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少年に対する死刑ー世界とわが国の現状
183 説︼ 法律論叢 ︻論 第 七七 巻 世 界 の動 向 国 際的 な 準 則 辻 世 界 と わ が国 の現 状 第 四 ・五 合 併 号 (二〇 〇 五 ・ 一) 少 年 に対 す る 死 刑 次 二 一 はじめに 目 三 (一) 諸国 の動 向 日本 に おけ る少 年 に対 す る 死 刑 ( 二) ア メ リ カ (一) 少 年 法 の死 刑 適 用 除外 規 定 四 おわ り に ( 二) 年 長 少 年 に対 す る主 な判 決 五 本 衣 佐 叢 論 セ ン ト )、 七 八 か 国 が 死 刑 存 置 国 ( 5) ( 6) . 定 め る ほ か・ 死刑 相 当 犯 罪 の範囲 を ( -) (四 〇 パ ー セ ン ト ) で あ る 。 ま た 、 死 刑 存 置 国 で あ って も 、 死 刑 の適 用 ま た は 執 行 か ( エ ら 除 外 さ れ る者 と し て・ 少 年・ 妊 産 婦 ( ま た は女 鹿 ・精 神障 害掬 かよ び高齢 禦 る 動 き が みら れ る。 妊 婦 が処 刑 さ れ た と の情 報 を目 にす る こと はな いが、 少 年 およ び精 神障 害 者 が処 刑 され た事 件 は 、 ( 8) 縮 小 し た り 、 死 刑 の 執 行 停 止 や 減 刑 ・釈 放 の 措 置 を 講 じ る な ど し た り し て 、 死 刑 の 適 用 お よ び 執 行 を 抑 制 し よ う と す 法 毎 年 数 件 で は あ る が 報 土.さ れ て い る . 本 稿 にお いて は、 少年 に対 す る 死 刑 の問題 に ついて 、国 際 的 動 向 お よ び 日本 に おけ る現 状 に つ いて 概観 す る。 ( 9) ナ シ ョ ナ ル が キ ャ ン ペ ー ンを 行 っ て い る ほ か 、 二 〇 〇 四 年 一〇 月 六 日 か ら 九 日 に 、 モ ント リ オ ! ル で 開 催 さ れ た 第 二 ( 10) 回 死刑 廃 止 世 界 大会 に お いても 話 題 と な った。 少 年 に 対 す る 死 刑 の 適 用 、 と く に 執 行 に つ い て は 、 全 世 界 か ら も 批 判 が 寄 せ ち れ て お り 、 ア ムネ ス テ ィ ・イ ン タ i 一 律 ( 六。 → 廃 止 し て いる国 は 五 か国 、 法制 度 上 は死 刑 を 存 置 し て いる が最 近 十 年 以上 死刑 を 執 行 し て いな いか、 死 刑 を 執 行 し 月 現 在 、 死 刑 を 全 面的 に廃 止 し て いる国 は七 九 か国 、 戦争 犯 罪 のよ う な 例外 的 犯 罪を 除 いた 通常 犯 罪 に つい て死 刑 を 今 日、 死 刑 廃 止 が 世 界的 潮 流 と いわ れ て いる。 ア ムネ ステ ィ ・イ ンタ !ナ シ ョナ ル の調 査 に よ る と、 二〇 〇 四 年 四 は じ め に 一 な い政 策 を 有 し そ れを 継 続 し て いる事 実 上 の死 刑 廃 止国 は 二三 か国 で・ あ わ せ て = 七 か国 が 死刑 廃 歯 184 二 国 際的 な準 則 国 際 人 権 法 の領 域 に お いて、 少 年 の福 祉 ま た は最 善 の利 益 の実 現 し 、 あ ら ゆ る 段階 で少 年 の人権 を最 大 限 に尊 重 す 対 す る 死 刑適 用 禁 止 条 項 を有 す る国 際 条 約 に加 盟 し て いる 国 が 大多 数 とな ・て いる・ 一 る こ・ が求 めら れ て い・・ し た が ・て ・ 少年 に死 刑 を 適 用 しな い・ ・は ・国 際社 会 に お い ても 承 認 さ れ て おり 、国 際 状 現 的 な 準 則 に は、 犯 行 時 一八歳 未 満 の者 に対す る死 刑 の適 用 を禁 ず る規 定 が 設 け ら れ て いる 。 ま た 、 死刑 に関 す る 国 連 の 個 人 権 委 員会 に お いても 、 同様 の要 請 を 内 容 とす る決 議 がた び た び採 択 さ れ て いる。 そ のた め か 、 死刑 を廃 止 し て いな カ 肋 い国 であ っても 、 一八 歳 未満 の者 に対 す る 死 刑 の適 用 を 除 外す る国 内 法 が存 在す る か、 留 保 な し で 一八歳 未 満 の者 に 堺 し た条 約 と し て は・・市 民 的 お よ び政 治的 権 利 に関 す る国 際 規 約 ﹂と ・児童 の権 利 に関 す る条 約 ﹂が あ る・ 一九 六 六年 に国 連 総 会第 二 一総 会 で採 択 さ れ た ﹁市 民的 お よ び 政治 的 権利 に関 す る 国際 規 約 ﹂ 第六 条 第 五 項 は、 ﹁死 刑 国 連 の疑 一 刑 研 は、 一入 歳 未 満 の者 が行 った 犯 罪 に つ いて科 し て はな ら ず ﹂ と 規定 し て いる 。 こ の条 項 は、 審 議 の段 階 で は原 案 にな ご 耐 (a ) は ﹁死 刑 又 は 釈 両 条 約 と も 、 当 事 国 は 、 条 約 に 適 合 す る た め に と った 措 置 に つ い て 定 期 的 な 報 告 書 を 提 出 す る こ と を 求 め ら れ 、 そ れ 現 在 、 後 に 当 事 国 に な る こ と を 約 し て 署 名 し て いる ソ マリ ア と ア メ リ カ を 除 い て 、 す べ て の国 が 当 事 国 と な っ て い る 。 放 の 可 能 性 が な い 終 身 刑 は 、 一入 歳 未 満 の 者 が 行 っ た 犯 罪 に つ い て 科 さ な い こ と ﹂ と 規 定 し て いる 。 二 〇 〇 三 年 六 月 い る 。 ま た 、 一九 八 九 年 に 国 連 第 四 四 総 会 で 採 択 さ れ た ﹁児 童 の権 利 に 関 す る 条 約 ﹂ 第 三 七 条 倒 か った条 項 であ る が、少 年 の生 命 の保護 の目 的 と いう 人道 的 理由 から 、 日本 が提 案 し たも の であ る。票 決 の際 に、少 年 少 一 の藷 な ど に ついて繋 があ ったも のの、呆 案 が採 択 され た. 二。 。 三年 = 月 現在 、 一五 一か国 が当 事 国 と な って 85 1 86 1 を そ れ ぞれ 人 権 委 員会 、 児童 の権 利 に関 す る 国 連委 員 会 が 審査 し 、 必要 な 場合 に は注 意 を喚 起 す る こと にな って お り、 少 年 の死 刑適 用除 外 のた め の措 置 も 審 査 対象 と され て いる の であ る。 国 際的 な 武 力 紛争 にあ た って適 用 さ れ る国 際 人 道法 に お いて も、 少 年 に対 す る 死刑 は禁 じ ら れ て いる 。﹁戦 時 にお け る 文 民 の保 護 に関 す る 一九 四九 年 八 月 一二 日 のジ ュネ ー ブ 条 約 ( 第 四条 約 )﹂ 第 六 八 条 は 、 ﹁死 刑 の判 決 は、 いかな る 場 合 に も、 犯 罪行 為 のあ った時 に 一八歳 未 満 であ った被保 護者 に言 い渡 し て はな ら な い﹂ と し、 ﹁一九 四 九年 八 月 一二 旧 のジ ュネ ー ブ 諸条 約 に追加 され る国 際 武力 紛争 の犠 牲 者 の保 護 に関 す る議 定 書 ( 第 一追 加議 定 書 )﹂第 七七 条 第 五 項 定書 )﹂第 六条 第 四 項 は ﹁犯 行 の時 に 一八歳 未 満 であ った 者 に対 し て は、 死刑 を 執 行 し ては なら な い﹂と 規定 し て いる。 [ は ・武 力 紛争 に関 連 す る 犯 罪を 理 由 とす る死 刑 は ・犯 行時 大 歳 未満 であ ・た者 に対 し て執 行 し ては な ら な いL と し・ 叢 ﹁一九 四 九年 八 月 = 一 日 の ジ ュネ ーブ 諸条 約 に追 加 さ れ る非 国 際 武 力紛 争 の犠牲 者 の保 護 に関 す る議 定 書 ( 第 二追 加 議 論 地 域的 な 準 則 とし て は、 ﹁米 州 人権 条 約 ﹂ と 、 ﹁児 童 の権 利 及 び福 祉 に関 す る ア フリ カ憲 章 ﹂ が あ る。 一九 六 九 年 一 い﹂ と定 め て いる。 二 〇 〇三 年 六 月 現 在、 二四 か国 が当 事国 と な って い る。 ま た、 一九 九 〇 年 七 月 に ア フリ カ統 一機 一月 に 米州 特 別 会 議 にお いて採 択 さ れ た米 州人 権 条 約 の第 四条 第 五 項 は ﹁犯 行時 一八 歳 未 満 の者 に は死 刑 を 適 用 し な 律 法 構 が 採択 し た ﹁児童 の権 利 及 び福 祉 に 関す る ア フリ カ憲 章 ﹂第 五条 第 三 項 は ﹁児童 が行 った犯 罪 に 対 し て は、 死 刑 を 宣 告 し て は なら な い﹂ と定 め て い る。 こ の ﹁児 童 ﹂ と は、 一八 歳 未 満 を意 味 し て いる (第 二条 )。 二〇 〇 三 年 六 月 現 在 、 三 一か国 が当事 国 とな って いる。 国 際 機 関 によ る 決議 も 採 択 さ れ て いる。 一九 入 四 年 に国 連社 会 経 済 理 事 会 で採 択 さ れ た ﹁死 刑 に 直面 し て いる 者 の 権 利 の保 護 の保 障 に関 す る決 議 ﹂ の付 則 とな って いる 保護 条 項 第 三 号 は、 ﹁犯 行 時 一八 歳未 満 の者 は、 死 刑を 言 い渡 さ れ な い﹂ と規 定 す る。 同 様 の決 議 は 、 一九 八 九 年 、 一九 九 六年 にも 出 さ れ て いる。 ま た、 国 連 人権 委 員 会 は、 一九 九 一 胱 の 七 年 に ﹁死刑 廃 止 に関 す る 決議 ﹂ を 採 択 し た が、 そ のな か で、 死 刑 存 置 国 に対 し て 一八 歳 に満 た な い者 に死 刑 を 適 用 (11 ∀ 二か 国 が 、 犯行 時 一 し な いこ とを 求 め 、 こ の年 以 降 毎 年 同様 の決 議 が採 択 さ れ て いる。 さ ら に 、 一九 九 九 年 には 、国 連 人権 小 委 員 会 に お 世 界 の動向 いて 、 とく に少 年 に対す る死 刑 の適 用 を禁 止 す る こと を 求 め る決 議 が採 択 さ れ て いる。 三 戦 争 犯 罪な ど の例外 的 な 犯 罪 であ っても 、 法 律 上 死 刑 を規 定 し て いる国 = 六 か 国 のう ち = 八 歳 未 満 の 者 に 対 す る 死 刑 を 禁 ず る 条 項 を 有 し て いる と さ れ る が 、 ア ム ネ ス テ ィ ・イ ン タ ー ナ シ ョナ ル の 調 査 に よ る 咽 カ 肋 と 、 一九 九 〇 年 か ら 二 〇 〇 四 年 一月 ま で の 間 に 、 ア メ リ カ )・ ・ 藁 王共 和 国 (天 )・ 中 国 (天 ) の入 か国 で・犯 行 (一九 人 )、 イ ラ ン (入 人 )、 パ キ ス タ ン ( 三 人 )、 サ ウ ジ ア 界 世 ラ ビ ア (天 )・ ナ イ ジ ・・ ア (天 ト 時 一八 歳 未 満 の者 が 三 五人 処 刑 さ れ て いる。 一九 九 〇年 代 に は六 か国 で 二〇 人 であ った が、 二〇 〇 〇 年 以降 で はす で )、 イ エ ・ ・ (天 研 用除 外 と さ れ て いる はず の フィ リ ピ ンおよ び スー ダ ンにお いて 少年 が死 刑 判 決 を言 渡 さ れ た り し た と の報 告 も あ る。 耕 に五 か国 で 一五 人 が処 刑 さ れ て いる. ・ れら の国 のう ち 、 パキ スタ ン・ イ エメ ンお よ び中 国 にお いて は・ 法 改 正 がな に 年 さ れ た こ と によ り、 少 年 に対 し て 死 刑 が適 用 除 外 に な る と思 わ れ、 イ ラ ン にお いて も、 死 刑 を 適 用 で き る下 限 年 齢 を 少 [ 引き 上 げ る法 改 正 がな され よ、 つと し て いる. し か し、 法 改 正 後 の中 国 にお いて 少年 が処 刑 さ れ た り 、 少年 は死 刑 の適 187 88 1 ( [) 諸 国 の 動 向 (12 V 近 年 、 少 年 に対 し て死 刑 を適 用ま た は執 行 し た国 (ア メリ カを 除 く ) と、 死 刑 適 用 の下 限 年齢 を 一八 歳 未 満 に ま で 少 年を 処 刑 した 国 引 き 上 げ た国 に つ いて紹 介 す る。 ① イ ラ ンに お いて は、 ︼九 九 〇年 に 一七歳 の少 年、 一九 九 二年 に 一六歳 の少年 と 一七 歳 の少 年 二 人、二 九 九 九年 に 一七 歳 の少 年 、 二 〇 〇 〇年 に 一七 歳 の少年 、 二〇 〇 一年 に 犯 行時 一六 歳 の少 年 、 二 〇〇 四 年 に犯 行時 一七歳 の少 年 が処 刑 叢 論 され て いる が 、法 律 上 は、 犯 行 時 一入歳 未 満 の者 は 殺 人 罪 で処 刑 さ れ る こと は な いとさ れ て いる 。 二 〇〇 三 年 一二 月 て いる。 児 童 の権 利 に関 す る条 約 の当事 国 であ る 。 に、 死 刑 適 用 の下 限年 齢 を 一入 歳 に引 き 上げ る法 案 が採 択 さ れ 、 最 高 立法 機 関 であ る憲 法 擁 護 評議 会 で の承 認 を 待 つ 律 法 イ エメ ンは、 一九 九 〇 年 に 、イ エメ ン ・アラ ブ 共和 国 ( 北 イ エメ ン) とイ エメ ン ・人 民民 主 共 和国 (南 イ エメ ン) が 統 一さ れ て成 立 し た国 であ る。 統 一前 の南 北 イ エメ ン には、 刑事 責 任 年 齢 に関す る規 定 はあ って も 、 死刑 適 用 の下 限 を定 め る規 定 はな か った が、 一九 八 九 年 に、 南 イ エメ ンに お いて は、 犯 行 時 一八歳 未 満 の者 に死 刑 を 適 用す る こと で き な いと され た。 南 北 統 一後 に制 定 さ れ た 一九 九 二年 少 年福 祉法 は、 犯 行 時 一五 歳未 満 の者 を 死 刑 の適 用 から 除 外 す る と 定 め て いた にも か か わ らず 、 一九 九 三年 七月 に、 殺 人 お よ び 強盗 を 犯 し た = 二歳 の少 年 が公 開 処 刑 さ れ た。 一九 九 四年 に、刑 法 上 、 死刑 を 科 す 下 限年 齢 を 犯行 時 一八 議 に引 き上 げ ら れ た ( 三 一条 )。市 民 的 及 び 政治 的 権 利 に関 す る 国 際 規 約 に つ いて は、 南 イ エメ ンが 一九 八 七 年 に批 准 し 、 南北 統 一後 の 一九 九 一年 に児 童 の権 利 に関 す る条 約 を 批 准 し て いる。 中国 に お いて は、 一九 九 七年 に改 正さ れ た 刑法 で、 犯 行 時 一八 議 未 満 の者 に は 死 刑を 適 用 し な いと定 め、 少 年 の最 高 刑 は無 期 懲 役 刑 と し た。 刑法 改 正 前 は 、 犯 行時 一入 歳 未 満 の者 に は原 則 と し て 死 刑を 適 用 し な いが、 犯 罪行 為 が と 准 し て お り、 刑 法 の改 正 は 、条 約 の要 請 に応 じ るも のと な った。 し か し 、 刑法 改 正後 も 、 犯 行時 一八 歳 未 満 の者 に 対 年 一月 に処 刑 さ れ た と 報 じ ら れ て い る。 ま た、 二〇 〇 一年 八 月 九 日 に犯 し た 犯 罪 で、 二 〇 〇 四年 三月 八 日 に処 刑 さ れ [ く に重 大 な場 倉 ・ 犯 行時 = ハ歳 以 上 の者 に 一蕎 の執 行 猶予 付 の死 刑 判 決 を 下す こ と が可能 で あ ・た (旧刑 法第 四 状 畷 四 条 ).中 国 は、市 民 的 及 び政 治 的 権 利 に関 す る国 際 規 約 に は未 加 盟 であ る が、 充 九 二 年 三月 に児童 の権 利 条 約 を 批 個 内 幽 界 世 し た ﹁少年 犯 罪 事 件 を 処 理す る際 の法 執 行 に つ いて﹂ は、 少 年 犯 罪 事 件 に お いて は、 犯 行時 の被 告 人 の年 齢 を 十分 に た か オ ・パ ンは、 犯 行 時 一八歳 未 満 の可能 性 があ った とも いわ れ て いる。 一九 九 五 年 五 月 二 日 に、 最 高 人 民法 院 が出 す る 処 刑 は行 わ れ て いる。 二〇 〇 〇 年 に江 蘇省 で殺 人 を 犯 し たチ ャ オ ・リ ンは、 犯 行 時 一六 歳 であ った が、 二 〇 〇 三 一 ホ 観 ら れ る に いた った 。 二 〇〇 〇 年 六 月 以降 、 少 年 死 刑 囚 は減 刑 さ れ る よう にな り 、 二 〇 〇 一年 一二 月 に は、 ムジ ャラ フ 二 〇 〇 〇年 七 月 に、 少 年 司法 制 度 に 関す る条 例 を 制定 し、 犯 行 時 一入 歳未 満 の者 に対す る死 刑 は大 部 分 の地域 で禁 じ 年 九月 三 〇 日 に犯 行 時 一四歳 であ った少 年 が、 二 〇 〇 一年 一一月 三 日 に 犯行 時 = 二歳 であ った 少年 が処 刑 され て いる。 パキ スタ ンは、 一九 九〇 年 に児 童 の権 利 条 約 を 批 准 し た が、 一九 九 二年 一 一月 一五 日 に 一七歳 の少 年 が 、 一九 九 七 耐 調 査 し、 こ れを 重 要 な 事実 とし て扱 う こと の ほ か、 年 齢 が 明確 にわ か ら な いとき や 、 起 訴 ま た は不 起 訴 、 処 罰 の内 容 に 年 に 年齢 が影 響 す ると き に は、 人 民 検 察 院 に事 件 を 戻 し て追 加 調 査 を し な く て はな ら な いと し て いる が、 法 院 は被 告 人 少 一 の年齢 を 明確 にす る ・と に配 慮 を 欠 いて いる た め、 .・ う し た ・と が 生 じ て いる と思 わ れ る. 9 18 90 1 大統領 が = 一 五 人 の 少年 死 刑 囚 の減 刑を 命 じ たと 報 じ られ て い る。 二 〇 〇 〇年 に条 例 が施 行 され た後 も 、 犯行 時 一入 歳 未 満 の者 に対 す る死 刑 が適 用 さ れ続 け て いる の は、 こ の条 例 が 、北 部 と西 部 の 一部 の地 域 で適 用 さ れ て いな い のと 、 裁 判 所 が年 齢 の問 題を 考 慮 し て いな いた め であ る と さ れ る。 サウ ジア ラ ビ ア に お いて は、 一九 九 二年 に、 犯 行時 一七 歳 で不 敬 罪 を 犯 し た少 年 が処 刑 さ れ た こ と が報 告 さ れ て い る。 一九 九 六 年 に 児童 の権 利 に関す る条 約 を 批 准 し、 政府 は、 イ スラ ム法 に従 って成 人 に達 し て いな い者 には 死 刑 を 適 用し な いと し て 、 一入 歳 未 満 の者 に 死刑 を 科 す こと は でき な いと し て いる。 ナ イ ジ ェリ ア は 、 一九 九 一年 に児童 の権 利 に関 す る条 約 を 、 一九 九 三 年 に市 民 的 及 び 政 治 的権 利 に関 す る国 際 規 約 九 五 九 年 の児 童 及 び 少年 法 は、 一八 歳 未 満 の者 を 死 刑 の適 用 除 外 にし たと さ れ る が、 そ れ ま では 一七歳 未 満 であ った。 を批 准 し た 。 児童 の権 利 及 び福 祉 に関 す る ア フリ カ憲 章 の当 事 国 でも あ る。 一九 九 〇 年 の連 邦法 の 一部 とな った、 一 論 一九 九 七 年 に 一七歳 の少 年 が処 刑 さ れ た が、 彼 は 犯 行時 一五 歳 であ った と いう 。 二〇 〇 〇 年 の人権 推 進 保 護 小 委 員 会 叢 律 コ ンゴ民 主 共 和国 は、 旧ザ イ : ル の時 代 の 一九 七 六 年 に、 市 民 的 及 び 政 治的 権 利 に関 す る 国 際 規約 を 批 准 し て いた に お い て、 ナ イ ジ ェリ ア代 表 は 、 こ の件 に ついて 否定 し、 少 年 が死 刑 に 相 当す る場 合 は、 有 期 刑 に減 刑 し て い ると 主 法 一 暖 し た. が、 死刑 が適 用除 外 と な る のは 一五歳 未 満 の者 であ った 。児童 の権 利 に関 す る 条約 は、 一九 九 〇年 に批 准 し て いた。 二 〇 〇〇 年 に、 特 別 軍事 法 廷 で死 刑 判 決を 受 け た 一四 歳 の少年 兵 士 が処 刑 さ れ た が他 の死 刑 判 決 を 受け た少 年 兵 士 は 恩 赦 を 受 け た と いう こと であ り 、 ま た、 二 〇 〇三 年 四 月 に、特 別軍 事 法 廷 も廃 止さ れ た 。武 力 紛 争 に おけ る児 童 の保 護 、 児 童 の権 利 に関す る条 約 が要 請 す る こと であ る。 ② 少 年 に 死刑 を適 用 した 国 (13 ) フ ィリ ピ ンに お いて は、 犯 行 時 一八歳 未 満 の者 に対 す る死 刑 の禁 止 を法 で定 め て いる にも か かわ ら ず 、 少 な く とも 七 人 の少 年 死 刑囚 が存 在 す る と さ れ て いる が、 逮 捕時 に偽 った 年 齢 を申 告 し た証 拠 や 、無 実 を 示 す と 思 わ れ る証 拠 が 認 めら れ 、 最高 裁 判所 が、 こ の七 人 の事 件 に ついて再 審 理 を す る よう に下 級 裁 判 所 に差 し戻 し た 。 ま た、 罪状 認 否 手 続 にお いて 、 検察 側 が'被 告 人 の年齢 を 確 認 す る ことを 義 務 付 け る よう に法 を 改 正す る予 定 であ る(14。)な お、 フ ィリ ピ ン 綱 撃 と 地 元 部 族 民 と の間 で新 た な内 戦 が発 生 し 、 ま だ混 乱 状 態 に あ る。 二〇 〇 一年 五月 に、 殺 人 、 武装 強 盗 な ど の犯 罪 を スー ダ ンに お い ては 、 一九 八 三 年 から 内 戦 が続 いて いたが 、 二〇 〇 二 年 七月 に政 府 と スーダ ・人 民 解 放 軍 ( QQ℃ピ﹀) は、 市 民 的 及 び政 治 的 権 利 に関 す る国 際 規 約 お よ び児 童 の権 利 に関 す る条 約 の当事 国 であ る . 肋 界 世 状 咽 ト 死 刑 を 適 用 し な いこと を 法 で定 め て いる にも か かわ ら ず 、 少年 に対 し て死 刑 判決 が言 渡 さ れ て いる。 二〇 〇 二 年 七月 決 判所 が・ 大 統 領 令 に より ダ ル 了 死刑 適 用 の下 限年 齢を 引 き 上げ た国 ルに設 立 さ れ ・ そ こ で は・ 公 正 な 裁判 が保 障 さ 墾 大 歳 未 満 の者 に 歳 の少年 二人 が含 ま れ て いた と いう・ . スー ダ ン は ・ 市 民 的 及 び お よ び執 行 の下 限 年齢 は 一六 歳 で、 判決 の宣 告 時 に 一六歳 以 上 であ れ ば、 犯 行 時 に 一六歳 未 満 であ っても 死刑 を 適 バ ルバド スは、英 語 圏 の カリブ 海 諸 国 のな か で 、犯 行時 一八 歳 未満 の者 に死 刑 を 適 用 でき る 唯 一の国 であ り 、死 刑判 ③ 関 す る 国 連 委 員 会 は 、 ス ー ダ ン政 府 に 対 し て 勧 告 を 行 って い る 。 政 治 的権 利 に関 す る国 際規 約 およ び児童 の権 利 に関 す る条 約 の当 事 国 であ り、 二・ ・ 二 年 δ 月 に は、 児童 の権 利 に 特製 と の間 で の和 平 交 渉 が基 本 合意 に達 し 、 内 戦 終結 に向 か った よう に思 わ れ た。 し か し、 西 部 ダ ル フー ル地 方 で、 政 府 研 に、 八 八 人 が 死刑 判 決 を 受 け た が、 そ のな か に は 西 に 肘 舛 ー 19 92 1 ㌃ 用 す る こと は 可能 であ った 。 一九入 二年 には 犯 行時 一七 歳 の少 年 が 処 刑 さ れ、 一九 入 八 年 に は犯 行 時 一七 歳 の少年 二 人 に死 刑 判 決 が言 渡 さ れ た 。 バ ルバ ド ス は、 一九 七 三年 に市 民 的 及 び 政治 的 権 利 に関 す る国 際 規 約 に批 准 し た が、 米 州 人 権 条 約 の批准 の際 には 、 死 刑適 用 の下 限 年 齢 を . 一入 歳 未 満 と す る 第 四条 第 五 項 が国 内法 と抵 触 す ると し て留 保 を 申 し 立 てた。 一九 八九 年 一 一月 に は、 少 年 犯 罪 者法 を改 正し 、 死 刑 を 科す 下限 年 齢 を 犯 行時 一入 歳 に引 き 上 げ た。 法 改 正 の直 前 に 、 犯行 時 一入 歳未 満 で 死刑 判 決 を 受 け て いた 二人 の少 年 に対 す る減 刑 も な さ れ た。 刑事 手 続 及 び証 拠 法よ 死 刑 を 科 す 下 限年 齢 を 一八 歳 に 引 き上 げ た. ・ ンン バブ ェ嫉 市 民 的 及 び 政 治的 ジ ン バブ エは、 一九 八 ○ 年 に 独 立 し、 犯 行 時 一六 歳未 満 の者 に対 し て 死 刑を 適 用 し て は な らな いとし て いた が 、 一 八四年 に (二) アメ リ カ 権 利 に関 す る国 際 規約 、 児 童 の権利 に関 す る条 約 、 児童 の権 利 及 び福 祉 に関 す る ア フリ カ憲 章 を 批 准 し て いる。 律 ア メリ カ は、世 界 で最 も少 年 に 対す る死 刑 の適 用 お よ び執 行 の多 い国 であ る. ア ムネ スティ .イ ンタ ー ナ シ .ナ ルに 論 法 一 よ る と、 一九 九 〇 年 以降 、 世 界 で三 五 人 の少 年 の処 刑 が 確認 され て いる が 、 そ のう ち 一四 人 (四 〇 パー セ ント ) が ア メ リ カ に お い てで あ る。 ア メリ カ は 、 一九 九 二年 に市 民 的 及 び政 治 的 権 利 に関 す る国 際 規 約 を批 准し た が、 少 年 に対 (15 V 各 州 の現 状 コ 。テ ド 州 コネ チ カ ・ト 州 イ リ ノイ 州 イ と ア・ アナ 櫛 カン す る死 刑 適 用 の禁 止 を 含 む第 六条 ほ かを 留 保 し て おり 、ま た 児童 の権 利 に関 す る条 約 には署 名 のみ で 批准 し て いな い。 ① 死刑 存 置 州 三 八 州 のう ち ・ カ リ フ ォ ル ニア州 ザ ス州 、 メ リ ー ラ ン ド 州 、 ミ ズ ー リ 州 、 モ ンタ ナ 州 、 ネ ブ ラ ス カ 州 、 ニ ュー ジ ャ ー ジ ー 州 、 ニ ュー メ キ シ コ州 、 ニ ュー (17) ヨ ー ク 州 、 オ ハ イ オ 州 、 オ レ ゴ ン 州 、 サ ウ ス ダ コ タ 州 、 テ ネ シ ー 州 、 ワ シ ン ト ン 州 、 ワ イ オ ミ ン グ 州 の 一九 州 お よ び 連 邦 と 軍 に お い て は 、 一八 歳 未 満 の 者 に 対 す る 死 刑 の 適 用 を 禁 じ て いる 。 死 刑 適 用 の 下 限 年 齢 を 一七 歳 と し て い る の 州 デ・ フウ ・ア州 ア イダ ホ州 ケ ・タ ・† 州 バ ー ジ ニア 州 に お い て は 、 二 〇 〇 四 年 三 月 一〇 日 に 、 二 〇 〇 二 年 に ワ シ ン ト ン近 郊 お よ び そ の 周 辺 地 域 で 発 生 し た ン¥ 状 現 の 個 カ 肋 ( 19) 連 続 狙 撃 事 件 の 犯 行 時 一七 歳 の共 犯 少 年 に 対 し て 、 仮 釈 放 な し の終 身 刑 を 言 い 渡 し た 。 数 件 の 犯 行 が あ っ た メ ーー ー ラ ア← 界 世 ン ド 州 で は 、 一入 歳 未 満 の者 に は 死 刑 を 適 用 で き な い た め 、 司 法 当 局 の 判 断 で、 別 の 数 件 の 犯 行 が あ り 、 少 年 に 死 刑 アリ ゾ ナ 州 は 、 フ ロリ ダ 州 、 ジ ョ ー ジ ア 州 、 ニ ュー ハ ンプ シ ャ i 州 、 ノ ー スダ コタ 州 お よ び テ キ サ ス 州 の 五 州 で あ り 、 下 限 年 齢 ー 刑 を 適 用 す る こ と が 可 能 で あ る バ ー ジ ニ ア 州 が 初 級 審 の 場 所 に 選 ば れ た が 、 二 〇 〇 三 年 一二 月 の陪 審 の 評 決 は 、 仮 釈 放 一 を 一六歳 とし て いる のは 、 ア ラ バ マ州 砒 な し の終身 刑 であ ・た. 少 年 に対 す る量 刑 は 、 死 刑 か仮 釈 放 な し の 終身 刑 か の選択 であ ・たが 、 陪審 は、 少 年 が主 犯 一九 九 〇 年 以 降 の ア メ リ カ に お け る 少 年 の 処 刑 数 は 、 一九 九 〇 年 一人 、 皿九 九 二 年 一人 、 一九 九 三 年 四 人 、 一九 九 ニ ュー ハ ンプ シ ャi 州 に お い て は 、 二 〇 〇 四 年 五 月 一〇 日 に 、 死 刑 を 適 用 で き る 最 低 年 齢 を 一七 歳 か ら 一八 歳 に 引 ( 22V き上 げ る法 案 が 州議 会 を 通 過 し た が、 ベ ン ソ ン知事 が拒 否 権 を 発動 し、 立 法 化 さ れ る に いたら な か った。 連 邦 最 高 裁 の 見 解 が 出 た 後 、 二 〇 〇 五 年 に も 少 年 に 対 す る 死 刑 を 目 指 し て 改 め て 訴 追 す る 構 え だ と いう 。 (21 ∀ 格 の 男 性 に 洗 脳 ・誘 導 さ れ た と す る 弁 護 側 の 主 張 や 、 少 年 が 幼 少 時 に 過 ご し た 環 境 、 責 任 能 力 な ど を 総 合 的 に 判 断 し 、 ( 20) 仮 釈 放 な し の 終 身 刑 と い う 結 論 に い た った も の で あ る 。 検 察 当 局 は 、 少 年 事 件 へ の 死 刑 適 用 の 妥 当 性 を 検 討 し て い る ル イ ジ ア ナ 州 、 ミ シ シ ッ ピ i 州 、 ネ バ ダ 州 、 オ ク ラ ホ マ州 、 ペ ン シ ル バ ニア 州 、 サ ウ ス カ ロラ イ ナ 州 、 ユタ 州 お よ び ( 18) バ ー ジ ニア 州 の 一四 州 で あ る 。 耐 に 年 少 鵬 94 1 (二 〇 〇 二 年 八 月 入 牢 三 人 、 一九 九 九 年 一人 、 二 〇 〇 〇 年 四 人 、 二 〇 〇 ︼年 一人 、 二 〇 〇 二 年 三 人 、 二 〇 〇 四 年 一人 と な っ て お り 、 ば ら つ き が あ る 。 一九 七 六 年 以 降 に 犯 行 時 一八 歳 未 満 の 者 に 対 し て 死 刑 を 執 行 し た の は 、 テ キ サ ス 州 (一九 九 〇 年 五 月 (二 〇 〇 三 年 四 月 三 (一九 九 三 年 (一九 八 六 年 一月 一〇 日 に 最 後 の 処 刑 )、 ルイ ジ ア ナ 州 ( 二 〇 〇 〇 年 一月 = 二日 に 最 後 の 処 刑 )、 オ ク ラ ホ マ州 (一九 九 三 年 七 月 二 入 日 に 最 後 の 処 刑 、 現 在 は 禁 止 )、 ジ ョー ジ ア 州 二 八 日 に 最 後 の 処 刑 )、 サ ウ ス カ ロ ラ イ ナ 州 一人 目 に 最 後 の 処 刑 )、 ミ ズ ー リ 州 ︻二 月 七 日 に 最 後 の 処 刑 )、 バ ー ジ ニア 州 ( 二 人 )、 サ ウ ス カ ロラ ( 四 日 に 最 後 の処 刑 ) の 七 州 で あ り 、 他 の 州 に お い て は 、 少 年 に 対 す る 死 刑 を 禁 じ る 条 項 を 有 し て い な く て も 、 執 行 さ れ る こと はな か った。 ( 四 人 )、 フ ロ リ ダ 州 (三 人 )、 ジ ョー ジ ア 州 歳 であ った 者 が 五 八 人 で 、 人 種 で は 、 黒 人 二 九 人 、 臭 一五 人 、 ・ フテ ン ア ・ リ カ ム 五ヘ エ ンア 人 二 人 、 ア ・ リ カ . ア メ ーー カ の 全 死 刑 囚 の約 ニ パ ー セ ント に あ た る 。 全 員 が 殺 人 を 犯 し た 男 性 で 、 犯 行 時 一六 歳 で あ っ た 者 が 一四 人 、 二七 ( 二 人 )、 バ ー ジ ニア 州 (一人 )、 ネ バ ダ 州 (一人 ) の 一二 州 に 七 二 人 で あ り 、 こ れ は ( 五 人 )、 ノ ー ス カ ロラ イ ナ 州 犯 行 時 一八 歳 未 満 の 死 刑 囚 は 、 テ キ サ ス 州 (二 九 人 )、 ア ラ バ マ州 (一四 人 )、 ルイ ジ ア ナ 州 ( 四 人 )、 ア リ ゾ ナ 州 人 )、 ミ シ シ ッ ピ ー 州 叢 論 イ ナ州 ( 三 人 )、 ペ ン シ ル バ ニア 州 律 一 法 合 衆 国最 高 裁判 所 の判 決 イ ン デ ィ ア ン 一人 で あ る 。 拘 禁 期 間 は 四 ヶ月 か ら 二 四 年 に 及 び 、 現 在 の 年 齢 は 一八 歳 か ら 四 三 歳 に ま で 及 ん で い る 。 ② 合衆 国 最 高裁 判所 にお いて は、 犯行 時 一入 歳未 満 の者 に対 す る死 刑 が、 ﹁残 虐 で異常 な 刑 罰 を 科し ては な らな い﹂ と ( 23 ) す る合 衆 国 憲 法 修 正第 八 条 に違 反 す る か どう か が争 わ れ て き て いる 。 代 表的 な事 件 に ついて 紹介 す る。 第 一は 、 エデ ィ ング ズ 対 オ ク ラ ホ マ 州 事 件 で あ る 。 一九 八 二 年 一月 一九 日 に 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 一六 歳 の時 に 犯 し た警 察 官 の殺 害 によ り 、 オ ク ラ ホ マ州 の裁 判 所 で モ ンテ ィ ・リ ー ・エデ ィ ング スに言 渡 され た死 刑 判 決 に対 し 、 家 庭 環 境 の劣 悪 さ や重 大 な 情 緒 障 害 と い った、 被 告 入 側 が提 出 し た 軽 減事 由 を 考 慮 す る こと を拒 否 し た こと は 、 死刑 事 件 に お いてあ ら ゆ る適 切な 軽 減 事 由 を 考慮 す る こと を要 求 す る合 衆国 憲 法 修 正 第 八 条 お よ び第 一四 条 に反す る と し て 、五 対 四 で破 棄 判 決 を下 し た。し かし 、犯 行 時 一八歳 未 満 の者 に死 刑 を科 す こと 自 体 が、残 虐 で異 常 な 刑 罰 であ り 、 を 持 た せる こと が できず ・不 必要 な 苦 痛 を 与 え る ・・と にな る と し て、 合 衆国 憲 法 修 正第 八 条 に 違 反 し違 憲 であ ると し 一 合 衆国 憲 法 修 正 第 八条 に違 反 す る か に つ いて の判 断 は な さ れな か ・た. 状 ( 24) 現 第 二 は、ト ンプ ソ ン対 オ クラ ホ マ州事 件 で あ る。 一九 八八 年 六月 二九 日 に、合 衆 国最 高 裁 判 所 は、 一五 歳 の時 に犯 し の 潤 た 姉 の前 夫 の殺 害 によ り 、 オ クラ ホ マ州 の裁 判 所 でウ ィリ ア ム ・ウ ェイ ン ・ト ンプ ソ ンに言 渡 さ れ た死 刑 判 決 に対 し 、 カ 肋 五 対 三 で破 棄 し た。 破棄 を支 持 し た四 人 の裁 判官 は、 犯 行時 一六歳 未 満 の者 に死 刑 を 科 す こと は、 少年 の将 来 に希 望 堺 人 の裁 判 官 は ・ オ ク ラ ホ マ州 の死 刑法 が・ 死 刑 を適 用す る最 低 年 齢 を規 定 し て いな い こ とを 理 由 と す る も の であ った 。 ま た、 反 対 意 見 のな か には 、 A口衆国 憲 法 修 正 第 八条 は、 本 来 、 少 年 に対 す る死 刑 の適 、現在、そ の よ び 一七 歳 の 少 年 に 死 刑 を 科 す こ と は 、 合 衆 国 憲 法 修 正 第 八 条 に 違 反 す る ﹁残 虐 で 異 常 な 刑 罰 ﹂ で あ る と いう 国 民 的 ピ ー ス ・ウ ィ ル キ ン ズ に 言 い渡 さ れ た 死 刑 判 決 に 対 し 、 五 対 四 で 支 持 す る 判 決 を 下 し た 。 死 刑 判 決 を 犯 行 時 一六 歳 お 所 で 、 ケ ビ ン ・ス タ ン フ ォ ー ド に 言 渡 さ れ た 死 刑 判 決 と 、 一六 歳 の 時 に 犯 し た 殺 人 に よ り 、 ミ ズ ー リ 州 の 裁 判 所 で 、 第 三 は 、 ス タ ン フ ォ ー ド 対 ケ ン タ ッ キ ー 州 事 件 (一九 八 九 年 ) と 、 ウ ィ ル キ ン ズ 対 ミ ズ ー リ 州 事 件 (一九 八 九 年 ) ( 25) で あ る 。 一九 入 九 年 六 月 二 六 日 に 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 一七 歳 の時 に 犯 し た 殺 人 他 に よ り 、 ケ ン タ ッ キ ー 州 の 裁 判 よう な 合 意 が存 在す る と は思 え な いこ と が挙 げ ら れ て いた。 用 を禁 止 す る 目 的 で制 定 さ れ た も ので はな い ,・と 、国 民 的 合意 がな け れ ば 違 憲 判 決を 下す べき では 守 た が・ 破 棄 を 支持 し たも ユ 一 刑 翫 一 耐 に 年 少 95 1 法 律 論 一 叢 196 合 意 が 形成 さ れな い こと 、 ま た、 少 年 は死 を 恐 れな いの で死 刑 の犯 罪抑 止 効 果 が な いと は いえ な い こと に基 づ いて い る 。 二 〇 〇 二 年 一〇 月 四 日 に 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 の ス テ ィ ー ブ ン ス判 事 、 ス ー タ ー 判 事 、 キ ン ズ バ ー グ 判 事 お よ び プ ラ イ ヤ i 判 事 の 四 人 が 、 犯 行 時 一七 歳 の 少 年 に 対 す る 死 刑 は 不 適 切 で あ り 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は こ の件 に つ い て 審 理 パ! 対 シ モ ンズ 事 件 であ る嬢 ( 27 ) ま ぢ ﹂の事 件 は 判 決 に いた ・て はお ら ず ・二 。 。 四年 δ 旦 三 日 に・ す べ き で あ る と し て 、 書 簡 で 申 し 立 て を 行 った が 、 二 二 日 に 却 下 さ れ た 。 し か し 、 二 〇 〇 四 年 一月 二 六 日 、 こ の 判 決 ( 26) を 再 検 討 す る こ と を 発 表 し た 。 な お 、 二 〇 〇 三 年 一二 月 八 日 に 、 ケ ン タ ッ キ ー 州 知 事 は 、 ス タ ン フ ォ ー ド の 死 刑 判 決 第 四 は・ 7 は 不当 であ ると し て 、仮 釈放 のな い終 身 刑 に減 刑 し て いる 。 合 衆国 最 高 裁 判 所 に お いて、 ミズ ー リ 州 の犯行 時 ︼七 歳 の少年 殺 人 犯 を め ぐ る上 告 審 の 口頭 弁 論 が行 わ れ た。 ミズ ー リ 州最 高 裁 判所 は、 二〇 〇 三 年 八月 、 一九 九 三 年 の 一七 歳 の時 に殺 人 を 犯 し て死 刑 判決 を受 け て いた シ モ ンズ に対 し 、 合 衆国 憲 法 修 正 第 八条 の残 虐 で異 常 な 刑 罰 の禁 止 に違 反す る と し て、 仮 釈放 なし の終 身 刑 に減 刑す る こ とを 四 対 三 で 決定 し た。 こ の判 決 を受 け て、 ミ ズ ー リ州 は、 合 衆 国 最高 裁判 所 に対 し て、 犯行 時 一六 歳 お よ び 一七歳 の少 年 に 対 す る 死刑 を 認 める 一九 入九 年 の合 衆 国 最高 裁 判 所 判 決 に、 州 裁判 所 が従 わ な い ことを 問 題 と し て訴 え た の であ る 。 シ モ ンズ の代 理 人 であ る ワ ック ス マン弁護 士 は、 一九 入 九 年 以 降 の少 年 の処 刑 は 稀 であ る のみ な らず 、 十 代 の未 熟 さ に関 す る医 学 的 お よ び 心 理学 的 見 地 か ら、 昨 年 の ミズ ー リ 州裁 判所 がと った 方法 は有 効 であ る と し た。 ま た 、 少 年 への死 ( 29∀ 刑 執 行 に つ いて は、精 神 障 害者 の場 合 と 同様 に、 死刑 の適 用 に反 対 す る国 民 的 合意 が形 成 さ れ つ つあ る と も主 張 し た 。 そ れ に対 し 、 検 察側 のミズ ー リ 州 の レイ ト ン州 訟 務 長 官 は、 死 刑 執 行 が 適 用 でき る年 齢 を定 め る の は裁 判 所 で な く 立 法 当 局 であ る べき であ る と主 張す る と とも に、 殺 人 犯 少年 に対 す る 死 刑 の適 用 が憲 法 で禁 止 さ れ て いる 残 虐 ま た は 異 常 な 刑 罰 に 当 た る か どう か は 、 世 界 の世 論 でな く 米国 の現 状 を 踏 ま え て 決 め られ る べき と し た。 こ の事 件 の最 高 裁 決 査結 果を み て み る ・ と に 定 が 出 る ま で の間 ( 二 〇 〇 五年 一月 ま た は 二 月 の予 定 ) は 、 犯行 時 一七 歳 で死 刑 判 決を 受 け た者 の死 刑 は執 行 が 一時 世論 の動向 停 止 と な った。 ③ 最 高 裁 判 所 の判 決 にお いて 、 ・国 民 的 合 意 ﹂ の形 成 が 争 点 と な る. そ ・ で、 各 種 の世 鶉 二 七 ・五 パ ー セ ント で あ る が 、 一入 歳 未 満 の 殺 人 犯 に 対 す る 死 刑 を 支 持 す る の は 三 三 ・七 パ ー セ ン ト 、 反 対 は 五 五 .四 一 状 現 の 咽 カ 肋 パ← あ る・ さ ら に 、 死刑 に蔑 す る者 に対 し て、 大 歳 未 満 の者 を 処 刑 し て いる のは、 ア メ リ カ の ほか 、 イ ン至 な り、 ま た、 死 刑 に反対 す る者 に対 し て 、 数多 あ 殺人が ラ ク ・ ナ イ ジ ェ リ ア ・ パ キ ス タ ン で あ る こ と を 知 ら せ た 後 に再 質 問 し た と こ ろ ・ 一八 歳 未 満 の 殺 人 犯 に 対 す る 死 刑 に ンも す る。 ( 30) 二 〇 〇 一年 秋 の 全 国 世 論 調 査 セ ン タ ー の世 論 調 査 で は 、 殺 人 犯 に 対 す る 死 刑 に 賛 成 が 六 二 ・四 パ ー セ ン ト 、 反 対 が 堺 ー ント 、 反 対 が 六 一 .五 パ← 賛 成 が二 九 ・九 パ毛 刑 研 一八歳 未 満 の者 に よ って犯 さ れ て いる こ とを 知 ら せ た後 に再 質 問 し た と ころ 、 一入 歳未 満 の殺 人 犯 に対す る死 刑 に賛 査 で は、凶悪 な 殺 人 犯 に対す 、死 刑 に賛 成 が 七 二 パー セ 。ト であ . 耐 ン調 査 研 究協 ム広の世鶉 成 が 三 七 ・九 パ ー セ ント 、 反 対 が 四 九 ・九 パ ー セ ン ト と な った 。 こ 一 二 〇 〇 二 年 五 月 の ギ ャ ロ ップ の 世 論 調 査 で は 、 七 二 パ ー セ ント が 死 刑 に 賛 成 し て い る が 、 少 年 の 犯 し た 殺 人 に 死 刑 ( 32) を 適 用 す る と な る と 、 賛 成 は 一九 パ ー セ ン ト 、 反 対 が 六 九 パ ー セ ント と な る 。 た が 、 一八 歳 未 満 に 死 刑 を 適 用 す る こ と を 望 む の は 三 入 パ ー セ ント 、 = 一 歳 未 満 に死 刑 を 適 用す る こ とを 望 む のは 一 ( 31) 六 パ ー セ ン } に な った 。 二・ ・ 一年 のプ ・ ン条 創 少 9 1 8 19 二〇 〇 三 年 一二月 のA B C の世 論調 査 は、 二 〇 〇 二年 に ワ シ ント ン近 郊 およ び そ の周辺 地 域 で発 生 し た 連続 狙 撃 事 件 の共 犯 少 年 で、 犯 行 時 一七 歳 の マ ルポ に死 刑 を適 用す べき か 否 か に つい て行 わ れ た。 死 刑 に賛 成 す る者 は 三七 パー パ← ンL 仮 釈 放 な し の終 身 刑 に賛成 が 六二 パー セ ンむ あ 瓠∼ ユ、 五 二 パー セ ント が 仮釈 放 な し の終身 刑を 支 持 し た む。 な お、 こ の調 査 に お いても 、 少 年 に 対す る 死刑 に反 対 セ ント で す る 傾 向 が 強一 、 少 年 の死 刑 に賛 成 は三 は・ 少 年 犯 罪者 に対 し て は 死 刑を 適 用 す る よ 満 に対す ・ 死刑 を 林ホじ てお らず ・ 死 刑 適 用 の下 限年 齢 竺 りも 墨 さ せる 方 が よ いとす 六 歳 であ る・ 四 人 の少 年 死 刑 次 に 、 死刑 存 置 州 で、 一入 歳 未 満 の者 に 死刑 を 適 用 す る こと が可 能 であ る 州 に おけ る世 論 調 査 を み る こ と にす る。 二 〇 〇〇 年 のア リ ゾ ナ 州 の世 論 調 査 では、 少 年 に対 す る 死刑 に賛 成 が 三 七 パー セ ント 、 反 対 が 四 二 パー セ ント であ ア州 の世 論調 夢 る の が 六 〇 パ ー セ ント 、 死 刑 を 適 用 す べ き で あ る と す る の が 二 三 パー セ ン ト で あ り 、 さ ら に 、 裁 判 官 は 、 少 年 に 対 し て 二・ ・ 三 年 のジ ・← 囚 も 存 在 す る が 、 処 刑 は し て い な い。 ﹁ ・・ ア ・ゾ ナ 州 は ・ 天 稟 叢 論 律 成 人 よ り も 柔 軟 な 対 応 を す べ き で あ る と す る の が 八 一パ ! セ ン ト と な っ て い る 。 ジ ョ ー ジ ア 州 に お い て は 、 殺 人 、 強 一 姦 な ど の七 種 の犯 罪 を 行 .た場 合 に は、 一三 歳 か ら 天 歳 の少 年を 成 人 と同 様 の法 廷 で裁 き 、 成 人 と 同様 の刑 罰 を 科 法 す こ と が 認 め ら れ て お り 、 死 刑 適 用 の 下 限 年 齢 は 一七 歳 で あ る 。 少 年 死 刑 囚 も 二 人 存 在 す る し 、 処 刑 も 行 わ れ て い る 。 ( 37) 二 〇 〇 二 年 の ケ ン タ ッ キ ー 州 の 世 論 調 査 で は 、 一八 歳 以 上 の者 に の み 死 刑 を 適 用 す る 法 律 に 、 大 い に 賛 成 お よ び や や 賛 成 が 六 三 パ ー セ ン ト 、 や や 反 対 お よ び 大 い に 反 対 が 三 ニ パ ー セ ン ト であ っ た 。 ケ ン タ ッキ ー 州 は 、 一八 歳 未 満 に 対 す る 死 刑 を 禁 じ て お ら ず 、 死 刑 適 用 の 下 限 年 齢 は 一六 歳 で あ る が 、 少 年 死 刑 囚 も 存 在 せ ず 、 処 刑 も 行 わ れ て いな い 。 二〇 〇 三 年 のオ ク ラ ホ マ州 の世 論調 査 で は、 仮 釈 放 な し の終 身 刑 が 代 替刑 とし て採 用 さ れ るな ら ば 、 少 年 に 対す る 死 刑 を禁 止 す る 法律 を 支 持す る のが 六 二 ・八 パ! セ ント であ った 。 こ の調 査 は、 オ ク ラ ホ マ州 が、犯 行 時 一七 歳 の殺 人 犯 少 年 を処 刑 す る直 前 に 公表 さ れ たも の であ る。 オク ラ ホ マ州 は、 一八 歳 未満 の者 に対 す る 死 刑 を禁 じ てお らず 、 死 刑 適 用 の下 限 年 齢 は 一六 歳 であ り、 処 刑 も 行 わ れ た が、 現 在 は少 年 死 刑 囚 は 存 在し な い。 以上 の世 論 調査 結 果 を み る限 り 、ア メリ カに お い て、少年 に対す る死 刑 に賛 成 す る者 は、け し て多 数 と は いえ ず 、と 日本 にお け る少年 に対す る死刑 ず る者 は 少 富 、 年 齢 を 考慮 し た法 制 度 を 望 ん ( 39) ( 40) く に 近 年 減 少 傾 向 に あ り 、 こ れ は 、 精 神 障 害 者 に 対 す る 死 刑 の 世 論 の 動 き と 似 て い る 。 ま た 、 一八 歳 未 満 の 者 に 死 刑 四 で いる こと が伺 え る。 一 を 適 用 す る ・と が可 能 であ る 州 に お いても 、 少 年 に対 す る 死 刑 に講 状 現 の 姻 肋 断 わ が国 に お い ては 、 少年 法 第 五 一条第 一項 が ﹁罪 を 犯す とき 一八 歳 に満 たな い者 に 対 し て は、 死 刑 を 持 って 処断 す べき と き は、無 期 刑 を 科す る﹂ と 規定 し 、少 年 が未 熟 であ り 、責 任 も 成 人よ り 低 いと考 え ら れ る こ と、 可逆 性 に富 み 、 、 保 護 の必 要 があ る ・と、 年 少 者 に対す る社 会 的 寛 容 が期 待 でき る ・と な ど、 少 年 法 の人道 主 義 的 刑 競 可能 性 が膏 警 こ 耐 は見 解 が分 か れ て いる。 い こ と に つ い て は 問 題 と な ら な い が 、 一八 歳 お よ び 一九 歳 の年 長 少 年 に 対 し て 、 死 刑 を 適 用 す る こ と の 是 非 に つ い て 璃 原 理 に基 づ き、 犯 行 時 一八歳 未 満 の者 に つ いて は、 死 刑 の処断 刑 を 無 期 刑 に緩 和 す る こと と し て いる。 これ は 、国 際 少 一 的 な 準 則 に も適 合 し たも のであ り 、 し たが って、 わ が国 に お いて は、 犯 行晴 天 歳 未 満 の者 に対 し て死 刑 を 適 用 し な 199 o o 2 一 叢 (一)少年 法 の死刑 適 用除 外 規定 少 年 法第 五 一条 の反 対 解釈 と、 第 四 〇条 が ﹁少年 の刑 事 事件 に つ いて は、 こ の法 律 で定 める も の の外 、 一般 の例 に よ る﹂ と規 定 す ると ころ が らす る と、 年 長 少年 に対 し て は 、成 人 の刑 事 事 件 と 同様 に死 刑 を 適 用す る こ と が可 能 であ 精 神的 未 熟 性 は・ 被 告 人 に有 利 な 情 状 の要 素 と る と解 す る こ と が でき 、第 五 一条 が年 長 少 年 に対 す る死 刑 の適 用 の必 要 的 回 避を 求 め て いる とす る こ と は過 度 の解 釈 であ り・ 謙 抑 的 な 死 刑 選択 を 求 め る こと に と ど めざ る を 得 な く な旭 ( 42) し て斜 酌 さ れ る に止 ま る こ と にな る 。 少年 に対 す る刑 罰 と し て は認 めが た いも の とな る。 少 年法 第 五 〇 条 が、 家庭 裁 判 所 によ る 調査 は ﹁少 年 、 保 護 者 又 は 論 ・ それ に対 し て、﹁少年 の健 全育 成 ﹂ ( 第 一条 )と いう 少 年 法 の理 念 か らす れ ば 、死刑 と いう 刑罰 は、年 長 少年 を 含 め た 律 関 係 人 の行 状 、 経歴 、 素 質 、 環 境 等 に つ いて、 医 学 、 心 理学 、 教 育 学 、 社会 学 そ の他 の専 門的 智 識 特 に少 年 鑑 別所 の 法 ﹂ 鑑定 結 果 を 活 用 し てL 行 う と 定 め た第 九 条 を 受 け て 、 少年 の刑 事 事 件 に お いても 、 社 会調 査 と資 質 鑑 別 を ふ ま え る こ ( 43) とを 求 め て いる のは、 矯 正 可能 性 か ら健 全 育 成 の可能 性を 判 断 し よう と解 す る こと が でき、 年 長 少 年 に対 し て も、 一 八 歳 未 満 の者 と 同様 に、 行 為 の悪 質 性 や被 害 の重 大 性 から で はな く 、矯 正可 能 性 か ら 健全 育 成 の可 能 性 を 判断 し、 死 刑 を 回 避 す る こ と にな る 。 国 際 的 な 準則 と の関 係 か ら、 こ の点 を 考 察 し て み る こ と にす る。 国 際 的 な 準 則 は隅 一入 歳 未 満 の者 に 対す る 死刑 の 適 用 を 禁 じ て いる が、 そ れ は 死刑 適 用 の下 限 年齢 を 一八 歳 と し て いる だけ であ り 、 よ り高 い年 齢 を 考慮 す る こ と は可 能 であ る。 ﹁児 童 ﹂ と み な さ れ ず 、 死 刑 児 童 の 権 利 に 関 す る 条 約 に お いて 、 ﹁ 一八 歳 未 満 の者 ﹂ と いう 表 現 が 用 いら れ た の は 、 ﹁児 童 ﹂ と い う 語 を 用 い る と 、 (44 ) 国 内 法 で 成 人 が 一八 歳 よ り も 低 く 定 め ら れ て いる 国 に お い て は 、 一入 歳 未 満 で あ っ て も を 適 用 さ れ る お そ れ があ る た め、 そ れ を防 ぐ た め のも のであ り 、 二 〇 歳 未 満 の者 に死 刑 の適 用 を禁 止 す る こと を 妨 げ に、 国 内 法 上 原則 とし て二 ・ 歳未 満 の者 と二 ・ 歳 以 る も の で はな い こと は いう ま でも な い。 わ が国 は、 児童 と成 人 の分 離 収 容 を定 め た同 条 約 第 三 七条 (c) の適 用 に当 一 た り、 少年 法 第 四 九条 三項 、 第 五 六 条 蚕 に定 めら れ て いる考 上 の者 と を 分 離 す る こ と と さ れ て い る こ と に か ん が み 、 こ の規 定 に 拘 束 さ れ な い権 利 を 留 保 す る と し て い る の で あ る ( 北 京 ル ー ルズ ) 一七 ・二 か ら、 死刑 の適 用 禁 止 に つ いても 、 二〇 歳 を 基準 とし て検 討す る こ とも 可 能 であ る と思 われ る。 ま た 、 児 童 の 権 利 条 約 の前 文 で 引 用 さ れ て い る 少 年 司 法 運 営 に 関 す る 国 連 最 低 基 準 規 則 は ・ ・死 刑 は ・ 少 年 が 行 ・た ど の よ う な 犯 罪 に 対 し て も ・ ・ れ を 科 し て は な ら な いL と 規 { 疋し て い る ・ こ ・ で いう 状 現 の 咽 カ 肋 年 ﹂ と は・ ・歯 ・少 爆 二) と定 義 さ れ て お り、 少 年 法 に お いて 二〇 歳 未 満 の者 を 少 年 と し、 成 人 と 異 な った 司法 制 度 を 確 立 し て いるわ が国 は・ 本規 則 に反 す ⋮ にな 殖 の法 制 度 の下 で犯 罪 に ゆ え に成 人 と は 異な る仕 方 で扱 わ れ る こと の あ る児 童 若 し く は 青 少 年﹂ 三 ・ ト 飛 競 で は・ 年 長 少 年 に対 し て死 刑 を 適 用す ・ ⋮ こ 桝 年 に対す る死 刑 の適 用も 回避 す べき で あ ろう 。 倒 市 民的 及 び政 治的 権 利 に関 す る 国 際規 約 の少 年 に対 す る死 刑 適 用禁 止 規 定 がわ が 国 か ら提 案 さ れ 、 そ れ が採 択 さ れ 少 一 た と い・ つ経 禁 ら し ても 、 少 年 の生 命 の保 護 に年 長 少年 の保 護 も 含 め て考 え る べき で あ り、 わ が国 にお いて、 年 長 少 201 02 2 一 叢 論 律 ( 二) 年 長 少 年 に 対 す る 主 な 判 決 わ が国 に お い て、 年 長 少年 に関 す る 死 刑 が論 じ ら れ た 判 決 は、 旧少 年 法 が適 用 され たも のも 含 め て数 十 件 にお よ ぶ が 、 こ こ で は、 年 長 少年 に対 す る 死 刑 の量 刑 基 準 と し て 、 以後 の司 法 判 断 の際 に参 照 さ れ て いる永 山 事 件 と 、 そ れ 以 永 山事 件 降 の代 表 的 な 事 件 の概要 を 紹 介 す る に と ど め る。 ① ﹂ の第 一次 控 訴 審 判 決 ( 東 京 高 裁 判 決 昭 和 五 六年 八 一九 歳 の少年 によ る ﹁連 続射 殺 魔 ﹂ 事 件 、 いわ ゆ る ﹁永 山 事 件 月 二 一日 .判 例時 報 一〇 一九号 二〇 頁 ) は、 ﹁少 年 に対 し て死 刑を 科 さ な い少年 法 の精 神 は、 年 長 少年 に対 し て 死刑 を 科 す べき か否 か の判断 に際 し て も生 かさ なけ れば な ら な い﹂ と し、 ﹁精 神的 な 成 熟 度 に お いては実 質 的 に 一八歳 未 満 の 法 [ 者 と 同 視 し得 る状 況 にあ った・ とし て、 無 期 懲役 を ・ 言、い渡 し た が、 笙 次 圭 、審 判決 ( 最 高 裁 昭 和 五 入年 七 月 合 第 二 小法 廷判 決 ・刑 集 三 七 巻 六号 六〇 九 頁 )は 、 ﹁死 刑制 度 が存 置す る現 行 法制 の 下 では 、犯 行 の罪質 、動 機 、態 様 こと に殺 害 の手 段 方 法 の執拗 性 ・残 虐 性 、 結 果 の重 大 性 こと に 殺害 され た被 害者 の数 、 遺 族 の被 害感 情 、 社 会 的 影 響 、 犯 人 の年 齢 、 前 科 、 犯 行後 の情 状 等 各 般 の情 状 を併 せ考 察 し た とき 、 そ の罪質 が誠 に重 大 であ って、 罪刑 の均 衡 の見 地 か らも 一般 予 防 の見 地 から も 極 刑 が や む をえ な いと 認 め ら れ る場 合 には 、 死 刑 の選 択 も 許 さ れ る﹂ と死 刑 の適 用基 準 を 明確 にし たう え で、 ﹁犯 行 時 少 年 であ ったと は いえ、 一九 歳 三 ヶ月 な いし 一九 歳 九 ヶ月 の年長 少 年 であ り、 ・: 犯行 の動 機 、 態 様 か ら窺 われ る犯 罪 性 の根 深 さ に照 ら し て も、 被 告 人 を 一入 歳未 満 の者 と 同 視す る こ と は特 段 の事 情 のな 一 状 現 の 姻 肋 界 世 ∵ 翫 滑 に 年 少 一 3 2 0 い限 り 困 難 であ るよ う に思 わ れ る。 そう す ると 、 本件 犯行 が 一過 性 のも のであ る ごと 、 被 告 人 の精 神 的 成 熟度 が 一八 歳 未 満 の者 と同 視 し う る こと な ど の証 拠 上 明 ち か でな い事 実 を 前提 と し て本 件 に少 年 法 五 一条 の精 神 を 及 ぼす べき で あ る と す る 原判 断 は首 肯 し 難 いも の であ ると 言 わ なけ れ ば な ら な いし、 国 家 、 社 会 の福 祉政 策 を 直 接 本件 犯行 に関 連 市 川 一家 四人 殺害 事 件 づ け る こと も妥 当 と は思 わ れ な い﹂ とし て、 死 刑 を言 い渡 し た。 ② 死 歳 の少 年 に よ る強 盗殺 人事 件 であ る .市 川 蒙 四 人殺 害事 件 ・ の第 蕃 判 決 ( 千 葉 地裁 平 成 六 年八 月 八 日 判決 ・ 判 例時 報 一五 二 〇号 五 六頁 ) は、 ﹁人 の生 命 が無 二、 至 尊 で かけ がえ のな いも のであ る が故 に、多 数 の者 の生 命 を敏 な ・も のでな い﹂ 卓 上告審 にお いて敵 ・の判断 は維持され三 。。 の集 団 に よ る強 盗 致 傷 、 殺 人、 死 体 遺 棄 事 件 であ る ﹁名 古 死刑判決を言 い渡した・控馨 く奪 った こ と の責 任 を 自 己 の かけ がえ のな い生 命 で償う ほ かな い場 合 も 絶無 で なく 、 こ の理 は年 長 少 年 に関 し ても 基 的に委 名 古 屋 アベ ック 殺害 事 件 一年 一二月 三 日 に死 刑 が確 定 し た。 ③ 犯行 時 一七 歳 か ら 一九 歳 の少 年 五 人 と 二・ 歳 の成 人 天 屋 ア ベ ック 殺 害事 件 ﹂ の第 一審 判 決 ( 名 古 屋 地 裁平 成 元 年 六 月 二 八 日判 決 ・判 例時 報 =二三 二号 三 六 頁 ・判 例 タ イ ム ズ 七 = 号 二 六六 頁 ) は、首 謀 的 地 位 にあ った 一九 歳 の少年 に ついて 、﹁犯 罪性 の根 深 さ がう か が え る とし 、可 塑 性 に 富 む少 年 に 対す る極 刑 の適 用 は特 に慎 重 であ る べ き こ とを 考慮 に 入れ ても 、 死 刑 に処 す るほ か は な い﹂ とし た が、 控 訴 審 の名 古 屋 高 裁 ( 名 古 屋 高 裁平 成 八年 = 一 月 一六 日 ・判 例 時 報 一五 九 五号 三 八 頁) は、 ﹁社 会 的 に 未 熟 な 青 少 年 ら 04 2 を 行 い、 これ を 冷徹 に遂 行 し た犯 罪 と 評価 す べき 側 面 は見 出 し が た い﹂ とし たう え で、 ﹁矯 正 の可能 性 の有 無 は、年 の、 短 絡 的 な 発想 から の、 無 軌 道 で、 思 慮 に乏 し い犯行 と いえ る 性 格 を帯 び てお り 、綿 密 な 計 画 に基 づ いて 周 到 な 準 備 長 少 年 に つ いても 、罪 刑 の均衡 を 検 討す る際 の、行 為者 側 の主 観 的量 刑因 子 のひ と つに止 ま るも の と みる べ き であ る ﹂ と し つ つも 、 原 判 決 のよう に ﹁犯 罪 性 が根 深 い﹂と す る こと に疑 問 が あり 、矯 正可能 性 が残 さ れ て いる ことを 肯 定 し 、 ﹁死 刑 の適 用 を きわ め て情 状 が悪 い場 合 に限 定 し 、そ の是 非 を 厳 正 勝慎 重 に検 討し て いる 現況 に かん がみ れ ば ・: 無 期 山 口県 光市 母子殺 害 事件 懲 役 を も って、 矯 正 によ る 罪 の償 いを 長 期 にわ た り続 け さ せる 余 地 があ る﹂ とし た 。 ④ 犯 行時 ﹁八 歳 の少 年 によ る殺 人 、強 盗 致 死 、窃 盗 の事 件 であ る ﹁山 口県 光 市 母 子殺 害 事 件 ﹂ の第 一審 判 決 は 、﹁誠 に 叢 論 身 勝 手 か つ自己 中 心 的 な そ の犯 行動 機 に酌 量 の余 地 は全 く な い﹂、 ﹁犯行 態 様 は、 極 め て 冷酷 か つ残 忍 であ り、 非 人間 求 し て いる・ のに対 し .籍 の誓 は令 講 じ られ て いな い・、.近隣 住 民 に与 え た 恐怖 感 や 、 一般 社 会 に与 え た不 安 感 、 衝撃 は計 り 知 れ な いも のがあ る﹂ な ど と しな がら も 、 最 高 裁 昭和 五 入 年 七 月 八 日第 二小 法 に処 し て ほし いと 強 婁 的 行為 であ ると いわ ざ るを 得 な い﹂、 ﹁犯 行後 の情 状 の極 め て悪 い﹂、被 害 者遺 族 は ﹁峻 烈な 被 害 感 情 を表 し 、A を 死刑 律 法 一 廷判決 ( 刑 集 三 七巻 六 号 六 〇九 頁 ) に従 って検 討 し、 ﹁殺 害 は事 前 に周 到 に計 画 さ れ た も ので はな く ﹂、 ﹁前 科 が なく 犯 罪 的傾 向 が顕 著 であ る と は いえず ﹂、﹁当 時 一八 歳 と 三〇 日 の少年 であ り 、内 面 が未 熟 であ り な お発 育 過 程 の途 上 にあ﹂ り 、 ﹁家庭 環境 が不 遇 で成 育 環 境 に お いて同情 す べき も のがあ り ﹂、 ﹁矯 正 教育 によ る改 善 更 生 の可能 性 がな いと は い い 難 い﹂ とし て 、﹁誠 に重 大悪 質 な事 案 ではあ る が、罪 刑 の均 衡 の見 地 か ら も 一般 予 防 の見 地 から も極 刑 がや む を 得な い と ま では いえず ﹂、 死刑 の求 刑 に対 し て、 ﹁無 期 懲 役 をも って、 矯 正 に よ る罪 の償 いを さ せ る の が相 当 であ る ﹂ と 判 示 一 状 咽 綱 肋 界 世 ㌃ 翫 し た。 これ に対 し 、 量刑 の不 当 を 理 由 と し て、 検 察 官 が控 訴 し た が、 広島 高 裁 は、 量 刑 基 準 と な る犯 行 動 機 、 犯 行態 様 、 犯 行 後 の情 状、 被 害 者 、 社 会 的 影響 、 殺 害 の計 画 性、 反 省 の情 、 少 年 の主 観 的 事 情 の各 要素 に つい て順 次 検討 し たう え で、 ﹁近 時 の死 刑求 刑 事 案 に関す る量 刑 の動向 等 を 併 せ て考 察 す る と、 本件 に つ いて、極 刑 が や むを 得 な いと ま お わり に で は いえ﹂ ず 、 無 期 懲 役 に処 し た 原 判決 の量 刑 が 軽す ぎ て不 当 であ る と は いえな いと し た。 五 国 際 社 会 に お いて は、 国 際 的 な準 則 で犯 行 時 一八歳 未 満 の少 年 に対 す る死 刑 を 禁 じ、 それ にな ら って 、 死刑 を 存 置 い・思 わ れ ・ 報告 書 ・そ れ す る各 国 に お いても 、 少 年 に 対す る 死刑 を 制 限す るよ う な 法 的 ま た は実 践 的 措 置 が な さ れ てき て いる 。 これ は、 世 界 ほ・ ん ど の国 が当 事 国 ・ な ・て い・ ・児 童 の権 利 に関 す ・条 約L によ る・ ・ろ 萎 に対 す る措 置 が果 たさ れ て いる から であ ろう 。 世 界 で最 も 少 年 に対 す る死 刑 が 多 く、 児 童 の権 利 に関 す る条 約 を 批 准 う な 流 れ か らす ると 、 少年 によ る凶 悪 事 件 が続 発 す れ ば、 少年 のな か に は 凶悪 で危 険 性 が高 く、 成 人 と同 様 に 扱う 必 要が あ る者 も お り、 死 刑適 用 の下 限年 齢 を 定 め る必 要 は なく 、年 齢 に つ いて は軽 減事 由 とし て 考慮 す れ ば よ いとし て、 人 事 件 、 二 〇〇 四 年 六 月 の同級 生 殺 害 事 件 な ど、 低 年 齢化 す る 凶悪 な 少 年 事件 に対 応 す るも のと さ れ て いる。 こ のよ 二 〇 〇 四年 九 月 八 日 に、 少 年法 の改 正案 要 綱 が法 制 審 議会 に提 出 さ れ た が 、 これ は、 二〇 〇 三 年 の長 崎 市 男 児 誘 拐 殺 耕 し て いな いア メリ カ に お い ても 、近 年、 犯 行時 一八 歳未 満 の者 を 死刑 の適 用 除外 にす る 規定 を 設 け る州 が増 え る な ど、 に 年 少 年 に対す る死 刑 を 制 限 し よう とす る傾 向 は 顕著 に みら れ る よう にな り 、 世 論 も そ れを 支 持 し て いる。 少 一 わ が国 の少 年 法 制を みる と 、 二。 。 。年 の改 正 に より 、刑 事 処 分年 齢 繍 き上 げ ら れ ・ な ど厳 罰 化 が進 み、 さ ら に、 5 20 06 2 叢 論 少年 に対 す る 死刑 の適 用 も検 討 さ れ る 可能 性 が あ る。す くな く と も 、現 行法 で死 刑 が適 用 可 能 な 年長 少 年 に対 し て は、 積極 的 に 死刑 を 適 用 し よう とす る方 向 に は進 む であ ろ う 。 し か し、 国 際 的 な 準 則 が少 年 に対 す る 死刑 を禁 じ 、 そ れ に な ら って国 際 社 会 も 少 年 に対 す る死 刑 を 制 限す る傾 向 にあ る 今 日、 そ れ に逆 行 し て 少年 に死 刑 を 適 用す る こ とを 認 め る わ け に は いかな い。 こ こは、 わ が国 の少 年 法 の 理念 にた ち か え り、 年 長 少 年 を含 め て、 少 年 には 死 刑 を適 用 し な い と す べき であ る。 注 に関 す る国 際 規 約笙 八条 第 五 項 お よ び米 州人 肇 約 第 四条 第 五 項 は・妊 婦 の適 用 除外 を { 疋め・ ジ ・→ ブ条 約 第 這 加議 定書 妊 産 婦 を 死 刑 の適 用 か ら 除 外 す る の は 、 胎 児 ま た は 乳 幼 児 の 生 命 に 対 す る 危 害 を 避 け る た め で あ る 。 市 民 的 及 び 政 治 的 権 利 (1 ) ︾ 目 口①。。ξ H暮 ①旨 9 δ ロ巴 ㌦ 甫 げo ユ㊦㊤匪 ℃①冨艶 々 "= 曾 oh㊤げ2 三 〇巳 ・。け餌ロ江 尾 9 ロ島o巳 。。齢8 昌暮 ユ①。D (目 零 げ≡ 酋円網 図OO蔭). .(諺一 厨α ①×"﹀ ○目㎝O\OOα\悼OO幽Y (2 ) 第 七 六条第 三 項 お よ び第 二追 加藁 疋書第 六条 第四 項 、 死 入 四 年 の国 連 の死 刑 に直 面す る 者 の権 利 の保 護 の保障 に関す る決 議 の保 護条 項 第 三条 は、 妊 婦 お よ び乳 幼 児 を養 育 す る 女 性 を適 用 除 外 と し てお り 、 大多 数 の国 が妊 産 婦 に死 刑 を適 用し な い こ に つ ・て は、 国 際 的 ・条 約 に明 確 な定 め はな いが、 一九 八 四 年 の国 連 の死 たと え ば、 タ ジキ スタ ンで は、 二 〇 〇三 年 八 月 に施 行 さ れ た 改 正刑 法 に お いて、 死 刑 が 適 用 でき る条 文 を 一〇 から 五 に縮 の者 には 、 死刑 が適 用 さ れな い。 七 〇 歳 を 超 え る者 には 死 刑を 科 し て は なら な いと定 め てお り 、 スー ダ ンで は 七〇 歳 、 モ ンゴ ル、 グ ア テ マラ では 六 〇歳 以 上 な い最高 年齢 を 確 立 す る こ とを 求 め て いるが 、 そ の年 齢 に つ いて は明 確 に し て いな い。 米州 人権 条 約第 四 条 五 項 は 、犯 行 時 一九 八 四年 国 連 経 済社 会 理 事 会 決議 およ び 一九八 九 年 国 連 総会 決 議 は、 人道 上 の観 点 か ら、 死 刑 の適 用 ま た は 執 行を 行 わ で はな く な った 者 も、 刑 罰 を 理解 す る能 力 に欠 け る た め 、死 刑 を 執 行 され る こと はな い ので あ る。 いる 。精 神 障 害 によ り刑 事 責 任 を 問 われ な い者 が、 死 刑 を 適 用 され な いこ と は いう ま でも な いが 、 犯行 後 に正常 な精 神 状 態 刑 に直 面す る者 の権利 の保 護 の保 障 に関 す る決 議 の保 護 条項 第 三 条 に は規 定 があ り 、国 際 的 な 合意 を得 て いる と 考 えら れ て 精 神障 害 者 ・ 対す ・死 刑 の適 用 を除 外 す ⋮ 律 ( ・) と を 法律 で定 め て いる。 ま た、 モ ンゴ ル、 グ ア テ マラ 、 タ ジキ スタ ンな ど 、す べて の女 性 に 対す る死 刑 を免 除 す る国 も あ る。 一 法 ( 4) (5) 卜 ケ ニア で は、 二 〇 〇三 年 二月 に 、死 刑 囚 に な ってか ら 一五 年 な いし 二 〇年 を 経 過 し た者 を 釈 放 し、 一九 五 人 を 終身 刑 に減 キ リ ギ ス タ ン、 カザ フ スタ ンに お いて は 、死 刑 廃 止 に向 け て の措 置 とし て 執行 停 止 を 導 入し て いる。 小 し た。 (6) 減 刑す る こと 、死刑 存 置国 に お いて、 少年 は 死刑 の適 用除 外 とす る こと、 少年 を 処刑 して いる国 に お い て、必 要 であ れ ば 、出 ア ムネ ステ ィ ・イ ンタ ー ナ シ ョナ ルは、 ﹁少年 に対す る死 刑 執 行を 即 時 に廃 止 す る こ と、 少年 に対 す るす べ て の死刑 判 決 を 州 で統合 失 調 症 を 含 む精 神 障 害 に悩 ま さ れ て いた者 二 人 が、 二 〇 〇四 年 一月 に は アー カ ンソー 州 で 一人 が処 刑 さ れ て い る。 精 神障 害 者 の処 刑 に つ いては 、 ア メリ カ の事 例 が報 じ ら れ て おり 、 た とえ ば 、 二 〇〇 三 年 には、 テキ サ ス州 と ジ ョー ジア 刑 し た。 ( 7) ( 8) ( 9) 生 証 明書 の審 査 な ど を含 め、 少 年 を処 刑 し な ・た め の手 段を とり ・ ま ・・ 出 生 を 証 明す る制 度 が な い国 にお いて は ・ 児童 の 現 動 H㊤㊤㊤\鼻● ご ק 鉱8 。・ ぎ ユユ三 ユ亀 § (辻 本 義 男 訳 ) ﹃死 刑 と 人 権 ﹄ (成 文 堂 、 ルで第 一回大 会 が開催 ・れ ・ . 権 利 に関 す る条 約﹄ 第八 条 に基 づ いて制 度 を作 る こと ﹂ を訴 え 、 二 〇 〇五 年 一二 月 ま で に少 年 に対 す る死 刑 を な くす こと を ご 喜 年 六 月 ・ ・上 フス了 拗 ﹃㊦。。。耳 会 は、 二・ 9 目 標 に、 ﹁ 子 ども の死刑 を な く せ﹂ キ ャ ンペ ー ンを 展 開し て いる。 。Qロ7 0 § 死 刑廃 止 世 昊 冨 ユ婁 竈 Q・ (﹀= ・自・×・ お 白 一九 八 九 年 ) の 国 別 死 刑 情 と (11 ) ( 01) ωω剛 8 堺 三 一 巨 ・; 巴 8 ・ζ 、 oげま § ・邑 ξ よ ﹀ 目 ・。・ミ 主 と し て 、 ア ム ネ ス テ ィ ・イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル 編 窪 鼻 (12 ) 韓 刑 硯 げ① 匹①㊤e7 。①ロ騨一 けk 二冨自①﹃ α q①昌①﹃p= =辞。﹃昌・け凶 。5僧= 鐸≦. . (﹀= コー ( ﹀ 一 ぎ 色㊦×" ︾ O 弓 。中①昌自㊦弓・。 隔 月。巨 ♂ ﹃ oげ出自 o潮 目自省 。。ご α。\。。刈\悼。。悼)・ 、 . 弓 7。 ①×。一 口・。一。昌 。頃。げま ①×①oロニo瓢巴 1 6 ロα冒 礪 爵 ① 色①鉾 7 ℃①ロ巴 ξ ・ よ った. ㎝O\OOミ ロOOωど n 、 ωけo℃ o巨 5 煙 \・量 一九 八 七 年 に 一〇 歳 か ら 一六 歳 へ死 刑 適 用 の 下 限 年 齢 を 引 き 上 げ 、 さ ら に 二 〇 〇 二 年 に 一入 歳 に 引 き 上 げ た 。 0﹃oq) に よ っ た 。 主 と し て 、 ∪㊦ρ昏 勺①昌巴ξ 謬 ♂ 同目 窪 凶 o昌 O①暮 ①♪ . . ﹄ロ<①三 8 0津 昌山Φ崩 oコ O㊦9夢 幻㊤亀 .(7けε " \\≦≦≦ ・ α窪 窪 唱留 置 酔 気ヨ ﹁9 諺O目 ⊆nO\O目㎝\悼OO心)■ ﹀ヨ 昌㊦。・ξ ぎ 房 旨 p島o昌巴 ㌔ QQけo℃ 〇三 国 ①×①8 葺o屋 下 6ロユぎα q3 ① α雷 夢 需 昌巴蔓 8 円o巨 匠 o押 目匹㊦﹃。・(露で白雲 o)と (﹀= 己 ①×" 旨 ユ①×⋮︾QQ> ωα\O区 \悼OOQσ) ﹀目 串①5。蔓 ぎ け①﹃口鉾 δ 口巴 な 、 ℃巨 号 甘 口㊦。。1 。。oヨ ①け三 口σq げ自コα q冒 αq o︿雪 目 ① -〇三 こ o潮 目自Φ円o。 二目ユ田 ◎n①暮 Φ昌8 0田口㊦昏夢 と (﹀一 ・・。喜 ユ①×" > O 日 (13 ) (16 ) (15 ) (14 ) に 舛 一 20 20 叢 論 律 融 (17 ) (18 ) (一九 九 五 年 )、 モ ンタ ナ 州 (一九 九 九 年 )、 イ ン デ ィ ア ナ 州 (二 〇 〇 四 年 ) と 七 州 も あ る 。 (二 〇 〇 四 年 )、 ワ イ オ (一九 九 三 年 )、 カ ンザ ス 州 (一九 九 四 年 )、 ニ ュー (二 〇 〇 二 年 )、 サ ウ ス ダ コ タ 州 一九 九 〇 年 以 降 に 死 刑 適 用 の下 限 年 齢 を 一八 歳 と し た 州 は 、 ワ シ ント ン州 ヨー ク州 ア リ ゾ ナ 州 、 ア ー カ ン ソ ー 州 、 デ ラ ウ ェ ア 州 、 ア イ ダ ホ 州 、 ル イ ジ ア ナ 州 、 ミ シ シ ッピ ー 州 、 オ ク ラ ホ マ州 、 ペ ン シ ル バ ニ ミ ング 州 ア 州 、 サ ウ ス カ ロラ イ ナ 州 お よ び ユ タ 州 に お い て は 、 一九 人 入 年 の ト ンプ ソ ン対 オ ク ラ ホ マ州 事 件 判 決 で 求 め ら れ る ま で は 、 二 〇 〇 四 年 一〇 月 二 六 日 、 バ ー ジ ニ ア 州 は 、 別 の 殺 人 事 件 に つ い て 、 仮 釈 放 な し の 終 身 刑 を 言 渡 し た 。 こ の 裁 判 に お い て 読 売 新 聞 二 〇 〇 三 年 = .一月 二 四 日 。 朝 日 新 聞 二 〇 〇 四 年 三 月 一 一日 。 下 限 年 齢 が 定 め ら れ て いな か っ た 。 (20 ) (19 ) (21 ) ア ムネ ス テ ィ ・イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ・死 刑 廃 止 ニ ュー ス ニ ○ 〇 四 年 六 月 号 (﹀= コ自ox⋮>O目αQ。\OOく 悼OO心)。 (一 は、死 刑 判決 を 避け るた め 、有 罪を 認 め、 上訴 も し な い こと で司 法 取 引 に合意 し て いた。な お 、 バー ジ ニア州 内 で の全 て の裁 生 田 典 久 ﹁少 年 の 家 庭 暦 を 減 刑 事 由 に 考 慮 し な い死 刑 判 決 の違 憲 性 判 が 終 わ っ た 後 、 ル イ ジ ア ナ 、 ア ラ バ マ、 ジ ョー ジ ア 、 ワ シ ン ト ン の各 州 で も 起 訴 さ れ る こ と が 予 想 さ れ て い る 。 (22 ) ﹁少 年 と 死 刑 (一九 八 二 年 )、 菊 田 幸 一 (一九 入 三 年 )、 辻 本 義 男 ﹂J CC D 二 二号 九 頁以 下 米最 高 裁 判決 ﹂ ジ ュリ スト 七六 四 号 六五 頁 以下 (23 ) 九 八 二 年 )、 J C C D 編 集 部 ﹁米 国 最 高 裁 に お け る 未 成 年 者 へ の 死 刑 判 断 ﹁米 最 高 裁 に お け る 未 成 年 者 へ の死 刑 判 断 ﹂ 法 律 論 叢 五 五 巻 二 ・三 Aロ併 号 一四 九 頁 以 下 ア メ リ カ におけ る最 ﹀.≦ 一 一 冠鶴 ︺ 心Q。㊤悼 (H㊤Q 。Q 。)﹂ 研 究 論 集 五 〇 号 二 五 九 頁 以 下 最近 の アメ リ カ の事 例﹂ 法 の支配 七 二 号七 頁 以 下 (一九 入八 年 )、 山 口直 也 ﹁少 年 に対 す る 死刑 ー 白 げoヨ 窃 05 < ●O匹 pげo日 P α① 毫 ︻ Zo. 。。刈lG。川霧 }一= ①p爵 (一九 九 〇 年 )。 区①<ぎ Z.oQ3 口8 門F ℃①鼻 δロ①﹃︿ .区 魯 ε 。ξ (23 ) ・ 一 一六 頁 以 下 。 ﹁米 連 邦 最 高 裁 判 所 刑 事 判 決 一 ﹁米 連 邦 最 高 裁 判 所 刑 事 判 決 ﹀ヨ 器 。。蔓 ぎ ①≡ 註 自 己 一甫 冨 α窪 窪 冨 舜 ξ ぎ ﹃一 ユ三 匹①乙 ①邑 。でヨ ①暮 。・ ぎ 悼ooω. .(﹀= 巳 ㊦×"> O弓 8 \OOミ 8 0らY 68 。。け凶ε 島oロ島 ξ 08 ×①8 けぎ oq o三 国 o留 口α①﹃。。と (︾一買 血①×⋮︾ ζ 幻 Gn同\O悼O\8 0蔭y 2①≦ ノδ 時 日 一 日 ①。自一﹄ρ口口僧姥 口メ 8 0♪ ﹀ 目 口o。。蔓 一幕 o目 窪 δ ロ巴 な d 昌詳㊦畠 oa冨 8 。。 oh> 日 ①ユoP Q Q口胃 ①日 ① Oo自評 8 冨 ≦。・詳 で㊦鼻 δロ曾 < .ζ 諺 o霞 二 Zρ 。。甲 OO悼⑪︼ ﹂ 関 西 非 行 問 題 研 究 一四 号 一六 頁 以 下 山 下克 知 (一九 九 〇 年 )、 山 口 ・前 掲 注 山 下克 知 近 の動向 (2)﹂ 一橋 研 究 一九 巻 二号 一 一四 六頁 以 下 (一九 九 四 年 ) 。 一 (24 ) (25 ) (26 ) (27 ) ト (28 ) (29 ) (30 ) .Z①≦ くσ目許 円一 ヨ ①こo}09 0げ雷 同♪ 悼O︹ )吟 ア ト キ ン ス 対 バ ー ジ ニア 州 事 件 (二 〇 〇 二 年 六 月 二 〇 日 ) に お い て 、 合 衆 国 最 高 裁 判 所 は 、 精 神 障 害 者 に 対 す る 死 刑 は 、 合 衆 国 憲 法 修 正 第 八 条 の 残 虐 で 異 常 な 刑 罰 の 禁 止 に 違 反 す る と す る 判 決 に 六 対 三 で 達 し 、 一九 入 九 年 の ペ ンリ 判 決 を 覆 す こ と に な っ た 。 ペ ン リ 判 決 当 時 は 、 精 神 障 害 者 に 対 す る 死 刑 を 禁 じ て い た の は 一州 だ け で あ っ た が 、 ア ト キ ン ス 判 決 時 に は 一八 州 と多 数 にな り、 経過 し た 数年 のう ち に 、精 神 障 害者 に対 し て 死刑 を 適 用す る国 民 的 合意 が成 り 立 な くな り 、 ま た 、精 神 障 害 の場 合 は 、 是 非 善 悪 の 区 別 が つ か ず 、 死 刑 に 値 す る ほ ど の 責 任 非 難 が 認 め に く い の で 、 死 刑 の 適 用 を 認 め る こ と は で き な ・ぶ 死刑 、 四 三 → 目oヨ ≦ .oQ日 暮戸 . 噂 二げ=o O且 巳 o昌 oコ 爵 ①U ①騨爵 勺①昌窪目 ξ 8 円ノ∂ ロ芽 。。㌦.2騨菖oロ巴 O且 巳 oロ 開田 ①霞 o﹃ OΦ9 曾 りd 巳<①﹃。。凶ξ いと し た の であ る。 o冨 。餌σq。 目 σニロ①U ①6①8 げ①﹃メ 8 8 . (31 ) 二・ ・ 二年 の・ N N ・ タイ 皇 眺の対 話 調 査 に お ・ ては、 マルポ が 有 罪 であ った場 A・に、 五 一パ 毛 Ω ㊤=口で ZΦ壽 ohOぼ 8 αqP 8 0H・ (32 ) 現 の 国 拗 ( 33) 悼ρ 悼ooド と Q。卑 ≦ 6ρ ζ 超 嵌 HP 悼OOG。・ 終身 刑 ・ 支持 、 て いた . (34 ) 目 げ① ﹀ ロαq器 $ bd・げ巴 。島 > bU O Z ㊦乏 。。"U ①o①目 げ自 (35 ) 日 げΦ O o`ユ①〒 臼O目同日巴 uO o酔oげO円 悼㎝層悼OO悼. ・ ・ぶ (36 ) 一 刑 (37 ) 一九 九 一年 のプ リ ンスト ン調 査 研 究 協会 の世 論 調 査 で は賛 成 が 四五 パー セ ント 、 一九 九 五年 の同 協会 の世 論 調 査 で は賛 成 日 げ・ ○ 評ず げ。岳 O訂 o巳 巳 ρ 白き ロp蔓 p >℃屈 ・。・悼。。。。・ ドメ 8 0。。. 悼。。。■ 翫 (38 ) o。暮 ・・り﹄身 す 対 こ ( 3 9) ・。・霞 筈 一 二 〇 〇 二年 五 月 のギ ャ ロップ の調 査 では、 精 神障 害者 に対 す る 死刑 に賛 成す る者 は 一九 パー セ ント 、知 的 障 害 者 に対 す る が四 七 パー セ ント であ った。 田 宮 裕 ・廣 瀬 健 二 ﹃ 注 釈 少 年法 ( 改 訂 版)﹄ 四 一 一頁 ( 有 斐 閣、 二 〇 〇 一年 ) 神 田宏 ﹁ 少 年 と 死刑 ﹂ 関 西非 行問 題 研 究 一五 号 三 三頁 (一九九 六 年 )。 死 刑 に 賛成 す る 者 は = ニパー セ ント に過 ぎな い。 ( 42) ( 41) ( 40) 鉾 ㎜ 0 21 . 叢 論 律 法 ( 44) 朝 日 新聞 、 二〇 〇 四年 九 月九 日。触 法 少年 お よ びぐ 犯 少年 に か かる 事 件 の調査 、 一四 歳 未満 の少 年 の保 護 処 分 の見 直 し、保 澤登 俊 雄 ﹃少年 法 入 門 ( 第 二版 補 訂)﹄ 二二 四 頁 ・二四 八 頁 ( 有 斐 閣 、 二〇 〇 三 年)。 波多 野 里 望 ﹃逐条 解 説 児童 の権 利条 約﹄ 二四 六 頁 ( 有 斐 閣 、 一九 九 四 年) (43 ) 斉藤 豊 治 ﹁少年 に 対す る死 刑 判決 への疑問 ﹂ 法律 時 報 六 三巻 三 号 一四二 頁 (一九 九 一年 )、前 田忠 弘 ﹁少年 に 対 す る死 刑 適 用 の是 非 ﹂ 少 年 法判 例 百 選 二 二五 頁 (一九 九 八 年)。 ( 45) 護観 察 を 効 果的 にす る 措 置 が要 旨 であ る。 ( 46) ( 法学部兼任講師)