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どう向き合う? 放射線科とAi

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どう向き合う? 放射線科とAi
Special
Talk
海堂 尊×中島康雄
スト版
ダイジェ
文は
対談の全 号に掲載!
月
RadFan4
海堂 尊
どう向き合う? 放射線科とAi
~社会が求める死因究明制度~
(Takeru Kaido)
1961年生まれ。医学博士。
外科医を経て現在は病理医。
2006年『チーム・バチスタの
栄光』
(宝島社)
の第4回「この
ミステリーがすごい!」大賞受賞
により作家デビュー。
中島康雄
(Yasuo Nakajima)
1952年生まれ。医学博士。聖
マリアンナ医科大学医学部医
学科教授。
日本放射線科専門
医会・医会理事長。専門領域
はI
VR、
救急・胸部・乳腺画像
診断。
医療事故調査委員会、裁判員制度など、死因究明に関わる社会制度が風雲急を告げる動きを見せている。
社会の求めるAi(Autopsy Imaging/死亡時画像診断)に対して、放射線科はこれからどう向き合っていくべきなのか。
JRC2009を目前に控えた某日、中島康雄先生と海堂 尊先生に、
放射線科とAiを取り巻く複雑な状況について、鋭く語っていただいた。
放射線科がいま
Aiを推進することの意味
海堂 「Ai導入は必須」
という社会的
な認識が高まってきています。Ai導
入は放射線科医がハンドリングするの
が妥当であると思いますが、
いかがで
しょう。
中島 司法的な死因究明という立場
に立つと、放射線科医、病理医、法医
が関与する
「Aiセンター」の設立が非
常に良い方法だと思います。
しかし、診
断件数が多すぎて病院放射線科医が
疲弊している現状において、
どこまでが
放射線科医の業務なのかという問題
があります。
これからは、検査の入り口
管理を行うためにも、画像診断を集中
化して集中的に放射線科医を置く必
要があると考えています。
海堂 日本医学放射線学会(以下、
日医放)が検査適応を適正化して頂け
ば、
その問題は解決しますよね。Aiとい
う画像診断の発生する業務量の膨大
さから考えると、
日医放が望むグランドデ
ザインを提示していく必要があると思う
んです。法医学会や病理学会が「Ai
は解剖の補助検査である、解剖ほど
有用ではない」
というスタンスでシステム
を構築しようとしています。3年後を見
据えると、今ここで明瞭に「日医放が
Aiに積極的に推進する」
と表明しな
いと、経済資源のぶんどり合戦が終
わったあとで業務だけが押し付けられ
てしまいます。
中島 そのためには、
まず法医・病理
とのディスカッションが必要でしょう。
そし
て、法医・病理を含めたAi認定医制度
や教育システムを作り上げたいと考え
ています。
海堂 日本放射線科専門医会のAi
ワーキンググループの立ち上げによっ
て、
ようやく法医・病理と対等に話し合
う場が設けられました。
でも、
もっと積極
的に踏み込んでいかないと。法医学
会は会員に向けて「死因究明医療セ
ンター」を作ってもらおうというメッセー
ジを発信しています。
なぜか「医療」
と
いう言葉があって、医療に死因究明も
担ってもらおうという企図を感じます。
医療費を出せってことなんです。
中島 Aiセンターのモデルケースはす
でにできていますから。
その運用を日医
放も含めて踏み込んでいけばいいの
ではないでしょうか。
海堂 Aiセンターを日医放のモデル
ケースとして後押しするという動きはあり
ましたか。
中島 いや、
ないと思います。
海堂 そうなるとAiセンターは形骸化
し解剖関連のほうがメインというスタン
2
スができている。私は各地で放射線科
の先生方の前で講演してきました。い
つも言われることは、
「Aiの導入にあ
たって費用を付けてほしい」
ということ
です。解剖メインの人たちに任せると、
解剖費の上乗せという形で済まされて
Aiに費用が付かなくなってしまいます。
Aiを医療のエンドポイントに
据えるために
中島 認定医師制度や教育システム
をクリアした人ならば法医の先生でも
Aiを使ってもいいと考えています。
海堂 私が言いたいのは「医療と司
法の分離」
ということ。Aiを医療のエン
ドポイントとして最終判断をして、解明
できなければ解剖へ渡す、
というAiが
上流に立つ考え方なんです。今まで
の「検死→解剖」
という流れを「検死
→Ai→解剖」
と変え、一般臨床医が診
断して困ったものを放射線科医がコン
サルトする枠組みを作ればいい。法医
の先生よりも一般の臨床医の先生に
協力してもらうほうが教育は楽です。認
定医制度についても対象を一般医に
するんです。臨床の先生とコンタクトを
取ることで診断比率のアップに繋がる
んですよ。
中島 なるほど! 一般の臨床医の協
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