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日本HP導入事例:株式会社野村総合研究所

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日本HP導入事例:株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所
電子信書交付サービス「POSTUB」
。
ASPサービスを支えるITインフラに、ブレードによる仮想サーバ環境を採用。
インターネットを通じて、株式や投信の取引報告書などの
“電子信書”
をセキュアに交付するASPサービス
「POSTUB(ポスタブ)
」を提供する野村総合研究所(NRI)
が、ITインフラストラクチャの最適化に取り組んで
いる。新しいサーバ・プラットフォームとしてHP BladeSystem c-Classを採用。VMwareによる仮想サーバ
環境を構築することで、ユーザの拡大やサービスの拡充に、スピーディかつ経済的に対応できる体制を
整えた。
セキュアな電子信書交付を実現
目的
新世代のメッセージ基盤POSTUB
●
スピーディな顧客サービスの提供
日本を代表するコンサルティングファームとして、また社会や企
●
サーバリソースの有効活用
業のITインフラを担うシステムインテグレータとして活躍する野
●
ITインフラの最適化
村総合研究所(NRI)
。NRIの幅広い事業領域の中でも、
「基盤ソ
リューション」
における取組みは先進的だ。
アプローチ
株式会社野村総合研究所
基盤ソリューション事業本部
基盤ソリューション事業一部
上級システムコンサルタント
藤本 充男 氏
●
仮想化ソフトウェアVMwareによる柔軟性の獲得
求めています。NRIではこうした要求にお応えするために、業
●
VMwareと親和性の高いHP BladeSystemを採用
種・業態を問わずあらゆる企業にご活用いただける基盤ソリュー
●
マルチコアCPU搭載ブレードの採用
ションを『GranArch(グランアーク)
』
として包括的に提供してき
ました。ここにきて、コンテンツ管理基盤ソリューションのひと
システムの効果
●
処理要求を満たす柔軟で拡張性に優れたサービスイン
フラの実現
●
従来システムと共通の管理ツールを使用
ビジネスへの効果
株式会社野村総合研究所
基盤ソリューション事業本部
基盤ソリューション事業一部
上級システムエンジニア
寺岡 正也 氏
「お客様は、ビジネス環境の変化にすばやく適応できるIT基盤を
つである
『POSTUB(ポスタブ)
』への注目がにわかに高まってい
ます。POSTUBは、
“信書”
を電子化しセキュアに交付することの
できるユニークなサービスです」
(藤本氏)
公共料金の引落し通知、クレジットカードの明細書、銀行口座明
細書、携帯電話使用料の請求書――企業から顧客に送付される
“信書”
は膨大な数に上る。印刷費や配送費など、紙ベースゆえ
に発生するコストは企業の負担になっている。
●
ユーザ企業増加時のスピーディなサービス開始
●
ITインフラへの投資対効果の向上
●
サービスの変更や拡張要求に対する柔軟な対応が可能に
ネット上での商取引を加速させることになりました。しかし、e-
●
次世代サービスに向けた仮想サーバ環境の実証
MailやFAXではメッセージや情報の信頼・真正性が保証されま
「2001年に施行されたIT書面一括法により、紙文書での交付が義
務づけられていた書面の電子化が認められ、その後のインター
せん。POSTUBは、電子化による経済効率、従来の信書と同等の
信頼性、この2つを両立させる
“電子信書交付サービス”
として
ご利用いただいています」
(藤本氏)
POSTUBのサービスは、インターネット上に用意された
“私書箱”
と考えるとわかりやすい。企業からの信書は、PDF形式のファ
イルに変換されて私書箱に保存される。受取人は、Webブラ
ウザで私書箱へアクセスし、都合のよい時に自由に信書を取り
出して閲覧・保存できる。
「2002年に商用サービスを開始しましたが、最初に採用いただ
いた企業はオンライン証券でした。その後、個人投資家による
オンライントレーディングの急速な普及と歩調を合わせる形で
株式会社野村総合研究所
基盤ソリューション事業本部
基盤ソリューション事業一部
副主任システムコンサルタント
和田 博英 氏
POSTUBの利用が拡大し、現在では130万を超えるユーザにご
利用いただいています」
(藤本氏)
サービス開始以降、段階的に拡張されてきたPOSTUBのシステ
ムは、次の成長を支える基盤としての強化が急がれていた。
テーマは「変化するビジネス要求への適応」――新しいプラット
フォームとして採用されたのは、HP BladeSystem c-Classと
VMwareによる
“仮想サーバ環境”
だった。
最大12台のサーバを仮想化で1ブレードに集約
サーバリソースの有効活用、ユーザ企業に対するサービス提供
サービス提供のスピード化も実現
のスピード化――この2つの課題を同時に解決したのが、HP
POSTUBの利用は急速に拡大しており、電子交付の件数は月
BladeSystem c-ClassとVMware ESX Serverによる仮想サーバ環
300万に達する。2007年末には、POSTUB上で管理する電子信
境である。
「クアッドコア インテル® Xeon® プロセッサーを搭載
書が1億件を突破しそうな勢いだ。
したサーバブレードBL460cをVMware ESX Serverによって仮想
化し、Windowsベースのバッチサーバ、Linuxベースの顧客用
「ユーザ企業、エンドユーザ、
トランザクション、すべてが当初の
想定数を大きく上回っています。処理量の増大は、サーバのス
Webサーバ/管理用Webサーバ、この3つの仮想サーバを稼働
ケーラビリティによってある程度吸収できます。しかし、問題は
させています。この組合せが1社に適用されるわけですが、さら
ユーザ企業が増えるケースです」
(寺岡氏)
に最大3社分のシステムを収容できる構成としました」
(寺岡氏)
POSTUBでは、まずユーザ企業から受け取った交付文書データ
つまり、最大構成時はサーバ3台×4社(計12台)分が1サーバブ
をバッチ処理によって
“私書箱”
に格納する。
「従来は、このプロ
レードに集約されることになる。
「バッチサーバは夜間処理が中
セスを
“3台の物理サーバ”
によって処理していました。しかし、1
心、Webサーバは日中の利用がほとんどです。処理要求が時間
社に1システムを割り当てる方法では、ユーザ企業が増えるほど
帯によって大きく異なるところをうまく捉えて、サーバリソース
物理サーバが増えてしまいます。もうひとつは、企業の要求にス
を有効に活用しているわけです。また、新しいユーザ企業に対
ピーディにお応えしなければならないASP型サービスの宿命と
もいうべき課題です」
(寺岡氏)
するサービスの開始も、大幅なスピードアップが図られました」
(寺岡氏)
12台の物理サーバを1ブレードに集約
監視サーバ
帳票
データ
バックアップサーバ
ログ管理サーバ
専用線
コンテンツ管理サーバ
バッチサーバ
メールサーバ
顧客用Webサーバ
Internet
エンドユーザ
管理用Webサーバ
ASPサービス利用会社
HP ProLiant
BL460c
バッチ
サーバ
Windows
2003
顧客用
管理用
Web
Web
サーバ
サーバ
RHEL
ES 4
RHEL
ES 4
VMWare ESX 3.0
バッチ
サーバ
Windows
2003
顧客用
管理用
Web
Web
サーバ
サーバ
RHEL
ES 4
RHEL
ES 4
VMWare ESX 3.0
仮想サーバ×12
仮想サーバ×12
HP ProLiant BL460c
HP ProLiant BL460c
HP BladeSystem c-Class
導入ハードウェア
●
HP BladeSystem c-Class
―HP ProLiant BL460cサーバブレード
仮想サーバ環境によるPOSTUBサービスの稼動は、検討を開始
早く柔軟に最適なサービスを提供
―HPバーチャルコネクト
してからわずか3ヶ月というスピード構築となった。VMwareでは、 電子交付の活用はさらに進む
●
HP ProLiant DL360
カプセル化機能により、仮想サーバ環境をファイルとして扱え、 HP BladeSystem c-ClassとVMwareによって、より早く、より柔軟
●
HP StorageWorks MSA1500
容易に移動・コピーできる。これにより、短期間でのシステム構築
導入ソフトウェア
●
VMware Infrastructure 3
に、ユーザ企業とその顧客にとって最適なPOSTUBのサービス
が可能になった。
「日本HP市ヶ谷の検証センターにPOSTUBのア
を提供できる仕組みが整った。POSTUBは、これからどんな発
プリケーションを持ち込んで、仮想サーバ環境における稼働テス
展をみせるのか。
トを行いました。期待通りの結果が得られたので、その後のシス 「現在は金融業界での利用が中心ですが、電子交付は消費者に
テム基盤設計・構築はスムーズに行えました」
(和田氏)
レポーティングをしなければならない企業の共通テーマです。
「 VMware Infrastructure 3」のプラットフォームとして、HP
自治体や政府も、2010年を目標に様々な公的サービスの電子
BladeSystem c-Classへの評価は高い。1エンクロージャに複数の
化を進めています。POSTUBは、社会基盤の一翼を担う電子交
サーバブレード、ストレージ、ネットワークインタフェースまでを収
付サービスを将来にわたって提供していく、その使命に変わりは
容できる集約効率の高さ。さらに、ネットワーク、ストレージI/O
ありません。これからは、もっとエンドユーザ視点のサービスを
までを仮想化して、ネットワークスイッチやSANスイッチの設定を
拡充していきたいと考えています。HPには、システム基盤を支
変えることなくサーバブレードを容易に追加・交換できる
“バー
える新しいテクノロジーをどんどん紹介してもらいたいと思って
チャルコネクト”
は、仮想サーバ環境の柔軟性をさらに高める。
います」
(藤本氏)
また、HPはOEM製品として「VMware Infrastructure 3」を提供。 進化するPOSTUBのサービスを支えるITインフラストラクチャ
ハードウェア、ホストOSであるVMware、その上で稼働する
へ。ITインフラ全体に対して価値を提供できるパートナーへ
WindowsやLinuxなどのゲストOSまでをワンストップでサポート
――HP BladeSystemとHPが担う役割はさらに高まっていく。
し、商用サービスに求められるシステムの信頼を支えている。
「仮想化ソフトウェアには、
オープンソースのXenも検討しました。
しかし、現段階で商用サービスの基盤として使うにはサポート
の面で不安がありました。HPには、VMwareを含むトータルな
サポートを期待したのです」
(和田氏)VMwareを提供するベン
“ゲストOSまでのサポート”
を表明しているのは
ダーは多いが、
HPだけだ。
HP BladeSystem c-ClassとVMwareによる仮想サーバ環境は、既
存の物理サーバ環境に追加する形で導入された。物理サーバ
会社概要
株式会社野村総合研究所
所 在 地:東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビル
取締役社長:藤沼 彰久
資 本 金:186億円
と仮想サーバが混在する環境は、NRIが開発・販売する
「eXsenju」 年 商:売上高 3,225億円(2007年3月期 連結)
によって統合的に管理されている。
「これまで物理サーバ環境を
管理してきたツールや管理方法を変更することなく、仮想サー
バ環境を運用しています」
(和田氏)
従業員数:4,407人(NRIグループ5,303人)2007年3月31日現在
設 立:1965年4月1日
U
R
L:www.nri.co.jp
POSTUB Webサイト:postub.nri.co.jp
お問い合わせはカスタマー・インフォメーションセンターへ 03-6416-6660 月∼金 9:00∼19:00 土 10:00∼17:00(日、祝祭日、年末年始および5/1を除く)
HP BladeSystemに関する情報は http://www.hp.com/jp/bladesystem
VMware for HP ProLiantに関する情報は http://www.hp.com/jp/vmware
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
記載事項は2007年9月現在のものです。
本カタログに記載された内容は、予告なく変更されることがあります。
© Copyright 2007 Hewlett-Packard Development Company,L.P.
日本ヒューレット・パッカード株式会社
〒102-0076 東京都千代田区五番町7番地
PDF06144-01
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