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ICカードで勤怠管理を合理化 人事給与システムとの情報連携で 給与

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ICカードで勤怠管理を合理化 人事給与システムとの情報連携で 給与
広和株式会社
ICカードで勤怠管理を合理化
人事給与システムとの情報連携で
給与計算時間を約10日も短縮する
導入の狙い
タイムカードによる勤怠管理を見直
し、給与計算の所要日数を短縮する
分散している履歴書、人事考課など
の人事情報を一元化する
導入システム
基幹業務システム『SMILE BS 人事給与』
勤怠管理システム
『勤次郎』
3次元CAD
『SOLIDWORKS Professional』
リコー製複合機『RICOH MP C3300』
ASPサービス
『アルファメール』
オフィス用品通販『たのめーる』
導入効果
勤怠管理と人事給与のシステム連携
で、給与計算時間が約10日短縮
出張、早退、残業、休日出勤などの申
請・承認がスピーディーになった
氏名を入力すれば、該当社員の情報
が全て呼び出せるようになった
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
広和株式会社
●業種:製造業
●事業内容:潤滑・給油装置、
人工漁礁、水
潤滑・給油から水中探査まで、高度な技術と優れた開発力によって幅広い製品を研究・開発している
潤滑・給油装置から人工漁礁、水中探査ロボット、レトルト食品、福祉施設用のマット
レス洗浄装置まで、幅広い製品を開発・製造する広和株式会社。高度な技術と優れ
た開発力によって、官庁、法人、一般消費者など、さまざまな顧客の多彩なニーズ
に対応している。全国に3拠点、2工場を構える同社は、それぞれの拠点における
勤怠管理を合理化し、本社による取りまとめと給与計算をスピードアップするため、
大塚商会が提案するソリューションを導入。履歴書や職制の変遷、人事考課といっ
た人事管理情報の一元管理も実現し、総務・経理業務の効率が大幅に改善された。
中探査機、レトルト食品、洗浄乾燥装置
などの企画設計および製造販売
●従業員数:90名
(2015年6月現在)
勤怠管理と人事給与のシステム連携で、総務・経
理業務の効率が大幅に向上した広和株式会社
2015年6月取材
潤滑・給油から水中探査まで
幅広い装置を研究・開発
た各種プラント向けに潤滑・給油装置
の製造を開始。これは、プラントを構
成するモーターやギアなどの軸が回
大阪市此花区に本社を置く広和株
転し、その摩擦によって軸受けに破損
式会社(以下、広和)は、創業60年を
が生じるのを防ぐため、摩擦部分に油
超える老舗エンジニアリングメーカー
脂などを流し込んで潤滑させるため
だ。90名の従業員が生み出すその製
の装置である。プラント向けの潤滑・
品は数多く、バラエティに富んでいる。
給油装置を専門に製造するメーカー
高度経済成長期の1960年代に創
は極めて少なく、現在も同社の主力事
業した同社は、全国に次々と建設され
業として、国内の多数のプラントメー
1
広和株式会社
カーから受注を獲得している。
2004年にP&D事業部という部門を
また1970年代に排他的経済水域
立ち上げた。
「プロジェクト&デベロッ
(いわゆる「200海里水域」)が設け
プメント」
(P&D)
という名のとおり、新
られ、漁業者による公海での漁獲が制
しい製品の開発に積極的に取り組む
限されると、沿岸部における水産資源
使命を帯びた部門だ。これまで培った
の確保という国の要請に応じて、魚類
技術を生かし、高齢化社会、福祉社会
の棲み家となる人工漁礁の製造・設置
に向けて、福祉施設向けのマットレス
事業を開始する。広和は日本における
洗浄装置や車いすタイヤ洗浄装置な
漁礁事業のパイオニアとしても知られ
どを開発している。
るようになり、現在も地方自治体を中
現在、広和はこれらの事業を、潤滑・
心に、人工漁礁の製造・設置プロジェク
給油装置を開発・製造する「油機部」、
トを数多く請け負っている。
漁礁事業を担う
「海洋部」、ROVなど
この漁礁事業から派生して、1980
の「マリンシステム部」、
レトルト食品の
年代にスタートしたのが水中探査ロ
「食品部」、そして「P&D事業部」と五
ボット
(ROV)の開発・製造だ。漁礁を
つの部門に分けている。
設置するために行っていた水中探査
創業以来「SMALL is BEAUTIFUL」
のノウハウを生かし、水中構造物の目
という活動ポリシーを掲げ、プロ意識
視点検や水産物の生態調査、保安や
の高い社員たちがひとり何役もこなし
防衛などのさまざまな用途に使える
ながら事業を大きく発展させてきた。
ROVを開発。水中カメラや超音波装
技術重視の企業らしく、広和は経営
置などを搭載した精度の高い探査ロ
や管理業務の効率化にも最新のテク
ボットを送り出している。
ノロジーを積極的に活用している。そ
このほか同じ1980年代には、アサ
うした進取の姿勢も、多彩な事業を展
リやハマグリ、シジミなどの貝類をレト
開できる原動力となっているようだ。
ルト加工して食品メーカーや小売業者
などに卸す事業も開始した。
を応用しながら、官庁、法人、一般消
給与計算の自動化で
無駄な業務をなくしたい
費者など、さまざまな顧客の多彩な
広和は2013年1月、管理業務効率
ニーズに応える製品づくりに取り組ん
化の一環として、大塚商会の基幹業務
できたのが広和のユニークな点だ。
システム『SMILE BS 人事給与』
と勤
兵庫県市川町にある同社 市川工場
怠管理システム『勤次郎』を導入した。
の管理グループ 部長を務める前田 芳
その最大の目的は、必要以上に時
秀氏は「異なる事業分野の幅広い製
間を費やしていた給与計算の合理化
品づくりに取り組むことは、収益のリス
にあった。実際に給与計算を管理して
ク分散につながるだけでなく、多彩な
いる経理部 主任の廣安 雅夫氏は、導
技術やノウハウの蓄積によって、新た
入前の状況を次のように振り返る。
このように、優れた技術力や開発力
な製品領域を開拓する力も生み出し
「当社は長らく、紙のタイムカード
ます」
と語る。
を使って社員の勤怠を管理していまし
その力を存分に発揮すべく、広和は
た。各営業拠点と工場が、それぞれの
2
市川工場 管理グループ 部長 前田 芳秀氏
「『SMILE BS 人事給与』
は、ほかのシス
テムと比べて従業員名簿の機能が充実し
ている点が大きな魅力でした」
マリンシステム部 技術グループ 係長 竹垣 雅登氏
「 大塚商会さんとのお付き合いは3次元
CADを導入したのがきっかけですが、対応
の早さやきめ細かさが大きな決め手となりま
した」
社員のタイムカード情報をもとに勤務
取りまとめ、手計算で給与を算出して
勤怠と人事給与の情報を連携
給与計算日数が大幅に短縮
いたのです。しかし、これではどうして
前田氏は、数ある人事給与システム
も時間がかかりますし、過去の給与計
の中から
『SMILE BS』を選定した理
算履歴をデータとして残すこともでき
由について「他社のシステムと比べて、
ません」
従業員名簿の機能が充実していたこと
時間を集計。それを本社の経理部が
経理部 主任 廣安 雅夫氏
「給与計算の日数が約10日も短縮された
のは予想以上の成果でした。今後はマイナ
ンバー制度への対応で大塚商会さんから
のご提案に期待しています」
給与計算が自動化しスピーディーになっただけでなく、出
張や早退、残業、休日出勤なども、PCから入力し上長が
承認すれば、自動的に申請内容が勤怠情報に反映され
るようになった
広和では、毎月の給与締め日が25
が決め手になりました」
と説明する。
日、支払日が翌月25日となっている。
「『SMILE BS 人事給与』なら、社
各拠点から勤怠管理データを集めて
員の氏名を入力するだけで、その社
手計算するという手間のかかるプロセ
員の履歴書や人事考課などの情報を
スで、締め日から給与計算が完了する
瞬時に呼び出すことができます。それ
までに2週間以上もの時間がかかって
だけでも総務部からの要求に十分か
いたのだ。よりスピーディーな処理を
なっていたのですが、生産を管理する
実現するには、システムによる合理化
立場から言えば、それぞれの社員が保
が不可欠だと判断したのだ。
有している社内外の資格や教育・研修
しかも給与計算までの過程におい
の履歴なども確認できるのも大きな
ては、経理部だけでなく、2支社、2工
魅力でした。当社は新たな製品の研
場の管理スタッフも、非効率な勤務時
究・開発を積極的に行っていますが、こ
間の集計作業に時間を取られていた。
うした社員情報があれば、必要な知識
そうした雑務に貴重なマンパワーを取
や技術を持っている人材を適材適所
られることは看過できない無駄であ
に配置することで、全社の人材が効率
り、その意味でも何とか合理化を図り
よく新製品の研究・開発に取り組める
たかった。
ようになるのです」
と前田氏は語る。
また廣安氏は、給与計算以外にも紙
また広和は、品質マネジメントシステ
の文書でばらばらに保管されていた
ムの国際標準規格であるISO9001
履歴書や職制の変遷、取得資格など
を取得しているが、
『SMILE BS 人事
人事情報を、システムによって一元管
給与』による人事管理は、同規格の要
理したいとも考えた。これらの情報を
求事項にもマッチしていたという。
必要に応じて探し出すのに時間がかか
システム導入の最大の目的であっ
り、管理業務の非効率化を招いていた
た勤怠集計作業の時間短縮について
からだ。
も、明らかな効果が見られた。同社で
そこで廣安氏は、市川工場で生産
は、社員一人ひとりにICカードを配布
を管理する傍ら、基幹業務システムの
し、カードリーダーにタッチすると出退
導入にも関わった管理グループ 部長
勤時間が『勤次郎』に自動記録される
の前田氏に新システムの選定を依頼。
仕組みを取り入れている。
前 田 氏は3 次 元 C A D の 導 入などで
「午前中にタッチした場合は出社、
取引実績のあった大塚商会に相談し、
午後の場合は退社と、自動的に記録を
『SMILE BS 人事給与』
と
『勤次郎』
振り分けてくれるので、いちいち手動
の導入を決定した。
3
でシステムを設定し直す必要がありま
広和株式会社
せん。しかも1カ月分の勤務時間を自
各拠点の管理スタッフが手計算をする
マイナンバー制度に対応して
セキュリティの強化を目指す
時間と手間がなくなりました」と廣安
広和と大塚商会の取引は、マリンシ
氏は満足そうに語る。
ステム部が、2011年に3次元C A D
各拠点で『勤次郎』が集計した勤務
システムを導入したことに始まった。
時間のデータは、そのまま本社に送ら
「 当 時 、複 数 の ベ ン ダ ー の 中 か
れ、
『SMILE BS 人事給与』
に取り込
ら、大 塚 商 会さんが提 案してくれた
まれる。あとは『SMILE BS 人事給
『SOLIDWORKS Professional』
与』が自動で全社員の給与計算をして
を選んだのですが、3次元C A Dシス
くれるという仕組みだ。
テムそのものの使い勝手の良さもさ
このように自動化したおかげで、給
ることながら、大塚商会さんの対応の
与の締め日から勤怠を集計し給与計
早さときめ細かさが選定の決め手と
算が完了するまでの日数は、実に約
なりました」と語るのは、マリンシステ
10日も短縮された。これは、予想をは
ム部 技術グループ 係長の竹垣 雅登
るかに上回る成果であった。
氏だ。現在、潤滑・給油装置を開発・製
「給与計算がスピーディーになった
造する油機部でも『SOLIDWORKS
動集計してくれるので、従来のように
だけでなく、
『勤次郎』のおかげで出張
Professional』を導入して利用して
や早退、残業、休日出勤などの申請も
おり、広和の開発力を支えている。
ラクになりました」
と、廣安氏はその成
同社は今後も、製品の研究・開発や
果を語る。従来はこれらの申請を書面
管理業務に最新システムを活用し、競
で行っていたが、
『勤次郎』では申請者
争力の強化や効率化を推し進めてい
がPCの画面上に入力。それを上長が
く考えである。
承認すれば、自動的に申請内容が勤怠
廣安氏は今後の管理業務について、
情報に反映されるようになった。
マリンシステム部が 利 用している『 S O L I D W O R K S
Professional』
は、同社の油機部でも導入され、広和の
開発力を支えている
「マイナンバー 制 度 の 実 施に対 応し
「紙の申請書のときは、タイムカード
た情報漏えい対策など、セキュリティ
と照らし合わせながら勤務時間に間違
の強化を図っていきたいですね。大塚
いがないかどうかをいちいち確認して
商会さんには新たなご提案を期待し
いたのですが、そうした手間もなくな
ています」
と語る。
りました」
(廣安氏)
また前田氏は「大塚商会さんには、
ちなみに広和の場合、営業拠点と
複合機をはじめ、ASPサービスの『ア
工場では出退勤時間が異なる。そこで
ルファメール 』、オフィス用品通販の
大塚商会に依頼して、本社の営業担当
『たのめーる』など、さまざまなオフィ
者が工場に直行・直帰するときなどは、
ス機器やサービスでもお世話になって
ICカードではなく、PCからでも出退勤
います。これからも、何でも相談でき
を入力できるようにした。
る窓口として、その迅速な対応と確か
前田氏は「ちょっとした調整でも、依
な品質で、我々のような中小企業に役
頼すると迅速に対応してもらえるのが
立つ幅広いソリューションを提案して
大塚商会さんのありがたいところで
いただきたいですね」と要望を口にし
す。本当に感謝しています」
と語る。
て話を締めくくった。
広和株式会社
http://www.kwk.co.jp/
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2015年7月に作成されました。
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