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全文PDF - 日本政策投資銀行

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全文PDF - 日本政策投資銀行
政策企画部
Policy Planning Note
日本政策投資銀行
2002 年 11 月 28 日
PPN-13
地域通貨
ーコミュニティ・ファイナンスとの連携を探るー
Policy Planning Note は 、議 論
の き っ か け と し て 、日 本 政 策 投
資銀行 政策企画部のスタッフ
が検討中のテーマを紹介する
も の で す 。内 容 は 執 筆 者 個 人 の
見 解 で あ り 、必 ず し も 日 本 政 策
投資銀行の公式見解を示すも
のではありません。
担当執筆者:
政策企画部 次長
社 会 環 境 グ ルー プ リ ーダー
前田
正尚
03-3244-1170
編集・技術支援:
政策企画部
永田
亜紀子
Web Site:
www.dbj.go.jp
政策企画部
はじめに
コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナ ン ス と 地 域 通 貨 は ど の よ う な 類 似 点 や 関 係 が あ る ので
あ ろ う か 。 両 者 に は 「 地 域 で 金 を 回 す 」 た め に は ど の よ う に し た ら よ い か と いう
共 通 の 発 想 が あ る と 言 え る 。 背 景 と し て は 日 本 に お い て は 地 域 の 金 が 地 域 に 回っ
て い な い 現 状 が あ り ( 2000 年 3 月 末 預 貸 率 : 地 方 圏 64.9%、 東 京 都 139.8%)、 こ
れが地域通貨が脚光を浴びている一つの要因である。
本 論 で は ま ず 、 N P O と 金 融 、 そ れ か ら コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス と 金 融 に つい
て 概 観 し た 後 、 内 外 の 地 域 で 金 を 回 す い ろ い ろ な 手 法 を 当 行 が 最 近 取 り 組 ん だ神
日本政策投資銀行
戸 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ク レ ジ ッ ト な ど も 含 め て 紹 介 す る 。 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナン
ス に つ い て は 「 コ モ ン ズ 」、「 企 業 」、「 金 融 」 の 視 点 で 、 ま た 、 地 域 通 貨 の 機 能を
「 媒 介・評 価( 関 係 性 )」、「 価 値 観 付 与( 多 様 性 )」、「 循 環 促 進( 持 続 可 能 性 )」の
観 点 で 整 理 し 、 最 後 に コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナ ン ス と 地 域 通 貨 と の 連 携 に つ いて
検討してみたい。
1.NPOと金融
コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス と 金 融 の 関 係 を 検 討 す る 前 に 、 N P O の 方 が 市 場 から
よ り 遠 い と こ ろ に 存 在 す る の で 、 ま ず N P O か ら 検 討 し て み よ う 。 公 益 を 担 おう
と す る N P O と 企 業 は 一 体 ど こ が 違 う の か 。 最 終 的 に は ス テ ー ク ホ ル ダ ー か ら配
当 が 求 め ら れ る の が 企 業 で あ り 、 N P O は 配 当 の か わ り に そ の N P O が 実 施 した
い 目 的 、 ミ ッ シ ョ ン を 実 現 す る と い う こ と が 要 求 さ れ る 。 そ れ 以 外 の 組 織 や 資金
面 は 企 業 と そ う 大 き く 違 わ な い 。 図 1 に あ る よ う に 点 線 で 市 場 ・ 非 市 場 を 分 けて
い る が 、 当 然 企 業 は 市 場 の 世 界 に い る 。 N P O は ミ ッ シ ョ ン の と こ ろ が 非 市 場に
ま た が っ て い る 世 界 に い る 。 一 方 、 N P O も 企 業 も 存 続 し て 活 動 を 行 う こ と すな
わ ち 「 持 続 可 能 性 」 が 求 め ら る の で 、 そ の た め に は 効 率 性 、 安 定 性 を 維 持 し てい
か な け れ ば い け な い 。 N P O に 金 融 が 関 与 す る こ と に よ り 、 審 査 、 融 資 と い う形
で チ ェ ッ ク が 入 り 、 そ れ に よ っ て N P O の 効 率 性 ・ 安 定 性 が 達 せ ら れ て い く ので
はないかと考えられる。
図1 NPOと企業の相異及び金融の意義
(出所)日本政策投資銀行『NPOの資金調達と金融機関の役割』
政策企画部
で は 一 体 N P O と 金 融 機 関 側 で そ れ ぞ れ 何 が 求 め ら れ る の で あ ろ う か 。 事 業を
行 っ て い る N P O に つ い て は き ち ん と キ ャ ッ シ ュ フ ロ ー が 確 保 さ れ 、 事 業 を 継続
し て 行 え る こ と 、 ま た 、 金 融 機 関 側 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を き ち ん と し て い くた
め の 人 材 や 能 力 開 発( capacity building)が 求 め ら れ る 。一 方 金 融 機 関 側 か ら は 、
後 述 す る が 社 会 的 責 任 投 資 ( Socially Responsible Investment) の 視 点 で N P O
を 評 価 す る 手 法 を 確 立 す る こ と 、 加 え て 、 N P O に 対 す る テ ク ニ カ ル ア シ ス タン
ス を 行 っ て い く こ と が 必 要 で あ る 。 以 上 の よ う に N P O と 金 融 機 関 側 が 「 共 通の
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言葉」をつくっていくことが重要と思われる。
2.コミュニティ・ビジネスと金融
コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス と は コ ミ ュ ニ テ ィ 内 に 存 在 す る 既 存 ス ト ッ ク や 労 働力
等 の 資 源 を 活 用 し 、 コ ミ ュ ニ テ ィ の 質 の 向 上 や 活 性 化 又 は コ ミ ュ ニ テ ィ に お ける
地 域 住 民 の 連 帯 と 交 流 の 促 進 に 寄 与 す る 事 業 ( 細 内 信 孝 氏 に よ る ) で あ る 。 NP
O よ り は ビ ジ ネ ス を 意 識 す る も の の 、 事 業 と し て は 比 較 的 小 規 模 で 、 収 益 性 は一
般 的 に 低 く な る 。 リ ス ク は ベ ン チ ャ ー ほ ど 高 く は な い も の の 、 金 融 機 関 側 と して
は 担 保 、保 証 の 観 点 か ら 債 権 保 全 が 難 し く 融 資 を 渋 っ て し ま う と い う 状 況 が あ る 。
金 融 主 体 別 に 地 域 金 融 の 領 域 を み る と 、 一 般 に リ ス ク の 低 い 領 域 に 銀 行 が 対応
し 、 リ ス ク に 関 わ ら ず 金 利 ス プ レ ッ ド の 低 い と こ ろ に 保 証 協 会 、 高 い ほ う に は商
工 ロ ー ン が 対 応 す る 世 界 が あ る が 、 こ れ ら 以 外 の と こ ろ が 金 融 の 空 白 地 帯 に なっ
て い る の が 現 状 で あ る 。 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス に 対 す る 金 融 は ち ょ う ど こ の空
白地帯にあると言える。
特 に コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス や N P O の 場 合 に 重 要 な 点 は 、「 情 報 の 非 対 称 性 」
が か な り 存 在 す る と い う こ と で あ る 。 金 融 機 関 側 か ら 見 る と 借 り 手 の 情 報 が 少な
い 。 借 り 手 の 側 か ら 見 る と 、 金 融 機 関 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を と る 能 力 や 情 報を
開示する能力も不足しており、これらをどう解決するかが課題である。
3.地域内で金をまわす様々な仕組み
次 に 地 域 内 で 金 を 回 す さ ま ざ ま な 仕 組 み に つ い て 、 内 外 の 事 例 を 法 律 、 寄 付、
金融と三つに分けて整理してみよう。
地 域 で 金 を 回 す た め の 法 律 と し て 地 域 再 投 資 法 が 1977 年 に ア メ リ カ で 制 定さ
れ た が 、 こ れ は 銀 行 が 行 う 低 所 得 者 地 域 及 び マ イ ノ リ テ ィ に 対 す る レ ッ ド ラ イニ
ン グ ( 貸 出 差 別 ) の 撤 廃 を 義 務 づ け る 法 律 で あ る 。 制 定 以 降 、 カ ー タ ー 、 レ ーガ
ン 政 権 時 代 は 十 分 に 運 用 さ れ な か っ た が 、89 年 に シ カ ゴ の コ ン チ ネ ン タ ル 銀 行 が
ア リ ゾ ナ の 小 銀 行 を 買 収 し よ う と し て 却 下 さ れ る 事 件 を 契 機 に 銀 行 の 地 域 再 投資
に 関 す る 格 付 の 公 開 義 務 づ け が な さ れ 、 特 に ク リ ン ト ン 政 権 下 で 運 用 が 強 化 され
て き た 。日 本 に お い て も 地 域 再 投 資 法 を 導 入 し よ う と い う 動 き が 起 こ り つ つ あ る 。
寄 付 に 着 目 し た 手 法 と し て は 古 く は 自 治 体 が コ ミ ュ ニ テ ィ 施 設 を 整 備 す る 際に
地 域 住 民 に 低 利 で 債 券 を 買 っ て も ら う コ ミ ュ ニ テ ィ ボ ン ド や 横 浜 ス タ ジ ア ム 建設
の 際 に 市 民 に 株 式 を 購 入 し て も ら う か わ り に 特 別 席 の 無 料 優 先 利 用 権 を 付 与 する
等 の 事 例 が あ っ た が 、 最 近 で は 群 馬 県 が 県 民 病 院 建 設 に 際 し 「 愛 県 債 」 を 発 行し
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た り 、 風 力 発 電 に よ る エ ネ ル ギ ー を 推 進 し た い 者 が 北 海 道 で 通 常 の 電 力 料 金 に上
乗 せ し て グ リ ー ン フ ァ ン ド 基 金 を 組 成 し た り す る 等 の 新 た な 事 例 が 増 加 し つ つあ
る。
地 域 内 で 金 を 回 す 金 融 の 仕 組 み と し て は 、 マ イ ク ロ ・ フ ァ イ ナ ン ス と し て ムハ
マ ド ・ ユ ヌ ス 氏 が 始 め た バ ン グ ラ デ ィ シ ュ の グ ラ ミ ン バ ン ク が 有 名 で あ る 。 基本
的 に は マ イ ク ロ ・ フ ァ イ ナ ン ス 機 関 の 支 部 が 貧 困 層 や 女 性 に 融 資 を す る 場 合 に、
5 人 1 組 ぐ ら い で 相 互 に 連 帯 保 証 を さ せ る 仕 組 み で 、 グ ル ー プ レ ン デ ィ ン グ とい
う 言 い 方 を す る が 、 グ ル ー プ に 貸 す こ と に よ っ て お 互 い が 良 い 意 味 で の プ レ ッシ
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ャ ー を か け 合 う 形 で あ る 。 も う 一 つ 特 徴 的 な の は 、 マ イ ク ロ ・ フ ァ イ ナ ン ス 機関
が 別 に N P O を つ く り 、 貧 困 層 ・ 女 性 に テ ク ニ カ ル ア シ ス タ ン ス を 行 い 、 テ クニ
カ ル ア シ ス タ ン ス を す る こ と に よ っ て 、 返 済 可 能 性 を 高 め る 仕 組 み が あ る こ とで
あ る 。 最 近 で は 世 銀 や 開 発 金 融 機 関 が 、 マ イ ク ロ ・ フ ァ イ ナ ン ス に バ ッ ク フ ァイ
ナ ン ス を 行 う と い う 形 に ま で 成 長 し て き て い る 。 ま た 、 カ ナ ダ の ヴ ァ ン ・ シ ティ
信 用 組 合 で は 、 融 資 先 の 4 ∼ 5 名 の ピ ア ・ グ ル ー プ に 別 機 関 で は な く み ず か らテ
クニカルアシスタンスを行い7%のフィーを徴求している。
ま た 、 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ バ ン ク と い う 言 い 方 を し て い る が 、 欧 米 で は 環 境 保全
や コ ミ ュ ニ テ ィ と い う 特 定 の 目 的 に 限 定 し て 融 資 を 行 っ て い る 機 関 が あ る 。 これ
ら の 機 関 は 基 本 的 に 収 益 を 第 一 義 の 目 的 に せ ず 、 趣 旨 に 賛 同 し た 人 が 低 利 で 預金
を し て 、 で き る だ け 低 利 で 融 資 を 行 っ て い る 。 出 資 者 に つ い て も 当 然 配 当 は 低く
な っ て い る 。 オ ラ ン ダ の ト リ オ ド ス 銀 行 は 、 環 境 、 高 齢 者 ・ 健 康 サ ポ ー ト 等 を目
的 に 、ア メ リ カ・シ カ ゴ の シ ョ ア バ ン ク は 住 宅 再 開 発 を 中 心 に 、ス ウ ェー デ ン J A
K バ ン ク は コ ミ ュ ニ テ ィ を 中 心 に 活 動 を 展 開 し て い る 。 ド イ ツ の エ コ バ ン ク は環
境 コ ン シ ャ ス な 対 応 で 注 目 を 浴 び て い た が 、 最 近 、 規 模 の 拡 大 化 、 収 益 向 上 指向
が 裏 目 に 出 て 別 の 銀 行 に 吸 収 さ れ た よ う で あ る 。 日 本 で も 神 奈 川 の 女 性 ・ 市 民バ
ンク等各地で活動が始まっている状況にある。
4.神戸コミュニティ・クレジット
最近、日本政策投資銀行とみなと銀行では以上のような事例を参考にしつつ、
日 本 で 初 め て の コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ク レ ジ ッ ト に 神 戸 で 取 組 ん で い る の で 紹 介 し たい
( 図 2 )。神 戸 で は「 自 助・自 立 の 精 神 に よ る 被 災 地 経 済 の 再 生 」を 目 的 に 被 災 企
業 等 の 自 発 的 な 連 携 に よ り 1999 年 に 設 立 さ れ た 日 本 ト ラ ス ト フ ァ ン ド ㈱ ( 現 在
地 域 の 26 社 が 出 資 ) が 、 こ れ ま で 神 戸 市 内 に お い て 「 神 戸 駅 前 大 学 」( 100 社 を
越 え る 地 域 企 業 が 参 加 ) を 開 催 し 、 意 欲 の あ る 企 業 ・ 人 材 の 育 成 、 企 業 間 連 携や
新 規 事 業 の 創 出 を 図 っ て き て い る 。 こ の う ち 、 ト ラ ス ト フ ァ ン ド を 実 質 的 に 立ち
上 げ て き た 地 域 の 中 堅 企 業 等 15 社 が 今 次 コ ミ ュ ニ テ ィ を 構 成 し 、 今 回 、 地 域 へ
の貢献度や事業性が高く評価された6プロジェクトを支援するものである。
コミュニティ・クレジットとは、地域社会において互いに信頼関係にある企業
等 が 、 相 互 協 力 を 目 的 に 資 金 を 拠 出 し 合 い 連 携 す る こ と で 、 全 体 と し て 高 い 信用
を 創 造 し 、 金 融 機 関 か ら の 資 金 調 達 を 円 滑 化 す る と と も に 、 地 域 の 資 金 を 地 域に
環 流 さ せ る 金 融 手 法 で あ り 、 プ ロ ジ ェ ク ト フ ァ イ ナ ン ス 等 で 用 い ら れ る 新 し い金
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融 技 術 を 組 み 込 ん だ も の で あ る 。 今 次 ス キ ー ム に お い て 、 コ ミ ュ ニ テ ィ の 構 成企
業 は 信 託 を 金 融 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム と し て 必 要 資 金( 1 億 円 )の 50% を 拠 出 し 、残
り の 50% に つ い て は 両 行 か ら 資 金 調 達 を 行 う 。構 成 企 業 は 投 資 先 事 業 の 償 還 確 実
性 を 証 明 す る た め 、各 事 業 の 借 入 に つ い て 30% の 部 分 保 証 を 行 う ほ か 、自 ら 信 用
調 査 会 社 を 活 用 し た 徹 底 し た 情 報 開 示 を 行 い 、 開 示 し た 情 報 の 真 正 性 を 連 帯 保証
す る 。 両 行 は 不 動 産 等 の 担 保 や 経 営 者 の 保 証 を と ら な い が 、 コ ミ ュ ニ テ ィ の 内容
や ス ト ラ ク チ ャ ー 等 を 評 価 し て リ ス ク に 応 じ た 金 利 に よ り 融 資 を 行 う も の で ある 。
こ の 仕 組 み の 特 徴 は 15 社 が 非 常 に 強 い 信 頼 関 係 に あ っ て 、目 的 も 被 災 地 神 戸 の
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再 生 と い う こ と で は っ き り し て い る こ と で あ る 。 銀 行 に 対 し て 6 社 の 情 報 開 示を
き っ ち り 行 い 、 そ れ が 間 違 い な い と 表 明 保 証 し 、 ま た 、 テ ク ニ カ ル ア シ ス タ ンス
と い う 形 で こ の 15 社 が 6 社 に い ろ い ろ ア ド バ イ ス を 行 い 、情 報 の 非 対 称 性 を こ う
い う 形 で う ま く 排 除 し て い る 。 ま た 、 地 元 の 企 業 は 資 金 面 の 出 資 や 部 分 保 証 とい
う 形 で も 協 力 し 事 業 全 体 を う ま く 回 ら せ よ う と し て い る 。 こ の よ う に コ ミ ュ ニテ
ィ ・ ビ ジ ネ ス や N P O の 場 合 は 、 需 要 サ イ ド と 供 給 サ イ ド を マ ッ チ ン グ さ せ る仕
組みをどのようにつくっていくかがポイントになる。
図2 神戸コミュニティ・クレジットの仕組み
借入申込
借入
政策投資銀行
みなと銀行
しんきん信託
返済
新規事業
借入企業6社
(15社の一部)
貸付
回収
表明保証
金銭の信託
(出資)
配当
支
援
情報開示
貸付についての
スクリーニング
部分保証
グループレンデイング
情報の非対称性排除
日本トラストファンド等
地域企業15社グループ
technical assistance
信頼・ネットワーク(被災地神戸の再生)
5.コモンズ・企業・金融の視点
以 上 み て き た N P O 、コ ミ ュ ニ テ ィ・ビ ジ ネ ス へ の フ ァ イ ナ ン ス を「 コ モ ン ズ 」、
「 企 業 」、「 金 融 」 の 三 つ の 視 点 か ら 再 整 理 し て み よ う 。
一 つ め は「 コ モ ン ズ( 共 )」の 視 点 で あ る 。コ モ ン ズ を 広 く 捉 え れ ば 、昔 の 結 と
か 講 と か 、 村 落 の 中 で も 相 互 扶 助 や 融 通 金 融 の よ う に 信 頼 を ベ ー ス に し た シ ステ
ム が 存 在 し た が 、 現 在 で は 強 制 的 な シ ス テ ム で は な く N P O や 地 域 通 貨 の よ うに
新 し い 自 発 的 な シ ス テ ム と し て 各 地 で 出 現 し て い る と 言 え る 。 ま た 、 市 場 経 済で
は 解 決 で き な い 環 境 問 題 、 特 に 入 会 地 と か 入 浜 と か の い わ ゆ る コ モ ン ズ を ど のよ
う に 維 持 ・ 管 理 し て い く の か が 重 要 で あ る 。 ロ バ ー ト ・ パ ッ ト ナ ム 氏 が 言 う 「信
頼 と い う ソ ー シ ャ ル ・ キ ャ ピ タ ル 」 の 重 要 性 を ど う 評 価 し て い く の か 、 前 に 述べ
た テ ク ニ カ ル ア シ ス タ ン ス や 地 域 の 信 頼 関 係 を ど う 制 度 化 し て い く の か が 、 ファ
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イ ナ ン ス を 考 え て い く 際 に 重 要 に な る で あ ろ う 。 宇 沢 弘 文 氏 の 言 う 「 社 会 的 共通
資本」の制度資本としての金融の在り方が問われていると言える。
二 つ め に 「 企 業 活 動 」 の 視 点 で あ る が 、 昨 今 「 ト リ プ ル ボ ト ム ラ イ ン 」 と いう
こ と が か な り 強 く 欧 米 で 言 わ れ て い る 。 こ の ト リ プ ル は 経 済 、 環 境 、 社 会 の こと
を 言 い 、 社 会 は 人 権 、 雇 用 等 を 重 ん じ る と い う 倫 理 的 側 面 で あ る 。 従 来 は 経 済の
側 面 の 財 務 格 付 だ け が 重 要 で あ っ た も の が 、 環 境 、 社 会 を 加 え こ の 三 つ に 企 業が
バ ラ ン ス よ く 取 組 ん で い く 必 要 が あ る と い う こ と で あ る 。 こ の よ う な 企 業 の トー
タ ル な 活 動 を 評 価 し よ う と い う こ と で 欧 米 で は S R I ( 社 会 的 責 任 投 資 ) へ の取
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組 み 如 何 に よ り 企 業 を 格 付 け し 選 別 し よ う と い う 方 向 に 変 わ っ て き て い る 状 況に
ある。
三 つ め が「 金 融 活 動 」の 視 点 で あ る が 、欧 米 で は S R I が 急 速 に 伸 び( 米 国 2001
年 度 残 高 2 兆 3,400 億 ド ル )、英 国 で は 年 金 基 金 や 保 険 会 社 な ど の 機 関 投 資 家 が 投
資 先 の ト リ プ ル ボ ト ム ラ イ ン へ の 取 組 み の 情 報 開 示 を 求 め る よ う に 変 わ り つ つあ
る 。 日 本 で も エ コ フ ァ ン ド 等 の 投 資 信 託 が 動 き 出 し て い る 。 銀 行 を は じ め と する
金 融 機 関 側 も 大 き く 変 わ ろ う と し て 、 リ オ サ ミ ッ ト 以 降 、 U N E P ( 国 連 環 境計
画 ) に お い て 環 境 配 慮 を 銀 行 活 動 の 全 面 に 据 え よ う と い う 「 環 境 と 持 続 可 能 な発
展 に 関 す る 金 融 機 関 声 明 」が 出 さ れ て お り 、当 行 も 含 め 世 界 52 ヶ 国 198 機 関 が 署
名 し て い る 。 以 上 の よ う に 市 場 原 理 だ け で は 捉 え ら れ な い 各 主 体 の 行 動 規 範 をど
のようにファイナンスの仕組みに組み込んでいくかが重要となる。
6.地域通貨の機能、市場との関係
以 上 、 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナ ン ス 全 般 を 概 観 し て み た が 、 以 降 、 地 域 通 貨と
の 連 携 を 検 討 し て み よ う 。 こ こ で は 地 域 通 貨 の 詳 し い 説 明 は 省 略 す る が 、 ま ず、
地 域 通 貨 の 機 能 を 「 媒 介 ・ 評 価 」、「 価 値 観 付 与 」、「 循 環 促 進 」 と い う 三 つ に 分け
て 整 理 し て み た い( 表 1 )。媒 介・評 価 と い う の は 、非 市 場 経 済 活 動 分 野 に お い て
媒 介 や 評 価 の 尺 度 と な る 。 こ れ は 「 関 係 性 」 と い う 言 葉 で 表 現 で き る 。 第 二 に金
に 価 値 観 を 付 与 す る 。 こ れ は 「 多 様 性 」 を 表 わ し て い る 。 第 三 に 地 域 経 済 を 循環
させていこうという循環促
表1 地域通貨の機能
進は「持続可能性」と表現
できる。
機 能
まず「関係性という媒
関係性 [媒介・評価]
介・評価」であるが、日本
・非市場経済活動分野において媒体
や評価尺度となる。
ではエコマネーの事例があ
効 果
・新たなネットワークを形成(互酬推進)
・イコールスタンディング
・低稼働施設、遊休施設の再活用
・コミュニティビジネスの創出機能
・失業者対策(セーフティーネット)
る。イギリスのLETSで
は、資本不足の企業家が開
多様性 [価値観付加]
業するときに金がないので
・
地域通貨の支払いにより建
築や市場調査を手伝っても
らったり、また、失業者に
住宅を改善するようなスキ
金
に価値観を付加する。
・コミュニティへのコミットメント促進
・環境、福祉等との連携
・CRM手法とのマッチング
・SRIタイプのマネー創造
持続可能性[循環促進]
・地域内資本循環
・流通が限定的であり、資本が外部
に流出しない。
・補完貨幣効果
(→地域経済活性化、ロックイン効果)
※各機能は相互に重複している。
政策企画部
ルを学ばせるときに、自治体に金がないのでLETSで支払うというようなケ
ア ・ リ ペ ア プ ロ グ ラ ム が あ る 。 こ う い っ た も の は コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ビ ジ ネ ス と の連
関が考えられる。
二 つ め の 機 能 と し て 「 価 値 観 付 与 す な わ ち 多 様 性 」 で あ る が 、 カ ナ ダ の ト ロン
ト ダ ラ ー で は カ ナ ダ ド ル と ト ロ ン ト ダ ラ ー を 交 換 す る と き に 、 10% が コ ミ ュ ニテ
ィ 基 金 に 寄 付 さ れ 、 こ れ が 福 祉 や 環 境 、 ま ち づ く り に 使 わ れ て い く 。 ニ ュ ー ヨー
ク 北 西 部 の イ サ カ ア ワ ー は 、 例 え ば 有 機 野 菜 や 根 が あ る ク リ ス マ ス ツ リ ー を 使う
等 環 境 問 題 を 意 識 し て い る 参 加 者 で 地 域 通 貨 を 回 す と い う も の で あ る 。 こ の 分野
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は風力発電のファンドやSRIとの連関が検討できるのではないかと思われる。
三 つ め の 「 持 続 可 能 性 す な わ ち 循 環 促 進 」 は 流 通 が 限 定 的 で 外 部 に 流 出 し ない
タ イ プ で 、 江 戸 時 代 の 藩 札 か ら 世 界 恐 慌 時 の ゲ ゼ ル 的 地 域 通 貨 の よ う に 減 価 する
貨 幣 や 現 在 の ス イ ス の W I R 、 ス コ ッ ト ラ ン ド の 銀 行 が 発 行 す る 地 域 通 貨 等 があ
る 。 恐 慌 や 投 機 等 が 発 生 す る 等 法 定 通 貨 に 何 ら か の 問 題 が 生 じ る 時 の 補 完 貨 幣の
役割を果たすが、大がかりになると国家と通貨の法律問題が生じる恐れがある。
以 上 の よ う な 地 域 通 貨 は 市 場 、 非 市 場 ま た い わ ゆ る 通 常 の 通 貨 と ど の よ う な関
係 に な っ て い る の で あ ろ う か( 図 3 )。こ れ は 世 界 を 下 か ら「 コ モ ン ズ 、エ コ シ ス
テ ム 」か ら 、「 生 活・サ ー ビ ス 」、「 生 産・技 術・投 資 」、「 投 機 的 世 界 」と い う 四 つ
に 区 分 け し て み た も の で あ る 。 市 場 は 恐 ら く 生 活 ・ サ ー ビ ス の 半 分 ぐ ら い の とこ
ろ ま で 、 非 市 場 は そ の 下 に 概 念 的 に 整 理 し た が 、 市 場 化 の 圧 力 が 、 多 分 上 か ら下
の コ モ ン ズ 、 エ コ シ ス テ ム へ か か っ て く る 、 ま た 、 最 近 で は 環 境 、 ま さ に 持 続可
能 性 か ら 市 場 の ほ う に か な り 圧 力 が か か っ て い る と 言 え る 。 最 近 の ユ ー ロ は 、主
に こ の 市 場 の 世 界 で の ド ル へ の 対 抗 と い う 位 置 づ け が 強 い と 思 わ れ る 。 法 定 通貨
と 地 域 通 貨 は き れ い に 二 分 化 さ れ る の で は な く 、 生 活 ・ サ ー ビ ス 面 で 重 な る 可能
性 が 高 く 、 こ の 重 な り の と こ ろ を ど う 考 え る の か が 一 つ の 重 要 な ポ イ ン ト と なろ
う。
図3 貨幣と市場・非市場
投 機的 世界
ユ ーロ
法定通貨
ド ルの 圧 力
市 場
持続可能性からの圧力
生 産 ・技 術 ・投資
< 所有 から サー ビ スの 利用 へ>
コミュニティ
生 活 ・サ ー ビス
市 場化 の 圧力
ビジネス
地域通貨
非 市場
コ モ ン ズ 、エ コ シス テ ム
政策企画部
7.地域通貨との連携
最 後 に 地 域 通 貨 と 連 携 し た コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナ ン ス を 構 築 す る た め の 試案
を提示したい。
神 戸 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ ク レ ジ ッ ト の 事 例 で み た と お り 、 コ ミ ュ ニ テ ィ ・ フ ァ イ ナン
スを実現するためには三つの視点が重要である。
一 つ は 借 手 と 貸 手 の マ ッ チ ン グ を ど の よ う に 行 う か と い う こ と で あ る 。 通 常の
金 融 と 異 な る の は 、 ど の よ う な プ ロ ジ ェ ク ト や 事 業 主 体 に 金 を 出 し た い の か とい
う 金 の 出 し 手 の 意 思 を 反 映 し つ つ 、 プ ロ ジ ェ ク ト や 事 業 主 体 を 審 査 ( ス ク リ ーニ
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ン グ ) す る 機 能 が 必 要 と な る こ と で あ る 。 二 つ め は コ ミ ュ ニ テ ィ 等 に 埋 め 込 まれ
て い る 「 信 頼 」 を ど の よ う に 金 融 技 術 に 置 き 換 え て い く の か で あ る 。 具 体 的 には
コ ミ ュ ニ テ ィ の 事 業 主 体 の 間 で 相 互 に 部 分 保 証 を 行 っ た り 、 金 融 機 関 と 事 業 主体
の 情 報 の 非 対 称 性 を 排 除 す る た め に 、 情 報 開 示 を 徹 底 し た り 、 テ ク ニ カ ル ア シス
タ ン ス を 行 う こ と が 重 要 で あ る 。 三 つ め は 市 場 化 の 促 進 に よ り 、 金 融 機 能 の アン
バ ン ド リ ン グ 化 が す さ ま じ い 勢 い で 進 ん で い る が 、 以 上 の よ う な コ ミ ュ ニ テ ィ・
フ ァ イ ナ ン ス の 特 質 を み る と 、 金 融 機 能 を リ バ ン ド ル す る 総 合 力 が 必 要 で あ る。
このためには、銀行の機能
図4 円主体プラス地域通貨のコミュニティ・ファイナンス
円
の再強化と地域における中
地域通貨
返済・利息
(一部地域通貨)
融資
預金者
以上の円主体のコミュニ
︵地域通貨︶
ティ・ファイナンスにさら
に信頼や寄付感覚を数量化
インターミディアリィ
プラットフォーム
寄付・参加等
(地域通貨)
し促進するために地域通貨
︵地域通貨︶
寄付・
参加等
(NPO等)
地域企業
地域投資家
ムが必要と思われる。
手数料︵地域通貨︶
寄付・参加等
・スクリーニング(審査)
・テクニカルアシスタンス
・モニタリング
部分保証
<情報の非対称性排除>
テ
<クニカル
アシスタンス >
寄付・
助成
出資
配当︵一部地域通貨︶
返済・
利息
︵
一部地域通貨︶
預金
利息
︵
一部地域通貨︶
融資
銀 行
間組織的なプラットフォ−
借 手
(コミュニティビジネス)
信託勘定・投資組合
を導入することが考えられ
る ( 図 4 )。
JAK銀行のように利子を
地域
(自治体)
(地域通貨)
地域通貨で支払ったり、テ
クニカルアシスタンスの手
数料を地域通貨で支払い、
円
図5 地域通貨を全面導入したコミュニティ・ファイナンス
預金
円の世界からみれば、その
融資
利息(円)
預金者
地域通貨
利息(円)
銀 行
信託勘定・投資組合
利息(円)
融資
出資
インターミディアリィ
プラットフォーム
(NPO等)
寄付
参加料
(地域通貨)
地域
(自治体)
︵
地域通貨︶
(地域通貨)
が図りやすいものと思われ
地域通貨発行
る。
︵地域通貨︶
寄付・参加料
地域企業
地域投資家
るという見方もでき、導入
参加料
部分保証
手数料︵
円︶
<情報の非対称性排除>
テ
<クニカル
アシスタンス >
寄付・
参加料
寄付・助成
・スクリーニング(審査)
・テクニカルアシスタンス
・モニタリング
分実質的に低利になってい
借 手
(コミュニティビジネス)
返済
配当
︵
地域通貨︶
地域通貨
返済
さらに、銀行やインター
ミディアリーなプラットフ
ォームが地域通貨を発行し、
円とともに地域での資金循
環を円滑にしていくことが
考 え ら れ る ( 図 5 )。
政策企画部
現 行 の 法 体 系 に 抵 触 し な い た め に は 、 参 加 者 が 特 定 さ れ る こ と が 必 要 で あ る 。加
え て 、 ど の ぐ ら い の 量 を 発 行 す る か 、 万 一 の 保 証 を ど う す る か 、 円 と 地 域 通 貨の
交 換 率 や 地 域 通 貨 で の 一 定 割 合 の 支 払 の 義 務 づ け を ど う す る か な ど 検 討 課 題 は多
い。
い づ れ に し て も 地 域 通 貨 は 万 能 の 解 決 手 段 で は な い 。 そ の 地 域 に お け る 主 体間
の 信 頼 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 等 の 関 係 性 を 深 め 、 ま た 、 何 を し た い の か と い う価
値 観 に 沿 っ た 多 様 な 形 態 を 検 討 し て い く 必 要 が あ る と 思 わ れ る 。 速 度 自 体 を 競う
市 場 主 義 の な か で 、 あ る 意 味 で ス ロ ー な 価 値 観 を 具 現 化 し つ つ 、 市 場 と も 連 携し
日本政策投資銀行
つ つ 地 域 が 活 性 化 し て い く よ う な イ ヴ ァ ン ・ イ リ イ チ の 言 葉 で 言 え ば 「 コ ン ヴィ
ヴ ィ ア リ テ ィ な 道 具 」( conviviality と は 自 立 共 生 、 他 者 と と も に 生 き る 、 み ん
な で 一 緒 に い き い き 楽 し い 等 の 意 ) と し て の 地 域 通 貨 が 求 め ら れ て い る の で はな
い だ ろ う か 。( 意 見 に わ た る 部 分 は 筆 者 の 個 人 的 見 解 で あ る 。)
【『 季 刊
未 来 経 営 』( No.7 2002 年 秋 期 号 ) に 掲 載 】
参考文献
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, Tools
for
Conviviality
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コモンズと都市』東京大学
出版会
エ ン ト ロピー 学 会 編『循 環 型 社会を 問 う 』藤原 書 店
坂 本 龍 一・河 邑 厚 徳(2002)『 エ ン デ の 警鐘』 N H K出版
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を 担 保 にした ノ ン リコー ス ロ ーン』
日 本 政 策 投 資 銀 行フランクフルト駐 在 員 事 務 所 ( 2001)『欧 州 の「小さな金 融 機 関」にみる
地域 の公 益 プロジェクトを実現 するための「三 方 一両 損」の発想』
日 本 政 策 投 資 銀 行 ロンドン駐 在 員 事 務 所・政 策 企 画 部(2000)『英 国 の地 域 通 貨 LETS
概要』
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室 田 武 ・多辺 田 政 弘・槌 田 敦 編(1995)『 循 環 の 経 済学』 学 陽 書房
ル イ ス ・ハイ ド (1979,1980,1983)
, THE
GIFT
( 井 上 美沙子 ・ 林 ひろみ 訳 『 ギフト ー エ ロスの 交 易 』法政 大 学 出版局 2002)
ロ バ ー ト・D ・ パ ットナ ム ( 1993), MAK I NG
DEMOCRACY
( 河 田 潤一訳 『 哲 学する 民 主 主義』 N T T出版 2001)
W ORK
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