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「労働協約書」の解約及び新たな「労働協約書」
「労働協約書」の解約及び新たな「労働協約書」の提案について(平成 25 年3月 29 日) (交渉内容) (組合) 2012 年 12 月 25 日付で病院局より提案・通知された「労働協約書」の解約及び新たな「労 働協約書」の提案についてであるが、市従は、2009 年 4 月に病院局と労働協約書を締結し、 勤務労働条件事項については、労使双方が労働協約を遵守して交渉・合意を行っており、現 行の労働協約に基づく労使関係について労使双方共に何ら問題はなく現在に至っている。 また、この間の交渉において市従は、今般の病院局からの「大阪市労使関係に関する条例」 の施行を理由とした解約・終結の提案については、合理性はなく、納得できる明確な理由は ないことを指摘してきたところである。 あらためて労働協約について病院局の認識を質すとともに解約の必要性について明らか にされたい。 (局) ただいま委員長より、労働協約の認識と解約の必要性についての説明を求められたとこ ろである。 労働協約については、勤務労働条件等に関わる事項を、労使交渉等に基づき、書面にお いて署名捺印したものであり、労使双方で確認してきたものであることは認識している。 次に、労働協約書を解約する必要性だが、全市的に「職員団体及び労働組合との交渉等 に関するガイドライン」に則り労使関係の適正化に取り組んできたところであるが、一部の 労働組合において不適正な事案が明らかになり、市民の信頼を大きく失墜させる事態を招い た状況があった。このような状況を踏まえ、労使関係の適正化に関する取組みを厳格化しよ り強く個々の職員に意識させるとともに、透明性の確保を図り、責任をもって取組みを進め るため、昨年の 8 月に「大阪市労使関係に関する条例」が施行されてきた。 病院局として、このような状況を踏まえ全市的な取り扱いとして、昨年の 11 月 1 日に便 宜供与の廃止をするなどの協約の改訂を申し入れ、11 月 27 日の貴労組からの交渉申入れに 基づき、12 月 19 日に交渉を行い、12 月 25 日に「労働協約書」の解約及び新たな「労働協 約書」について提案させていただいたところである。 当局としては、労使関係の健全化に向けた取り組みを、本市と労働組合全体の問題とし て考えて行く必要性から、提案した内容で何卒ご理解を賜りたい。 (組合) ただ今、病院局より、これまでの労使における労働協約についての認識や労働協約書の解 約の必要性について考え方が示されたところであるが、病院局としてこれまでの労働協約書 及び労使協定書が労使交渉により、双方が合意・確認、記名押印した書面であることを十分 認識しているとのことであれば、地方公営企業労働関係法第8条を踏まえ「大阪市労使関係 に関する条例」施行以前に、労使合意を大前提に労使が対等の立場で交渉を行うべきであ ると考える。 また、労働協約書を解約する必要性について述べられたが、市従は、これまで、「ながら 条例」の改正以降、労使関係の透明性を図るとともに組合活動について合法的かつ適正に進 めてきている。 市従は、労働組合法に基づく労働組合であり、組合員の生活と権利を守ることはもとより、 大阪市に働く労働者の立場で地域・市民福祉の向上と市政の発展に寄与することを第一義に 労働協約・労使協定書に基づき問題なく組合活動を進めてきたところである。 また、市従は、市側との「労働協約書」の解約及び「新たな労働協約書」の締結について の交渉の際、「大阪市労使関係に関する条例」に基づく「新たな労働協約書」を締結する合 理性と市従が納得できる理由はなく労使合意できないと表明しており、このような状況を 踏まえ、病院局から提案されている「新たな労働協約書」の締結には合意できる状況にはな いことをこの間の交渉で指摘してきているところである。 したがって、「大阪市労使関係に関する条例」に基づく「新たな労働協約書の締結」につ いては、合意することはできず、労使合意のないまま、労働協約書が一方的に解約されるこ とは、断じて容認できるものではないことをあらためて表明しておく。 市従は、憲法、労働組合法、地方公営企業労働関係法で保障された権利を労働協約に則り、 組合活動を推進してきていることから、「新たな労働協約書の締結」については、労使の交 渉合意が大前提であり、「大阪市労使関係に関する条例」に基づく提案では、交渉に幅がな く結果ありきの交渉となっており、労使対等の立場での交渉ではないと考えるが、病院局の 考え方を示されたい。 (局) 病院局としては、「新たな労働協約書の締結」については、この間申し上げてきていると おり、労使の交渉合意が大前提であると認識している。 今後とも、勤務労働条件等の交渉事項に関する交渉については、「大阪市労使関係に関す る条例」に基づき、誠意をもって交渉を実施してまいりたいと考えているのでよろしくお願 いしたい。 (組合) ただ今、病院局から「新たな労働協約書の締結」については、労使の交渉合意が大前提で あり、勤務労働条件等の交渉事項に関する交渉については、 「大阪市労使関係に関する条例」 に基づき、交渉するとの考え方が示されたが、勤務労働条件の交渉事項については、誠意を 持って交渉することは当然のことである。 しかし、現在の労使関係は、社会通念に照らしても異常な事態であると言わざるを得ず、 「大阪市労使関係に関する条例」施行以降の病院局の対応は、労使関係に大きな影響を来し ており、今後、正常な労使関係を構築し、労使対等の立場において交渉・協議を行うべきで あると考えている。 一方、市従は、この間、医療・保健・福祉の分野において地域協働による健康づくり・ま ちづくりの実践に向け、組織の総力を挙げて現業職場活性化運動に取り組んできているとこ ろであり、病院に働く組合員は、市民・利用者の視点に立った「質の高い公共サービス」の 提供と「職の確立」に向けて、日々業務を推進してきているところである。 また、市従は、第一義に市民の生命と健康を守り、安心で安全な医療を提供するため、組 合員が「働きがい・やりがい」を持って業務に精励できる職場体制の確立に向け、労使間で 協議できる関係づくりが必要と考えている。 今後、良好な労使関係づくりに向け、市従としては、労働協約書の解約の取り扱いについ て引き続きの交渉及び病院局の誠意ある対応を求めつつ現行の「労働協約書」を解約し、 「新 たな労働協約書」を締結することについては合意することはできないと考えている。 しかし、「労働協約書」を解約することになると無協約となり、労使紛争に繋がりかねな い状況となることから、現在、提案されている労働協約書の解約期日以降の労使間の取り扱 いとして労働組合法・地方公営企業労働関係法の定めによる労使関係の基本的な事項や団体 交渉の範囲等について労使で確認すべく過日25日に申し入れを行ってきたところであるが 本日、病院局の考え方を明らかにされたい。 (局) 貴労組より3月 25 日に「労働協約書」の解約及び新たな「労働協約書」の提案に伴う申 し入れ」を受けたところであるが、病院局としても、「労働組合法」・「地方公営企業等の労 働関係に関する法律」等、関係法令を遵守することは当然のことであると考えており、労使 で確認すべき事項については、本日、確認することとし、書面にて記名押印のうえ確認した いと考えている。 (組合) ただ今、病院局より市従の申し入れに対して労使の確認事項として記名押印のうえ書面締 結するとの考え方が示されたところであり、市従として労使確認事項について記名押印、書 面締結することとしたい。本日、労使双方が締結する書面は、労働協約と同等の効力を有す る書面であり、今後、この確認事項に基づき労使交渉を行うことを確認しておく。 なお、「労働協約書」の解約及び新たな「労働協約書」の提案に対する病院労組と病院局 との交渉についてであるが、病院労組が大阪府労働委員会への不当労働行為の救済申し立て を行っていることを聞き及んでいる。大阪府労働委員会が救済命令を発した場合は、市従も 同様に取り扱うよう要請しておく。 (局) 今後も引き続き、誠意をもって協議・交渉してまいりたいと考えていますので、よろしく お願いする。