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参考資料3-1 石油精製に関する基礎資料 目次 1.石油精製プロセスの概略図 ・・・2 2.製油所別能力図 ・・・3 3.地域別の石油製品需要 ・・・4 4. 石油精製・元売会社再編の流れ ・・・5 5. 原油処理量と常圧蒸留装置の稼働率の推移 ・・・6 6.製品別生産割合(製品得率)の現状と見通し ・・・7 7.石油精製関連予算の概要 ・・・8 1 1.石油精製プロセスの概略図 原油から石油製 品ができるまで 石油ガス(製油所自家燃) LPG (プロパン、ブタン) タンカー ブタン 軽質 ナフサ 改質 ガソリン ナフサ 脱硫装置 製油所 灯油 軽油 タ ン ク 原 油 減 圧 蒸 留 装 置 ガソリン 灯油脱硫装置 灯油 軽油脱硫装置 軽油 減圧 軽油 受入出荷設備 常圧蒸留装置 (トッパー) 接触改質 装置 重質ナフサ ナフサ 間接脱硫装置 アルキレーション装置 間脱 軽油 接触分解 装置 (FCC) アルキレート 分解ガソリン 分解軽油(LCO) A重油 水素化分解軽油 水素化分解装置 アスファルト 熱分解ナフサ 熱分解 装置 ナフサへ C重油 熱分解軽油 コークス・ピッチ 重油 直接 脱硫装置 接触分解 装置(RFCC) 脱硫装置 分解ガソリン 熱分解軽油 脱硫重油 アスファルト 改質:自動車エンジンで正常に燃焼するように、オクタン価(※)を向上させること(燃費改善につながる) ※ガソリンのエンジン内でのノッキング(異常燃焼)のおこりにくさを示す数値 分解:重質分を熱・触媒・水素等を使って、軽質分にすること(ガソリンや軽油等をより多く取り出す) 間接脱硫:減圧軽油を脱硫した後、他の減圧残渣油と再調合することにより減圧残渣油の硫黄分を下げる脱硫方法 直脱脱硫:常圧残渣油を触媒を用いて直接脱硫する方法 2 2.製油所別能力図 (平成21年度末) (単位:B/D) 我が国石油精製設備能力 4,793,424B/D 全国28カ所 新日精・室蘭製油所 180,000 出光・北海道製油所 140,000 新日精・仙台製油所 145,000 帝石ト・頚城製油所 4,724 Jエナジー 水島製油所 240,200 新日精・水島製油所 250,000 鹿島・鹿島製油所 273,500 コスモ・千葉製油所 極東・千葉製油所 出光・千葉製油所 富士・袖ヶ浦製油所 コスモ・堺製油所 100,000 東燃ゼネラル・堺製油所 156,000 新日精・大阪製油所 115,000 220,000 175,000 220,000 192,000 出光・徳山製油所 120,000 東亜・川崎製油所 東燃ゼネラル・川崎工場 西部・山口製油所 120,000 出光・愛知製油所 160,000 コスモ・四日市製油所 125,000 昭和四日市・四日市製油所 210,000 コスモ・坂出製油所 110,000 太陽・四国製油所 120,000 新日精・大分製油所 160,000 新日精・麻里布製油所 127,000 東燃ゼネラル・和歌山製油所 170,000 185,000 335,000 新日精・根岸製油所 340,000 南西・西原製油所 100,000 3 3.地域別の石油製品需要 ガソリン ナフサ ジェット燃料油 灯油 軽油 A重油 B・C重油 北海道 1203 万 KL 中部 沖縄 東北 2026 万 KL 215 万 KL 1379 万 KL 関東 中国 7600 万 KL 1940 万 KL 九州 1619 万KL 四国 749 万 KL 近畿 1759 万 KL 4 出所:石油連盟(2009年) 4.石油精製・元売会社再編の流れ 業務提携 (99年4月合併) 日本石油 02年7月社名変更 三菱石油 08年10月 新日石へ統合 九州石油 日本鉱業 精製 (99年10月) 新日本石油 日石三菱 J X (92年2月合併) ジャパンエナジー 共同石油 10年4月 統合持株会社のJXホール ディングスを設立。 新日本石油-コスモ石油 10年7月 石油精製販売事業会社 (JX日鉱日石エネルギー) を設立予定。 (06年6月) (02年12月) 新日本石油-出光興産 新日本石油-ジャパンエナジー (07年1月) 新日本石油-SK(韓国) 大協石油 丸善石油 旧コスモ石油 (88年4月合併) コスモ石油 精製 07年9月 アブダビ首長政府系投資会社IPICか ら20%の出資の受入 出光興産 出光興産 昭和石油 (85年1月合併) 昭和シェル石油 シェル石油 04年7月 サウジアラムコによる昭和シェル石油㈱の 株式取得(現在14.9%) 05年10月 昭和シェル石油㈱が、AOCホールディン グス㈱に資本参加(出資比率6.58%) (08年5月) 新日本石油-中国石油天然ガス集 団公司(CNPC) (99年10月) ジャパンエナジー-昭和シェル (06年9月) ジャパンエナジー-出光 (08年4月) コスモ石油-ヒュンダイオイルバンク 太陽石油 太陽石油 モービル石油 (02年6月会社合併) 00年7月 事業統合 エッソ石油 (99年1月事業統合) ゼネラル石油 東 燃 (00年7月会社合併) 精製 エクソンモービル ジャパン グループ 08年4月 東燃ゼネラル石油、南西石油の株式 87.5%をブラジル国営石油会社ペトロブラ スに売却 出典:各社公表資料 5 5.原油処理量と常圧蒸留装置の稼働率の推移 万B/D % 700 100.0 89.7 89.8 600 90.0 88.7 87.5 85.2 87.2 594 594 594 594 594 594 594 594 83.0 566 80.6 541 78.7 77.3 72.3 490 70.1 500 72.3 71.5 72.1 69.9 449 67.2 59.4 68.7 68.7 400 66.0 65.5 59.5 333 206 200 183 135 147 233 510 60.8 60.9 530 538 522 527 77.8 536 81.0 81.4 395 402 430 84.4 82.7 82.4 80.0 78.7 79.2 499 497 491 414 417 83 527 77.1 486 423 486 490 478 477 480 419 413 417 416 411 405 407 403 397 401 377 354 70.0 60.0 387 352 50.0 328 333 325 319 221 70.1 476 458 455 455 455 65.9 55.1 358 275 61.2 62.3 392 375 300 500 476 408 395 80.3 497 497 497 424 428 429 430 422 420 81.2 82.9 79.4 79.2 81.2 79.3 319 310 289 288 286 301 40.0 241 209 30.0 174 144 20.0 123 103 100 80 10.0 0 0.0 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 1 2 3 4 5 6 7 常圧蒸留装置能力(万B/D) 8 9 10 11 12 13 14 原油処理量(万B/D) 15 16 17 18 19 稼働率(%) 20 6 6 6.製品別生産割合(製品得率)の現状と見通し 現在の製品得率 平成25年度(2013年度) 平成32年度(2020年度) (過去3年の実績の平均) における需要構成比見込み における需要構成比見込み 燃料油合計 93.1% 93.1% 93.1% ガソリン 25.1% 28.4% 28.1% ナフサ 9.5% 25.1% 29.3% ジェット燃料 6.4% 2.8% 3.3% 灯油 9.9% 8.9% 7.5% 軽油 19.0% 16.2% 16.7% 重油合計 23.2% 11.8% 8.2% A重油 9.4% 6.5% 4.8% B・C重油 13.8% 5.3% 3.4% その他 6.9% 6.9% 6.9% (注1) 現在の製品得率における過去3年の実績の平均は、平成18~20年度の平均値 (注2) 平成25年度の構成比見通しについては、総合資源エネルギー調査会石油分科会石油市場動向調査委員会(平成22年4月1日)「平成22~26年度石 油製品需要見通し」をベースに、燃料油全体の構成比を93.1%(過去の実績値)として算出した。 (注3) 平成32年度の構成比見通しについては、同「平成22~26年度石油製品需要見通し」における各製品の需要の伸び率の年度平均(平成22~26年度) をベースとして平成32年度の需要構成を見積もり、燃料油全体の構成比を93.1%(過去の実績値)として算出した。 7 7.石油精製関連予算(22年度)の概要 1.石油精製業の高度化の推進 86.6億円(94.6億円) [( )は、21年度予算額] ○革新的次世代石油精製等技術開発 33.8億円(41.6億円) ・原油の重質化や石油製品需要の白油化への対応の観点から、革新的な石油精製技術の開発やオイルサンド等非在来型石油の有効 活用等、製油所の高度化を促進する。 ○石油供給構造高度化事業費補助金 52.8億円(53億円) ○コンビナート連携石油安定供給対策事業 ・各地区のコンビナートの特長を活かした連携設備(分解重油設備、水素回収設備等)の効果的設置を進め、製油所の競争力強化、原 油処理量の削減等を通じ、石油の安定供給の確保等を図る。 ○精製機能集約強化事業 ・今後、国内の石油製品需要が減退することが予想される中、安定供給確保の基盤たる我が国石油精製業のなお一層の国際競争力 確保に向け、精製機能の集約強化により経営基盤を強化する事業者の取組を支援する。 2.環境対策の推進 22.8億円(29.0億円) ○石油環境対策基盤整備事業費補助金 9.4億円(14.8億円) ・石油精製業における環境・安全対策等を促進するため、国内外における調査や関連情報の収集を支援するとともに、それらを一元的に 管理し、円滑に普及するための体制整備を支援する。 ○次世代大気環境改善効果分析委託費 1.9億円(新規) ・次世代自動車・燃料技術による大気環境改善の検討を効果的かつ効率的に実施するため、自動車排出ガスが大気に与える影響を高 制度に予測する次世代大気モデルを構築する。 ○石油燃料次世代環境対策技術開発費補助金 7.5億円(9.1億円) ・自動車等の排出ガス低減及び二酸化炭素排出抑制に必要となる燃料技術と燃料品質の適合化に関する研究や技術開発を実施する。 ○将来型燃料対策高度利用技術開発費補助金 4.0億円(5.1億円) ・製油所における水素や石油製品を活用し、安全かつ安定的に水素を輸送供給できるシステム等の開発を実施する。 3.産油国との関係強化の推進 27.8億円(27.3億円) 4.緊急時への対応 7.1億円(7.8億円) ○産油国石油精製技術等対策事業費補助金 27.8億円(27.3億円) ・石油精製分野に関し、産油国石油関係者を対象に環境・安全や 経営管理等の研修・専門家派遣事業を実施するとともに、産油国 のニーズに応じた技術協力事業等を実施する。 ○大規模石油災害対応体制整備事業費補助金 7.1億円(7.8億円) ・石油の輸入を海上輸送に依存せざるを得ない我が国におい て、石油の安定供給確保を図るために、国内外の基地に油 8 濁防除資機材を配備し、海上での大規模石油災害への対応 体制を整備する。 8