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資料2 株式会社横浜市食肉公社

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資料2 株式会社横浜市食肉公社
資料2
株式会社横浜市食肉公社
ページ
1. 団体所管局の方針案
1
2. 主要事業実績報告書
4
3. 組織図
5
4. 経営分析報告書
6
(1) 調整会議における方針案
5. と畜解体料・と室使用料の状況
10
11
第11回横浜市外郭団体等
経営改革委員会資料
平成22年1月29日
経済観光局中央卸売市場
食肉市場運営課
団体所管局の方針案
◆
株式会社
団体の分類
横浜市食肉公社
引き続き経営努力が必要な団体
(低)
横浜市が開設した本市中央卸売市場食肉市
場内唯一のと畜解体業者として、卸売業者が集
荷した牛・豚などの肉畜を、市民等に安全で安
心な食肉として安定的に供給している。と畜解
体業務は、東京都・大阪市・広島市は直営
で運営されている。
公益的使命
(高)
高( ) 財務の健全性
1 公益的使命を有する理由
低(
引き続き経営努力
が必要な団体
)
詳 細
2 公益的使命を有する主な根拠
(1)牛・豚等各種肉畜のと畜解体処理業務 (H19決算:187,852千円)
ア 食肉市場は、「横浜市中央卸売市場のあり方検討会」において、「安全・安心な生鮮食料品等の市
民への安定供給という公的使命を果たすため、現有地での事業継続をしていくべきである」との提言
を受けている。
イ 生体を取り扱う当食肉市場においては、と畜解体業務は必須の業務である。公衆衛生の見地から
と畜業法に規定する様々な規制の下で必要な措置を講じて、市長の許可を得た市場内唯一のと畜
解体業者として、市場機能に不可欠な業務を行っている。
ウ 卸売業者(生産者)からと畜解体の委託を受けて、衛生管理を徹底させた食肉生産を行い、高いと
畜解体技術で商品価値を向上させ、市民に安全・安心・高品質な食肉を提供している。
エ と畜解体業務が滞れば、市場機能が麻痺し、食肉市場が成り立たなくなる。
(2)牛・豚等の畜産副生物の販売業務 (H19決算:449,343千円)
高いと畜解体技術により、安全・安心・新鮮・高品質な牛・豚等の副生物(内臓・原皮等)の販売の
ほか、他の市場が取り扱わない牛の卵巣(不妊症などの医療研究用)、牛歯(大学・歯科器材メーカーに
おける研究開発用)や豚眼(眼科機器メーカーにおける器材開発の試験用、高等学校等の生物の教材
用)を社会性の高い団体等に販売するなどの公益的業務にも力を入れている。
(3)食肉関係機器の製造販売業務 (H19決算: 2,907千円)
BSE対策として、13年度に、危険部位とされる牛の脊髄を100%除去できる「ヨコハマセイフティ(牛脊
髄吸入除去装置)」を横浜市と共同開発し、現在まで全国154か所のと畜場のうち、75か所(75台)販売
し、当初からの延べ販売実績は約132,000千円に達し、安全・安心な食肉生産を牽引している。
経済観光局 食肉市場運営課
-1-
3 評価アドバイザーの指摘事項に対する所管局見解
(1) 市民・消費者への安全で安心な食肉を提供するという役割は、十分に果
たしており、設立目的に沿った事業が適切に実施されている。
事業実績
ア 市民に安全・安心な食肉を提供するために、衛生管理を徹底させた食肉生産を行い、安定
的に供給するという公益的使命を十分に果たしている。
イ 法令の定めにより、職員の安全確保のために必要であったピッシング(失神させた牛の頭部
からワイヤ状の器具を挿入して脳、脊髄神経組織を破壊する作業)を21年4月から中止し、不
動体化装置(低電圧の特殊な電流を牛に流すことによって、ノッキング後の牛が動かないように
現状認識
する装置)を使用する方式に改めたが、スポット(毛細血管の破れによる血斑)などの肉質の劣化
を防ぎ品質の向上に努めている。
ウ 安全・安心な食肉生産を進めるとともに、職員の安全を確保するため、職員に作業衛生管理
者の資格取得(37人)を積極的に行い、衛生的なと畜解体作業を行っている。
対応案
18年度の小動物(豚)の解体ラインのオンレール化に引き続いて、21年度からは大動物(牛)
解体ラインもオンレール化されたことに伴い、さらに安全面に配慮しながら、衛生管理の徹底
を図るとともに、高品質な食肉生産に努める。
経済観光局 食肉市場運営課
(2) 経費のほとんどは固定費であるため、収支の改善には収入の拡大を
図る必要がある。特に、と畜解体料が他都市の市場に比べて割安な水
準となっており、見直しが望まれる。
財務状況
ア と畜解体業務は構造的な不採算部門となっており、食肉公社も設立当初から不採算部門として
位置づけられて設立された経緯があり、収支の不足分について財政支援を行っている。
イ と畜解体料は、卸売業者の集荷にも影響を与えるため低価格に抑えてきたが、21年6月か
現状認識
ら、市長の認可を得て牛・豚の解体料を改定し、収支の改善を図った。
ウ 牛の内臓販売手数料については、18年5月から「頭数制」から「従量制」単価に改定し、
21年4月からは牛歯の単価改定を行い、収入の確保に努めている。
対応案
ア と畜解体料の値上げに伴い、卸売業者の集荷への影響が出ないように、さらに高品質で、
安全・安心な食肉生産を行うように努める。
イ 内臓販売については、引き続き販路の拡大に努めるとともに、豚内臓販売手数料などの
価格の見直しを検討し、収入増加に努める。
経済観光局 食肉市場運営課-2-
(3) 債務超過解消を目的とするのであれば、補助金ではなく直接資本
に直入する方法(増資)等を採用するなど、より少ない資金で債務
超過を解消する手段について、引き続き検討することが望まれる。
財務状況
現状認識
第2期協約で累積赤字を4か年で3,200万円削減することとし、顕著な営業努力によって
生じた収入を利益相当額として会計処理を行い、累積赤字の解消を行っている。
対応案
協約事項に基づき、今後も引き続き、営業努力により、累積赤字を解消していくとともに、
その方法については、今後検討していく。
経済観光局 食肉市場運営課
3
(4)解体作業のオンレール化に伴う新しい業務の定着化にむけて、現在
空席となっている業務第1課、第2課の課長職を任命する等、各業務の
管理責任を明確化するとともに、危険を伴う作業に対する安全性の確保
や効率性への取組等をより一層共有し、業務改善を続けていくことが望
まれる。
人事組織
ア 18年度の小動物(豚)の解体ラインのオンレール化に続き、21年度からはオンレール化さ
れた大動物(牛)解体ラインも稼動したことに伴い、新たな作業工程に対応したと畜解体技術
の習熟が必要となっている。併せて、と畜解体作業には一定の経験を重ねないと習得できな
い専門的な技術が必要とされており、その継承が求められている。
現状認識
イ 総務課・業務第1・2課の課長職については、空席となっている。
ウ 安全・安心な食肉生産を進めるとともに、職員の安全を確保するため、職員に作業衛生管
理者の資格取得(37人)を積極的に行い、衛生的なと畜解体作業を行っている。
対応案
ア 新たな作業工程に対応し、更なる高品質な食肉生産を行うため、職員の育成が必要で
あるとともに、と畜解体作業の技術の継承・人材育成のため、解体作業に熟練した職員の雇
用を維持・確保する。
イ 核となる人材を管理職に登用するなど組織的な位置づけをより明確にする。
経済観光局 食肉市場運営課-3-
(様式3)
主要事業実績報告
団体名称
収
支
状
株式会社 横浜市食肉公社
況
(百万円)
H17
当
期
収
入
H18
H19
H20
H21
1,061
1,177
1,269
1,293
1,352
485
603
640
714
691
と畜解体料収入
202
204
188
184
214
商品売上高
275
396
449
530
478
装置売上高
8
3
3
1
0
補助金収入
491
503
552
498
582
事業収入
収入
(百万円)
1,500
1,000
500
市補助金
491
503
552
498
582
委託料収入
56
56
62
64
65
H17
市委託料
56
56
62
64
65
0
0
0
0
0
29
15
15
17
14
事業収入
委託料収入
その他収入
1,053
1,169
1,261
1,285
1,352
240
344
397
475
403
商品仕入高
235
341
395
474
403
装置仕入高
5
2
2
1
0
一般管理費
812
822
856
805
948
人件費
678
683
702
641
766
その他支出
1
0
4
0
2
法人税
0
3
4
5
0
当 期 収 支 差 額
8
8
8
8
0
市からの借入金(短期を除く)
その他収入
当
期
支
出
事業費支出
0
H18
H19
H20
H21
補助金収入
市からの借入金(短期を除く)
支出
(百万円)
1,500
1,000
500
0
H17
H18
事業費支出
※H21は見込み ※端数処理により、合計数が一致しない場合があります
H19
H20
一般管理費
H21
法人税
主な公益事業
(1)食肉安定供給事業
(百万円)
H17
当
期
収
H18
H19
H20
H21
入
牛と畜数
(頭)
18,000
事業収入
と畜解体料収入
商品売上高
16,000
装置売上高
補助金収入
14,000
市補助金
12,000
委託料収入
市委託料
数値はすべて上記「収支状況」と同じため省略
10,000
市からの借入金(短期を除く)
H17
H18
H19
H20
H21
H20
H21
その他収入
当
期
支
出
0
0
0
0
事業費支出
豚と畜数
商品仕入高
(頭)
180,000
装置仕入高
一般管理費
160,000
人件費
その他支出
140,000
法人税
120,000
当 期 収 支 差 額
事
業
実
績
牛
と
畜
数
豚
と
畜
数 159,282 148,428 128,562 125,183 144,800
12,290
15,608
16,459
16,051
16,200
100,000
H17
※H21は見込み ※端数処理により、合計数が一致しない場合があります
-4-
H18
H19
株式会社横浜市食肉公社組織図 (平成21年7月1日現在)
代表取締役
(市OB)
取締役経営本部長
(市派遣)
総務部長
業務部長
企画担当部長
部長 1
(市派遣)
部長 1
部長 1
総務課
業務第一課
業務第二課
業務第三課
-
―
―
課長 1
【人事労務・経理等、
食肉機械の保全・修
理等】
【大動物のと畜解体】
【小動物のと畜解体】
【副生物の配分、内
臓業者との連絡調整
等】
職員数
職員数
職員数
職員数
4人
25人
-5-
31人
7人
様式1-1
経営分析報告書
団体名
( 株式会社横浜市食肉公社
)
株式会社横浜市食肉公社
団 体 概 要 (平成20年7月1日現在)
所在地
横浜市鶴見区大黒町3番53号
URL
http://www16.ocn.ne.jp/~daiko.ku/
代表者
代表取締役 会沢 芳一
資本金
(
11,100 千円 ( うち本市出資額・割合
主務官庁
(TEL)
530-1458
設立
昭和55年8月2日
平成19年6月29日
就任 )
5,000 千円 ・
45.0 % )
-
市所管課
経済観光局食肉市場運営課
設立目的
横浜市が開設した横浜市中央卸売市場食肉市場内唯一のと畜解体業者として、卸売
会社が集荷した牛・豚などの肉畜を、市民等に安全で安心な食肉として安定的に供給
するために設立されました。
団 体 の 役 割 (平成20年7月1日現在)
横浜市が
期待する
役割
[所管局]
市民等に安全・安心な食肉を提供するため衛生管理を徹底させた食肉生産を行うこ
と。
市場会社(生産者)から受託した生体を商品価値を維持、向上させた食肉生産を行
うこと。
団体の
抱える
経営課題
[団体]
と畜解体業務は全国的に構造的不採算部門となっています。これは、と畜解体業務
が卸売会社の集荷状況に大きく左右されるとともに、と畜解体料が集荷への影響を考
慮し全国的に低く抑えられているためであります。こうした中、公社は安全性が高く
高品質な食肉を生産することで卸売会社の集荷・販売力の強化を支え、市場全体の営
業力強化の一翼を担いながら、収益の向上を図っていかなければならないと考えてい
ます。
将来の
経営見通し
[団体]
食肉市場を取巻く状況は、生産・流通環境の変化、市場外取引の増加などによっ
て、依然厳しい状況に置かれています。主たる収入源であると畜解体料及び畜産副生
物販売収入は、卸売会社の集荷状況により大きく左右されるものであり、経営に直結
します。
そうした中、衛生対策の向上、と畜解体技術の改善を進め、より商品価値の高い高
品質な食肉・副生物の生産に努め、卸売会社の集荷・販売力の強化を支えながら収入
を増やすことに努めていきます。また、副生物の一部は医療研究品としての需要があ
り、独自の取組としてその販路拡大に努めてきましたが、さらに強化し収益の向上を
図っていきます。
主 要 事 業 (平成20年7月1日現在)
(1)牛・豚等各種肉畜のと畜解体処理業務
(2)牛・豚等の畜産副生物(内臓、原皮、頭足)の売買業
(3)食肉関係機器の製造販売及び保守・修繕業務
(4)前号に附帯する一切の業務
-6-
様式1-2
経営分析報告書
事 業 実 績
( 株式会社横浜市食肉公社
)
(各年度3月31日現在)
(1)食肉安定供給事業
H15
13,049
182,231
42,256
250
52
729
指標の推移
牛と畜数(頭)
主要な事業量
豚と畜数(頭)
副生物販売益(千円)
開場日数(日)
主要な事業効果 牛1日当たりと畜頭数(頭)
豚1日当たりと畜頭数(頭)
H16
13,646
172,764
42,538
250
55
691
H17
12,290
159,282
40,621
250
49
637
H18
15,608
148,428
55,781
249
63
596
H19
16,459
128,562
53,626
248
66
518
◆ 事業実績に関するコメント
団
体
牛のと畜頭数については、平成19年度は平成18年度を若干上回ってますが、豚のと畜頭数
は、下回る結果となりました。
副生物販売については、医療用用途への特別注文品の販路の拡大に努めてまいりましたが、豚の
と畜頭数の減により横ばいとなっています。今後も、牛・豚のと畜頭数(集荷頭数)の確保に向
け、市場関係者と連携を強めていきます。
所
管
局
と畜頭数は、卸売会社の集荷力に依存せざるを得ず、牛は前年度を上回ったものの、豚は下回り
ました。団体が取り組む特別注文品の販売も、集荷頭数に影響を受けることから、引き続き卸売業
者との連携強化に努めています。
評価アドバイザー
市民・消費者への安全で安心な食肉を提供するという役割は、十分に果たしており、設立目的に
沿った事業が適切に実施されています。しかし、労災発生件数は毎年高い水準にあり、平成21年
4月には、オンレール化された大動物解体ラインも本格稼働しますが、安全で質の高い食肉を生産
することに加え、解体作業に従事する職員の安全についても、一層向上させていくことが望まれま
す。
-7-
様式1-3(株式会社)
経営分析報告書
財 務 状 況
貸
借
対
照
(各年度3月31日現在)
表
(単位:千円)
18年度
<資産の部>
資
97,351
94,071
3,280
計
204,783
166,743
38,040
204,245
189,205
15,040
合
計
△ 114,968
11,100
△ 106,894
11,100
算
書
計
<負債の部>
負
債
合
流動負債
固定負債
<純資産の部>
純
損
資 産
資本金
益
計
営業収益
営業費用
営
業
利
益
営業外収益
営業外費用
経
常
利
益
特別損益
税引前当期純利益
当 期 純 利 益
(単位:千円)
18年度
659,033
1,165,159
△ 506,125
517,779
595
11,058
0
11,058
8,305
[財政支援状況]
補助金
委託料
市税等の減免
損失補償額
新規借入額
借入金残額
19年度
89,815
86,152
3,663
産
合
流動資産
固定資産
( 株式会社横浜市食肉公社
19年度
702,541
1,253,086
△ 550,545
566,864
0
16,319
△ 4,080
12,239
8,074
○ 平成19年度決算の特徴[団体]
財務内容はなお厳しい状況にありますが、食肉
関係機器の修繕や医療用用途への特別注文品の販
売等の事業への取組みを一層強めるとともに、平
成18年度より、牛内臓販売手数料の算出方法を改
定することで収益性を高める努力を行ってきまし
た。
収入の柱であると畜解体料については、市場間
競争は引き続き厳しい状況にありますが、他市場
の動向も見据えながら見直しの検討を進めていき
ます。
○ 財政支援状況の特徴[団体]
牛卵巣や牛歯など医療研究材料向けの特別注文
品等の販売などにより収入増を図る一方、経費節
減にも努め、補助金の一部を返還することができ
ました。
(単位:千円)
18年度
502,512
55,800
1,810
0
142,786
53,000
19年度
補足説明
552,012 食肉安定供給事業補助金
62,439 食肉機械保守修繕業務委託、食肉衛生検査補助業務委託
1,810 市場施設使用料
0
134,373
20,000
◆ 財務状況に関するコメント
団
体
自立的収入割合を高めるため、と畜解体料の見直しを開設者・卸売会社と協議しながら進めていま
す。これまでも牛内臓販売手数料の改定や医療用研究品として販売してきた副生物の一部について、
価格の見直しや販路の拡大を進めており、こうした取組を強化し収益の向上を図っていきます。
所 管 局
主要収入であると畜解体料は、生産者が市場に出荷しやすい環境づくりや他都市に対する優位性を
確保するため、低価格に設定せざるを得ない状況にあります。また、卸売業者の集荷実績に左右され
るなど不安定要素もあり、設立当初から独立採算性が極めて厳しい法人として設立されました。
と畜解体業務は、東京都・大阪市・広島市は直営であり、他の中央卸売市場でも財団法人を含めた
公的な団体で運営されています。
市民への食肉の安定供給に不可欠な業務であるため、今後も引き続き収支の不足分について財政支
援を行っていく必要があります。
評価アドバイザー
経費のほとんどは固定費であるため、収支の改善には収入の拡大を図る必要があります。特に、と
畜解体料が他都市の市場に比べて割安な水準となっており、見直しが望まれます。
また、他の市場が扱わない牛卵巣・牛歯・豚眼球等の食用に利用されない特別注文品については、
代用品も少ないため、価格を上げることを検討することが望まれます。
役職員の賞与・退職金にかかる引当金(賞与引当金、退職給付引当金、役員退職慰労引当金)が未
計上となっていることから、引当金についても計上していくことが望まれます。
収支の不足分に加え、累積損失を解消することを目的として、横浜市から補助金を受領していま
す。
しかし、累積損失を解消する目的で補助金を受けていますが、課税所得が計上されていることか
ら、法人税等が生じており、その一部が累積損失を解消する目的に利用されていない状況です。
債務超過解消を目的とするのであれば、補助金ではなく直接資本に直入する方法(増資)等を採用
するなど、より少ない資金で債務超過を解消する手段について、引き続き検討することが望まれま
す。
-8-
)
様式1-4
経営分析報告書 ( 株式会社横浜市食肉公社
)
人 事 組 織 (役職員数は各年度7月1日現在、人件費総額は各年度3月31日現在)
役
職
員
数
(単位:人)
19年度
役
員
常勤役員
固有
市現職
市OB
非常勤役員
固有
市現職
市OB
職
員
固有
市派遣
市OB
嘱
託
員
固有嘱託
市OB嘱託
数
数
数
人
件
費
総
額
(単位:千円)
20年度
8
2
0
1
1
6
0
1
0
55
54
1
0
13
13
0
※職員数は、嘱託員数やアルバイト数を除く
8
2
0
1
1
6
0
1
0
55
54
1
0
14
14
0
人
件 費 総 額 (a)
役員報酬
職員人件費
退職給与引当預金支出額
法定福利費
当
期
収
入 (b)
人 件 費 割 合 (a/b)
18年度
682,768
8,817
558,413
29,735
85,803
1,176,812
58.0%
19年度
701,579
6,450
558,406
57,890
78,833
1,269,406
55.3%
※人件費は、嘱託員やアルバイトを除く
平均年齢・年齢構成 (19年4月1日~20年3月31日までの実績)
区分
年齢構成
30歳 30歳 40歳 50歳 60歳
未満 代
代
代
代
平均年齢
全職員
38.8歳
14人 19人 14人 11人
0人
うち
固有職員
38.2歳
14人 19人 14人
0人
9人
※全職員は、嘱託員やアルバイトを除く
◆ 人事組織に関するコメント
団
体
衛生管理上の必要な対応として、平成21年1月から大動物(牛)の解体ラインがオンレール化さ
れますが、すでにオンレール化されている小動物(豚)に続き、作業形態が大きく変わるため、作業
員の安全性を高めながら、より品質の高い食肉を生産していくための転換期となると思われます。ま
た、多くの経験と高い技術を持った社員が順次退職していく中、技術の継承、人材育成の視点からも
組織体制の強化を図る必要があることから、核となる人材を管理職に登用するなど組織的な位置づけ
をより明確にする取組を進めていきます。
所
管
局
設立目的にある公的使命を実現し、本市と団体との緊密な連携の維持を図るため、市職員を役員
(取締役経営本部長)及び総務部門に派遣しています。
今後も引き続き、目的を実現するために、同水準の人的支援が必要です。
評価アドバイザー
解体作業のオンレール化に伴う新しい業務の定着化にむけて、現在空席となっている業務第1課、
第2課の課長職を任命する等、各業務の管理責任を明確化するとともに、危険を伴う作業に対する安
全性の確保や効率性への取組等をより一層共有し、業務改善を続けていくことが望まれます。
品質の高い食肉を生産するため、と蓄解体作業には職員の経験や能力による部分が大きく、解体作
業に熟練した職員の雇用を維持し確保することが必要です。また、職員の有給休暇の取得率が低く、
実稼働率が高い状況にあります。
今後は、職員の有給休暇取得率が低く、実稼働率が高い状況を踏まえ、職員に過度の稼動とならな
いよう業務分担等の工夫や見直しによる作業能力や能率の向上と作業工程の安全性を確保・向上させ
る取組について引き続き検討していくことが必要です。
常勤役員2名及び職員1名の合計3名が横浜市現職職員又は横浜市OBとなっていますが、他の外
郭団体に比べ過剰な水準ではありません。
評価アドバイザーによる総合評価 (平成20年度経営分析結果)
団体の方向性
引き続き経営努力を期待
・
事業等の再整理を含めた見直しが必要
・
市の関与の見直しが必要
市民・消費者に安全で安心な食肉を提供するために、と畜解体の役割は今後も継続して必要と考
えます。しかし、現在、経常的な赤字であるため、と畜解体料等の見直しによる収入の増加などに
より、収支を改善していく必要があります。
※ 評価アドバイザーとは
専門的な視点と中立的立場から団体への調査や評価関係書類の作成を行うことを目的として、公認会計士
(監査法人)と市職員から構成される監察チームをいう。
-9-
様式5
調整会議における方針(案) ( 株式会社横浜市食肉公社
経 営 改 革 に 関 す る 方 針 ( 案 )
団 体 概 要
市所管課
設立目的
経済観光局食肉市場運営課
横浜市が開設した横浜市中央卸売市場食肉市場内唯一のと畜解体業者として、卸売
会社が集荷した牛・豚などの肉畜を、市民等に安全で安心な食肉として安定的に供給
するために設立されました。
横浜市が
期待する
役割
[所管局]
市民等に安全・安心な食肉を提供するため衛生管理を徹底させた食肉生産を行うこ
と。
市場会社(生産者)から受託した生体を商品価値を維持、向上させた食肉生産を行
うこと。
団体の
抱える
経営課題
[団体]
と畜解体業務は全国的に構造的不採算部門となっています。これは、と畜解体業務
が卸売会社の集荷状況に大きく左右されるとともに、と畜解体料が集荷への影響を考
慮し全国的に低く抑えられているためであります。こうした中、公社は安全性が高く
高品質な食肉を生産することで卸売会社の集荷・販売力の強化を支え、市場全体の営
業力強化の一翼を担いながら、収益の向上を図っていかなければならないと考えてい
ます。
将来の
経営見通し
[団体]
食肉市場を取巻く状況は、生産・流通環境の変化、市場外取引の増加などによっ
て、依然厳しい状況に置かれています。主たる収入源であると畜解体料及び畜産副生
物販売収入は、卸売会社の集荷状況により大きく左右されるものであり、経営に直結
します。
そうした中、衛生対策の向上、と畜解体技術の改善を進め、より商品価値の高い高
品質な食肉・副生物の生産に努め、卸売会社の集荷・販売力の強化を支えながら収入
を増やすことに努めていきます。また、副生物の一部は医療研究品としての需要があ
り、独自の取組としてその販路拡大に努めてきましたが、さらに強化し収益の向上を
図っていきます。
方 針 ( 案 )
団体分類
(調整会議)
引き続き経営努力が必要な団体
【公益性】
横浜市中央卸売市場唯一のと畜解体業者として、市民等の消費者に安全・高品質な食肉を安定的
に供給する業務を担っており、公益性の高い団体と言える。
【財務状況】
約1億2千万円の累積損失を抱え、債務超過(約1億円)となっている。
主要収入であると畜解体料は、生産者保護や他市場との競争力確保のため、容易に価格を改定す
ることは困難な状況にある。また、卸売業者の集荷実績に左右されるなど不安定要素もあって赤字
経営が続いているが、他市場では扱っていない医療研究材料向けの特別注文品等の販売を強化する
など、収益の向上に努めている。
【市からの支援の現状】
・財政的支援
経常的な財政支援として、市から運転資金として約1億3千万円(平成19年)の短期借入金と約
5億円(平成19年)の補助金を受けている。また、駐車場使用料の一部減免を受けている。
・人的支援
役員8名のうち市の現職職員が2名、また職員55名中、市からの派遣職員は1名となっている。
【今後の改善等の方向性】
・収入の拡大に向け、他市場に比べて低く抑えられてきたと畜解体料や、特別注文品である牛歯の
販売価格の見直しも行ったが、他市場が扱わない牛卵巣・豚眼球等の特別注文品について、販路の
拡大や価格の改定を検討する必要がある。
・累積損失を抱えている現状においては、着手できる改善策を着実に検討し、固定費の縮減等を含
めた経営改革を計画的に進める必要がある。
-10-
)
-11-
8,465
計
699
1,100
1,799
使用料
解体料
計
10市場
仙台
6,075
解体料
【豚】
2,390
1,813
998
815
さいたま
8,005
3,990
4,015
1,200
東京
12,000
東京
1,355
990
365
改定前
1,415
1,050
365
改定後
7,350
5,775
1,575
改定後
横浜
4,630
4,000
630
改定前
1,806
1,050
756
名古屋
7,035
4,725
2,310
名古屋
1,638
1,050
588
京都
5,953
4,200
1,753
京都
1,638
大阪
7,350
大阪
広島
福岡
1,764
1,050
714
神戸
5,735
4,410
1,325
1,274
広島
4,232
1,933
1,040
893
福岡
5,229
3,161
2,068
1,628
1,048
690
平均
単位:円
7,135
4,619
2,205
平均
さいたま
横浜
仙台
単位:円
神戸
横浜市改定はH21.6.1
他都市数値は、H21.1.1
(東京・大阪・広島はと室使用料と、と畜解体料を一括しているため・・・直営のため)
使用料
10市場
【牛】
と畜解体料・と室使用料の状況
2009/11/17
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