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1992年夏号 - 一般財団法人住総研
、 ザ , 喝 リ ト 一、 , , 、 -- - 6 喝守 、 y d 岨 4 J J J j ' J p A4 th EJ ,小 人ツ J九 -.、 7、 ↓・一 、 ・ 、 一.・ 何回 白 千 j lCEil Fo( 下 r t i c r に r ¥ ? ? Y G z f R 5 5 3 5 5 T f G 2 一 ぐ 号 ﹀ z 皇 s z c ﹃ ,シ ・ ー、t 、, 4、 L 7---u- 、 〆 ウ J e -- - j 、 p. - 、J 之 1i 4 ﹁/ , 、、 J t J ,一 三 一 、人 一 Y43v?/ -J j. 司 、 ‘ 、 ,、 一 司 ・3 、 で供十一 一 町一 一 二一 一 戸、 、一 . 、. 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二/ノ公約の子し坊となる l i 11 : o たつの肘一房がある。廷に、この町一貯に持する形でいくつかの小部 ド/古1尽にfl'tみ上げられたたくさんの変。 3 t\<~ 4e i i l ' I L 5# : * 7 ' J、 尽 屋が並んでいるが、これらは女と子供述の部屋である。部躍の入 leCI共 有 領i草 口には篠状の目隠しが下げられている。稀に外勝一一に小さい孔が山手 たれる場合もあるが、外光は主に部屋の隅部に設けられたトヴブ ライトから探られる。呉様なのは部屋の喰に沿って積み重ねられ これらは嫁入りの際の持参金に相当するもので、多いほど格式の 2台所 f/エントランスホール。 た移しい数の査で、薄暗がりの中で不気味な光沢を放っている。 高い 永から嫁いだことになる。居室に附属して小部屋があるが、 ここには Y字 型 の 丸 太 が 珪 に 立 て か け て あ り 、 こ れ に 刻 ま れ た 足 掛リを伝って展段に上がることができる。尾上はん求心斎に煩わされ ることなく穀物を干すことのできる絡好の場所で、東や枠などの 雑殺が一函に拡げられている。乾燥させた穀物は住居の周閥にあ る角形の穀合に蓄えられる。 平絹形から明らかなように、この住成は各要素を必要に応じ、 順次附加することにより生成されている。したがって、コンバウ (ふじい・あきら//来日刊小大学乍ぷ技術研究所助絞芭 ンドの変形と分類されるべきものである。 外 援 の 凹 凸 は そ の 生 成 過濯の痕跡を示している。 おページ i 二/完全の罰e ;Ttがそのまま表われる屋上。 1エントランス・ホール 藍子夫会事の領域一一一-+l 砂同 同一一一一一一一主人の綴主主 E 司 高齢者にやさしい生 境づくりのために ではないかと思う。その中には、身体的なものだけでなく、精神的文化的な 空間の要因に対応しているかを考えると、もっと広く総合的な関係があるの 依存﹂に関する推論は、ごく行動論的なものだが、人間の身体はどのような ﹁場依存﹂あるいは﹁空間依存﹂について、人間心理の秘密を明らかにし 以上から、人問、特に高齢者にとって﹁場﹂が、どのような特性において、 03) どのような影響を、どの程度持っかが、基本的に問題であると言える。 gg一斗﹁き的主 環境移行(向コさ﹁ Oコ ヨ とが知られていた。場に行動を条件付けられている幼児期から、青少年期に 究され、高齢者と幼児が、﹁場﹂や﹁空間﹂の特性に支配されて行動するこ ず、新しい環境へ、その生活拠点を移行することになる。そのような変化の しかし、人びとは、その成長の過程において、好むと好まざるとにかかわら づくりにおいて、﹁場﹂の特性を維持保存することの必要性が認識された。 さて、﹁場依存﹂の影響の大きさを考慮すると、特に幼児や高齢者の環境 入ると、人は﹁場﹂の影響を制御するようになり、自立する。この段階で、 中では、やさしい﹁場依存﹂の仕組みは、必ずしも保証されない。 このような観点から、高齢者における﹁環境移行﹂という、高齢者心理学 期になると、場所はもちろん﹁物﹂との関揺が知覚できるようになり、行動 とが難しく、﹁物﹂に衝突しやすく、したがって怪我をしやすいが、青少年 て行動するようになる。幼児期では、﹁物﹂についての意識まで対応するこ 識され、特に高齢者の身体的・精神的な健康との関わりが問題にされるよう つ環境の変化(﹁移行﹂)の影響が、高齢期の心理学・社会学において最近意 やその他の集団関係を持ちつつ、生きている。このような総合的な意味を持 社会的な環境にいる。人は、ある都市の特定の場・空間に住み、家族・近隣 人は、その生活において、物理的な環境(﹁場﹂)の中にいるだけでなく、 あるいは社会学の問題が浮かび上ってくる。 ﹁ 物 ﹂見 な く な る と い う 。 こ の よ う な 、 ﹁ 場 ﹁場﹂に依存するようになり、 を はスムーズになるということである。しかし、老年期を迎えると、人は再ぴ えば、﹁部屋﹂の特性ではなく、﹁生活備品・装置﹂の特性に条件付けられ に置かれているもっと小さな﹁物﹂を意識するようになる。分かりゃすく言 人は、﹁場﹂を単に行動の舞台となる場所として意識するようになり、場所 さらに、名目仲玄ロ以降、建築空間と人間の関係が、場依存の程度を通して研 する能力のすぐれたものにまでわたる﹂と指摘している。 方の極では現前の場を分析的に取り扱う能力にすぐれ、九五体から部分を抽出 義できるものであり、それは一方の極でまったく場に依存するものから、他 研究の中で、﹁個人差は、現前の視覚的な場の構造に依存する程度の差と定 たのは、 2・﹀・君主二口である。彼は、﹁場依存といわれる人は、受動的であり、 存 ものが含まれていると考えられる。 と 衝動の統制力が弱く、:::未分化で、身体像が未発達である﹂としている。 場依存 広重 になってきた。 高齢者を含む家族の新築住宅への転居とその過程での高齢者への影響に関 する、最近の研究によると、過半数の高齢者に﹁縮呆化﹂の促進傾向が見ら れたと報告されている。また、本号のミニシンポジウムにおいても、同様に、 このようにあたりまえの住まいづくりの内容に、問題が潜んでいるとした 境とはならないのである。 そのためには、まず、﹁環境移行﹂の基本的な課題が解明されなければな ら、どうしたらよいのだろうか。 響を持つのか。あるいは、それは、﹁環境移行﹂の巨大さのようなものによ らない。すなわち、はたして高齢者にとって﹁環境移行﹂とは、いかなる意 っているのか、それとも高齢者の﹁環境移行﹂に対する適時力の弱化による 味を持つのだろうか。現代の高齢化において、﹁環境移行﹂は致命的な悪影 ﹁環境移行﹂の内容については、人間にとっての環境の意味の大きさを考 特に住居の変化による﹁環境移行﹂が、高齢者の﹁擁呆化﹂に、大きな影響 えると、きわめて幅広く、今後の研究課題も大きいわけだが、住まいづくり のか。 を与えていることが報告されている。 という観点に絞ってみると、現代の住まいづくりの持つ問題点と深く結びつ いていると考えられる。 どの意味の変更が伴っている。この課題を、﹁環境移行﹂の中で、﹁生活拠 とである。ここには、社会的な環境から物理的な環境までの、環境のほとん いる。多くの人びとは、持家の取得において、その居住地の変更は普通のこ ある。人びとは、自らのすまいを、社会経済的に困難な条件の中で解決して ら始めるべきであろうが、そこには住宅・都市問題という、宿命的な課題が それだけでなく、これからの住まいにおける生活を、どのように捉えるかを 画を再検討して、安全で健康な住まいづくりを進めることが重要であろうが、 が重要である。そこには、もちろん技術論的に、人間工学的に、住まいの計 は対近代化の課題と同様に、我が国の住まいのあり方の根本に返つての反省 であり、それに対しては、一般的な、豊かな住まいづくりでの課題、あるい 高齢者の厳しい居住の現実は、住環境の向上と近代化の中の、巨大な試練 高齢者にや古しい環境づくりのために 点移動﹂(リロケーション)と呼ぴ、これまで比較的に多くの研究成果が得 意識しなければならない。極一寸一閃すれば、住まいのこれからの文化論的な位寵 現代の住まいづくりとなれば、その前提となる住まいの取得ということか られている。その内容については、本号で紹介されている。 が、高齢者にとって激しい環境の変化と映らないはずがない。新しく獲得さ 的な空間的な特徴を持ったものとなろう。しかし、このような新規の住まい まいは、一般的な意味で伝統的なものから、衛生的・機能的で、多くは散米 や近代化をともすれば否定することになりかねない。﹁場依存﹂に配慮した 響に対抗するという即応的な方策をとれば、それでは、住まいの条件の向上 仮に、居住の環境を、このまま維持するということで、﹁環境移行﹂の悪影 のであるのかどうかというようなことへの解答iiiが、一番問題であろう。 例えば、住まいは、ひとつの伝統として継続的に保持されていくも づけ 1 1 1 れた住まいは、家族の社会的経済的な努力とまたその期待を実現する形で形 住まいづくりへの道は、簡単ではない。 さらに、住まいづくりで問題になるのは、その近代化であろう。新しい住 成されるものであるが、だからといって高齢者にとって必ずしもやさしい環 i耶 介護の授業を通してこれからのケアワ ﹁環境移行﹂というのは、高 齢者に限ったことではなくて、 てきた慣れ親しんだ環境との関 四・八%の発生率です。﹁高齢者﹂と一口でいいましでも、六五歳から一 O 五%ぐらいと出ています。﹁痴呆性老人﹂も、ごく最近の調査では、二%から ﹁寝たきり老人﹂の発生率は、園、都道府県、市町村、どの調査をみても ますますふえていく一方でしょう。 女性のほうが長生きをしますから、女性の後期高齢者の癒呆老人はこれから す。八五歳以上になると痴呆老人は四人に一人ぐらいにふえていく。しかも、 前の方たちを﹁前期高齢者﹂、八O歳以降を﹁後期高齢者﹂と呼んでおりま 山崎摩耶 専門の社会心理学の視点から高齢者の 問題に取り組んでいる。養護老人ホ ムの建て替えに伴う環境移行を実際に 住み込んで研究された。 うちだ・よしこ 慶癒義塾大学社会学研究科博士課程 国保松戸市立看護専門学校講師 内由美子 ン 五、六歳まであるわけで、四0年間ぐらいの時間差がある。七四、五歳より ヤングオルドオールドオルド ヨ F 唖謡診 いう条件で起--っていると惑い 生活拠点、あるいはもろもろ てありました。 いくことによって、高齢者に非 係が変わることが、高齢者には の条件を含んだ環境が変わって 常に大きな影響が与えられる。 重大な影響をおよぼすのではな つつある現在の日本の状況のな いか。生活環境が激しく変わり 人間としての成長の過程で培つ かで、この問題を深く考えてい 生活拠点としている家、地域、 によって起-﹄る問題を考えると 施設から別なところに移ること ます。(服部等生) かなければならない資任があり 山今生 いうニとで出てきた概念で、省 特に高齢者と環境移行の関係 部 〉 〆 科 助 教 授 で問題を立ててみますと、最近、 ある研究をみて大変びっくりし ました。それは高齢になって痴 呆性の病気になった方を認査し で痴呆になることが非常に多い。 た研究ですが、家を移ったこと 驚 く べ き こ と に 、 七O %が そ う 言ょ服 i E 葉がありました。 くは﹁生活拠点移動﹂という言 ニの記事は、五月八日に棚開催いたしました ミニシンポジウムをまとめたものです。 3 j千 壬は司 心配なく環境適応できるための準備(しディネろが重要である i 力i育成にあたられている。 境 ケ 学 高齢 乞 摩 新宿区立区民健康センターで在宅ケア を長らく援当。老人福祉、老人看護・ 2 2由 主i 時 いま七O万人といわれている寝たきり老人の約六割が、特別養護老人ホ i ムや老人専門病院のような施設に入所しています。在宅でケアを受けている いる。ここに、他者がお年寄りをみるイメージと老人自身のイメ i ジの﹁ず れ﹂がある。これは非常に重要なことなのではないかと思います。 ときに、ステップでつまずきゃすい、ころぴやすくなっているという自覚に それは、視点を変えてみますと、家とか施設の構造など環境構造を考える 厚生省は﹁ゴ j ルド・プラン﹂││高齢者の保健福祉推進一 0 か年戦略とい 欠けるお年寄りたちが案外いるのではないだろうか。老人自身はそんなに気 のは四割弱です。 うことで、高齢化社会対応のいろいろなサービスを整えつつありますが、寝 をつけて日常生活を過ごしているわけではなさそうだ、ともいえます。 病院に長く入院して、なかなか退院したがらない患者さん、その帰宅不可 ケアシステムと環境の関連 たきり老人が一OO万人になるといわれている二000年には、六割が在宅 でケアを受け、四割が施設と、これからは在宅ケアに施策がシフトしていき ます。老人保健施設││﹁中間施設﹂とか﹁通過施設﹂(在宅と病院の問、施 設と在宅の間という意味)││在宅ケアをバックアップする施設に役割りを デイサービスとか、サービスのメニューは一応出揃っていますが、それに ン専門家がアドバイスしても、﹁家の改造が非常に臨難であるから、引きと だから﹂。﹁家をこんなふうに改造したらいいよ﹂と病院のリハビリテーショ 能な理由は何かという調査では、一番目に挙げられるのが﹁{不の改造が困難 しては、肝心の受けザラ、生活基盤になる街づくりとか住宅の問題は、厚生 れない﹂とお答えになることが非常に多い。 移して、老人専門病院のような病床は減らしていくことになります。 省の管轄ではないこともあるのかもしれませんが、なかなかコンセンサスが る。男性(夫や息子)が介護なさるのはこ割にすぎない。介護に必要なへル 現夜は、介護者の八割は女性です。妻、娘、掠たちが家で介護なさってい くかは、身体的な面での環境移行で最大課題になってくるのではないかとい ドの生活と、一般住宅の和式の生活の聞のギャップをどんなふうに埋めてい 宅に引き取れるかという分かれ目になるわけです。病院や施設の椅子・ベッ A D L (日常生活動作)の自立の程度では、特に排池動作が、退院して自 パーなどは、まだまだ使い勝手も悪いし、マンパワーも不足している。問題 う感じがします。 なさそうでして、ハードなところでの施策はまだまだ不足しています。 が山積しているなというのがいまの現状です。 しかし、逆に、﹁ベッド・イズ・パッド﹂という事例もあったりします。両 そうすると、おじいちゃま、おばあちゃまは、ベッドのなかにいるのがいち 親のために電動でリクライニングするすばらしいベッドをプレゼントした。 なかでも八五%は健康老人ということになりますので、その八五%が自分 ばん安らかで、そこにとじこもりがちになって、なかなか茶の間に出てこよ 老化と老人のセルフイメージのずれ の﹁老い﹂の問題をどんなふうにとらえているだろうかと、セルフイメージ また、片方に麻療があって杖で歩行しなければならないようなお年寄りは、 うとしない。実は電動ベッドが寝たきり老人をつくってしまったというわけ える。ボケはありませんので、一OO%が暦年齢で﹁年をとった﹂と感じて 家のなかに手すりを一本つけただけで、車椅子から歩行というレベルを維持 調査をやらせていただいたことがあります。なんらかの障害があったり、病 いるものの、﹁年老いたと思いますか﹂とぶつけてみますと、﹁イエス﹂に丸 することができますが、逆に、小さな工夫がミスマッチだったがゆえに、寝 です。 をつける方は四一一%ぐらいです。麿年齢で七四歳ぐらいだと、六割ぐらいは たきりにさせてしまうこともあります。﹁手すりをつけてください﹂と工務届 院に通っているという健康レベルなのですが、四二%の方が﹁健康だ﹂と答 ﹁自分はまだ若い。健康でがんばっているぞ﹂というセルフイメージをもって 1 震住条件と療養・リハビリテーションの腐係 図 (%) (;主)会関係険軍団体連合会(住宅環境詔査定例と考察及び資料 1 9 8 9 . 9 によ否)の調査結果を手 J I I和男の研究室が 分析したもの。この詔査では 全国の 6 1 3医療抱聞の協力で 2,7 0 4症例が築まった。 (早川和夫高齢者の住宅環境 GERONγOLOGY.v o l .1 1 .8 7 9 1による) にお願いしますと、手すりは横につけるのが常識になっていますね。トイレ には縦に手すりをつけるということは、なかなか一殻市民のなかで常識にな っていない。専門家の方が市民にそういう教育をなさることも大事かなとい う感じがします。手すり一本が問題であるということです。 密ーーは﹁居住条件と療養・リハビリテーションの関係﹂として、全国保 険医団体連合会の住宅環境調査を早川和夫先生の研究室でまとめられたもの です。住宅がリハビリテーションを阻害しているか、促進する因子になって いるかお調べになっている。全国の二七O 田例の退院後の患者さんたちがこ これをみますと、集合住宅よりも一戸建て住宅のほうがリハビリは促進さ んな状態だったという貴重なデi タです。 れやすい。家族一人当りの畳の数では、一人当り六畳以上ある家に老人が帰 った場合に、リハビリがかなり促進されているという広さの問題とか、専用 の病室があるかないかということ。風呂がないと五四%がリハビリを盟害し ています。ご近所とのつき合いの有無もみていまして、おつき合いがあるほ うがかなりリハビリを促進している。これは介護者のモチベ l ションにかか わる問題になっているのでしょうか。 せっかく病院ではリハビリテーションが進んで、杖歩行ができる段階まで いっても、家に帰ってきた途端にまた寝たきりになっていく。﹁寝たきり老人 は環境がつくる﹂という言い方もできます。 人口動態統計によりますと、家庭内の事故で年間六000人ぐらいが亡く なっている。このうちの六割が六五歳以上の老人です。階段、ステップでの 転倒、転落がいちばん多いわけで、全部の転倒の数の六二%が高齢者です。 同一床面で転倒したり、つまずいたり、気絶するのは、九割が老人です。械 笹の角、こたつのコ lドなどではなく、毎日寝起きをしている自分の布団の 上でスリップして、大腿骨骨頭の骨折をしてしまう事例も少なからずある。 浴槽での溺死も六割が老人。そういう意味では、お年寄りにとっては現在お 住まいの住宅そのものがすでにリスクファクターをたくさん抱えている。実 際の在宅での例をいくつかご紹介します(写真116参照) 写奥!1MHの 上 に リ ク ラ イ ニ ン グ す るベッドを置いて、枕一冗やベッドのま わりにトイレや療養に必要なすべての ものをかき集めて、こんな形で生活し ているのが一般的な姿。 2 寝たきりでいると、床ずれ とかいろいろな機能障害が出ますから、 写奥 け一人で起き上れるようにします。 環境の改善ができない場合は、こうい う補助具・自助具を使って、できるだ 写 奥 3 いま、多くの行政が、こう いう老人用のベッドを支給してくれま すが、電話帳二冊分だけ床に足が届か ない。ヤスリでベッドの足を切って歩 くとパうリハビリ一専門家もいます。 写 察14 狭 い 集 合 住 宅 な ど で は 、 畿 が全部タンスで、手すり一本付けられ ない。この老人はタンスの一悉上の山引 き出しを手すワがわりにして、何とか 一人で移動しています。 環境移行の意味とそれによるリアクション さて、環境を移すとお年寄りにどういう影響をもたらすか。 Aさんは八二歳の冬に肺炎で二週間入院をしました。それまで普通の健康 閥幽 なおばあさんだったわけですが、入院したときに、夜間の献罫とか、いろい ろな問題行動が出まして、退院のときはボケ老人になって帰ってきてしまっ たのです。言語によるコミュニケーションがとれない、たとえば﹁今朝、朝 ごはんを食べましたか﹂といっても、﹁お姉ちゃんは学校にいきました﹂とい う答えが返ってくるような、頭のなかがどうなっちゃったのかしらという、 かなり重症な感じで帰ってきました。 われわれは﹁襟元が乱れてくると、ボケの始まりよ﹂というのですが、し かしこの方はちゃんと和服をお百しになっていらした。そこに着目して、何 かアプローチをするとまたボケから復活できるのではないだろうかと考えま した。いままでどんな暮らしをしてきで、どんな環境に慣れ親しんできたの かという生活史が非常に大事ですので、お嫁さんから話を聞きました。そう すると、お召しになっている和服は全部自分で縫ったもの。和裁が大変得意 なおばあちゃまだということがわかりましたので、訪問のたびに、作業療法 的なアプローチで、お針を一緒にやっていました。雑巾縫いなどをやってい たのですが、﹁いつまで私に雑巾を縫わせるの﹂と本人にいわれ、?めら、こ れは大部回復してきたんだわ。失礼しました﹂という感じで、六か月ぐらい で、自分でお財布をもって美容院にいけるところまで自立してきました。 このお宅は一階で書庖をやっていまして、彼女は風呂屋の番台みたいなレ ジに康つては、子どもたちの立ち読みをいつも叱っているチャキチャキの 看板おばあちゃんだったもので、また庄番をさせたらどうだろうかというこ とで、レジに座らせました。レジをたたくことはできませんでしたが、本を 包装したり、カバーをかけたりという細々とした仕事のなかで、いまはほと んど普通の状態に戻っています。 欝Bさんは老夫婦二人住まいで、ご主人がアルツハイマ i タイプのボケなの 写真 5 安 心 ベ ッ ド と い っ て 、 お 尻 の部分に便器が鍛えつけになったもの があります。しかしこれを使ってしま うと、完全に寝たきりになってしまう。 また、使い勝手もよくありません。 浴摘出の績にタイルで頑丈な 写古典 6 腰かけを透って、一人で入海できるは ず だ っ た 。 こ の 老 人 は お 半 身 7ヒだっ たため、佼叩況が逆で役に立たなかった。 ミスマッチの住宅改造では閑りますね。 で す が 、 介 護 し て い る の は 奥 さ ま で 、 両 方 と も 八O歳を越えている。ちょっ す。新居に移られた途端、まず一週間後にご主人のほうが、それから半年ぐ いちばん困って相談にこられたのは、失禁の問題です。械誌が敷き詰めて らいしておばあちゃまのほうがボケてこられた。 都心の狭い住宅でしたけれども、昔、庭に植えであったものや植木鉢を屋 あるなかなかすばらしい住宅でしたが、その械越が失禁の匂いがする。新居 と目を離すと、彼は俳掴癖があるので外に出てしまう。 上に持ち込んで、屋上庭闘を楽しんでいたのです。彼は昔から植木の手入れ にした途端に老夫婦を施設に入れることはまかりならないという親戚の目が からずに、大型冷蔵庫のドアを聞けてその前で失禁をしてしまう。前のお宅 が非常に好きだった。自分のことはなんにもできないのですが、屋上に上げ 最 近 の ア メ リ カ の ナl シ ン グ ホ ー ム で は 、 横 物 園 を も っ て い た り 、 屋 上 に はトイレに段差があったようなのです。それで、一 0 セ ン チ ぐ ら い の 上 が り あったので、なんとか家でケアをしていたのです。どうもトイレの位置がわ ハウスをもっています。ロサンゼルスで見学したところはミニ動物屈まであっ 梶とタイルになっている玄関の靴脱ぎのところが昔のトイレの記憶によく て、植木の手入れをさせておくと、それだけはおやりになれるわけです。 て、ガーデンの横に小屋をつくって、小さな黒ブタから大きなヤギまでおり 似ていたのか、そこでおしつこをしてしまうということで、本当になぜ?と ﹁おじいちゃま、ここがトイレですよ﹂というと、明るい畳間はちゃんと ました。姉呆老人に世話をさせたり、寝たきりで歩けない方には、ベッドサ たきりの痴呆老人の部屋に届けて匂いをかがせたりとか、そういう動植物が トイレに行けるが、夜間の誇妄状態になってくると、トイレの位置がわから いう感じがしますけれども。 かなり癒呆の方にはいい影響を与えるということで、一つのセラピ!として なくなってくる。在宅であっても、特に自宅を改造したりすることで、健康 イドまでネコをつれていったり、ある痴呆老人が育ててお花が咲いた鉢を寝 普通にやっていますが、日本ではまだまだそこまでやっていない。そういう 障害があらわれるような感じがします。 適蕗準備(レディネス)のためのシステムはどうあったらいいのか せんもう ふうに、その人がいままでどんなことに慣れ親しんできたか、どういうもの を身近に置くとコンブアタブルな心理状態になるかということは、非常に大 事な気がします。 お ば あ ち ゃ ま が 倒 れ る と 、 二 人 そ ろ っ て 特 養 ホi ム に い く の か な と い う ケ ー 二人になるのは夜間だけということで、なんとか現状維持しておりますが、 ムですと、﹁なじみのものをなるべくたくさんお持ちになって入所してくださ なじみの場というのはわが国では非常にむずかしい。外国のナ!シングホー みの場をいかに早くつくらせるか﹂ということをよくいうわけです。しかし、 自宅から施設に入所した場合ですと、痴呆の専門家は、﹁老人にとってなじ スです。慣れ親しんだところで、問題行動がありながらも生活が維持できて い﹂とおっしゃるわけです。 Bさんは重度なボケがありながら、毎日、ヘルパ l が派遣されて、ご夫婦 いたのが、突然施設にいってしまうと、もっと問題行動がたくさん起きるの 施設にお入りになったとき、備えつけのベッド以外には、施設のものはこの た と え ば 写 真17の方は地域で一人暮らしをしていらしたのだそうです。 部屋のなかに何もない。もちろん個室で、簡単なクッキングができるように かな、適切な対応がしてもらえるのかな、という危倶があったりするという ことです。 なっていますが、自分の家具や思い出の品々を持ち込んで生活しています。 自分の住んでいた居間とまったく同じように環境を移すことができましたら、 が、一 O年ぐらい前に一一二階建ての大きなマンションを建てて、オーナーに なられた。老夫婦と長男夫婦が閉居していましたけれど、一三階のワンフロ 入所したからそこで何か障害が起きるかというと、それはあまり問題になら 璽Cさ ん は 、 明 治 通 り に 面 し た と こ ろ に 普 通 の 二 階 家 を お も ち だ っ た 方 で す ア全部自分の住まいという、われわれからみたら大変うらやましい暮らしで ハ U l ごミ o f。し ﹁これもレディネスですよ﹂と、向こうのケアワーヵーたちはおっし 行I I 沼翠 ゃいます。 行費自陣容 たとえば入院をしても、外国では、手術直後とか、重症の患者でない限り (アルツハイ 7 ー病とその│閣述疾患) は、患者さんはベッドで寝たきりではいない。日本では、﹁ベッドから起きて いなさい﹂といっても、﹁じゃ、私はどこにいればいいのか﹂と。もうベッド に座っているしかない。外国ですと、ベッドの脇に椅子があったり、デイル ー ム が 必 ず あ り ま す 。 デ イ ル l ムでは、ボランティアで美容師さんが避に一 回ぐらいやってきて、入院している患者さんの髪をきれいにしてくれる。そ ういうサービスまでがあるのが病院だということです。 日本の、とりわけ東京の老人ホl ムですと、持ち込める荷物が、かつては 段ボール一一一個といわれていまして、いままでの七O年、八O年のあなたの人 生を段ボール三個に詰めていらっしゃいということですね。大きな仏壇はど うするのか、お位牌は、思い出の口問々や着物はどうするのか。これから先は そうあってはならない。環境のギャップをつけないことが大事です。 ロートンは、老人の﹁環境順応仮説﹂のなかで、﹁高い適性と低い適性があ 夜 午後 る﹂といっています。なんらかの形で環境は圧力を加えるものだという前提 . r なのですが、高い適性というのは、環境から加わる圧力に対して効果的な行 7 ナlシングホ l ムのこの部 川閣の,中にあるものは、ベソド以外はす 写察 U宅 か ら 持 っ て き た も の 。 自 分 が べて' 住んでいた問問とんふく同じようにしつ らえである。日本ではこうはいかない。 H a l lG .R ., P r o g r e 田i v e l yl o w e r e ds t r e s st h o e s h o l d AC o n c e p t u a lm o d e lf o rc a r eo fa d u l t sw i t hA l z h e i m e r ' sD i s e a田, 1 9 8 7 ョ 動をとることによって、逆に自立性を高めていくこと。抵い適性というのは、 ホールは、ロ iトンのモデルとセリエのストレスモデルの視点から、スト 環境からの圧力によって、低い性震がさらに弱くなるといっそいます。 レス刺激闘髄という問題で研究をしています。 健康な者が二疋のストレスを受けると、一時的に﹁行動障害(攻撃的また は気分の高揚こが起こります。ストレス関値を超えてストレスを受けたとき に、不安行動を起こしたり、攻撃的になったりという行動を呈する。しかし、 3は、﹁アルツハイマ i病とその関連疾患﹂としていますが、大脳皮質 間もなく正常の状態に一反るのがわれわれ健康人です(図i2)。 図 が退化していったお年寄りには、ストレス刺激闘値と行動がどう影響してく るのかということです。痴呆が進行している場合には、ストレス刺激闘値が J ' !, 官、 ストレス科翠!2!f 遺 ストレス狗辺直寝 不安行 I I 正常行B /〆〆 品五 /'v/じ/1 紛 忽 感 午 後 夜 窃 5 痴呆患者の 図 汁 't没後多~;r!J.!~~~琵1湖一 際盗殺害蹴主是認凝縮繍ーー 図 3 大脳皮質の退化に伴 図-2 健康人のストレス った成人のストレス刺激関債 刺激闇値 の漸;欠低下 医-4 ケアプログラムが組 まれていない痴呆患者が示す 日内変動の典型 行動レベル計画 している施設で会った八O代の女性は、その地域で六O年ぐらい一人暮らし は慣れ親しんだこの地域で、居住空間はケアっき住宅に移したけれども、コ をしていたそうですが、いよいよ一人暮らしが不安になり、そのケアっき住 ミュニティを移す気はまったくなかった﹂と。その理由は、彼女は敬麗な教 非常に下がっていく。で、ベースラインの行動が減っていく結果、不安行動 図14は、施呆老人が一日の生活のなかで、なんらケアプログラムが組ま 宅に入った。﹁移るのに、私は半年待ちましたよ﹂とおっしゃるのです。﹁私 れていないと、どんな行動を一不すかが示されています。朝から、昼から、午 会の信者で、﹁教会のボランティアを何十年もやってきたから、ボランティア とか行動障害がそれにかわってたくさん出てくる。ストレス刺激闘値が右に 後からと、だんだんストレス刺激関値が高まっていって、正常範囲には一炭つ 活動もここに住んでいる限りは継続できるし、現に私は毎日教会のボランテ だんだん下がっていって、行動障害が大きく広がってきている。 ていかない。夜になると、俳伺とか、語妄だとか、ますます行動障害が高ま ィア活動に行っているのよ﹂﹁ホi ムドクターを移す気もまったくなかったの で、いまもかかりつけの先生が往診にきてくれる。昔の先生とつき合ってい はいかいせんもう っていくのは当然のことだということです。 図!5は、こういう行動パターン、不安行動についてよくわかっているケ そういうふうに移動距離がなるべく短いとか、エリアのなかでの移動のほ 一言っていました。 るのよ﹂﹁もちろん、私の部屋に友だちもたくさんお茶を飲みにくるのよ﹂と チをすると、正常なところまで戻る。 I t s - アワiカi が、ケアプログラムをしっかり組んで、環境の整備を行ない、ち ょっと行動障害が出たらそこでアプロ うがリアクションはあまり起きない。しかし、我が国では特養ホl ムに入る 夜、高じていた不安行動とか譜妄、夜間の俳個という問題行動はほとんどな く熟睡してくれるということで、痴呆老人のストレスに対する高い適性をい のは﹁措置﹂ということで、私が Aという特養ホi ムがとても気にいってい 問題は研究課題であろうという感じがします。 行に対する適臨は達、っかもしれない。男女の性差とか、年齢での適応能力の データがあって申し上げているわけではありませんが、男と女では環境移 後半で移したほうがもっと生活の再設計ができるのだろうと思います。 応能力は高いわけですから、八O代になってから環境を移すよりは、六O代 いくことは可能なのではないかという感じはします。とはいえ、若いほど適 いろいろな環境適応のためのレディネスのシステムを、これからつくって といういまの制度の仕組みがあります。 るので﹁そこに入所したい﹂といっても、﹁そういう希望はまかりなりません﹂ かに育てるかということの一つのモデルです。 これを環境移行に置き換えて、環境移行が圧力やストレス刺激闘値を超え たストレスになると仮定しますと、こういうストレスに耐えきれずに死亡率 を高めてしまうというところまで、最終的に環境移行は大きな問題をもたら すということになっていくわけです。 もう一つ、居住距離というのがあります。﹁テリトリl﹂と呼びかえてもい いかもしれません。親しい友人との距離とか、親類縁者との距離とかがあり 徴的にいわれています。居住距離イコール移動距離と考えてもよろしいかも ますが、﹁スl。フの冷めない距離﹂というのがお年寄りのケアではいちばん象 しれません。この距離が短ければ短いほど、リアクションは起きないのだ、 のところでも、たぶんこういう問題は生じてくるでしょうし、子どもとの同 これは家を移るという問題だけではなく、だれと暮らすかという暮らし方 ですから、ケアっき住宅とかナi シングホi ムに入るときに、自分のエリ 居の時期とか別居の時期は、ケアという状況が生じる生じないにかかわらず、 という説もあるようです。 アにあるものを選んだほうがよい、慣れ親しんだ自宅の居間のものを全部も 老いの生活設計のなかで大事なことになってきます。もっと社会教育的な問 題になってくるのかなという気もします。 っていらっしゃいというアプローチをしているわけです。 昨年、ドイツで訪れたナi シングホl ムとケアっき住宅のユニットが併合 心理学に﹁横断的方法﹂というのがあるのですが、これは実際に環境移行 内由美子 ﹁{永から家への環境移行﹂、﹁{永から施設への環境移行﹂、﹁施設から施設へ した人としない人の比較ということです。実際に環境移行した人を縦断的に、 養護老人ホiムの建て替えによる環境移行を実体験して の環境移行﹂の三つがおもにいわれているパターンですが、私はそのなかの 時間的、継続的に追っていくという方法もとられなければならないと思うの ですが、実際に行なわれた研究は数多くはありません。で、私は約半年閉そ 施設問環境移行の研究を行なっています。 私たちの日常生活のなかでよく﹁引越しうつ病﹂ということをいいます。 プランテi ション・ショック﹂ [ll 植物を植えかえるときのショック、ある することの影響は、﹁リロケーション・エフェクト﹂であるとか、﹁トランス は定説化していると思います。高齢者の環境移行のなかで、そういった移動 以上入っていた人が三名ということで、養護老人ホーム入居者の全国平均か 五歳、平均入居年数が七・二年、一 O年 以 上 入 っ て い た 人 が 一 六 名 、 二O年 えで、四年前の一九八八年五月に引越しが行なわれました。平均年齢が七八・ この施設は群馬県のある養護老人ホi ムです。建物の老朽化による建て替 の施設に入居して、高齢者とともに引越しを体験したわけです。 い は ﹁ ト ラ ン ス フ ァ ー ・ ト ラ ウ マ ﹂ lii移動することの精神的な外協、と ら比べると、かなり入居年数が長い人たちです。ですから、ほとんど自分の 私たちが動いて環境を変化させることによってストレスを感じるということ いわれてきています。しかし具体的にどういう作用悶予があって、どういう 家のように感じていた人びとが移動を行なったわけです。 私自身が実際に環境移行してみて、すごいなと思いました。お年寄りにと 移転に好意的だからといって影響が少ないわけではない きたいと思います。 そのお年寄りたちがどういう環境変化を体験したのか、写真でみていただ メカニズムでその影響が起こるのかということは、あまりはっきりしていない。 大学院に入ったばかりの時、高齢者の施設で建て替えがあるから、古い環 境から新しい環境に移る老人の姿をみてみないかというお話をいただきまし た。古い施設から新しい施設に移った影響を調べたわけですが、心理学では 捺に施設にどっぷりつかってみてみようと思いました。社会学とか文化人類 っては、古い、いくら汚してもおこられないような環境と比べると、便利で ふつう実験や質問紙調査という形をとりますが、私自身はそうではなく、実 学では﹁参与観察法﹂というものがあり、実際に研究対象とするグループと きれいだけれども、﹁・なんとなくなじみにくい場所だ﹂と一年間言い続けた人 この養護老人ホl ムの環境移行の大きな特徴は、高層化、個室化、身体的 か建物のなかに入って生活をしながら、どういうことがその人たちにとって アl ビング・ゴフマンの、精神障害者の施設のなかに入って日常生活を事 機能低下への配慮ということで、高齢者にとっては高層化はマイナスといわ もいました。 細かく記録した﹃アサイ・ラム﹄という本とか、ルイスの﹃サンチェスの子ど れていますが、その反面、個室化であるとか、身体機能低下への配慮は非常 重要な意味をもつものであるかを、実際に観察していく方法です。 もたち﹄というメキシコの貫しい人びとの生活を綴った非常に有名なものが になされているわけです。 物理的環境変化が起こるのに合わせて、 ケアの面でも大きく変わりました。 あるわけですが、そういうものを読みながら、こういう参加観察によって、 高齢者たちにとって重要な価値とか意味を見出そうと考えました。 4 3 5 . 0 6m' 延床面積 1 居室一一- 1人部屋 1 8、 2人部屋 1 0、 ベ ッ ド 率 入 居 者 総 数 の 56% 3人部屋 1 0、6人部屋 1 食堂一一一一 1か所 トイレ・洗面所一共同 8か所 単独の養護老人ホi ムから、有料老人ホl ムと痴呆老人ばかり集めた特養ホ ームとの複合施設になったために、職員のなかでの配置転換があったり、共 用部分が多く、ほかの施設の人たちと一緒にクラブをしましょうとか、食堂 が共用のために、有料老人ホl ムと養護老人ホl ムとの﹁異文化接触﹂の場 所にもなったわけです。いままでは養護老人ホi ムの人たちだけが集ってい 建て替え後の様子 食堂一一一 1か所(併設施設と共用) た場所に、自分のやりたいことはなんでもできるお金をもった人たちが入っ レも各階 iか所 てくるという変化です。 洗面所一一各居室に配霞 実際にどういう影響を受けたかということに関して、五O名のうちの三七 トイレーー各居室に配置、共同トイ 名について、四年間の ADLの変化とか、あるいはインタビューによって、 ベ ッ ド 率 入 居 者 総 数 の 84% 今国の環境変化をお年寄りがどうとらえたか、各お年寄りごとにまとめてい 居室一一一 1人部屋 2 0、 2人部屋 1 6 きました。そのなかの対照的な二人のケl スをお話したいと思います。 4 9 5 . 3 1m' 延床面積 2 事例ーのお年寄りは男性で、六五、六歳という自立度が高いレベルから入 建物一一- R C造 4階建 居された方です。二二年間古い施設に入っていました。事例 2 のお年寄りは i t i層化した新ホーム[立競i 呆棟と干' H i ¥老人ホームの複介。 った事庁しい居笈。 女性で、八六歳です。七四、五歳で入居されたのですが、この方もこの施設 に入る前はある程度自立した生活を送っていました。事例 2 のお年寄りは非 常 に 人 間 関 係 が 活 発 な 方 で 、 事 例 1 の方は、自分よりも体の弱い方が親しい 友人で、移転後にはその方が特養ホl ムに移されたので、友人が一人もいな ﹁移転への関わり﹂では、事例1 の方は、今回の移転は﹁自分たちにとっ くなってしまいます。 て非常に望ましいことだ﹂と好意的にみている。それに対して事例 2 の方は、 ﹁非常に望ましくない﹂ということで、移転、高層化、居室配置転換に対し て、全部ネガティブな反応を示しています。特におもしろかったのは、事例 1 の方が自分の荷物は段ボール三つ、四つの生活の方であるのに対して、事 例2 の 方 は 自 分 の 荷 物 は 絶 対 に 減 ら し た く な い と い う こ と で 、 非 常 に 執 着 さ れ、引越しの作業も全部自分でやりました。事例 2 の方は﹁引越しは疲れた﹂ 事例1 の方は﹁全然疲れなかった﹂という反応をしています。 移転後、﹁今回の引越しはどうでしたか﹂という質問には、事例1 の方は﹁居 室に洗面所もトイレもついているので、非常に便利になった。古い施設では、 各階 1か所 デイルーム 2か所(男女別) 浴室 5 0名 定員 t:司に中隆をはさんで平家の局室械が 5棟並んでいた。 浴室一一一 1か所(男女共用) 入口を開けると中カずまる 8 0名 定員 なし デイルーム 建て替え酷の様子 建物一一一簡易耐火構造、平家 クラブ集会室一食堂・作業家を利用 見えの居室。 トイレ、キソチンも備わ いの悶芸ができた。 壊しい人間関係があってプライバシーがなかったから、今回の引越しは非常 によかった﹂といっているのに対して、事例 2 の方は﹁引越しは大変だった。 長く住んでいたところに住み続けたかったのに﹂といっています。 では、実際に日常生活動作にどういう変化があったでしょうか。事例 l の グラフの﹁精神的状況﹂のところをみていただきたいのですが、移転前は見 当識も正常で、被害妄想とか、感情の易変性はない状態であったのに対して、 二年後には時間と人物に対する見当識が低下してきています。被害妄想が一 年後ぐらいから出始めて、盗難妄想であるとか、毎日顔を合わせているほか の入居者の名前も忘れてしまうというボケ症状が出てきています。﹁身だしな み﹂とか﹁身辺整理﹂ができなくて身の回りのもぷごちゃごちゃの状態で あったり、ズボンのチャックが開いていたり: ﹁意志疎通﹂も、一二か月後あたりから、自分がいっていることがごちゃご ちゃになったり、相手がいっていることが理解できなくなったりしてきでい ます。特に、二年後には話の脈絡がかなり乱れてきました。﹁社会性﹂をみて みると、この方はもともと親しい友人がなく、ほかの入居者とのかかわり度 が最初から低かったわけですが、二年後にはまったくほかの人との交流がな い孤立した状態になってきています。この事例は今回の環境変化を非常に高 く評価していたお年寄りです。 では、評価しなかった事例 2 のお年寄りはどうか。﹁精神的状況﹂﹁意士山疎 通﹂もほとんど変化ありませんでした。﹁日常勤作﹂、移動、食事、排池、入 浴 と い っ た 身 の 回 り の こ と に 関 し て は 、 事 例 1 の方と比べると、もともと不 自由している度合いが多かったわけで、移転一か月前、一か月後というのは、 車椅子をときどき使っていて、職員側では、この人がいちばん影響を交けて、 いまに寝たきりになるのではないかと考えていたお年寄りです。しかしあま り変化を受けていません。﹁社会性﹂はやや落ちてきてはいます。 このように環境変化をポジティブにとらえていたお年寄りでも、こういっ た日常生活の面で影響を受け、逆に、ネガティブに、あまり好ましくないと 思っていたお年寄りがそれほど影響を受けず、ある程度自立した生活を維持 いる。 尽;室には " s磁調理誌があ るが、 { aえない人が多い。 t 先i 7 1 1苦言は乾燥機もついて ノりレコニーのプランター は施設がツタを人れた。 有料老人ホームの人たちと ! I <川て¥ ryl~ 文化筏触の場」 となった食没。ミニコンサートが聞かれたりする。 廊下の隅にあった喫煙場 所が歓談する土品所だった。 居~の前庭では、,思い思 こ 。 きにくかっ f 洗濯室も兼ねた洗面所。 食堂。各テーブルの間は非常に狭く、お年寄りには歩 走車味/野鳥の姿をみたり鳴声を録音し関 くこと。 動一 G 常一 F 一D 幻 22zz 解答 現応 容の絡 内へ脈 の前の 連指名容 伝のの内 志手分の 立制自話 桶川明 o川HIJK K レ一一三一一 開肝 の援加い 前約参あ 理助 名宛のき Z 一 一 一 一 之 Z の自へつ 者いのブの 居伝ヘラと 入手者ク者 やの同組庖 且員入車入 職戦他行他 的LMNOP Z M 一 し 1 1 高層化への姿勢/ (- 全少匂 u'd いるる なああ ︿しり み zzz zz 一 当当当傾的的の 見見見安山首県印刷 失長決不被攻感 一 一 mQRSTUVW 事 ))) 移転後の疲労度/非常に疲れた 問所物性 時場人向向車 (((向傾傾口初 ダンボール 20 カ 精神的状況 i 本書ヰ申的状?兄 趣味/手芸、短歌、長日貝、ちぎり絵など ) -[項 H ( , , L お く な わ な 全 移転後の人間関係/親しい友人多数 (自分から訪れるのは億劫) 常にある汁 常にみる/ A かf i l lあ る QRSTUV W 〈 項 目) (別)Q R 5 γ U V W 百│越作業/半年前から全部自分で /¥ぐふ 少しある a 8 6歳 ・ 入 居 年 数 1 2年(移転蒋) 女性 グ 職員減数居室配鼠変化/ r t 全 ( ( ふ 学歴・職業/高等小学校・看護学校・告営業 移転前の人間関係/親しい友人多数 社会性 移転後の人間関係/親しい友人。 意志疎通 意志疎通 移転への姿勢/非常に望ましくない L M N p o N 移転後の疲労度/疲れなかった カてら 'I~髭 カ なI j[ 5 i ; :l十 事例 2のプロフィール セ~ ダンボール 8、テレビ " E祭。できな~'1. ¥ E懇できない,ト 1 1 = セ , J ( 項 目 1H K J H ( l J lf i ) " ! i l : r 移転前の人間関係/親しい友人 l名 : : : l 引越作業/直前に職員によって 5 寺々目撃なE 考 あ1 ' ト 吟々器禁信B き る1 ' " , " " I o やや不自国f カ ー1 担a 1 1 高層化への姿勢/ ν U「 7 7歳・入居年数日年(移転時) 男性 (~I ) 、 , 率例 2 /¥.ぷ 職員減数・居室配置変化/ 菅品開目白して F 4 1 9 F 結(不良廃して 学歴・職業/尋常小学校卒・農業 i i j i ふ し 事例 1のプロフィール 音.!(不自由してら1 1 移転への姿勢/非常に望ましい しているわけです。これをどう解釈するかは、こういう事例研究だけでは、こ うだといい切れるものではないと思うのですが、自分で自分自身の環境を繕 っていくということ、自分が住む場所は自分自身の持ち物でしつらえていく ということと関係があると思います。引越しをブツブツいいながらも白分で なんとかやり遂げようという姿勢の重要性も、今回の環境移行のなかで明ら かになった部分であると思っています。 古い環境を捨てる﹁悲しみの作業﹂が大事 古い環境から新しい環境に移るということは、単に移動ではなく、古い環 境を捨てていくという側面がある。いままで慣れ親しんできた場所は愛着の 対象であったわけです。精神医学のリンデマンという人は、﹁悲しみ反応﹂と か ﹁ 喪 の 作 業 ( グ リl フ ・ ワ ー ク こ と 呼 ん で い ま す が 、 な に か 自 分 の 大 切 なものをなくすのは非常に悲しいことだ。悲しむ作業をきちんとしないと、 ジャニスというストレスの研究をしている人は、外科手術をしなければな その影響は年月が経っても軽減されない、と言っています。 らない場合、手術をしたくないとワアワア大騒ぎする人と、大騒ぎしない で冷静に受けとめる二通りの人がいる。どっちが手術のあとの回復力がある かというと、ワアワア騒いだ人のほうが回復力があった、適応する能力がある のではないか、といっているのです。 ﹁動きたくない。この引越しはよくない﹂とワアワア騒ぎながらも、なん とか適応しているというのは、自分自身である程度、大切なものを失っても、 新しい環境に適応しなければならないという自覚ができているのではないか 環境移行というのは、人間も環境もお互いに変化し合うプロセスだと思い と考えることもできます。 ます。新しい環境への適応という側部が大事だと思われがちですが、私はむ しろ古い環境を捨てていくという側面が大事なのではないかと思っています。 大切なものを失っていかなければいけない自分の老いていく姿、いままでで きたことができなくなっていく姿、そういったものに自分自身を適応させてい いといって入る老人はまず皆無だろうと思います。たとえば﹁この住宅環境 山 輔 特 養 ホl ムに入所したお年寄りの入所を決定した理由の調査をみます 住む側のソフトの部分も同時に変化していかなければならないわけです。 では介護ができないので﹂というのは三一・五%ぐらいで、圧倒的多くが﹁介 くというアジャストメントができるかできないかということも、今回のリロケ 老人だけではなくて、老人をサポートする職員、家族、あるいは私たちのよ 護疲れ﹂﹁精神症状の対応﹂﹁介護者自身が高齢﹂﹁勤めをもっている﹂﹁家業 と、お年寄りには開いていません。ご家族が調査対象です。自分から入りた うなボランティアの老人に対する考え方も変えていかなければいけないこと ができない﹂というような、介護者側の理由がいまのほとんどの入所手続の ーションではみえた気がします。 がよくわかりました。 でした。それはよいことと忠われる方が多いと思うのですが、いままで大部 で入る人がいらっしゃいますが、一%以下でしょう。﹁医療機関から退院を要 もちろん、単身老人とか老夫婦で、社会生活が無理だからと自分から進ん 理由になります。 屋で暮らしていて、多少煩しさはあったでしょうが、人間同士のふれ合いが 請されたので、家には引き取らないでそのまま施設に手続きをした﹂という 今回の物理的な環境の変化でいちばん大きかったのは、個室化ということ いやがうえでも繰り広げられていた老人ホi ムが、はたしてすぐに個室化に 感じが大きい。このように、老人の主体性はほとんど加味されていない。 高齢者のケアで﹁環境移行﹂の中の心理的、社会的環境への配患を、ケア 対応できたかというと、そうではありません。 お年寄りを支えている職員も、いままでは個人ではなくて、﹁うちの人居者﹂ ポリシーに加味していくべきだと思います。お年寄り自身のポジティブなとら 老人というか、人間がこの環境といかに、主体的にかかわるか。つまり、環 ﹁うちのお年寄り﹂というイメージから、﹁ひとりひとりの独立したお年寄り﹂ けて﹁O Oさん、元気ね﹂とやってきた施設のケアが、﹁ちょっと失礼しま 境も相互作用である。われわれ側だけではなく向こうもいろいろなかかわり え方とともに、ケアする慨もそういうことが大事になってきます。 す。お元気でしょうか﹂と、ある程度あらたまった、一般のお宅を訪問する があるだろうという相互作用のなかで、適応したり、均衡を保っていったり という見方を強くしていかなければならない。いままでは平気でガラッと開 ような形でお年寄りの部屋を見守らなければならなくなった。そういうケア しながら自己実現ができていけるのが、本当は理想だろうと思います。主体 的なかかわりとか自己実現というのは、老人の場合は健康と置き換えること の函での変化が要求されてきたと思います。 * 身が決定する環境移行は非常に少ないのではないか。山崎先生が最後におっ 自身がどうかかわるべきかという陪題があります。特に、日本では高齢者自 内国長期入院、長期入所ということで高齢者が施設に入る決定に、高齢者 崎さんからは﹁レディネス﹂のある環境形成がいいという考えが出ました。 は、内田さんからは、変化に対し参加していくことや、役割をもつこと。山 ことへの不適応症みたいな感じにとらえられると思います。その対応として けで、そういう理念をもっともっと普及していかないといけないなという感 ものを大切にしていると読みかえると、ますます日本では大切だといえるわ 切にしなければならない。欧米では町並みや環境はそれほど変化しないのに、 こそ環境移行において、生活史というか、生活のなかで培ってきたものを大 うすると、物にしか生活史を表現するものがないという感じになって、日本 く変わっていく。極端にいうと、われわれはこの住環境が保存できない。そ 服部日本の町並み、環境の変化はたいへんなもので、どんどん建物が新し もできるかなという感じがします。 しゃった日本の福祉制度、特に高齢者福祉のなかで、措置制度は非常に高齢 想をもちました。ありがとうございました。 環境移行の問題は、どうも社会そのものがさまざまな形で動いていく 者の決定権を奪っていくものだと思っているのですが。 服 部 環境移行からみた左 口 環境心理学の近年の研究(山本多喜訂 / S・ワップナ│編著︽人生移行の発達心埋 しての老いの白覚、さらに具体的な障害が起こってくる。対人的環境につい 対人的、社会的な変化は、 E-H・エリクソンのいう自我同一一位(話。ES江守 ては、家族プロセスの変化、例えば子育てを終えた母親が味わう空の巣症候 場合には、住んでいる家は同じでも長年連れ添ってきた相手に先立たれて一 ←浅)に大きな節目、危機を与えることになる。この自我同一性の再体制化 学︾北大路書房、一九九二年参照)では、人間が慣れ親んだ環境から、人生途上 人暮しを余儀無くされるのも、環境移行の一様態である。この例のように、 による自己実現は個人の内的過程あるいは対人関係によって規定されるとこ 0 ) などにみられる役割喪失感がある。また定年退 群(ゆ目立て見出片的百戸弘司。5 環境心理学では、環境の概念として建築をはじめとする構築的(人工的)環 ろが大きい。しかし、本論での仮説は、そのような自我同一性の実現にあっ の種々の出来事によって別の環境へ移ること、そしてそこで生ずる状態のこ 境や地球・自然環境などを物理的環境と呼ぴ、それ以外に対人的環境と社会 て、住まいの安定性と質とが極めて大きな役割をもつであろうということで とを﹁環境移行﹂と定義している。ある老人が長年住み慣れた家を離れて老 文化的環境とをあげている。すなわち対人的環境とは、家族・近隣・社会に ある。そこで、物理的環境として住まいなどの構築環境に着目し、 そこに展 って否定的な感情をもたらす危機的移行である。これらの個人の身体生理的、 おける人間関係から生ずる環境である。また社会文化的環境はある地域にお 人間が一やの聞に生活場面として経験する構築環境における移行の型は、 構築環境における移行の型 閉する移行の諸相を明らかにしたい。 によって多くの人ぴとは心理的危機に直面する。向老期という老年への移行 響を受け、新しい環境と関係を結んでいく。発達段階の節目では、その移行 このような環境移行に伴って、そこで生活・行動する人聞はさまざまな影 様態は相互に関連し、浸透的影響を与え合う存在であることはいうまでもない。 ける風土・風習・慣習・規範・価値感などの意味をもっ。環境のこの三つの 職などの職業における変化に伴う社会的加齢現象もある。これも当事者にと 変化は、まず環境移行を体験する主体である本人の身体的・生理的な変化とし 期には幾つかの危機的変化が重なって体験される点が問題である。これらの ;舎てられない品々 人施設へ入り、新しく生活を始めるような状況はその一例である。またある 志 ﹁住まいに蓄覆された記矯﹂を新しい環境へどうつなげるか B = I 環境移行とは 5 珂 主に三つに分類できる。一つは同じ建物で生活を統けている人自身の心身の 、‘/ 。¥ このように住まいの場所が移行することを生活拠点移動(詰]。gto 己 移行に現われる移行の型がある。これらの移行は、単独にも相乗的にも作用 医療・福祉・住居などの施策・法律などの実施・改変などの社会文化的環境 的環境の移行、定年退職や配偶者との別離という対人的環境の移行、老人の る場合である。災害や老朽による建物被害、周辺都市環境の悪化などの物理 ている。二つ呂も、生活している人は移ることはないが、環境の方が変化す が行なわれる。これは、建物の模様替、改築などの更祈活動として一般化し 歪みが限界に達すると、物理的改変によって弱化した心身機能の介助・補完 の度合いが大きく、適応に支障をきたす。一方、間じ条件の環境移行に直面 行、さらに一二っとも変化する則次的移行がある。次元が上がる程、環境変化 そ れ ぞ れ 単 独 で 変 化 す る I次 的 移 行 、 二 つ の も の が 同 時 に 変 化 す る 日 次 的 移 型を概観したが、その現われ方は図ーのようにまとめられる。三つの型が の点については同氏の論文を参照されたい。以上、環境移行に関わる一二つの 人である大原⋮興氏は生活拠点移動について先駆的研究を行なっており、こ 替えせざるを得ない﹂といった否定的な意味合いがある。本ロザの執筆者の一 あるのに対して、高齢者の生活拠点移動には、﹁住み替えさせられる﹂、﹁住み ということがある。﹁住み努え﹂は自ら望んで移動するという積極的な意味が ν ' し、多くの場合、予期せぬ環境へ、突然に、意志に反して適応を強いられる。 しても、適応の仕組みには個人差があり、過去における各人の移行体験、自 変化によって、物理的環境との関係の歪みとして移行が生ずる場合である。 物理的移行と対人的移行とが同時に起こるのが生活場面の常であり、老年期 A 生活拠点の移動 c 老人人口への正規分布泊線のあてはめ 図日 C 8 A 主体の心身機能の変化 日:物理的・対人的・社会文化的環境の変化 ( S c h r o c k,1 9 8 0 ) /ペ要援護の -戸,--老人 95%の一般在宅老人 5 %の障害老人 施設入所者など 、一-~司ー一~、 柴田博、芳賀博「活動能力」 い方から学ぶことは、自己の之しいがかけがえのない住体験を豊かなものに った結果が現夜の住まいの有様をつくりあげている。したがって他人の住ま 々の住体験が家族ゃある集問を構成する人びとの何で、相在に影響を与えあ ける居住の様態は先行する過去の環境移行の体験に強く規定されている。偶 能性があることも、人間に共通の宿命であろう。すべての人間の住まいにお もしれないのである。そして、またある日腕時にして危機的状況を迎える可 それを克服した結果が、現在の忠まれた状態を維持するのに役立っているか 去の環境移行の体験において、生埋的・心理的な危機的状況に直面したが、 れた老人とい、えども、何らかの加齢の路響を免れることはできない。また過 のこと、一般在宅老人のすべてに瓦って考察の対象にする必要がある。恵ま ている(図12)。 高 齢 社 会 の 住 ま い を 考 え る と き 、 障 害 、 要 援 護 老 人 は 無 論 人には降寄をもった老人から恵まれた老人(匂ユ︿ニ晃包∞寄与)までが合まれ 環境移行の型のうち、主体の心身機能の変化に着目すると、ある地域の老 個人の移行体験から学ぶこと 性の危機と回復の在り様によって、極めて多様な過程を辿る。 我同 三つ目は、生活の場所が変わり、人びとが別の住まいや施設、地域へ移動 のように環境への適応能力が低下している場合、深刻な影響に見舞われる。 するという移行の型がある。人生の種々の出来事、入学・就職・転職・結婚・ 一一総合 1) ハビリテーシヨン 19巻 4~号、 1991 年 4 月一ーより 定年・病気・障害・老化によって生活の場所は、家から老人ホームへ、施設 から別の施設へ、同一地域内の別の場所へ、悶舎から部会へと移り変わって 1 環境移行の型と次元(I、 E、m) 関 J'L帆リ 表 1 高齢餐の環境移行の型 . 1 : i J . E ; 1 千T 碍 ユ <D 1 品 て 李 主 行 動 特 性 百 十 箇 条 例 -日常の応場所の国主主位 -別室就笹 上;:",忌韮くたEり TVの 首 I 立大 5 J!J重宝 9 λ 活重 イノタ山ネン Ph毛主ノ¥JIj ケース 話3 mの 描i 保 -且産主司t 妥 タ1 01 : 二 お 手 伝 く 3lill/jlV タも自活 Jtf 了 ヨ之官 F 忍 1 起 。 出〈去さ くオミ迂t 一RC 」、と A . ,- r くッド 入院 ステッキ常用 粒主主主紅 専用便所自室付 -昼食は外食 殆どベッドの ゥ ー -自己テリトリーの時保 -毛£ミ> ot.周白 持→み分け -早くから別宝主就組 • 6Ej ] j j 勾2 dj:L 甘く治、ら工写llJ 笠 至I U l(r甘 日 寺f f l j合勺 -活動的 .J 、I'i<まで 1 r jB I ! : 主 主 伝 i 誼よ4院 ヨ J _ Eり ち ' i { ; f . . t . 揺 さ 外 出 Jぶ 能 改築 ヰ ゴ ャ ッ ジ 戸ζッ ド ヨ 三J 背 〈 便 所 ・ 廊 下 〉 ポ ー タ ブ Jレ ト イ レ 但し、夫の食事はつくる 込乏ア之さり れて精神的活捕 - 手J 習を使うのは短時間 CJ 9 ds 主 l j I J ) - 夫 OJTVの 古 が 官 時 • HI室 に 手 摘 を と う つ -夫からの逃げ場が なくなっ T こ -守三抑由代りになるもの -努干罫~1去三たと i丘認E させら 7- 2 ふとん 伎E九 , ] i (茸主主J ' J ( 二el ( j 記 〉 -I/; j帰 入院 宅 , : t 1 7るヵ、 設アこさり ウ ー -0ζ3 -ノ\応主まてナ芽ド 'n~' ~こ仮!!,f;豆 J、畠£ 入院 外 出 ス テ フ キ (4 問 / 年 〉 外 出 不 能 刀!J:3:主立主宰王 道 主E 主 主 ( 2 ~ð- 1J l ! 占 〉 !転倒 くアこアこ弓供仁〉 返さプこさり ケース 4 J:i2百号る 階段手摺 樺式便器 時 に キ 云 曲i (タト古i~ 院さ号車士、 WC) ふとん -足腰老化典型倒 ''Uがケア 〈お手伝し、 3[ 副/ j 担〉 ヨ 三J 習 -すべて主がケ了 ハえッド 仁平日主主〉 入 院 3ヶ 月 - 随 々 の 日 ミ fLl ニげに 対応できるキャスター イ寸き争脅迫三 - J,;旬ーら弘之のケア -ケ ス 3 の 始 と 存 命 中 -主正本 f t , J .共i 面的仕梯 自分の居局防干の雌慌に として何をかんがえて 資労 ヨ 1 3くヌb 、 -大病院通続 -国外行動について ウ ミ 5 ..s、とA.,- rミ ッ -段五去の解消より 室内照疫の臨但 i ご 〈和宅〉 珪 主 J、卦三主吾 1 剖 老人住区の主是案 するために、住居の専門家であるか否を問わず大事なことである。体験の解 こうした観点から、実際に追跡可能な環境移行の様態を、身近な所から、 釈なくして、住まいの相貌の意味は了解されない。 資料として蓄積を始めている。しかし、この作業は忠ったほど簡単ではない。 誕生してから一生を向じ住まいで過す人ぴとも世の中には大勢いるであろう。 その一方で、さまざまな理由から自己の意志の有無にかかわらず、幾度とな く住まいを移り住む人も多い。現に筆者も、戦時中の疎開や結婚、就職など で、期間に長短はあるものの、何と二二もの住まいに移り住んだのである。 その多くはすでに存在していないし、正確な図面も残されておらず、記憶も 不確かである。そのような状態での住体験の記述、あるいは生活空間の復元 というのは、一大難事である。自分の住まいを合めて、自己の環境移行の記 鉢の大切さに今まで気付かなかった不明を嘆いても後の祭である。一般に向 老期以後の物理的環境移行、つまり住み替えは若い時ほど頻繁ではなくなり、 物理的な生活領域も縮小してくるので、移行体験の記述も腰を据えて取り組 むことができる。前述した地域に住む老人のカテゴリーのなかで、自己を含 めた僅かな例の移行体験記述を基にした住まいの意味や価値の考察に対して、 批判的に捉える向きもあろう。しかし、そうした移行体験記述の﹁体験﹂な しに、一般的な住体験の調査や住まいの読み方に十全を期待することはでき ない。自己への実際の試行がない場合でも、環境移行における体験の意義に 一九 1)。 敏感な研究者は、異国という条件のなかでも貴重な成果を出すのである(例 え ば 、 外 山 義 ︽ ク リ ッ パ ン の 老 人 た ちl lス ウ ェ ー デ ン の 高 齢 者 ケ ア ︾ ド メ ス 出 版 、 そ う し た 環 境 移 行 の 記 録 を 五 つ の ケl スについてその概略を示す(表 。 九O) この整理の仕方は横軸に時間の経過(ノン・スケール)をとり、各老人の身 体・生活状況の変化を軸の上側に、下側に物理的環境の変化を記述したもの である。この表はあまりにも簡略化し過ぎたために、記述者(本人ではなく 身近の観察者による記述)以外に生活像を把揮するのには無理がある。と りあえずケi ス ・ ス タ デ ィ の 方 法 を 示 し た ま で で あ る 。 こ の 五 ケ ー ス に 共 通 活信条をもった夫には肯定的に働き、行動場面全体に自己の領域が拡大した った、しかも深刻な影響を与えたのである。コメントにあるように合理的生 の関数の多い日本家屋の時よりも縮小されたために、それが二人に全く異な 縮が意図された。さて移行後の第一段階では、この老夫婦の生活領域が以前 動 線 は 大 き く 変 更 さ れ た 。 ま た 、 キ ッ チ ン とL D、 便 所 と 寝 室 と の 距 離 の 短 するという大幅な物理的環境移行を体験している。部屋のレイアウト、規模、 2は 、 老 年 期 に 入 っ て 、 木 造 住 宅 を 全 面 的 に コ ン ク リ ー ト ブ ロ ッ ク 造 に 改 築 す る 条 件 は 、 向 老 期 以 後 、 独 立 住 宅 に 住 み 続 け て い る 点 で あ る 。 ケース lと を概観する。 うか。以下、順を追って住まいにおける老人の生活・行動と環境関係の諸相 の住まいだけではなく入閣の住まいそのものの存り方を一不すのではないだろ より鮮明に浮かぴ上ってくるように思われる。そしてその役割、原型は老人 によって、住まいの持っている本質的な役割や生活の質に対する働きかけが める役割が大きくなることを意味する。見かけ上の活動量が少なくなること なることが分ってきた。それは逆に、住まいの環境そのものが生活の中で占 おいても活動領域は縮小し、回定的な少数の居場所を生活場面とするように すきを動きやすいと解釈すると、動きやすい空間が必ずしも落ち着いた場所 使いやすい(動きやすい)ことと落ち着くことill使いやすいと一一言でいって にならないことが応々にしである。使いやすく(動きやすく)かつ落ち着く のである。逆に妻にとっては、自分の心理的・行動的逃げ場の喪失という否 一方、ケi ス3 ・4 ・5は 一 家 族 の 例 で あ り 、 特 に ケl ス4 に お い て 、 身 ことのできる場所とはという開いに答を用意しなければなるまい。さもない も内容は意外と複雑である。道具の類についていえば、老人が頻繁に使い、 体の弱化に合わせて、木造の典型的和風住宅に手摺設置等の物的対応を行な と飛行機や宇宙船のコックピットのような﹁高齢者対応住宅﹂なるものが出 定的な影響が現われたのである。その結果、正確な悶果関係は突止められな ったものの、住宅内での行動場所が徐々に縮小していったものである。車椅 現しかねない。満載された機能は老人にとって雑音でしかあり得ない。後に 使える、使いやすいと判断するものは一般化できる性質をもっているといっ 子を使えるような、大幅な模様替えには抵抗があったと推測される。何れの 述べるように他人からみれば全く無意味、無機能なガラクタが当人には意味 いものの、身体的な障害が現われたのである。老人に使いやすきをという配 ケi ス を と っ て も 、 過 去 の 住 ま い に お け る 生 活 と 環 境 と か ら の 極 端 な 改 変 に 豊かな物語のトピックでもあるのだが:::。 てよいであろう。多くの人の意見・希望を開くあまり、殆ど使わないであろ は大きな抵抗が存在することが読みとれる。しかしそれは環境移行に対して 庇護された場所 う機能が満載されている器機類を見ると、その思いが強くなる。また使いや 人びとは全く一方的に否定的な態度、適応を示すことを意味するものではな 感覚も住まいの基本的条件として必要である。庇護された空間とは、必ずし 患の下でつくられたコンパクトな住空間が、予想に反し、妻の場所前一性喪 く、当初には予想もしなかった移行に対する肯定的適応があることも暗示し も厚い壁などによって強間に護られることだけを意味するものではない。物 失という環境移行上の難点が露呈したのである。 て い る 。 こ の テ ス ト ・ ケi ス あ る い は こ れ ま で の 研 究 を 基 に し て 、 次 に 老 人 理的要素の助けを貸りなくとも、ここが私の叫切であり、かつ他人がそのこと 自分のものとしての場所が他から庇護されているという 111 の住まいにおける質とはなにか、原型とは何かを考察してみたい。 を認知し、他人の領域として態重するという了解が成立するだけでよいこと 確認できるためには何らかの境界を必要とする。それは壁的な垂宜的要素で 環境移行からみた住まいの原型 ケース・スタディの結果から、老人の生活圏は地域において次第に縮小の あったり、床のレベル差あるいは種々の水平岡上の境界を表示する物的要素 もある。しかし、ここが私の場所ですよということを明示し、自己もそれを 傾向を示し、相対的に住まいの滞摺時間が伸びること、また住まいの内部に 住まいの中での生活の範囲も縮小してくる。寝たきりにならずとも、万年床 特に老人には決まった居場所が定まってい,ることが多い。齢をとるにつれて、 寛 げ る 居 場 所 i 1 1一般に家族がそれぞれの場を占める座というものがある。 運動的に自由な空間における障害物になりうることにも注意すべきであろう。 やかな境界群によるものであれ、他人からみても、他人にとっても、感覚的・ の伝統的空間では)を抱く。他方、ある場所を庇護することは、たとえゆる るやかに幾重にも重ねた境界群によって人びとは庇護された感覚(特に日本 であったりする。完全に感覚遮断された密室よりも、水平・垂直の要素をゆ つては 縮小は、多くの老人が示す一般的な特性である。ある﹁恵まれた老人﹂にと 住まいの内と外とでの生活領域あるいは社会的交流の 社 会 的 交 流 の 場 所lli をより明確に示すと考えられる。 うべきタイプである。加齢は以上のようにものと自己との関係に対する晴好 g m 目的任命吉田叶)とでもい の 関 係 を 保 っ て い な い と 気 が す ま な い 、 鳴 長 明 型( のをいかに排除していこうかと腐心し、その少ないもの達と自分との定位置 る筈である。もう一つの例は、これらとは正反対に身の出りから不必要なも が溢れてしまうのは、その狭さもさることながら、空間恐怖症も一役買ってい 向老期あるいはそれ以前と同じ程度の領域をもち交流の網を広げて とその脇だけを居場所にして、必要な時以外は動こうとしない不活発なお年 寄りもいる。これは住まいの間取りや部屋の広さ・プロポーションによって も助長される。しつらいを変えたりして、よりぼ心地よくすることよりは、 決まった場所に居ることによってのみ寛いだ感情を抱くようになるのである。 若い人の下宿住まいにあると想像される万年床の生活に見られるように種々 の行動を支える面としての役割を果たすことのできる畳床のアフォーダンス (畳という物理的環境が人に穂々な行動を誘発すること)が、逆にだらしな い居住まいを許容してしまったことと見倣すこともできる。 方丈記の案内調度の記述に典型的に一不されてい ものを保存しておく-}と 1 1 1 るように、住まいにはいろいろなものが置かれている。ふだんあまり意識に 上らなくとも、写真を撮ってみるとものの多さに驚くことがある。特にお年寄 りの住まいや部屋には、その人のものに対するこだわり、整理竪頓の仕方、清 潔・不潔に対する意識などが鮮明に表現されているように思われる。ケース・ スタディの例でも全く対照的な傾向が読みとれた。一方は、自分の若い時か らのあらゆる記録・資料をはじめとして、あらゆるものを保存し、しかも完 撃に整理することを老年期の生き甲斐にするほどのこだわりをみせている。当 人にとって住まいは﹁蔵﹂あるいは﹁私的資料館﹂の意味をもっていた。こ のような積極的なものへの働きかけとは別に、﹁空間恐怖症﹂なる症候も見受 けられる。壁や棚に空いている部分があると気になって居ても立ってもいら れなく、すぐさま何かで埋めてしまうというタイプの人がいる。部屋にもの 自分の居所 ベッド脇の床坐 自分の居所一一床坐 荷子坐 自介の居所 いることもあろう。しかし、大多数の老人にとっては、落着ける、寛げる住 が大切ではないだろうか。ケース・スタディの各例は何れも、何時でも自分 自己の定位置に家族や客をいつでも迎え入れることの態勢が整っていること 社会的交流の発信・受信基地として機能するかが重要となる。具体的には、 びとが人生移行の節目に誼商する自我向一性( aoE25之の破壊の危機(自 場所同一性 行の各段階において、住まいは人びとにその場所を通しての自己の存在確認、 このように老人の住まいに顕者に現われた特性をまとめてみると、人生移 の問いへの答も準備する必要がある。 の居場所に人が訪ねてきてもよいという住まい方がみられた。したがって他 分が自分であることの存在証明の破結)を乗り越えていく上で、この場所同 まいの中の定位置が主たる生活領域を担う場所となる。﹁定位置﹂がいかに 人から訪問の諾否の電話がかかってくることは希であった。このような交流 一性を持っていることが不可欠の条件の一つである。住まいによって安定的 たかはし・たかし/東京大学工学館建築学科教授 の形成に主要な役割をもっといえる。そして人 が成り立つ条件として、相互に訪ね合う同士が、拍手の生活パターンを熟知し に支えられた記憶の蓄積が、自我同一性喪失による不安定な将来の生活像を SFBEstq) ている必要があるだろう。また、しつらい、ものの整理の仕方も、訪問者に極 乗り越えていく拠りどころとなるのである。 U この自我陪一性は人生移行の節闘で何度か立ち現われてくるという。 巾向。広告z q とよぴたいと思う へと発達しつつあるという確信である。そして、私はこの感覚的38 を自我同一位 それは、自我が特定の社会的現実の枠組みの中で定義されている自我田仏え5包巾向。 未米に向かっての有効な歩みを学ぶ途上にあるという確信へと変わってゆく。つまり の子どもの発達設階の一つである。︿中略﹀むしろそれは、自我が確実な集団の中での 社会的な承認とが一致する体験を通して、より一層現実的な自己評価をおめる数多く とは、身体の支配と文化的な怠味が一致し、機能(身体を働かすこと)のよろこぴと でどんな意味を与えられているかを自覚するようになるよ中略﹀﹁歩ける人﹂になるこ になった自分﹂が獲得する新しい地佼と背の高さが、その文化の人生設計の座襟の上 自分が歩けるようになったことに気づいたばかりの子どもは、︿中略﹀﹁歩けるよう 通して、生き生きした現実感を獲得せねばならない。 の集団関一性の空間・時間と自分の人生設計が互いに一致しあっているという自覚を の所属する︺特定の集団何一性の一成功例であるという自党を通して、そしてまたそ ﹁成長途上の子どもは、経験に対処する自分独自のやり方(彼の自我総合)が、︹自分 誠信書房、一九七一二)のなかで次のように述べている。 エリクセンは﹃自我伺一性アイデンティティとライフサイクル﹄(小此木啓吾訳、 ︿ 註 ﹀ 端に不快な感需を与えないほどに整えておくことも大切であり、かなりの自 覚が要求される。今回のケi スでは収集できなかったが、以上見られたよう な、私の場所を他人に聞いていくことを拒否する住まい方も当然のことなが ら存在するであろう。それとても、住まいの中のある場が、その主体あるいは 家族の社会的交流についてもっている役割を否定することはできないであろ う。住まいをまちゃ地域に開いていくことにおいて、物理的環境としての開 放性だけでなく、対人的環境としての開放性に留意する必要があろう。 記憶を留めておく場所││印刷術が建築術を減したとは、ヴィクトル・ユー ゴ!の有名なことばである。建築が世の中の出来事の記録・記憶装置である ことは、現在でも継承されている、あるいは継承すべきであろう。住まいに は、特に老人にとっての住まいには、過去の思い出が別刷り込まれている。住 まいのさまざまな部分あるいはもの達から、過去の出来事や、親しんだり憎 んだ人物の相貌が想起されてくる。住まいは個人の歴史書であり、辞典でも あろう。老人が自分の定位霊に坐ることは、書物を幡くことでもあり、そこ あるのだ。木の柱に自分の身長の目印をつけていた思い出を持つ人も多いで で展開する記穫の物語を意識的・鉱山意識的に読むことによって、安らぎから 苦悩までの感情に浸るのである。場所の移動という環境移行は、このような 記櫨の連鎖を切断することになりかねない。新しい場所で古い辞書はどう役 立つのか、古い辞書を生きながらえるには、新しい環境はいかにあるべきか等 2 3 * 露関 ち 点移動における開 ムの居室における就寝室長勢 の現在の生活はそれまでの生活歴の一端として考、えなければならない、とい 生活には、時間に築きあげられた個別性があるということ、そして、高齢者 的存在と捉えることを重要な視点として示しておきたい。つまり、高齢者の 高齢者の生活拠点移動を考えるにあたって、まずはじめに、高齢者を時間 上に立ち上がってしまい、転落してけがをするという事例は、多くの施設で 時などにふと目が覚めたとき、自宅の布団に就寝しているつもりでベッドの 居者が混乱し、事故にまでつながるという点にある。たとえば、夜開の排地 の主な論拠は、それまで使い慣れた寝具での起居様式が急激に変わると、入 また、 老人ホl ムの居室では、田慌の方がよいという意見をよく間くが、そ 一例を示してみよう。写真 1 は 、 あ る 老 人 ホ ー ム の 痴 呆 性 老 人 専 用 棟 で よう。生活拠点移動は、高齢者にとって大きな生活上の出来ごととなる問題 れまでの生活が長ければ長いほど、とくに高齢になるほど顕著であると言え 長年培ってきた生活習慣は、そう簡単には変えられない。このことは、そ の居室の就寝態勢だが、枕の位置に注目すると興味深い。控側に枕をおいて なのである。 がある者である。一方、通路側に枕をおいている入居者二人は、地域の自宅 場合などでは通路側に枕を置くことの方がむしろ自然かもしれない。このよ 位置は、﹁枕は壁側﹂という既成の回定観念が根強いが、旅館に数人で泊まる してその要因を考察し、次に移動の仕方における問題、そして移動後の問題 さらに研究事例などを交えながら、生活拠点移動の前の状況における問題と まずはじめに研究方法あるいはその結果への期待における問題点を指摘し、 以下、 ここでは生活拠点移動に関わるさまざまな問題点について述べるが、 うに新しい生活に適応しにくい痴呆性老人などにとっては、それまでの生活 として 移動による影響について述べていく。 経験が現在の生活の仕方を決定する。﹁壁に頭をつけるもの﹂﹁ベッドは壁に から入所して聞もない者である。病院や施設におけるベッド配寵や枕頭台の * い る 入 居 者 は 、 以 前 特 別 養 護 老 人 ホl ム の 一 般 棟 に お り 、 施 設 雑 居 生 活 経 験 のでもある。 う視点である。このことが、高齢者の生活拠点移動に関する問題の根本にあ のである。 垂直におくもの﹂などは、施設の都合で決められている約束ごとにすぎない 写奥ー 1 ある痴呆性老人特別養護老人ホー よく耳にする事故である。 はじめに 手 の 2 生 説話 り、これはまた﹁住み償、れたところを離れたくない﹂という意識を支えるも を も と 特集③高齢者の居住の現実 者 ? 興 家 E3ι 大 原 -生活拠点移動について考える上での問題 されるべき課題として重要であるとい、えよう。 また、純粋に環境決定論的立場の研究では、心身への方的影響だけを論 じがちだが、それだけでは生活拠点移動による生活構造の変化は見えてこな い。むしろ、環境変化に対する対処行動や適応の過程を相互関係として捉え ることが重要なのである。 川決定論とすることの開題 生活拠点移動の問題というと、移動による影響(リロケーション・エフェ 生活への影響の捉え方については、心理学では、たとえば生活満足度や生 叩指標化することの問題 か、その毘果関係を即断したがる風潮がある。たしかに、痛呆になりやすい きがい尺度などにより、 Q O Lを二光的な線形の指標で捉えることが多いが、 クト)の問題に集約する傾向、つまり移動が心身状況にどのように影響する とか、引越しうつ病と呼ばれる不安定や一時的な精神障害を引き起こす入院 ば 、 都 市 居 住 と 農 村 居 住 を 比 較 し て 、 ど ち ら が よ り Q O Lが 高 い か な ど を 評 一元的な尺度ではなくタイプとして表現することが重要なのである。たとえ も数多くなされている。一方で、逆に移動がよい影響を与えたとの報告もあ 価することは意味がない。たとえば、一人あたり居住面積、大気汚染濃度、 これでは生活を評価することにはならない。本来生活を表現するためには、 る。たとえば居住環境が良くなった場合など、移動した者の方が移動しなか 通勤距離などのあるひとつの指標をとった場合に、あるひとつの側面からの ショックなどにより不眠が続く(廃田他、一九八五)など、さまざまなネガ っ た 者 よ り も 健 康 度 が 高 く 死 亡 率 が 低 い 点 を 指 摘 し た 結 果 合ω 3・一九七七) 違いを示すことはできるが、それらのいくつかの指標得点の合計をもって生 ティブな影響を受けたとの報告はあるし、死亡率との関係などを論じた研究 などもある。いずれにしてもこの問題には、さまざまな条件や要因が絡んで 活総体を評摘することはできない。都市居住と農村居住は序列化できるもの ではなく、加回のタイプとして捉えるべきものである。 九 N-一 おり複雑であるため、一概には因果関係として結論づけられないお岳民 七七など)のだが、決定論的な結論を急ぎすぎるジャ iナリスティックな興 境と個人との相互関係により成り立つものであるから、その評慨を行なう方 的事象を尺度化することも、また無意味なことに思える。そもそも生活は環 交友関係や趣味活動、社会参加などを含めた生活に関する適応という個人 また、結果にいたる研究方法上の問題として、これまでの研究では、移動 味(その多くは明確な悪影響を期待している)に陥るきらいがある。 した群とそうでない群との比較調査によるものが多いのだが、そもそもの対 法としては、客観的指標化・元的尺度化はふさわしくない。 生活拠点移動前における問題 す要因と阻害する要因 m} 高齢期において生活拠点の移動を引き起こす要因と、 逆 に 移 動 を 阻 止 す る 川移動を引き起 2 象群が違うのではないか、という問題もある。 たとえば、施設入所する高齢者に関する研究(吋。σ芯他、一九七六)で、 施設入所前に入居予定者の調査を行なったところ、既入居者と入居予定者の 属性がよく似ており、新規入居者は既入居者と同様に適応とアイデンティテ ィーの値が低かった。このことから、施設入居者群はもともと適応能力のな さそうなパーソナリティーと環境条件にある高齢者達ではないか、と推測で としての移動と、従前住宅から半ば強制的・受動的に移動せざるを得ない状 生活拠点移動の要因には、より良い生活空間を求める核極的・能動的行動 要 因 を 挙 げ て 整 環 し て み た も の が 、 表l iである。 されない限り、施設入居に関する悪影響は解決されにくい。これらのことか きる。本来適応しにくい高齢者が入所せざるを得ないような社会状況が改善 同時に施設入所のメカニズムが再検討 、 施設への適応を考えるときに、 JU ﹀﹂り 表 -1・ 1 移動を引き起こす要因 表 -1・ 2 移動を阻害する婆因 A .家庭的理由 A. 家庭的理由 -家族が職業・生 I 言上、その場所を離れることができ ない -転居すると介助者が確保できない -家族構成要図(主な働き手の年齢・家族型、世帯人員、出生・結 婚、転勤・転職による世帯人員、 e t c . ) -世幣上の理由(結婚、子供の成長、親から独立、親・若夫婦と同居) -扶養の義務を持つ人がおらず、自分ではやっていけない -扶養義務者はいるが、扶養しない、援助(特に経済的)しない、 出来ない、困難 -扶養義務者が介護しない、できない、困難 -家庭不平日 B. 経済的理由 -転居による住居残の上昇 -転居費用など臨時支出に対する余裕がない -勤務地・就学地(通勤、通学上の理EI!) B .経済的 E 里由 -世帯の経済・社会的状態(収入、職業、勤務時間タイプ、住居費、 e t c . ) c .健康的理由 -戦業上の理由(就職、転職・退職、転勤、 1 吉鋪・工場の拡大) -勤務時間タイプの変化、勤務地の変化(通勤、通学上の理由) -本人または配偶者が自力で生活できない(有料老人 ホーム等への入居) -老人ホーム等の入居、入所判定基準一配偶者は入所 できるとは燦らない c .健康的理由 -身体上の主主弱がはなはだしく自力で生活できない -身体(精神)が不自由で日常生活が困難 -家族規模に対する住宅規模の不適合(同居志向の場 合、狭くて住めない) -持ち家で処分しにくい -近底志向の場合、周 i 遡に適切な規模の住宅がない (均一位戸タイプの団地など) D. 住宅的理由 主状態(住宅型、居住家数、長数、居住密度、食寝分離、設備 -居 f 状況、日照時照、居住期間、通勤時間)の改善 -持家に住みたかった、建て替えるため、住宅が狭くなった、住宅 が古くなったから、住宅契約の変史、プライハシーの問題 .i 主'tがない、立ち退きを追られている -病院退校後行き先がない E. 精神的理由 E . 務神的理由 -地域から離れたくない -日常生活が不安、将来が不安、将来を考えて -周辺地減の友人たちが減ったので新しい交際を求めて -本人が老人ホームの生活を好んだ D. 住宅的理由 況になり、その帰結としての移動がある。後者は一般に、社会生活上、心理 上、ネガティブな影響を与えるものである。これらのさまざまな要因や環境 条件が、単独であるいは複合して移動の契機となる。 一方、要求変化にともない、新しい要求に適合した住宅に移り住みたくと も移動できないこともある。特に高齢者の場合には、日常生活上の購買施設 が便利で、小規模低廉な民間アパートの多い地域への居住立地限定住が強く、 このような地域では、高齢者が沈澱しやすい。これによって、地域の活力や 維持管理能力が低下しスラム化する恐れもあるという問題もある。 叩生活拠点移動の要因の三類型 さまざまな生活拠点移動の要因は、以下のように三つの概念に分類できる。 これら三つの要因が複合して、地域離脱、施設入所という生活拠点移動が生 。 十)ヴ令、﹂﹀﹂﹀﹂わずh v A内閣二日己の心身条件(身体的能力、精神的自立能力、介助や生活指導の 必要性)、疾病などの内的要因。 B外国一社会的圧力(立ち退き要求、経済的条件)、サービス・介助機構の条 件不備、家族の居所、生活規模に応じた住環境条件などの外的要因。 なお、これらに対する社会的保障としては、それぞれに対応して次の三つ C心因一将来不安、体力低下時への予防、施設依存意識などの心的要困。 の保障(およびそれによる住まいのあり方)が重要な概念となる。 a ︿安全﹀な住生活の保障一日常生活の自立を促す人的・物的環境が整備さ れていること(事故を未然に防ぐ、安全性に配慮した住まいであること。 すなわち使いやすく快適な居住空間、地域社会との関係を具好に保つ住ま いであること)。 b ︿安定﹀した住生活の保障一自ら選択した居住環境において生活を維持で きること(住み慣れた住宅を離れたくないとする高齢者にとって、安定し ︿安心﹀できる住生活の保障一非常時対応が想定され配底された環境で生 た生活を確保するために、時間的変化に対応でき得る住まいであること)。 C 活できること(高齢者が安心して生活できるために、必要な各種生活関連 写真 2 家具持ち込みによりパーソナライズされた、ある特別養 護老人ホームの居室(タンス、電燈などを自室より持ち込んでいる) E 家具持参タイプ別人数 表 写真 3 自由に持ち物をベッドまわりに持ち込んだ、ある特別 養護老人ホームの居室の例 3 表 AAAA ド AA AA KAAAA KKK~ 附附 KK 附出 KKAAAAAAAA AA 抑 剛 印 刷 AA KKKKAAAA KAAAAAAA ぬ くK AAA D ほとんど すべて前性居 より持参 A. I まとんど すべて新しく 総入 サービスを受けやすい住まいであること。 非川町時の対応を考慮し、 ービスが住宅内に導入されることを想定した住まいであること)。 つω生活拠点移動の手続きの問題 ケアサ 生 活 拠 点 移 動 の 子 続 き ( 手2 agd) に お い て 考 慮 す べ き こ と は 、 急 激 ・ 受 動的・強制的な移動はストレス要同となりやすいという点である。移動の仕 方が、その後の生活に良好に適応するか否かに川附与するのである。このため o には、生吊拠点移動における子続きとして﹁参加﹂と﹁予測﹂が主要である。 すなわち仮に受動的な移動であっても、それに、五体的に関与すること、そして A 事 例 令 家 具 と 居 室 内 生 活 か ら み た 施 設 内 生 活 へ の 適 応 ( 文 献 i 5による) 惨 その移動の時期や小刀法などを自分のな志で納得し特訓でさることが望ましい 軽 哲 老 人 ホi ム の 入 居 者 の 同 室 内 生 活 の 様 子 と 、 家 具 の 置 き 方 、 飾 り 付 け のし方などから、生活拠点移動のし方による違いを考察するために、家内一ハの 持ち込み方による生活上の違いを検討する。対象のホームは、都市近郊の新 興 住 宅 地 に 立 地 し 調 資 時 点 で 開 設 後 一 年 の A ホi ム と 、 既 成 市 街 地 に 立 地 し 開 設 後 二 五 年 ほ ど に な る Kホi ムである。 入 居 者 は 、 入 居 に 捺 し て 家 具 の 持 ち 込 み を 制 限 さ れ る 。 問 ・ 五 1六畳程度 F の個室にそれまでの 日 分 の 生 活 歴 の 蓄 積 を 押 し 込 め る 訳 で あ る か ら 、 入 居 者 にとってその居室のしつらい方は大きな人生に関わる選択であるといっても 過言ではない。 現在の居室内にある家具等には、前住民から持ってきたものと施設入所後 新たに購入したものとの両者があり、人により、居室内のほとんどすべてを 前住居から持ってきた例から、すっかり新しい家具などに阻まれて第二の人 生を始める例まで、さまざまである。実態をみると、それらは次のように大 入居に際しすべて新しく購入し、前住居から持ってきた家具はないタイ きく四つに分類できると忠われる。 フ 。 A 家異持参タイプ別飾りつけへの積極性 ( Kホームの場合) 表 ~4 家具持参タイプ郎自室満足度 B C D ほとんどすべて新しい居室に合わせて新しく購入したが、 で前住居から持ってきたものもあるタイプ。 感 1 Aタイプーーほとんどすべて新しく購入 、 、 円 、 、 ¥ 一 、 、 守 一 Kホーム 7 0歳 女 性 入 所 期 間 5年 前住居 戸建持ち家(2階建て、居室 5部屋) に、夫と住み込み家政婦と 3人で暮らしていた。 入所理由 夫が亡くなって仕方なく入所した。 ⑧この火性は、言i H 主}奇から家 J 'tを伺も持って来 二点選ん V 新しく購入したものは一、二点あるが、残りのほとんどの家具は前住居 から持ってきたタイプ。 ほとんどすべて前住居から持ち込んだタイプ。ただしこの場合、 冷蔵庫、ベッド等純粋に機能的な家具は除外して考えている。 T J l 典型例 家具持参タイプ5.l て収納しきれず、箱に入れたまま部屋の中に積 れなかった。その理由は、以前使っていた家具 んである。居釜が狭いことはもちろん、共同生 が、すべて大きすぎたためである。気にいって 活においても不満が多く、ホーム内に殺しい友 いた家具や忠、ぃ出のある家具を処分するのが、 人は少なし、。しかし外の付き合いは広く、ホー とても残念だったそうだ。一人暮らし用の小さ ム外クラブなどにも積極約に参加している。居 f t や市t !などが多すぎ めの家具をそろえたが、衣 f 室に人を紹くことはほとんどないそうだ。 これらの分類別の各事例を図 図 E 呂タイプ一一 1 、 2 点のみ前住居より持参 114に示し、 マンション風の A ホームに多い。 分 布 を 表i2に示した。 全 体 で はC タイプが最も多く、 A の 新 機 一 転 タ イ プ + 品 、 このような施設においては、できるだけ多くの私物を持参して、自室を飾 ることのできるように配躍することが重要であるとされる。最近では、写真 12の よ う に 自 ら の ベ ッ ド ま わ り を パ i ソ ナ ラ イ ズ で き る 老 人 ホ ー ム も 見 ら 家具持参タイプ5.l J l 典型例 Kホーム 79歳 女 性 入 所 期 間 4か月 前住居 アパート(4畳半 i問)に一人暮らし。 入所現出 3 0年前に夫を亡くしていて、子供が 、 皆独立したため。 糸 れ ぞ れ 護都千って米た家具は大小二つのタンスである。 0年も首i jからずっと 大きい方のタンスは、もう 3 グ 〉 使っていて、とても愛殺があるそうだ。まるで 分 感情を持っているようで留守の 1年は家を守って 類 3 JJ I 態である。近くに住んでいる甥が、部屋を片付 くれるような気がする、とおっしゃっていた。 けるために遡にー皮米てくれるそうだ。まだき ホームに入ったばかりなので、友人を作ったり ちんと整開されていない部屋の'1'で、いつもお 人 吉Il[~ をきれいにしたりしたいが、里見詰::J1l.を Jll~ く 宝 tにいりのタンスのそばに 1 Mっている、という 数 していて、 1 n j もできないでttt~ っているだけの状 言葉がとても印象約であった。 0) の ※簿アミを付したものが、前住居から持ってきた家具を示す。 きるようにしつらえであるのに感心させられた。 ンスなどは、 f j ;姉 、l i l lキ l こf 民主したものを 3 0 ' [ :も íY'I~やクラフザ活動などでよく外出するため、会fl 使い込んでいる。ベソドを~[むとに"そくことは、 M にいることは少ないが、快 jffi に i~ らせるよう 緊急 11年にこれを采リ選えて;gから j控 ~f~ できる健 にいつもきちんと殺とんしておくそうだ。Il)jる w 康な人のみ、託してもらえるそうだ。[11/ ; 1 大 J : 1 ' , ) な ' I ' ! : Mなので、 く 干 桜( が f~l' ;{~~で、ぷ類、ネクタイなどをうまく収納で を 訪れる友人も多 L。 、 Hきu .いが}よく、 ' T }・ 後 f E Dタイプーー ほとんどすべて前住居より持参 ミ ヨ 、 も Kホーム 8 7歳 男 性 入 所 期 間 22年 前住居 戸建借家(2階建て、居室 4部屋)に 夫婦て" 2 5年間主主らしていた。 ⑧この古[;1-11は)~ ~íti f m J +( 8,~わである。 itk近 JS が 亡くなり、今(ま‘人で N~ っている。きっちリと 、 i 左べられた'ぶ I I ーはどれも 48i J ' . 1 [ ¥ J 以 l 佼 L、込んだ 日 向; t : ,もl i i i i U ' ;のままで、 i h kも{史いやすいため校 ものだ。それぞれに懐かしい思いl!J 'i J1あり、と 総f 干えをしたことがな L。 、 ても愛 { ' f のずあるそうだ。 l i i i i i :I ,';(ぷ'止水すること : l はJ Jがノjゐきていた l ド¥'(土、ほとんど友 このリJt i :したタンスのド がとても多く、そのために特 i 人とのf. jきよい、カずなかった。 ところが、主主j 正は に放くず;もそのまま使っている。そして'ぷ只の ホ ムの l付や外に交友総 liij が 1l~ がっている υ れに次いで満足感は高く得られている。 図 A 家具持参タイプ別典型伊j ことにする。表 3より、特徴的なこととしては、まず、 B タイプが最も満 だもので、テレビがすっぽりと入っている茶ダ 足度が高いということがわかる。これは、最も自分の愛着のある物、大事な u之され < ! U止、ド分以[.が l i i i i t l , ; iから持ち j 込ん ている。ミ; れるようにはなったが、一般的には、限られたスペースの中に制眼されたも 重量このリ;げの吉[;肢はとても f か、やすく 物を:一点選んで持参する場合で、量より質を重視したインテリア計画と 子供が独立したため(事情により現 のしか持ち込めないのが現状である。どの程度の家具を持ち込むだけのスペ 入所理由 設委と別々に住んでいる)。 ースが実際には必要なのかは、未だに定見はなく、今後の研究課題と言えよ 子供 2人と 1 0年間主主らしていた。 いうことになろう。持ち物が少ないと配置上の制約も少なくて済み、自分の 67 歳 男 性 入 所 期 間 2年 戸 建 借 家 ( 平 屋 居 室 4部屋)に妻、 う 。 家 具 持 ち 込 み を 自 由 に 認 め て い る 特 別 養 護 老 人 ホi ムでは、写真13で Aホーム 前住居 回仙い通りの家具の配置もできる。もちろん全て自宅から持参した場合も、 多くを前住農より持参 見られるように、個人差が甚だしい。 cタイプ一一 ここでは、家具持ち込みタイプ別に、入居者の部屋に対する満足度を見る ~-3 家具持参タイプ別典型例 , 、 」 ここでは都営住宅に長年居住してきた高齢者が、建て替えのための移転に 6 による) よる生活上の影響についての事例研究を紹介する。生活実態と意識について、 点惨事例③公営住宅建て替えによる生活変化と住環境評価(文献 い替えざるを得ない場合の C タイプは、 Kホl ムで不満が多い。 Aホi ムで 方、多くを前住居から持参しても少しは残さざるを得ず、また少しは買 も満足感は相対的に高くない。具体的には狭いという不満が多く、家具を少 仮移転などにより部分的に移転した近隣集団との交際関係についてのインタ 生活の変化を見てみると、建て替え前後で大きく変化しているが、特に付 し残してきた Cタイプの人は、部屋が広ければ運び込めると判断し、それが 狭小な居住空間しか確保できない貧しい現状では、一、二点だけ持ち込む き 合 い 関 係 の 変 化 が 顕 著 で あ る 。 図i5、6 のように、仮入居中の人たちは、 ビュー'などを行ない、生活変化と建て替え移転に関わる問題点を抽出した。 ことが、移動に対する参加行動を意味している。つまり多くを持ち込むこと 一民り入居を終えて本入居した人たちに比べ、親しい友人数、顔見知り戸数と かなわなかった不満と考えられる。 ができない現状では、それらの中から一、二点を選ぶという行為によって、 もに乏しい人が多い。これには、近隣集団の変化に加え、建築形態の変化も 影 響 し て い る 。 以 前 の 木 造 の 開 放 的 な つ く り か ら R C造 の 建 物 に 変 化 し 、 住 移動に参加する自己が生じるのだ、と言えよう。 次に、部屋の模様替えなどについての質問の答えから、部屋の家具レイア 居の玄関まわりのドアなどが閉鎖化したことにより、近隣交際の頻度が減少 次に、仮入居中の人へのインタビュ i に よ っ て 引 き 出 さ れ た 居 住 環 境 に 関 したことを指摘したケl スも実際にあった。 ウト、飾り付けなどに対する積極性を判断し、これと家具持参タイプとの関 係を見たものが表 c、Dタイプでは消極派が多い。持参した家具が 4 である。ここでは、 Kホl ムの場合をみると、 A、B する言葉の断片から、現住地と前住地(建て替え前の本米の居住地)のイメ タイプでは積極派が多く、 少ないと、いろいろと替えてみることができ、逆に持参したものによって部 ージをまとめて挙げてみたものが、表 れ親しんだ配置の仕方をある程度再現することができるので、安定している 持参したものが多い C、 D タ イ プ の 場 合 は 、 家 具 配 置 に 自 宅 で の 思 い 出 や 慣 境、近隣の親しさなどを評価する傾向が見られる。これに対し、現住地では にコミュニティーに関しては、前住地の方が開放的な雰聞気、豊かな自然環 現住地では物的環境条件としての住宅の質を評価しているが、総じて、特 6 である。 屋が既に占められてしまうと、模様替えなどもしなくなる傾向がうかがえる。 と見ることもできる。 物的環境条件としての住宅の質を評価している。これらの評価の根底には、 であるという意識があるものと思われる。 前住居が長年住み慣れた環境であったことに加え、現在の住宅が仮の住まい 転居による生活環境の変化は、日常生活上、居住者の地域生活に宜接的に 生活拠点移動後の問題 生活拠点移動による生活への影響に関して、事例等から考え得るいくつか 多大のストレスと不便さを感じさせ、前住地に対するプラスの評価が、相対 4 5 にまとめた。これらにより、移動による生活変化は、概し の開題点を表 これらのことからも、高齢者の居住環境整備においては、単に物質的な環 的に現住地をマイナス評価にさせているとも言える。 住環境の質的向上を積極的に評価し、あるいはその代償として縮小的生活変 境の改善だけでなく、愛着のある空間を失わないことや親しみゃすさの確保 て物理的・精神的生活圏の縮小につながる傾向があると言える。ただし、居 化を容認できる場合には、悪影響は少ないと忠われる。いずれにしても、本 など、間住者の心理面を踏まえた保障が重要であると言えよう。 (おおはら・かずおき/横浜問立大学工学部佳設学科助手) 人の意志とは関係なく、他律的、強制的に移動が引き起こされる場合には、 問題が多いと言える。 ・1 成田早苗ほか一入院時に不適応症状を示す老人怠者の事例の検討不適応の背景と 1さ 入院・入所シヨソクによってさまざまな精神的負初が大きし、。また集団生活を独市) れること、プライパシーの低さ、などによる心理的苦務がある。施設に依存し易くな n s t i t u t i o n a l i s mを誘発する。現行の老人ホー り、自立からかけ離れ、いわゆる線設病 i 1 施設としての色彩がi 裂し人所者ーにはスティ ム等社会福祉施設には、弱者対象の拾il' グマがつきものである。 図 6 建て替えタイプ別顔見知り戸数 図 5 建て替えタイプ別親しい友人数 8 0 9 0 1 0 0 8 0 9 0 1 0 0 仮 入居 仮 入居 本 入居 本 入居 新規入居腐 I 新規入居扇 継続入居騒 因 。 -14戸 磁遂事íW'~ðØW ~Æ1 継続入居層 ~ 15-29戸 口 30戸一 表 -6・ 2 混住地のイメージ 〈現住居に関するイメージ〉 四全くない 表 四少しだがいる Cコ〉尺山いる 6・ 1 前住地(本来の住宅、建て醤え前)のイメージ 〈住環境に関するイメージ〉 @盤強;に入っているみたい@不便で住みにくい@商庄街や釈が H入り@公協がある@緑が多い@ @釈が近い@開放的@庭から l 迷い⑧駅まで 20分もかかる@割合住みよい⑧質物は便利@物価 散歩をよくした@長屋@雰鴎気は良い@木造@前の家の方が良 で日当りがよい⑧押入れ が高い@ここは仮の住まい@南に三重5 い@自分の家みたい@彪に出られた@木を納えるのが楽しみ が多い@見晴らしはいい@静か@室開が立派@庭が廻りにたく ⑧{更がよい⑧押入が少ない@庭木がある@勝手口が見える さんある 〈コミュニティ 1ニ関するイメージ〉 @お勤めが多いのでめったに顔をあわせない .i 也の住棟の人は知 らない@親しい人はし、ない@掃除の集まり@住宅内が心理的に 伎みにくい⑧よそ者扱いで‘住宅の'忍閲気が惑い@交際はあるが 毎日ではない@住みやすいが孤立@問地そのものが村のよう くその他〉 @不満は特にない@住めでありがたい@家賃は1.5倍になった 〈コミュニティに隠するイメージ〉 @隣級@みんなに挨拶@親しい人が大勢いた@下回]的付き合い ︿参考文献﹀ リ るものの各々岡者i があり、結論は得られていない。 @施設への移動による影響 看護のあり方自本看護協会調査研究報告、 z cg、Egg-∞N れる。心理的、身体的な負担がおじて死亡にいたる i 列も少なくないが、研究約には転 居と死亡率は関係ありとするものとなしとするもの、惑)*j~容とするものと好彩特とす NiNι申 住居移動(引っ越し)が身体的に負扮となり、移動後体長崎を悪くする事例はよくみら -2( RU-m 沼 一 g u出 2 0同一ヨロ﹃。︿邑ロ戸、宮崎巾ロ︿一円0252円。口町巾白}片町田口弘口町巾巾同 りやすく、生活闘が連続しない。 @死亡率の上昇、健康の悪化 a - ∞田口目白山口門町円。一 な生活閤(米、灯油等の配達度、医者、公共施設関係等)はしばらく空白のままにな 切吋巾ロロ巾﹃唱。-一刃包 onmHZO 口。同門町巾出向巾門日一﹀﹃巾三巾者間口仏門町巾。﹃巾円一門知一 あまり遠くない地域に転属する場合、広域の閤域における生活(娯楽、医療等)は維 持でき、ごく身近な生活圏域(日常生活品の購買等)もすぐに獲得できるが、中間的 Jhr @生活圏の不連続化 (巾吋 U O o同町?一{申吋N H N日仏 コ 円 。- や何らかの役割を演じるまでには長期間かかる。 匂 巾 円 門 田 口 町 一 戸 内会の世話役、商売上のつきあい等)が失われることにより、生きがいを喪失する。 新しい居住地に転居すると、そのコミュニティにとけ込むことでさえ難しく、まして -3ωnEC}N- 悶 住み惚れた地域に対する愛着とともに、長年住んだ地域における高齢者ゆえの役割(町 ・ い。これによって地域の防犯性、ストック維持のための動機付けなどが希薄になる。 @地域における役割・生きがいの喪失 由 叶 由 長さと地域およぴ家に対する愛着度は関係があるため、転底後まもなくは愛着性が低 mTH @家に対する愛議性の喪失 転居によって、アイデンティティが希薄化することも指摘されているが、居住王手数の 白 血 O 印 白 出 可 l∞ 住宅における社会的核触は良好に保たれる。 白 口 同 一 可 印 目 的 ・ ﹄ OC 問。巾﹁ Oロ﹃ 口 白}C 5 -。 ﹀ ] 呂 、 吋 吋eωM-ω日ω 1 ω ω ω 同M -4 吋 OぴHPω・ω・・除ピ巾σ258 F向﹀-一行白出門 YOHHM 巾向。﹃門町巾出向 の度合は小さい。この点に段つては、同年代である高齢者間士の多〈居住する地区や 吋 し で交友関係の事者を広げることは困難である。居住期間が長くなるにつれて社会的接蝕 頻度は増すが、高齢者の場合は、同じく日中住宅に居ることの多い主総などよりはそ -5 大 原 一 興 二 局 齢 者 の 生 活 拠 点 移 動 に 関 す る 建 築 計 倒 的 研 究 SSω @社会的接触の減少 交友関係等社会的按触は移動前のコミュニティに多くを依存し、新たに転居 f 去の地域 -6 大原一興ほか・都営住宅の建て替、えによる高齢者の生活変化と諸問題、総合都市研 究、第鈎号、包由。目 ω 臼印申 表 -5 生活拠点移動による生活への影響 特築傘高齢者の居住の現実 すまいのテクノロジー 離もが住みよいまちゃつくりのために アメワカの をめぐる動舟と 日本の現調 子 をめぐる長い戦いが続き、約 O O年を経て、 T 九六四 ネディ・ジョンソンの民主党政権下の 年公民権法々において、初めて全面的な人種・国 籍・宗教等による差別の禁止、市民的権利の保障 が誕われた。しかし、この中にか障害者。は含ま れていなかった。 性向害者に対する差別撤廃は、一九七三年のリハ ビ リ テ ー シ ョ ン 法 五O 四 条 ﹁ 連 邦 政 府 の 財 政 援 市民が障害をもっているだけの理由で差別しては 助をもらっている。プログラムあるいはサi ビスは、 ケ いけない﹂によって、初めて規定された。さらに、 一九七七年にこの粂墳にもとつく施行規則が公布 され、その中で﹁障害者とは﹂﹁差別とは﹂とい 的色彩の濃い法律である。その成立の経緯をめぐ また、 A D Aは 差 別 撤 廃 と い う 駆 め て 公 民 権 法 め、民間分野においてもこの条項の内容が及ぶべ 公的サービスが及ぶ範囲に限られていた。そのた し、この法律でも、その適用範囲は、連邦政府の う具体的な定義や対応のあり方が一不された。しか っては、アメリカの公民権をめぐるさまざまな歴 が続けられ、 A D A成 立 に 結 実 し た の で あ る 。 し く、再び長い年月にわたる障害者自らによる活動 ADA*li-- ﹃障害をもっアメリカ人に関する いくつかの特徴的な背景がある。 史的な経緯、およぴ市場経済主義との関係など、 たがって、 A D Aは 、 さ ま ざ ま な 人 び と が 市 民 と 法律﹄は、正式名称﹃障害にもとづく差別を明確 律﹄:の略称である。すなわち、この法律は、障 ものではなく、障害をもっ個人に対するすべての の歴史的新公民権法の実現:::。障害者の平等に 式が行なわれた。その時にブッシュ大統領は、﹁こ 叩 A O Aと 自 由 主 義 経 済 だといえる。 しての権利を求めてきた長年にわたる歴史の結果 差別を撤廃することを目的とした、包括的な法律 ついて包括的に宣言した世界で初めての法律:::﹂ 九九O年 七 月 二 六 日 に こ の 法 律 の 大 統 領 署 名 である。したがって、 A D Aで は 、 障 害 者 の 差 別 というように述べている。 決めが示されている。 電気通信の、四つの分野におけるさまざまな取り ス、民間による公共のための施設およぴサービス、 し た も の で あ るし 。かそ し、 の後も人種的差別等 的権利を保障することを契機に一八六六年に誕生 公民権法そのものは、黒人と自人の平等な市民 制度がないことに代表されるように、 ア メ リ カ で 欧諸国のように国家的な鰭康保険制度や公的年金 の精神が色濃いことである。たとえば、日本や西 う一つの大きな特徴は、アメリカ的自由経済主義 さらに、この法律の成立をすすめる過程でのも を 除 去 す る た め に 最 も 必 要 な 、 雇 用 、 公 共 サi ビ 害者に対する単なる福祉的な対応のあり方を一不す 川 A D Aと 公 民 権 かつ包括的に禁止することを確立するための法 ADAとは ショッピングセンターの会斜行型エスカレーター。車椅子利用者も乳母車を押す女性も、快適に買物ができる。 題 盟 あるが、この点から、﹁日本版A D Aを/・﹂とすぐ D Aは 素 晴 ら し い 法 律 だ と 喧 伝 さ れ て い る 向 き も を実現するための﹁機会均等﹂が旗印である。 A に主張するのはためらわれるとする陣容者団体も ﹁自立・自助・勤勉﹂が国民的是であり、それ D Aの 第 一 に 雇 用 の 問 題 が と り あ げ ら れ て い る の ともあれ、 A D Aを 単 な る 障 害 者 に 対 す る 特 定 ある。 A D Aを 正 確 に 捉 え る に は 、 成 立 の 経 済 的 i i自 ら の 経 済 的 自 立 の 道 ー ー を 奪 う べ き で は な 分野の差別除去を目的とした法律というように理 も、この点に起因していると考えられる。すなわ く、そのことによって、公的設相一iiiす な わ ち 税 解すると、とんでもない間違いを犯すことになる。 背景をも十分踏まえる必要がありそうである。 金 の 負 担iーーを減らすことができるというロジッ この点には十分注意をしておく必要があろう。 ち、障害者であっても能力があるなら雇用の機会 クが存在している。そして、雇用の機会や障害者 の経済活動への進出を姐まないために、公共サー ADAと建築環境 ・デイケアセンア…、老人福祉センタ一、その他の福祉施設 うことが強調されている。これらの点では、極め 的に自らの経済行為の中で実現していくべきとい 別の公的助成が増えるべきではなく、民間が主体 また第二に、障害者のための差別除去のために、 よって帳消しにすることができる﹂と主張された。 用されることによって生み出される経済的効果に 家の賞担している福祉手当の経費が、障害者が雇 いる。まず、第一に A D Aの説得材料として、﹁国 す種類の公共施設・商業施設で、一二府建以上・ に建築または改造を行なう場合には、表 i に 一 不 な 条 件 と し て は 、 制 定 日 か ら 三0 か 月 以 降 に 新 た いけない﹂?としている。建築物に対する具体的 平等に享受する上で、陣容を現由に差別されては 設、特権、利益、または場所の便宜を十分にかっ る者によって、公共施設の物品、サービス、施 所を所有、賃借(もしくは賃貸)、または営業す 一般的原則として、﹁いかなる倒人も公共の場 叩A D A・施設アクセシビリティ・ガイドライン イドラインを定めなければならないとしている。 Aに定める内容に合致するものに見庄し、新しいガ テ ィ に か か わ る 既 存 の 最 低 基 準 と 要 求 条 件 をA D 摂改善委員会:は、公共施設等へのアクセシビリ となっている。また、九か月以内に建築・交通部 D A制 定 日 か ら 一 年 以 内 に 法 務 長 官 が 定 め る こ と それにかかわる施設基準や細川川については、 A ハビリテーション法に基づいてつくられた省庁の 建築・交通防壁改善委員会とは、一九七三年リ *7 てアメリカ的経済合理主義の理念に基づいた法律 000平 方 フ ィ ー ト 以 上 の も の に つ い て は 、 可 能 *8 だということができる。日本では、一・般的には A 5 よ う に す る こ と が 定 め ら れ て い る; 表 また、 A D A成 立 運 動 の 時 期 は 、 小 さ な 政 府 を ・幼稚園、学校、その他の教育施設 では、 ど う し て 建 築 分 野 で A D Aが注目されて 富士也、その他のレクリエーション施設 ・動物園、遊 5 めざしたレーガン政権下であり、経涜論理も公共 ・8番館、美術館などの文化施設 い る の で あ ろ う か 。 い う ま で も な くA D Aの三O O番 台 の 条 項 に 、 ﹁ 民 間 に よ る 公 共 の た め の 施 設 会社、その他のサービス施設 投資を重視するケインジアン的なものは衰微し、 ・駅、停車場およびその他の公共交通のための駅 な限り最大限、車椅子利用者を含めてすべての障 ・銀行、美容焼、病段、ガソリンスタンド、法律事務所、保険 およぴサービス﹂:が取り上げられているからで 商業施設 かわって﹁政府からの自由﹂を主張するマネタリ である。 ビスや、公共施設、電気通信等の整備が必要なの リング場、ゴルフ士号、その他の運動施設 ・体育館、ボ 吉、衣料品広、その他の小売 、食料品 j ・ショッピングセンア 害をもっ個人が容易に利用でき、かつ使用できる ・会談場、集会室、その他の集会場 ふ め づ hvo ・レストラン、パー、喫茶庖などの欽食庖 スト・フリードマンに代表される時代であった。 -映画館、劇場、コンサ…トホール、その他の展示・娯楽施設 川公共施設による羨別の禁止 -ホテル・モーテル、その他の宿泊施設 このことは A D A成 立 の 過 程 で も 大 き く 影 響 し て ADAの対象となる施設一覧 l ま 築各部位別の基準が三四項目にわたって示されて 別の最低基準が示され、それを充足するための建 所へアクセス可能なように、新築・増築・改築等 ガイドラインでは、まず、障害者が建築物の各 インは、既に昨年七月二六日に制定されている。 横断的な参画による政府委員会である。ガイドラ 普及啓発的な意味合いが強いが、建築指導行政と らの指針は大概の場合、所管が福祉部局であり、 土木的な障壁除去のあり方が示されている。これ る公共的建築物や道路・公開等について、建築・ 考えられる。この指針では、多くの市民が利用す 整備指針﹂の制定が大きな飛躍の契機になったと りくみは、各地方公共団体の﹁福祉のまちづくり これ以上の広がりは、﹁市民の良識﹂という、やや その効力の及ぶ範囲に自ずと限界がある。また、 感がある。しかしながら行政指導であるために、 築物の障壁除去が街づくりの常識として定着した どちらの市でもかなりの実績を上げており、建 が指導課窓口で受理されない仕組みになっている。 議が終了し、市と協定を結ばないと建築確認申請 あいまいな所に委ねられている。 市民の方も、法的な権利や義務でもないことから、 施設、図書館、短期滞在施設については、種別ご 代表的な事例が、京都市と町田市である。どちら 叩条例化の動き 連動して実効性を上げている自治体もある。その との基準が一不されている。最低基準、各部位の三 の市でも、指針ではなく、要綱の形で整備し、そ いる。さらに、飲食施設、医療施設、商業・業務 四項目の技術仕様のかなりの部分、およぴ建物種 れに基づく行政指導を行なっている。 れるまでの暫定的基準になるとされている*日。こ 一貫性をなすものであり品、また、それが定めら このがイドラインは、法務長官が定める細則と なっている。また、二足の要件を満たした建築物 が終了しないと建築確認が受理されない仕組みに 容についての事前協議を行なっている。その協議 計画通知を行なうものについて、要綱に定める内 九月改正)を定め、建築指導部指導議が確認申請・ 建築物環境整備要綱﹄(昭和五一年四月実施、平成三年 京都市の場合は、2福祉のまちづくりのための 建築物の出入りの安全性確保、水平移動の安全性 建築基準法の特殊建築物でも重要なものを対象に、 し、その中で全国に先駆けて、福祉の視点から、 平成二年一 O月に﹁建築基準条例の改正﹂を施行 先鞭をつけたのは神奈川県である。神奈川県は を進めていこうとする動きがでできている。 障害者等の利用・使用に資する建築物の障壁除去 進めて、法的根拠のある条例によって、高齢者・ そこで、指針・要綱的な対応から、さらに一歩 別基準は、アメリカ全国規格協会 (ANSI):文 こに示されている寸法・設備基準等は、今後の建 に対しては、車椅子マークの国際シンボルマーク 確保、垂亘移動の安全性の確保、設鯖設置の誘導 書A 一 一 七 ・ 一 八O からの引用である。 築に大きな影響を与えるものとなろう。 の交付を行なっている。一五年間で約四五O O件 等に関する規準を定めた。これに引き続き、大阪 日本での取り組み の事前協議の実綾がある。 日本でも昨今、高齢化社会の本格的な到米を契 る。これには、アメリカの A D Aの成立や、一九 法律や行政の場でも検討や対応が行なわれつつあ により、まず福祉事務所が建築に際しての事前協 境整備要綱﹄(昭和四九年八月制定、昭和五九年八月改正) なっている。﹃町田市の建築物等に関する福祉環 いうことから、広い範囲の建築・都市環境を対象 るであろう全ての建築物等を対象とはできないと 築物での適用は可能であるが、高齢者等が利用す さらに、建築条例は、現行建築基準法の特殊建 府でもほほ同様の条例改正が行なわれつつある。 九二年が﹁国際障害者の一 O年﹂の最終年にあた にした福祉条例を、地方自治法により制定してい 一方、町田市は福祉部局主導型の取り組みを行 ること等も微妙に影響している。 高齢者・身体障害者の実態を重視し、かなり柔軟 議を行なっている ρ 協議は、建築確認と離れて、 こうという動きもでできている。既往事例として 機に、建築分野における障壁除去の取り組みが、 川福祉のまちづくり整備指針・要綱の流れ に対応されている点が特徴的である。ここでの協 日本の建築分野における具体的な障壁除去のと ことを検討している自治体もでてきている。 正)等があるが、建築条例と福祉条例を連動させる は﹃神戸市民の福祉を守る条例﹄(昭和五二年一月改 建築や交通等の環境が極めて高く位置づけられて ようである。そして、そのための必要条件として、 きな視野を一不す法律であるという方がより正確な いると考える方が素直であろう。また、そのくら 建築環境の重要性が高いということである。と とにかく、建築条例によって定められた条件に 規建築・改造が行なえないことになる等、その法 ころで、 A D Aの 中 に は 住 宅 に 関 す る 取 り 決 め は い高齢者や障害者そしてすべての人びとにとって 的効力は極めて強化される。しかしながら、一方 一切除かれているが、これは別に F H A A Aとい ついては、それを満たさなければ、条例下での新 では法律であるので、その判断はイエス・オア・ う、住宅に関する公民権法的な別の法律が定めら れているからである。そこでも人穂、国籍、宗教、 ノl で、自動的に判断されてしまう可能性もある。 そこで条例を下支えするものとして、指針・要綱 性別、家族形態、障害を理由にした居住に関する あらゆる差別が禁止されている。決して住宅が後 による指導もあわせて実施していこうというのが、 今後の大きな流れである。 A D Aで も 法 の 杓 子 定 回しになっているわけではないことを付記しておく。 を交えて言えば、建築的な障壁除去に関しては、 規な運用ではなく、その実効性を担保するために、 釈や定義の柔軟性を担保する概念があり、日本で 高齢者の急増や、経済力にゆとりが生じたことに ひるがえって日本の現状を見る時、偏見と独断 もより実効性を上げるためにこの点をどう明しゃ よって、 A7 まさに一斉にスタートした感がある。 基本的な考え方として﹁妥当な配慮﹂*ロという解 くしていくかが鍵になろう。 建築物一般だけでなく、住宅に関するガイドライ ン的なものも続々と登場している。しかし、気に に大きな衝撃をもた為りした。また、その中に、建 さまざまな分野での対応が十分とはいい難い日本 A D Aの成立は、急速な高齢化社会に痘而し、 障害者といった個々へのか木々をつくる取り組み 的法律をとは思わないが、少なくとも、高齢者、 が存在していないことである。いきなり公民権法 れもまだ中途半端なこと、また各分野間の継ぎ手 誰もが住みよいまち柏つくりのために 築物にかかわる内容が大きくとりあげられていた ではなく、誰もが住みよい建築・都市環境のか水炉 なるのは各分野個別的な動きであり、それ故にど ため、建築界でも大きな反響があった。しかし、 をイメージできる取り組みを自指したいものであ そのだ・まりこ/例日本建築センター建築技術研究所 ヲ 令 。 今少し冷静に考えてみると、冒頭にも述べたよう に 、 A D Aは あ ら ゆ る 人 が よ り 人 間 ら し く 生 活 す ることを保障するための規範的な法律であり、大 車椅子で気軽に出かける。 写豪州提供/金子普介氏(住宅 ・抑制市整備公団) 2点 と も * * 2 l * 3 ﹀コ百コ門出向 宅三--﹀Ze 、﹄,C ぬ m w u z ω ]︼山門一。出﹁山口己 ω門 d ﹀三(﹀日)﹀) mwc-222ω U F Oコω一︿め百回,CEH一 足 。 円。コ同百円m 。ロ門町内凶寸h m w F己再可 w E ω 。﹃仏5 20コ。同門}岡山門同口出︼コm M t cコ w n z、門目、円日開ω 1 HVC ∞円、目。﹀(いのOY向。ロ﹀ー 402ω ﹀ZH)ωHWHN︿ e 円 、 O 七日山河﹀ 門 閉 じ ロ ペ リ 同 山ω H( HV 円山︻︿閉山凶, ADAi 第 3 0 2条la羽 第 3 0 3条 ADAi ﹀502門知コ∞宅REO-ωω 豆 一 問。吋 2 0 ︼ 円 高ω ﹀円円(﹀同)﹀)一﹀円円 Z出 円5 口 出 一 戸山口︼}己︼口周知ロヰでω2zzom 門 笠5 ぬω 2玄口々のE ﹀コM O M -︼門出コ 山口。出。c ' m w一 コ 同 ﹀ ヨ2丘 50口広﹀円円。﹃山中∞∞ MHI MH 2 ﹀立。同巴∞∞一⋮原文 ﹃ -F 一 ・原文 間 仲 ・﹃ω一円ヱ。gEロ四﹀自ぬ口弘吉ゆロ官 2 。C M L乙E ぬ切同O M e 回E}仏吉明白何回︽凶 ﹀の同(﹀ロ﹀)一﹀︽u nommF出ユ可 ・﹀E 。ユ︽U254︿ MM)2mr-一一立。ω 田 仲} ﹀♀(﹀むと.原文 ・﹀ヨ。ユのE 0 ω M∞ さpru-ωω 玄一一2 バリ211 え 4HHH山M8 41 f る法律・中貯詳述・他縦湘 -M 州議をもっアメリカ人に関す ペ ー 必 -ADAの 街 然 八 代 英 太 ・ 他 縦 ︿参考文献﹀ * 門 * M 5 2。口出})]ぬ山口口2当。己主目。ロ *日ADAI 第 3 0 6条 ld項 J H 日出門出コ己hw﹁己目ロω立 門 戸円 。 * ω A D A 第 3 0 6条lc羽 *9 *8 第 5 0 4条 *7ADAs (U 。ョ百一日出向︼円。∞。出向牛 , , 、﹁H p h仲間。コロ出コι m w M a m w m 戸間以ω百 。H M c・ 山﹀﹁口一戸山円。円門戸山田一除 *** 私のすまいろん 特築⑧高鈴本官の居住の現実 関係に、身体の衰えや障害が原因となって新しい 問題が生じてくるわけです。 すなわち、高齢者の住まいの問題として、身体 状況の変化(移行)による住環境の相対的変化の 問題が大きく存在するといえます。 高の住まい 建築@道異@ケアi 十本人の意志リ快適本自立 璽﹁高齢障害﹂と住まい 折の後遺症など、疾病による身体のハンディキャ 康な高齢者。それら特徴を簡単にまとめると表 高齢者に共通する身体的・生理的特性を持つ健 相談の内容は、身体の障害の発生によって、今 造の善し悪しが安全性に大きく影響することに を白覚しない場合が多いのですが、逆に家屋構 2 のようになります。 まで特に不自由なく暮らしていた住宅の中で不便 なり、転倒などの事故によって身体の障害を生 よる片麻庫障害(右麻庫または左麻庫)を持つ人 ップを持っています。特に脳血管障害の後遺症に 個人的な程度の差はあるとしても、いわゆる stage-の高齢者 四つの設暗に分類しています。 私 は 高 齢 者 を 身 体 状 況 に 応 じ て 表i ーのように ほとんど横になったままの人まで、千差万別です。 上の人といっても、元気に仕事をしている人から、 は何気なく高齢者といいますが、たとえ六五歳以 うものを正確に把握する必要があります。私たち 実際の住宅の問題を考える前に、﹁高齢者﹂とい 縄本保匡 露はじめに 従来からの建築設計の仕事に並行して、高齢者 相 談 件 数 は 約 田O O件 、 新 築 住 宅 や 特 殊 な 福 祉 を感じたり、全く使えない状態が起きたために家 み出す結果になることもあります。 この段階では住まいに対して特に大きな問題 機器などの相談を除いた約八割が住宅改造の相談 屋を改造することについてのものになっています。 が五割近くを占めています。 で あ り 、 そ の う ち の 約 七 割 、 二 三0 1二四O件が その多くは浴室や便所など水廻りの改造であり、 骨折や脳血管障害などの後遺症による軽度の ・障害者の住宅の相談・設計・工事を専門に行な 六五歳以上の高齢者に関するものになっています。 次に玄関、寝室、階段などになります。若い時や 身体障害を伴う段階の高齢者。疾病によるもの う組織をスタートしてから六年が経ちます。 それら高齢者のうち八割は、脳梗塞や脳血栓など 健康な時には何も問題を感じなかった住まいとの stage2の高齢者 の脳血管障害や、リウマチ、パーキンソン病、骨 表 2 表 高齢者の身体的・生理的特性 特 身体状況による高齢者の分類 徽 *'I~l 格が /r~ft: f内{こ短説fl 、 │船時腰…えて〈る段階 指定的に身 H 、 豆J i 去が小さくなる *JDJ要が弱くなる Stage1 となどが負担になってくる。 Jが袋える *l:Il支、子光の J 身体的機能 安全性・快適↑1への況位、がiJl史!な段慨。 ( n i j J J、l j , ! 力f l 1 " :Tl *'f'tがもろく、 特に障害はないが、階段の}.り下りや、制H かい字を見るこ ' n析しやすい *敏比七: t のf 氏ト *持久力の低ド 軽度の片マヒなど車主い罪事害が伴う段階 (3~4級の際害程度) *平 f{ifi!~r1t の低下 Stage2 自力で移動など身辺のことはできるが、 トイレや浴索に子 すりが必要。長時間の!j;会行やJ¥lの運転、が悶殺になってくる ため、外出も少なくなり生活パターンに変化がでてくる。 (近点読解、日I ) j l 培順応力、色差識別力{正予1 *聡JJi氏卜 感党的機能 * 1 民党低ド *体 ; i l L 初節機能f 氏ト 車椅子が必要な璽度の控室警のある段潜 (1~2級の障害手宮支) 家の</'では歩行誌や 1 1 1椅子で l e分で移動できるが、トイレ・ Stage3 *lIifE担~1I.\'r:i]が続く、 生E 望的機能 11:\ には病院でのリハビリ・ ~fì{取などが必要な場介もある。 *掛 l i lI後能低ド(鋲版、火祭) *l il I l ' *'t:i古紙一式の定引ノぐターン化 医療的なケアも伴う寝たきりの状態 会からの J I] . I i l、役tJUの喪失感 * ネi 精神的機能 入浴などには必ず介助が必姿。 IIl~ りが浅い Stage4 *知識や教養をおめる h hど全ての 1 1 ; : ; ' ;. J i ! J i Hニ介助が必要。 三/J子tlI,迭の二f、 úiii により Stage3 (7) ~kì児の人カ沼 IJStage4 になっ *5fF~しさ、一夫しさのはÎU!I, てしまうことが多い。 *安全への対応 ではなく、高齢による顕著な身体機能の衰えの 場合も考えられます。八口の高齢化が更に進む にしたがい、この段階の高齢者の数が増加する ことが十分に予想されます。 この段階の高齢者は、﹁障害者﹂の範鴎に入 れてしまうほどではありませんが、家屋設備の 不備によっては自分でできる生活行為の幅が狭 くなり、結果的に障害を大きいものにしてしま うことが考えられます。 ここから﹁障害者﹂といえる段階の高齢者。 stage3の高齢者 この段階になると、家屋整備の程度や内容が直 接に本人の生活の幅に影響するとともに、どう し て も 人 の ケ アl に 頼 ら ざ る を 得 な い 部 分 も 出 てきます。したがって、韓害を補うための道具 と合わせて、介助を補うための機器も重要にな ります。 すべての日常行為に介助を必要とする段階の stage4の高齢者 高齢者。この段階になると、介助の負担を小さ くするための家屋や道具の整備が重要になりま す 。 以上四つの段階の高齢者について考えてみると、 各々の段階が住まいの構造や設備の状況と密接な 相関関係にあることがわかります。 stage--2 の段階の高齢者は、身体的には小さな掠害を持つ だけで、家屋の状況がうまく整備されていればほ とんど問題なく安全に生活を送ることができます 図-1 高鈴苦言と障護者 縦軸として考えられます(図 1)。そして、この みると、高齢者というものは上から下に移行する 身体のさまざまな障害をグラフの横軸と考えて の共通する問題といえます。 e 一 ﹁ スピードが早まることを含めて、すべての高齢者 う身体状況の移行は、疾病を伴うなどによりその したがって、stag巴ーからStage4へと向か 下は避けることのできない問題といえます。 な進退はあるとしても、加齢による身体機能の低 でいくということです。個人的な相違や、一時的 として、年を取るに応じて必ず身体の衰えが進ん そして更に重要な点は、高齢者の必然的な問題 4 の段階に進んでしまいます。 事 故 の 可 能 性 も 高 く な り 、 結 果 的 にstage3や い部分が多ければ、それだけ行動の幅を狭めたり、 が、床の段差や水趨りの設備など危険で使いにく 簿害者 縦軸と横軸の交差するところに﹁高齢障害﹂の人 2 庭に設けたスロープ ︿段禁解消ソフトによる玄関例﹀ 写奥 写爽 -3 リフト下降待 , r 高齢簿害 J の特殊な住まいの開題が存在します。 高齢者の住まい改造例 〈改造前〉 劉 寓齢者 ・ •••••••• 写泰一 1 改造前の玄関 欝高齢者の住宅改造例 高 齢 者 の 住 ま い の 問 題 を 、 一 軒 の ﹁高齢障害﹂ Mさ ん は 七 二 歳 、 脳 梗 塞 の 後 遺 症 に よ る 右 半 身 の住宅改造例を中心に見てみます。 4 リフト上昇時 ︿本人が歩ける場合の玄関例﹀ 写察 麻庫、身体障害者手帳の等級は二級。ベッドや椅 子からの立ち上り動作は可能だが、歩行は困難な ため、屋外はもちろんのこと室内での移動も車椅 子を使用し、左手左足を使ってゆっくり移動しま す 。 表i1の分類でいえばStage3の段階に入 改 造 前 の 住 宅 ( 図12参 照 ) は 、 一 般 的 な 在 来 ります。 の木造二階建てで、二階には娘さん二人が住んで いますが、二人とも昼間は仕事で不在となるため、 病院からの退院にあわせて最低限の身の廻りのこ とは自分でできるように、家屋全体を改造してい 改造箇所は、玄関、寝室、短所、洗面、浴室、 ます。 台所など家屋会体となっています(図13)。 玄 関 は、ポーチと上り桓部分に大きな段差があるため ( 写 真 11)、 庭 に ス ロ ー プ を 設 け て 、 直 接 和 室 に 車 椅子で入れるようになっています(写真 2)。敷地 が狭く、スロープをつくるスペースがない場合に は、段差解消リフト(写真13、4) を 利 用 す る 方 法 もあります。 また、本人が歩行可能な場合には、上り権部分 き替えが楽にできるように、ベンチを設ける方法 写真一 5 ステップと手すりの設置 6 靴のはきかえ用のベンチ 写真 にステップと手すりを設けたり(写奥 5)、 靴 の 履 図-3 高鈴者の住まい改造例 〈改造後〉 ・ •••• •• • ••• ••• うに、和室からフロアー材の洋室に改造し廊下と 寝室は、ベッドを置き、車椅子で動きやすいよ なります。浴槽にパスボード︿写察!日を波して、 ジに腰掛けて、左足から浴槽に入れていく子顕と すりを摘んで立ち上り、浴槽横のタイルのステー iチ ェ ア に 腰 を 掛 け て 身 体 を 洗 い 、 入 口 機 の 縦 手 の段差を無くしてあります。隣の和室との段義(三 シャワi チ ェ ア か ら お 尻 を ず ら し な が ら 、 片 足 づ もあります(官義 8) 。 O 附)はスロープで処開しています事蒸 │7)。この 足元の滑りやすい入浴においては、身体を支え っ浴槽に入っていく安全な方法もあります。 退院直後には左手左足だけの操作では車椅子で上 る手すりが重要な役割を果たしますが、 Mさ ん も スロープは勾配も一二分の一と小さいものですが、 ることができず、滑りにくいように表面にノンス 当初濡れた手でしっかり摺むことができず、手す りに滑り止めを巻いたり、立つ時に足のポジショ リップシートを貼ったり、上り下りの練習をする ことで解決しています。 げ、入口もアコーディオンドアとして、車椅子で 長担が小さくて済む介助問リフト(写又ロ)が取り また、将米身体状況が悪化した場介にも、介助 ンを工夫したりしています。 山中まで入れるように、また将来介助の人も入るこ 付 け ら れ る よ う に 、 天 井 に レl ルが堵め込まれて 箆所は、室内も入口も狭いので、ホール側に広 とができる広さを確保してあります(写奥lE。 壁 います。 台所は、本人が調閉することは無四としても、 の特殊予すりは、車精子から便器にトランスファ ーする時に一日一立ち上って身体を支えるもので、 に、流しおだけを下部オープンなものに取り詳え お茶を飲んだり簡単な洗いものなどができるよう うまく機能しましたが、立ち上るとき足が滑らない であります。 入院時からの動作テストのお陰で、帰宅当初から ように、室内靴や靴下を工夫する必要も生じてい 謬住まいへの軟着陸 写察ー 7 寝室と和室の段蓬にスロープを B 率椅子で入れる便所 写蒸 写塁率一 9 議精子のまま使える洗面台 ます。 洗面脱衣所は、入口を広げ、洗商台を下部オー プンなものに替えて、中間 椅 γ 子のまま使えるように の対応とは、まず建築的な対応と道具の対応の組 M邸 の 改 造 例 で わ か る よ う に 、 ﹁ 高 齢 障 害 ﹂ きる高齢者にとっても、椅子に座った楽な姿勢で み合わせであるといえます。 なっています(写奥!9)。この形は、立位歩行ので 洗顔、脱衣、着衣などができる便利なスタイルで 底、水廻りの広さや設備機器、出入口の幅や建呉 建築的な対応とは、段差の処瑚や、陸位への配 浴室は、入口段若をなくし、車椅子で洗い場ま の問題などであり、道具の対応とは、取締子やシ もあります。 で入れる形になっています毒歯科lm) 。まずシャワ J¥ S 斗 nHU 齢者が新しい環境に﹁軟着陸﹂できるようなプロ に組み立てるのではなく、今まで長く行なってき 使い方などを、単に身体機能面やリハビリ工学的 なう必要があります。入浴の仕方や動作、機器の の今までの生活習積や趣味・晴好に沿った形で行 まず第一に、ハードな面での環境整備を、本人 セスを踏むことです。 た生活の癖や、﹂だわりを重視して考える必要があ ります。その中では、ハンティキャップ対応のさ まざまな工夫は、将来の身体の移行への配慮を含 めて﹁隠し味﹂として位置づける必要もあります。 第二に、新しい環境の状況を事前に試したり、 疑似体験したりすることです。例えば、入続中に 病院のいろいろなタイプのトイレを使って便器へ のトランスファーの仕方を試したり、使用する機 器に事前に予を触れるなどすることが、新しい環 境にアプローチしやすい状況を作り出します。 第三は、新しい環境を本人にフィットするよう 1 の要素として、高齢者本人の意志があります(函 を調整してみたりする対応によって、新しい環境 置を少しずらしてみたり、シャワーチェアの位置 に微調整を行なうことです。例えば、手すりの位 も、本人に使いこなす意志が無ければ役に立ちま このような﹁軟着陸﹂するためのプロセスを踏 を使いこなす気持と技術が生まれてきます。 結局、身体機能の移行によって、今までの住環 を持って機能し、高齢者と住まいとが密接なつな むことによってはじめて、的役備された環境が意味 立した生活を営むためには、本人の意志を中心と へとちぎ・やすまさ// /側地域生活情報センタi代表取締役﹂ がりを持つことができるのではないでしょうか。 素がバランス良く組み合わされている必要があり し て 、 建 築 ・ 道 具 ・ ケ アl-意 志 と い う 四 つ の 要 境と噛み合わなくなった高齢者が、再ぴ快適で自 なければ、本人の生活の支えにはなりません。 せんし、人の介助も本人の気持ちに沿ったもので 4) 。 ど ん な に 整 備 さ れ た 建 築 設 備 や 便 利 な 道 呉 を意味ある形で十分に機能させるためのもう一つ 更 に 、 こ の 三 つ の 要 素 ( 建 築 ・ 道 具 ・ ケ アl) いえます。 自分のものとして機能させる基礎ができ上がると ことによって、﹁高齢障害﹂の人が再び住まいを 況を補うための人のケアーを的確に組み合わせる この建築と道具の整備にプラスして、本人の状 どの問題です。 ャワl チ ェ ア の 利 用 や 、 介 助 リ フ ト の 組 み 込 み な 4 高齢者の住まいの構成 ます。そして、そのために最も重要なことは、古向 1 0 主事椅子で洗い場へ入れる浴室 写察 1 1 シャワーチェアとパスボード 写爽 1 2 入浴介助リフト例 写察 関 医療・保健・婿祉・建築・行政などの関係者が築い、 て発足したフォーラム。﹁高齢者の住宅改替のしくみ 情報交換、問問題提起し、また情報発信してゆく場とし づくり﹂に肉けて第一歩を踏み出しました。 加藤仁美 第一回フォーラムには、講師として、定永真収子 行政、保健の立場からの取り組みを報告 ││第一回フォーラム ﹁高齢者のすまい守つくりフォーラム﹂より ﹁ふだん建築学科の学生の怖くプランニングとし ては、きらびやかな建築の完成問を捕くことのほう が修好いいようで、障害者や高齢者のことを考、えた (陪立公衆衛生院)を迎え、章一、水氏には、依田谷阪一 氏(東京・世間谷区住宅・街つくり課)、松本恭治氏 の住宅政策の立場からの高齢者の住まいづくりへの コンセプトを打ち立てるような学生はいません﹂。 の参加者で、夜間の建築科に通っているというある これは、第一回﹁高齢者のすまいづくりフォーラム﹂ 取り組み、松本氏には、医療保健の職場の人ぴとの 住宅改善への取り組みの重姿性と教育の必要性につ 高齢者のニ l ズを的確に把握する体制もなければ、 あるうえ、組織や職種による役割分担も不明確で、 制度的立ち遅れはもとより、その活用方法も媛味で 与しています。しかし、そこでは、資金的援助等の 者住宅設計指針の作成等を一泊して、新基本計画や目 り、住宅条併の制定、高齢者対応の住宅供給、高齢 まで、住宅政策として取り組んできた住宅白書づく 住宅の管理改善研究会が設議されました。これ il- サ ー ビ ス に 関 わ る 職 場 の 人 び と を 中 心 と し た 研 究 AE 計一回一谷区では、高齢者や障害者の住宅改善や在宅 いて、お話しいただきました。 これを実現につなげていくしくみもできていない状 下策定中の住宅整俄方針の体系の中で、住宅の管環 保健・福祉・建築・行政関係者で集い、各々の現場 うな現実から、高齢者の住宅改善にかかわる医療・ 大学)を中心として、すでに二回のフォーラム(昨 一都立医療技術短期大学、横山勝樹一女子美術短期 療技術短期大学、大原一興一横浜国立大学、池田誠 活動は、コアメンバ i 四 人 ( 野 村 み ど り 一 都 立 医 サービスや保健庄内療のサi ビスとの関わりで把田蝕さ 改善、福祉と連携した部分への着目が重要視され、 態です。 野のさまざまな職種の方たちが、さまざまな形で関 した生活を支えるための在宅改善に、さまざまな分 現在、日々の在宅介護の現場では、高齢者の自立 病院勤務の理学療法士の声です。 て、発足したものです。 からの現状報告、問題提起、情報交換をすることに れる場合が多いのに、現場初一当者の個人的な関心の ﹁高齢者のすまいづくりフォーラム﹂は、このよ より、高齢者にとって住みよい住宅改善を実現して のしくみづくりに向けて、まさに動きだしたところ 年二一月と今年三月)を開催し、高齢者の住宅改善 ただし、高齢者の住宅改善のニ i ズは、在宅福祉 ところのようです。 高悶品同齢者の住まいづくりへの取り組みがス夕!卜した A いくためには、どのような役割分担で、どのような 度合にたよることになってしまうこと、さまざまな まさに、縦削割部行政を超、えて逮携し しくみをつくることが望ましいのか、そのシステム です。 構築を検討していく手がかりを得ることを目的とし を検討するしくみをもっ﹁総合福祉センター﹂の住 分 野 の 人 が 集 ま っ て チ ー ム を つ く り 、 一 つ の ケl ス ォローアップが何よりも重要であると指摘されまし になるのかという目標値の設定と、住宅改善後のフ うのが必要ではないか、というご意見が述べられま がってすべてが解決するような流れるサービスとい 融資や助成が受けられるというように、ずっとつな した。また、障害者も高齢者も、住宅に関する支援 た るものの、障害者が対象であること、また、資金助 宅改善相談事業は、先進的取り組みとして注目され についてそう大きな違いはないはずなのに、縦割り るというあたりが、今の我々の開題ではないか、と とりあわないような小間切れのメニューだけ沢山あ 行政のやで相談窓口は別に設けられ、互いに連絡も 第二回フォーラムでは、高齢者の住宅改造に関す 思療(リハビリ)、行政の立場から先進率例の報告 ij1 第二回フォーラム る先進的な取り組みの事例報告として、相良二朗氏 に限定されることなどが、問題点として指摘されま 成制度では、対象外となる高齢者が多いこと、持家 した。福祉と住宅政策の役割分担の明確化や、慾口 体的な視野でみる建築や都市計画の分野と協力して、 きるという特質をもっているので、住宅や環境を全 づくり等をめざして、地域リハビリテーションシス て機能回復訓練や環境改善指導ができるような体制 住宅改造の柏談窓口とし、保健婦の訪問活動を通し 兵庫県では、平成元年度から、地域の中核病院を 住 宅 改 造 に 四 二O 万 円 か か っ て も 、 こ れ に 一 年 で も 年 間 に す る と 四 二O 万円かかることになるのだから、 ムであっても費用は月々約三五万円かかる、これを 上がりの福祉行政と考えられがちですが、特養ホー 度﹂を設けています。在宅福祉というと、とかく安 制限、助成上限なしという﹁すこやか住まい助成制 江戸川区では、住宅改造について、全国初の所得 いう指摘もありました。 をどのように設定するかも大きな課題となっています。 と松崎悦子氏(東京・江戸川区福祉部すこやか熟年 (兵庫県リハビリテーションセンター生活科学課) 修を担当している松本恭治氏は、医師、保健衛生、 課)のお二人を講師に迎え、お話を伺いました。 国立公衆衛生院で保健婦や保健所の医師などの研 福祉という職種の人たちは、家庭訪問等によって高 高齢者の住まいづくりに積極的に取り組んでいくべ 生活することができるならいいのではないか、とい 齢者の生活の全体像を等身大の距離でみることがで きだと提案しています。 ⋮ 0圏 域 の 地 域 中 核 病 院 の 総 合 セ ン タ ー と な る 兵 庫 テムの整備を進めているそうです。この中で、県下 るところは少ない状態で、しかも、医療、保健衛生、 いるところがあるのに、職務として制度化されてい は、在宅改善に対して、かなり先進的に取り組んで センタi で は 、 主 に 相 談 指 導 と い う 主 に 情 報 面 で 携で進めてきたリハビリテーション専門病院です。 所者に対する住宅改造の相談指導を各専門職との連 活科学課の設置とともに、全国に先がけ、入院・入 県リハビリテーションセンターは、昭和五二年の生 だわらず、電話で、それも本人からではなく、保健 も、役所で申請書を記入してという一般的な形にこ 助を必要とする人﹂となっていますが、その手続き う発想から生まれたのが、この制度だそうです。 しかし、保健所や福祉事務所、病院などの現場で 福祉のスタッフは、建物の構造的把握が困難で、一 のサービスを提供してきましたが、経済的支援につ 宅を社会的資産として位置づけ、この制度が、建築 訪問で知力的に行なっています。また、改造後の住 婦、訪問看護婦、民生委員からの通報でも対応し、 対象は、﹁六O歳 以 上 ま た は 身 障 者 手 帳 所 持 者 で 介 であるという問題を抱えています。家庭訪問による 般的空間の表現技術が乏しく口頭の指導に頼りがち 互 い に 密 接 に 連 携 を も っ て 提 供 す るl i例 え ば 、 そ 当初から高齢者にとって住みよい住宅として設計さ りの熟年者に対する手当)の受給状況や職員による こに一電話をすれば、相談者に対して、身体機能の評 れることにつながっていくきっかけとなることを期 介助が必要かどうかの判断は、﹁激励手当﹂(寝たき ないということで、公衆衛生院では、保健婦等の教 価や動作能力の評価、住環境の詳価が行なわれ、改 待しているという点も見逃せません。 いては利用できる制度がほとんどない状態なので、 育の中に、住宅の図面表現の訓練を取り入れている 造計画が立案されたら、施王者に対してその計画が 今後は、情報面、技術面、経済面での支授を充実し、 ということでした。 連絡され、資金面での支援が必要な場合は自動的に に伝える共通のコミュニケーション予段とはなりえ そして、このようなきちんとした聞取りゃ問題指 個々の調査記録も、問題点を引き出し他の人に正確 摘の表現を前提として、住宅改善をしたら何が可能 大工・工務庖 家庭奉仕員 リハ機器メーカー 介護福祉士 役割介担・ システム構築の 自立した生活を実現させる 目的 場づくり 住宅部品メーカ フォーラム・情報交換の ホムヘルパ 高齢者のための住宅改善の しくみづくりに向けて @世間谷区における取り組み 住宅管理改善研究会 @江戸)11区 に お け る 取 り 組 み すこやか住まい助成制度 活動のフレーム ケースワーカー ボランテイア 通信情報源として各機 関へ発信 @頭立公衆衛生院における 保健婦への教育など 手がかりを得る 住宅改善を計萄・実行する ただし、この制度実施の背去には、長年にわたる 熟年者住宅胞策の充実や区長との会合を通して築か れた区と住民との信頼関係、ほと住宅改造の施工業 者の良好な述隙などがあるようです。ほとの協定業 者は、やさしい住まいづくりのための勉強会を開く などして、この卒業に全両的な協力をしているそう です。 フォーラムでの講演内容の要点だけを紹介 このテl マ に 関 す る ご 意 見 等 が ご ざ い ま し た ら 、 だと思います。 ら考え直すよいきっかけとなれば、なによりも有誌 高齢者にとってやさしい笠間を設計や計尚の立場か 住宅・建築の分野からは、このような積み走ねが、 系だった検討材料を提供していく予定です。 から実現に至るまでのしくみはどうあるべきか、体 分野、各組織、各職砲の役割分担と、ニーズの把怪 担慢することにより、高齢殺の住宅改善に関わる各 調室やヒアリングを重ね、問題点や課題を隣近的に 級告を踏まえ、さらに他の先進的試み・事例の実態 コアメンバ i を 中 心 と し た 委 員 会 で は 、 こ れ ら の もありました。 よる微妙な追いがみられるという参加者からの指摘 療の専門的立場からみると、同おの実現プロセスに たが、素人目には同じようにみえる改迭結果も、医 おける住宅改泣後の事例がスライドで紹介されまし は、兵庫リハビリテ!ションセンターと江戸川区に か ら の 椴 符 と い え る で し ょ う 。 第 二 同 フ ォ i ラムで しましたが、これらは、問に一不すような各々の技場 以上、 * お寄せ下さい。 (かとう・ひとみ/跡兄学問絞期大学家政利ぃ山中任講師) ﹁お齢者のすまいづくりフォーラム﹂の設立・企同・巡営にたずさわ 財聞の特例研究此として、 本一的を品抗策いただいた加山崎仁美さんは、中 vd り、現時判に転出後、第一一郎フォーラムからはコアメンバーとして活路 -ud) いただいています。(総集部 * ん酬も合め、﹁古両齢者のずまいづくり通信﹂として、山除 また、これらの北淡内山八 は H 、会場からの質疑や織作、け A 川明日の庄内問、 の十々々や閃述機関にお配りしています。ご 稲 行の住定改浮に関わる医療・保健・倒社・山叫築市以存分貯 中1川間同までお問い合わせドさい。 と 第臼田住総研シンポジウム︽大都市圏住宅政策の課題と展望︾へ向けて l l七月二日(土)に関催 ︿論文﹀ 綾住供 はじめに 於一建築会館ホール 麗 の多様な課題に対して、さまざまに処方室を書き分け マス・ハウジングという形での対応であったが、戦後 が大きく構造変化しつつある今日の情勢に即応できな 住宅政策のこの﹁戦後体制﹂は、住宅事情と住宅需要 的な枠組みとし、それを今日まで維持してきた。しかし、 団賃貸・分譲住宅を三本柱とする住宅供給体系を基本 現われてきている。それに対してドイツやフランスの 共住宅*2も、戦後の長い制度迷常の中で大きな問題か 同様のようだ。イギリスの公営住宅*ーやアメリカの公 いるのは、必ずしも日本だけではなく、欧米先進隠も しかし、このように住宅政策が行き詰まりを見せて 主に住宅供給制度(フロ│対策)に焦点を絞り、戦後 大まかにはそのように問題視角を設定するとともに、 する秋がきているように考えられる。 後軌跡の全体的な検証をもとに、住宅政策に時代を画 りそうである。それだけに問題の根は深いわけで、戦 が時代に不適ん同化しているところに、共通の問題があ 四O余 年 を 経 て 、 現 物 供 給 主 義 と い う 政 策 の 基 本 論 現 くなり、再構築が必要となっているように思われる。 のまま踏襲してきでおり、今日から見ればかなりフロ のは、第二次大戦がもた泊りした米曾有の住宅不足への 欧米でも、日本でも、本格的な住宅政策が登場する すめる。 際比較を基本的な視点に据えながら、分析と考祭をす と共通していると見られることから、欧米諸国との国 展開してみたい。今日の住宅政策の問題状況は先進国 i対 策 ( 新 規 供 給 策 ) に 偏 し た 体 系 と 化 し て い る 。 今 対応を契機としてであり、その核心を形成したのは、 度的硬直化の問題がないわけでない。 日の時代的ニ│ズである、住宅や住環境の﹁質的向上﹂ け、﹁量的充足﹂が叫ばれた時期に成立したものをそ 現・衣の住宅政策は、戦後復興期から高度成長期にか 住宅政策の再点検と一一⋮世紀に向けた再構築の構想を ようである。 ることができなくなっている点、根本的な問題がある 会文は、﹃研究年報﹄日目号二九九一一年四月刊)に、シンポジウムへ向けての他の一一繍の論文と併せ、掲載しております。 本論文は長編にわたるため、本誌掲載にあたり誌頭の都合により、 3章第 5節を割愛させていただきました。 の 社会住宅*3は比較的良好に維持されてきているが、制 わが国の住宅政策は、公庫住宅融資、公営住宅、公 回 目 一 一 │││欧米との政策出較を通じて 田 住 宅や社会住宅が大最に建設されたことであろう。前世 対応策として国家が直接または間接に支援する公共住 た こ と 、 い ま 一 つ に は 、 低 所 得 層 の 膨 大 な ニ l ズへの その層の住宅需要に支えられて持ち家所有が大衆化し 社会のマクロな特徴は、一つには、中間際の増大化と 住宅事情からみた、先進資本主義国に共通する戦後 ーが公共賃貸・半公共投資、民間賃貸などに分かれて て持ち家セクターと十分競争できること、百貨セクタ きなかった)、公共賃貸セクターがよく開発されてい となっているが支配的でなく(戦後持ち家ブ 家中心社会の特徴として、持ち家がテニュアの一形態 がひじように限られている点にあるという。一方、借 貧弱でストソクが少ないこと、従ってテニュアの選択 れ も 戦 後 に 急 噌 が 九 ら れ る こ と 、 公 共 賃 貸 セ ク タi が 持ち家中心初会については、持ち家率が向いこと、そ 注 目 す べ き は 、 ケ メ ニ i が指摘する両社会の特徴で、 相を色濃く持っていることを、まず押さえておきたい。 分析のスタートとして、日本は持ち家中心社会の様 も持ち家セクターに追い込まれることになる。 だ け が 目 立 つ ス ト ッ ク で 、 ユ i ザl の 選 択 は ど う し て 力が 否 し く 欠 け 、 民 間 賃 貸 セ ク タ ー は 家 賃 の 高 い こ と 狭く、公共賃貸セクターのストックは住宅としての魅 るわけでない。日本ではテニュア選択の一闘がきわめて 紀には支配的なストックであった民間借家は、一戸建持 いて、賀川家賃を原則にしていること、ユーザーは、 スやアメリカと同列の六割台を占めている。フランス が該当する。 ち家と公共/村会住宅の二大ストックの合-践の中で、 は 五 割 台 で あ る が 、 日 LM(適正家賃住宅);などの社 回日本の持ち家社会化状況 すっかり問に押しやられた感がある。持家家と公共/ の一似が広いことを挙げている。ケメニーが、とくに持 持 ち 家 、 借 家 に 加 え て 、 コiボ ラ テ ィ ブ な ど 住 宅 選 択 どを見ると、第一一一昨界の、とくにアジア岡山の国では、 1 の持ち家事をもう一度みると、日本はイギリ インフォーマル・セクターの住宅が統計に含まれない 表 ものかという、疑問がわいてくる。 それでは、臼木の持ち家社会への傾斜はどの程度の 2持ち家社会の菌担保比較 i ウサギ小屋の神話 H 社会住宅を二極とした住宅の機み分けの問題、抽象的 心社会のカラーを少なからず持っている。国連統計な 会住宅が日本の公共賃貸の倍近い割合を占め、借家中 てしまい、これが公共賃貸住宅に福祉住宅の刻印が押 同セクターへのアクセスは、勢い低所得層に限定され 1持ち家社会の日本 には、テニュア(窓口= 2一住宅所有形態)は、戦後の住 住宅を購入できない層の住宅と佼法づけているため、 ち家中心社会を問題とするのは、公共投貸セクターを ところで、持ち家の普及状況は、先進国間でかなり こともあって、持ち家率は七、八割合に及ぶものがあ 1 ムが起 い ヴ 令 。 宅 問 題 を 論 じ る 僚 の 最 も 基 本 的 な キl ワiド と な っ て 呉なる。比較年次はやや不揃いとなるが、手元のテ│ される原因だという。 迷 し た イ ギ リ ス を 持 ち 家 社 会 と 規 定 す る ケ メ ニ l の悦 はよくわかるが、⋮時は公共借家率が一二一分の一にまで アメリカやカナダが持ち家に傾斜した社会というの 六割合といえば、持ち家がもっとも高度に普及してい 住水準を単純には割りきれないが、先進資本主義国で る。そういう点から持ち家率の高さでもって一一郎のぼ タでもってテニュア分布状況を比べると、表ーーのよ 度でもってどうも説明できない。 m Hか な 同 で も 持 ち 家 うになる。持ち家率のお低は、生活水準や都市化の程 ネのおい陪と低い悶があるからだ。 すぐ思い浮かぶのは日本の住宅に対するウサギ小屋の 準を比べるとどういうことになるのか。これについて、 それでは、持ち家社会と規定される闘相互に居住水 る悶の部類に入ることは開違いないであろう。 止恥である。しかしこの言い方は、日本の住宅事情を 角は、まことに鋭い(この点はあとで考察する)。借家 さて、問題は日本であるが、ケメニ│のパラダイム 余りにも感覚的に捉え過ぎた換喰で、正確でない。ア 中心社会の特徴点も、問切実のドイツやスウェーデンを a に従、えば、持ち家中心社会と規定されるのは明らかで メ リ カ や イ ギ リ ス の 一 九 八O 年 頃 ま で の 指 定 統 計 や 単 住宅政策に関する話題の書、﹃持ち 米 所 有 の 神 話2 3 1 進資本主義国が、持ち家小心相会 ( r5 め さ 0 e 25mgn- ある。トしに例示された問と比べるとアメリカと投んで 思い浮かべるとき、大体、妥当しているように芯う。 g 出 寸g と 借 家 中 心 社 会( 吋 包括的。己主可 ) * 5 の 二 つ に 分 持ち家社会への傾斜が苦しい。だいいち判ちん永本は六 たが、ここ数年の調資でそれがわかるようになったの 発調究では、住宅床而杭は誠五項目に入っていなかっ ンについて、きわめて示唆に笥む指摘をしている。先 けられるというのである。前者にはイギリス、アメリ 割を超、えるし、公共投貸住宅はたかだか八%で、氏山 を替わしたケメニ i は 、 間 レ ベ ル の テ ニ ュ ア ・ パ タ ー カをはじめ、カナダ、オーストラリア、ニュージーラ 借家セクターは大きいが、枝川家百の版川川が働いてい tpb ンドなど、主として英語留の悶が属するという。これ 。。 に対し、後おはドイツやスウェーデン、オランダなど 3 7 . 0 公共住宅 1 . 4 公営住宅 5 8 . 1 2 8 . 8 日 住宅協会 6 3 . 5 (985) 民営借家 民営借家 2 . 0 6 . 0 家具無 家異有 6 6 . 2 社宅ほか 2 . 9 2 . 9 ( 19 8 7 ) 民営借家 社会住宅 3 9 . 3 4 5 . 0 1 8 . 0 5 0 . 7 持ち家率の変化 3 4 . 2 HLM ( 19 8 2 ) 単位パ%) 借家の形態と檎成比 民営借家 4 6 4. アフンス ( 198 7 ) 民宮借家 家具無 1 3 . 5 民営借家 2 6 . 0 5 4 . 3 無償 社宅 家具有 1 .5 民営借家 4 . 0 4 . 3 ( 19 8 8 ) 公主i j .公社 公営住宅 社宅 61 .3 5 . 2 6 2. 4 住宅 ( 19 8 8 ) 2 . 2 2 4 . 5 5. 4 (注)アメリカ (980),イギリス (9 81),ドイツ 0978,1 9 8 7 ) . フランス(19 8 2,1 9 8 8 ) の甚データはセンサス I Cよる。 アメリカ (985) はアメリカ住宅統計調査,イギリス(19 8 7 )はイングランド住宅著書情調査,自本(19 8 3,1 9 8 8)は住宅統計 略査 Kよる。 本 ( 19 8 3 ) 表-2 住宅所有形態別・建方自社平均延べ扇積の国際協較(国別) 霞 Z ' J 調衰年 型別 持ち家 民間借家 単位 : u l E 十 社会住宅 公共借家 アメザカ 1 9 8 5 戸建 1 5 9 (153) × x 1 5 2 (146) イギ了リス 1 9 8 6 戸建 集合 8 3 6 1 8 2 ( 85) 7 6 5 6 7 0 (73) 7 1 5 6 7 0 (73) 7 7 4 5 5 7 78 5 1 7 5 ( 78) フランス 1 9 8 4 戸建 集合 8 4 5 9 6 7 (70) × x i t 1 0 1 7 7 9 6 (100) × 8 2 6 8 6 9 (72) 9 7 6 5 8 2 ( 86) 十 3 1 1 7 4 2 4 6 5 6 89 計 日 本 1 9 8 8 1 1 6 (注) 1)床面積の定義は次のとおり。 アメワカ 未完成の屋根裏部箆,住宅内埋込みのがレージなどは除く。 C入れている。 地下階は完成,未完成にかかわらず床弱積 I 数値は回答者自申告による。不明のときは調王霊長が住宅の外皇室周りを実測している。(中位儲) なお,戸建とモービルハウスのみの面積で長屋,共同建ては除く。 イギリス:内壁面積について調査員が測定した。庖鏑併用住宅も含む。(中位値) フランス・回答者の申告による内壁面積。居住目的以外 I C利用される室の面積は含まれない。 日 本・住宅の甚指の床面積の合計。玄関や土問,庖,事務案などは含む。 別機由愈鳳』作業場は含まない。アパートは共有部分は徐く。 2) ( )内数値は面積調整値。日本は外壁中心値で測定しているのに対して,アメリカは外壁外側で担 j 定,イギりス,フラン スは外壁内側で i Jlil定しているので,日本の面穣を lとして,アメザカは1.0 4,イギリス 9 フランスは 0 . 9 6白係数で除し, 調整した。 3) 日本の f 社会住宅」欄は給与住宅を指す。 (出典) アメリカ.アメリカ住宅調査,イギワス・イングランド住宅事情調衰,フランス:霞立統計経済研究所住宅調査, 日本住宅統計調査 3 都市部 ロンドン 住宅所有形態別・建方 8 U平均延べ面積の国際出較(都市別) 調査年 1 9 8 6 ' J 裂 Z 戸建 集合 夜 1 9 8 4 京 1 9 8 8 単位 : u l 3 十 持ち家 民間借家 公共借家 社会住宅 8 4 5 6 7 6 (79) 8 2 4 7 6 1 (64) 7 2 4 6 5 5 (57) 7 5 4 7 5 0 (52) 8 2 5 0 6 7 (70) 7 8 5 0 5 2 (50 × 1 十 9 4 7 1 8 1 (85) × 7 9 6 6 6 6 (69) 9 1 6 0 6 6 (69) Z 十 9 3 3 2 4 3 5 0 6 0 E 十 マ ノ 戸建 集合 (法)及び(出典〉は表 21C同じ。 均延べ蘭積は八九ぽで、イギリスの七八討をかなり上 いう信じ難いデl タ で あ る 。 ウ サ ギ 小 屋 ど こ ろ で は な 回っており、フランスの八六げをも追い越していると そのような結果が出てくる理由は、日本の持ち家の いのでふめる。 の持ち家は一五三がで、それには到底かなわないとし 平均延べ蘭積が一⋮七ぽと高いことにある。アメリカ ているのである。借家についてみると、アメリカは一戸 て、イギリス八五ぱ、フランスの一 OOMを 引 き 離 し ンスも、公共借家と民間借家との両方であまり変わら 建の借家であるので一応論外として、イギリスもフラ 町民間借家間二ぽで両国との格差がみられる。ちな ず 、 七O U前 後 で あ る の に 対 し 、 日 本 の 公 共 借 家 四 六 みに、公共・民間を合わせた借家平均延べ面積に対す 一・三七、イギリス一・⋮七、フランス了四二に対し る持ち家平均延べ附積の商積倍率をみると、アメリカ て、日本は二・六四で、持ち家の規模が借家に対して異 常に高い(正確には借家が異常に低いというべき)の 同様に、大都市閣について所有関係別の平均延べ面 がわかる。 3 のようになる。ニューヨークは 一戸建しかわからないので別にして、ロンドン、バリ、 積を比較すると表 たものである。持ち家といっても二戸一や長屋を買い ( 19 7 8 ) ウスのことであるので、一戸建、二戸て長田原を合わせ り方に調整してみたものを併記している(カッコ内の数 取ったものが多いせいか、民間借家の規模と大きく変 持ち家事 東京を比較してみる。ロンドンの戸建は、いわゆるハ を知った。そこで、米・英・仏と日本の床面積の比較 値)。イギリスとフランスは戸建と集合建の別に延べ関 わらない。パリでは一戸建は全体の二割で集合住宅が大 国名 アメリカ ( 19 8 0 ) イギリス ( 1981 ) ドイツ 表 対 照 を 、 で き る だ け 最 近 の テi タ に つ い て 行 な っ て み はわからない。総計を誠繋値で比較すると、アメリカ 積がわかるが、アメリカは一戸建のみ、日本は建方別に たところ、実に意外な結巣が出た。 八五ペロンドン七九凶の順となる。民間借家の計で い東京が九三げでいちばん規模が大きく、ついでパリ いるが、この値は一戸建に限っていることも注意してお は、ロンドン六四討、パリ五問。貯に対し、東京は三二 の平均延べ而積は一四六 M T他 を は る か に 引 き 離 し て く必要がある。注目すべきは日本であるが、会住宅平 半を占める。持ち家の合計では、戸建のウエイトがお 表!2は 、 テ ニ ュ ア 別 に 平 均 延 べ 面 積 を 比 べ た も の であるが、面積測定が国によって異なっていて、アメ リカは外壁の外側で測定、イギリスとフランスは外壁 内側で測定しているため、日本の外壁の壁心で測るや 表-1 持ち家率とテニユアの構成の国際防較 ¥ ¥¥平山口 ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ 一 五O O万以上 一 o c o - 五00 一000 im 8 、 ,t ,,-一 悶 J lILI-坤・ J u 一 iMJ 凶 ・ 訓 F ¥咽 純 一 融 制 ノ ノ ・ l 苛, f劃 一 muア サ 二1i y rzt 語一・=一一 .H 茨 一 FE J 篠山篤熊一-島 〆同一翼務紘一 、 J12 〆一木、, 一手栃¥〆絡¥ DJ A Ai ]B m お 家 ぢ Oi五O H リ ロ泊 丘O万 円 以 ! 持 一 一 潤桝 住 図倍 持家 9 0 持ち家率(%) ンド ン、 ぽ で 極 端 に 小 さ いロ。 パ リでは借家の水準が 相対的に高いのが全体平均に反映しているのに比べ、 東京は民間借家の水準がきわめて低いにも拘らず、持 ち家の水準が高いのに均されて、全体平均は、ロンド 以上から明らかなごとく、日本は、持ち家の普及は ン、パリにかなり接近している。 アメリカ並みで、持ち家の規模水準はアメリカとは開 てみよう。 まず、図 これでは収入のカテゴリーが年収でなく、月収となっ じ調査で同様のデi タ を つ く っ て み る と ( 図 は実に九割に及んでいる。一五年前の一九七一一一年の同 2) 、 は上昇し、五O O万円層で七五%、一五0 0万円層で 四六%であるのに対し、収入が高くなるほど持ち家率 が明瞭である。年収一 O O万円前後では、持ち家率が 入の高低と持ち家率が見事な比例関係を示しているの て、世帯主の年収別の持ち家中学をみたものである。収 iは、一九八八年の住宅統計調査につい 布状況を示しているか、階層別、地域別に、簡単にみ それでは鴎内的にみた場合、持ち家はどのような分 3持 ち 家 社 会 の 国 内 比 較 階 層 差 ・ 地 域 差 持ち家社会である。 ないという、二章一の意味において、日本は墜然とした 端に惑く国民の士山向は著しく持ち家に傾斜せざるを得 するところの、持ち家が多いことと、借家の水準が極 う と 、 欧 米 に 比 べ て 断 然 惑 い 。 ま さ に ケ メ ニ l が指識 全く同様のことが言える。ところが借家の水準はとい は彼我の較差はさらに広がる)。大都市障で比べても、 のみ比較したものであるが、近年のフロ!のデl タで 4 ロ E劉 き が あ る も の の 、 イ ギ リ ス や フ ラ ン ス の 水 準 を 目 に 見 一家 えて引き離している(このデi タはストックについて 出﹄出 入時 収和 主昭 滞トト υEd 一 一 一二01oqJ JC 一 ・問- 、、---ー一一一一ー♂〆守一 1 . 3 1 0 3 3 8 / 一 ・ 山 口 1、 、〆'・菌、 1 1 五 O C 七001 EA d 油川辺 ク積本寧 ペ蔚持率実家機 分遅+一 γ 涜家持率蕊 成政家事変リ文外地 主続受持水間当之圏敷 の箇り文住事時寧畳ヱ A 方灼 散 箆 当 一 千 dmm 本 返 3 鐙 印平 変均人祭儀家木烈同家祭臥創建 沼市 ?i 新倉持非自共催務遜戸 ぃ /ρ11' ;23456789 1/ ¥H/ Eli、 閉山 〆/ノ , Y3 ,ノ十 、 、 一 6 1 9 8 5 ノ.一噌 /長 一島梨.ホ ノ //Iitv 持軍 3 ー」 003 ニ00 00万未満 mm -Zg97679166272 188876505351a 4 5 2 4 9 分 昨日同抑制出国閉山川 (悠) 6 2 8 4 7 三 50l凹O O i 噛/一 2 -.64217 待問一一一一一 レ -.2Si 74 ¥己申/'' 、., 、 7 9 5 6 3 8 ./d 8 2 5 7 7 8 3 9 2 2 6 ,時/ 〆叶/ ノ別報/ 〆111111MIll ,/ ↑ 8 9 2 8 8 借家 FS2 お 3 . 4 8 0 6 8 1 2.509989 1. 5 3 9 2 9 7 . 5 6 8 6 0 5 、 -大阪 T~ 、 , 2 医2主 成 会 つ -. 4 0 2 0 8 7 東京丸 神奈川 I 5 0 d 1 f i . -1. 3 7 2 7 7 9 ・広島 12.0% 63.9% 寄与ヨド 1 . 8 3 4 1 6 6 5 2 5 1 5 -2.358506 沖縄 …2.3585061 -. 2 6 2 1 7 0 ・兵隊、 1 '~CMW ・ 京 都 、 ノ 、 ・ 福 局 ・・ 1 奇宝,〆 、 ¥ 5 0 5 0 翻 -1 世字詰主収入(年収)別持ち家・ 借家割合出奥:昭和 63年住諮 . 7 8 5 9 9 8 -.67737 785998 、 0 0 9 6 8 1 . 8 3 4 1 6 6 ¥ FSl 世家 東京 2.882333 2.882333 ¥ 6 0 8 0 7 0 6 0 5 0 4 0 ¥ (%) ¥ ¥ ) 1 1 ・神 祭・ 炉 ・ ・埼玉 ¥ 1 0 0 大胆 7 0 じ 京都・千潔却 一 ¥ 福 岡 8 0 ¥ ¥¥ J 四 J 萱 、 ~干s.. る和歌山 、 、¥ ・奈良¥ 暢 ・山部 ¥ ・ー峰 向山・時木 ¥ ・密島¥ .品・知、¥ 胃斗 ¥ ¥; .島視 ¥ 香J ! I . 、 大分 向 /ヘ、揺 畳知'$島 ¥ ~ 9 0 熊本 ¥ 1 i l 、 ¥ ・ ・ ・溢賀¥¥ ・ ¥岩手 . ・ 技 ! j ! . 呼 ¥・佐賀 ¥ 1 1日 長荷量、 北海道兵庫・ ¥¥ ーマ志~でてて一 20 都道府県単位にみた伎宅馨憶の類型化(主成分分析による) 1 9 B B年出典:s g布163年住潤 ~-4 問llX¥.問¥ 平 均 持 1 2 0 ち 重 ベ 夏100 ¥¥新手.u a 石川 ¥ ¥ 1 3 0 ・秋田 ¥ ¥ ・子高井 ¥ ¥ 1 4 0 ¥ ¥ B B年)出典昭和 63年住調 図-3 都道府祭別持ち家怒と平均持ち家延べ面積の関係C19 ているため、単純に比較できないが、全体的に傾斜は 地面積などが負に寄与しており、土地利問密度の違い、 とともに進んでいることが、大まかには鋭、える。 層は持ち家へ、低収入岡崎は借家へという分極化が、年 高収入のところで八七%であることからみて、高収入 交錯の強弱程度の差とも読めるのである。見方を変え る。持ち家分布の著しい地域差は、この二つの要因の 的には日本列烏の長い緯度の差がもたらしたものであ 市化の全国差がその内容であり、風土性の地域差は端 大阪への極端な人口集中を頂点として作り出された都 に分けられる。 Aは大都市地域、 Bは 地 方 中 核 都 市 地 互近被性からグループ化すると、 Aから Eまでの五つ 遣を求めると、相当なばらつきがあるのがわかる。相 いま、第一、第二主成分得点による各都道府県の位 より抽象化していえは、﹁都市化﹂の程度を一水す紬と 日本の中での持ち家分布の地域差をみるために、一 大きい西南地域、 Dは 関 東 、 太 平 洋 、 瀬 戸 内 の 中 央 地 域 、 Cは九州、四国の外海沿いの地域で台風の影響の 都市性とは、要するに、高度成長期において東京や た。これらの地域では今でも結構平家が多い。 九八八年の住調のデータをもとに、横軸に持ち家率、 いえる。住み手が住宅政策の力は当てにできず、持ち れば、都市性と風土性は住宅建設の与件であったとも ゆるく最も低収入のところで持ち家率は五二%、最も 縦軸に持ち家の平均規模をとり、府県単位にプロット 居住水準や住環境水壊などからみた顕著な住宅問題 域 、 Eは 積 雪 の あ る 北 東 地 域 と い う 地 域 類 型 と な る 。 みなされる。二執の累積寄与率は七六%である。 す る と 図13の よ う に な る 。 尚 軸 の 相 関 関 係 が 顕 著 で で、マクロにはこの二つの与件が、それぞれの地域に の 存 在 が 示 唆 さ れ る の は 、 図 4 の第 W象 限 に 位 置 す るA、B のグルi。フ、それと住宅規模の狭小性におい 家取得という形で対処していかざるを得ないプロセス おいて、二足の住宅規模水準にニーズが収飲していく のがわかる。東京では持ち家率四一%、持ち家平均規 よう作用していたと解釈すると、持ち家分布の著しい あり、持ち家の規模分布には、大きな地域格差がある ち家の平均規模に五つては一五三凶である。子細にみ 模六O Mに 対 し 、 富 山 県 の 持 ち 家 率 は 何 と 八 五 % 、 持 都市性とは、大都市函ほど借家率が高く、人口や事 う類推がつく。 には﹁都市性﹂と﹁印刷土性﹂の二つが絡んでいるとい の住宅事情の地域的なパターン化を試みてみた。都道 明らかにするため、主成分分析の手法をつかって日本 なった傾向を示すのでないかと考えられる。その点を ストックの総体的な住宅事情は、地域によって相当異 差があるとすると、それらを基にした住宅のフローや 深刻なものがあろうが、いわゆる都市化がもた泊りした マイノリティとしての借家腐の住宅問題はそれなりに は一五三ぽに及んでいる。こういう地域にあっては、 ち家率八五%、借家と持ち家を合わせた平均延べ面積 Bグ ル ー プ に 比 べ て か な り 小 さ い 。 富 山 県 な ど は 、 持 存 衣 な ど 、 都 市 化 に 起 因 す る 住 宅 問 題 の 表 わ れ 方 が A、 ループは、低居住水準、住宅の密集性、遠距離通勤の て 特 異 な 位 置 を 占 め る 沖 縄 ; で あ る 。 CないしE のグ 業所の集中傾向も強くなるから、土地の高地価化を反 府県別の住宅事情の類型化を行なうことを目標に、住 住宅問題は、顕在化を免れているとみなせよう。 持ち家と借家の混合割合、持ち家規模に大きな地域 地域格差に何とか説明がつくのである。 映し、持ち家の規模が狭小化せざるを得ないことを意 宅のフロ!とストックの特徴をよく説明するとみられ でのおよそ五段階があり、持ち家分布の地域差の要聞 る と 、 持 ち 家 の 分 布 パ タ ー ン は 大 ま か に は Aから Eま や地方中核都市をかかえる都道府県であることが、そ 味する。問中の AやB の グ ル ー プ は 、 い ず れ も 大 都 市 知などの台風常襲地帯である。前者の地域では、冬季 ら北陸にかけての積雪地帯と沖縄、鹿児島、宮崎、高 風土性の差が明瞭に表われるのは、北海道、東北か など借家ストックに関る指標が負に古川く寄与しており、 く寄与し、最低居住水準未満率、非木造率、共同建率 ち家率など主として持ち家の規模を表す指標が正に高 蘭積、一人当り萱数、新築注文持ち家平均延べ面積、持 4 に示すような結果を得た。第一主成分では平均延、へ く遜色ない水準まで到達していることが明らかとなった。 トックの規模的水準に限っていえば、欧米と比較して全 中でも際立った進行ぶりを示していること、持ち家ス 以上の検討から、日本の持ち家社会化は、先進国の 4持ち家社会の問題性 の長い期間、屋内生活を強いられるため、広い土問、 日本の持ち家社会状況に問題があるとすれば、それ *7 、主成分分析を行ない、国 食料貯蔵のスペ i ス 、 夜 長 の 団 ら ん の た め の 広 い 集 ま この執は﹁住宅の規模﹂を表わしているとみられる。 は次の二点に要約されるだろう。第一に、持ち家の並 る一二の指標を選んで り部屋などが必要となり、住宅規模は必然的に大きく 一方、第二主成分では、日間⋮三時間未満率、共同建率、 及に著しい階層的、地域的偏りが認められることであ れを明瞭に物語っている。 なる。他方、西日本の台風常襲地帯では、台風の風圧 通勤六O 分圏外出平などが正に、持ち家率、戸建平均敷 H を小さくするため、家屋をできるだけ小作りにしてき 低くなる。 が多くなるとともにそこでの持ち家の水準は相対的に であり、地域的には、都市化の進んだ地域ほど、借家 もなく、いまさまざまな問題が起きているイギリスの 会主義国の住宅団地の深刻な管唆実態を持ち出すまで 的にそれはどうやって可能かという議論をこえて、社 家中心に転換させるべきだという議論もあるが、財政 パ yク さ せ ら れ な い 。 こ れ か ら の 住 宅 政 策 は 、 公 共 借 ここまで深化した持ち家社会状況は、そう簡単には したのは、何といっても戦後であった。 もっとも平く確立した圏であるが、それが大きく前進 建設管理するという今日の公共賃貸住宅制度の原型を i ガンのもと、国が補助金を出し自治体が賃貸住宅を イギリスは、第一次大戦直後、﹁戦士に家を﹂のスロ った。この点で戦勝国も戦敗閣も変わりはなかった。 求など、第二次大戦に起因する未曾有の住宅不足であ 滅失、戦中期の建設手投え、大川県の復員箪人の住宅要 第二は、日本の住宅は供給市場における持ち家と借 公共借家地域をはるかに追い抜いた地域社会を創出で で活発なことからみると、それも俗説と思える。 家へのテニュア分化が明確過ぎ、テニュアが限られる きるか疑問である。後述するが、公共借家の供給子法 る。階層的には、より高収入層における持ち家所有と、 ことでの住宅の選択の騒が著しく狭くなるにもかかわ より低収入層における借家入居への分様化が年々顕箸 らず、持ち家と借家の居住水準に著しい格差があるた には限界がみえてきているのである。 この持ち家社会の現実を認め、持ち家の存在も容認 *日。英国民は、大戦を勝利に導いたチャーチルの保守 四O O万一戸の住宅建設が必要になることを訴えていた くも戦後に向けた住宅計画を発表し、戦後一 0年間で !率いる労働党内問であった。転中の⋮九四三年、日十 戦後の政策展開の手掛かりをつくったのは、アトリ め、借家属住層の持ち家志向がきわめて強く、それが また、持ち家社会化が一一層促される要因となっている ンスの適正化を追求し、その過程で借家の質の向上を 選択したのであった。しかしながら、終戦直後の建築 することを起点として、一つには、持ち家と借家のバラ 資材の不足や建設費の古川騰のため、年間二O万戸目標 要するに、臼本は先進国のなかでも持ち家志向のテ ことである。 の住宅建設が果せず、年間一二O万 戸 建 設 を 公 約 し た 保 党より、労働者に住宅を保障してくれそうな労働党を といえる。そして今日では、借家活の住宅飢餓感は、 を創出することから、テニュア選択の幅を広げ、持ち 図っていくこと、二つには、テニュアの中和化合SF 丘一EC。ロ)*叩につながる多様な住宅供給手法 Z 2 口 号 守党に敗退した。同党が政権の底にあった⋮九五⋮年 ンションがとりわけ強く社会構造化している国である 住宅価格の対年収比がバブル経済下で急上昇するとと 家基軸社会の軸伎を転換させていくことが、新たな政 ン負担がのしかかり、住宅飢餓感はさらに l e - から一九六四年までの全期間通じて、大ブリテンの年 間総着工戸数はほぼ一二O万戸で推移した。公営住宅に ついてみれば、最初の三年間は二O万一戸強、平均して 一戸数全体に占める割合は、多い年で三分の二、少なく 一戸の公共住宅を建設している。従って公共住宅の者工 年間一五万戸程度、全期間で合計にして実に一九七万 戦後の先進資本主義国の住宅政策は、おおまかには、 ー公共/社会賃貸住宅の登場 園戦後住宅政策の形成と展開 策の視点として求められる。 過大なロ もに一一層深まっており、無理に持ち家を取得すれば、 ところで、誤解のないようにここで指摘しておきた 強まるといった悪循環が拡大しうるのである。 いが、持ち家の存在それ自体はとくに否定されること 在論的な安心感が生み出される源泉になっているとい 直接的現物供給政策としての公共住宅 SEr-zr。E田 吉 岡 ) ても半分に達していたわけである。 はない。サウンダl スは持ち家という所有形態は、存 う*90自己所有の家は自分で維持管理していかねばな 成政策としての持ち家建設助成をこつの校とし、それ ないしは社会住宅(由。ロEr。 55悶)と、間接的供給助 とに当然つながり、その意味ではコミュニティ意識の この二つの政策がどうして戦後政策の中心に据えられ ら政策の緊張関係の中で推移してきたといえるだろう。 いく政策を打ち出し、一九五七年住居法でその制度を 漸減させつつ、スラム地峡の住宅改善に意点を移して 開放機は、一九五六年住居法で、公営住宅の供給を し、自分の家を保守管理することは地域を保全するこ らぬことから、自助意識は自ずから詞養されるだろう 醸成につながる扇も無視できない。持ち家所有は、保 まず、前者についていうと、公共賃貸住宅が戦後政 くっきすぎると見なしたが、ロンドンの衛星都市建設 が除去された。保守党はニュ!タウンの公共投資は高 強化している。五0年代の一 0年 間 で 三 六 万 戸 の 住 宅 策で台頭してくる契機となったのは、戦災による住宅 たかを、よく考えてみる必要がある。 いう説もあるが、地域の環境破壊に対する住民運動が、 守的政治意識の形成を促し、市民的連帯を掘り崩すと 借家地域ではあまり起こらず、かえって戸建地域など に続き、グラスゴ l、マンチェスター、パ l ミンガム のニュ i デi ル 政 策 の 一 環 と し て で あ る 。 戦 後 の 住 宅 が発生し、それからの回復をねらった、ルーズベルト アメリカに公共住宅制度が登場するのは、け⋮界恐慌 七万戸になる。 六 八 年 ま で の 三0年間をとってみて、ようやく六六・ ちなみに、この事業の始められた一九一二九年から九 2持 ち 家 助 成 政 策 の 展 開 の過大防止のための新都市、つくりにも結局乗り出す、﹂ 政策は持ち家助成政策を恨幹として発展していくが、 とになる。このように復興期から成長期にかけ、公共 それでも公共住宅制度は、一九四九年法において、戦 以上、戦後直後における公常住宅や初会住宅の政策 たのである。 形成過程をやや詳しくみたが、共通していえることは、 住宅供給は、一閣の住宅政策の中心に据えられていっ なわち、この法律において、﹁アメリカの全家庭が良 前を上回る形の大きな位置づけを得ることになる。す 単に低収入尽に限定されないマジヨリティーの国民の ドイツ(ここでは西ドイツを指す)も事情は同様で 住宅要求が、政策形成の引金になったということであ 第二次大戦が史上空前の社会的住宅不足を生み出し、 なって社会住宅と呼ばれるが、基礎が国まるのは第一 で、膨大な住宅不足の緩和とスラムの解消が、重点施 宅政策の基本目標と規定したのは有名であるが、ここ 質な住宅と適切な生活環境を享受する﹂ことを戦後住 次大戦後の住宅不安が募ったワイマ│ル共和国時代で ある。現物供給政策の政策的仕組みは、イギリスとは異 ある。労働組合や教会を中心に非営利住宅供給組織が ものの、本米的には労働者層の利歳代表者ではない保 る。イギリスでは、労働党政権がきっかけをつくった この戦後住宅政策の基本涼はきわめて難産であった。 策として謡われた。 一時は学校や凶書館までも経営するようになったが、 つくられ、やがては悶の財政支援を得るようになり、 守党政権一トにおいて政策の基慌が同められたことが、 戦後、国民住宅として登場した公常住宅ないしは社 何よりもこの事実を象徴的に物語っている。 会住宅は、そのストックの累積が飛躍的に増加し、住 の民間住宅金融制度の崩壊に統く、第二次大戦下の住 の住宅婆求などが丞なり、全米では膨大な住宅不足が 宅建設の手投、えによる住宅不足、さらには、復員箪人 宅不足も緩和していくにつれて、徐々に低所得層のた 法案は一九間五年から審議が始まっている。不況時代 くことになる。連邦が成立した一九四九年の時点で、 滞積された。さらには、戦後直後から大都市市街部へ め の 住 宅 と い う 色 合 い を 深 め て い っ た 。 一 方 、 六0 年 の混乱期の中でこの政策は蘇り、大きく発展してい 住 宅 不 足 は 、 空 襲 や 市 街 戦 に よ る 二O O万一戸から二五 O万一戸の破壊、東ドイツからの約七五O万 人 の 流 入 な の南部農村からの祭人層の流入が起こり、スラム地域 トカラi中 間 層 が 社 会 階 層 の 中 で 構 成 比 率 を 強 め て い 代 か ら 七0年 代 に か け て の 経 済 成 長 の 過 程 で 、 ホ ワ 千 ナチス時代に活動を停止させられた*唱しかし、戦後 ど で 、 全 土 の 残 存 住 宅 九 五O万一戸に対し、四五O万一戸 った。法案提出者は、公営住宅建設を住宅政策の重要 が拡大傾向をみせはじめ、それが大きな社会問題とな 住宅金融業者などからなる圧力団体の猛烈な反対に遭 な柱にしようとしたが、住宅建設業者、不動産業者、 いても、家族規模の増大、収入の上昇とともに、持ち ていった。公営住宅に入居したブルーカラー上層にお くとともに、この層の住宅需要は持ち家志向に収飲し この膨大な絶対的住宅不足が圧力となって、一九五 ないし五O O万戸に及ぶとみなされた。 O年 の 第 一 次 住 宅 建 設 法 に お い て 社 会 住 宅 と い う 用 誇 い、結局、民間ティベロッパ lを 住 宅 供 給 に 大 幅 参 加 の制度は、イギリスや日本の直接的公的賃貸住宅の供 家への転出が現われてくるようになった。このような が定義され、今日の制度的基礎が出来上がる。ドイツ させるという、提案時よりかなり後退した線で、やっ 動 向 が 住 宅 政 策 に 反 映 し 、 六0年 代 に は 持 ち 家 助 成 政 こ の 法 律 に は 以 後 六 年 間 で 、 八O 万一戸の八ム常住宅を と成立をみたのである*uo 建 設 す る 方 針 が 盛 り 込 ま れ た が 、 一 九 五O 年 に 朝 鮮 戦 後半から現われてくる。⋮九五六年の住宅補助金法で、 間団体で、ここが建設・管理をすすめ、国はそれに建 設補助また融資を行ない、不動産税の減免の患典を与 早くも公営住宅の補助金の削減の方向が打ち出され、 給と異なって、所有は本来、非営利の公益法人など民 えるのと引き換えに、二疋の期間、低収入層、特定住 で早速削減の憂き目を兄たため、当初計附では年間ゐ 争が勃発し、公品目住宅の建設予算は軍事費増強の名日 わ れ 、 自 出 市 場 へ の 復 帰 の 道 が 敷 か れ た 。 五0年代か 一九五七年家賃法で大掛かりな家賃統制の廃止が行な J五万戸の建設が訓リ吋てられていたが、実際には、 一 一 五O年 二 パ ﹀O 戸、五一年企万一戸しか往たなかった。 イ ギ リ ス で は 、 持 ち 家 助 成 政 策 の 兆 候 は 五0年代の 策が二疋の方向性を明瞭にしてくる。 一九五O年 以 後 数 年 間 、 社 会 住 宅 の 建 設 量 は 、 総 住 宅 宅困窮岡崎の入居など、拘束条件を求める内容をいう。 建設一戸数の約七割に達したが、徐々に低下していき、 一九七O年前後においては、三割程度に落ち込んだも。 込んだ。このような状況を背景に、持ち家市場は活性化 を受け持つ建築組合には膨大な大衆の貯蓄資金が流れ 低く、個人収入も安定的に仲ぴ、民間住宅建設の資金 黒 人 の ブ ロ テ ス ト が 公 民 権 運 動 と な っ て 六0 年 代 後 半 地域対比が全国土にわたって現象した。これに対する 人層は大都市内郊の低賃借家に閉じ込められるという 外の一戸建持ち家に住み、盟かな自然環境を満喫し、黒 な住宅問題を生み出した。すなわち白人府は概して郊 に大手の分譲住宅政業(加古2-EZZEO可)が存在して つの点として、ドイツではイギリスやアメリカのよう ち 家 志 向 ブi ム が 起 き な か っ た 明 白 で あ ろ う 。 い ま 一 ても一定水準の借家の選択が容易になったことが、持 ストックがだんだん浮みを消していき、中間層にとっ かった。社会住宅とその拘束の解けた自由賃貸住宅の れるようにするが、持ち家取得層は必ずしも地加しな ない、低所得層の持ち家取得には住宅手当まで受けら し 始 め る 。 六0 年 代 後 半 に は 、 住 宅 者 工 は 戦 後 最 大 の に爆発する。その成果は一九六八年の住宅都市開発法 テニ アを この持ち家政策の推進は 、ュ分 す一る 深 刻 ピl ク 期 を 迎 え た 。 こ の 時 期 に 政 権 を 担 当 し た 労 働 党 で、一九四九年法の全悶民が良質住宅を確保すべきと いないことも印同意しておく必要があろう。 ら六0年 代 前 半 に か け て の 保 守 党 政 権 時 代 は 、 失 業 率 は 、 メ レ ッ ト の 評 価 に よ れ ば 、 トl リ!の伎宅政策の て、民間低家賃住宅の建設助成や低所得向けの持ち家 した出回一三条文を再確認し、低所得隠の住宅難対策とし ち家志向に応えて、所得の低い層の持ち家取得を支緩 りを占めるようになり、これらの層に表われた強い持 公営住宅居住者では松対的に収入の高い労働者がかな 万戸に及んでいる。この期間は、戦後のアメリカの住 一九七三年までの六年間で八ム常住宅の建設は三じ・五 万一戸に達した。一九六八年からニクソン政権に変わる を 奏 し 、 一 九 七 二 年 の 住 宅 着 工 HM は史上主前の二三八 取得助成などの制度を盛り込んだ。それら刺激策が功 開になっている。 までの政策の流れは、大体のところドイツと同様の展 供給を小紬に抑制、えてきたフランスも、七()年代くらい γ 紙 仰の都合で中旬略するが、 H L Mなどの社会住宅の を打ち出し、公営住宅の供給を基本においたものの、 救安田原則( z a L S - 育︼ =nF同︼}⑦)を受け入れるという大き な政策シフトを行なった*目。年間五O 万 戸 の 住 宅 計 画 する選択的住宅融資補助制度を導入した士官地方税の 公共介入が行なわれたのは、黒人やブアホワイトの住 アメリカのような自由市場需品視の悶において、強い 姿悶は、第二次大戦が引き起こした空前の住宅不足が 入政策を確立していることである。それを成交させた 五O年 前 後 に 公 党 住 宅 な い し は 社 会 住 宅 に よ る 公 共 介 米・独・仏のいずれの悶においても、戦後直後の⋮九 これまでの検討から、結論的にいえることは、ザ火・ 3日本の戦後政策の特徴 割引制度も実施された。この時点で今日の持ち家制度 宅政策の中で、低所得層のための公共住宅政策の桜紙 しくスタートする。一九四九年の住宅法において一戸建 内政の最大問題となったためである。四か国を通じて 約介入のあった唯一の時初であるといえる。 持 ち 家 の 取 得 援 助 を 目 的 と し た V A (復 員 箪 人 局 ) と 民権運動やベトナム反戦運動と一体化し、ジョンソン 宅郊が深刻化し、それに起附する住宅改善運動が、公 アメリカでは、終戦夜後から持ち家助成政策が華々 の原則点はほぼ縫ったことになる。 れたが、これらを利用しての持ち家取得者は急地した。 F H A (連邦住宅庁)のモl ゲ ジ 融 資 政 策 が 制 度 化 さ このような危機的状況が訪れるのは、アメリカにおい 米 な ど で は 地 大 す る ホ ワ イ ト カ ラi山中間層の政策要求 て七O年前後の数年間があるきりである。五()年代か ドイツの社会住宅は、⋮定の期間低家賃住宅として が持ち家助成政策の拡充を促し、石油危機などによる 政権を体制的に脅かすまでになったからである。住宅 の拘束を受けた後、民間白山市場で賃貸住宅に転換し 不 況 の 大 波 が 押 し 寄 せ る な か 、 七0 年 代 は 持 ち 家 供 給 問題はこの時期、最大の国内問題になったが、以後そ 工量は、⋮五0 1二O O万一戸ム口で推移した。この旺盛 て い く こ と に な る が 、 一 九 六O年解除法が施行され、 のけ以成間期を迎えたのであった。 一九五O 年の人口一 000八当りの着工一戸数はイギリ な住宅建設を支えたのは、同明大するホワイトカラi山中 漸次解除を受けたストックが増加していくに伴い、そ ス一子九一戸、臼+弔問・一一一戸に対しアメリカは二一・九戸と 間層によるアメリカン・ドリームの実用切のための戸建 れらが家賃上昇を促す懸念がでてきたので、⋮九六五 ことであるので、ここでは、日本の辿った道も、上述 ら六0年 代 に か け て 住 宅 不 足 数 が 減 少 す る 一 方 、 英 ・ 持ち家需要であった。ムハ0年 代 の 終 わ り か ら は 持 ち 家 年住宅子当が制度化された。政府は持ち家取得への送 のような事態は二度と到米していない。 取得者に対するモ│ゲジ利子の所得税減税と悶定資産 したイギリスやアメリカとマクロには同級であること 抜 き ん 出 て い た 。 五O年から六0 年 代 に か け て 住 宅 着 税の減税が実施されるようになり、持ち家所有はさら を聞き、建築貯議奨励制度、建設授の税段除などを行 戦後の日本の住宅政策の展開過程は、すでに周知の に優遇されるようになる。 霞 補 さ 融 { 主 { 隈 融 ー あ み つ が な 解 住 建 民 さ 詰J I 六 さ 策 に ・ 市 札 の 疎 膨 を だ l l j J ら資宅人公九つをてーか i 自宅設問れ令年れ定建二位た需関大!被指 けにに制建持庫五て示急九つの不がのたのにた、設五宅。要にな後摘 でよ翌度設ちを O 、し激四た兆足予賃こ継地が供す:f:' I Iの こ な よ 住 区 す 建りif-をに家設年よたに九。しは控貸と続代、給るの二れどる宅後る 設予、IWJ対 や 立 住 う こ 落 年 建 を … え 住 に が 家 ー が 計 応 分 は が 除 不 の に さ 算 固 い す 賃 し 宅 や と ち に 設 み 向 ら 宅 よ 確 貸 九 間 同i 急 、 の 当 そ 却 足 わ と れ措庫たる貸、金くも込な量せにれのり認、統悶始を筒 時の、ががど 易にの内戦顕国め 位当わ脊争干t:にる 宅たがで r f l イヒは 表-4 戦後復興織の住宅建設戸数の推移 単位:千戸 る i 王│、のし 年 度 昭和 : l i i :の 問 供 た I 枚 計 極関 2 0 2 2 2 3 2 4 2 1 2 5 2 6 2 7 2 9 3 0 2 8 3 1 3 2 3 3 主二給。米 } jで f 政公営住宅 8 1 4 9 4 2 4 3 2 7 3 2 2 7 5 3 3 3 5 8 5 2 4 7 4 7 4 7 6 3 8 戸 あ 宅 O 不 空 諸 6 2 4 9 4 2 5 4 5 5 5 6 7 3 8 3 9 2 5 6 6 を つ 総 ) J 足童話│玉│ 野 住 画 公矧住宅 公団住宅 2 0 2 3 3 5 3 0 1 0 8 全 た 数 戸 、 に に 厚生年金住宅等 2 4 1 0 6 7 3 4 4 2 4 2 6 1 7 2 6 2 1 2 3 2 2 2 3 2 5 2 5 4 7 9 王 │i 。 の の i l l Jよ勝 宅 小 計 1 0 5 I1 5 5 I1 1 5 I8 7 I5 1 I1 2 0 I9 7 I1 1 1 I1 3 6 I1 1 2 I1 5 2I 1 6 6 I1 9 0 I1 9 4! 1 , 7 9 1 j ミー三不外るる 問自力建設住宅 1 3 1 制 印 刷 抑 2 1 7 11 4 9 11 7 9 間 印 刷 2 8 0 !2 8 3 初 日 │3m L 分 足 リ 1m と 合 計 2 3 6J4 5 9 己2 6I 7 4 1 I 3 7 0 13 3 7 12 4 6 12 9 0 13 1 9 12 9 5 14 0 2 1446J 4 7 3 . 15 0 31 5, 7 4 3 安 ) l i 攻問のとき失も (注)])本表のうち,公B 在住宅では,昭和 3 0 年度から昭和 3 3 年度までの各年度は, 2千戸, 1 3 千戸, 3 0 干戸, 3 0千戸の増築を含んで 災 五 .{#:防、劣 いる。民間自力建設では,同様に昭和 2 7 年度から昭和 33$ 度までの各年度は, 1 7 千戸, 1 7 干戸, 1 7 千戸, 2 2 千戸, 1 6千戸, 2 2 千戸, 2 5千戸の増築を含んでいる。 者1 i f 三、定げ強ら 2) r 厚生年金住宅j等の中には,入椅者住宅,国家公務員宿合,僻地教員宿舎,特別会計政府機関宿舎,国鉄百々等宿舎 l T i 六 者1 さ 者 f i J I ぬ などを含む。 A N N N N N N N N N d N N 。 N , 0 . 8 9 . 5 /¥縞 尼崎 横須賀 7 . 0-R 2 . 7-R 1 1 .0-R 6 . 8-U 0 . 1 -R 4 . 5 U 3 3 . 5-U 2 8 . 5“ U 匂 2 2 . 2 2 2 . 2 1 6. 1 1 8. 2 9 . 4 3 2 . 5 nnM 京都 6 . 7 6 . 3 3 . 8 2 . 3 1 .3 1 .9 (注) 1) 修正持ち家事は J 本文でいう都市持ち家率の鍛計値Ie穏当する。 2) 農業就業者率は,昭和 1 5 年国勢調査,第 2巻から有業者総数 I C占める幾業就業者の割合を求め,計算した。 3)編入率は,昭和 1 5年 1 0月から 1 6年 1 0月まで 1 1:溺入された町村および 1 6年 1 1月から 2 3年 B月間 1 1:編入された町村について,昭和 1 5 年国勢調査から普i 昌世帯数を求め,全市の普通世帯数!(占める比率を示した。 4) 1 6年 , 2 3 年修正持ち家率は次式によって算出した。 C !6年修正持ち家率) ~ーC! 6年持ち家率)… C C:C !5 年農薬就業者率) +C !5 年1 0 月 -16 年1 0月繍入普通世帯率) x0 . 7 (R), x0 . 3 ( U ) 年持ち家串〉一 C-D ( 2 3年修正持ち家率)ロロ3 D:c !6年 1 1月 -23年 8月綴入普通世帯) X 0 . 7 C R ), X 0 . 3 ( U ) 表中, R,UI;I:綴人地域が農村部 ( R)であったか市街化の進んでいた地域(u)であったか壱示す。 R,U白区分 1 ;1:①綴人された 行政Iz:棋が村 (R)であったか向(u)であったか,<E昭和 5 5 年市域による各市の 5万分の lの地図上に昭和 1 5 年1 0月 , 1 6年 9月 , 2 3年 8月時点の市域境界線を入れ, *詩人地域の昭和 2 0 年前後における市街化状況([白本自主誌大系 J による,得られない場合は昭 平l 国5 年時点の市街化状況を参照した)の 2点から判断した。 0 . 7, 0 . 3 の係数は差是村部では婦人世帯の 7裂を,また市街化が進んでいた地域では 3創を畠々農家持ち家と推定した ζ とi ζ よる。 5)戦後建設持ち家率Eは , 2 3年住宅総数 I (占める 2 0年から 2 3 年比建設された持ち家の訓告を示す{建設時期と所有関係と由クロス 6年用 Jp p . l 0 0ー 1 0 1から得た)。 集計は「日本都市年鑑・昭和 2 6)修正を加えずに 2 3年持家率から 1 6 年持家率を引いた髄。 ・類型は,昭和 1 6 年1 1:比べ, 2 3年の修正持ち家率が上昇した都市 ( ( B A )値が 5必以上〉について, BωAとE値 ,B/A値をもとに お ζ なっている。以下I (基準を示す。 E孟 5% かっ E孟 B A。 ① 持ち家建設型 ① 持ち家主主設+テニュア転換型。、 E話 5% かつ EくB A。 Eく 5%,B/A>1 .3以上。 ③ テニュア転換型 @ ー質製 ③I (類型した都市がいずれも B/A>1 .3 5以上であるのに対1.-,金沢は.戦前から持ち家率が高く ,B/A~ 1 . 18 で,一貫主きとして③とは分けた。 9 2号・ p ,1 4 0 (出典〉 檎谷・住凹「わ地図の戦前戦後の持ち家所有の推移プロセス」建築准会議事現, 3 かくして住宅供給の三本柱が揃ったことになるが、 小倉 おお初 佐世保 4 6. 4 770109 修正持ち家率の変動儲(B. A )が 5%以下の都市群 成立した桃山内閣は、住宅不足の解消を内政の日取震要 金沢 これら、紅が立てられていくライトモチーフは、膨大な 7 . 1 @一貫到 課題に位置づけ、組閣を成功させた。安一九五五年に 3 9 . 3 1 3 . 6 9 . 1 7 . 7 ていた庶民住宅が、 公 営 住 宅 法 と し て 法 的 に 裏 打 ち さ 1 0 8 . 0 -U 7 . 6-u 250370 2 16 14 1521 札幌 702405 42023i 2 6 . 9 2 4 . 0 2 2 . 3 1 . 7 3 . 7 3 . 1 399 311 函館 559964 443322 新潟 2 8 . 5 1 9 . 3 1 5 . 7 1 3 . 0 717 997 5 . 5-R @ テ ニ A ア転換型 おお初 1 5 . 7 1 5 . 8 1 0 . 0 5 . 8 9 . 0 1 5 . 7 8 . 6 2 6 . 2 は年間四二万戸建設を目標とする住宅建設一 0カ年計 呉 2 5 . 9 1 9 . 3 1 5 . 7 1 3 . 0 3 . 7-R れた。 大阪 3 4 . 9 3 5 . 0 2 4 . 3 3 9 . 2 2 . 2-u 0 . 7 2 . 5 0 . 6 2 . 9 同を策定するとともに、大都市留に居住する中間サラ 名古箆 0 . 6-R これで、今日の三本柱の供給体系の二本までが繋っ 神戸 1 2 . 2-U たことになるが、一九五一一一、五四年に戦鮮戦争の特需 福岡 4 4 . 0 3 9 . 1 3 3 . 9 3 3 . 8 2 3 . 5 2 4 . 9 1 2 . 9 1 7 . 1 1 0 . 2 リーマン府を対象とした新たな公的賃貸住宅の供給組 川崎 6 3. 4 5 7 . 0 5 0 . 8 4 7 . 7 4 3 . 6 4 8 . 8 3 2 . 7 3 6 . 1 31 .4 景 気 後 の 不 況 が 深 刻 化 し た こ と も あ っ て 、 昭 和 二0年 8 . 3 9 . 6 6 . 2 3 0 . 6 2 6 . 7 .5 21 1 8 . 7 2 0 . 3 2 6 . 0 2 0 . 5 2 4 . 5 .5 21 B33038263 お 初 mmnnロ Hω 日l 長崎 833038269 東京 横浜 nmmnnnuU9 広島 岡山 8 . 8 1 2 . 9 4. 4 8 . 2 4 . 9 610 浜松 岐阜 織として日本住宅公開法が削制定された。 i 1 5年!li!業就業者率引 1 5 . 1 0 -編入率3i -238 編入率 1 6fl 花付与ち京率 A" 2 3 f.陸正持ちゑ中 B B-M 百戦桂払計約京中 V 変 動古島ij ①持ち家建設現 代 後 半 の 住 宅 建 設 長 は 、 表I4に一不すごとく、二0 年 表← 5 昭和 1 6年と四年の修正持ち家率1)の変動 都市名 代前半に比べて桝叫しく伸びなかった。国民の住宅要 4 年建設白書 昭和 3 求は大都市を中心に再び強いものとなり、一九五四年 (出典) 宅悪化が短期的に浮上し、社会問題化したことへの対 住宅不足の山題がつねに基底にあり、それに急性の住 て持ち家率は引続きトぃ日外している。さらに、⋮九五八 また、全ての都市で⋮九問八年から一九五三年にかけ くして 日本は持ち家社会化をひた 国住宅問題の構造変化 るのである。 44 家が増加し、ほとんどの都市で持ち家十字を下げている。 欧米諸悶や臼本は、経済成長政策を約一械的にすすめ、 年から五年おきの持ち家率の変化を追ってみると、 要するに戦後の大都市、地方中核都市の多くで、戦後 かっ、その成果はかなり上がった。火量生産をすすめ 症療法策としてであった。この点は、欧米における住 非常に違う点は、イギリスやドイツなどが、公共住 復興期に持ち家率を急上昇させていることが明らかで ることと、大衆の購買力を高めることを鴨み合わせ、 1政 治 経 済 環 境 の 変 化 宅ないしは社会住宅による公共介入を行ない、住宅不 ある。戦後都市の住宅建設が持ち家中心に進む基調は、 九五八年から⋮九七三年にかけてようやく公・民の借 足の緩和にある程度目処をつけてから、漸次持ち家助 戦後直後にほぼ出米上がってしまっていたのである。 宅供給政策の形成過程と類似の商がないではない。 成に政策を拡大させていったのに対し、日本では民間 後手に回ったこと、質的にもきわめて低い水準のもの 形成され、公共介入による賃貸住宅ストックの形成が 最流入、核家族化の進行に上る世恨の細分化などに起 解消できないことに加、ぇ、地方からの去年労働力の大 が、とくに、大都市閣において、復興期の住宅不足を 一九五五年頃から日本は高度成長期へと人っていく 推移した景気と毘民の購買力の上昇を背景に、持ち家 衆消費社会が先進諸国に出現したのであった。好況に 基本戦略はほぼ筋書き通りにすすみ、いわゆる高度大 それによって国内市場を活性化していくという経済の 以 上 に 見 た ご と く 、 六0年 代 か ら 七0 年代にかけて、 自力、とりわけ持ち家建設碁調べ│スが自由放任的に の中味はほとんどが持ち家とみてよく、政府計画セク で あ っ た こ と で あ る 。 表!4に よ る と 、 民 間 自 力 建 設 また、民間の住宅産業も徐々に再編されるとともに、 済環境は一変する。一九七三年と一九七八年の二度の ところが七0 年 代 後 半 か ら 八0年 代 前 半 に か け て 経 半にかけて着工一戸数がピi クを迎、えているのがわかる。 工一戸数の推移をみると、六0 年 代 後 半 か ら 七0年 代 前 大量生産、大量供給の道が聞かれ、民間住宅市場は昭 石油危機を契機として、先進国経済は、インフレと国 市 場 は 活 況 を 呈 し た 。 各 国 の 一 九 五O年 以 降 の 伎 宅 着 和四0年 代 の 最 活 性 期 を 迎 え た 。 大 都 市 間 向 け の 補 強 医する膨大な住宅不足が再び支山積されていった。経済 四八年の臨時住宅統計調査を比較し、前者で対象とな 的な供給対策として一九六五年地方住宅供給公社法が 際収支の惑化という大きな問題が顕在化した。石油価 成長によって住宅投資に⋮定の資金が同るようになり、 ったニ四都市のテニュアがどう変貌したか詳細な検討 俗の上昇に対処するため、ハイテク化や情報化に向け ターの中でも、公営住宅や公団住宅などに比べ、公庫 を実施し、きわめて興味ある結果を得た(表15)。 表 制 定 さ れ 、 公 的 セ ク タi に 住 宅 分 譲 方 式 の 住 宅 供 給 が た注業構造の転換は必奈となり、とくに製造業におい 住宅の建設最が相対的に高いのが注目される。 から戦前の都市では持ち家率は大阪の九%から金沢の に新たな供給制度が現われるという悶式は、一二本柱の 加わることになる。急性の住宅不足が顕夜化したとき 著者らは、一九四一年の大都市住宅統計調査と一九 マイナiなストックであったことがわかる。二四都市平 て 国 際 問 、 地 域 慌 の 競 争 が 激 化 し て い っ た 。 仁0 年 代 の増加率を四つの都市類型に分けて求めた。①は戦災 間の市町村合併の影響などを考慮し、非農家の持ち家 制定で、五カ年計画の立案が法的に明文化された。そ たてられるようになり、一九六六年住宅建設計画法の 設計画の策定が、不足数との対応でようやく見込みが になり、これまで朝礼暮改的に進められてきた住宅建 において、アメリカ、イギリス、日本は、軌を一にし このような七0年 代 の 経 済 環 境 の 変 化 を 受 け て 、 八 0年 代 の 各 国 の 政 治 は 新 た な 対 応 を 求 め ら れ る 。 こ こ 大していった。 44を拡 を通じて経済発展は、段々に地域間・階層間絡 廷 で大量の住宅を滅失し主に戦後の持ち家建設で持ち家 た政治路線を選択した。新・保守主義のム口一顕である。 公・民合わせた住宅着工長が急激な増加をみるよう 政策の成立経緯と全く同じである。 三九%まで分布に幅があるものの会体として持ち家は 均で持ち家率は二二%であった。それが⋮九四八年で 率を伸ばした型、②は戦前の借家が戦後買取り持ち家 れまで住宅金融公庫の融資戸数は年間一 O万一戸合で推 は四一%に倍増している。戦災の被害の程度とこの期 となって持ち家率が上昇した型、③は①と②の混合型、 模の縮小をすすめるとともに、行政改本で人口氏を削減 共通していえるのは、﹁小さい政府﹂を沼指し、財政規 ④は戦前戦後一貫して持ち家率の高い型、⑤は両方と 移 し て い た が 、 七0年 代 通 じ て 加 速 度 的 に 増 加 し 、 七 0年 代 末 に は 融 資 戸 数 が つ い に 六O万一戸に達する。か もに低い裂である。全体的にみて①型の都市が多い。 5 4 ) は、民営化(買ぞ丘町田円安)ロ)と規制緩和(己負担忠由民 Cロ 軍事予算を拡大させたことである。そして経済政策で 体に対する財政基本方針としては、住宅・保健・福祉・ どを盛り込んだ経済再建計画を打ち出した。州や自治 ションの解消を目標に、歳出削減、規制緩和、減税な 一九八一年政権についたレーガンは、スタグフレー 策が進行している。 など、住宅市場活性化を狙いとした一連の規制緩和対 和、借地借家法の改正、住宅金融公庫の融資枠の拡大 は、地代家賃統制令の 廃止、建築基 準法の諸規制の緩 し、地域開発は新たな段階に入った。住宅行政の面で していくこと、その一方で﹁強い国家﹂を目指し、 を基本路線とした。当然のことながら、住宅政策には 教育などの各分野の特定補助プログラムを打ち切り、 3古典的住宅詞題の解消 九八O年住居法において、公営住宅庶住者に自ら居住 徹底してすすめたのは、住宅政策の分野であった。一 サッチャ!政権が、とりわけ地方自治体への介入を 全体として中央集権的統制に従わせようとした。 祉国家的方向をもった施策の再編を悶ることにより、 ある住宅・福祉・教育など各分野の権限を縮小し、福 助金を大幅に削減し、地方自治体の主要な守備範囲で 制、国営企業の民営化をすすめた。地方自治体への補 を断行した。まず公共部門において人員削減と賃金抑 0 ドルで 減税分一・二ドル、補助一二・四ドルに対し、収入五 収入一万ドル以下では住宅減税と補助の平均月額は、 った。減税と補助の収入階層に対する影響を見ると、 し、住宅補助支出はその五分の一の一O四億ドルであ ついてみると、住宅減税は四二二億ドルであるのに対 徐、悶定資産税の控除などである。例えば一九八六年に 者の受ける減税の、乏なものは、モーゲジ利子の所得控 家に対する減税は年々増額させていった。持ち家所有 されていたものを三O%まで引き上げた。一方、持ち 補助の削減も行なった。家賃は収入の二O%が妥当と たが、それだけに留まらず、管理費補助や住宅近代化 公共住宅については新規建設補助金を大きく削減し の柱に据えておく必要がなくなってきたということでは を止めてしまうまでには至らないが、住宅政策の第一 住宅状態)が七0年 代 で ほ ぼ 解 消 さ れ 、 現 物 供 給 政 策 っても切れない関係にあった胞膨大な住宅不足と飢餓的 後直後に極限に達した古典的住宅難(労働者層とは切 ていたように怠う。それは、戦前から引き継がれ、戦 ことであったが、そこにはより根本的な理由が存在し 祉的分野の予算とい、えども背に腹は棒、えられぬという その直接的理由は、財政緊縮が至上命令となり、福 である。 の施策に押しやるという方向が鮮明になってきたわけ とく、八0年 代 に 入 っ て 、 予 算 を 大 幅 に 減 ら し 、 傍 系 めるようになった政策であるが、以上から明らかなご の戦後住宅政策の中で急成長し、最も中心的位置をお 公共/社会住宅という形の現物供給政策は、先進国 する住宅の﹁購入権﹂を与え、市場価格の三割から五 万ドル以上では、それぞれ一五五・五ドル、 ていくことを断行した。 くとともに、各分野ごとの総額予算を大幅にカットし 包括的補助 SZw え)プログラムに切り替、えてい 円 mE 大きな変化が現われた。 2住宅政策の方向転換 一九七九年登場したサッチャ l政 権 は 、 戦 後 の 福 祉 割の割引側格で売却することを自治体に強制するとと あり、レi ガ ノ ミ ッ ク ス に よ る 政 策 展 開 は 、 収 入 の 高 国家体制を解体させるとも見られる徹底した行政改革 計に繰り入れさせ、それによって補助金を打ち切った。 もに、公営住宅の家賃引き上げと住宅売却金を住宅会 の移転ができるようにし、老朽化のすすんだ公営住宅を 民常化と規制緩和が内政の基本路線となっている。一 日本では、一九八一年に誕生した中曽根政権以降、 ランス四三六戸、日本三三O戸で、日本のストック数 住宅数は、アメリカと千ギリスはともに三九O一戸、フ 日本の伸びが著しい、一九八O年の一 000八当りの 六五倍、一了七八倍となっており、とりわけアメリカ、 一九五O年に対し、それぞれ一・九二倍、了五五倍、一・ 米・英・仏・日の各国の一九八O年の住宅総数は、 なかろうか。最近の住宅統計はその、﹂とをよく示している。 E包括﹀え弓ロ寸ウ 環境大臣が認可する住宅改善信託(凶 九八O年当時に政府が抱えていた莫大な財政赤字の解 が相対的にやや少ないが、それぞれの回の平均家族規 い層ほど、住宅政策の思富山が大きいという矛盾した成 わめてドラスティックな政策介入が行なわれた結果、 5 こによって修復させるプログラムを組み込んだ。き いて電電公社、専売公社、国鉄の三公社が民営化され 消を目標に、第二臨調が設置され、その答申にもと、つ 模を考慮すると、ほほ妥当な戸数水準に達している。 果をもたらしたのであった*口。 一九七九年から一九八七年までの期間でみて、約九六 ることになった。建設省関連では、民活法、リゾート さらに、一九八八年住居法では、居住者の同志によって、 万一戸の住宅が払い下げられ、公営住宅の八五ストックに 法などが相次いで制定され、国土の拠点的整備を司指 公営住宅を棟単位に住宅協会や民開業者に所有管理権 対する割合は、一一一二%から二四%にまで低下した。 空き家事は、固によって宅義が若干奥なるが、一九八 り上回り余絡が山山ているのがわかる(表i6)。 住 宅 不 O年 で は 大 体 五 な い し 九 % で 、 住 宅 数 が 般 信 殺 を か な 足数の解消が明らかである。 つぎに住居状態について、アメニティの比較として 水 道 、 使 所 、 浴 惜 の 三 項 目 を 取 り と げ 、 一 九 八O年 前 後 の 屋 内 専 用 化 の 傾 向 を み て み る と 、 表i7となる。 アメリカ、イギリスは個々の項目について不明の部分 もあるが、全体として基本的設備が充足しているかど うかを示す項目で、九五%程度の住宅が充足を示して い る 。 イ ギ リ ス で は 一 九 五O年の時点では、例えば、 浴槽が共用か不備の住宅は四五%に及んでいたし、ア メリカでは三つの基本設備のどれかが共用か不備の住 宅は三四%であったから、この一二0年間の住宅改善は まことに顕著といえる。フランスは水道の普及は一0 0%近いが、便所、浴機とも九割弱で、一一一つの設備を 全部備、えている住宅は八五%である。日本は水道と便 所の専用化はアメリカ、イギリスと並ぶ一00%近い 6 ニ メ凶一印引弘主'のとカ研 lii﹂ 抑 制 剖 J 蹴 tA ゴ 同 ﹁ 割弱である。全体的にみて、一二0年間刊で四か国の住宅 ワリン 一カスス本一けわわイ済 -u 、 は脱却できていた。労働持層の住宅事情は全体的には 改務され、 公共/判官会住宅を要求する社会的圧力は戦 後十位後に比べるとかなリ減退した。公党住宅政策の背 景は大きく変わったわけで、サッチヤ│政権やレーガン 政権は、この事実に敏感に反応したと読めるのである。 住宅の現状を冷般 ア メ リ カ 、 日 本 の 公 営n 4公営住宅政策の硬直化 イギリス に凡てみると、いずれの国でも、ストック全体に見ら れる低水準性、市川情、五日必抗的な管時運営などのために制 度全体の硬依化が旧制派く進行しているのがわかる。畑山 本的な問題は二つに姿約できるが、公常住宅のほ隠で あるイギリスについて、それを兇てみよう。 ① マ ス ・ ハ ウ ジ ン グ (BEgyC55m) 状 況 ダ ン レ ビi は 、 一 九 間 五 年 か ら 一 九 七 五 年 ま で の イ ギリスの公党住宅政策の評価をマス・ハウジングとい う祝点から概指した。戦後のイギリスの諸都市は、公 党住宅の建設で不良住宅は一帰され、確かに全体的に 壊され、新たな住宅の不平等をもたらしたとみる。彼は、 L されたが、小住宅からなる景観と地域生活が破 氏 ↓ ト げ 市場経済の中で住宅が供給されるのと災なって、同一 的な住宅で構成される平板な団地、つまりマス・ハウジン 思う。第一は、大泣供給システムが生み出した住宅問 がもた益りした向艇は、私なりにまとめれば三つあると 彼の議論の展開とやや呉なるが、マス・ハウジング グであることに問題の岡山元があるとみたのである*問。 り、他の三か国に比べるとやはりやや古川い。しかし、 地法規の非人間性である。この問題の原悶は、建設予 、 r t 少なくとも欧米三か国では、前肝⋮紀以米の住宅政策の ♂ノにζ r 人以上﹂を過密居住と見なしていたが、この表では、 大きな課題の一つであった過宿居住問題はほぼ解消さ Jl このカテゴリーに該当する住宅は一%程度である。居 田 ソギーー一船山山 住状態が改善されてきたこともあって、近年では﹁一 で表わされる一九批紀米の占典的住宅難は、マクロに 住宅の絶対的不足やアメニティの不備、過宙山居住など 泣供給システムを係府したことにあり、構造的に生み 能にするため、標準設計や工業化工法を根幹とする大 ともあるが、より根本的には、短期間に大川県建設を可 算の少なきゃ設計者のデザイン資質の低さといったこ は四%前後である。フランスは者子指標の取り方が遠 こ の よ う に 一 九 八O年 頃 の 時 点 で 、 欧 米 主 要 国 で は れたとみてよいだろう。 うが、やはり一二%前後である。一方日本は一閲%であ るが、この指標ではアメリカ、イギリスとも該当住宅 室当り一・ O人 以 上 ﹂ を 過 密 と 規 定 し て い る よ う で あ を み た も の が 表iBで あ る 。 戦 前 は ﹁ 一 室 当 り 一 ・ 五 同 じ く 四 か 国 の 一 九 八O年前後の一家当り人口氏の分布 過密既往の水準として﹁一室当り人口氏﹂を取り上げ、 のアメニティ改善が著しくすすんだことは間違いない。 UH し仇同 3 . 7 0 . 4 2 . 5 4 . 5 1 9 5 0 5 . 2 2 . 5 2 . 1 6 . 1 1 9 6 0 7 . 8 5 . 6 4 . 0 6 . 2 1 9 7 0 7 . 8 8 . 6 5 . 6 1 9 8 0 7 . 1 7 . 7 1 9 8 4 1 9 8 5 8. 4 1 9 8 8 9. 4 (出典) 7メリカは 5 0,6 0,7 0,8 0年はセンサス,前年はア 0,6 0,7 0,8 0はセン メワカ住宅弱蜜,イギリスは 5 サス,フランスは箆立統計研究所調査,日本は 504 8,60-63,70-73,80-83として往調による。 ム住民箔一節り一れ幻 E U1一 柑 一 刑 制 則 自 制 緩単高 hrli 国一安り一一 u d ゆ一服一町船山町一m f v m 一専あ一一切っ 状一首り一一割仇ス 害時一郎 i一 2 3 6一ても。サ 五一町一 xは 瓜随一べるのン調 4li! ZJ ﹃すいもセ住 b一 ゎ引 -sL一 一 の て の は は 一 代一 首ヨ一一室い用ス本 ィ一 M l一 日 D}山崎除専ヲ白 一ア一船一××川和 一七日咋同ギじ HUP 表 単位;節 pz 一 山 口 山 間 一 道 道 道 付 ツ 日 川 : 71m 1ml L 水木水メ統 充足ぷりであるが、浴糟の専用化はフランスと設ぴ九 目 本 フランス イギリス アメリカ [ 1 : 1 j j l J 1室あたり人員の国際防較 表-8 空き家率の国際出率 年 表フ 5 6 いうことの客観的な解明が十分された結果のことでな 工法はピl ク に 達 し 、 住 宅 形 態 的 に は ほ と ん ど が 高 層 出 さ れ た も の で あ る 。 六0年 代 の イ ギ リ ス で は 工 業 化 にホl ム レ ス に な る こ と で あ っ た 。 や っ と 入 居 の 順 番 陥一嘩が絶えないと父親から訴、えてもらうとか、意図的 住宅を選ぶとか、最も確実な方法は、同居がもとで親子 家族がわざと分かれて住むとか、わざわざ過密居住の けてのマス・ハウジング時代にはウェイティング・リ 宅にセットされた*mo戦後復興期から経済成長期にか 業がすすんだ時代にはスラム居住者の住み待え対象住 体 に 及 ん で い た が 、 三0年 代 の ス ラ ム ク リ ア ラ ン ス 事 スト制度が住宅困窮の笠間泌を公営団地に集中させる 住宅であった。高層住宅がどういう点で非人間的かと 漏 斗 装 置 の 役 割 を 果 た し た 。 さ ら に 、 サ ッ チ ャl 政 権 これら三つの問題は、いずれも大量供給・大量管理 などの理向で、特定層の住処になっていく現象を指す がきても、申告者には何の選択権もなく、不満があっ の制度が生み出す構造的問題であるとい、える。ドイツ が、マルパスは、この現象が一般補助金を導入して建 ても当てがわれた住宅に入居せねばならず、そこに一 代以降、公営住宅の供給システムは、低層化、団地サイズ の社会住宅は、おもに非常利の公説法人によって建設 設していた当時はさほど問題にならなかったが、家賃 いが、パンダリズムがとりわけ高層間地で多く発生し の小規模化、在来型工法への回帰が基調になっていった。 は、実に三O万戸の社会住宅を管喫するまでに成長し 運 営 さ れ た が 、 そ の 中 の 一 つ 、 ノ イ エ ・ ハ イ マ l トで 宅の払い下げがそれを加速したとしている*幻。 割引制度を保用した頃から変化が明瞭になリ、公営住 たこと、より直披的には、一九六八年にロンドンのロ 第二は、官僚主義的な町一日現運営である。イギリスは、 た 。 し か し 経 営 的 誤 算 と 管 理 の 失 敗 で 七0年 代 後 半 か アメリカにおいても、イギリスと同様、近年になる になって、公常住宅の払いドげ政策をはっきりと打ち 最盛期においては回全体で三分の一のストックが公営 ら八0年 代 前 半 に か け 、 財 政 的 苦 境 に 部 り 、 加 え て 私 ほど公営住宅の残余階層化がすすんでいる。制度設立 O年は住まないと、住み替えが開き届けられることは 住宅であったわけであるが、大都市のパラ地区の自治 欲を杷していた経営層の腐敗が露呈し、結局、住宅を 当 初 の 三0年 代 後 半 で は 、 き わ め て モ デ ル 的 に 連 常 さ lナ ン ・ ポ イ ン ト の 一 二 階 高 層 同 地 で 起 こ っ た 火 災 が そういう地域では、団地の管理運営がタテ訓行政の中 体などでは、七割、八割を占めているところがあった。 売却し、組織を解体させられる羽目となった。この事 れた嫌いはあるが、入居者の最高所得は家設の五倍と 出し、その中での公常住宅の存在理由は悔貧層の住宅 でうまく機能せず、修繕のクレームに迅速に対応でき 実は、大見一位ストックが瓶情主義的に経営される場合の まずなかった*守 ず、また清掃、ゴミ収集業務なども滞りがちで、大関 末路を象徴的に示している。 大 き な 惨 事 に な っ た こ と な ど が 引 金 と な っ て 、 七0年 地ほど管理運営が硬直的なため、老朽荒廃化が著しく 山門戸。ロとは、公営住宅が貧国や高齢、障害 周知のごとく、待機登録制度(岩山一円5mz巳ぞ丘町日)が れた住宅への入居選考を公平かつ迅速にすすめるため、 第三は、入居選考制度の問題である。大量に建設さ り大規模に、より組織的に展開された。このような住 人間性、官僚的管浬運営、機械的入居選考などは、よ では、上に示した三つの問題、つまり、デザインの非 開されたのが社会主義国の住宅である。ロシアや東欧 大量供給・大量管埋のシステムが国家的な規模で展 れ て い っ た 。 少 し デi タが古くなるが、 NAHRO(全 位置づけられたころから、徐々に特定貧悶胞に限定さ 開発事業に組み込まれ、スラム居住者の受け皿住宅に 向けの対策として機能したが、戦後になって、都市再 され、福祉的な色合いは少なく、むしろ一般低所得層 !]HN 採用された。これは、住宅雨窮を点数評価し、点数の 国住宅再間発公務員協議会)が行なった今九八六年の 可巾田正口出 救済策であることを鮮明にした。 なり、それらがまたパンダリズムの激化を誘発した。 高 い 申 告 者 か ら 順 に ア ロ ケi シ ヨ ン を す す め て い く 方 全国調交によって、公営住宅居住者層の特化傾向をみ ると*幻、黒人位吐怖いハO%、ヒスパニックの世帯が二四 宅経営が居住者にもたらすいちばん大きな問題は、住 %に及んでいる。六O%強が子供のある肝一帯であるが、 宅の選択権を容われ、半ば拘禁的に住まわされること の反射として、居住者は常に時子意識から脱却できず、 が、例えばロンドンの典型的な公営住宅集中地域であ 住宅改善・生活向上意識を退化させてしまうことであろう。 法である。自治体によって点数評価の仕方が若干違う が、家族数に対し一室不足であれば二O点加算、浴室 るハックニ l自 治 区 で は 、 一 年 待 機 す れ ば 二 点 加 算 だ 八王位帯の一八%に達する。全国の平均附帯収入は二五 その半分が一人親世帯である。また、高齢単身肝一帯は g ]庶民芯コ) イギリスにおいて公常住宅の供給が制度的に定着化 000ド ル で あ る の に 対 し 、 公 営 居 住 祉 恨 の 平 均 は じ ②残余階層化(門虫広 し 始 め た 二0年 代 で は 、 そ の 供 給 対 象 は 労 働 者 階 回 全 や台所が共用であれば、それぞれごとに一七点加算、 もし家族がばらばらに住んでいる場合では一O点加算 といった呉合である。申告者は早く入居したいため、 以上において、主にはイギリス、アメリカを念頭に 同様な経過を掛っていることは、日本についても明 の国と日本を比較しつつ戦後の住宅供給政策の展間過 援き、必要に応じてドイツ、フランスを加、ぇ、それら 一七0 ドルであった。 瞭である。公営住宅法の発足当初においては全世帯の 回ったことは、労働者層における持ち家要求の増大が それでは残余階層とはどういう層か。端的にいえば、 その背景にあったことを如実に物語っている*U。 ハンディキャップ、高齢者・若年単身岡崎、外国人労働 いる階層である。具体的に指摘すると、ホームレス、 者などが該当する。また住宅市場においては、持ち家 保守党や社会民主政党の支持勢力からはじき出されて みに違いがあり、日本は前者と共通性が多いことなど と公共/社会住宅の谷間にあって住宅政策から落ちこ カとドイツ・フランスの問で住宅政策の考え方や枠組 が読み取れた。しかし、総まとめとして強調したいの ぼれていったのが民間賃貸住宅であるのも明白で、上 程を検討してきた。マクロに見て、イギリス・アメリ を辿り、半ば暗黙の内に、第一種住宅で収入第日五分 改 訂 が 行 な わ れ な か っ た た め 、 カ パ i率 は 低 下 の 一 途 は、そのことよりも、比較した回全体に見られる共通 記の残余階層の居住がもっとも多く見られるのも、こ 八O%のカパ i率 を 占 め 、 庶 民 住 宅 と し て の 役 割 を 果 位協唱、第二穫住宅では収入第 I五 分 佼 層 、 つ ま り 最 低 点である。以下、二つの点に要約して述べる。 たしていたが、その後インフレに対応した収入基準の 収入層向けに位置づけられているのである*幻。 ①階層対応政策の行き詰まり 各国共通した戦後住宅供給政策の特徴は、低所得腐 貸住宅が集中的に立地するのは大都市の市街部であり、 の穫の住宅においてである。さらにはこれらの民間賃 以上のごとく、イギリスやアメリカ、さらには日本 にも該当するが、今日のこれらの国の公営住宅居住者 を対象とした公共/社会住宅供給政策と中・高所得層 また、イギリス、アメリカ、日本などでは、ケメニ は、マス・ハウジング的環境と残余階層化を促す政策の ーが指摘するところの ZS?2日間的。己o q への傾斜 シティ問題をつくりだしているのは、周知の事実である。 ことである。その結果、住宅不足はほぽ完全に解消さ 残余階層と残余住宅がドッキングし、いわゆるインナ j れ、居住水準の改善も飛躍的にすすんだ。その点では 充足を旗印に掲げ、クルマをひた走りに走らせてきた されている。いずれの国も、一方では持ち家政策が著 の階層間の緊張関係が厳しいことに加え、近年におけ がとりわけ顕著であるが、持ち家取得層と借家居住層 を対象とした持ち家助成政策を両輪とし、住宅の量的 しく進展し、それが、全国的に住宅不足を解消し、住 クセスできない、残余階層と残余住宅の存在がクロー 大きな成功を収めたが、一方で、この住宅政策ではア 影響化のもと、貧困者のスティグマを貼られながら、 宅水準を全体的に飛躍的に押し上げる役割を来たした。 低水準住宅に拘禁されるよう居住することを余儀なく 結果として、戦後の住宅政策は持ち家層と公営層に断 が持ち家を取得できなくなり、かといって公共/社会 る住宅・土地価格の著しい上昇の中で、後発の中間層 ーにもアクセスできず、行き場を失いつつある事態が 住宅の残余階層化政策がすすむ過程では、そのセクタ そもそも持ち家政策と公共/社会住宅政策は、ホワ ズアップしてきている。 る保守党と労働者層を支持基擦とする社会民主政党に イトカラーや中小経営、去、資本家などを支持基盤とす が居住地や住宅の選択が自由に行なえることであるの 絶を生み出すように作用した。持ち家日明の最大の特典 とは対照的に、公営住宅層の人権上の最大の問題は、 た 大 設 供 給 シ ス テ ム の 創 出 と な っ て 具 現 し た 。 五0年 は、いずれも、速く、多く、安く、という三拍子織っ 公共/社会住宅供給と持ち家供給のそれぞれの政策 深まっている。この動向は、とりわけ日本において深 かけ、生活水準が全体的に向上する中で国民の持ち家 民 住 宅 的 役 割 を 果 た し た が 、 六0 年代から七0 年代に 代から六0年 代 に か け て 、 こ の シ ス テ ム は 、 大 量 の 住 よる、政党政治の対立関係の中で成長してきた住宅政 要求が大きくなり、労働者層にもそれが波及するに及 宅不足を解消することにかけては威力を発捧したが、 刻である。 んで、公共住宅における残余階層化の政策が顕著にな 同時に、大きな地域問題を生み出した。二つの点が指 ②マス・ハウジングの行き詰まり っていった。サッチャ l 政 権 が 公 常 住 宅 の 払 い 下 げ 政 社会全体を覆っていた時代では、公共/社会住宅は国 策を打ち出したのに対し、労働党までもがその支持に 策 で あ る 。 戦 後 直 後 か ら 五0 年 代 に か け 、 住 宅 不 足 が 住宅選択の自由が拘束されていることであると様一一一目し て羨し支えない。 5住宅手当政策のクローズアップ bm 誌箇の都合により、この項を蜘割愛させていただきました。 この項は﹃研究年報 号をご覧下さい。 回新しい住宅供給政策の、ンナリオ 中間セクター論の提唱 ll 1戦後住宅政策の総括 第一は、人文景観と自然景観の歴史的蓄積が、次々 る で あ ろ う 。 そ れ と と も に こ れ ま で の レ デ ィ メiド的 フスタイルの多様化がすすむにつれ、拡散の度を強め っている。一方、民間の経済活動では、金融の国際化 きず、自助努力で住宅政策に取り組まざるを得なくな 摘できる。 み、都心オフィスやハイテク工場の建設などに向け、 新たな設備投資を積極的にすすめる動きが強まってき や情報産業への参入などを引き金とする活性化がすす た。多くの地方政府は、民間資本の開発をうまく誘導 の転換が不可避となる可能性が強い。不特定多数を前 入れざるを得なくなろう。良い手有利の市場展開が予 提とした見込み生産においても注文生産的要素を取り でいく方策を模索し始めたが、近年になって、きわめ しながら、そのなかに低所得層の住宅対策を組み込ん 供 給 形 態 は 徐 々 に 忌 避 さ れ 、 オ ー ダi メl ド的供給へ 丘陵地を大規模に平坦化し、そこに標準設計や工業化 住宅団地がある。前者にしても後者にしても、農地や 想 さ れ る 状 況 で 、 ユ i ザl の 意 識 の 発 展 次 第 で は 、 生 と画一的住宅地景観に置き替えられていったことであ 工法に依拠した住宅づくりを展開するという団地建設 産過程そのものにユーザーか入り込む方向に需給関係 る。一つに公共集合住宅団地、いま一つに戸建の郊外 方式に大差はなかった。そして、これら二つの代表的 が発展することは十分考えられる。 近似した特定の単一階層に住まわれていき、居住地の 世帯主の年齢や職業、収入、家族のライフステージが ある。第二に、より重要なことであるが、開発団地は、 する公共セクターと持ち家の供給を分担する民間セク が、今日の住宅政策は、公共/社会住宅の供給を分担 要特性にフィットしていくことが求められる。ところ 住宅供給政策は、当然のことながら、小地域単位の需 ごとの特化傾向が強くなっていくことが考えられる。 アフォ l ダブル・ハウジング(丘町白円含乞⑦ } HOSE間 ) 、 )などの施策が行なわれている。いま一つは、 宮口二2 5・ として、出火口積率削減E05 NSE由)や凋発負担金( するのを紡ぎ、都市成長を自制的にすすめるのを包的 スを欠いた都市開発が居住地や自然景観の破壊を誘発 れるようである。一つは成長管理(。吋。ir529問 中 5 0三)政策のメニュ i である*ぉ。過大化またはバラン 敢 え て 要 約 す る と 、 二 つ の 政 策 カ テ コ リl に 分 け ら てバラエティに富んだ成果が表われてきている。 住宅地景観の谷間で老朽荒廃化が深まったのが、上に 分化や差異化が開明瞭な形で進行し、全体としては持ち ターに明確に区分されていて、しかも、それぞれのセ 要するに、これからの住宅市場は、小市場性と市場 家層の居住地と借家岡崎の居住地との間の社会的断層が クターが高度成長期に肥大化してしまった大量供給シ も 指 摘 し た 民 間 賃 貸 住 宅 の 集 中 す る イ ン ナl エリアで 拡大している。 八0 年 代 ま で に 生 じ た 以 上 の 問 題 に 加 え 、 九0年 代 多彩な顔を持った小市場に機敏に対応できなくなって ステムをそのまま踏襲しているため、硬直化が著しく、 リ ン ケ ー ジ (}55関白)や複合用途地域制(自己ロ丘S Pミ たは家賃で入居するのを支援する施策の展開である。 つまり、中・低所得層が適正水準の住宅を適正価格ま 同 ③ 九0年 代 の 住 宅 市 場 の 大 変 化 の住宅市場は、一一層の激変がすすむことが予想される。 いる現状にある。 口問)の方法で、開発者にオフィスなどの建設と抱合 NOE くは稿を改めて論じたいが、きわめて注目される点を ストラクチュアリングの模索がはじまっている。詳し いま、イギリスやアメリカ、日本で、住宅政策のリ くとか、地方自治体や州政府が民間企業とパートナー め、それをもとに中・低所得層向け住宅を建設してい そこに企業、市民などからのさまざまな形の基金を集 に 基 づ く 非 営 利 組 織( 2555HqrcE920ロ)を設立し、 せで低所得岡崎向け住宅の供給を求めたり、信託の方法 すすむはずである。住宅市場において、世帯数との対 急 上 昇 で あ る 。 ま ず 、 九0年代は若年単身回閣の急増が 概略的にスケッチしておきたい。 2新 し い 住 宅 政 策 の 胎 動 それは、高齢社会へ接近が徐々に速度を速める中で起 こってくる。いちばん大きな問題は、核家族層の増加 応でみた住宅数は過剰傾向を示していることに加、ぇ、 率の急激な減少と、それと対照的な単身層の増加率の 今後に予想される核家族の成長鈍化が新規住宅需要圧 あ ろ う 。 そ れ と と も に こ れ ま で の フ ロ l中 心 の 市 場 か されていた巨大住宅市場は、縮小、細分化に向かうで 力を減退させることは必至で、大都市習を中心に形成 なって表われた。そのような状況下で、地方政府、と ため、その影響は低所得層の住宅事情の全般的悪化と もと、住宅対策関連補助金を年々加速度的に削減した アメリカではレーかン政権が、打ち続く財政赤字の 体的にみて、その成果はまだまだ小さい。しかし、重 の動きは、数多くの地域で多彩にすすんでいるが、全 アメリカ全体から見れば、新たな住宅政策の構築へ シップをつくり、同様に住宅を建設していくなどの取 ら、ストック中心の市場にシフトを強めるに違いない。 くに大都市圏の市町村は、連邦政府の援助を当てにで り組みが活発になってきている。 ユi ザ │ 個 々 の 住 宅 ニ l ズ は 、 ラ イ フ コ ! ス や ラ イ み取れることである。二つの点が注目される。一つに 姿なことは、そこに住宅政策の新しいコンセプトが読 のである。 もって、地方自治体をコントロールする手段に使った の策定は、内容的には慾意的色彩が濃いが、総合的な みが活発である。なかでも佐田谷区における住宅条例 は、自劫と協同の精神をもとに、居住者が主体的に住 おいて、 H I Pの 提 出 を 逆 手 に と っ て 、 独 自 の 自 治 体 それに対し、大都市首長会を構成する自治体などに しての H O P E計 画 の 展 開 が あ る 。 建 設 省 が 一 九 八 三 いま一つは、地域に根ざした住まい・まち、つくりと 住宅政策の構築を視野においており、イギリスの L H 宅 づ く り に 参 加 す る の を べ l スに置いていること、い に自前の住宅政策を展開問しようという動きが出てきて 住 宅 計 画 、 つ ま り L H Pの 策 定 に つ な げ 、 そ れ を も と Pと相通じるものがある。 クターと民間セクターの、それぞれの住宅供給方式に ま一つには、妥協のない形に分離してしまった公的セ ていることである。二つには、いずれの住宅階層にも 点でもある)、それを地域の住宅政策立案の基礎におい は中央政府への H I Pの 提 出 に お い て 義 務 づ け て い る らである。絵に描いた餅に終わらず、住宅を軸とする ろうとするのを口は出さず、金だけ出して支援したか はなく、地方の基礎自治体が身の丈の住宅政策をつく 由は、何といっても、国の政策として押しつけるので いえる。この計的づくりが日本全土にいきわたった理 に硬直化しているなか、ひとり気を吐いている施策と 偏らない住宅政策というだけでなく、環境、医療、社 まちづくりに具体化し、人口過疎化や産業衰退化への 年から実施し始めた制度で、国の住宅供給政策が完八五 な っ て 、 一 九 九O年一 O 月、連邦議会が主導する形で、 会福祉、家族などさまざまな分野からの対応が必要と 総合的対策として展開しつつある点が、最も注目され 一つに、地域住民の多様な住宅ニ l ズ を 把 探 し ( こ れ ブッシュ政権と野党民、五党の合作になるアフォ l ダブ いう意味で総合的な住宅行政サi ビスが構想されてい いる。 L H Pは、内容的には三つの特徴をもっている。 ル住居法(と﹃O E与 芯 に2 包括﹀三)が成立した。この ること、一二つに、住宅政策の決定プロセスやまちづく 橋を架けようという考え方が大きく出てきている点で 法律はいわゆるオムニバス法で、評価がむずかしい。 るところである*初。 ある。重要なことは、その橋のコンセプトを地域民主 しかし、私は、上に示した住宅政策の二つの新しいコ りの具体化に住民参加を重視している点である*泊。こ アメリカでは、この住宅政策の新たな実験が土台と ンセプトが流れている点で画期的と思う。イギリスで のL H Pは 、 中 央 政 府 の 住 宅 政 策 の 下 佼 計 尚 と し て の 主義においていることである。 前世紀後半のボランタリ!な住宅運動は、近代的住宅 があるわけであるが、後者の阪がどのように地域に定 H I Pの側一期と自立的住宅政策としての L H Pの両稲 それではこれからのお本の住宅政策は如何にあるべき 欧米の住宅政策との比較を通じてすすめてきた。さて、 これまで、戦後の日本の住宅政策の総括的点検を、 3住 宅 政 策 の 新 し い 自 標 させたが、奇しくもちょうど一 O O年 後 に 、 と こ ろ を 政 策 の 基 礎 と も 見 な さ れ る 住 居 法 を 一 八 九O年 に 結 実 日本においても、アメリカときわめて似通った新し 着していくか、その去就が注目される。 か。これからは専ら日本に問題を限定し、住宅政策の が制定された意義はきわめて大きいものがある。 変えアメリカで、住宅政策の新たな展望を持つ基本法 い取り組みが出てきている。今、二つの動きに日が離 課題の達成におかれるべきであろう。 せない。一つは、東京都の特別区にみられる自主的な 住宅政策づくりである。東京都は地価急騰の対策とし ①住宅選択の自由の保障 イギリスでは、新しい住宅政第への取り組みについ て、一九八八年に住宅政策懇談会を設け、独自の住宅 区自治体の数多くが、それぞれの地域の抱える住宅問 のテニュアに表われている持ち家と借家の断層を埋め、 いま先進留に共通する住宅政策の根本採題は、住宅 まず、住宅政策の臼標であるが、それは次の三つの 体 に よ る 独 自 の 地 域 住 宅 計 画 (LHP一 ﹁2 とに。巴印5m 政策を打ち出したが、これの支援を得て、とくに特別 再構築の構図を概略的に示したい。 } E ) 策定の動向が注目される。イギリスでは労働党 て、アメリカほどに目立った動きはないが、地方自治 ℃ 題の解決に自前の政策を掲げ、単拘以を注ぎ込んで具体 それらを連統一体化し、居住者の住宅へのアクセスの 政 権 下 の 一 九 七 七 年 に 住 宅 投 資 計 画 (HIPHにoロ ω5 ℃ 2 自由)の策定が制度化された。地方 252H g 間 5 化し始めている。都心区における住宅付鼠義務、お齢 自由を保障することであろう。住宅における人権の保 開 自治体は、毎年住宅需要の把握をもとに住宅投資計画 者や障害者向けの借り上げ公共住宅、あるいは家賃補 助など、日本版アフォ!ダブル・ハウジングの取り組 障とは、居住する住宅や居住地の選択の自由を保障す 門口︿ 庫 檎 助 金 が 公 布 さ れ る こ と に な っ た が 、 サ ッ チ ャ l政 を作成し、それを環境省に提出し、それに基づいて国 権は、この制度をそのまま引き継ぎ、 H I Pの提出を ようにすることである。この問題は、日本全体という たは適正家賃で適正水準の持ち家や借家に入居できる をつくり出した。とりわけ民間セクターの開発地域で としての地域社会構造を一変させ、画一的な団地景観 からなり、十分相互交流がすすまなかったことに加、ぇ、 ること以外の何物でもない。 住宅の住み替え、職業照移動に起因する社会流動化に は、住宅政策と都市計画の連携の欠如のため、社会資 低所得層においては、高齢者や障害者の住宅問題が 且阜の充足を第一目標においた戦後の住宅供給政策は、 クローズアップしてきている。この層に対する適正コ るコミュニティが一向に形成されていないことである 減速化の気配は見えず、自立と協同がほどよく機能す 本整備が弱く土地利用の混乱が目立っている。最も問 足は解消されたかわりに、持ち家と借家に越えがたい スト問題の解決は烹難であるが、それにも増して高齢 (私は、階層対応の住宅政策がこの問題の遠因をなし わけでなく、とりわけ首都圏と近畿圏の二大都市岡田に 断層を生み出した。日本では、とりわけ二つの大きな 者にとっての適正住宅のコンセプトが具体的に何も明 ているとみるが、この点は稿を改めて論じたい)。これ おいて打開が求められる。この意味で、階層問題と地 問問題が表われている。一つは、借家層の住宅事情が、 からの住宅供給においては、居住者の地域への定着を こ れ ま で 何 度 も 指 撤 し た よ う に 、 所 得 を べ l スにして、 持ち家層との対比で見て著しく惑いことである。民間 の中では私生児的存在であったが、現在、この層の住 らかになっていない。若年単身層は、従来の住宅政策 狙いとしたコミュニティ再生を重要なコンセプトにし 題となる点は、開発された住宅地はいずれも、新住民 借家は平均的に見て戦後の極悪の状態からほとんど抜 宅需要は増大の一途にあり、これまでのようには扱、え 域問題は一体化しているとい、える。 け出せていないし、公共賃貸住宅では、近年、質的な ないことは自明である。外国人労働者の労働や居住の ていく必要があろう。 持ち家と公共/社会住宅を二分法的に供給することを の住宅への隷属状態から、いつまで絞っても抜け出せ 改善傾向は少しは見えてきているが、家賃が安いが故 に住宅における人権の位霞づけが問われる。これらは 問題が、大きな社会的問題になりつつあるが、真っ先 基本理論としてすすめられたが、結果として、量的不 ないでいる。二つには、近年、中間所得層は、持ち家 さ ら に 付 言 す る な ら 、 前 述 し た ご と く 、 九0年代の 側絡が総体的に高くなり過ぎてアクセスできず、公共 ところが日本では持ち家と借家の亀裂が深い故に、全 タイルに合わせ、合理的になされるべきものである。 っても一応の持ち家が取得できないという異常な事態 六O O万円の中堅勤労者でさえ、収入の一 O倍 を 支 払 今 日 で は 、 首 都 圏 に 住 む 中 間 層 は 、 年 収 五001 る点、新しい供給政策の構築が関われるゆえんである。 もマイノリティの住宅問題としての様相を帯びつつあ これまでの住宅政策は、階層対応をパラダイムとし、 展開していくことが、いずれにせよ、必須条件となろう。 地域に密着し、︿まち、つくり﹀のコンセプトをべ l スに 注文生産的対応を迫られよう。つまり、住宅供給は、 また、住宅ニ!ズが拡散多様化するなか、住宅供給は ック中心の市場にシフトしていくことが予測される。 ての層が財産確保的視点から、挙げて持ち家を志向す となっている。この層が持ち家取得を諦めたとして、 住 宅 市 場 は 、 小 市 場 化 に 向 か い 、 フ ロ l中 心 か ら ス ト る社会と化している。この事態を解消するためには、 さりとて公営住宅は不適格である。公団の新築賃貸で が、上述の①、②、③に提起した新しい住宅政策の目 住宅供給の三本柱を建て、それをもとに展開してきた いずれもマイノリティの住宅問題といえるものである。 まず、借家の質を高めること、公共賃貸住宅の魅力を は二O 万 円 を 越 え る よ う な 家 賃 に な っ て し ま う 。 年 収 借家は資格オーバーではじき出され、住宅問題の煉獄 増すことが間われる。しかしそれだけでは消極的であ 六O O万 円 尽 な ら 、 家 賃 負 担 限 界 を 粗 収 入 の 三 割 と 見 .コンセプトに組み替えることを提起する。 標を達成するため、従来の政策公準を次のこ点をキ アフォ lダブル・ハウジングの住宅問題は、日本において る。テニュアの断層を埋め合わせるための積極策、例 ても一一万円止まりである。持ち家取得に乗り遅れた 本来、テニュアの選択は、ライフコースやライフス えば、社会住宅的視点の住宅供給策(民間住宅に公共 後 発 の 中 間 層 ( 年 収 問001七O O万 円 層 ) に 対 す る を初泊四う事態となっている。 的拘束策をかけるなどて需婆者の供給過程への参加な 宅問題の根幹は、住宅事情に著しい地域差が認められ 田章において明らかにしたごとく、今日の日本の住 ①地域性 4住宅政策のパラダイム転換 ど 、 テ ニ ュ ア を 中 和 化 す る ごE20D2可丘一gto口)政 新たな住宅供給政策の具体化が急がれる。 1 策の展開が求められるところである。 大量供給を柱とする戦後の住宅供給は、歴史的蓄積 ③コミュニティの再生 当面する緊急課題は、中・低所得層が、適正価格ま ②アフォ l ダ ブ ル ・ ハ ウ ジ ン グ i nhv なくなったわけでない。例えば、過疎地域の農村住宅 供給がすすむなかで改善が著しい。しかし住宅問題が めのテニュア中和化政策が提起されねばならない。そ たことである。このテニュアの断層を埋め合わせるた 持ち家層と借家間閣を二大別し、両者に断層を生じさせ 階展対応の住宅政策が生み出した最大の政策矛盾は、 つの戸建住宅地域などもこれに該当しよう。 産物であろう。あるいはコモンペースは共有になる一 ンは賃貸という事例など典型的なテニュアの中和化の 階供給の集合住宅で、インフィルは持ち家、スケルト といえる。いまひとつは、所有の中和化である。二段 などには形を変えた住宅問題が発生している。同じ地 れ を す す め る キi コ ン セ プ ト が 、 住 宅 の 供 給 -m 目埋に ②中間セクター 方中核都市でも札幌鴎と那翰圏の住宅問題は、子細に る点である。概して地方都市圏の住宅事情は、持ち家 見ていくと様相も構造も異なる。しかし何といっても、 おける中間セクターの強化である。 要するに住宅問題は、地域ごとに問題の本質が異な らいうなら、公共セクターと民間セクターがお互いの から提起できるであろう。まず第一に供給者サイドか 供給サイド、需要サイド、住宅プロパ!の三つの側面 テニュアの中和化、すなわち中間セクターの強化は、 には、いわゆる民間賃貸部門は、今日の住宅政策から 地域的に集約していくことが重要である。いまひとつ しておく、住宅への潜在ニ l ズ は 明 確 な の で 、 そ れ を れ落ち、住宅に対する不満は大きいが、学燃も収入も慨 は 、 持 ち 家l借 家 と い う 二 分 法 的 住 宅 政 策 か ら は こ ぼ き、悲引者となるのは中間階層であることだ。この隠 べき二つの点がある。ひとつは、住宅運動的に見ると 中間セクターの強化策を展開していく上で、震視す 問題の大きさと深刻さ故に、一二本柱の住宅供給政策が っているのであるから、地域ごとに独自の取り組みが 形成していく必要がある。別々のテリトリーで事業を 利点を生かしながら、これからはパートナーシップを 機能しなくなっているのは、首都圏と近畿障の住宅問 できるような体制と手続きを制度化することが基本で かでリンケージ政策などの種々のアイデアが具体化し を協同ですすめる機会はもっとでできてよい。そのな すすめるのでなく、組織は別でも一つのプロジェクト 部門の将米を突き詰めて考えていった際に、到達する ていくかを真剣に考える必婆があることだ。民間賃貸 これをそれぞれのフォーマルセクターがどう領域化し え 捻 て ら れ 、 イ ン フ ォi マルセクターと化しているが、 題である。 ある。第六期の住宅建設五カ年計画では、大都市閤政 が評価される。これをより徹底し、地域的視点を階層 策を重視した地域的視点がかなり鮮明になってきたの ていくことが望まれる。 自治体住宅計画の策定では、前述したイギリスの H I P の策定が参考になろう。何よりも住宅計画に総合性 てナショナルな住宅計闘がまとめられるべきであろう。 を策定することを基本にし、それのボトムアップとし つの地域が多様な居住層、多様な住宅から構成される 的ミックスがすすんでいくようにすべきであろう。持 るが、持ち家層と借家胞の桜み分けが改められ、社会 第二に需要者サイドについてみるなら、上と関連す テニュアの中和化にあるが、それでは、何をもって中 中間セクターを育成することの主旨は、端的には、 つまり、日本の全ての基礎自治体が自治体住宅計闘 的視点の上位に援く必要があろう。 が求められる。すなわち、ハードな計画に終始するこ ことが肝要である。そうなることがコミュニティ再生 間川セクターというか、明確にしておく必要があろう。 した住宅供給計画と住宅地整備計画の策定を、計画づ ーケット、と捉え地域居住者のニ i ズの把握をもとに ハ ー ド な 分 野 に つ い て い う な ら 、 行 政 地 域 Hサブマ ーポラティフ住宅は、建設プロセスは協同で行なわれ、 ものである。例えば、いま白木ですすめられているコ る各段階で展開されるプロセスの中和化とでも呼べる つの展開がある。ひとつは、住宅の供給から管現に五十一 の中和化が積極的に関られるべきである。これには二 第三には、最も狭義の意味における住宅のテニュア によって、実際に存在している社会住宅の中味はかな か。もっとも同じヨーロッパでも、よく見てみると国 も近いのが、ヨーロッパの社会住宅であるといえよう 中間セクターとは、住宅に関する概念で、これに最 5中間セクターの範鴫 いるわけである。 一つの概念としてここでは中間セクター論を提起して となく、住宅行政と都市計画、社会福祉・保健、文化 の鍵である。 くりの基本的内容とすべきであろう。基礎自治体の単 り迷うようだ。スウェ i デ ン で は コ ! ポ ラ テ ィ ブ 住 宅 が 社 会 住 宅 で あ る 。 オ ラ ン ダ で は 非 営 利 の Z55m 22Eミ に よ っ て 供 給 管 理 さ れ て い る 賃 貸 住 宅 を 指 す 。 ち家と借家のストックが地域単位でバランス化し、 ・教育などの各行政との接点を重視した施策体系を構 位では、階層的視点に立った住宅事情の把擦が重要な 所有はコンドミニアムとなるが、これなど典型事例 築しなければならない。 のは言、つまでもない。 6 2 は同様であるが、公共の補助や税減免を受けるかわり ドイツでは、非営利の住宅供給組織が供給している点 できるわけである。 所有や管理の次元で協同の視点が入っている点が評価 になっている住宅、コモンをもっ住宅などが該当する。 前者は、住宅の供給者あるいは需要者などの人的関 E 印片)が考えられる。 につくるかにあるが、受け皿としては公益法人と信託 でも増やすことにある。そういう視点が少しでも入っ るに、自助と協同の原則に立つ住宅のストックを少し 以上のように中間セクターを規定する主旨は、要す にせよ、設立手続きにおいて公益性・非常利性*出の であるが、今の日本の現状では、どちらの形態をとる くかで、社団あるいは財団としての組織、つくりが可能 係に重点をおくか、住宅や土地の資産運用に重点をお (汁 に一定期間低家賃に拘束され、その拘束期間中が社会 敢えて共通項を取り出してみると、山非営利に供給さ 判断があいまいな上、国・地方通じての縦割り縄張り 住宅で、拘束が外れると一般の民間賃貸住宅となる。 2 2円)の原則で運営される、間賃 れ、間費用家賃(口。伯仲8 づけ、市場べ!スで運営・処分されるような事態に歯 ていれば、その分、住宅を専ら資産価値からのみ価値 定される社会住宅の概念より、もう少し広義に捉、えた ち家や高家賃民間賃貸住宅に働く市場原理を妨げるも 止めがかかるからである。しかし、そのことは一般持 このような状況で今後活用の可能性が大きいのは、 あった﹁公設﹂の法解釈が求められるところである。 のなかで、許可を得るのが容易でない。時代の要請に しかし、ここでいう中間セクターは、上のように規 貸住宅である、という規定が妥当なようである。 い 。 例 え ば 、 い ま 日 本 で 建 設 さ れ て い る コ iポ ラ テ ィ 信託法にもとづく公益信託制度を活用する方法である。 信託形式によっているものである*位。いわゆるアフオ 大きい 25555、 F5合 否 コ は 、 大 体 は 法 人 化 さ れ ず のでないと考える。また、公共セクターと民間セクタ なお中間セクターの強化という政策展開と関連して、 ーダブルハウジングというジャンルの住宅供給は、信 ー、持ち家部門と借家部門の恭離を抑止する狙いのあ 既存の公営・公団・公庫の三本柱(それに公社)の住 託形式の事業体によるものがほとんどと類推される。 ブ住宅のように、プロセスが協同的であれば、テニユ 宅供給体系の扱いに付一一一目しておくと、政策遂用に変更 事業のプロモーターになる人材や組織は、今の日本 これの参考になるのがアメリカで、何づくりに寄与の すれば、純粋に公共セクターが供給管理しているか、 はあっても、基本的には供給体系の枠組みを変更する には、あらゆるところに潜在している。生協や農協あ ることについては、既述した通りである。 純粋に民間セクターが供給し個人・企業によって所有 必要はないことを強調しておきたい。現在の住宅供給 アとしては持ち家でも構わない。公営住宅で、もしテ されている住宅以外の住宅を指すと考えてよい。回り 制度は、三本柱とそれから無数に枝分れした多様な供 ナント・コ iポ ラ テ ィ ブ で 管 理 さ れ れ ば 、 そ れ を 範 国 くどい捉え方であるが、テニュアの連続的分布が重要で るいは労働組合は、事業化の最も近いところにいる。 に入れてもよいであろう。それらを例に控え目に定義 あるという視点に立てば、積極的な面がないではない。 社会福祉法人や宗教法人は、これからは高齢者や障害 ふえん ターを活性化させていく多様な手段にできるからである。 労者住宅協会は、協会法の設立白的をすこし変えれば、 者の住宅供給を保育所の数ほど考えてもらいたい。勤 給のアl ムをもっているが、それを逆手にとって中間セク 6住 宅 供 給 政 策 の 基 本 フ レ ー ム この点を敷街し、中間セクターを積極的に規定する ω非 営 利 の 組 織 ま た は 事 業 に よ っ て 供 給 さ れ た 住 宅 と 、 で、山協同を原則に居住されている住宅ということに なろう。具体的に指摘すると、公益法人や信託を使っ らアフォ l ダ ブ ル ハ ウ ジ ン グ の 供 給 を パ ワ フ ル に 展 開 くりに真剣に取り組んでいる市民団体は、需要者側か 大きな戦力となれるであろう。全国至るところで町づ とする住宅供給政策の新しいフレームを提起する。 する能力を潜在させているだろう。また建築士やプラ それでは、最後に、中間セクターの強化充実を基本 や農住組合、住宅生協、生協などの中間法人による住 川中間セクターの形成策 た団体が非営利の形で供給する場合や、あるいは農協 宅供給、あるいはそのような組織はつくられていなく ンナi、 コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 主 力 と す る 住 宅 ・ 建 築 関 とも、現在日本で供給されているコーポラティブ方式 中間セクターの概念は広く、多様な取り組みが想定 連の職能集団・法人は、中間セクタ!の住宅供給の拡 ①公益法人と信託による供給主体形成 大にさまさまな貢献ができるであろう。 のマンションなどは事業過程が非営利であることにお によって供給され、費用家賃で経営される賃貸住宅で で き る が 、 中 核 を な す の は 、 ボ ラ ン タ リiな 事 業 主 体 信託や法人づくりの資金提供としては、住宅金融公 いて、上の第一の条件に該当する。第二の条件につい ある。問題は、そのような自助的供給組織をどのよう ては、所有・管理形態において持ち家と借家の境界を 切り崩しているもの、例えば、半持ち家半借家の所有 その目的はかなり達成されたとみられるので、これか 持ち家の建設に公庫は計りしれない貢献をしてきたが、 貸付中心に、しかも全国一円に貸出されている。一戸建 庫の役割が期待される。現在、公庫の貸付けは、個人 綴は、大いに注目される。 融資一戸数は新築三万戸、改善七万一戸であった。この実 額の0 ・六五%、住宅建設融資額は一三六億フラン、 う制度である。一九八九年で見ると、拠出率は給与総 らい、それを基金として社会住宅を建設していくとい 的な地域センターの設設が望まれる。具体的な業務は、 多様で創造的な取り組みが育っていくよう、道しるべ が拡散しやすい。それぞれが二疋のレベルを保ちつつ、 を 基 礎 に 設 い て い る だ け に 、 全 体 的 に み て エ ネ ル ギi まることになる中間セクターは、ボランタリーな活動 ボランタリ!な住宅供給の意義の啓蒙、公益法人や信 らは、大都市周を中心とした選別融資に重点を置き、 現在日本のほとんどの食業は住宅手当を給与補完的 な形で支出しているが、住宅手当の原点に立ち帰り、 ていくことが望まれる。 中間セクターの住宅供給支援に一定設の資金を確保し アルの集約と普及、人材の派遣や相互交流、あるいは 起を囲っていくことが重要である。 託方式の手続き指導、住宅づくりのノウハウやマニュ 信託方式で事業組織をつくるようにすれば、会社資産 ちつつ、一般会計を基本にしては行なえない試行的事 給 与 の 一 % と い わ ず 、 せ め て0 ・五%を拠出してもら を失うことにはならないし、管理運営は退職社員など 業の多くに取り組み始めている。とくに東京や神奈川、 一九九一年の生産緑地法の改正で、市街化匿域内農 されることだけが確実で、肝心の計倒的宅地化の中味 があたるようにすれば、従業員対策としても喜ばれる。 大阪などの大都市鴎の公社は、賃貸住宅経営や分譲事 ユーザーの相談・教育などに及ぶであろう。これらの が皆目はっきりしない。この宅地を公議信託にし中間 拠出基金を活用し、老朽住宅の近代化をすすめる一方、 業をすすめる一方、地域特賃や借り上げ公共賃貸、あ い、それをもとに社会住宅化を図るコンセンサスが得 セクターの住宅供給の物的基礎にしていくのは、まこ 公営住宅同様、建て替えで一戸数増を図る(大団地では 活 動 を 通 じ て 、 組 織 の 競 争 的 連 帯 と ユ i ザーの需要喚 とにグッドタイミングでなかろうか。提供農地は固定 企業の営利事業とのジョイントにして、団地の活性化 られないだろうか。これまでの社宅資産は、主として 資産税、相続税を減免するとともに、借地扱いでコス つある。これらは純公共セクタi の事業といえず、ま るいはシニア住宅などの実験的事業を多様に展関しつ いう方向が定まった。しかし離農者の由民地は、宅地化 トレント方式で計算すれば家賃はかなり下げられ、一 中小企業などの他社従業員七割くらいの割り振りを義 を閤ってもよい)。底住者は自社従業員三割、主として 地における農業継続者の農地の扱いは生産緑地指定と 挙両得である。 一九八八年の住調によれば、日本の給与住宅は一五五 ミックスで、居住者の自社企業への拘束感はかなり緩 務化することで、住宅の社会化を果たす。この社会的 県に必ず一か所設寵されていることからみても、公社 さに中間セクターの射程に入ってくるものだ。都道府 現在、住宅供給公社は、都道府県と一定の関係を保 ②給与住宅の社会住宅化 万一戸で、公営住宅一九九万戸に抜一定する巨大なストッ れらの方法で、社会住宅としての給与住宅のストック さまざまな税財政上の支援が考えられるであろう。こ 給与住宅の社会住宅化については、さらに国からの 的に自立した一卒業も行なえ、かっ、中間セクタ!の拠 府県とは不即不離の関係を保ちつつも、もう少し経営 るが、その分、国や公庫、府県との関係が密接すぎる。 住宅供給公社は、特別法で設置された特別法人であ が中間セクターの拠点としていちばんふさわしい。 に一定の貢献を果たしたが、今日では給与住宅の英訳 高度成長期の初めにかけ、住宅の量的充足と産業発展 を公営住宅と間数まで押し上げ、公的賃貸の果たす役 和されるであろう。 が原義に示すところの企業への江包宮口出︼コ間以外の 点的役割を果たせるよう、法的位盟憾の変更が加えられ クを構成している。住宅不足の著しかった復興期から 何物でもなくなっており、ホテルまがいの住宅に仕立 ることが望ましい。 間セクターの形成策との関連で、役割分担の変更と施 の供給体系は、基本的な枠組みはそのままにして、中 概述したごとく、既存の公庫、公団、公営の三本柱 側既存公的セクターの補強策 割を倍増させることは、決して夢ではない。 現在、都道府県単位に設註されている住宅供給公社 ③住宅供給公社の地域センター化 には、中間セクターによる住宅供給の地域センターの てることでもなければ、従業口良から見向きもされなく この供給セクターを社会住宅的方向に再生していく なっている。 ことは十分可能である。それについて参考になるのが 役割を担ってもらう。 社会住宅を核とし、さまざまな住宅供給事業体が集 フランスにおけるご%住宅基金制度﹂である。簡単 にいえば、給与総額の一%を民間企業から拠出しても 6 4 を高める上で果たした役割は、まことに大きいものが 公庫が日本の持ち家の普及率をよげ、持ち家の水準 ①住宅金融公庫 策面の新たな強化を図る。 ワーを前提にしないと成り立たず、公・民の協業は重 レークスルーしていく、未来都市の実験事業は、やは 積極的に応用し、新しい都市空間・都市システムをブ もきわめて大きいように思う。また新しい技術開発を プロジェクトを積極的にすすめていく意義は、今日で 択を可能にするのが主旨である。 きるだけ幅広い階層に対し、複数の供給セクターの選 %のところで公営住宅とつながるようにしておく。で 主体は上位五O%くらいを考えればよいが、下位一一一五 下位二五%から六O%くらいを対象とし、持ち家精は、 えるのが妥当であろう。付言するなら中間セクターは、 現在の公営住宅に存在する一種と二種の区分は撤廃 り 巨 額 の 公 的 資 金 と 、 基 礎 研 究 に 関 わ る 巨 大 な 7 ンパ するのがよい。それとともに、住宅管理会計は一般会 ある。現在の地方都市閣の持ち家の水準は、もう欧米 団の培ってきたマンパワ!とノウハウは、ますます活 要であるが、民間単独では無理である。これまでの公 計から切り放して独立会計とし、家賃の決め方に、応 並みに達しているといって過言でない。これからの融 には活住水準に遅れをとる大都市間内の融資を重視す 資方針は、選別性を強めていくべきであろう。地域的 発に生かすべき段階に来ている。 極的な資金融資を展開していくよう望まれる。現在公 そのような方針に沿って、中間セクターの育成に積 としている。電気やガスの公益事業が早くから地域分 事業と同じで、地域に密着し展潤していくことを本質 ある。本来、住宅づくりは、電気やガス、電鉄などの 織がマンモス化し、硬直化がすすんでいるのも事実で とはいうものの、住都公団は全国的な事業展開で組 は三割近くに及ぶはずである。高齢者向け公営住宅の でいけば、今後一O年くらいで、公営住宅の高齢世帯 あるコミュニティが創出できるはずである。このまま 家賃で長期間定着でき、老・壮・青の調和した活気の 世帯と収入が下降期にある高齢世帯が、収入に応じた 範鴎にある階層であっても、収入の上昇期にある若年 益、応能原則別を導入する。これによって同じ低所得の べきであるし、良質適正家賃の借家、良好な相隣環境、 庫の年間貸付総額約七兆円として、その二割程度の資 業化していることは理由のあることである。ドイツ最 新規供給を積極的に燦関する一方、年齢層の社会的ミ 環境共生に工夫のある住宅には支援を強化していくべ 金が中間セクター向けに準備できれば、およそ五万戸 が、組織が肥大化し過ぎて腐敗が起こり、ついに崩壊 大 の 社 会 住 宅 の 供 給 事 業 体 で あ っ た ノ イ エ ハ イ マ iト から、私は、新しい住宅政策のパラダイムとしての地 をみたのは、決して他人事ではない。そのような意味 止めをかける必要がある。 ックスも十分すすめ、公営住宅の﹁福祉住宅﹂化に歯 きであろう。 能となるはずである。資金の流れに決定的な変化が加 から一O万戸のアフォ l 、ダブルハウジングの建設が可 である。 わるものでない上に、それの与える社会的効果は絶大 要があると考える。ここではこれ以上分析する余裕は の展望が切り開けていない。そのような国際的状況下 の住宅政策に低迷しており、﹁質の時代﹂の住宅政策 日本を含め、欧米の先進国は、いまだ﹁量の時代﹂ おわりに ないが、その方向のなかで、現在の公団がかかえる諸 の四つの支社を四つの地域公団に分割・格上げする必 域性の規範に準拠し、四大都市圏を対象として、現在 であろう。今日のわが国の住宅・都市整備の分野には、 民セクター上の役割分却については慎重な議論が要る 問題は解消に向かうと断言できる。 で、まだまだ構想の域を出ないながら、新たなコンセ 各種公団の民営化が問題にされ始めているが、公- ②住宅都市整備公団 金融・不動産・電鉄・建設・住宅産業などの大手資本 ③公営住宅 その体制を相手にしてどのような新たな役割分担が可 きたい。それは、公営住宅を残余階層向けの住宅とす でに紙数も尽きているので、ただ一点だけ指帰してお 公営住宅セクターについては論点が多くあるが、す た一O年で、相川ができるかにかかっている。その一つ して悲観倒的状況にあるわけではなく二O世紀の残され プトの政策デザインを提起した。日本の住宅問題は決 いるが、公団が民活化という形でその体制に入るか、 が、激烈な競争を前提とする共存体制をつくりあげて 能か疑問だからである。 の活路が、中間セクタ!の充実にあると確信する。 収入階層との関係でいえば、下位二五%岡崎を基本と ¥すみだ・しようじ / J /大阪市立大学生活科学部生活環境学科教授﹂ るな、ということである。 広く大都市関全体を対象とし、公的セクターに属しな し、割増し家賃を許容し三五%くらいまでを対象に考 公団が、公社のように行政区域にあまりとらわれず、 がら、社会資本整備に大きな投資が要るようなビッグ *8沖州制は第-zk成分、つまり﹁住んも現段﹂でみて、阿川 尚一的川県の小でHK低の似叩ド引を卜けめている。これは沖抑制が ︿詮﹀ *lイギリスの公常住宅(25ZEE-ロ間)は、地方れ治 ﹀ *山口2242。FM HロEL。子。円ロコめ吋の芹︺F司2dmcz∞。。rp -N wω ∞ 岨官司・MMMliMMC 川 戸 ] *初守目白一世俗ωFMV・2dL玄EJP﹀J甲山。zωE拘旬。}呂可自己匂20 * 幻 目 白 ︾ 一 子 目 以 H J 下 位 ・ れ嵐山品製地慌に泌するという風上性の彩科と大卸山市的 のである。前打については本文小で指摘した滋りであ *刊仏玄内広三え・玄唱、吋r-m-ωHvzr一一向ヱ。C23間w﹂。ロコ冨一三 体が悶の補助金を得て、低所得の住宅川間窮同日'川けにけ也 るが、後行は必川を裂する。端的には郎新山への人口 ・ 叩 とづき地方自治体の設立になる住宅公れが、低所得肘 *刊ωET仰仲俗、﹁八ム町一いい什山山℃の訓側と引代的ぷ災﹂、日什川℃eh 三一。pp山知22-ZコHU吋角川ωpr。ロ品。PH申∞M・司 向けに建設管環する賃貸住宅をいい、建ぷ資令は公打 集中が ψれしいことによるが、その品川MMとともに、ト A 午 日 汀戦争の戦場と化し作ん℃の滅失か汗しく、戦後は米市 な住℃間短を抑えていることの尚削古川の彩特によるも が発行する非課税債券と山連邦政府の補助令でまかなう。 問題がある。 什明地化で、似興住(℃政策が進桜しなかったことなどの 設し管略する賃貸住宅をいう。 とくにアメリカの住宅を指さず、,般に公共住セとい *幻日本の民法は、私法人を川引い利法人と公位法人にわけ づくり﹄、秋知研究協議会、呂田由・ * 初 建 築 山γ会建築経済委此会、﹃住宅による魅力的な地域 甲山 0 H y M 品 目 ・- に関する研究似﹂、吋住℃総合研究財州問山九年級品、2。口- *泊鈴木治ほか、﹁イギリスにおける地域住℃政策の泌間 されている。 年。この符たでアメリカの数々の取り組みが例が初介 アメリカの成長作用政策にやぶへ閉山文れ出版、1990 ハMV打、吋けけ本の郎山は炊えるか * お 矢 作 弘 ・ 大 野 洲 Z4H 向 山 ︾ 一 ︽ ︼ ・ 可 H H m v ・ 弓(怠)・ *幻ヱ号}。PZ・¥Fの2巳∞コZMロ 3・︿25芯 f t タ│、52・司・∞∞- *刊叫吋J内欧泌川川の作山川仙波補助制皮相州点H均的日本建築セン の政策研究とれんt政策ら s s・-品∞・) Zロロ・の・(上肝ム凡ハ城f出仏、仲間浜山金州財政M1アメリカ -口問旬。ごの可巴命日出件。・︿。}-yrω戸旬。yH由坦{)・司守口L﹀・者向wωr一四- 唱者r-nr出。zaロ四旬。一一ミ芯∞23甲山。5・ * お ﹀ 寝 耳 -司 t・ 巧2丹の22ミuzg包括印円三一。F︿。一・吋Z。ω目白由 PE印M・ 州wロry向。ユmHaZMVO。司一。開V4V2aZEのぬ戸ロロユZEωロL W 由 ] 戸 市 一 ' M G こ い り ・ 古 -N0 ・ 市 同 *別名zzr。包・。-zmfω玄ごヨ間∞zrω五回可守。ヨ∞ユ。rω ヱ。52間・ω8ZEr2¥Cぇ。ZFHU∞叶・司・見出・ う場合は、地方政府によって直線供給符即される伐んも 件。自日52月一宅開口開示ωrのc-Z2yzz。ロ出口問∞EML芯P︿。一-hr *9∞ESLEapHVZ。同ewz叶r。玄⑦岱ヨロ問。同氏。ョ。一口。。中 *川川目ハ2ロ24175晶司自︾HAH印同日目・ z。・ω.M由∞由w官司同∞miiH∞由 宅で、政府から補助金や融資令とともに、税法上の町内 立。ロωJCE︿。コ=々。刊の丘一問。吋2UMJmwωFH申出M.司-Mω・ *けをヨ︽凶FMU--zz。55m旬。}古可!子。ωzzrF吋∞。一c- のめ吋自主︺﹀︿き︿一一えンミ(&・)デ門司自立。E一尽きLr。。r *門uyoEng-ggL君。一}ヨSFE-z司包2ω一見3cz-n J 。内出。ロω宙開旬。}一合目。ωω3LT同.2υ亡。。ω喝のコ福岡阿君。。L・2命名 ﹁ 。 阿 ・ 一 r H U 由 0 ・ 司 同 品 印 山市の汁川品川と什山山℃政策﹂、 *門川水川出渉、﹁川門ドイツの川上 -w ドメス出版、忌∞印ゆ司凶日・ *川け什山川ハ;﹁戦後アメリカの脚州市川問先政策﹂刊住宅 供給日山川州出伊山川片山rkH一一切、山由∞ N- g ∞コZ一pm。Z門}Oa M 品 M N- 甘 営利の組織によリ供給される住宅を社会住宅といい、 *一ω玄。コ・ZYωJOさ口。?。nnc日vmwc。ロ *山山位Hソ州一持ち家取得肘には所得減税制皮があるが、ぷ税 供給機関)、SEM(経済混合公付てがある。日LMは、zp zztgωF。三円三&2Pつまリ適正家賃住宅を指し、 制叫が低く、あまり恕忠を受けない併に減税にかわり住 ℃融資の利子補助をする制皮をいう。 *口。。-r。白川JZJ明。︽︼命吋NW一氏。zω吉岡﹀ωEω宮口np﹀唱。一昨 B める注文持ち家率、②新築注文持ち家の千均延べ両被、 *刊品川小ん人、﹃八ム絞れい託の削叫代的民間へ山川市川守山町、巴∞印岨古・5・ ベムリパ川法人の研究﹄、効平沢一山町、53・司-M印・) 非常利法人に分け依すことで改められる。(森泉市、 これは、ドイツ・フランス流に私法人を、円一川利法人と になり、これか陣万で法人化の門が狭められている。 *山山口ロロ一EW︿︺FR}・¥﹃ro旬。一M色合ω。﹃玄mwmwωヱ。cEロ聞広 るため、公経伝人における以益事業がともすれば問題 一人当り畳数、⑧最低印刷伎水準米満率、⑨平均一間引当 ∞ ユ Z E 由 品 目 H 申 J 可 申 唱 。 一 m w 弓 角 川 町 丘 。 吋 M H J A W ω 少 。 × 向 。 コ ﹁ ] { 由 ∞ 一 { ・ ミ君。吋r百四句82・↓zzえ55-rs吋口。。﹃合円一2・ り家賃、住環境に関する指摘耐として、⑬平均戸建敷地 るが、山口分はハブラーキンの定義に従うといっている。 怯刊行は、52ωrEammについてはいくつかの定義があ 住宅ストソクに関する指原として、③持ち家主宇、④共 面積、。日照三時間未満住宅卒、⑫叶一帯主通勤時間しハ 巧grz間同。ロロ・。・同市宮山山・ O分以k舟干の一一一術師仰を設定した。 同時岱率、⑤非木造率、⑥全住宅平均延べ而獄、⑦千均 * 7 住 宅 フ ロ i に関する指紋として、①新築総一戸数に出 それを供給する組織として一 000余りの団体からなる。 v。ロ品。PH申∞M・唱・品 内]問。山口品穴O明白口問︾mw己- 社会住宅を供給する機関として、日LM(通d山本貸住宅 *6市場では途切な住宅を彼られない附院に対して、非 社会をいう。 生まない借家が、支配的な住宅ストックになっている *522E252間ω。22﹃とは、賀川本代、つまり利泌を ωロ品欠。間EMMV2H}咽﹁。ロ品。P]{由市山同 ︿め﹃ωロω官ロ﹃}︼nnr。-。。-ロr。ロ丘町回関門角川口cwdJ問。己己め与問。 *4同ハ。E。ロ︺可tM-t叶r。冨︺ユr。﹃}向。ョ。目。垣ZO吋ωr号るコ︿州立。 る中低所得時間に賃貸する義務を負う。 々の特典を受ける品川口わりに、-定期間、住℃に附窮す 非常利の団体(公益法人)などが建設管均する投貸住 *3ドイツやフランスの社会住宅(ω。2ωご 555間)は を総称するものとする。 *2アメワカの公共住宅(司crrrcszm)は、州法にも •. というキーワード 改装前の子供安より遮断性が高められ シヨンライフを楽しんでいる。 ぺ永の部屋割を変更するつもりはなく、 また長男からも部屋割変更の申し出も 関係性考究へのキーワード 出ていない。 住居内の部屋と部屋との関係性の問 しかし最近、マンションライフも窮 戸規模がこの問題を取り上げるまでに 気配その 1 た。見た感じも、 L D Kと 子 供 室 と は 屈であると感じることがあった。長附刀 定っていなかったことも大きな原悶で せ ず 、 売 れ 残 っ て い た フ ロ ン テi ジセ る。親からの情報で、確かめることも 妻の実家のある名古屋に移ることとす 難となり、夫婦ともトラバーユを決意。 んだり、また逆の関係がみられたり、 長女も自分の机に向いながら母親を呼 の部屋の戸は殆ど開けっ放しであった。 しかし、冬の就寝時を除いて、長女 が 、 量を示す数字が何を示すのか知らない さくすることになった。画面に出る音 し 、 そ の う え T Vを 見 る 時 は 音 量 を 小 かというと、 T Vを 見 る 時 間 を 少 な く えたからである。どのような暮しぶり へのキーワードの一つになるように忠 良いと思われる。﹁気配﹂はその考究 関係性への探求はもっと行なわれでも 余 室 が 七i 八割存在する時代である。 あろう。しかし、 3 L D K住一戸でも、 の部屋も、勉強時と冬の就寝時を除く ることで、本人以外の家族は受験期に 割を変更するのではなく生活を我慢す 大 F 同工業大学工学部建設工学科助教同芝 財団法人住宅総合研究財団 すまいろん綴築部﹁ひろば﹂係 一 T166東京都投田谷区制問機4了目お 8 なお、内容を傷つけない範屈で一部手直しさ せていただく場合がありますので、ご諒承下 さい。 ︿宛て先﹀ * ︿ひろば﹀へのご投稿をお待ちしております。 ﹁住﹂に関する提案から日頃お感じになって おられるニとまで、研究者・実務者から市民の 皆さま方の忌憾のないご投稿をお待ちしてお ります(採用文については薄謝進呈﹀ O 原稿用紙(凶 O O字 詰 ) Z一枚程度。原稿に は住所、氏名、年齢、酷制裁を御記入下さい。 、 円 ノ 。 それぞれの部屋を分離する必要性は親 と、夏冬関わりなく間開けっ放しである。 ml日 ぐ ら い に し た 。 叩 ち 、 部 屋 子双方ともになさそうであった。長問力 初めは、南和室に家族三人で就寝し た たが、一年も経たない内に、長努の就 となった。生活時間が皆とズレてしま くためと一斉って、早く寝てしまう生活 の長男の部屋のまわりを静かにしてお で全てが賄われていた。即ち、夏は子 う私は、帰宅後一人で静かに食事し、 対応したのである。妻と長女は、南側 供室の戸を開けておかないと涼しくな 本 当 に 小 さ な 音 で 、 し か もC Mの 音 量 当 時 、 わ が 家 の L D Kと 南 側 の 二 家 の むしろ子供が同じ部屋で寝ていると少 いし、また冬も開けておかないと暖か 暖房は、居間に置かれた一台の暖房器 しのことで起こされてしまうからであ くならないことになっていたが、この に移した。分離を意識したのではなく、 る。二人目の子供も、最初夫婦室で就 はさらに小さくしながらニュースステ 寝場所を気配の感じられる隣の南洋室 寝させたが、すぐに一人目と同じよう ことに対して子供遠から文句が出るこ ーションを見る生活を強いられた。帰 気配その 2 に、隣の南洋室に移した。 とはなかった。 宅後の居間にくつろげる雰囲気はなく、 生活も早一四年になるが、今もってマ 既に長男は高校生であるが、大学に 少々疲れはしたが、これで良かったと にL D Kを 広 く す る た め 、 二 つ の 就 寝 ンション住まいである。夫婦とも相変 入るまで、 L D Kか ら 長 男 や 長 女 の 部 ダブルインカムのまま、名古屋での 気配その 3 そ の 後 、 同 じ マ ン シ ョ ン の 3LDK 室 と L D Kと で 構 成 さ れ る 住 居 の 南 側 わらず忙しく、一路の手入れなどもつて 広の気配や雰囲気が鏡、える現在のわが に転居し、長男が中学生になった時期 部分を改装した。改装後の二つの子供 の他などと妙な瑚屈を言いながら?ン 今でも怠っている。 室の建具は板一戸と障子の二重式とされ、 ヘかさじま・やすし / J ー ブ 型 の 3 D Kの マ ン シ ョ ン を 購 入 し こなかったように思う。おそらく、住 昭和五三年四月、別にトレンディな しっかり区切られているような印象を の高校受験を控え、暮しぶりを少し変 題は意外に研究として取り上げられて 生活を求めた訳ではないが、ダブルイ 与える。 泰 ンカムの生活も子供の誕生とともに困 笠 気 け 嶋 配 日 第刊は居住総研シンポジウム ﹃江戸東京を読む﹄出版記念第印回江戸東京特別フォーラムを隠催 第二に、一二本柱の住宅政策は、戦後復興 引き続き持たれた記念パーティはざっく ︽大都市圏住宅政策の課題と展望︾開催のお知らせ 本年度のシンポジウムを左記の趣旨により 期から高度成長期にかけ﹁量的充足﹂が叫 ばらんな、極めて自由で明るい雰間気です 小木新造氏が記念講演﹁芝居町と観客l i都市文化の底流をさぐる﹂ 開催いたします。関心をお持ちの方々の参 ばれた時期のもので、今日の時代的要求で すめられ、日頃は交流の少ない異分野の研 ある住宅・住環境の﹁質的向上﹂に応えら れる体系を備えていない。現状の対応策は お問い合わせは当財団までご逮絡下さい。 日時一七月一一日出九一一一一01 一八一 O O 趣旨一 れている。このシンポジウムでは、大都市 都市政策、土地政策との連携が強く求めら 相変わらず高い。大都市闘の住宅政策は、 下げ隠は依然小さく、住宅の価格や家賃は ル経済ははじけたものの、高騰した地価の ォーラムを開催いたしました。 月七日、東京大手町の竹橋会館で特別のフ として出版されたことを記念して、去る四 ﹃江戸東京を読む﹄(筑摩書一一房刊、ニ九O O内) 六O 阪を迎、えたことと、その活動の一端が 当対日山主催の﹁江戸東京フォーラム﹂が第 w年度助成研究要旨の記事の中で スライド映写による説明や核心をつく質疑 小木新進氏による講演を中心に巡められ、 応答なども含めて、約⋮時間半におよぶ濃 密で実り多いものでありました。 小木新進氏は﹁江戸東京学﹂の提明者で、 ﹁江戸来京学卒始め﹂﹁東京庶民生活史研究﹂ などの務次けがある。間﹂リ一膝史民族博物館教 授を絞て、現住倒江戸東京阪は史財閥周一事。 ている姿が随所に見受けられました。 究者たちが飲み物を手に、大いに誇り論じ 今日、最も厳しい住宅問題を抱えている 散発的で、有効な政策形成が見られない。 のは、首都閏、近畿圏などの大都市凶であ る。公的住宅施策の硬直化には次のような 要悶がある。東京が世界都市の地歩を一層 確かにしていくなか、住宅需要と事業所需 要の競合がますます激しくなり、その影響 わが留の住宅政策は、昭和一二O年頃できあ 街住宅政策をどう再構築していくか、新た が居住地の蚕食となって現れている。バブ がった、公庫住宅、公営住宅、公団住宅を な視角からの現状把爆と大胆な政策提起を 前悶尚美先生(東洋大学教授) 三本柱とする住宅供給体系を跨襲し現在に 求めるものである。 ω亥 研 究 尚 9 0 0 6 主査西山康雄 化の底流をさぐる﹂のテ!?で行なわれた ii郷市文 七五名を迎え、﹁芝居間と観客l 的出年春口すにおいて不子際がありました。ご お詫びと訂正 民族学・文川一子など広い分野にわたる参加翁 フォーラムは歴史学・建築学・社会学・ の構造が大きく様変わりした今日、住宅政 至っている。しかし、住宅事僚と住宅需要 南会一 福附唆治先生(東京都立大学教授) 住図昌二先生(大板市立大学教授) 蒲池紀余先生{東洋大学講師) 荒川俊介先生(アルテップ代表取締役) パネリスト一 参加費一一般一一一000円、学生一 000円 場所一建築会館ホ!ル(東京都港区芝) 加をお待ちしております。参加・申し込み、 o 策のこの﹁戦後体制﹂はリストラクチュア リングを強く迫られている。 第一に、所得階層に対応した住宅供給方 策が行き詰まりをきたしている。低所得日閣 な住宅供給手段を見出し得ていない。階層 閥、玉査粛木山宗人←冊 迷惑をおかけしたことをお詫びいたします 対応の施策が全国一律に進められ、地方の 目出一良研究尚 9 0 1 7 の住宅事情は依然厳しく、中間層への有効 住宅事情はかなり改養されたものの、大都 側、玉査西山康夫←伺 主査調阿木崇人 がクロ iズアップしている。 市圏では一層深刻化し、住宅問題の地域差 8 え 詳 す ま 究受 Z ま [ 変 わ 聖 高 校 る J ノ L J お Z 〈 字 t 同 三 行 リ 研戸. 築 / ~て )の ヨ絞 っ ピ ) と の ン ) 所 展 議 官 グ )研 し 望 旬 ) 、 ず あ 日 発 f助 め ム シ教ぐ 山 省 E 千 J t L 題 月 一 投手を y グ レ ぎ 題 仮 事役課 ビ リ 実谷川[ I 桔f仁 産 業 大 ム内 ソ (コ文 建主 化念 O 、 ; 長九ル 小~~グン J £ Et 2 τ ロ 7 特 l ま し ー 学~~ 大 助 も 一 司寸 予 秋 1 1 次 ヲロ ヲ z集 ' 9 2 司山江リ? 会本上ビ二 1 1: f ! ll I i xン 益リ手 i 尺ア手、木村栄家♀ . 1 倒 鈴 木 月 比 1 )】 幸 占 子ビ 1 3 : 1 イ ノ 族〉 ビ 号紀リ都回義弘 知11) だ ン:"' 地再発 一生 ス市住弘にの子力ま(ん 文グ ------- - ト 総 ( 、 (の フら (ル 限兄目都東京大東 i 大半ア 世圏研 建 足 あ る 、ク テ 文リいろ リ ん や I 1I 吉 i l〉 奴 ル シ築ヰ〈 ノ,イヒビル p lの 戸ム 本 市 テ ン 女;ン〉ラ幻芸の ' 1 : 立立学講ソ ま以ポ・い竺ン 子 グ イ恕 術ゆ ( 大大ブ ン京束制 t 」 z 大と タと 工〈 千 教 授 学 教 全 授師代 策ゥ ↓授 教 u 希 科え 葉 )表のム芸 本 ) 望 大 f 也 ! r :i手福住蒲荒パ J ヌ J E第 市 l 岡 治 峻 1 : 3 1 ハ 介 俊iネ 1 2 割安の一一一年継続鱗読をどうぞ すまいろん年間予約購読のお願い 毎号確実に入手していただくために、予約 購読をおすすめいたします。一年間または 三年間のご自宅郵送制です。一一一年間縦続購 読の場合は左記のとおり部引になります。 @年間購読料(年四時) 一年間2000円(送料共) 一一一年間5000円(送料共) 金にいたします。(一人当り・送料共) @グループ予約の場合は次のとおり割引料 一年間三年間 3 人 以 t 1 8 0 0 円/ 4 5 0 0円 6 人 以 上 1 6 0 0 円/ 4 0 0 0円 m人 以 上 1 4 0 0 円 / 3 5 0 0 円 @購読申し込み方法 購読申し込みは、本誌はさみ込みの購読申 込書(振待用紙)をご利用下さい。 振怒用紙表面の所定項目は、記絞もれの ないようお舷かめ下さい。グループ予約を される場合は、人数、および一指送り先を明 または、氏名、年齢、住所、電話、勤務 記して下さい。 (小煩切手で御願いします)または現金同 (所属)光名、所在地を明記して郵便切手 @﹁すまいろん﹂は次の応頭でも販売して 封でお申し込み下さい。 おりますのでご利用下さい(応頭での予約 購読の受付けはしておりません)。 屯 話 (03)34562051 11mm - 建 築 学 会 資 料 頒 布 所 港 区 芝5 屯話 ( 0 3 ) 3 2 9 1 1 3 3 8 ・南洋堂書底千代同区神田神保町 l n 住総研論文 新刊のお知らせ @研究尚8811 住宅団地の住環境形成過程における合意 形成システムに関する研究││建築協定 地区を中心として 京都工芸繊維大学住環境委員会 汚辺聡・森田孝夫・鈴木克彦 小出治 鳴門教育大学湯川聡子・星野久 A4判例べ lジ 1 5 0 0 円 ( 送 料 別 ) ⑧研究ぬ8911 臨海部新規開発地域の居住環境調査 王世燈 A4判おべ iジ 1 5 0 0 円 ( 送 料 別 ) 畿研究尚8912 東京大都市における都心居住の構造に関 する研究 薮野健 A4判 MUベi ジ1500m門(送料別) 胸躍研究治8914 欧米先進都市における都心居住の生活実 態 調 査 研 究l jヨーロッパ編 浜田哲司 A4判必べ l ジ 2 1 0 0 円 ( 送 料 別 ) ⑧研究M9009 都市における居住用借家の立退料の調査 例日本不動産研究所﹁立送料研究会﹂ 宮ヶ原光正東川始比古北川雅章 A4判ω べi ジ 2 1 0 0 円 ( 送 料 別 ) ③研究尚8306 住戸計習における個別性対応に関する研究 東京理科大学初見学 A4判内べ!ジ1800内(送料別) 胸躍研究治8517、尚8617 集合住宅地の居住人口の構造に関する調 査・分析川・仰 上野淳 nd お求めは、当財団あるいは建築学会資料頒 布所、中間洋堂書応でお願いいたします。 A4判門別ベ iジ 1 8 0 0 円 ( 送 料 別 ) ⑧研究治8920 住居におけるにおいの定量化を考慮した、 室内空気環境と温熱環境の総合評価に関 する研究川 木村建一 A4判おぺ i ジ 1 5 0 0 内 ( 送 料 別 ) ⑧研究助8504、治8604 儒室成立以後の家族コミュニティに関す る実証的研究 竹下輝和・益間信也 A4判似ベ l ジ 1 8 0 0 円 ( 送 料 別 ) A4判剖ベ iジ 1 5 0 0 円 ( 送 料 別 ) ③研究助8819 住宅供給業者の棲分け構造に関する研究 松村秀一 A4判η べl ジ 2 1 0 0 円 ( 送 料 別 ) ⑧研究尚8823 臨海住宅団地の自然環境と居住環境に関 する研究川 森山正和 A4判日べ!ジ1500円(送料別) ⑧研究治8603 東北地方における新しい都市住宅の構え かたに関する研究 東北都市住居研究会佐々木嘉彦 A4判日べ lジ 1 5 0 0 円 ( 送 料 別 ) 胸躍研究尚8808 小規模老人施設の研究││非都市的地域 の場合 日叫 υ ρ n u ジャン@ブルーヴェの『ムードンの森の住宅』 早すぎたく建設家〉精神 文・写真松村秀一 Jean Prouve ( 1901-1983) フランスの近代建築家。カーテンウオール工法を開発、多様な造形を可 能としつつ建築の工業化を推進した。:i:な作品 l 立、ブリュッセノレ万民!↑草 フランス結(ジレと共f"j)、パリの主主築工太一協会本部ピル(ロベスと共同) 社f l Jr 建 築 大 辞 典5より など。一一問主1 平鹿図 好むと好まざるとにかかわらず、住宅生政 ていた事実や、親友ル・コルビュジェをして 材料製造工場以外にあるとは考えられない﹂ ﹁次の時代の新しい建築家、即ち建設家ジヤ と し て 、 戦 後 二 五O 名 を 擁 す る 工 場 を 運 営 し ン・ブルiヴエ﹂と言わしめたという逸話がブル への工業化技術の適用が必須のものとなった い持代に対応した創作のありかたを追求し得 二O 批 紀 。 し か し 自 ら の 実 践 を 通 し て 、 新 し 介に名を た二O 此 紀 人 は 決 し て 多 く な い 。 社 m も ち ろ ん 、 ブ ルi ヴ ェ に つ い て は 、 そ の ユ ニークな数々の作品なしに諮ることはできな ーヴェの創作者としての独自性を宙説付けている。 ス の 巨 人 リ チ ャ ! ド ・ パ ッ ク ミ ン ス タi ・フ い。その一つは、一九二一0 年 代 ︿ ク リ シ ! の ャi ル ズ ・ イi ム ズ 、 ダ イ マ ク シ ョ ン ・ ハ ウ ラ ー が お り 、 旧 大 陸 に は ジ ヤ ン ・ ブ ルl ヴェ ールの数々であり、一九五一年に完成した︿ム 人民の家﹀から始まる先駆的なカーテンウオ 馳 せ た 例 と し て は 、 新 大 陸 に イi ム ズ 邸 の チ がいた。一般市場流通材だけをアセンブルす ードンの森の住宅﹀に代表される新たな構造 方式による住宅や窪築の数々である。 ムズにせよ、あらゆる人ぴとのためのすべて る こ と に よ っ て 経 快 な 表 現 を 成 立 さ せ た イi に、っ、不 住 宅 ﹀ は 、 竣 工 後 四O年 を 経 た 今 日 も 変 わ ら 総造体と外被の完八五な分縦、機能的な分析、 森の斜溺に建てられたこの一四戸の住宅には、 ぬ新鮮な姿を見せている。パリ郊外の大きな 代 表 的 な 住 宅 作 品 で あ る ︿ ムl ドンの森の 法の。ア一 プル!ヴェの創作のエッセンスが見出せる。 のミ鋭とテ みル外観イ 日制アな外デ れ γ な か / の のとミ 究結レし 然州M W ジ 被 山口糾叫が一外 上来対ト川ル /る比べの の 科 学 技 術 の 完 全 利 用 を 目 論 ん だ フ ラl にせ の作品にしか見られないものである。断面図 パリであるが、そこに表われる形や構法は彼 り を み じ ん も 感 じ さ せ な い の に 対 し 、 ブ ルi 中央に見られる門型のフレームがアルミの渥 分解というアプローチは近代主義そのものズ ヴェはあくまでも個人の予の届く範闘での工業 と 呼 ば れ る ブ ルl ヴ ェ 独 特 の ヴ ォ キ ャ ブ ラ リ 般を支持する権造体であり、︿ポルティl ク ﹀ よ、新大陸の二人が一九世紀的な手工業の燕 ブル l ヴ ェ は 、 フ ラl と 同 様 、 今 世 紀 的 な を前提としていた点で、極めて旧大陸的である。 ーの一つである。したがって、住宅の平面型 て徹底したものである。会てのパネル一編は一 は緩やかな三廊形式になっている。外被は当 新材料や新生産方式の適用に挑んだ人物であ の元祖ブルl ヴ ェ ら し く 、 そ の 部 品 化 は 緩 め 然 の こ と な が ら 非 耐 力 壁 。 カ ー テ ン ウ ォl ル の細分化に紙抗し、創作プロセスの統一を求 aパネル、窓付パネル、 mに統一されており、 t L い立ちとも関連して、⋮貫して近代的な作業 る が 、 ナ ン シi 派 の 彫 金 家 の 家に生まれ、一 O代 に 彫 金 家 と し て の 修 行 を 積 ん だ と い う 生 め続けた。彼白身が﹁建築事務所の所在地が 全 開 口 張 出 し 窓 、 ア ル ミ 製 ドア の四種類の部 品 に は 互 換 性 が 保 証 さ れ てい る。壁部分のパ 一枚 を 一人 で 運 搬 し 、 取 り 付 け ネルは 二枚 の 板 の 間 に 断 熱 材 を サ ン ド イ ッ チ したもので、 たというその軽量さは、ブル│ヴェの︿外被﹀ に 対 す る 理 想 を 示 し て い る 。 ア ル ミ ドアに 現 代ハイテク風の丸穴が開けられている点や、 窓下の腰壁部分に、︿下から上へ﹀方式の目 隠しパネルが仕込まれている点、そして全開 口における大胆なガラスの扱い等は、この上 なくプル│ヴェらしいものであり、そうした ることができる。 も の の 全 て か ら 手 工 業 的職人 の薫りを嘆ぎと やは りアル ミ製の間 仕 切 り で最 小限に仕切 られた八 m×八 mあ る い は 八 m× 一二 mの平 面を持つこの軽快で魅力的な箱は、自然石積 みの基壇の 上に乗せ られ 、 そ れ との︿軽 ・重 ﹀ ︿直線 ・曲線﹀の対 比 が、 こ の 箱 に心地好い浮 ったかに見えるブル ーヴェ の手の証しには、 遊 感 を 与 え て い る 。 この緑の中に浮かび上が 多様に展 開する 現代のプ レハブ住 宅 に は な い 独創の輝きが今でも残っている。 一方 で 高 度 な 情報系技術の発達に伴い、多口問種少量生産 方式の可能性が広がりを見せ、 こそ、新大陸的 な イl ム ズ や フ ラ !の理 想で 加工機械が小型化、低価格化しつつある今日 は な く 、 手 工 業 的 な 血 統 を 引 き 継 いだ 二O世 紀人プル l ヴ ェ の ︿ 建 設 家 精 神 ﹀ が 再 ぴ 大 き な 意 味 を 持 つ の で は な い だ ろ う か 。 ムードン の森を 前 に し て の私 の直 感 で あ る 。 J ﹁まつむら・しゅういち / f 京大 学工学部建築 学科助教授﹂ 東 ¥ . J K f I に u¥ ι ι l l r L⋮ f I J- JffT ii17主宰 ι 'v ZE-izvpFfz q I マ 嘉Z; i ι l m 商品 z a G Z ι ー E l --L 24 ι L ¥ Lrllbirl -H 一 十 zt , 、 ミ NMM ぃ 二 a fl' L14 日j z ι 草 枕 J rllrl ιE p γ. 下. 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