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デュアル低消費電力サーモスタット

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デュアル低消費電力サーモスタット
LM56
デュアル低消費電力サーモスタット
概要
特長
LM56 は高精度・低消費電力のサーモスタットです。3 個の外付け抵
抗を用いて LM56 の 1.250V バンドギャップ基準電圧を分圧し、2 つの
安定した温度検出電圧(VT1、VT2)を設定します。LM56 は 2 つのデジ
タル出力を備えています。OUT1 は、温度が T1 を超えると LOW にな
り、
(T1 − THYST)未満になると HIGH になります。同様に、OUT2 も温
度が T2 を超えると LOW になり、
(T2 − THYST )未満になると HIGH に
なります。ヒステリシス温度THYST は、5℃(代表値)に内部設定されて
います。
LM56 は 8 ピンの Mini-SO8 表面実装パッケージと 8 ピンのスモール
アウトライン・パッケージにて供給可能です。
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主な仕様
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電源電圧
消費電流
基準電圧(VREF )
ヒステリシス温度
内部温度センサ
出力電圧
■ 温度検出精度:
アプリケーション
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TTL ロジックレベルに対応したデジタル出力
温度センサ内蔵
ヒステリシス付きコンパレータを 2 個内蔵
基準電圧源内蔵
8 ピンの Mini-SO8 プラスチック・パッケージ
8 ピンの SO プラスチック・パッケージで供給予定
マイクロプロセッサの温度管理
各種機器
バッテリ駆動のポータブル 3.0V システムまたは 5V システム
ファン制御
工業用プロセス制御
HVAC システム
リモート温度検出
電子機器の保護
ディスクドライブ(MO、MD、PD、CD-R、DVD)
2.7V − 10V
230µA(最大)
1.250V ± 1%(最大)
5℃
(+ 6.20mV/℃× T)+ 395mV
ブロック図とピン配置図
© National Semiconductor Corporation
1
Printed in Japan NSJ 9/2000
LM56 デュアル低消費電力サーモスタット
April 2000
LM56
代表的なアプリケーション
http://www.national.com
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入力電圧
各端子の入力電流 (Note 2)
パッケージの入力電流 (Note 2)
(Note 3)
パッケージの消費電力(TA = 25℃)
ESD 耐圧 (Note 4)
人体モデル
マシンモデル
ハンダ付け条件
SO パッケージ (Note 5)
:
べーパフェーズ(60 秒)
赤外線(15 秒)
保存温度範囲
12V
5mA
20mA
900mW
215℃
220℃
− 65℃∼+ 150℃
動作定格(Note 1)
1000V
200V
動作温度範囲
LM56BIM、LM56CIM
正電源電圧(V +)
最大出力電圧(VOUT1、VOUT2)
TMIN ≦ TA ≦ TMAX
− 40℃≦ TA ≦+125℃
+ 2.7V ∼+ 10V
+ 10V
LM56 電気的特性
特記のない限り、以下の仕様は V += 2.7VDC、VREF LOAD = 50µA に対して適用されます。太文字表記のリミット値は TA = TJ = TMIN ∼ TMAX
にわたって適用され、その他の全てのリミット値は TA = TJ = 25℃に対して適用されます。
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LM56
絶対最大定格(Note 1)
LM56
LM56 電気的特性(つづき)
特記のない限り、以下の仕様は V += 2.7VDC、VREF LOAD = 50µA に対して適用されます。太文字表記のリミット値はTA = TJ = TMIN ∼ TMAX
にわたって適用され、その他の全てのリミット値は TA = TJ = 25℃に対して適用されます。
Note 1: 絶対最大定格とは、デバイスが破壊される可能性があるリミット値をいいます。動作定格とはデバイスが機能する条件を示しますが、
特定の性能リミット値を保証するものではありません。
保証された仕様、および試験条件については電気的特性を参照してください。
保証された仕様は電気的特性に記載されている試験条件においてのみ適用されます。
記載の試験条件下でデバイスを動作させないと、
いくつかの性能特性が低下することがあります。
、その端子の入力電流を 5mA 以下に制限しな
Note 2: いずれかの端子で入力電圧(VI)が電源電圧を超える場合(VI < GND または VI > V +)
ければなりません。パッケージの最大入力電流の定格(20mA)において、5mAの入力電流で電源を同時に超えることができる端子の
数は 4 本です。
、θJA(パッケージ接合部・周
Note 3: 温度上昇時には、最大消費電力の定格を下げなければなりません。最大消費電力はTJmax(最大接合部温度)
囲大気間熱抵抗)および TA(周囲温度)によって決まります。任意の温度における最大許容消費電力は、PD =(TJmax − TA)/θJA また
は絶対最大定格で示される値のうち、どちらか小さい方の値です。このデバイスの場合、TJmax = 125℃であり、基板実装時における熱
:
抵抗(θ JA)を下記に示します(代表値はパッケージタイプにより異なる)
Note 4: 人体モデルの場合、100pF のコンデンサから直列抵抗 1.5kΩ を介して各端子に放電させます。マシンモデルの場合は、200pF のコンデ
ンサから直接各端子に放電させます。
Note 5: その他の表面実装デバイスのハンダ付け方法については、アプリケーションノートAN-450「表面実装方法と製品信頼性への効果」
、
ま
たはナショナル セミコンダクター社の最新版データブックの「表面実装」の項を参照してください。
Note 6: 代表値(Typical)は、TJ = TA =+ 25℃で得られる最も標準的な数値です。
Note 7: リミット値は、ナショナル セミコンダクター社の平均出荷品質レベル(AOQL)に基づき保証されます。
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LM56
代表的な性能特性
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LM56
代表的な性能特性(つづき)
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LM56
機能説明
1.0 端子説明
V+
GND
V REF
V TEMP
OUT1
OUT2
V T1
VT2
正電源電圧端子。0.1µFのコンデンサを用い、この端子をグラ
ンドにバイパスします。
グランド端子。
1.250Vのバンドギャップ基準電圧出力端子。検出精度を維持
するために、この端子は 50µA の負荷に電流を供給しなけれ
ばなりません。
温度センサ出力端子。
アクティブ「LOW」のオープンコレクタ・デジタル出力。温
度がT1 を超えると LOWになり、T1 −4℃以下になるとHIGH
になります。この出力は、ファンモータを直接駆動できませ
ん。
アクティブ「LOW」のオープンコレクタ・デジタル出力。温
度が T2 の設定温度を超えると LOW になり、T2 − 4℃以下に
なると HIGH になります。この出力は、ファンモータを直接
駆動できません。
OUT1 に対する温度検出電圧設定入力端子。
OUT2 に対する温度検出電圧設定入力端子。
VT1 = 1.250V ×(R1)/(R1 + R2 + R3)
VT2 = 1.250V ×(R1 + R2)/(R1 + R2 + R3)
ここで、R1 ∼ R3 は、
(R1 + R2 + R3)= 27kΩ および
VT1 or VT2=[6.20mV/℃×T]+395mVより、以下のように求まります。
R1 = VT1/(1.25V)× 27kΩ
R2 =(VT2/(1.25V)× 27kΩ)− R1
R3 = 27kΩ − R1 − R2
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LM56
アプリケーション・ヒント
2.0 LM56 の検出精度仕様
全ての誤差が極端な数値になる可能性はほとんどないため、個々の
誤差が代数的に加わることはありません。このことは、
「電気的特性」
に記載している温度検出精度(Trip Point Accuracy)の規定値において
明らかです。例えば、LM56BIM の検出精度誤差は、全温度範囲−
40℃∼+125℃にわたり±3℃として明記されています。この検出
精度には、実際に使用する抵抗の許容差から生じる誤差と電源によっ
て生じる誤差は含まれないことに注意して下さい。
2個の外付け抵抗の許容差が±0.5%の場合には新たに±0.4℃の誤差
が生じ、許容差が± 1% の場合には± 0.8℃の誤差が生じます。
わかりやすいように、単一出力構成例(Figure 2)を使用して、検出
精度の説明を示します。この場合、検出温度を82℃に設定しています。
検出誤差電圧= VTPE
コンパレータ・オフセット誤差電圧= VT1E
温度センサ誤差電圧= VTSE
基準電圧源出力誤差= VRE
3.0 検出精度におけるバイアス電流の影響
各コンパレータ入力には、
規定の温度範囲にわたり、
それぞれ300nA
(最大)のバイアス電流が流れます。
「代表的なアプリケーション」の
Figure 1 に示すように、抵抗値の合計がおよそ 27kΩ 以内であれば大き
な誤差が生じることはありません。温度が検出レベルよりも十分低い
場合には、各コンパレータ入力にバイアス電流は流れません。温度が
検出レベルに近づくにつれて、抵抗回路にバイアス電流が流れ始めま
す。温度センサ出力が検出レベルと同じになると、バイアス電流は
150nA(最大)になります。温度が検出レベルを超えると、バイアス電
流は300nA(最大)になり、150nA のバイアス電流によって最初の検出
レベルで精度誤差が生じます。
各コンパレータ入力トランジスタ・ペア
が OFF の時は、リーク電流の発生は極くわずかです(Figure 3 参照)
。
最初の検出レベルにおけるバイアス電流の影響は、次式から特定す
ることができます:
1. VTPE =± VT1E − VTSE + VRE
ここで:
2. VT1E =± 8 mV(max)
3. V TSE =(6.20 mV/℃)×(± 3℃)=± 18.6 mV
4. VRE = 1.250V ×(0.01)R2/(R1 + R2)
本データシートの 2 頁目に記載している等式を用いる。
V T1 = 1.25V × R2/(R1 + R2)=(6.20 mV/℃)(82℃)+ 395 mV
R2/(R1 + R2)= 0.7227 を解く。
次に、
5. V RE = 1.25V ×(± 0.01)R2/(R1 + R2)=(0.0125)×
(0.7227)=± 9.03 mV
ここで IB = 300nA(最大規定誤差)
。
2番目の検出レベルにおけるバイアス電流の影響は、次式によって定
義されます:
ここで IB = 300nA(最大規定誤差)
。
2 つの検出電圧レベルが互いに近いほど誤差が大きくなり、VT1 =
VT2 = VREF/2 の場合に最悪になります。
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LM56
アプリケーション・ヒント(つづき)
4.0 実装時の考慮事項
す。LM56 とその配線および回路は、一般の IC と同様にリークや腐食
を防ぐために絶縁、乾燥状態に保つ必要があります。
これは、結露し易
い低温環境下で動作させる場合には特に重要です。
LM56やその接続部
の湿気による腐食を防ぐために、プリント基板のコーティング、
Humiseal などのワニス、エポキシ塗布や侵漬が一般に使用されます。
LM56 は、その端子温度を主に測定します。したがって、プリント基
板上のLM56は、周囲温度ではなく、実際には、端子が接続されている
ランドパターンやプリント基板と空気との温度差を検知します。温度
検出精度は、周囲温度が LM56 の端子温度と同じときに最も高まりま
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LM56
アプリケーション・ヒント(つづき)
5.0 V REF および VTEMP による容量性負荷のドライブ
VREF 出力と VTEMP 出力は、容量性負荷のドライブ能力に優れていま
す。Figure 4 に示すように特別な処理をしなくても、あらゆる容量性負
荷をドライブすることができます。
Figure 5 の回路では、VT2 のバイアス電流誤差は大幅に減少し(セク
ション3.0参照)
、VT1 の誤差項と同じになります。この回路の場合、最
初の検出レベルでのバイアス電流の影響は、次式で表すことができま
す:
6.0 ノイズ環境
定格温度範囲にわたり、LM56の VTEMP 出力は、1,500Ω の最大出力イ
ンピーダンスを備えています。特にノイズの多い環境では、ノイズの
介入を最小限に抑えるために何らかのフィルタリングを施す必要があ
ります。Figure 4 に示すように、0.1µA のコンデンサを V +と GND 間に
挿入し、電源電圧のバイパスを行うことを推奨します。また、ノイズの
多い環境では、VTEMP出力とグランド間にコンデンサを挿入する必要が
あります。1,500Ω の出力インピーダンスに対して 1µF の出力コンデン
サを使用することで、106Hz のローパスフィルタを構成することがで
きます。この場合、VTEMP 出力の熱時定数は RC で構成される時定数
9.4msよりはるかに遅いので、VTEMP 出力の応答時間には全く影響しま
せん。より大きな容量のコンデンサを用いると、
LM56の応答時間が全
体的に長くなります。
7.0 応用回路
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ここで IB = 300nA(最大規定誤差)
同様に、
2番目の検出レベルでのバイアス電流の影響も、以下のよう
に表すことができます:
ここで IB = 300nA(最大規定誤差)
Figure 6 は、パワーデバイス用の簡易過熱検出回路を示しています。
この回路の場合、オーディオ・パワーアンプ IC をヒートシンクにネジ
止めし、プリント基板(パワーアンプ近くのヒートシンクにネジ止め)
上にLM56 摂氏温度センサを取り付けます。センサ素子がヒートシン
クと同じ温度になるように、センサ端子をパッド(プリント基板裏面
にフィードスルー)に取り付けます。LM56はプリント基板自体の温度
検知を行います。このため、LM56に熱が伝わるようにプリント基板裏
面のバックプレーンも広くとります。ヒートシンクの温度がR1、R2で
設定されているスレッショルド・レベルより高くなったり、
基準電圧を
超えると、コンパレータ出力がLOWになります。このコンパレータの
フォルト検出出力により、冷却ファンを回転させることができます。
Figure 6の回路では、
ヒートシンクの温度が約80℃を超えるとファンが
回転し、ヒートシンクの温度が約75℃以下に下がるとファンが停止す
るように設計されています。
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LM56
アプリケーション・ヒント(つづき)
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LM56
外形寸法図 特記のない限り inches(millimeters)
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LM56 デュアル低消費電力サーモスタット
外形寸法図 特記のない限り inches(millimeters)(つづき)
生命維持装置への使用について
弊社の製品はナショナル セミコンダクター社の書面による許可なくしては、
生命維持用の装置またはシステム内の重要な部品として使用す
ることはできません。
1. 生命維持用の装置またはシステムとは(a)体内に外科的に使用さ
れることを意図されたもの、または(b)生命を維持あるいは支持す
るものをいい、ラベルにより表示される使用法に従って適切に使用
された場合に、これの不具合が使用者に身体的障害を与えると予想
されるものをいいます。
2. 重要な部品とは、
生命維持にかかわる装置またはシステム内のすべ
ての部品をいい、
これの不具合が生命維持用の装置またはシステム
の不具合の原因となりそれらの安全性や機能に影響を及ぼすことが
予想されるものをいいます。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社
本 社/〒 135-0042 東京都江東区木場 2-17-16 TEL.(03)5639-7300
製品に関するお問い合わせはカスタマ・レスポン
ス・センタのフリーダイヤルまでご連絡ください。
フリーダイヤル
http://www.nsjk.co.jp/
0120-666-116
にやさし
ゅう
い
き
ち
み
どり
をまも
る
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本資料に掲載されているすべての回路の使用に起因する第三者の特許権その他の権利侵害に関して、弊社ではその責を負いません。また掲載内容
は予告無く変更されることがありますのでご了承下さい。
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