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別紙 「米軍海兵隊普天間基地空中給油機部隊の海上自衛隊鹿屋基地へ

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別紙 「米軍海兵隊普天間基地空中給油機部隊の海上自衛隊鹿屋基地へ
別紙
「米軍海兵隊普天間基地空中給油機部隊の海上自衛隊鹿屋基地への移転に関する質問書」
に対する回答
1について
在日米軍の兵力構成見直しに係る累次の日米間の協議については、将来の日米同盟の
方向性を検証し、地域及び世界の安全保障環境の変化に同盟を適応させるために行って
きたものです。
日本を取り巻く安全保障環境には、地域における軍事力の近代化など、依然として不
透明で不確実な要素が存在しています。また、国際テロの脅威や大規模災害などに対し
て、国際社会は協力して取り組んでおり、我が国としては自国の防衛を全うするととも
に、同盟国である米国と共同でこのような課題に取り組んでいく必要があります。この
ような観点から、本年2月の日米安全保障協議委員会(以下、「2+2」)においては、
アジア太平洋地域における平和と安定を強化するとともに、日米両国に影響を与える事
態に対処するための能力を維持することなどを含む共通の戦略目標を追求するために、
緊密に協力する必要があることで一致しました。また、その後の累次の日米協議の中で、
日米の役割・任務・能力についての検討を踏まえつつ、抑止力の維持と地元負担の軽減
を図るとの観点から在日米軍及び関連する自衛隊の態勢について包括的に検討を行い、
その成果について、本年10月29日の「2+2」において共同文書の形で取りまとめ
たところ(以下、「2+2」共同文書という。)です。
2について
①
「2+2」共同文書で示された個々の施設・区域に関連する措置については、具体案
を最終的に取りまとめ、具体的な実施日程を含めた計画を2006年3月までに作成す
ることとされており、今後、2006年3月の計画作成に向けて日米間の協議を加速化
していく考えです。
② 「2+2」共同文書において示された在日米軍の再編に関する措置については、今後、
最終的なとりまとめに向け、日米協議を加速し、早急にその具体的内容を詰めていくこ
ととなります。その途中経過についても、適宜、地元自治体の皆様に御説明し、地元自
治体はじめ国民の皆様の御理解と御協力の下で、同文書で示された個別の施設・区域に
関連する措置が実現するよう、誠心誠意、最大限の努力をしていく考えです。
3について
在日米軍の兵力構成見直しに係る累次の日米間の協議については、将来の日米同盟の
方向性を検証し、地域及び世界の安全保障環境の変化に同盟を適応させるために行って
きたものです。
「2+2」共同文書は、このような日米間の協議における日米の役割・任務・能力に
ついての検討を踏まえつつ、抑止力の維持と地元負担の軽減を図るとの観点から在日米
軍及び関連する自衛隊の態勢について包括的に検討を行い、その成果について取りまと
めたものです。
「2+2」共同文書で示された、再編に関する個別の施設・区域に関連する措置につ
いては、具体案を最終的に取りまとめ、具体的な実施日程を含めた計画を2006年3
月までに作成することとしています。
検討の過程においては、日本全体として負担の軽減を図るという中で、地元の状況も
踏まえて、基地周辺に住む住民の生活環境が現状よりも著しく悪化することがないよう
十分に留意してきたところです。防衛庁としては、なお御懸念がある場合については、
誠心誠意御説明し、その解消に努めてまいりたいと考えております。
4について
「2+2」共同文書で示された、再編に関する個別の施設・区域に関連する措置につ
いては、具体案を最終的に取りまとめ、具体的な実施日程を含めた計画を2006年3
月までに作成することとしています。
今後の日米両国の協議の過程については、適宜、地方公共団体の皆様にも御説明して
いきたいと考えております。
5について
地元住民の生活を守る責任を有する市長をはじめとする市当局や議会におかれては、
KC-130の移駐に関して、反対の立場を取られていることは十分認識しております。
今後、KC-130の移駐が日米同盟の安定的な維持等の観点から必要であること及
び基地周辺に住む住民の生活環境の保全に十分配慮したものであること等を十分御説明
して、地元の御理解と御協力が得られるよう誠心誠意、最大限の努力をしていく考えで
す。
6について
①
普天間飛行場の移設・返還に伴い、その有する機能(ヘリ運用機能、空中給油機(K
C-130)に関する機能、緊急時の展開等の機能)のうち、ヘリ運用機能については
代替施設が有することとなりますが、残る2つの機能のうちの1つであるKC-130
に関する機能については、これを確保するために、今後、KC-130の移駐先として、
鹿屋基地を最有力候補として、運用や技術上の検討を行っていくこととしたものであり、
このことを「優先して、検討される」との表現で述べたものです。
なお、現時点では、鹿屋基地以外については具体的に検討しておりません。
②
御指摘の点については、KC-130に関する機能を確保する上で、運用や技術上の
検討を行っていくことを述べたものです。
これまでに、鹿屋基地については、滑走路長や地積などの面についてはKC-130
を運用可能な要件を満たしていることがわかっており、今後は、例えば、格納庫や駐機
場といった施設等の整備についてどのような所要や留意点があるかについて、運用や技
術上の観点から詳細な検討を行う必要があると考えております。
7について
①
具体的な施設整備の在り方については、引き続き日米間で検討することとなっていま
すが、KC-130の運用のためには、格納庫や駐機場などを新たに整備する必要があ
ると考えられます。
なお、鹿屋基地は長さ2250mの滑走路を有しており、滑走路長に関してはKC-
130の運用上問題はないと考えています。
(参考)公刊されている資料によれば 、
(K)C-130の最大離陸(着陸)滑走距
離:約1573(838)m
②
例えば、KC-130を受け入れるために整備する施設を、一時的に展開してくる自
衛隊及び米軍のP-3やC-130も活用することにより、日米の相互運用性が増大す
るとともに、施設を共同で使用することにより効率性も向上し、ひいては日米同盟の能
力向上に寄与するものと考えています。
(参考)相互運用性:
戦術、装備、後方支援、各種作業の実施要領などに関し、共
通性、両用性を持つこと。
③
米軍の運用については、今後の日米間の協議の中で調整していくことになります。
なお、在日米軍の現在の配備状況としては、横田基地にC-130、三沢基地にはP
-3が配備又は展開されていることから、これらの基地からの飛来は考えられます。
④
自衛隊又は米軍のP-3やC-130による鹿屋基地の具体的な利用の在り方につい
ては、今後、日米間で調整する必要があり、またその時々の状況にもよるものと考えら
れますが、例えば訓練のために鹿屋基地を利用することが考えられます。
なお、P-3やC-130は鹿屋基地に配備されるわけではなく、あくまでもKC-
130のために整備する施設を一時的に活用するに過ぎないことから、これらの航空機
による鹿屋基地の利用は、自ずから限定的なものになると考えられます。
いずれにせよ、日米協議の進捗に応じて、地元に対して適宜、ご説明を行っていく考
えです。
⑤
米側の運用については今後の日米間の協議の中で調整していくことになりますが、
「2
+2」共同文書にあるとおり、日本の他の場所からの米軍のC-130又はP-3航空
機の一時的な展開、例えば訓練での飛来などを想定しております。また、それ以外の米
軍機が日常的に飛来してくることを想定しているものではありません。
8について
一般的に言えば、KC-130とその要員を含め部隊全体として一斉に移駐すること
になると思われますが、「2+2」共同文書においては、具体的な実施日程を含めた計
画を2006年3月までに作成することとしており、移駐の時期や態様を含めた細部に
ついては、今後、日米間で具体的に検討してまいります。
9について
政府としては、現在「2+2」共同文書に盛り込まれた措置について、地元へのご説
明や米国政府との協議を行い、その実現に向け努力しているところであり、特定の措置
が実現しなかった場合という仮定の質問にお答えすることは差し控えますが、KC-1
30の移駐は、普天間飛行場の移設に際して、同飛行場の有する機能(ヘリ運用機能・
空中給油機(KC-130)に関する機能・緊急時の展開等の機能)のうち、空中給油
機(KC-130)に関する機能を確保するために行うものであるところ、同移駐は、
普天間代替施設建設の見通しが立った後に行われることになると考えられます。
10について
今後、KC-130の移駐が日米同盟の安定的な維持等の観点から必要であること、
及び基地周辺に住む住民の生活環境の保全に十分配慮したものであること等を十分御説
明して、地元の御理解と御協力が得られるよう誠心誠意、最大限の努力をしていく考え
です。
11について
SACO最終報告においては、沖縄の負担軽減を図るため、普天間飛行場の返還にあ
たり、岩国飛行場に米海兵隊の空中給油機であるKC-130(12機)を移駐すると
していたところです。
この度の在日米軍の兵力構成見直しに関する日米協議において、改めて抑止力の維持
及び地元の負担軽減の観点から、普天間飛行場の有する機能(ヘリ運用機能、空中給油
機(KC-130)に関する機能、緊急時の展開等の機能)を総合的に検討した結果、
鹿屋基地は南九州に所在する海上自衛隊の基地として、主たる給油対象である海兵隊ヘ
リコプター部隊が所在する沖縄から近く、また、KC-130を運用可能な地積を有し
ていること等から、今回の再編で岩国飛行場に厚木飛行場所在の米海軍空母艦載機(計
57機)が移駐することも踏まえ、KC-130の移駐先として優先して検討することと
したものです。
なお、鹿屋基地においては、KC-130のための施設(駐機場、格納庫等)を新た
に整備する必要があると考えられますが、司令部の所在地や隊員及び家族の取扱いとい
った点等については、引き続き検討することとしています。
12について
日本を取り巻く安全保障環境には、地域における軍事力の近代化など、依然として不
透明で不確実な要素が存在しています。また、国際テロの脅威や大規模災害などに対し
て、国際社会は協力して取り組んでおります。この中にあって、日米同盟は、日本の安
全及び地域の平和と安定のために、大きな役割を果たしています。このような観点から、
本年2月の「2+2」においては、アジア太平洋地域における平和と安定を強化すると
ともに、日米両国に影響を与える事態に対処するための能力を維持することなどを含む
共通の戦略目標を追求するために、緊密に協力する必要があることで一致しました。ま
た、その後の累次の日米協議の中で、日米の役割・任務・能力については、①弾道ミサ
イル攻撃やゲリラ、特殊部隊による攻撃、島嶼部への侵略といった、新たな脅威や多様
な事態を含めた、我が国の防衛及び周辺事態への対応、及び、②国際的な安全保障環境
の改善のための取り組み、の2つの分野に重点を置いて検討を行ってきました。
その上で、アジア太平洋地域における米軍のプレゼンスは、地域の平和と安全にとっ
て不可欠であり、かつ、日米両国にとって決定的に重要な中核的能力であるとの認識の
下、地元の負担を軽減しつつ抑止力を維持することを基本として、在日米軍及び関連す
る自衛隊の態勢について検討したところです。米海兵隊の空中給油機であるKC-13
0の有する機能は、まさに、この地域における米軍のプレゼンスの重要な要素となるも
のであり、その機能を適切に確保することが戦略的に極めて重要であると考えています。
具体的には、鹿屋基地は南九州に所在する海上自衛隊の基地として、主たる給油対象
である米海兵隊ヘリコプター部隊が所在する沖縄から近く、また、KC-130を運用
可能な地積を有していること等から、今回の再編で岩国飛行場に厚木飛行場所在の米海
軍艦載機(計57機)が移駐することも踏まえ、KC-130の移駐先として優先して検
討することとしたものです。
13について
ヘリコプター騒音の問題及びその対策について鹿屋市から要望、要請のあることは承
知しています。
今後、KC-130の移駐が日米同盟の安定的な維持等の観点から必要であること、
及び基地周辺に住む住民の生活環境の保全に十分配慮したものであること等を十分御説
明して、地元の御理解と御協力が得られるよう誠心誠意、最大限の努力をしていく考え
です。
14について
SACO最終報告においては、沖縄の負担軽減を図るため、普天間飛行場の返還にあ
たり、岩国飛行場に米海兵隊の空中給油機であるKC-130(12機)を移駐すると
していたところです。
この度の在日米軍の兵力構成見直しに関する日米協議において、改めて抑止力の維持
及び地元の負担軽減の観点から、普天間飛行場の有する機能(ヘリ運用機能、空中給油
機(KC-130)に関する機能、緊急時の展開等の機能)を総合的に検討した結果、
鹿屋基地は南九州に所在する海上自衛隊の基地として、主たる給油対象である米海兵隊
ヘリコプター部隊が所在する沖縄から近く、KC-130を運用可能な地積を有してい
ること等から、今回の再編で岩国飛行場に厚木飛行場所在の米海軍空母艦載機(計57機)
が移駐することも踏まえ、KC-130の移駐先として優先して検討することとしたも
のです。
なお、お尋ねの選定対象の時期など日米協議の経緯の詳細についてはお答えを差し控
えさせて頂きます。
15について
普天間飛行場に配備されている空中給油機はKC-130が12機であり、これ以外
の航空機については、鹿屋基地への移駐の検討の対象とはなりません。
16について
現在普天間飛行場に所在している空中給油機部隊は、KC-130を12機保有して
います。同部隊が運用する車両の種類・台数については、今後の日米協議の中で米側に
確認し、回答します。
17について
KC-130を運用している部隊は、第152海兵空中給油・輸送隊で、第1海兵航
空団第36海兵航空群の隷下にあります。
18、21、22について
公刊資料(Jane's All the World's Aircraft 2004-2005など)によれば、以下の通
りとなっています。
【(K)C-130J】
・搭乗可能人数:最大92名
・航続距離:約4,000km(搭載量約20tの場合)
約8,200km(搭載量約9tの場合)
・搭載可能燃料:35,993kl
19、20、25、26、27、28、30、31、32について
鹿屋基地におけるKC-130の具体的な運用については、今後の日米協議の中で米
側に確認してまいります。
23について
空中給油機部隊の任務は、米海兵隊ヘリ部隊などに対し空中給油を行うこと及び人員、
物資などの輸送であり、同部隊に所属する米軍人の役割は、航空機の運用・整備等であ
ると承知しています。
なお、当該空中給油機部隊に付随して移転する部隊はありません。
24について
「2+2」共同文書にあるとおり、日本の他の場所からの自衛隊又は米軍のC-13
0又はP-3航空機の一時的な展開、例えば訓練での飛来を想定しています。
29について
日米共同訓練については、その内容等について、日米間で合意した上で行うものです。
将来、KC-130と自衛隊との共同訓練を行うことが必要となった場合には、その内
容や日時等について地元に御説明してまいります。
33について
使用する燃料の輸送手段及び輸送経路については、今後米側に確認してまいりますが、
鹿屋基地においては、陸送(タンクローリー)により燃料を輸送していますが、KC-
130が移駐した場合においても、燃料の輸送手段等に大きな変化が起きることは考え
ていません。
34について
鹿屋基地における航空機の運用、燃料等の取り扱いについては、これまでも周辺住民
に対し影響が及ばないよう関連法規等を遵守するとともに、海上自衛隊内の諸規則を定
めて万全を期してきたところです。
なお、日米地位協定上、米側も日本の国内法令の尊重義務があるところであり、この
ような態勢を維持できるよう、米側と十分に調整する考えです。
35について
現時点では、具体的な計画はありませんが、地元の皆様の負担軽減するために必要な
ものであれば、防衛庁として、不断に検討してまいります。
36について
「2+2」共同文書にあるとおり、日本の他の場所からの自衛隊又は米軍のC-13
0又はP-3航空機の一時的な展開、例えば訓練での飛来を想定しています。
37について
米軍の艦船が、日米地位協定に基づき日本国内の港に入港することはありえますが、
KC-130の鹿屋基地への移駐との関連で米軍艦船が鹿児島港に入港する機会が増え
るといったことはありません。
38について
現在、空中給油機部隊の移駐及びC-130とP-3の訓練等のための一時的な展開
について検討していますが、それ以外の計画はありません。
39について
現時点ではKC-130の移駐先について、鹿屋基地を優先的に検討している段階で
あり、将来の見通しについて確定的にお答えすることは困難です。
40について
現在鹿屋航空基地全体は海上自衛隊が管理し、使用していますが、米軍が移駐する場
合には、米軍が専用使用する部分と海上自衛隊と米軍とが共同使用する部分が設けられ
ることとなります。
この場合の使用区分に応じた管理・監督権限については、米軍専用として使用される
部分については米軍が、海上自衛隊と米軍が共同使用する部分については、海上自衛隊
が使用しているときは海上自衛隊が、米軍が使用しているときは米軍が、その権限を有
することになります。
41について
KC-130の運用による被害が生じたとは承知していませんが、同機が所属する普
天間飛行場では、ヘリコプターやその他の航空機が運用されていることもあり、航空機
騒音に対して周辺住民から苦情が寄せられることがあります。
42について
普天間飛行場においては、KC-130の洗浄は飛行場内の洗機場で洗機しており、
洗機場には油水分離槽が設置されています。また、油まじりの水滴が周辺地域に飛散し
た事例はありません。
いずれにしましても、KC-130の移駐に伴う環境保全については、米側に強く求
めてまいります。
43について
一般的に空中給油訓練は洋上で行われるため、米軍が同訓練を鹿屋市上空で行うこと
は想定されませんが、米軍は万全の機材整備や安全対策を講じた上で、訓練を実施して
いるものと承知しています。
また、オイルタンクの設置がなされる場合には、日本政府が設置する場合は、油流出
防止策等国内関係法令に基づき適切に設置しており、また、米国予算により米軍が設置
する場合についても、日米地位協定上、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払う義務を
負っていることから、国内関係法令に準じたものが設置されると承知しています。
44について
KC-130の移駐後の米軍の消火訓練の要領等については、今後米側に確認してま
いります。
ちなみに、普天間飛行場における消火訓練については、同飛行場所属の防災レスキュ
ー隊が、基本的に1週間に1回、風向等気象条件を考慮して実施し、また、消防隊員は、
月に2回同訓練を実施しなければならない規定になっている旨、平成12年に米軍が宜
野湾市及び宜野湾消防本部へ説明しています。
また、消火訓練に使用される燃料は、灯油と同じタイプのジェット燃料とのことであ
り、燃焼による環境への影響はないと承知しています。
45について
お尋ねのような報告はありません。
46について
KC-130が所在する普天間飛行場においては、外来種の発見は報告されていませ
ん。
なお、原因は不明ですが、岩国飛行場において平成12年10月に外来種のゴケグモ
類(クロゴケグモ等)が発見され、現在、米軍による駆除作業が継続されているところ
ですが、この他の米軍飛行場では、外来種の発見は報告されていません。
47について
これまでKC-130の騒音等により、家畜や農産物に被害が生じ補償した例はあり
ませんが、仮にKC-130の騒音等を原因として家畜や農産物に被害が発生した場合
には、関係法令等の規定に基づき、適切に対処します。
48について
KC-130の移駐によって、現在鹿屋飛行場に適用されている航空法等の規制以外
に建造物の高度、建造位置等に対する規制及び新たな土地利用の制限がなされることは
ありません。
49について
周辺整備事業については、米軍移転による配備機種の変更等を理由に、障害の実態に
関係なく、国庫補助の削減を行うことは考えておりません。また、住宅防音区域につい
ては、必要に応じ騒音度調査を行い、その結果を踏まえ適切に対処してまいります。
いずれにせよ、防衛施設庁においては、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法
律等に基づき、障害の実態や地元の意向を踏まえ、各種の周辺対策を行ってきたところ
であり、今後ともその推進に努めてまいります。
50について
防衛施設庁は、在日米軍による事件・事故の被害に対する補償業務を所掌しており、
当該業務を実施する過程において当庁が知り得た、過去5年間における米軍の空中給油
機(KC-130)に係る事故の発生件数は、1件です。
この1件は、平成17年6月16日、普天間飛行場所属のKC-130が、岩国飛行
場を離陸後、横田飛行場に着陸するまでの間に着陸灯のカバー(直径15cm×厚さ10
cmの円筒形でプラスチック製、重さ約700g)を遺失したものであり、当該カバーは
発見されていませんが、本件に伴う被害は報告されていません。
51について
米軍航空機の部品等が落下した場合の捜索・回収については、基本的に米軍以外の他
の事故の例と同じ対応をとっております。具体的には、米軍は、これらの落下物等につ
いて、必要に応じ警察や消防等関係機関の協力を得ながら、捜索をするとともに、その
部品等について、できる限り回収しているものと承知しています。
52について
防衛施設庁は、米軍による事件・事故の被害に対する補償業務を所掌しており、当該
業務を実施する過程において当庁が知り得た、過去5年間の米軍による事件・事故の件
数(防衛施設庁が知り得た年度で整理)は、以下のとおりです。
平成12年度
1,734件(内交通事故は、1,616件)
平成13年度
1,733件(
〃
1,540件)
平成14年度
1,944件(
〃
1,800件)
平成15年度
2,079件(
〃
1,913件)
平成16年度
1,866件(
〃
1,715件)
平成17年度については、10月末日現在で914件であり、内交通事故は、835
件です。
過去5か年の平均によれば、公務上、公務外の区分としては約16%が公務上で、事
件・事故の種別としては、約92%が車両による交通事故であり、他は、窃盗、傷害等
の刑法犯、施設等の管理瑕疵等です。
また、日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁(い
わゆる身柄の拘束)は、地位協定第17条第5項(C)の規定に基づき、その者の身柄
が合衆国の手中にあるときは、日本国により起訴されるまでの間、合衆国が引き続き行
うものとされており、起訴後に日本側へ身柄が引き渡されているものと承知しています。
なお、合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合には日本側からの起訴
前の拘禁移転の要請に対し、米側は好意的考慮を払う事などについて、平成7年10月
の日米合同委員会において合意されたと承知しています。
公開資料によれば、平成16年における米軍人等の刑法犯の犯罪検挙件数は、米軍人
等1,000人当たり約2.4件となっています。
(参考)
平成16年における我が国の人口1,000人当たりの犯罪検挙件数は、
約5.2件(「平成16年の犯罪情勢」
(平成17年6月警察庁)を基に算定)
注:
事件とは窃盗、傷害等の刑法犯(交通事犯を除く)、また、事故とはその他の交
通事故(交通事犯を含む)、航空機事故等のことである。
53について
米軍人等の自動車の任意保険については、平成8年12月のSACO最終報告におい
て、地位協定第18条の運用改善措置の一環として 、
「平成9年1月からの地位協定下
にある全ての人員の任意自動車保険への加入」の施策が盛り込まれたところです。
このSACO最終報告を受け、在日米軍において任意保険に係る教育の拡大、機関誌
等による啓発活動、基地司令官による訓示等が行われ、また、自動車の登録の際には保
険証券の提示を義務付ける等適切に指導がなされているものと承知しています。
防衛施設庁が掌握している範囲では、任意保険未加入者による事故は、保険契約の更
新がなされていない場合もあるため残念ながら皆無にはなっていません。
このため、防衛施設庁としても、任意自動車保険への加入徹底について申し入れを行
っています。
54について
米軍人等による公務外の事故については、原則として加害者が賠償責任を負い当事者
間の示談により解決されることとなります。
万一、米軍人等が公務外で起こした交通事故の被害に遭った場合は、最寄りの警察へ
通報するとともに福岡防衛施設局へも一報頂ければ被害者のご相談に応じることとして
います。
また、加害者が無資力である等の理由により示談が困難な場合は、地位協定第18条
第6項の規定により、米国政府が慰謝料の額を決定し、被害者の受諾を得た上で支払う
ことになりますが、その際、福岡防衛施設局は、被害者からの補償請求を受け、その内
容を審査した結果を防衛施設庁を経由して米国政府に送付し、被害者が米国政府から適
正な補償を得られるよう努めているところです。なお、補償請求を行うことができるの
は、事故発生日から2年以内となっておりますのでご注意願います。
上記の内容等については、防衛施設庁のホームページ、パンフレット等で広く周知し
ているところであり、今後ともその周知について、引き続き努力して参りたいと考えて
います。
55について
防衛施設庁としては、これまでも事件・事故は起きてはならないものと考えており、
平素から、米側に対し、隊員の教育や綱紀粛正の徹底を図る等、その防止について実効
ある措置を講ずるよう、様々なレベルから申入れを行っています。
また、現地においても国の他の機関、米軍、関係地方公共団体等と協力し、事件・事
故防止のための様々な方策(米軍人による交通事故防止検討会、米軍人・軍属等による
事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム等)が講じられるよう努めています。
他方、米側においても、各基地においてリバティ・カード・プログラム等による米軍
人の外出規制や交通安全教育等を実施するなどの努力がなされているところです。
※
リバティ・カード・プログラムは、在日米海軍・海兵隊等において、基地外へ
の深夜外出を制限することにより事件・事故を未然に防止するため、色識別カー
ドを発行し、このカードにより外出禁止時間を判別するものである。
しかしながら不幸にして、事件・事故が発生した際には、平成9年3月の日米合同委
員会において合意された「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」等に従
い、関係地方公共団体等に速やかに通報するとともに、米側に対し、原因究明、再発防
止及び安全管理の徹底等について強く申入れを行っているところです。今後、KC-1
30の移駐にあたり同様の通報体制を整備するに当たっては、貴市とも協力して対処し
てまいりたいと考えています。
また、米軍人等が刑法犯罪を犯した場合の被疑者の拘禁(いわゆる身柄の拘束)や裁
判手続きについては、次のようになっています。
(1) 日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁(いわ
ゆる身柄の拘束)については、地位協定第17条第5項(C)の規定に基づき、その
者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により起訴されるまでの間、合衆国が
引き続き行うものとされており、起訴後に日本側へ身柄が引き渡されているものと承
知しています。
なお、合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合には日本側からの起
訴前の拘禁移転の要請に対し、米側は好意的考慮を払う事などについて、平成7年1
0月の日米合同委員会において合意されています。
(2) 裁判手続きについては、問75において回答する内容の取り扱いがなされるものと
承知しています。
テロについては、例えば多数の市民が集まる公共施設等に対し攻撃を加えることによ
り一般市民の恐怖心を煽り、それによって相手を屈服させようとするものであり、軍事
施設であるという理由だけでテロの対象になるとは考えられないことに加え、今般の再
編に係る措置は、全体としてテロに対するものを含めた我が国の抑止・対処能力を維持
するものであり、御懸念は当たらないと考えます。いずれにしても、我が国のテロ対策
としては、出入国管理体制、ハイジャック防止対策、NBC関連物質の防護、テロ資金
対策等の分野を中心にテロの未然防止に関する施策を推進しているところであり、国民
をテロの脅威から守るため、引き続き万全を期してまいりたいと考えています。
(参考)
「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」については、外務省
ホームページに掲載されています。
56について
不幸にして事件・事故が発生した際には、平成9年3月の日米合同委員会において合
意された「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」等に従い、関係地方公
共団体等に速やかに通報するとともに、米側に対し、原因究明、再発防止及び安全管理
の徹底等について強く申入れを行っております。
また、米軍人等が刑法犯罪を犯した場合の被疑者の拘禁(いわゆる身柄の拘束)や裁
判手続きについては、次のようになっています。
(1) 日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁(いわ
ゆる身柄の拘束)については、地位協定第17条第5項(C)の規定に基づき、その
者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により起訴されるまでの間、合衆国が
引き続き行うものとされており、起訴後に日本側へ身柄が引き渡されているものと承
知しています。
なお、合衆国は、殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合には日本側からの起
訴前の拘禁移転の要請に対し、米側は好意的考慮を払う事などについて、平成7年1
0月の日米合同委員会において合意されています。
(2) 裁判手続きについては、75において回答する内容の取り扱いがなされるものと承
知しています。
一方、事件・事故の被害にあわれた方に対しては、地位協定第18条第5項及び第6
項の規定に基づく補償を適切に行うこととしております。
KC-130の運用については、基地周辺住民への安全、騒音に最大限配慮し、影響
が最小限になるよう求めてまいります。
(参考)
「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」については、外務省
ホームページに掲載されています。
57について
KC-130の運用のためには、格納庫や駐機場のほか、部隊の要員等の生活関連施
設などを新たに整備する必要があると考えていますが、具体的な施設整備の在り方につ
いては、2006年3月の具体的な実施日程を含めた計画作成に向けて日米間の調整を
加速し、協議の進捗に応じて、地元に対して適宜、御説明を行ってまいります。
58について
現在行われている燃料タンク及び格納庫整備は、海上自衛隊の所要に基づいて行って
いるものであり、米軍の空中給油機部隊の移駐とは関係ありません。
なお、KC-130を受け入れるために必要な施設の整備については、引き続き日米
間で検討することとなっていますが、KC-130の運用のためには、格納庫や駐機場
などを新たに整備する必要があると考えられます。
59について
鹿屋基地は長さ2,250mの滑走路を有しており、KC-130の運用上は問題な
く、長さや本数を拡張する必要はないものと考えています。
また、滑走路等の舗装については、今後、現地を調査の上、技術的に検討しその結果
を踏まえ必要性を判断することになると考えます。
60、61について
KC-130を受け入れるために必要な施設の整備については、引き続き日米間で検
討することとなっており、協議の進捗に応じて、地元に対して適宜、御説明を行ってま
いります。
62について
例えば、滑走路は共同使用することとなりますが、自衛隊との共同使用の在り方の詳
細については、引き続き日米間で検討することとなっており、協議の進捗に応じて、地
元に対して適宜、御説明を行ってまいります。
63について
米軍機の離発着回数については公表されていませんが、これまでも米軍基地が所在す
る地方公共団体に対しては、米側に照会の上、可能な限り御説明してきたところであり、
空中給油部隊についても御説明できるよう、米側と調整していく考えです。
なお、場周経路は、自衛隊の飛行場毎に設定されており、既に公表されております。
KC-130が鹿屋飛行場に移駐した場合にも、場周経路は基本的に変わらないと考
えていますが、細部は確認の上、改めてご説明させて頂きます。
64、66について
米軍の通常の飛行訓練や外来機の一時飛来などの情報については、米軍の運用に関わ
ることであるので国も含めて事前の連絡はありませんが、デモフライト(航空祭での曲
技飛行)など特殊な訓練や地元の生活環境に影響を与えかねない訓練については、現地
米軍自ら関係する地方公共団体へ事前通報します。また、関係防衛施設局からも関係地
方公共団体へ事前通報しています。
また、米軍の活動のうち、自衛隊との共同訓練については、実施場所、実施部隊名、
実施期間、訓練内容等が自衛隊側から報道機関に公表し、関係する地方公共団体にも通
報しています。
このほかに、周辺住民の方々に騒音等の影響を及ぼす可能性のある地上における米軍
の訓練や活動についても、現地米軍が自ら関係地方公共団体等に対し事前通報したり、
また、関係防衛施設局を通じて関係地方公共団体に事前通報するなど情報の提供に努め
ています。
65について
防衛施設庁としては、米軍航空機による事故は起きてはならないものと考えており、
平素から、米側に対し、隊員の教育及び安全管理の徹底を図る等、その防止について実
効ある措置を講じるよう様々なレベルから強く要請を行っているところです。
米軍航空機による事故が発生した場合は、平成9年3月の日米合同委員会において合
意された「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」等に従い、速やかに関
係地方公共団体等に通報するとともに、再発を防止し住民の不安を軽減するため、米側
に対し、原因究明、再発防止及び安全管理の徹底について申し入れを行っております。
また、米軍が使用する主要飛行場の周辺地域においては、万一航空機事故等が起きた
際に緊急の連絡通報や総合的な応急対策を円滑に実施できる体制を確立するため、防衛
施設局と地元関係機関で構成された航空機事故連絡協議会が設置されており、平素から
連絡協議を行うことを目的として定例会等を開催し、定期的に相互の緊密な連携の保持
に努めているところです。
また、万一の米軍施設・区域外の事故の現場における対応に関しては、日米両当局間
の適切な協力のあり方につき、平成16年8月のCH-53Dヘリ墜落事故を踏まえ、
平成17年4月に、米軍が使用する施設・区域の外における事故現場の規制は日米両当
局が共同で行うことを基本原則とすること等について「日本国内における合衆国軍隊の
使用する施設・区域外での合衆国軍用航空機事故に関するガイドライン」が策定された
ところです。
いずれにせよ、万が一、米軍機による事故等が起きた場合には、地元地方公共団体と
も協力して、情報提供を含め地元住民の不安の払拭に努めてまいります。
(参考)1
航空機事故連絡協議会が設置されている都県
・青森県(三沢飛行場)
・東京都及び埼玉県(横田飛行場等)
・神奈川県(厚木飛行場等)
・山口県等(岩国飛行場)
・宮崎県(米軍が一時使用する新田原飛行場)
・沖縄県(嘉手納飛行場、普天間飛行場等)
2
「在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続」及び「日本国内に
おける合衆国軍隊の使用する施設・区域外での合衆国軍用航空機事故に関す
るガイドライン」については、外務省ホームページに掲載されています。
67について
米軍が自衛隊施設を使用するに当たっては、地位協定に基づき日米合同委員会におい
て、日米の政府間で自衛隊施設の使用条件について合意し、使用することとなっていま
す。
なお、使用条件については、事前に貴市に十分御説明させていただきます。
68について
KC-130型空中給油機の騒音値(dB)について、現在お示しできるデータはあり
ません。
なお、同機の原型機であるC-130型輸送機の他飛行場での騒音値に基づき、鹿屋
飛行場の滑走路の延長線上の高須川及び肝属川と交差する周辺(滑走路端から約1.8
㎞(滑走始点から4㎞))において、同機が貨物を満載した状態及び通常の状態で離陸す
る場合の騒音値を推定した結果は次のとおりです。
摘
要
貨物満載時
通
常
時
dB
離
陸
91.2
参考:P-3C
dB
83.7
dB
85.4
69について
通常、米軍には地元住民の方からの騒音苦情・要請などに対する部署があります。今
後、これらの窓口を確認して知らせします。
なお、福岡防衛施設局及び宮崎防衛施設事務所においても地元住民の方からの騒音苦
情・要望について対応していきます。
70について
「2+2」共同文書にあるとおり、鹿屋基地についてはKC-130の移駐とP-3、
C-130の一時的な展開を想定しており、ジェット機が日常的に飛来することは想定
していません。
なお、第一種区域(住宅防音工事の対象区域)の指定の基となる騒音コンターについて
は、現地調査等で収集した騒音データ及び当該飛行場に係る1年間の飛行実績に基づい
て作成することとしており、調査期間中に一時的に飛来する航空機についても、調査対
象となります。
71について
そのような計画は承知していません。
72について
日本国内の米軍飛行場においては、航空機の訓練等に当たって、飛行時間の規制、日
曜等の飛行規制などを内容とする航空機騒音規制措置が定められており、米軍はこれを
遵守しているものと承知しています。
なお、米軍航空機の運用上の必要性から、やむを得ず航空機騒音規制措置に明記され
ている飛行時間帯以外の時間帯に飛行せざるを得ない場合がありますので、同規制措置
ではこうした特別な場合についても認めることにしているものです。
いずれにせよ、航空機騒音規制措置が設けられる場合には、米軍に対し、同措置の厳
格な履行を求めるとともに、地元に与える影響が最小限となるよう機会あるごとに働き
かけていきます。
73について
駐留する米軍人の居住の形態については、2006年3月の具体的な実施日程を含め
た計画作成に向けて日米間の調整を加速し、協議の進捗に応じて、地元に対して適宜、
御説明を行っていく考えです。
74について
日米地位協定には米軍人等の行動範囲及び外出時間などを規制する規定はありませ
ん。
防衛施設庁としては、事件・事故等は起きてはならないものと考えており、平素から、
米側に対し、隊員の教育や綱紀粛正の徹底を図る等、その防止について実効ある措置を
講ずるよう、様々なレベルから申入れを行っており、現地においても国の他の機関、米
軍、関係地方公共団体等と協力し、事件・事故防止のための様々な方策(米軍人による
交通事故防止検討会、米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・
チーム等)が講じられるよう努めているところです。
一方、米側においても、事件・事故の防止のため、リバティ・カード・プログラム等
による米軍人の外出規制や交通安全教育等を実施するなどの方策が講じられているとこ
ろです。
※
リバティ・カード・プログラムは、在日米海軍・海兵隊等において、基地外へ
の深夜外出を制限することにより事件・事故を未然に防止するため、色識別カー
ドを発行し、このカードにより外出禁止時間を判別するものである。
75について
日米地位協定における裁判権の取扱は、概ね以下のようになっています。
(1) 裁判権の及ぶ対象
(イ)米
側:米軍法に服するすべての者
(ロ)日本側:米軍構成員及び軍属並びにその家族(ただし日本国の領域内で犯す罪につい
て)
(2) 裁判権の行使
(イ)米側に専属的裁判権がある場合:
米軍法に服する者に対し、米国法令によって罰することができる罪で日本国法令
によって罰することができないものについて
(ロ)日本側に専属的裁判権がある場合:
米軍構成員及び軍属並びにその家族に対し、日本国法令によって罰することがで
きる罪で米国法令によっては罰することができないものについて
(3) 裁判権の競合
上記(2)以外の場合は、日米双方が裁判権を行使する権利を有するので、裁判権
の競合が生じます。そのような場合には、日米地位協定は以下のように裁判権を行
使する権利を調整しています。
(イ)米側に第一次裁判権がある場合
(ⅰ)米軍構成員又は軍属に対して、もっぱら米国の財産若しくは安全のみに対する罪
又はもっぱら米軍の他の構成員若しくは軍属若しくは軍属の家族の身体若しくは財
産のみに対する罪について
(ⅱ)米軍構成員又は軍属に対して、公務執行中の作為又は不作為から生ずる罪について
(ロ)日本側に第一次裁判権がある場合
上記(3)(イ)の場合以外の罪について
(4) 一事不再理
なお、一方が既に裁判権を行使した犯罪について、もう一方は重ねて裁判をして
はならないといういわゆる一事不再理の原則が定められています。ただしこの場合
でも、日本側が裁判権を行使した犯罪を構成した作為又は不作為から生ずる軍紀違
反については、米側は米軍構成員を裁判することは妨げられていません。
捜査権については、日本国法令に違反する事実があれば、日本側として裁判権を行使
し得るか否かにかかわらず、日本側が捜査を行い得ることは、日米地位協定上何ら排除
されていません。
76について
渉外知事会よりは 、「米軍と自衛隊の役割・任務・能力にかかる日米協議が行われ、相
互の協力関係が進んでいく中で、締結後45年も見直しが行われていない日米地位協定
についても、見直す時期にきていると考えています。これまで当協議会(渉外知事会)
が求めてきた地元意向を反映させる仕組みづくり、環境法令等各種国内法の適用、事故
防止対策や防犯対策等の安全性の向上、裁判権の見直し、騒音防止対策等の諸事項につ
いて見直しを行い、国民の理解を得ることが不可欠であります 。
」との御意見をいただ
いています。
政府としては、日米地位協定については、その時々の問題について運用の改善により
機敏に対応していくことが合理的であるとの考えの下、運用の改善に努力しているとこ
ろであり、渉外知事会が御指摘のような個別問題についても、運用の改善によりそれぞ
れ適切に対処してきていると考えております。
77について
福岡防衛施設局及び宮崎防衛施設事務所を通じ、地元及び市当局のご意見、ご要望等
について米軍と調整を行っていきたいと考えています。
78について
国としては、地元のご理解を得るためには最大限の努力をしていきたいと考えており、
地元住民に対する説明会について、市当局からの要望を踏まえ、対応したいと考えてい
ます。
79、80について
鹿屋基地へのKC-130の移駐に伴う基地の共同使用については、鹿屋基地の飛行
場施設としての機能が特段変わるものでなく、地元の産業、教育若しくは学術研究又は
関係住民の生活に及ぼす影響その他公共の福祉に及ぼす影響が著しいとは考えられない
ことから、いわゆる国管法第7条の規定は適用されないので市長の意見を聴くことは予
定していません。
いずれにしても、当庁としては、これまでのとおり地元の御意見をお聞きしつつ、十
分な調整を行うとともに、地元のご理解が得られるよう最大限努力してまいる考えです。
81について
米軍人の家族の取り扱いについては、2006年3月の計画作成に向けて鹿屋基地の
具体的な運用の在り方に関する日米間の調整を加速し、協議の進捗に応じて、地元に対
して適宜、御説明を行っていく考えです。
82について
米軍人の子弟の就学形態についても、米軍人の家族の取り扱いにあわせて検討される
ことから、2006年3月の計画作成に向けて鹿屋基地の具体的な運用の在り方に関す
る日米間の調整を加速する中で、明らかになることとなります。
いずれにせよ協議の進捗に応じて、地元に対して適宜、御説明を行っていく考えです。
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