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プレゼンテーションの基礎

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プレゼンテーションの基礎
情報科学A 第10回
プレゼンテーションの基礎
担当 牧野晋(K1/B1)・土井正(K2)・中本健作(K3/K4/B3)・吉田健一郎(B2)
1.プレゼンテーション(プレゼン)とは
プレゼンテーションとは、あるテーマについての自分の考えや調査した内容、プロジェクトや製品に関す
る概要などを他の人に発表したり説明したりすることです。大学生には、研究を行った結果を発表したり、
自分の考えをまとめて説明したりする能力が求められます。今後、ゼミや卒業論文作成時には、研究成果を
客観的にまとめて多くの人に説明できなければなりません。社会人になるとビジネスのさまざまな場面でプ
レゼンテーションが必要となります。現代社会においてプレゼンテーション能力は必須であると言えます。
左は卒業論文の
発表を行なう学生。
右は会場の様子
2.プレゼンテーションの方法
プレゼンテーションを行う際、従来は、紙の資料やホワイトボード、
フリップ(説明用のボード)
、スライド、OHP、OHC などさまざまな
道具が使われてきました。最近では、パソコンと液晶プロジェクター(右
図)を使った発表が一般的になってきました。液晶プロジェクタは、
PC の画面をスクリーンに大写しするための装置です。
PC にはプレゼンテーション用のソフトウェアを導入して使います。
プレゼンテーション用ソフトとして代表的なものに Microsoft 社の
PowerPoint があります。PowerPoint の操作方法は、これまで習得し
てきた Word と似ており、Word を学習した者であれば操作は理解でき
るはずです。
液晶プロジェクタ。このような装置に
ノート PC などを接続して使う
3.プレゼンテーションのポイント
自分の考えを聞き手に的確に伝えるために、以下のような点に配慮します。
· 限られた時間でポイントを理解してもらえるようにすること。
· ストーリーが最も重要。話す順番一つで伝わり方が違ってきます。
· 最初に目次のページを用意し、発表の流れを理解してもらう。
· 具体的な根拠(例えば実験結果や統計的情報)をきちんと示すこと。
· 文章だけではなく視覚的に情報をまとめて提示する。
· もっとも注目してもらうべきに点については効果的に説明を行えるように配慮すること。
· 最後にまとめのページを用意しプレゼンの内容を要約する。
その他、覚えておきたいこと
· 聞き手を見て話すこと(スクリーンや画面だけを見て話してはいけない)。
· 意味の無い絵や動画、音を入れない。
· 事前に十分なリハーサル(練習)を行う。
· 許された発表時間を守る。
· 適切な配布資料を準備する。
· 声をしっかり出す。ニヤニヤしたり、笑ってごまかしたりしない。
1
4.プレゼンテーション用ソフトウェア(PowerPoint)
プレゼンテーション用の資料を作成するには、Microsoft 社の PowerPoint をはじめとするいわゆる「プ
レゼンテーションソフト」を利用するのが一般的です。最近ではフリーのソフトも利用できるようになって
きましたが、まだ一部の機能が不十分だったりするので、有償でも PowerPoint を使えるようにすることを
推奨します。PowerPoint のようなプレゼンテーションソフトの利点は、簡単にプレゼン用のコンテンツを作
成できる点の他に、以下のような特徴があります。
· 内容の変更が容易である
· 画像、動画、音声などのマルチメディア素材を取り込める
· アニメーション機能を使って動きのあるプレゼンを作成できる
· 低コストである(OHP 用シートやスライドなどを作成する必要がない)
5.ソフトウェアの準備などに関する注意
PowerPoint は Microsoft Office に製品として含まれています。PC を購入する際、最初から Office が導
入されている(プリインストールという)ものもありますが、Word、Excel のみで PowerPoint は含まれて
いないことが多いので注意が必要です。別途購入する場合、学生の場合には「アカデミックパック」と呼ば
れる教育機関割引が適用された製品を購入することができるので、自宅の PC に導入されていない場合には、
アカデミックパックを購入するとよいでしょう。購入時には学生証などの提示が必要となります。
6.PowerPoint の基本操作
PowerPoint では、各ページを「スライド」という単位で作成していきます。スライドには文字だけでなく、
Excel などで作成した表やグラフ、クリップアート、図や写真、キャプチャ画面などを貼り付けて、考えが
効果的に伝わるようにします。作成したスライドを複数組み合わせて全体のストーリーを構成していきます。
作成したスライドは、全体を通してコンピュータの画面上に表示できる(スライドショー)ほか、複数の
スライドを1ページにまとめた配布資料の形式で印刷することも可能です。以下、順を追って説明します。
PowerPoint の起動
起動すると、下のような画面が出ます。
[作業ウィンドウ]
新規スライドの挿入や
スライドのレイアウト
調整時に出す
[スライド一覧]
スライドのレイアウトを表示
[ノート]
発表時用の覚書や原稿
[編集中のスライド]
見出しレベルを変えて入力
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新しいスライドの挿入
「挿入(I)」→「新しいスライド… Ctrl+M(N)」で新しいスライドを追加できます。
「スライドの複製(D)」を使うと、同じスライドがコピーできるので、これを編集するのも便利です。
この操作を行うと、画面右側(消えている場合もある)の「作業ウィンドウ」が「スライドのレイアウト」
に変わります。スライドのコンテンツに合わせて選択します。最もよく使われるのは「タイトルとテキスト
(タイトルと横書きの箇条書きのスタイル)」です。
段落の見出しレベル
文字を入力したら各段落の「見出しレベル」を決めます。後で設定するアニメーション(画面上の動き)
などは、このレベル単位で設定できるので、各項目にどんなレベルを与えるとよいか考えましょう。
レベル下げには「Tab」キーを、レベル上げには「Shift + Tab」を使用します。段落の区切りは「Enter」
を押すことで入ります。同じ段落内で単に改行をしたい場合には「Shift + Enter」を使います。効果(後で
説明)は段落単位で与えられるので、両者をうまく使い分けること。
段落の見出しレベル
• 第1レベル
– 第2レベル
– 第2レベル
• 第1レベル
– 第2レベル
• 第3レベル
– 第4レベル
» 第5レベル
• 1行が長くなり、同一レベル内で改行した
ほうがよい場合には「Shift+Enter」を使う
自己紹介

氏名

所属

家族






麗澤太郎(れいたくたろう)
麗澤大学国際経済学部○○学科1年
父
母
姉1人、弟1人
猫3匹
図の挿入
「挿入(I)」→「図(P)」を使えば、クリップアートや図を入れることができます。図形描画ツールバーを表
示させて(
「表示(V)」→「ツールバー(T)」→「図形描画」
)、オートシェイプやテキストボックスを入れるこ
ともできます。図の編集の仕方は Word のときと同じです。
スライドのデザインの変更
「書式(O)」→「スライドのデザイン(D)」を使えば、あらかじめ用意された背景やフォント形状などのス
ライドデザインを使えます。
「背景(K)」を使えば背景色のみを変更可能です。
この操作を行うと、画面右側(消えている場合もある)の「作業ウィンドウ」が「スライドのデザイン」
に変わります。
「デザインテンプレート」の中から、適当なテンプレートを選択します。
画面の効果について
効果的なプレゼンテーションのために、スライド画面の切り替え方や、段落の表示方式、オブジェクト(挿
入された図やクリップアートなど)に動きを与えることができます。いろいろ試してみましょう。
 「スライドショー(D)」→「画面切り替え(T)」は、スライド切り替え時の効果を決めます。
スライドの動きを選択し、切り替えのタイミングやどのスライドに適用するかを選択します。
 「スライドショー(D)」→「アニメーションの設定(M)」では、各オブジェクトにどんな効果を与えるか
を決定します。
以上の操作をすると、画面右側(消えている場合もある)の「作業ウィンドウ」が「画面切り替え」や「ア
ニメーションの設定」に切り替わります。下図は、アニメーションの設定に切り替えた様子です。
Power Point 2002 からは、非常に多くのアニメーションを設定できるようになりました。動作の開始や終
了の方法を設定したり、アニメーションの軌跡を指定したりすることも可能です。少し複雑ですが、①対象
のオブジェクトを選ぶ→②そのオブジェクトに順に効果を与えていく、という操作は変わりません。
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ただし、下位互換性(古い版との共通動作)はありません。せっかくアニメーションを設定しても自分が
発表するパソコンに同じバージョンの PowerPoint が入っていないと動作しないので注意が必要です。
また、
アニメーションを付けすぎて見ている側が疲れるようなスライドは好ましくありません。
効果の動作を
決める
効果を決める
マスターの編集
「表示(V)」→「マスター(M)」を使うと、各スライド(スライドマスター)に常に表示しておきたい項目
(ヘッダ・フッタの内容、ページ番号など)やテキストの書式を設定できます。配布資料用(配布資料マス
ター)には、印刷時の様式などを設定しておきます。
スライドショー
スライドが完成したら、「表示(V)」→「スライドショー(W)」で全体の流れを確認します。Enter キー押下、
又は、矢印キーで次のスライドの表示、Esc キー押下でスライドショーを終了させることができます。
印刷について
印刷には、
「ファイル(F)」→「印刷(P)」を使います。
「印刷対象(T)」からスライド単位で印刷を行うか、
配布資料を印刷するのかを選択します。通常のレーザープリンターで印刷する場合は、
「白黒印刷(B)」にチ
ェックがついていることを確認します。別資料を参照してください。
その他の注意
·
フォントサイズがあまり小さい(18point 以下くらい)とプレゼンテーションしたとき見えません。
·
文字をあまり多くするとわかりにくくなります。文章ではなくできるだけ図を使って説明すること。
·
必要以上の画面効果を与えすぎるとうっとうしくなります(逆に恥ずかしい)。ほどほどに。
プレゼン課題について(前回告知済み)
他の人の前で実際に発表する練習を実施します(全員)。発表日は 7/7~7/18 までの授業時間内を予定していま
す。クラスによって発表日は違います。発表順などの詳細などは、授業担当教員より後日告知します。
内容:以下のテーマの中から選択してプレゼンテーション資料を作成しなさい。
条件:スライド 12 枚以内、口頭発表 4 分以内。
テーマ(タイトル例):
「私の故郷」、「私の住む街」、「私の大学生活」、「私の夢」、「私の趣味」、「私のお気に入り」、
「私の好きな○○」、「私の休日日記」、「みんなに教えたいこと」、「○○の謎」 などなど
※プレゼンしたい内容がここにない場合には自由にタイトルを設定してもよい。
ファイル名:「学籍番号」 例:1084429999 (PowerPoint ファイルは拡張子が自動的に.ppt になります)
提出方法と期限:担当教員より指示(ネットワークドライブへの提出を予定)
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