...

平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別)

by user

on
Category: Documents
47

views

Report

Comments

Transcript

平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別)
【資料2-1】
平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別)
機関名:東北森林管理局 ○平成27年度事業計画
実施地域
遺産地域
監視区域
遺産地域
監視区域
周辺地域
(3県域)
事業名
定点カメラによる哺乳類調査
「ニホンジカ影響調査・簡易
チェックシート」による調査
事業内容(目的・方法・予算・実施状況など)
〔目的〕
白神山地における哺乳類の生息状況の把握。特に、今後白神山地への分布域拡大の可能
性も指摘されているニホンジカの侵入状況を把握するために監視体制の強化を図る。
〔方法〕
遺産地域及び監視区域の国有林・民有林において、森林生態系保全センター職員が自動
撮影カメラ50台(青森県側25台、秋田県側25台)を設置し、環境省等関係機関と連携・協
力の上、定点調査を行う。
〔実施予定〕
実施期間は5月中旬~11月中旬までを予定。
〔目的〕
東北局管内(東北5県)の国有林において、ニホンジカの広域監視体制を確立し、情報収集
を強化するため、ニホンジカの生息域の現状、季節間移動や分布拡大などの変化、林業被
害と自然植生への影響を把握し、地域関係者等と連携した効果的な被害防止対策を講じる
ための基礎資料とする。
〔方法〕
森林管理署及び森林生態系保全センターの職員が林野巡視の際にニホンジカの目撃や痕
跡を発見した場合はチェックシートに記入し、調査結果を整理。
なお、国有林に入林する巡視員、請負事業体、猟友会等から目撃情報等を聞いた場合も
チェックシートに記入する。
集計結果については局ホームページで公表し、2ヶ月毎に情報更新を行う。
〔実施予定〕
調査時期は、消雪後から降雪時までとするが、冬期間の生息地等についても把握が必要な
ことから、降雪期についても調査に努めるものとする。
1
実施者
東北森林管理局
・津軽白神森林生態系保
全センター
・藤里森林生態系保全セ
ンター
東北森林管理局
・津軽森林管理署
・米代西部森林管理署
・津軽白神森林生態系保
全センター
・藤里森林生態系保全セ
ンター
周辺地域
(岩手県
早池峰山)
周辺地域
(岩手県
早池峰山)
周辺地域
(岩手県
五葉山)
〔目的〕
岩手県中部に位置し、希少種の宝庫として名高い早池峰山周辺森林生態系保護地域に
おいて、ニホンジカによる剥皮被害や樹木の枝・葉に食痕が見られ、今後、森林の多面的機
能の低下が懸念されている。
このことから、早池峰山周辺地域の森林においてニホンジカの生息・出現状況やニホンジ
カによる被害状況等を把握したうえで、森林の生物多様性の保全や木材生産機能等の確
早池峰山周辺地域のシカ生息 保の観点から岩手県と連携して生息状況等調査を予定している。
東北森林管理局
状況等調査
・三陸北部森林管理署
〔方法〕
夏季に早池峰山周辺地域に生息しているニホンジカの移動経路、移動時期、季節の変化 ・遠野支署
による生息場所を把握するため、ニホンジカを捕獲し、GPS首輪を装着しての追跡調査を
実施し、併せて、自動撮影カメラによるニホンジカの出現状況等を調査する予定。
〔実施予定〕
5月20日からGPS首輪を装着したシカの行動圏等の調査を実施中。
林道除雪による捕獲支援
〔目的〕
近隣する2署で林道除雪を実施し、ニホンジカの捕獲支援を行うもの。
〔方法〕
関係機関と連携したシカ捕獲を行う際に、関連する林道除雪(2署)を実施する。
〔実施予定〕
1月~2月に実施予定。
東北森林管理局
・三陸北部森林管理署
・遠野支署
〔目的〕
近年、分布域を拡大しているシカ等野生鳥獣による被害が深刻化しており、森林において
は造林地の食害のみならず、樹皮の剥皮による天然林の劣化や下層植生の食害、踏みつ
けによる土壌の流出など、国土の保全、水源涵養等森林が持つ公益的機能の低下、森林
における生態系に大きな影響を与えている。
森林鳥獣被害対策技術高度化 このため、農業被害対策を進めている地域協議会等や地域の農林業関係者等と連携を
林野庁
実証事業(五葉山周辺地域の 図り、より効率的・効果的な対策を推進するため、森林における鳥獣被害防止のための新
ニホンジカ生息状況・植生被害 技術の導入・実証及び実証に先立つ調査を予定。
東北森林管理局
調査等)
〔方法〕
・三陸中部森林管理署
鳥獣被害の防止に向けて、国有林野内にモデル地域を設定し、地域の農林業関係者等と
連携を図りながら、新技術(新たな捕獲技術)による新たな対策の実証を予定。
〔実施予定〕
三陸中部署管内において、6月24日から実証に先立つ調査を実施中(植生被害調査等)。
2
周辺地域
(岩手県)
〔目的〕
地域情報の収集とニーズの把握、共同した対策を検討するため。
〔方法〕
ニホンジカ被害が多い地域の3(支)署において、現在計7市町村の鳥獣被害対策協議会へ
鳥獣被害対策協議会等への積 参画。
極的な参画による地域との連携 〔実施予定〕
遠野支署においては有害鳥獣駆除協議会での要望、また三陸北部署においても地元猟友
会の要望を踏まえ、国有林の林道除雪による捕獲支援を実施予定。
東北森林管理局
・三陸中部森林管理署
・岩手南部森林管理署
・遠野支署
〔目的〕
鳥獣被害対策及び狩猟に関する知識を習得し、地域における被害対策に貢献できる人材
の育成
〔方法〕
周辺地域
鳥獣被害対策及び狩猟に関す 7月23日に宮城県大崎市にて岩手県内(一部)及び宮城県内森林管理署等の担当者、森林 東北森林管理局
官等を対象に実施。
(岩手県ほか) る講習会
森林管理署等職員
〔実施予定〕
ニホンジカ被害の現状と対策、鳥獣保護及び管理に関する法制度、狩猟免許制度の解説
等の講義。
周辺地域
(東北5県)
東北ブロックにおけるニホンジ
カ被害対策に係る意見交換会
(全国8ブロックで開催)
〔目的〕
シカ対策の必要性や農林水産省の各種施策及び公共事業を中心とした事業の説明を行
い、これらを踏まえ都道府県との意見交換を行う。
〔方法〕
東北5県の林務担当者と森林総研、林野庁、東北局、関係署が参加し、7月24日に盛岡で
林野庁(主催)
開催。
〔実施状況・成果〕
林野庁及び東北局から取り組みの説明、都道府県からのプレゼン、森林総研からの情報提
供を行い、効率的かつ効果的な対策に向けて意見交換を行った。また、会議後は署長等を
通じて市町村や関係機関に対する働きかけを行う予定。
3
【資料2-1】
平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別)
機関名 東北地方環境事務所
○平成27年度事業計画
実施地域
事業名
事業内容(目的・方法・予算・実施状況など)
実施者
〔目的〕
遺産地域周辺地域においてシカを捕獲するための方針案を検討する。
〔方法〕
ニホンジカ捕獲のための場所の選定、ライトセンサスの実施及び地元猟友会へのヒアリン 西目屋自然保護官事務所
グ等の実施。
監視区域
ニホンジカ捕獲方針検討業務
遺産地域
監視区域
〔目的〕
白神山地世界遺産地域及びその周辺地域におけるニホンジカの生息状況を把握する。
〔方法〕
自動撮影装置によるニホンジカ 遺産地域及びその周辺地域に周辺町村のご協力のもと25台を設置、引き続き定点調査を
西目屋自然保護官事務所
生息状況調査
実施する。核心地域等に設置する10台については、業務発注で実施予定。
遺産地域
監視区域
周辺地域
監視区域
周辺地域
目撃情報の集約
〔目的〕
シカ対策検討の基礎データとして、青森県、秋田県、岩手県におけるシカ生息情報を集約
する。
〔方法〕
青森・秋田県自然保護課が収集したシカ情報(日時、場所、成幼・雌雄の別、情報の根拠 西目屋自然保護官事務所
等)を統一フォーマットに整理し、GISで管理する。また、岩手県自然保護課で作成した5km
メッシュ情報も提供いただく。本年度は業務発注で実施予定。
〔目的〕
青森県、秋田県の地域住民にニホンジカ及びニホンジカ対策の必要性を広く普及する。
〔方法〕
ニホンジカ対策普及啓発チラシ 平成26年度に作成したチラシについて、増刷を行う。白神山地周辺におけるニホンジカの
西目屋自然保護官事務所
の増刷・再配布
確認状況を踏まえ、必要に応じて、監視区域における全戸配布を検討する。
4
資料 2-1(別添)
平成 27 年度白神山地におけるニホンジカ捕獲方針検討業務について
東北地方環境事務所
1.業務の目的
白 神 山地 世 界遺 産地 域周 辺 にお い て、 近年 ニホ ン ジカ (以 下 、シ カ) の 目
撃 が 相継 いで おり 、今後 、 シカ の生 息域 が拡大 し た場 合、 世界 遺産と し て の
顕 著 で普 遍的 な価 値を損 な う お それ があ る 。こ の ため 、低 密度 の現段 階 か ら
シ カ の生 息状 況の 把握に 努 める とと もに 、地元 関 係者 と協 働で シカを 捕 獲 す
るため の体 制を 構築 し 、将来 的な 個体 数調 整 に備え る必 要が ある 。 本業務 は、
白 神 山地 世界 遺産 地域周 辺 にお いて 、 将 来的な 捕 獲の ため の 方 針案 を 、 現 在
冬 期 にシ カの 目撃 情報が あ る 地 域を 対象 として 試 行的 に 検 討す る こと に よ っ
て 、 世界 遺産 地域 への生 息 域の 拡大 を防 ぎ、遺 産 地域 の顕 著で 普遍的 な 価 値
を維持することを目的として実施するものである。
2.業務内容
(1)ライトセンサスの実施
現在のシカの生息状況を把握し、今後の捕獲の検討材料とするため、ライト
センサスを実施する。
<実施の場所>
白神山地周辺地域のうち、冬期のシカの目撃情報がある「①青森県深浦町
の日本海沿岸周辺」及び「②秋田県藤里町真土から長場内周辺」の2地域から
の選定を想定。実際の捕獲実施場所については、現地確認の上、積雪期におい
てアクセス及び捕獲作業が可能であること等の条件を踏まえ決定。場所の選定
にあたっては専門家の同行を想定。
<実施の時期>
夏又は秋(8月~11 月)1回、積雪期(12 月~2月)1回の合計2回を想
定。
(2)ヒアリングの実施
今後、地元関係者との協働でシカを捕獲する体制を構築するため、地元猟友
会へヒアリング調査を実施。
(3)取りまとめ
(1)及び(2)の実施結果を踏まえ、各候補地における具体的な捕獲場所、
捕獲体制、捕獲手法について捕獲方針案として取りまとめる。
5
別添
白神山地世界遺産地域周辺におけるニホンジカ目撃情報及び業務実施検討場所
2014/10/13 メス成獣(目撃)
2014/11/21 オス成獣(死体)
15/1/20 メス成獣(目撃)
2015/1/20 メス成獣(目撃)
2014/10/26 オス成獣(目撃)
2010/9/22 オス成獣(目撃)
※写真・動画有り
2010/9/30 オス成獣(目撃)
鰺ヶ沢町
2013/4/23 オス・メス成獣(目撃)
深浦町
2013/9/6 オス成獣2頭(目撃)
※自動撮影カメラ
2014/10/19 オス成獣(目撃)
2014/10/14 オス成獣(目撃)
※自動撮影カメラ
深浦町の海岸沿い
西目屋村
2014/10/17 不明(目撃)
※自動撮影カメラ
藤里町
八峰町
2015/6/4 不明2頭(写真)
藤里町真土~長場内
2015/6/8 オス 1、不明 1(写真)
2013/9月中旬オス成獣(目撃)
2014/12/25 オス1頭(目撃)
2012/10/14 オス成獣(死体)
2011/11/9 オス成獣(死体)
2014/7/2 オ ス成 獣2頭
2014/6/23 不明 2 頭(目撃)
(目撃)※写真有り
能代市
2013/10/8 オス成獣(目撃)
6
北秋田市
2014/7/1 オス成獣2頭(目撃)
【資料2-1】
平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別 )
機関名 青森県自然保護課
○平成27年度事業計画
実施地域
青森県内
三八地域
三八地域
事業名
センサーカメラ設置
事業内容(目的・方法・予算・実施状況など)
〔目的〕
センサーカメラ(夜間撮影可)を県内各所に最大100台設置し、ニホンジカの分布、侵入・
移動経路を明らかにする。
〔方法〕
青森県
対象が動いたときに自動撮影を行う赤外線センサーカメラ(夜間撮影可)を県内市町村に貸
与し、市町村がカメラの設置及びデータ回収を行う。データ回収は原則として1ヶ月1回とす
る。
〔目的〕
県内のシカの生息密度や生息分布の客観的なデータを得るため、業務委託によりモニタリ
ング調査を行う。
〔方法〕
ニホンジカ生息状況モニタリング 本県におけるニホンジカの生息状況は低密度と予想されることから、本年度の調査区域
青森県
調査
を、目撃情報の多くを占める三八地域で実施することする。
なお、低密度状態で実施可能な、痕跡調査、ライトセンサス、聞き取り調査等を実施する。
〔目的〕
青森県では、多くの狩猟者の狩猟対象はカモ類、キジ・ヤマドリ、ノウサギ等であり、大型哺
乳類の捕獲に高い技術を有する狩猟者は少ない
そのため、積極的な捕獲が必要になった際に、経験値不足からの予期せぬ問題の発生、
効果性を欠く捕獲の実施などが想定される。
このことから、シカの目撃報告が多い地域に区域を限定し、モデル的に捕獲事業を実 施
し、問題点等の洗い出しを行うとともに、モデル捕獲実施者に捕獲に係る詳細を報告させ、シ
ニホンジカ予察捕獲モデル事業
青森県
カ対策の基礎資料とする。
〔方法〕
三八地域内の一部の山林等をモデル区域とし、組織的に行う巻狩りや対象に静かに近づ
き猟をするしのび猟をモデル的に実施する。
当該事業は、安全面を考慮し、冬期間に実施することとする。
7
実施者
【資料2-1】
平成27年度ニホンジカ対策事業計画(機関別)
機関名 秋田県 ○平成27年度事業計画
実施地域
監視地域
周辺地域
事業名
ニホンジカ生息調査
(特定鳥獣保護管理計画改定
事業)
事業内容(目的・方法・予算・実施状況など)
実施者
①生息調査
〔目的〕
第二種特定鳥獣管理計画の策定に向けた科学的データを得るため、これまでにニホンジ
カの目撃情報があった県内13市町村で密度調査を実施する。
〔調査区域〕
県内13市町村、42地区
(鹿角市、北秋田市、能代市、由利本荘市、仙北市、大仙市、横手市、湯沢市、秋田市、男
鹿市、にかほ市、五城目町、上小阿仁村)
〔調査期間〕
平成27年9月~11月
〔方法〕
自然保護課
・目撃調査、糞塊調査、足跡調査等
②カメラ設置
〔目的〕
自然公園や繁殖の可能性の高い地区に監視カメラを設置し、重点監視体制を整備する。
〔調査区域〕
県内6地区
〔調査期間〕
平成27年7月~11月
〔方法〕
・センサーカメラ(計20台)を設置してニホンジカの個体を撮影
8
監視地域
周辺地域
〔目的〕
狩猟者の減少や、高齢化が進行していることから、若い狩猟者の確保を図るための普及
啓発を実施する。
狩猟と野生鳥獣管理の普及啓
〔方法〕
発事業
「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」の開催
〔開催時期〕
平成27年8月(県立大)
自然保護課
〔目的〕
ニホンジカの管理対策方針について検討する。
〔参集範囲〕
自然保護課
東北地方環境事務所、東北森林管理局、秋田県(水田総合利用課、園芸振興課、林業木
材産業課、森林整備課、自然保護課)
監視地域
周辺地域
ニホンジカ管理対策検討会
監視地域
周辺地域
〔目的〕
ニホンジカの個体数の増加や農林業被害が確認される前に、ニホンジカの生態やその対
処法について学び、被害を最小限に抑えるために研修会を開催する。
ニホンジカ・イノシシ被害防止対
〔対象〕
水田総合利用課
策研修会
県及び市町村の農業担当職員、農業従事者
〔開催場所〕
県内8箇所
○中・長期的な対応
区分
監視地域
周辺地域
事業名
事業内容
〔目的〕
鳥獣保護法の改正に合わせて、ニホンジカの第二種特定鳥獣管理計画を策定する。
〔方法〕
特定鳥獣保護管理計画改定事
ニホンジカの生息状況、農林業被害発生状況等を調査し、平成28年度までに「第二種特
業
定鳥獣管理計画(計画期間:H29~H33)」を策定する。
9
実施機関
自然保護課
資料2-2
平成 27 年度ニホンジカ対策自動撮影装置設置状況
,17
,20,22
1~
4~
7~
世界遺産地域
18,
,41
環境省設置:21 台
環境省設置(町村協力):4 台
東北森林管理局設置:50 台
2014/10/14~15 ニホンジカ撮影場所
※東北森林管理局が「白神山地世界遺産地域における原生的ブナ林の長期変動調査」業務のために設置
10
資料2-2
環境省設置 計25台
整理
番号
地 点 名
使用
台数
標高
備 考
緯度
経度
1~3 鰺ヶ沢町 櫛石山(尾根サイト)
625
3
核心地域
40°30′29.53″140°06′43.29″
4~6 鰺ヶ沢町 櫛石山(クマゲラサイト)
522
3
核心地域
40°30′14.01″140°06′29.96″
7~9 鰺ヶ沢町 櫛石山(ヤナダキサイト)
396
3
核心地域
40°29′43.00″140°06′44.55″
40°29′16.20″140°11′42.94″
10
西目屋村 大川
319
1
11
西目屋村 高倉森入口
252
1
12
西目屋村 津軽峠
567
1
40°33′20.87″140°09′49.00″
13
鰺ヶ沢町 櫛石山
657
1
40°31′05.07″140°07′15.00″
14
深浦町 天狗峠
816
1
40°34′04.81″140°06′21.85″
15
深浦町 一ツ森峠
688
1
40°33′39.81″140°03′26.63″
16
深浦町 崩山入口
277
1
40°33′38.29″139°59′17.52″
17
深浦町 白神岳
241
1
40°30′39.95″139°58′19.00″
18
八峰町 二ツ森
850
1
40°25′30″
19
藤里町 小岳
20
藤里町 岳岱
21
緩衝地域内
40°31′21.71″140°10′35.00″
140°06″03″
-
アクセス道路閉鎖のため未設置
位置図には表示無し
598
1
新規設置箇所
40°25′31.1" 140°16′06.8"
八峰町 留山
190
1
八峰町に管理依頼
40°20′20.8″ 140°03′39.0″
22
西目屋村 ブナ林散策歩道周辺
315
1
西目屋村に管理依頼
緩衝地域内
40°31′13.4″ 140°10′19.0″
23
鰺ヶ沢町 白神の森遊山道周辺
377
1
鰺ヶ沢町に管理依頼
40°40′27.0″ 140°11′48.5″
24
鰺ヶ沢町 くろくまの滝周辺
203
-
アクセス道路閉鎖のため未設置
位置図には表示無し
40°37′41.5″ 140°06″57.4″
25
深浦町 ウェスパ椿山周辺
58
1
深浦町に管理依頼
40°35′27.0″ 139°52′13.3″
26
八峰町 二ツ森
943
1
新規設置箇所
40°26′10.96″140°06′25.90″
27
八峰町 二ツ森
855
1
位置図では18に合わせて表示
40°25′35.05″140°06″05.16″
11
資料2-2
林野庁設置 計50台
整理
番号
地 点 名
使用
台数
標高
備 考
緯度
経度
150
1
新規設置箇所
40°45′04.30″140°04′07.35″
深浦町
追良瀬川下流
67
1
新規設置箇所
40°39′02.62″140°01′31.75″
3
深浦町
小童子川下流
26
1
新規設置箇所
40°44′02.08″140°06′14.79″
4
深浦町
吾妻川林道 33
1
新規設置箇所
40°38′34.63″139°57′20.56″
5
深浦町
入良川下流
45
1
新規設置箇所
40°27′05.95″139°57′31.30″
6
鰺ヶ沢町
一ツ森林道
97
1
設置箇所変更
40°40′03.62″140°08′44.02″
7
鰺ヶ沢町
赤沢林道
114
1
設置箇所変更
40°39′13.70″140°09′07.16″
8
深浦町
長慶平北
285
1
新規設置箇所
40°38′25.85″140°00′03.12″
9
深浦町
長慶平南
235
1
新規設置箇所
40°35′19.48″139°59′48.48″
10
鰺ヶ沢町
西岩木山林道
541
1
新規設置箇所
40°40′54.81″140°16′54.87″
11
鰺ヶ沢町
矢倉山町道
287
1
設置箇所変更
40°40′30.40″140°12′14.84″
12
鰺ヶ沢町
赤倉
360
1
40°41′34.70″140°19′36.65″
13
弘前市
弥生登山口
287
1
40°39′46.15″140°21′25.82″
14
弘前市
津軽岩木スカイライン
535
1
40°38′16.31″140°15′46.96″
15
弘前市
黒岩沢林道
342
1
40°37′03.26″140°14′40.73″
16
弘前市
中村川林道
274
1
設置箇所変更
40°36′46.83″140°14′14.92″
17
弘前市
弥生登山道脇
330
1
位置図では13に合わせて表示
40°39′50.91″140°21′11.40″
18
西目屋村
大秋川林道
305
1
新規設置箇所
40°33′51.51″140°14′02.13″
19
西目屋村
滝沢林道手前
354
1
20
西目屋村
黒沢林道
348
1
位置図では19に合わせて表示
40°33′20.76″140°14′01.48″
21
西目屋村
馬の背林道
178
1
新規設置箇所
40°32′18.31″140°16′59.73″
22
西目屋村
滝沢林道奥
423
1
新規設置箇所
位置図では19に合わせて表示
40°33′26.83″140°13′38.89″
23
西目屋村
大川林道
245
1
設置箇所変更
40°30′10.87″140°12′21.98″
24
西目屋村
大沢林道
248
1
新規設置箇所
40°30′31.83″140°13′11.08″
25
西目屋村
砂子瀬
237
1
新規設置箇所
40°31′24.42″140°14′58.24″
1
深浦町
北金ヶ沢
2
40°33′22.25″140°13′55.61″
12
資料2-2
40°24′32.24″140°18′40.94″
26
桧原沢林道沿い
310
1
27
田苗代湿原
763
1
設置箇所変更
40°25′16.91″140°14′56.34″
28
樺岱林道からの駒ヶ岳登山口付近
609
1
設置箇所変更
40°23′30.89″140°14′43.65″
29
梅内林道と三四郎沢林道との分岐付近
148
1
40°16′10.2″ 140°12′38.8″
30
四十八滝林道沿い
1
40°20′47.3″ 140°11′41.5″
31
一取沢林道沿い
1
40°21′53.1″ 140°14′28.9″
32
一の又沢林道終点
1
40°23′39.7″ 140°12′54.9″
33
水沢
642
1
34
中の又林道始点付近
115
1
40°25′10.61″140°02′48.68″
35
小入川林道沿い
83
1
40°24′33.21″139°58′57.02″
36
糠沢林道沿い
139
1
40°19′22.16″140°21′06.05″
37
岩瀬林道沿い登山口
605
1
38
内町支線林道沿い
224
1
40°23′26.58″140°29′42.74″
39
滝の沢林道と明星院林道との分岐付近
179
1
40°19′05.34″140°18′48.87″
40
長場内(米代フォレストライン付近)
41
室岱(米代フォレストライン付近)
42
小滝林道沿い
43
寺沢林道沿い
44
馬頭沢林道沿い
45
梅内林道沿い
46
247
緩衝地域
設置箇所変更
40°24′12.14" 140°08′00.00″
40°26′49.81″140°25′37.22″
1
藤里町に対応依頼
位置図では41に合わせて表示
40°19′09.86″140°12′20.95″
1
藤里町に対応依頼
40°18′55.68″140°12′05.45″
40°19′12.5″ 140°11′19.1″
1
1 設置箇所変更
40°18′53.9″ 140°15′30″
1 設置箇所変更
40°16′20.11″140°18′50.96″
84
1
40°16′33.50″140°13′20.87″
種梅林道沿い(能代市二ツ井町)
95
1 能代市と協議
40°13′01.95″140°13′33.97″
47
塙林道沿い(八峰町内)
78
1 八峰町と協議
40°19′16.15″140°06′46.17″
48
長捨沢林道沿い
111
1 設置箇所変更
40°13' 10.78″140°16′40.28″
49
日陰沢林道沿い
118
1 新規設置箇所箇所
40°24' 02.14″139°59′35.61″
50
中ノ又林道終点付近
310
1 新規設置箇所箇所
40°26′42.10″140°04′03.34″
140
13
資料2-3
白神山地世界遺産地域ニホンジカ対策方針(骨子)
( 平 成 27 年 3 月 5 日 変 更 )
白神山地世界遺産地域連絡会議
1.背景と目的
・ 全国的にニホンジカ(以下、
「シカ」という。)の生息数が増え、北東北にお
いても岩手県から青森県・秋田県へと生息域を拡大しており、青森・秋田・
岩手3県で広域的に対応する必要がある。
・ 白神山地世界遺産地域(以下、
「遺産地域」という。)内での目撃事例は無い
が、遺産地域周辺での目撃事例が増加しており、監視を強化する必要がある。
・ 今後、遺産地域にシカの生息域が拡大した際には、他地域の事例に鑑みると、
遺産地域の顕著で普遍的な価値を損なうおそれがある。
・ 白神山地世界遺産地域科学委員会(以下、科学委員会)にて、遺産地域にシ
カが入ってきた際の対応を早い段階から議論していく必要性が示された。
・ 将来的にシカの生息域が遺産地域へ拡大した際、その動向と影響を早期に把
握し、影響低減策を速やかに実施できる体制を整える。
・ 関係機関が連携し、共通認識のもとにシカ対策の準備を進め、遺産地域の顕
著で普遍的な価値の保全を図る。
2.基本的な考え方
・ 遺産地域の顕著で普遍的な価値が損なわれることなく森林生態系を健全な
状態で維持することを目標として、予防的な観点から、遺産地域内において
監視体制を整備するとともに、遺産地域外も含めた広域的な対応の中で対策
を実施していく。
・ 遺産地域の急峻な地形や自然状況等から、遺産地域において低密度の状態で
あるシカを捕獲することは、限られた予算と労力を有効に活用する観点から
効果的・効率的な対策とは考えられず、特に遺産地域外での対策を強化する
ことが重要。
3.対象区域
・ 遺産地域を含む又は接する市町村区域(青森県西目屋村、鰺ヶ沢町、深浦町、
秋田県八峰町、能代市、藤里町)を本方針の主な対象区域とする。
・ その内、「遺産地域」を除く地域を「監視区域」とする。
・ 遺産地域及び監視区域を除く「青森・秋田県域」、隣接する「岩手県域」を
周辺地域とする。
4.実施内容
14
資料2-3
(1)遺産地域における取組み
1)シカ生息状況の把握
・ 自動撮影カメラを設置し、生息状況を監視する。なお、メス個体が撮影
された場合は、個体の定着状況や周辺植生の変化状況等を調査すること
を検討する
・ 巡視員、鳥獣保護員、関係機関の職員等による情報を収集する
・ ガイドや入山者、地域住民からの目撃情報を収集する
・ チェックシートを用いた調査を行い、生息状況等を把握する
・ 収集された目撃情報は、白神山地世界遺産センター(西目屋館)におい
て集約する
2)植生に関するモニタリングの実施
・ 既存の植生調査を基本として、将来的にシカの分布が遺産地域内に拡大
してきた際の影響を把握するため、植生の基礎的な情報を収集する
3)捕獲体制の構築
・ シカの専門家による講習会を開催し、巡視員、行政職員等のシカ対策に
係る知識・技術の向上を図る
・ シカが定着した場合に備えるために、遺産地域内での捕獲手法、体制等
を検討する
(2)監視区域における取組み
1)シカ生息状況の把握
・ 自動撮影カメラを設置し、生息状況を監視する
・ 巡視員、鳥獣保護員、関係機関の職員等による情報を収集する
・ ガイドや入山者、地域住民からの目撃情報を収集する
・ チェックシートを用いた調査を行い、生息状況等を把握する
・ 収集された目撃情報は、白神山地世界遺産センター(西目屋館)におい
て集約する
2)普及啓発
・ シカの生態やシカによる生態系への影響等について、インターネットや
パンフレット、シンポジウムの開催等を通じて地域住民等に普及啓発を
進め、シカ対策への理解と協力を働きかける
3)捕獲体制の構築
・ シカが定着した場合に備えるために、監視区域内での捕獲手法、体制等
を検討する
15
資料2-3
(3)周辺地域における取組みとの連携
1)青森県域
・ 次期特定鳥獣管理計画等に関する検討を行うためのニホンジカ管理対策
検討委員会を設置する【シカ管理の推進方向の合意形成】
・ シカの狩猟及び将来的に実施を予定しているシカ捕獲事業を効果的に実
施するため狩猟技術向上研修及び予察捕獲モデル事業を行う【捕獲体制
の強化】
・ 狩猟者の増加を図るため、狩猟免許試験日の増設、狩猟者新規開拓のた
めの取組を行う。【捕獲体制の強化】
・ シカ生息状況及び侵入・移動ルートを調査するため、センサーカメラの
設置や生息状況モニタリングを実施する【シカ生息状況の把握】
・ 県民(行政職員、猟友会等を含む)を対象として、目撃情報及び農林業
被害情報を収集する【シカ生息状況の把握】
・ 適確にシカの生息情報を把握するため、鳥獣保護管理員の研修を行う【シ
カ生息状況の把握】
・ PR イベントの実施及び各種メディアによるシカに関する基礎知識、被害
に関する危機意識の普及啓発を図る【普及啓発】
2)秋田県域
・ シカの生息状況、農林業被害発生状況等を調査し、平成 29 年度までに「第
二種特定鳥獣管理計画」を策定する【捕獲体制の強化】
・ シカの管理対策方針について検討するためのニホンジカ管理対策検討会
を開催する【捕獲体制の強化】
・ 「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」を開催し、若い狩猟者の確保を図
るための普及啓発を実施する【捕獲体制の強化】
・ これまでにニホンジカの目撃情報があった県内 13 市町村 42 地区におい
て、密度調査(目撃調査、糞塊調査、足跡調査等)を実施する【シカ生
息状況の把握】
・ 自然公園や繁殖の可能性の高い地区に監視カメラを設置し、重点監視体
制を整備する【シカ生息状況の把握】
・ 県民(行政職員、猟友会等を含む)を対象として、目撃情報及び農林被
害情報を収集する【シカ生息状況の把握】
・ シカの生態等の基礎知識や、被害対策に関する研修会を開催する【普及
啓発】
3) 岩手県域(シカに限らない鳥獣共通での対策を含む)
○目撃及び被害情報の共有【シカ生息状況の把握】
○県内担当部署との密接な情報交換の実施【捕獲体制の強化】
16
資料2-3
○シカ捕獲対策の強化【捕獲体制の強化】
<平成 27 年度捕獲目標(狩猟+有害捕獲+個体数調整):1万頭以上>
・捕獲による生息数管理
・早池峰山周辺地域におけるシカ監視員設置
・捕獲効果の高い春期に、市町村有害捕獲を集中的に実施するためのニホ
ンジカ有害捕獲強化期間を設定
・ 被害防止計画に基づく有害捕獲活動への支援
○生息状況調査手法の構築【シカ生息状況の把握】
○地域ぐるみの対策の強化【捕獲体制の強化】
・市町村や関係機関との被害状況の共有や被害防止対策を検討するための
岩手県鳥獣被害防止対策連絡会等を運営
・県内3箇所に重点地域を選定し、地域ぐるみの捕獲体制整備を支援
・セミナー等による野生鳥獣を寄せ付けない地域環境づくりの啓発
○市町村被害防止計画に基づく取組の推進【捕獲体制の強化】
・ 市町村協議会等による被害防止活動やわな導入、侵入防止柵設置等にか
かる経費を補助
・ シカ電気柵等整備に要する経費を補助
○被害防止対策を指導する人材の育成【捕獲体制の強化】
・地域ぐるみの被害防止活動を推進する指導者育成研修の開催
・侵入防止柵の現地技術実証
○農業者等に対する免許取得促進・定着【捕獲体制の強化】
・狩猟免許試験及び予備講習会の開催
・農業者への免許取得周知
・新規狩猟者の確保・定着を図るためのシンポジウム、スキルアップ研修
会の実施
・若手狩猟者による狩猟の普及啓発活動
※青森・秋田・岩手の3県で、定期的な検討会を実施
4)国有林
・ 東北森林管理局職員による局管内全域(東北5県内)におけるシカの影
響把握に係るチェックシートを用いた調査の実施【シカ生息状況の把握】
・ 早池峰山周辺地域のシカ生息状況等調査【シカ生息状況の把握】
・ 林道除雪による捕獲支援【捕獲体制の強化】
・ 東北森林管理局職員の鳥獣被害対策及び狩猟に関する知識・技術向上の
ための講習会の開催【捕獲体制の強化】
・ 森林鳥獣被害対策技術高度化実証事業への取組【捕獲体制の強化】
・ 被害防止対策協議会への積極的な参画による地域情報の収集、国有林の
17
資料2-3
生息・被害情報の提供及び地域ニーズの把握、地域と共同した対策への
取組【新たな捕獲技術の実証】
5.実施体制
・地域連絡会議(構成機関・オブザーバー機関)を中心に、科学委員会の助言
を得ながら実施する。
・各行政機関はシカ対策に関係する部局間で情報共有を密にし、連携を図りな
がら取り組みを進める。
・大学や研究機関等における取り組みとの連携を図る。
<役割分担>
対応
主担当
遺産地域内における対応 東北地方環境事務所
の事務局
遺産地域外における対応 青森県自然保護課
の事務局
秋田県自然保護課
副担当
東北森林管理局
市町村
※岩手県とも連携
6.その他
・対策方針は必要に応じて見直し、シカの分布状況にあわせて実施内容を検討
していく。
<対策方針のイメージ>
全県的な対応方針
連携
青森・秋田県域
岩手県域
監視区域
(隣接市町村域)
本方針対象区域
連携
遺産地域
シカの分布拡大
周辺地域
(青森・秋田・岩手県域)
18
資料2-4
森林におけるシカ被害対策について
平成27年7月
19
資料2-4
目
次
1 森林被害の現状について
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2 森林における鳥獣被害対策の体系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
3 森林整備事業におけるシカ被害対策について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
4 鳥獣被害防止総合対策交付金 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
5 森林・山村多面的機能発揮対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
6 鳥獣被害対策の技術開発の現状について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
7 国有林におけるシカ被害対策について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
(参 考)取組事例について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
20
1 森林被害の現状について
資料2-4
(1) シカ被害の現状
○ 平成25年度のシカやクマ等野生鳥獣による森林被害面積は、全国で約9千haで近年ほぼ横ばいで推移。
○ このうち、シカによる枝葉の食害や剥皮被害が全体の約8割を占め、深刻な状況。
○ シカの生息分布は1978年以降大きく拡大しており、この36年間で分布域を約2.5倍に拡大。全国の総メッシュ数に占める
ニホンジカの分布割合は約6割。
■主要な野生鳥獣による森林被害面積(平成25年度)
注:都道府県等からの報告による、民有林及び国有林の被害面積の合計
21
■ニホンジカ 全国生息分布メッシュ比較図
※環境省資料(平成27年4月)
資料2-4
(2) シカ個体数の見通し
○ シカは繁殖力が高く、メスジカは毎年妊娠するといわれている。捕獲しないと年率約20%で増加し、4~5年で個体数
は倍増。
○ 環境省の推計では、北海道を除く本州以南には平成24年度末で249万頭のシカが生息(北海道は約59万頭)。
○ 現在の捕獲率では、10年後(平成35年度)には402万頭と1.6倍に増加すると予測。
生息個体数
メスジカは2歳以降
毎年妊娠している。
捕獲しないと年率20%で
増加(4~5年で倍増)
■ 静岡県富士地域における齢別妊娠率
※ 静岡森林管理署シャープシューティング調査結果より作成
■ 統計処理による個体数推定(ニホンジカ(北海道を除く))
環境省資料(平成27年4月)
※1 ニホンジカの生息個体数について、平成25年8月に平成23年のニホンジカの
生息個体数は約261万頭と推定されたが、今回新たな方法で推定を行い、過去
の推定値も修正されている。
※2 北海道は、道内のシカの生息個体数を平成24年度(2012)約59万頭、平成25
年度(2013)56万頭と推定。
22
資料2-4
(3) シカによる影響・被害1
植栽木への食害
北海道
胆振地域
連続した枝葉の食害により盆栽状に
なったカラマツの植栽木
山梨県
富士山周辺
シカの剥皮によるウラジロモミ
植栽木の枯損
静岡県
富士山周辺
シカの食害を受け成林が見込めな
いヒノキ新植地
シカによる樹皮剝ぎ
北海道
知床
エゾシカによる広葉樹の樹皮食害
長野県
カラマツ人工林におけるシカの剥皮害
東信地域
滋賀県
霊仙山周辺
23
スギ人工林におけるシカの剥皮害
資料2-4
(4) シカによる影響・被害2
下層植生の衰退
神奈川県
丹沢地域
ヒノキ人工林におけるシカの食害
による下層植生の消失
三重県
雲出川上流域
天然林におけるシカの食害による
下層植生の消失(一部表層崩壊)
和歌山県
シカの食害によりミヤマクマザサが枯
死し、裸地化(防護柵内のみ植生が
残っている)
長崎県
護摩壇山周辺
シカの食害により下層植生が
アセビに単一化
食害による裸地化
福井県
嶺南地域
風衝地(以前はチシマザサ等が植生)に
高知県
おけるシカの食害による裸地化
三嶺周辺
24
対馬
シカ食害による地表流出
資料2-4
(5) シカによる影響・被害3
高知県香美市さおりが原周辺のシカ被害の推移
2003.8.10
2008.5.24
食害により下層植生の減少
や単純化が進む
緑豊かな下層植生
シカの忌避植物のみとなった下層植生
2009.5.31
食害が進み下層植生の消失、
立木の立枯れが顕著に
2009.7.24
高知県香美市
25
土砂の崩壊も発生→森林の
持つ国土保全機能の低下
資料2-4
(6) 狩猟者と鳥獣被害対策実施隊の現状
○ 狩猟者の減少、高齢化が急速に進む中、わな猟の免許所持者が増加している。
○ 鳥獣被害防止特措法に基づき捕獲、防護柵の設置等を実施する鳥獣被害対策実施隊を設置する市町村が増加して
いる。
○狩猟者の推移
○実施隊を設置する市町村数の推移
(都道府県からの報告による)
○鳥獣被害対策実施隊の概要
※ 非常勤の実施隊員の報酬や補償措置は、各市町村が条例で定める。
主なメリット措置
主として捕獲に従事する隊員
狩猟税は非課税
〈狩猟者(散弾銃等)16,500円→0円〉
民間の隊員(非常勤の公務員)
実施隊の活動経費
26
公務災害が適用
経費の8割が
特別交付税措置
2 森林における鳥獣被害対策の体系
資料2-4
(1)各省連携した抜本的な鳥獣捕獲強化対策
○ 環境省と農林水産省では、生態系や農林水産業等に深刻な被害を及ぼしているシカ、イノシシに対し、その生息頭数を
10年後(平成35年)までに半減することを目指す「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」を、平成25年12月に策定。
○ 捕獲目標達成に向けて、①鳥獣保護法見直しによる新制度導入や規制緩和等、都道府県等の捕獲活動の強化(環境省)、
②鳥獣被害防止特措法に基づく市町村等の捕獲活動の強化(農水省)等の捕獲事業を実施するとともに、捕獲従事者の育成・
確保、被害防除や生息環境管理等を併せて推進。
【抜本的な鳥獣捕獲強化対策 イメージ】
シカ・イノシシ
生息頭数(万)
413万頭
400
シカ
325万頭
200
北海道
: 64万頭
北海道以外*
:261万頭
特に、北海道以外のシカについて、
現状の捕獲数(27万頭)の2倍以上の捕獲
が必要
当面の捕獲目標
シカ・イノシシの生息頭数を10年後までに半減
【捕獲事業の強化】
【捕獲従事者の育成・確保】
○ 都道府県による個体数調整の強化
○事業者を認定する制度の創設
(H26鳥獣保護法改正)
(H26鳥獣保護法改正)
・管理のための捕獲事業の制度化
○鳥獣被害対策実施隊の設置促進
・上記事業における夜間銃猟の実施
○射撃場整備の推進
等
※ この他、被害防除や生息環境管理等
の関連施策を併せて実施
・緊急捕獲対策
・出口対策としての処理加工施設整備の推進 等
イノシシ*
88万頭
進捗状況を確認し、必要に
応じて目標を見直し
*環境省において推定(平成25年8月)。
推定値は随時新たなデータを活用し補正。
◎
約210万頭
○ 市町村による有害捕獲の強化
・ICT等を用いた捕獲技術の高度化
現状(平成23年度)
** 北海道は、独自の保護管理
計画における28年度目標の38
万頭を仮置き
5年後(平成30年度)
シカ**
約160万頭
イノシシ
約50万頭
10年後(平成35年度)
本対策については、「農林水産業・地域の活力創造プラン」(平成25年12月10日農林水産業・地域の活力創造
本部決定)に位置づけて推進
27
資料2-4
(2) 森林における鳥獣被害対策の体系
森林鳥獣被害対策技術高度化実証事業
(国有林)
27年度予算:2億円
治山事業(公共事業)
27年度予算:616億円の内数
26年度補正:31億円の内数
・治山施設の設置や荒廃森林の整備と一体
的に行う防護柵等の鳥獣被害防止施設等
の整備を支援
・国有林内のモデル地域において、新たな防除技術等を効果
的に組み合わせた対策の実証等を実施
森林整備事業(公共事業)
27年度予算:1,250億円の内数
26年度補正:74億円の内数
・森林整備と一体的に行う防護柵等の鳥獣害防止施設
等の整備に加え、シカ等の捕獲・処分等を広域的・面的
に実施する取組を支援
鳥獣被害防止総合対策交付金
27年度予算:95億円
26年度補正:20億円
・鳥獣被害対策実施隊による捕獲等地域ぐるみの被
害防止活動や侵入防止柵の整備等の鳥獣被害防
止のための取組に支援
・地域の指導者や被害対策の中核となるコーディ
ネーター等人材育成に支援
〇森林・林業再生基盤づくり交付金(27年度予算:27億円の内数)
〇森林・山村多面的機能発揮対策(27年度予算:25億円の内数)
都道府県、市町村等が被害の状況を勘案し、地域の実情に応じて行う被害防止対策に支援
地域住民、森林所有者等が協力して実施する里山林の保全等(鳥獣害防止柵の設置・修繕等を含む)
について支援
28
3 森林整備事業によるシカ被害対策
資料2-4
森林整備事業では、
○ 森林所有者等が、シカによる食害防止のため、森林施業と一体的に実施する侵入防止柵や獣害防止資材
の設置、忌避剤の散布を支援しています。
○ 市町村等の公的主体が、シカの食害による被害森林で行う、餌により誘引した上で実施するわなや銃によ
る捕獲(誘引捕獲)等を支援しています。
国有林
民有林
シャープシューティングなど
先進的な事業も実施
囲いわな等による
シカの誘引捕獲
植栽木を保護する獣害防止資材
囲いわな等による
シカの捕獲や侵入防止柵
を設置
ドロップネットによる
シカの誘引捕獲
新植地での
パッチディフェンス
地元の協議会等で調
整のうえ実施
農地等
農業被害対策
(侵入防止柵等や巻狩等による駆除)
囲いわなによるシカの捕獲
29
総合的なシカ被害対策における民有林の取組
資料2-4
○ 森林整備事業のうち環境林整備事業では、シカの誘引捕獲、通常の森林整備事業より高度な
シカの食害を防止するための施設整備等を支援しています。
○ 市町村が実施する場合は、経費の68%を実質的に補助します(更に市町村負担額の8割が特別交付税の
対象)。
(シカの誘引捕獲等に対する支援内容)
支援2:鳥獣害防止施設等整備
支援1:誘引捕獲
■ 捕獲場所の整備
・ シャープシューティング等の
実施に当たりシカを誘引するた
めの給餌施設の整備
・ ドロップネットや囲いわな等のわ
な施設の整備
■ 捕獲・処分
被害森林における誘引等によ
る効率的な捕獲と捕獲個体の埋
設処分
■ 樹皮防御ネット整備
単木単位で食害から守るための金網
巻等
■ 食害抵抗性柵整備
パッチディフェンス(小さな防護柵をモ
ザイク状に多数設置)等
■ 食害監視施設整備
シカ等の行動を把握するための自動
撮影カメラ等の器材設置や施設整備
支援要件
■ 主な事業主体(国と県を合わ
せた実質的な補助水準)
・ 都道府県(51%)
・ 市町村(68%)
・ 森林組合等(68%)
※ 市 町 村 負 担 額 の 80 % が
特別交付税の対象
■ 森林所有者等との協定
■ 10年間は皆伐禁止
■ 対象地の面積0.1ha以上
自動撮影
カメラ
モニター
餌
餌
シャープシューティング
パッチディフェンス
30
監視施設整備
4 鳥獣被害防止総合対策交付金
資料2-4
○ 鳥獣被害防止特措法の主旨を受けて、地域の鳥獣被害対策の取組を総合的かつ効果的に推進するため、平成20年度に鳥獣害
防止のための事業を創設し、市町村が作成した被害防止計画に基づく地域ぐるみの総合的な取組等を支援(森林も活用可能)。
【平成27年度予算額
9,500百万円】
ハード対策
【事業内容】
○ 侵入防止柵の設置費用
○ 捕獲鳥獣を食肉利用するための処理加工施設 等
○捕獲技術高度化施設(射撃場)
地域協議会、地域協議会の構成員
【事業実施主体】
処理加工施設
ソフト対策
【事業内容】
○鳥獣被害対策実施隊等による地域ぐるみの被害防止活動
捕獲を含めたサルの総合対策、発信機を活用した生息調査、捕獲機材の導入、鳥獣の捕獲・追い払い、放任果樹の除去、
緩衝帯の整備、捕獲に関する専門家の育成支援、ICT等を用いた被害軽減に確実に結びつく新技術実証 等
○捕獲活動経費の直接支援
○都市部等の人材を活用した取組など、鳥獣被害対策実施隊の体制強化に向けた被害防止活動
○都道府県が実施する広域捕獲活動、新技術実証活動等
○鳥獣被害防止活動の地域リーダーや被害対策の中核となるコーディネーターの研修 等
【事業実施主体】
森林での
囲いわなの導入
森林での鳥獣の捕獲活動
地域協議会、民間団体等
スマートセンサーによる捕獲技術実証
補助率
【ハード対策】1/2以内(条件不利地域 55/100、沖縄2/3以内)
※侵入防止柵の自力施工を行う場合、資材費への定額補助が可能
【ソフト対策】1/2以内
※新規地区や実施隊、民間団体の取組は、市町村(1団体)当たり200万円等まで定額補助
※ICT等を用いた新技術実証等高度な対策への取組は、市町村当たり原則100万円までを定額補助
※捕獲活動経費の直接支援については、獣種等に応じて定額補助(捕獲1頭当たり8,000円以内等)
31
5 森林・山村多面的機能発揮対策
資料2-4
○ 地域住民、森林所有者、自伐林家等が協力して実施する里山林の保全、森林資源の利活用、森林環境教
育・研修活動など、以下の取組を支援。
・補助率 : 定額 ・1活動組織当たりの交付上限額 : 500万円
〔事業の内容〕
【平成27年度予算額 2,500(3,000)百万円】
地域協議会:都道府県、市町村、学識経験者、関係団体等で構成
国
交付金の管理、活動組織の持続的な体制を支援(森林のマッチング、安全研修等の実施、資機材貸与等)
【交付金】
活動組織:地域住民、森林所有者、自伐林家等で構成
右記の活動に対し、
定額で助成
※ このほか、森林資源利
用タイプ、教育・研修タイプ
などの活動にも支援
※ 地域環境保全タイプ・森林機能強化タイプ
で鳥獣害防止柵の設置・補修が可能
森林機能強化タイプ
地域環境保全タイプ
里山林景観を維持する
ための活動
(16万円/ha)
侵入竹の
伐採・除去活動
(38万円/ha)
路網の補修・機
能強化等
(1千円/m)
鳥獣害防止柵の
設置・補修等
(1千円/m)
機材及び資材の整備: 上記活動の実施に必要な機材及び資材については、1/2以内で助成
32
6 鳥獣被害対策の技術開発の現状について
資料2-4
○ 国や地方公共団体の試験研究機関、森林組合、民間企業等により、様々な技術が開発されつつある。
○ パッチディフェンス
造林地内に小規模面積の柵を
点在させ、裸地における森林再生
を行う技術。
○ ドロップネット
空中に網を張り、捕獲したい
動物が網の下に来た時に網を落
として捕獲するワナ。
○ セルフロックスタンチョン
下部にある餌を食べるために首
を下げると自動的にロックされて
頭部がぬけなくなるワナ。
写真:(国研)森林総合研究所提供
○ 大型囲いわな
大量のシカの捕獲を目的にした
囲いわな。遠隔操作システムと組
み合わせることで捕獲率の向上、
人的コスト削減が可能。
○ 移動式囲いわな
従来の囲いわなよりも軽量な資
材の利用により移動運搬や人力
での組み立てが可能な囲いわ
な。遠隔操作システムと組み合わ
せることで捕獲率の向上、人的コ
スト削減が可能。
33
○ 誘引狙撃
野生のシカを一時的に餌付けを
した上で、銃器によって捕獲する
技術。
資料2-4
○ 実証事業により、全国7箇所(平成27年度)で、森林におけるシカの捕獲技術の実証を実施。
森林鳥獣被害対策技術高度化実証事業(H26・27年度)
北海道白老町、苫小牧市(胆振東部森林管理署) H27年度
・GPSによる追跡調査
・簡易移動式囲いわなによる効率的な捕獲技術
長野県伊那市(南信森林管理署) H27年度
・パッチディフェンスによる侵入防護
・誘引狙撃、囲いわなによる効率的な捕獲技術
熊本県高森町(熊本森林管理署)、大分県竹田市、
佐伯市(大分森林管理署)、宮崎県高千穂町(宮崎
北部森林管理署) H26、27年度
・自動撮影カメラによるモニタリング
・簡易移動式わな(網はこわな、囲いわな(ICTゲー
ト)、セルフロックスタンチョン)、ドロップネット、誘引
狙撃による効率的な捕獲技術
北海道新ひだか町(日高南部森林管理署)
H26年度
・GPSによる追跡調査
・簡易移動式囲いわなによる効率的な捕獲技
術
岩手県大船渡市、陸前高田市外(三陸中部森林管理
署) H26、27年度
・GPSによる追跡調査
・簡易移動式囲いわな(ICTゲート)による効率的な
捕獲技術
栃木県日光市(日光森林管理署) H26、27年度
・GPSによる追跡調査
・パッチディフェンスによる侵入防護
・誘引狙撃やドロップネット、くくりわなによる効率的
な捕獲技術
三重県大台町(三重森林管理署)H26、27年度
高知県香美市(高知中部森林管理署)H26、27年度
・自動撮影カメラによるモニタリング
・簡易移動式わな(網はこわな、囲いわな(ICTゲート)、セ
ルフロックスタンチョン、)、誘引狙撃による効率的な捕獲
技術
34
・自動撮影カメラによるモニタリング
・誘引狙撃やドロップネット、くくりわなによる効率的な
捕獲技術
7 国有林におけるシカ被害対策について
資料2-4
国有林におけるシカ被害対策の強化
①地域における連携体制の整備、②生息状況・被害状況等のモニタリング、③個体数管理 等の被害防止対策の推進
〔地域連携推進等対策のうち野生鳥獣との共存に向けた生息環境〕
① 連携体制の整備
② モニタリング
シカの行動圏等を考慮した広域エリアにおいて、地方公共団体や環境
省等関係行政機関や猟友会等と連携し協議会を設置。各機関の取組の
有機的な連携による効率的・効果的な対策を推進。
被害対策を効果的に実施するための、シカの生息・分布
調査、被害調査を実施
③ 被害防止対策
モニタリングに基づき、括りワナ・囲いワナ等を用いた捕獲、猟友会と連携した
駆除等による特定鳥獣保護管理計画の目標個体数への誘導、防護柵等の設置
による植生保護を関係者との連携により実施。
平成26年度から、国有林内のモデル地域において、様々な新技術を組み合わ
せた実証事業を実施。また、捕獲の円滑化に資する入林手続の簡素化を検討中。
国有林におけるシカ捕獲頭数の推移
餌付けされたシカ
給餌による誘引狙撃
15000
11230
10000
5000
836
(頭)
0
H21
H25
※4年間で捕獲頭数は13倍に増加!
職員による括りワナの設置
囲いワナによる捕獲
☆ 国民の共通財産(国有財産)の適切な保全管理を通じた公益 的機能の維持増進、地域の振興
☆ 積極的な駆除による地域における農林業被害の軽減・防止への貢献
(特定鳥獣保護管理計画等の目標達成)
35
資料2-4
入林手続の簡素化(有害鳥獣捕獲・狩猟)
・野生鳥獣の捕獲を目的として国有林に入林する際の手続を簡素化する方向で検討中。
・申請回数の削減、入林届の提出方法や入手方法の多様化、入林者の安全性の確保等、入林者の負担を軽減
しつつ安全にも配慮した手続に改正を予定(平成27年度)。
現行
入
林
手
続
安
全
確
保
対
策
改正案
郵送・手交
郵送
+
手交
入林の都度申請
一度の申請で一定期間、複
数回の入林が可能
(申請回数の削減)
(分かりやすい様式)
(入手方法の多様化)
届出・交付
メール
FAX
(入林者のメリット)
(届出方法等の多様化)
事務処理
局・署で申請様式が
様々
申請様式を統一し局HPで公
開。市町村等の窓口での配
付を要請。
立入禁止
区域図
局・署で入林届を提
出した方にのみ交付
局・署で 局HPで 市町村等の
+ 公開 + 窓口での配 (入手方法の多様化)
交付
付を要請
銃使用の場合、入林者の車両
に注意看板を掲示
その他
地方公共団体等
(入林者の安全確保)
入林届の申請状況をHPで公開
地方公共団体等専
用の入林届
申請様式を統一し局HPで公
開。
36
(分かりやすい様式)
(様式入手方法の多様化)
資料2-4
(参考) シカ対策の取組事例
37
資料2-4
森林整備事業におけるシカ被害対策の取組
北海道(新得町)
○ 平成26年度に北海道新得町で、森林整備事業(環境林整備事業) によりシカの誘引捕獲を実施。
○ 町が事業主体となり、(株)ドリームヒルトムラウシに委託し実施。エゾシカの越冬地になっている郊外の鳥獣保護区
内の森林に、囲いわなを設置して捕獲を実施。
○ 20日間※で6頭を捕獲。事業費約76万円のうち、国と北海道から約52万円(68%相当)を助成。
※事業着手に遅れが生じたため
●位置図
③追い込まれたシカ
捕獲したシカは食肉として有効利用
北海道
新得町
誘引
●事業費内訳
費 目
委託料
(生息調査)
③
金額(円)
693,639
追込み
①
21,879
(わな設置)※
403,740
(餌やり・捕獲)
89,425
えさ代
18,468
資材費※
35,965
除雪費
13,716
事業費
捕獲
②
②囲いわな全景
囲いわなは群れでシカを捕獲
餌やり
761,788
※単独事業で引き続き利用したので撤去な
し。資材は町所有物を貸与。
延長63.6mと小型で設置しやすい
38
①樹皮剥ぎを受けた人工林
資料2-4
治山事業による獣害(シカ)対策の取組
福井県(若狭町)
cm
20
金網
被害前(2008.8)
被害後(2011.8)
台座
金網工法断面図
施工状況
○所在場所
福井県三方上中郡若狭町白屋地区
○施設・工法の概要
被害面積6.0ha、丸太筋工4,490m、植生マット+獣害防止金網工
3,700m2
○解説(要約)
福井県南西部に位置する若狭町白屋地区のロクロ山において、2008年頃ま
ではカヤの植生地であったが、2011年頃にはシカの食害により植生が失わ
れ、土壌侵食が進行。
このため、2012年から「奥地保安林保全緊急対策事業」を開始し、2014年10
月に一部完了。
降雪前の11月中旬に確認したところ、シカの食害の影響が軽減され緑化植
物の種子が定着・生育していることを確認。
一部完了状況(2014.10)
39
資料2-4
富士山国有林におけるシャープシューティングの取組
静岡県(富士宮市)
富士山国有林では、平成23年度から、「富士宮市鳥獣被害防止対策協議会」を中心に、森林管理署、研究者、
捕獲技術者、給餌者、地元猟友会といった関係者が明確な役割分担する体制を構築した上で、ニホンジカの
シャープシューティング※(現場条件に応じて他手法も組合せ)を実施。
概要
実施体制
研究者
(静岡県森林・林業研究センター、自然環境
研究センター、(国研)森林総研)
静岡森林管理署
<シャープシューティングとは>
単に餌付けと狙撃を組み合わせた方法ではなく、一定
レベル以上の技量を有する射手、動物の行動をコント
ロールするための給餌、警戒心の強いシカ個体の出現
予防等の体制を備えた捕獲手法。
富士宮市鳥獣被害防止対策協議会
捕獲技術者
(NPO法人若葉)
(県、富士宮市、猟友会、森組ほか)
自動撮影
カメラ
射手
実施結果
射手 実施日数 捕獲頭数
備
平成23年度
2名
6日間
73頭
初の試行
平成24年度
2名
12日間
199頭
H23のエリアから変更
平成25年度
2名
15日間
177頭
H24と同エリアで実施
平成26年度
2名
10日間
231頭
H25と同エリアで実施
43日間
680頭
平均:15.8頭/日
合
計
(イメージ)
考
◎ 協議会を中心として関係者が連携する体制が有効
に機能(「チーム富士宮」)。
◎ 巻き狩りに比べて捕獲効率が良い一方で、捕獲前の
給餌等に伴う準備期間や、捕獲当日の捕獲個体運搬
や安全管理のための人員等が必要。
捕獲効率は11.6頭/人・日(射手2名)で過去の同地域における
巻き狩りの約48倍に相当
◎ ただし、警戒心の強いシカ個体を作らないという点
で、巻き狩りとは継続的捕獲効率に大きな違い。
40
資料2-4
パッチディフェンスによるシカ対策の取組
三重県(宮川森林組合)
○ 宮川森林組合では、シカによる苗木の被害が拡大する中、造林地をパッチ状に柵で囲うパッチディフェンスにより効
果的なシカ被害対策を実施している。柵により造林地全体を囲う方法に比べ導入コストはかかりましになるが(約2倍)、
メンテナンスフリーに近い維持管理や、倒木等により柵が破損してもシカ被害が造林地全域に及ばないなどリスク分散
上でも効果が得られている。
造林地へのパッチディフェンスの導入
(平成23年11月撮影)
パッチディフェンス内の林床植生の繁
茂状況(平成26年5月撮影)
パッチディフェンスの構造
※小規模に閉ざされた檻のような柵内へはあえて入
ろうとしないシカの特徴を活かし、1辺10m程度の方
形形の構造を採用。
41
資料2-4
エリアごとに適正な保護管理を実施
神奈川県
○ 神奈川県では、平成15年から「神奈川県ニホンジカ保護管理計画」を策定し、県内を大きく3つに分け、エリアに
適した取組を実施。特に、メスジカを中心にした管理捕獲や狩猟を推進し、継続して捕獲している場所では生息密度
の低下が見られるなど一定の成果。平成24年度からは、①間伐などの森林整備を行った場所でのシカ個体数調整、
②山頂部などこれまで捕獲が進まなかった場所での捕獲の実施等強化。
資料:ニホンジカのこと、もっとしってください(神奈川県)
42
資料2-4
チェックシートによるシカ被害の広域評価
兵庫県
○ 兵庫県では、シカによる森林生態系被害を明らかにするため、チェックシートを用いた簡易な植生調査法
による広域調査により、シカによる下層植生の衰退状況や土壌侵食被害状況を評価し、シカ対策に役立てて
いる。
シカの食害による下層植生の衰退度の推移(2006→2010)
シカによる森林植生衰退状況調査票
※低木層の植被率とシカの食痕の有無により衰退度を6段階に判定
資料:兵庫県におけるニホンジカによる森林生態系被害の把握と保全技術(2012年)
43
資料2-4
ニホンジカ誘導ネットによる新たなわな捕獲技術の取組
長野県
○ 長野県では、東信森林管理署、環境省長野自然環境事務所、浅間・湯の丸山麓有害鳥獣対策広域連
絡協議会と共同で、獣道をふさぎ、ニホンジカを誘導するネットを張るとともに、開口部へわなを集中的に設
置し、効率的に捕獲する取組を実施した。
○捕獲の効果
▶ 林道等の近くに設置したわなにニホンジカを誘導・捕獲すること
で見廻り及び個体の回収が容易になった。
▶ ネット設置後、誘導されたシカが必ず開口部を通るようになり、
同じ場所で連続して捕獲が可能となった。
▶ 誘導されたシカを確実に捕獲するため、開口部にわなを集中的に
設置し、捕獲効率が約3倍向上した。
○課題
▶ 誘導ネットによって、カモシカ、ツキノワグマなどの錯誤捕獲
が発生したため、ネットと組み合わせた囲いわなの設置及びゲー
トの開発が課題となった。
項
捕
獲
鳥
獣
目
ネット設置前
(H24.5 月~7 月)
90 日間
ネット設置後
(H24.10.31~12.6) 増 減
45 日間
くくりわな設置数
15
23
8
ニホンジカ
4
10
6
イノシシ
1
1
0
カモシカ(放獣)
1
2
1
ツキノワグマ(放獣)
0
1
1
ニホンジカ捕獲効率
4 頭/(90 日×15 個) 10 頭/(45 日×23 個) B/A
=0.002963(A)
=0.009662(B)
=3.26
ネット設置前後の捕獲状況の比較
44
シカ誘導ネットの配置図(わな23個設置)
資料2-4
建設業者等が取り組むシカ捕獲事業
北海道
○ 平成26年度に北海道森林管理局管内の森林管理署等が発注したエゾジカの捕獲事業に7社の建設業者
等が受注。
平成26年度に建設業者等が受注したシ
カ捕獲事業実績
C社は、冬期の事業を確保するため、シカ捕獲事業を受注し、
国有林において、自社が所有する重機を用い囲いわなを設置
し、シカを捕獲するとともに、捕獲したシカを養鹿するなど、シカを
活用した事業展開を進めている。
大型囲いわなによる捕獲
作業員によるシカの誘導
45
契約者名
捕獲方法
捕獲頭数
A社
囲いわな
77
B社
囲いわな
31
C社
囲いわな
106
D社
囲いわな
19
E社
誘引狙撃
2
F社
誘引狙撃
6
G社
誘引狙撃
2
資料:北海道森林管理局業務資料
Fly UP