作品をつくる「ことばとびじゅつ」(写真 1)、ダンサ
ーとともに五感をとぎすます「ことばとからだ」
(写真 2)を体験します。最終回は、楽し
く詩や短歌をつくる「ことばのことば」(写真 3)に挑戦です。
(写真1)
「ことばとびじゅつ」
3 日間連続(のべ 18
時間)協力しあえば、
必ず仲良くなるもです。
52
子どものコミュニケーション不足が問われる現在、彼らが長期 WS をとおして人間関係を
深め、他者と自己を肯定し、さらには、豊かな表現力を身に付けられるようにと始まった教
育プログラムです。若手講師陣とス
ッフは体あたりで、子どもたちと作り上げる WS に
臨みました。2~3時間で終わる一過性のイベントとは異なる、子ども一人ひとりの成長と
向き合いながらの活動が始まったのです。
(写真2)「ことばとからだ」
(写真3)「ことばのことば」連続 WS の最終回。半年間の思い出を詩にして発表します。
絵本や詩を身体で表現します。
文学館で、「ワークショップ(WS)」?
ところで、「文学館」って何でしょう? 作家の個人記念館ならば、歴史博物館の一つと
言えるかもしれません。書籍や研究書を収集し閲覧できる場所だから、図書館や研究施設
なのでしょうか。もちろん、資料を後世に伝える役割はあるでしょう。しかし、それだけ
ではない。たぶんそこには、文芸を主とした芸術の力で、人びとが創造性を育むことがで
きるコミュニティーとしての役割もあるはずです。資料を収集・展示し、そこに集う人び
ととともにうみだす教育普及活動を実践する場。さらに、その活動範囲を、文芸に止めず、
人の営みや心情、生き方すべてにかかわる活動ととらえたらどうなるでしょう。文学を「広
義の文学(≒アート)」と捉えて、文学館活動を行ってみる。そんな、「文学館」さがしの
ひとつとして、「ことのは」は生まれました。
文学館に、美術や
ンスは関係ないと考える方もおられます。しかし、参加者は子ども
たちです。言語表現が苦手でも、造形・身体表現などの様々なコミュニケーション手段と
の関わりをとおして、長期間、同じ仲間で活動すること。その過程で、子どもたちは、こ
とばで気持ちを伝えることに抵抗を感じなくなります。もちろん、講師やス
ッフは、教
師としてその活動に携わるのではありません。彼らとの双方向性を保ちつつ、長い時間を
かけて人間関係を深めるのです。
53
子どもたちとの時間
「ことのは」を経験して2年目から、様々なことが見えてきました。回を重ねるごとに、
子どもたちは自分を開放していきます。数時間のイベントならば、行儀よく自分を隠しとお
すことができます。しかし、半年もメンバーが同じなのだから、喧嘩もすれば、仲直りもす
る。講座では、皆で仲良く昼食をとりますが、嫌いな食べ物がお弁当に入っていたら、さあ、
大変。リー
ーや仲間から完食を強いられる「食育の時間」となってしまいます。つまり、
子どもたちにとって WS は、特別なものではなく生活の一部になるのです。アートの日常
化、ミュージアムの日常化です。講座開始前から来て、一緒に準備を楽しんでくれる子。学
校帰りに講座の後片付けや、筆洗いを手伝ってくれる子(写真4)。近所で出会いがしらに
声がけしてくれる子もいます。「ことのは」を始めてから、そんな出来事が増えていきまし
た。これは、地域の子どもたちにとって、当館が「身近な公共施設」になり始めた証しなの
でしょう。「ことのは」2年目は、子どもたちに当館が育てられた時間でした。私たちにと
って、子ども一人ひとりの成長と向き合う、心構えができた期間でした。そしてこの頃から、
私たちは、子ども向け事業の5年後、10年後を見据えるようになったのです。
ス
ッフとの時間
―ミッション・ビジョンの策定―
2年目の「ことのは」継続とあわせて、ス
ッフはテーマ別討論の機会を持ちました。
半年に及ぶ会議は、ロールプレイディベ-トゲームや、SWOT 分析、クロス分析などを取
り混ぜた WS 形式でした。
第 1 回会議では、企画ごとの「現状と問題点の把握」を、ロールプレイディベートゲー
ムで発表しました。異なる立場(参加者・保護者・学校・地域など)を演じわけ、現状提示
と問題定義をおこなう行為(ロールプレイ)に、違う立場同士の論争(ディベート)を組み
合わせる手法で、問題点を洗い出しました。
第 2 回会議では、子ども事業におけるミッション・ビジョンを策定しました(写真5)。
【ミッション】文化・芸術そして多様な体験をとおして、子どもたちの創造性や生きる力
を育む。
【ビジョン】地域や大人が支える中で、自由な創造性を持った子どもたちを育てる
環境作り。
第3回会議では、ミッション・ビジョンを念頭にした「SWOT 分析」を行いました。
「S
…内部環境における強み strength」と「W…内部環境における弱み weakness」、
「O…外
部環境における機会 opportunity」と「T…外部環境における脅威 threat」をそれぞれ考
えました。
第4回会議以降では「SWOT 分析表」をもとに、各事項を交差(クロス)することで、
あらたな活動を考えていきます。具体的プロジェクトの立案、既存事業への反映、5年間
の事業再編立案は、この時期に行ったのです。
54
(写真4)学校帰りに、筆洗いに参加する子。
(写真5)会議でビジョン(案)を説明するス ッフ。
「将来、リー ーになるにはどうしたらいいの?」
(小学 4 年生より)
のべ 40 時間の会議で、5 年分の活動方針をまとめました。
→現在彼は中学生。既に立派なリー
ーです。
新企画「子ども文学さんぽ」
会議をとおして、
「館周辺の良質な自然環境」や「近隣の山々へのアクセスの良さ」、ある
いは「子どもの野外活動を、事業として受け入れられる館の運営方針」などが、当館の“強
み”であることを自覚し、その戦略オプションの具体的事業の一つとして、企画「子ども文
学さんぽ」
(以下「さんぽ」)が浮上しました。それは、子どもたちのニーズにも一致します。
子どもたちへのヒアリングでよく耳にする、
「どっか行きたい!」
「
イナミックなことをし
たい!」といった冒険心は、男女を問わず、この世代の多くが抱いている夢です。毎回異な
る場所で、地域の民話や昔話にふれる野外活動のス
ートです。
「さんぽ」という新企画で、
子どもたちが主体的に参加できる活動の場を提供し始めたのです。
「3・11」からの学び
しかし、企画開始直前の2011年3月に、東日本大震災が起こりました。当初は、宿
泊を伴う内容まで視野に入れていた「さんぽ」に再検討が迫られました。開館時から区内
子ども散歩講座を実施するなどの実績もあった事業でしたが、公共交通を含めたインフラ
機能が停止した状況で、引率する子どもたちの安全を確保できるかを問い直したのです。
館内では2009年から全臨時職員の救命救急訓練を継続し、緊急時に備えてきました。
しかし、野外活動時の災害対策は別です。救急医療を迅速に受けられない状況下、傷病者
の応急手当を施して搬送するのは自分たちです。安全は、全てに優先されます。最悪の状
況下でも、目前の子どもたちの安全を自分たちだけで守れる備えを整えて、活動を開始し
たのでした。
55
『せたがや子ども文学館』の誕生
それまでの子ども向け事業の分類は、「学校向け」と「一般向け」プログラムとに分かれ
ていました。前者は「パネル出張展示」(移動文学館)や「学校連携」、「学校読み聞かせボ
ランティア養成講座」などの、アウトリーチを主とした事業で、後者は館内で実施する「こ
とのは」や「さんぽ」、展覧会関連講座です。それぞれの事業は、個別の職員が担当してお
り、ミッションの共有や、中長期ビジョンの確立が弱点となっていました。
ところで、
「ことのは」の特色は、
「ことばと××」といった、異種のものを掛け合わすこ
と(クロス・連携)で生まれる<相乗効果>です。全ての子ども事業に、この手法(クロス)
をあてはめ、使命実現のために集まるスタッフ、あるいは、事業総体を『せたがや子ども文
学館』ととらえるとどうなるでしょう?「ことのは」の手法(クロス)は、業務の変革をも
たらしたのです。
「ことのは」開始の3年目には、個別事業の担当者の意識をこえ、
「子ども
文学館」に携わる者は、子どもにかかわる館内のあらゆる活動に、積極的にかかわっていき
ました。そして、すべてのスタッフと「子ども」をキーワードに調整をおこない、教育普及
の枠を超えて、
「子どもにやさしい文学館」を目指しました。
「子どもにやさしい文学館」は、
結果として「年配者にもやさしい」構造をうみ、バリアフリーのミュージアムとなるはずで
す。
例えば資料収集・保管の部門では、学校でも利用できる「子ども向けレプリカ」を作成し、
アウトリーチで活用しました。また企画展やコレクション展では、子ども向け解説パネルや
ワークシートを開発し、展覧会の企画に子どもが携わったケースもありました。夏・春休み
期間だけではない。いつでも子どもを受け入れられる環境を、文学館につくり上げることを
目指していったのです。「ことのは」が一つのWSから、スタッフのミッションへと変わっ
たのでした。
これからの『せたがや子ども文学館』
「ことのは」は当初、新しい<WS の手法>の一つでした。しかし、その間に出会った人々
との連携やドラマから、<子ども事業の哲学>へと変化したのです。病気を持つ子、学校へ
通うことが苦手な子、家庭環境が複雑な子……。いつでも、子どもたちを受け入れられる
環境を、文学館につくり上げるには、どのようにしたらよいか? 「ことのは」を続ける中
で、ミッション・ビジョンが明確になり、使命実現のため同志が集まり、ひとが変化して
いったのです。
<子ども>を大切に……現在、私たちは、展覧会を開催するときに、子ども用の解説パネ
ルやワークシートを設置することを特別なことと感じていません。最近では、解説パネルの
点字化や、音声解説を試み始めています。
<命>を大切に……ほとんどの職員が、救命救急資格を有し応急手当が出来るようになりま
56
した。
ひとは、<子ども>と<命>を前にして、健全さを保たずにはいられません。大人が、大人ら
しく振舞うことができるのは、そこに<子ども>がいて、<命>の輝きに出会えるからです。<
子ども>と<命>は、その究極さゆえに、ひとを導き、組織(社会)を活性化させます。
「ことのは」という事業を作り上げるなかで、
『せたがや子ども文学館』を立ち上げた今、
「ことのは」は一つの役目を終えました。「ことのは」を巣だった子どもたちは、立派な中
高生となりました。これからは、子どもたち自身がボランティアとして活動を企画し、年少
者のケアを行うことができるプログラムに力を注いでいきます。<子どもたちの自立活動>
を地域社会が支えることができれば、ミッション・ビジョンが達成できます。
(今年度の「野
外活動」では、中高生と近隣大学生の皆さんが、ボランティア活動に参加し始めてくれまし
た!)
『せたがや子ども文学館』は、イベントの総称ではありません。子どもたちが芸術活動や
自然を通して、生きる力や人間性を育むプログラムのビジョンそのものなのです。
(写真6)
(写真6)6才~80 才までが、一緒に活動する野外プログラム(
「子ども探偵団」
)。
「昔の子どもと違って、今の子どもは年齢の違う子と遊ぶ機会がほとんどないよね。そういう意味でも貴重な場です。」
(80 代ボランティアより)
本事業開催にあたり、多くの方々と関係機関のご協力に感謝いたします。
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫
助成:
平成26年度 文化庁地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
協力:日本女子体育大学、日本女子体育大学ダンス・プロデュース研究部
57
世田谷文学館
NO
1
区分
活動支援
2 どこでも文学館(出張展示)
3
コトバ
ミュージアムWS
4 どこでも文学館(出張展示)
5 どこでも文学館(出張展示)
6 どこでも文学館(企業連携WS)
7
どこでも文学館(催事)
8 どこでも文学館(出張展示)
9 どこでも文学館(出張展示)
10
企画展関連催事
11
企画展関連催事
12
企画展関連催事
13
企画展関連催事
14
中学生職場体験
15
企画展関連催事
16
企画展関連催事
17
企画展関連催事
18
企画展関連催事
19
コトバ
20
企画展関連催事
21
企画展関連催事
ミュージアムWS
22 どこでも文学館(出張展示)
23
企画展関連催事
24
企画展関連催事
25
企画展関連催事
26
企画展関連催事
27
企画展関連催事
28
企画展関連催事
29
企画展関連催事
30
企画展関連催事
31 どこでも文学館(出張展示)
32
企画展関連催事
33
中学生職場体験
34
中学生職場体験
35
中学生職場体験
36
どこでも文学館(アンケート展示)
37
中学生職場体験
38
どこでも文学館(催事)
39
中学生職場体験
40
子ども探偵団
41 どこでも文学館(出張展示)
42 どこでも文学館(出張展示)
子ども向け事業(2014年度)
催物名
開催日 料金 利用者数
世田谷区立教育センター「子ども読書 日 記念講演会」
芦花小学校「宮沢賢治 幻想紀行」4/10-21
「石津ちひろ こと
ワークショップ」
桜ヶ丘区民センター「赤毛 アン」4/22-5/22
世田谷区社会福祉協議会「北 森ノースウッズ 世界 -第1期」
5/5-5/31
「歯固め 日に家族でチューインガムを作ろう!」
まち探検「芦花小学校2年まちたんけん」
上祖師谷中学校「赤毛 アン」6/20-7/15
世田谷区社会福祉協議会「北 森ノースウッズ 世界 -第2期」
6/1-7/17
「星新一賞」関連イベント・お なし「宇宙 ヒミツ」
「星新一賞」関連イベント・WS「小さな物語 作り方」①
「星新一賞」関連イベント・ロボット製作体験
「星新一賞」関連イベント・WS「小さな物語 作り方」②
プチ職場体験「芦花中学校」7/20.21.23.24.25.29.31(7日間)
「日本SF展」関連イベント「製鉄所と造船所を体験しよう!」
「日本SF展」関連イベント100円WS「SFプラ板を作ろう!」①
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラマンギンガ』撮影会」
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラマンギンガ』上映会&握手会」
子ども ため 読み着かせ「お話 森」in文学館
「日本SF展」関連イベント「日本 海とエネルギーを考える!」
「日本SF展」関連イベント「世田谷ロケット」
喜多見まちかど図書室「北 森ノースウッズ 世界展」7/19-8/15
「日本SF展」関連イベント「エム教授 『人工知能』集中講義」
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラマンティガ』上映会」①
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラマンティガ』上映会」②
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラマンティガ』上映会」③
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラセブン』上映会&お絵かき会」
①
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラセブン』上映会&お絵かき会」
②
「日本SF展」関連イベント「『ウルトラセブン』上映会&お絵かき会」
③
「日本SF展」関連イベント100円WS「SFプラ板を作ろう!」②
奥沢区民センター「赤毛 アン」7/17-9/2
「日本SF展」関連イベント100円WS「SFプラ板を作ろう!」③
職場体験「梅ヶ丘中学校」9/10-12(3日間)
職場体験「上祖師谷中学校」9/17-19(3日間)
職場体験「松沢中学校」9/17-19(3日間)
帰ってきたどこでも文学館「ジュプナイル展」7/18-9/28
職場体験(10/8-10/10)事前打ち合わせ「砧中学校」
「ワークシート 館内探検隊」7/19-10/5
職場体験「砧中学校」10/8-10/10(3日間)
子ども探偵団第1回「山 仕事」六道山公園
塚戸小学校「赤毛 アン」9/3-10/21
上北沢小学校「シャーロックホームズ 倫敦」9/24-10/24
58
4/19
無料
120
4/21
無料
675
5/11
無料
55
5/22
無料
2,480
5/31
無料
1,849
6/3
無料
38
6/20
無料
47
7/15
無料
497
7/17
無料
4,635
7/26
無料
71
7/26
無料
26
7/27
無料
75
7/27
無料
33
7/31
-
15
8/1
無料
20
8/2
100円
20
8/3
無料
283
8/3
無料
235
8/5
無料
192
8/9
無料
21
8/10
無料
72
8/15
無料
4,850
8/23
500円
70
8/24
無料
105
8/24
無料
52
8/24
無料
13
8/30
無料
87
8/30
無料
69
8/30
無料
42
8/31
100円
19
9/2
無料
2,490
9/6
100円
25
9/12
-
9
9/19
-
9
9/19
-
9/28
無料
9/30
-
備考
大人11名含む
招待3名含む
無料5名含む
奥沢区民セン
ター
9
10,295
3
10/5
無料
10/10
-
4,837
9
10/19
無料
24
10/21
無料
4,330
ボランティア含
む
大人3,260名含
む
10/24
無料
858
大人454名含む
43 どこでも文学館(出張展示)
44
どこでも文学館(出張展示)
45
コトバ
ミュージアムWS
46 どこでも文学館(出張展示)
47
共催事業
48
子ども探偵団
49 どこでも文学館(出張展示)
50
共催事業
51
コトバ
52
共催事業
53
どこでも文学館(アウトリーチWS)
ミュージアムWS
54
子ども探偵団(展示)
55
どこでも文学館(アウトリーチWS)
56 どこでも文学館(巡回展示)
57
子ども探偵団(展示)
58
どこでも文学館(アンケート展示)
59 どこでも文学館(出張展示)
60 どこでも文学館(出張展示)
61
コトバ
62
子ども探偵団
ミュージアムWS
63 どこでも文学館(出張展示)
64 どこでも文学館(出張展示)
65 どこでも文学館(出張展示)
66
活動支援
67
活動支援
68
中学生職場体験
69 どこでも文学館(出張展示)
70
子ども探偵団
71
どこでも文学館(アウトリーチWS)
72 どこでも文学館(出張展示)
73
子ども探偵団(展示)
74 どこでも文学館(巡回展示)
75 どこでも文学館(出張展示)
芦花小学校「北 森ノースウッズ 世界」9/30-10/29
東大原小学校「新 宮沢賢治 幻想旅行」10/2-10/31
コトバ ミュージアム③「こと とからだ」日本女子体育大学ダンス・
プロデュース研究室
守山小学校「ハイジ」9/24-11/5
お なし会ボランティア養成講座「絵本講座①」
子ども探偵団第2回「歴史編」 岩殿山
多聞小学校「クマ プー」9/11-11/18
お なし会ボランティア養成講座「絵本講座②」
コトバ ミュージアム④「コトバとしぐさ」
お なし会ボランティア養成講座「絵本講座③」
須藤正男 アウトリーチワークショップ①狭山丘陵
子ども探偵団展①11/1-11/30
大竹英洋WS12/9・10・13
どこでも文学館巡回展示「水上勉 ハローワーク 働くことと生きる
こと」10/17-12/21
子ども探偵団展②12/1-12/21
帰ってきたどこでも文学館「ハローワーク 働くことと生きること展」
10/18-12/21
芦花小学校「大竹英洋+芦花小学校WS関連展示」12/8-1/6
松原小学校「赤毛 アン」11/4-1/8
コトバ ミュージアム⑤「コトバとこと 」
子ども探偵団第3回「山 音楽」 小仏城山
粕谷区民センター「大竹英洋+芦花小学校WS展」1/7-1/22
東深沢小学校「アルプス 少女 ハイジ」1/14-2/5
経堂小学校「赤毛 アン」1/9-2/6
「世田谷区子ども読書活動推進フォーラム」
芦花中学校2年生特別授業「徳冨蘆花を知る」
職場体験「芦花中学校」2/17-18(2日間)
池之上小学校「宮沢賢治 幻想紀行」1/15-2/20
子ども探偵団第4回「ウラウラ! 初級編」 高幡不動
須藤正男 アウトリーチワークショップ② 高幡不動
多聞小学校「宮沢賢治 幻想紀行」2/24-3/17
子ども探偵団展③1/20-3/31
「水上勉 ハローワーク 働くことと生きること」 世田谷区社会福祉
協議会 3/10-3/31
沖縄県首里大名町・大名児童館「北
3/22-31
森ノースウッズ
世界」
10/29
無料
1,506
大人778名含む
10/31
無料
570
大人310名含む
11/2
無料
29
11/5
無料
342
11/14
無料
26
砧総合支所
11/16
無料
21
ボランティア含
む
11/18
無料
1,220
11/21
無料
26
11/23
無料
24
11/28
無料
26
砧総合支所
11/30
無料
16
ボランティア含
む
11/30
無料
1,250
12/13
296
3,535
12/21
無料
一般
600
円、
無料
12/21
無料
2,245
大人含む
1/6
無料
1,506
大人778名含む
1/8
無料
1,140
大人595名含
む
1/11
無料
24
1/18
無料
36
1/22
無料
2,619
大人
2/5
無料
1,344
大人697名含む
2/6
無料
1,256
大人653名含む
2/7
無料
86
教育センターぎ
んが
2/14
-
81
芦花中学校
12/21
大人830名含む
砧総合支所
芦花小学校5年
生・ボランティア
大人含む
844
2/18
-
2/20
無料
688
2/22
無料
35
ボランティア含
む
4
大人369名含む
3/1
無料
40
ボランティア含
む
ボランティア含
む
3/17
無料
440
大人50名含む
3/31
無料
-
3/31
無料
-
3/31
無料
60,939
59
大人196名含む
本講座の開催、ならびに報告書発行にあたり、格別なご協力を賜りました下記の機関なら
びに関係各位に、記して御礼申し上げます。
助成:
文化庁 地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業
協賛:昭和信用金庫、世田谷信用金庫
協力:日本女子体育大学、日本女子体育大学 ンス・プロデュース研究部
後援:世田谷区・世田谷区教育委員会
淺野英治、阿部真理亜、天野慶、新井みつ江、池光麻尋、石津ちひろ、市川恵理子、稲垣勝子、
稲垣清隆、宇佐美奈麻子、大久保慧人、大竹英洋、角銅真実、加藤信元、金井まり子、金浦美咲、
鏑木亜樹、川村藍美、北村ゆり、小西里奈、小林顕作、小原木佑香、佐々木愛理、佐々木龍一、
佐々木礼子、佐藤万里奈、佐藤萌、清水可南子、須藤正男、関澤みゆき、高田桃香、高橋彩、竹
内明里、竹迫あすか、田山康一、鶴田まりあ、寺田大記、中村真亜子、中村優希、西原栄、西村
直晃、芳賀理知、橋本繁人、長谷川優貴、馬場伊織、林家きく麿、比佐日向、牧香織、槇野美和、
眞島由衣、松澤慶信、水上蕗子、宮川栞、村田真理、柳家花どん、吉田花子、吉田美登子
日本女子体育大学地域交流推進室
株式会社ロッテ、中央研究所 ガム・キャンディ研究部
ューインガム研究室
東京都立蘆花恒春園、株式会社世田谷サービス公社、世田谷区社会福祉協議会(どんぐり)
世田谷区立梅ヶ丘中学校、上祖師谷中学校、砧中学校、松沢中学校、芦花中学校
世田谷区立池之上小学校、上北沢小学校、経堂小学校、多聞小学校、塚戸小学校、東大原小学校、
東深沢小学校、松原小学校、守山小学校、芦花小学校、
奥沢区民セン ー、粕谷区民セン ー、喜多見まちかど図書室、桜丘区民セン
沖縄県那覇市大名児童館(特定非営利活動法人 うてぃーらみや)
ー、
せたがや子ども文学館―子どもがつなぐ「地域と博物館」
せたがや子ども文学館
2014
2015年3月27日発行
発行:せたがや子ども文学館―子どもがつなぐ「地域と博物館」実行委員会
公益財団法人 せたがや文化財団 世田谷文学館
世田谷区立芦花小学校
世田谷区立粕谷区民センター運営協議会
東京都世田谷区南烏山1-10-10
電話03-5374-9111
執筆・撮影:大久保慧人(K.O)大竹嘉彦(Y.O)加藤信元(N.K)高橋彩(A.T)西村直晃(N.N)
編集:高橋彩
表紙デザイン:ナカノヨーコ
印刷:株式会社 ツーネット
平成26年度文化庁地域と共働した
美術館・歴史博物館創造活動支援事業
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