Comments
Description
Transcript
ユーストレーニングプログラム<PDF
ウィンドサーフィン トレーニングプログラム ~ユース選手に向けて~ 成長時期に 成長時期に適したトレーニングを選択 したトレーニングを選択するために 選択するために ◎スキャモンの発育発達曲線 ①リンパ系型:胸腺、リンパ節など ・・・人体の免疫に関するもの ②神経系型:脳、脊髄、視覚器、頭径 ③一般型:全身の外形計測値(頭径を 除く):呼吸器、消化器、腎臓、心臓、 大動脈、脾臓、筋全体、骨全体、血液量 ④生殖器型:睾丸、卵巣、副睾丸、 子宮、前立腺など ・・・性ホルモンに関するもの Ⅰ小学生の時期・・・神経系の発育が著しく、「基本的な運動 動作の習得」を目標にトレーニングを行います。つまり、さま ざまな運動や競技を体験させ「色々な感覚を身につける」こ とが大切です。 Ⅱ中学生の時期・・・主に呼吸・循環器系の発育がさかんに なるため「持久力」をつけることを目標とします。つまり有酸 素性運動を十分に行うことが大切です。 Ⅲ高校生の時期・・・生殖器系の発育が著しく性ホルモンの 分泌が盛んになります。特に男性では男性ホルモンによる 骨格筋の発育が著しい時期です。また、一般型(筋全体)の 発達も活発になるので、この時期には筋力トレーニング等を 行います。 ※ただし、いずれのものも個人差があります ウォーミングアップとクーリングダウンについて ・ウォーミングアップの意味は? 運動前に体温(筋温や深部体温)を上昇させ、体の柔軟性や、 心肺機能を活性化させ、運動の際に体が効率的に動くようにする。 また、運動の予行練習を行っておくことで、急な運動の際に起こり やすい傷害の予防にもなる。 ・ウォーミングアップの例 陸上:軽いジョギング、ストレッチなど (江口氏によるプログラムを行う) 海上:軽いパンピング、全力パンピング、また連続したタッキングや ジャイビングを行う。(レース前に一度心拍数を上げておく) ・クーリングダウンの意味は? トレーニングやレースにより、体内に蓄積した疲労物質の分解や 除去の手助けをする。 ・クーリングダウンの例 陸上:軽いジョギング(会話が出来る程度の速度)、ストレッチ 海上:軽くパンピングをしながら帰着する。 ウォーミングアップとクーリングダウンは必 ◎ウォーミングアップとクーリングダウンは 必ずしよう ストレッチ ※ウォーミングアップとクーリングダウン の際にしっかりと行おう 上半身 胸のストレッチ 背中のストレッチ 腰のストレッチ 腕のストレッチ 下半身 臀部とふとももの裏のストレッチ ふともものストレッチ ふくらはぎのストレッチ 股関節周りのストレッチ トレーニングの原理 効果的なトレーニングをするために必要なものは? ①正しいトレーニング ②栄養(小澤氏による栄養指導を参考に) ③休養(睡眠) ☆超回復のメカニズム パフォーマンス ( 体力や筋力など) トレーニング (過負荷) トレーニング前よりも高い レベルにまで回復する 疲労 休養(回復) 超回復 ☆トレーニングの基本原則 ①過負荷(今持っている能力よりも高い負荷を与える) ②特異性(目的とした運動に合ったトレーニングを行う) ③可逆性(トレーニングをやめると元のレベルにまで戻る) ④適時性(体力要素が最も伸びる年齢に応じてトレーニングを行う) トレーニングの期分け 目標とする大会に向けてトレーニングの種類や内容を分けること 目標とする大会 量 ※大会に向けて 次第に実践的な トレーニングに 移行していくこと 質(強度) 技術 準備期 移行期 試合期 移行期(シーズンオフ) 一般的なトレーニングの期分けモデル しかし、ウィンドサーフィンでは、はっきりとしたシーズンオフ期はない ため、試合期後にすぐに次の大会の準備期に入っていくことが多い。 ●ウィンドサーフィンにおける期分けの一例 (いずれの時期も海上・陸上でのトレーニングを行っているとして) ①準備期・・・陸上での有酸素性トレーニングや筋力トレーニング の時間を増やす ②移行期・・・海上でのパンピングインターバルやセーリング トレーニングを増やす ③試合期・・・実践に近いコーストレーニングを多く取り入れる 海上トレーニング ●ボードスピードトレーニング <クローズホールド> ①アビーム to クローズ W ※レースでの スタートを意識する 3・2・1・GO!! ②下先行スタート W 下艇から順番に出る W ②ゲートスタート ※スタート前の待機位置 を下艇より高い位置でする ※クローズのトップ スピードでテイルを通る (必ずタック) パスファインダー(ゲート) ●ボードスピードトレーニング <フリー> ①レベルの順番にスタート W ②クローズからのスタート W ※マークがあれば、それを目標に、 なければ5分間程度を目安に行う ※クローズ帆走後、笛と同時に 一気にフリーに入る ●ボードハンドリングトレーニング ①動作練習 W タック ジャイブ ②マークを使った練習 フィギアエイト W 上・下ショートラウンディング ジャイブ回航 タック回航 ※左周りと右周り の両方行う ③フリースタイル(ボードハンドリング) ●スタート練習 ①ラインサイト A W C B ②イーブン A C B ※オンラインの時に手を挙げる W ③上有利 A A C B ④下有利 ※①~④においては、A~Cの 各ポジションで練習する ⑤スタートラインをながす練習 ※これを数回行い、 スタートラインの確認を行う ●キープ練習 ※高さを維持するように練習する B C ●パンピングインターバルトレーニング 風速 帆走状況 1~3m/s ストラップ使 用なし パンピング時間 休憩時間 セット数 1~2分 30秒 8~10 片足だけスト 3~4m/s ラップを使用 する 30秒~1分 30秒 8~10 両足ともスト ラップを使用 する 15~30秒 30秒 8~10 4~5m/s ※1回の海上練習で、2回以上行うこと。またパンピング時間は、 体力レベルに合わせて変更すること。 陸上トレーニング まず第1に、学校での体育や部活動を一生懸命頑張る。 それが総合的な体力向上の近道である。 それに加えて以下のようなトレーニングも取り入れる。 ★持久力を向上させる:有酸素性トレーニング ~競技スポーツを行っていく上で必要となる持久力~ このトレーニングの効果としては? 酸素 . 口 肺 心臓 ガス交換 血流量 UP! 全身 UP! 二酸化炭素 ※体の様々な部分が改善され、結果的に持久力が向上する 有酸素トレーニングの例 ☆第1ステップ ・20~30分間走(週に3回程度、毎日出来ればなおよし) ①コースタイムを計測し、毎日タイムを記録する。 ②10分に一回程度ダッシュを入れる。 ③タイム更新に向けて頑張る。 ※水分や糖分を摂ってから行うこと ※出来ればアスファルトではなく、芝やジョギング用に 設置された道路を使用することが望ましい。 ☆第2ステップ(第1ステップがこなせるようになったら) ・インターバル走 200mダッシュ×10本 (30秒全力ダッシュ+30秒休息) ★筋力を向上させる:筋力トレーニング(導入) ~競技スポーツを行っていく上で必要となる筋力~ このトレーニングの効果としては? ☆トレーニングにより、筋繊維を活性化させる(刺激を与える) ことにより以下のような事が起こる トレーニング (過負荷) ・神経系の活性化 (使う筋繊維の量を増加 させる信号を出す) ・使う筋繊維が増加させる ・筋繊維の肥大 筋力(最大筋力)や筋持久力(反復回数)の増加 ☆成長期である選手は、バーベルやダンベルを使わずに 自分の体重を負荷としてトレーニングを行おう!!負荷が 高すぎると骨の成長を遮ってしまうという報告もあります。 また、トレーニング後には成長ホルモンが分泌され、この ホルモンはタンパク質の合成(筋肉がつくこと)や軟骨成長 (身長が伸びること)を促進するといわれているため、積極 的に行いましょう。 ★筋力を向上させる:筋力トレーニング(導入) ~競技スポーツを行っていく上で必要となる筋力~ ☆自分の体重を用いたトレーニング ①プッシュアップ(腕立て伏せ) 注意点 ・肘を曲げたときに90°位になるように ・下ろす時にゆっくり、上げるときに速く ・呼吸を止めない(下ろす時に吸う、上げるときに吐く) ②チンアップ(懸垂) 注意点 ・順手で行う ・あごがバーを越えるように行う ・反動を使わない ・呼吸を止めない(上げるときに吐く、下ろす時に吸う) ③シットアップ(腹筋) ④ツイストクランチ(腹筋) 注意点 ・反動を使わない ・トレーニング中は腹筋から力を抜かない ・呼吸を止めない(上げるときに吐く、下ろす時に吸う) ⑤バックエクステンション(背筋) 注意点 ・反動を使わない ・上げすぎると腰を痛める ・呼吸を止めない(上げるときに吐く、下ろす時に吸う) ⑥リバウンドジャンプ10回+ダッシュ100m 注意点 ・踏切を速くかつ高く飛ぶことを心がける 目標とするレベル 男子 得点 握 力 10 60kg以上 9 56-59 上体起こし(30秒) 40回以上 37-39 8 52-55 34-36 7 48-51 31-33 6 44-47 28-30 背筋力 190kg以上 180-189 170-179 160-169 150-159 140-149 懸垂 長座体前屈 反復横とび(20秒) 20mシャトルラン 30回以上 64cm以上 60点以上 160回以上 27-29 60-63 56~59 150-159 24-26 56-59 53~55 140-149 21-23 52-55 49~52 130-139 18-20 48-51 45~48 120-129 15-17 44-47 42~44 110-119 12-14 40-43 39~41 100-109 5 41-43 25-27 4 38-40 22-24 3 35-37 19-21 120-129 9-11 36-39 36~38 90-99 2 32-34 16-18 110-119 7-9 32-35 32~35 80-89 1 31kg以下 15回以下 31cm以下 31点以下 80回以下 130-139 109kg以下 6回以下 目標レベル NT努力目標値 NT目標値 ユース努力目標値 ユース目標値 女子 得点 握 力 上体起こし(30秒) 10 45以上 30回以上 9 41-44 27~29 8 37-40 24~26 7 34-36 21~23 6 30-33 18~20 背筋力 136kg以上 129-135 122-128 115-121 108-114 101-107 懸垂 長座体前屈 反復横とび(20秒) 20mシャトルラン 20回以上 64cm以上 51点以上 110回以上 18-19 60-63 48~50 103-109 16-17 56-59 45~47 96-102 14-15 52-55 42~44 90-96 12-13 48-51 39~41 83-89 10-11 44-47 36~38 76-82 8-9 40-43 32~35 69-75 5 26-29 15~17 4 22-25 13~14 3 18-21 11~12 97-103 6-7 36-39 29~31 62-68 2 14-17 8~10 90-96 4-5 32-35 26~28 55-61 1 13kg以下 7回以下 89以上 3回以下 31cm以下 25点以下 54回以下 104-100 目標レベル NT努力目標値 NT目標値 ユース努力目標値 ユース目標値 平野氏、藤原氏作成