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核医学イメージング実験のための面線源ファントムの
9 《原 著》 核医学イメージング実験のための面線源ファントムの 作製に関する研究 ――第 1 報:ラミネート加工した紙面線源作製法とその有効性に関する検討―― 高木 昭浩*,** 寺岡 悟見** 相馬 努*,** 村上 智紀*** 古嶋 昭博**** 松本 政典***** 村瀬 研也* 要旨 現在,核医学イメージングの研究において,撮像装置の性能や収集技術の評価に対して様々な ファントムが使用されている.しかし,それらの材質にアクリルが使用されており,厚みや材質による 吸収や散乱が問題となることがある.今回,放射性核種を染み込ませた紙をラミネート加工することに より簡便に面線源ファントムを作製する方法を考案した.紙面線源はそれ自体の吸収や散乱を考慮する 必要がないため,空中で真の線源分布として撮像可能となる.広く一般に使用されているアクリル製 IAEA 肝臓ファントムと比較した結果,空中で撮像したときのイメージングウィンドウ内に厚さ分の散 乱線が含まれていたが,ラミネート紙面線源では吸収や散乱がほとんどないことがわかった.また,密 閉性がよいため取り扱いが容易であった.今後さらに,効率よく吸水する紙質を選択し,様々な線源分 布を設計することによりプラナーイメージングの実験に利用できるものと考える. (核医学 44: 9–15, 2007) I. は じ め に れらの多くは一般的に市販品であり,(1) 価格が 高いこと,(2) 材質がアクリルやプラスチックの 現在,核医学イメージの研究において,撮像装 ため厚みによる影響 (減弱や散乱) が無視できない 置の性能評価や収集技術および臨床イメージの定 こと,(3) ユーザ自身が要求するようなデザイン 量的または視覚的評価の研究等に,線状,面状, や加工に即座に対応できないこと,などが欠点と 立体状の様々なファントムが使用されている.そ して挙げられる.最近,実験目的に応じて容易に 面線源を自作できる方法として,インクジェット * 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 医療技術科学分野医用物理工学講座 ** 第一ラジオアイソトープ研究所 臨床応用技術部 *** 医療法人野口記念会 野口病院放射線科 **** 熊本大学生命資源研究支援センター ***** 熊本大学医学部保健学科 受付:18 年 5 月 27 日 最終稿受付:18 年 11 月 13 日 別刷請求先:大阪府豊中市新千里東町 1–4–2 千里ライフサイエンスセンタービル 14F (0 560–0082) 第一ラジオアイソトープ研究所大阪支店 高 木 昭 浩 プリンタを使用した報告がなされている1∼5).こ の方法は,複雑な形状の放射能分布の設計および プリントを可能にし,均一な放射能濃度分布も任 意にできるなどの利点をもっている.しかし,同 じファントムを用いた多施設間でのイメージング 検討などを行う場合において,プリンタ本体や印 刷物の持ち出し共有が法律上制限されており,ま た,同一のインクジェットプリンタを多施設で購 入することは,コストの面からも難しいことが考 えられる. 今回われわれは,材料が安価に入手でき,製作 核 医 学 10 44 巻 1 号 (2007 年) や加工も簡単であり,濃度の任意設定も可能な, 紙を材質とするラミネート加工した面線源ファン トム作製法を考案した.まず,その面線源の作製 法とその有効性について検討したので第 1 報とし て報告する. II. ラミネート加工による紙面線源ファントムの 作製 1. 紙材の選択 通常に市販されているものや施設内でも容易に 手に入るもののうち,吸水性のよいもの,乾燥し やすいもの,斑やシワになりにくいもの,線源設 計形状の再現性のために紙面に直接印刷可能なも のとして,以下の 5 種類の材質を選び比較検討し a b Fig. 1 IAEA liver phantom (ILS-type, Kyoto kagaku, Japan) (a) and laminated paper sheet phantom with the equal source distribution of the IAEA liver phantom (b). The IAEA liver phantom has eight circular cold lesions with different diameters in the 2 cm-thickness of acrylic housing. た. 材質 A) 水彩画用紙 (一般画用紙,0.10 mm 厚) 材質 B) 核医学用汚染防止ビニールろ紙 材質 C) インクジェットプリント用紙:型番 KIK10A4GA KONICA MINOLTA 社製 (画材用紙,0.38 mm 厚) 材質 D) インクジェットプリント用紙:型番 KM50PHHG KONICA MINOLTA 社製 材質 E) 乾燥させた. 3-3. 乾燥後,ラミネータフィルムに挟み込み, ラミネータで熱着密封した. 3-4. 他の紙シート (材質 B から E) に対しても同 様にラミネート加工した. 3-5. それぞれの紙材について同一種類のものを 8 枚作製した. (はがき用のマット紙,0.20 mm 厚) 4. 肝臓ファントム 油絵用の画材専用紙 4-1. IAEA 肝臓ファントム ILS 型 (京都科学製): 2. 使用機材 内容量 215 ml のアクリル製で 8 mm∼40 mm 2-1. 材質の異なる 5 種類の紙シート (材質 A か の 8 つの円形欠損をもち,線源厚さは 10 ら E) 2-2. 浸透用バット (500 ml) と水切り用バット 2-3. ヘヤードライヤー 2-4. A4 判ラミネータ (LAM-600S, Hm electric inc.) および A4 判用ラミネータフィルム 2-5. 放射性核種:99mTc, 370 MBq mm で,上面と下面は厚さ 5 mm のアクリ ル板を使用 (以下,アクリル製ファントム) (Fig. 1-a). 4-2. 最適と考えられた紙材 1 種類 (A4 サイズ) を ラミネート加工し,アクリル製ファントム と同じ放射能分布をもつ紙型に切り取り, 3. 面線源の作製方法 紙面線源 (以下,ラミネート紙ファントム) 3-1. 浸透用バットに入れた 300 ml の水に 99mTc を作製した (Fig.1-b). 370 MBq を入れ,十分撹拌した. 3-2. バットの中で正方形 (5 cm×5 cm) に切り III. 試作面線源の評価 取った紙 (材質 A) を,99mTc 液に浸透させ 1. 使用機器 た.10 分後,紙上に液溜まりができないよ イメージデータ収集および画像処理,表示 うに平行に持ち上げ,ある程度水を切った 低エネルギー用高分解能コリメータ (LEHR) を 後,ヘヤードライヤーでゆっくりと均一に 装着した対向 2 検出器型ガンマカメラ (E.CAM) お 核医学イメージング実験のための面線源ファントムの作製に関する研究 よび核医学専用コンピュータ (GMS5500/PI:東芝 社製) を使用した. 2. データ収集方法 2-1. 紙材の比較 作製した 5 種類のラミネート面線源を,コリ メータ面を上向きにしたガンマカメラの同一視野 内に配置し (Fig. 2),マトリックスサイズ 256× 256 (ピクセルサイズ 0.86 mm) で 15 分間のプラ 11 Table 1 Comparison among statistical data (image counts and S.D.) for five different papers Paper sheet Average image counts (counts/pixel) S.D. A B C D E 10.93 18.25 252.68 52.50 80.73 3.39 4.60 18.29 9.65 7.42 ナ収集を行った.放射能濃度変化に対する直線性 を調べるために同一紙を 2 枚,4 枚,8 枚と重 ね,同様に 15 分の収集を行った. 2-2. IAEA 肝臓ファントムとの比較 2 つの線源自体からの散乱線の発生の違いを調 べるために,99mTc 37 MBq を封入したアクリル ファントムとラミネート紙ファントムをそれぞれ 単独にコリメータ面上に配置し,140 keV を中心 とした 24% メインウィンドウと 7% の lower サ ブウィンドウの Triple energy window (TEW) 設定 後,両方のファントムに対するメインウィンドウ のイメージカウントが 5000 k カウントになるよ うに,それぞれプラナ画像を収集した.また,同 時にエネルギースペクトルを測定した. 3. 評価方法 3-1. 密封状態の検証 ラミネート加工による密封性を調べるために, 画用紙 (材質 A) をラミネート加工し,染色イン クを混ぜた 300 ml の水中に 1 時間浸し,ラミネー ト加工した中に染み込むかを検証した. 3-2. 紙材の比較 同一視野内で収集したラミネート紙面線源のプ Fig. 2 Comparison among planar images for five kinds of paper sheet sources. The average count comparison is paper C (252.68) > paper E (80.73) > paper D (52.50) > paper B (18.25) > paper A (10.93). The thicker inkjet print paper (0.38 mm) (C) gave the best radionuclide accumulation. ラナ画像に対し,同一サイズの ROI (40×40 ピク セル 34.4 mm×34.4 mm) をそれぞれの線源イメー ムの両イメージに対して,メインウィンドウと ジ中心部に設定し,ROI 内の 1 ピクセル当たりの lower サブウィンドウの画質および計数値より両 平均計数値と標準偏差 (S.D.) をすべての画像につ 者の散乱線含有率の違いを調べた.また,それぞ いて求めた.平均計数値から紙の吸水性を評価 れのファントムをコリメータ上に置いた状態での し,紙の枚数を変化させた画像の計数値から放射 エネルギースペクトラムも比較した. 能濃度直線性と再現性を評価した.均一性につい ては,画像の視覚的評価にて行った. 3-3. IAEA 肝臓ファントムとの比較 アクリル製ファントムとラミネート紙ファント IV. 結 果 1. ラミネート加工による密封状態 ラミネート加工した画用紙 (材質 A) を水中に 核 医 学 12 44 巻 1 号 (2007 年) Table 2 The ratio of the main window image counts-to-the lower sub-window image counts Total image counts IAEA liver phantom Laminated paper sheet phantom Main window (24%) Lower sub-window (7%) 5,062,375 5,058,247 458,843 188,867 Window image counts ratio 9.06% 3.73% Fig. 3 Relationship between the number of sheet sources and image counts. For all the kinds of paper, there were linear relationships. 1 時間浸したが,画用紙に染色した水が染み込む ことはなく,密封性は完全に保たれていた. 2-2. 放射能濃度直線性 ラミネート紙面線源の枚数とカウントとの関係 2. 紙材の比較 では,すべての紙質に対して相関係数は 0.99 以上 2-1. 吸水性と均一性 であった.このことにより作製した 8 枚の面線源 5 種類の紙 (材質 A: 画用紙,材質 B: 核医学用 は,それぞれ同一の放射能濃度をもっていたこと ろ紙,材質 C:インクジェット用画材紙,材質 D: が証明された (Fig. 3). インクジェット用はがきマット紙,材質 E: 油絵 3. IAEA 肝臓ファントムとの比較 用の画材) の 1 枚あたりの平均カウント比較で 線源の厚さや材質の違いによる線源自身からの は,材質 C (252.68)>材質 E (80.73)>材質 D 散乱線の影響を調べるために,アクリル製ファン (52.50)>材質 B (18.25)>材質 A (10.93) の順と トムとラミネート紙ファントムのメインウィンド なった.インクジェット用画材紙がインクジェッ ウイメージのカウント (5000 k カウント) に対する ト用はがきマット紙と比べても 3.12 倍のカウント lower サブウィンドウイメージのカウント比を測定 があったことから吸水性は一番よいことがわかっ した.アクリル製ファントムでは,9.06% (458,843 た (Table 1).視覚的評価による均一性について カウント) に対し,ラミネート紙ファントムは, は,すべての紙材で良好であった (Fig. 2). 3.73% (188,867 カウント) であった (Table 2).イ 核医学イメージング実験のための面線源ファントムの作製に関する研究 13 乱のない面線源であるとは言えないことがわかる (Fig. 4).しかし,ラミネート紙ファントムのイ メージからは,散乱線はほとんど無視できると思 われる.また,エネルギースペクトラムの比較で も,100 keV 付近において明らかに,散乱線が少 ないことがわかった (Fig. 5). V. 考 察 現在,核医学イメージングの実験において様々 なファントムが用いられている.われわれは,紙 を用いて簡単に任意形状の放射能分布を得ること ができるラミネート加工した紙面線源ファントム の作製法を考案し,その有効性について検討し た. Fig. 4 Comparison between planar images of the IAEA liver phantom and a laminated paper sheet phantom in air. A large amount of scatter was included within the lower sub-window image of the IAEA liver phantom as compared with the laminated paper sheet phantom. まず,線源の材質となる紙質の選択について検 討した.今回検討した紙は,比較的に安価で加工 しやすい 5 種類 (一般的な画用紙,インクジェッ ト用紙 2 種類,核医学用ビニールろ紙,画材用の 紙) で,紙の採択基準としては,① 吸水性がよい こと,② 乾燥後の放射能分布の均一性がよいこ と,③ 重ねた枚数 (放射能濃度変化) と計数率に 直線性があること,④ 加工および作製が簡単なこ と,⑤ 任意形状の面線源が作製可能なように表面 に印刷が可能なこと,とした.実験結果よりすべ ての条件を十分に満たした紙質はインクジェット 用紙であった.さらに 2 種類のインクジェット用 紙のうち,インクジェット画材用紙が紙質と厚み の違いにより吸水性および速乾性に優れており, 1 枚当たりの計数率も上げることができるので今 回検討した材質中では最良と考えられた. 次に,実験中の線源の取り扱いを容易にするた Fig. 5 Comparison between energy spectra of the acrylic IAEA liver phantom and a laminated paper sheet phantom in air. A great difference is seen between both phantoms at the lower photopeak energy region (~110 keV). めに,本研究では,放射性核種を含んだ紙を密封 するためにラミネート加工処理を採用した.この ラミネート加工を行うことにより汚染の心配もな く廃棄も簡単で,また逆に,ラミネート加工後は 防水性があるために水中での撮像も可能である. 現在,市販のラミネータ本体およびラミネータ用 メージ同士を視覚的に比較してみると,20 mm の フィルムは安価に入手でき,どの核医学施設でも 厚さをもつアクリルファントムのイメージには, 簡単に任意の面線源作りが実現可能である. 散乱線の発生が認められ,ファントム単独でも散 このような実験に用いるラミネート加工した面 核 医 学 14 線源の作成にあたっては,どのような任意形状で 44 巻 1 号 (2007 年) り上げることができる. あっても均一に放射性核種を染み込ませることが 今後の応用としては,ラミネート加工した面線 最も重要である.今回,われわれはラミネート紙 源を作製し,パーソナルコンピュータで任意に設 ファントム作成のために,まず一枚の広い均一放 計し印刷した雛形に合わせ切り取ることで,いろ 射能紙面線源を用意し,ラミネート加工後円形欠 いろな臓器の平面線源を作製することも容易であ 損部を切り取った.ここで作成の手間を考え,最 り,プラナーイメージングにおける実験にも汎用 初に必要な線源形状の型紙を作り,放射性核種を 的に使用できるものと考える.さらに,インクに 浸透させる方法も考えたが,この場合において切 放射性核種を混ぜ,烏口ペンやロトリングペンを り取った箇所に明らかな高濃度の集積を生じるこ 使用して任意の太さの線を引くことでラインソー とがあり,前述の手順を採用した.この高集積現 ス線源にも応用できる.これらの実際の応用につ 象は,切り取った後の紙裁断面の不整 (きず,ほ いては,第 2 報として報告したい. つれなど) が原因と考えられる.もし不均一な線 VI. 結 語 源となり再作成をする場合,紙に一度放射性核種 を染み込ませた後は,その放射性核種を回収する 今回,インクジェットプリント用紙に放射性核 ことは不可能となるので,特に少量しか使えない 種を浸透させ,乾燥後ラミネート加工することに 高価な放射性核種による線源作製は慎重に行う必 より簡便に面線源を作製する方法を考案し,その 要がある. 有効性について確かめた.密封された紙面線源作 薄い紙のようなファントム自身に厚みがないと 製後の取り扱い,および線源形状や放射能濃度設 いうことは自己吸収や自己散乱の問題がなくな 計の自由度など,今後さまざまな核医学イメージ り,理想的な線源ということになる.本研究にお ングの実験に使用できることがわかった.今後, いて,面線源として市販されている 20 mm の厚 さらにその応用について研究し報告していきた さをもつ IAEA 肝臓ファントムとラミネート紙 い. ファントムとを比較した.その結果,両者には空 中で撮像したときのメインウィンドウ内の散乱線 含有率に大きな違いがみられ,ラミネート紙ファ ントム自体から散乱線を発生しないために真の線 源分布が空中で撮像可能であることがわかった (Fig. 4).ここで,ラミネート紙ファントムのサブ ウィンドウ画像データのカウントが多いように見 えるが,その画質およびエネルギースペクトルか ら,散乱線画像ではなくシンチレータ内のヨウ素 から放出された特性 X 線 (29 keV) のシンチレー タ外へのエスケープ (エスケープピーク) による画 像と考えられる.さらに,線源が薄いということ は固体状の吸収・散乱体にもすき間なく密着させ ることも容易となり,より精度の高い実験系を作 文 献 1) 二見 務,新尾泰男,大曽根文雄,島 英樹,大 石園美,佐藤真紀子,他: プリンタを利用した簡 易面ファントム作成の検討.核医学 2002; 39: 391. 2) 二見 務,新尾泰男,大曽根文雄,島 英樹,大 石園美,佐藤真紀子,他: プリンタを利用した ファントム作製の検討 (第 2 報).核医学 2003; 40: 345. 3) Sato Y, Hino Y, Yamada T, Matsumoto M: The new fabrication method of standard surface sources. Applid radiation and isotopes 2004; 60: 543–546. 4) 桧野良穂: インクジェットプリンタを用いた印刷 面線源の開発.Isotope News 2005; 7: 13–14. 5) 二見 務,大曽根文雄,新尾泰男,町田南海男, 内山勝弘: 脳機能画像解析評価のためのファント ムの考案 (プリントファントムによる検討 第 4 報).核医学 2005; 42: 317. 15 Summary A Paper Sheet Phantom for Scintigraphic Planar Imaging: Usefulness of Pouch-Laminated Paper Source Akihiro TAKAKI*,**, Satomi TERAOKA**, Tsutomu SOMA*,**, Tomonori MURAKAMI***, Akihiro KOJIMA****, Masanori MATSUMOTO***** and Kenya MURASE* *Department of Medical Physics and Engineering, Division of Medical Technology and Science, Course of Health Science, Graduate School of Medicine, Osaka University **Clinical Application Technology Department, Daiichi Radioisotope Laboratories, Ltd. ***Department of Radiological Technology, Noguchi Thyroid Clinic & Hospital Foundation ****Institute of Resource Development and Analysis, Kumamoto University *****Course of Radiological Sciences, Kumamoto University School of Health Sciences In order to perform experimental measurements for evaluation of imaging device’s performance, data acquisition technique, and clinical images on scintigraphic imaging, many kinds of phantoms are employed. However, since these materials are acrylic and plastic, the thickness and quality of those materials cause attenuation and scatter in itself. We developed a paper sheet phantom sealed with a pouch laminator, which can be a true radioactive source in air. In this study, the paper sheet phantom was compared to the acrylic liver phantom, with the thickness of 2 cm, which is commercially available. The results showed that although some scatter counts were contained within the image of the acrylic liver phantom, there were few scattered photons in the paper sheet phantom image. Furthermore, this laminated paper sheet phantom made handling of the source and its waste easier. If the paper sheet phantom will be designed more sophisticatedly, it becomes a useful tool for planar imaging experiments. Key words: Gamma camera, Phantom, Paper sheet source, Inkjet print paper, Pouch lamination.