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t v∙

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t v∙
導入(introduction)
加速度(acceleration)
一般の運動では速度は一定ではない。だから、物体の運動を考えるにおいて速度がどのように変化しているかを知
ることは大変重要である。単位時間当たりの速度の変化、即ち速度の変化の割合を 加速度 という。速度はベクトル
であるから、速度の変化である加速度も ベクトル である。
加速度
物体がΔt [s]間で速度が v1 [m/s]から v2 [m/s]に変化し
物体
[m/s2]
たとき、物体の加速度 a [m/s2]は、
新幹線(発車時)
0.6
v2  v1
2
エレベーター(発車時)
0.9~1.6
t
通勤電車(発車時)
1.0~1.5
で表される。ただし、この加速度は平均の加速度である。
人のダッシュ
5.9
瞬間の加速度は速度のときと同じように考えて、Δt [s]
落下する物体
9.8
を限りなく 0 [s]に近づけてその時の速度変化Δv [m/s]と
有人ロッケットの打ち上げ
30~40
Δt [s]で加速度を求めればよい。
物体の加速度
a=
[m/s ]
加速度の正負
上の式から座標軸の取り方にもよるが、一般に物体の速度が大きくなるときは加速度は 正 で速度が小さくなる
とき加速度は 負 になる。
しかし、加速度はベクトルであるから。本当は上の式は
a 
v
2
 v
t
1

v
t
[m/s2]
と表さなければならない。
v[m/s]
等速直線運動(等速度運動)
読んで字の如く物体が常に一定の速度で運動する現 v
象である。速度 v と時間 t の関係は右図のようになる。グ
ラフの斜線部の面積を S とすると S は
S= vt2  t1   vt
t [s]
で表される。S の単位を考えてみると
0
t1
t [s]
t2
( Δt )
速さ [m/s]×時間 [ s ] = 距離 [ m ]
となるから S は物体の t1 から t2 の間における 移動距離 を表していることになる。一般に速度と時間の関係を表した
グラフの面積は物体の 変位 を表している。
速さ v [m/s]、時間 t [s]と移動距離 x [m]の関係は
x=
v  t [m]
で表される。
また、
移動距離 x と時間 t の関係をグラフにすると右図
のようになる。このグラフの傾き v を求めると
x 2  x1
t 2  t1
となり、vの単位を考えてみると
v=
距離 [ m ]÷時間 [ s ]= 速度 [m/s]
となるから、x - t グラフの傾きは 速度 を表す。
x [m]
x2
x1
t [s]
0
t1
t2
No.3
等加速度直線運動
これも読んで字の如く物体が常に一定の加速度で運動
する現象である。初速度を v0 [m/s]、t [s]後の速度が v
[m/s]になったときの加速度 a [m/s2]は
a=
v  v0
t
v [m/s]
v
v0
[m/s]
となる。これは、グラフの傾きを求めているから、グラ
フの傾きは 加速度 を表す事がわかる。
上の式より、速度 v と時間 t の関係は
☆v= v 0  at
0
[m/s]
また斜線部の面積は物体が移動した距離 x [m]を表し
(等速直線運動のときと同じ)
、x と t の関係は v - t グラ
フの面積を求めればよいから、面積を v、v0、t を用いて
表すと
v 0  v   t
2
更に、vの式を代入して整理すると x は
1
v 0t 
at 2
2
で表される。これは 2 次関数だから x と t の関係をグラ
フ(x - t グラフ)にすると右図のようになる。また物体
の時刻 t [s]のときの速度はその点における接線の傾きで
表される。
さらに上の v と x の式より時間 t を消去すると
2
2
0
という式が求められる。この式は便利なので覚えてお
くこと。
t [s]
x [m/s]
x
x=
[m]
☆x=
☆
t
v - t グラフ
=
v v
2 ax
加速度が負の場合
初速度が正で、加速度の値が負の場合、v - t グラフ
は図のようになる。このとき、横軸(t 軸)より上の面
積 S1 が物体が遠ざかる距離を表す。t 軸より下の面積
S2 は逆向きに物体が進んだことを表す。S1 を正、S2 を
負で表すと、物体の変位は S1 と S2 の和 S の値
0
t
x - t グラフ
t [s]
v [m/s]
v0
S1
t1
t2
t
0
t [s]
S2
S = S1  S 2
で表される。v - t グラフより物体が最も正の方向に遠
ざかるのは t = t1 のときで、そのとき、物体の速度は
0 [m/s]になることがわかる。そのときの物体の位置
H はグラフの S1 の値と等しい。よって、
H=
S1
[m]
となる。また、t = t2 のとき、面積 S1と S2 の値が
等しく なり、
物体はもとの位置に戻ってきたことにな
る。このとき、物体の速度 vR は、初速度の方向と
逆 向きで、速さは v0 と同じ となる。式で表すと
vR =
 v0
v - t グラフ
x [m]
H
0
t1
t2
[m/s]
で表される。それ以降は、物体は初めとは 逆 の方向
に遠ざかっていき、変位 x の値は 負 となる。
x - t グラフ
t [s]
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