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13年02月号
経営と営業を刺激する未来型Solutionマガジン/月刊 不動産業戦略 e-REVIEW ★読者サービス★ Daily News は Web サイトで毎日更新! http://fdj2today.exblog.jp/ インターネット 不動 挑戦! 産への ようこそWeb版へ 各記事に埋め込まれたURLから 情報源への OneClickツアーをどうぞ! 業界初/雑誌とWebが 連動しました。 連動発行を始めて10年が経過! 一人でも“戦える武器”/インターネット不動産への挑戦! どうやっているのか?「してやったり!」 のSEO対策とは 京都府 (有)ミナミ住宅販売 社長 増原 玲雄 氏 展望/不動産業のメディア戦略を探る! Web2.0から6年/プラットフォーム は、今後どこに向うのか これまでのマーケティングと、これからの マーケティングを考える 2013年2月号 VOL.10 2013年1月20日発行(月刊))))) 【 FDJ社/先進レポート 】 大転換!インバウンドマーケ ティングの離陸まで ● 未来戦略 これまでに見たことがない 『インターネット 不動産経営塾』 を発見! 【インターネット不動産への挑戦!】 不動産(支援)システム「オブ・ザ・イヤー2012」から 【パート1】 創業2年目の09年に路面店へ 移転、そしてインターネット不動産に 出会う 【パート2】 やっているのは、「毎日の5点」 と「顧客管理対策・SEO対策」の2点 仲介業の進路「インバウンド」とは ◎ ベテラン 不動産鑑定士 高橋 雄三が 綴る ! 特別寄稿 ■ 編集長 Watching 中古マンション専門店とリノベーション 専門サイトがコラボレーション 発行所 ■ (株)不動産データ&ジャーナル社 ★読者の皆様には、インターネットからその日のニュース を網羅したFDJ社オリジナル『不動産・住宅産業☆今日の できごと』を無料で提供しています。Blogで毎日更新の FDJ社特設サイトにアクセスしてご覧下さい。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 2つの読者サービス ▽サービスⅠ http://fdj2today.exblog.jp/ 『不動産業戦略 e-REVIEW』は、月刊誌でありながら読者の皆様 には、インターネットからその日のニュースを網羅したFDJ社オリ ジナル『不動産・住宅産業☆今日のできごと』を無料で提供して参 ります。 Blogで毎日更新のFDJ社特設サイトにOneClickでアクセスしてご 覧下さい。 ▽サービスⅡ http://www.fdj.com/fdj2/kiji.html 『不動産業戦略 e-REVIEW』は、紙メディアの雑誌でありなが ら読者の皆様には、雑誌を丸ごとインターネット(新サイトを 開設)にアップロード。 Web版の記事に埋め込まれたURLから、豊富な情報をピックアッ プしてご活用下さい ● FDJ社特設サイト/『不動産業戦略 e-REVIEW』 http://www.fdj.com/fdj2/ 雑誌版では 表2は、広告ページになっています。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (1) 巻頭言/そこが知りたい 変わっていくネット活用の日常場面!/3大機能はいま 毎朝8時50分に、妻のケータイの着信音が鳴る。メルマガ配信を設定してある近くのスー パーからの「お勧め品」のお知らせである。○さえき 小谷田食品館/携帯メルマガ配信中! http://saeki.misbit.com/sale/15/ 僕はといえば、毎日午後5時を前後して、PCに「Googleア ラート」のお知らせメールが集中してやってくる。○「Google アラート」に新しいキーワー ドを追加! http://fudou3.jugem.cc/?eid=12518 妻の場合は、隣に住む妹ともスーパーからの携帯メルマガの“お買い得情報”を交換して いるらしい。僕の方は、気になるキーワードをランダムに登録しているため、「Googleア ラート」のお知らせメールがかなりの数になるので、全部をチェックするには沢山の時間が かかるが、それにしても情報収集が楽になったものだとつくづく思う。 もう一つ、便利に使っているのが、アマゾンからの「推奨メール」である。アマゾンは、 僕のこれまでの購入行動をチェックしていて、「これぞ」と思われる新刊本などの推奨を メールで送ってくれるのである、 ところで、インターネットの3大機能は、①検索②購入③メール――であるといわれる。そ して、この3つを組み合わせた様々なWebサービスが花開いてきた。 それでは、この3つはいまどのような状況にあるのだろうか。ここでは、ネットとの関わり 方――日常からみた“僕の場合”を整理してみようと思う。 思いつくままに僕のやっていることをあげていくと、古くからの便利なネットの使い方と しては、メールマガジンの購読があった。現在もおよそ30誌ほどの購読が申し込んだまま (定期的にメールを送ってくる)になっているが、最近は数誌を除いてほとんどがスルー状 態になっている。その理由は僕の興味が違うところに移ってしまったのとメルマガの内容自 体に発展性がないためだ。○メルマガ購読の実態、不要でも半数以上が無反応! http:// fudou3.jugem.cc/?eid=12670 もう一つ馴染んできたものに、情報の発信も含めて「ブロ グ」がある。これは今でも実によく読んでいる。新しいサイトに行った時、必ず読むのが社 長・スタッフのブログでる。ソーシャルメディアが短文型なのに対し、ここ(長文型のブロ グ)からは、そのサイト(および運営者)の“真実味”と“真剣さ”が読んでとれるからだ。 ○ソーシャルメディア時代だからこそ/不動産ブログの活用を! http://fudou3.jugem.cc/?eid=12460 しかし、「ブログ」からの情報発信となると、〔Blog☆『不動産業戦略e-REVIEW』編集 長 不動産ブログ日記〕http://fudou3.jugem.cc/ へのアクセス数が最近下降気味なのが気に なるところである。それは、ブログと同じ記事のソーシャルメディア(TwitterやFacebook など)への拡散(多層的な投稿)によってカバーしているのですが……。 ところで、いまインターネットの活用は、根幹を動かす〔テクノロジー〕とそれを使いこ なす〔アーキテクチュアー〕の両面から大改革が進行中である。今後、〔テクノロジー〕の 面からは、①クライアント側(サービス利用者)の脱PC・デバイス化②システム提供者であ るサーバー側のクラウド化――が進行。〔アーキテクチュアー〕の面からは、①情報の提供 →②応接までの進化が、③交流の場面へと移っていく。 そうした局面の中で、“僕のネット活用の日常場面”もまた大きく変わっていくの もしれません。 ★『 不動産業戦略 e-REVIEW 』Web版 2013年2月号のIDとパスワード ID: review (すべて半角) パスワード: 0213yirpa (すべて半角) ■下記アドレスにアクセスして、Web版をご活用下さい。 http://www.fdj.com/fdj2/ (2) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 Solution 未来型 Solutionマガ ジン 月刊で誕生 大きな時代変革 の中で ますます快調 不動産業戦略 e-REVIEW Contents 5 FDJ社 先進レポート 大転換!インバウンドマーケティング の離陸まで 不動産業戦略 e-REVIEW 新サイトは、こちらへ。 http://www.fdj.com/fdj2/ 米国での離陸は2006年/日本では、2012年に サービス開始 10 編集長 Watching 中古マンション専門店とリノベーション 専門サイトがコラボレーション 月刊誌でありながら 月刊誌でありながら Daily News はWeb から 毎日配信!/FDJ社読者サービス http://fdj2today.exblog.jp/ をクリックするだけ。 今後の仲介業の事業展開の1つの モデルとなるか 13 SEO ぜひ読んでおきたい!/サイト改善 を中心としたSEOのフロー ㈱ 不動産データ&ジャーナル社 ● 本社 〒358-0027 埼玉県入間市上小谷田1-3-3-501 TEL 04(2964)7411 FAX 04(2965)6707 FDJ社URL http://www.fdj.com/ E-mail [email protected] 20 インバウンド 「お客さま支援」から「顧客惹き つけ型」のマーケティングへ 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (3) 1 巻頭言 2,3 変わっていくネット活用 の日常場面! 3大機能はいま Contents DailyNews はWeb サイト からどうぞ ★毎日更新!★ 4 未来戦略 これまでに見たことが ない 『インターネット 不動産経営塾』 を 発見! 6~9 どうやっているのか? 「してやったり!」 のSEO対策とは 不動産(支援)システム「@dream オブ・ザ・イヤー2012」から 京都府 ミナージュ (有)ミナミ住宅販売 社長 増原 玲雄 氏 〔一人でも“戦える武器”/インターネット不動産への挑戦!〕 11,12,13,14 展望/不動産業のメディア戦略を探る! Web2.0から6年/プラットフォームは、今後どこに 向うのか ~これまでのマーケティングと、これからのマーケティング を考える 15~18 どうやっているのか? 「してやったり!」 のSEO対策とは (続き) 当店がインターネット不動産でやってきたこと 「毎日の5点」とは、何か 〔これからのインターネット不動産とは〕 19~23 仲介業の進路「インバウンド」とは ブログとソーシャルメディア対応策については、 どのように考えるとよいのでしょうか ベテラン 不動産鑑定士 高橋 雄三が綴る ! 特別寄稿 「インバウンドと今後の仲介業」 24 予告 今後の不動産業 SEOの留意点 は何か (4) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 未来戦略 これまでに見たことがない『インターネット不動 産経営塾』を発見! ~実例に即した活用術から、未来戦略を描いてみて下さい 不動産(仲介)業のネット活用を後押しする『インターネット不動産経営塾』(提 供・運営:リング&リンク社)というサイトが人気を集めている。ここで展開されて いるのは、「インターネット不動産のテクニック」 「インターネット不動産経営のツ ボ!」 「全国の街角で」――という3つのコーナー。 ここでは、最近のエントリー(記事はほぼ毎日更新されている)から、ネット不 動産の活用術 “あれこれ” をみておくことにしましょう。 『インターネット不動産経営塾』 提供・運営:リング&リンク社 http://www.at-dreamprogre.jp/magagine/ http://www.at-dreamprogre.jp/index.html ◎「インターネット不動産経営のツボ!」は何なのか ■ネット不動産に取り組むことに“遅すぎる”ことはない(お客さんはインターネットで調べ ています。しかも、全員が/お客さんはネットのことを話しません。なぜか?) ■使えるデータベースの導入が今後の鍵!(100人の並行した「追客」を可能にしているの は/既存のデータベースが機能しない理由) ■必要なのは見込み客のフォロー(1度目のメー ルは「調査」、2度目は……/面倒なメール対応を強いられる理由とは?) ■お客さんの信用 を勝ち得る効果的な方法(物件案内の車中でお客さんが考えているのは……) ■データベース 営業が常識に ■詳しい情報を徹底的に提示(「物件クリーニングの徹底」の次にあるものと は?/ネット先進国・アメリカで普通に行われていること) ■アナログな対面販売ではあまり起こらないこと・後編(問い合わせが来る保証はどこにもな い/「抜き」が起きてもわからないネットの怖さ) ■アナログな対面販売ではあまり起こらな いこと・中編(注目の物件は人の手に、ところが……/もっと起こってもいいのに、起こらない 理由とは) ■アナログな対面販売ではあまり起こらないこと・前編(よくある日曜日の風景/ お客さんは本気度大。ところが、物件は……) ◎これが、「インターネット不動産のテクニック」だ ■物件情報のきめ細やかなチェックを ■情報の出し方によるホームページの優位性①② ■ ネット客の特性①② ■トップページのデザイン①②(結論:格好いい、おしゃれなホームペー ジなど、デザイン性を重視するだけでは成果が出ない) ■ポータルとは何ぞや?①② ■ 「SEOに対する過大な期待は……?①②(結論:「ホームページ運営はバランスも肝心!」) ◎「全国の街角で」ネット不動産業はこうやっている ■マニュアルにとらわれず自分なりのアレンジで集客アップ! ■地に足の着いたHP作りを ■ホームページそのものを充実させてアクセス数アップ! ■データベースを使ったマッチング で集客に成功! ■リアルもバーチャルも人は賑やかなところに集まる(メールに慣れたお客さ ん。一方、不動産屋さんは?) ■ホームページのマメな更新で集客に成功! ■広い地域のワードでの集客に成功! ■地域 コミュニティーの口コミ効果で来店客増加! ■遠方のお客さんが内見前に契約成立! ■平行 して接客する ~その2~ ■多数の見込み客を平行して接客する ■柔軟な対応が必要?(自 分流のコツをつかむことが成功の近道!) ここまで詳細なインターネット不動産経営の詳細ガイドをみたことがあったでしょうか。実例に 即した活用術から、未来戦略を描いてみて下さい。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (5) FDJ社/先進レポート 大転換! インバウンドマーケティングの離陸まで いま、日米で注目される「インバウンド」という発想は/これまでの押し付け型マーケティング 「アウトバウンド」と、これからのマーケティング=「情報を探してもらう手法」への転換――を考 える上の分岐点! 離陸までどのような足跡を辿ってきたのだろうか。 ■米国での離陸は2006年/HubSpot社(創業者のBrian氏)について http://archive.comnico.jp/post/26114075477/hubspot HubSpot社は、「マーケティングの世界を変えること」を使命とし、2006年に米国マサ チューセッツ州ケンブリッジにて設立された企業で、インバウンドマーケティングの統合ソフ トウェアを中小のB2B企業を中心に世界45カ国、6,000社以上に提供している、この分野での リーディングカンパ ニーである。2007年から2011年にかけての収益の伸び率は6000%となっ ている成長企業でもある。 創業者のBrian氏いわく、「伝統的なマーケティング手法は壊れつつある」とする一方、検 索やソーシャルメディアの普及が新しいマーケティングの 手法を産み出していると主張し、こ の新しい(post modernな)マーケティング手法を表わす言葉として端的な「Get Found (見 つけられる)」と表現している。 Brian氏(Inbound Marketing: Get Found Using Google, Social Media, and Blogs/2009 年10月発行の著者)たちは従来の伝統的なマーケティング手法を“Outbound marketing”と 名付け、それに対して、ユーザーの検索行為や、ソーシャルメディア、ブログの活動で、潜在 顧客に「見つけられる」ことを目指し、潜在顧客側から近寄ってきてくれて、かつ見込み客化 するようなマーケティング手法のことを“Inbound marketing”と呼ぶようになりました。 ■Amazon.co.jpがインバウンド・マーケティング [単行本] を2011年1月に発行 ブライアン・ハリガン, ダーメッシュ・シャア (著) 出版社: すばる舎 http://amzn.to/QYQybS ■日本では、2012年に「インバウンドマーケティング支援サービス」についてコム ニコとスケダチが協業! (株)コムニコ、米国HubSpot社の日本で初めてのパートナーとして、(株)スケダチと共同で、 インバウンドマーケティング支援サービスを開始 (comnico NEWS 提供:株式会社スケダチ 株式会社コムニコ) http://archive.comnico.jp/post/26114075477/hubspot 2012年6月 「インバウンドマーケティング」の統合ソフトを国内で販売! 日本で初めてのインバウンドマーケティング・エージェンシー「株式会社マーケティングエンジ ン」、営業を開始 2012年8月 http://bit.ly/U3K11l (株)コムニコ(本社:東京都港区、代表取締役:林 雅之)と(株)スケダチ(本社:東京 都渋谷区、代表取締役:高広伯彦)は、共同で日本初のインバウンドマーケティング・エージェ ンシー「株式会社マーケティングエンジン」(本社:東京都渋谷区、代表取締役:尾花淳)を設 立。営業を開始している。 (6) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 2013年/新春企画 不動産(支援)システム「@dream オブ・ザ・イヤー2012」から インターネット不動産が次のステップ へ/見えてきたSEOへの新たな道 次世代のインターネット不動産を担う全国500社 2012年12月18日 独自なSEOでアクセスを拡大 『よみうりホール』に大結集! 先進レポート2題を報告! 不動産(仲介)業の長い沿革の中で、21世紀の最初の10年余(2001年頃から) に誕生・発展してきたのが、ネット上で展開される“インターネット不動産”だ! 不動産・仲介業はいま、新しい業態となった“インターネット不動産”が独自な “SEOへの道”を探りだし、全国各地で次のステップに歩みだそうとしている。 このムーブメントを『@dream2000』という不動産業支援システムで推進してきたの がリングアンドリンク(株)(埼玉県所沢市・金丸信一社長)で、業界の年末恒例行事 となった同社主催のインターネット不動産の祭典『@dream オブ・ザ・イヤー2012』が 今回は12年12月18日に、東京・有楽町〔よみうりホール」で開催され、全国2,000の ユーザーから500名を超える参加があり、大盛況だった。 ● @dream (アットドリーム) オブ・ザ・イヤー公式サイト http://year.dream2000.jp/ こ の イ ベ ン ト で 行 な わ れ た 表 彰 の 受 賞 ユ ー ザ ー 各 位( http://year.dream2000.jp/ aword/aword.html )によるサイトでの最高の営業パフォーマンス(自社・店舗の演出+ 渾身の力を込めた応接の姿勢)を見ていると、インターネット不動産も「もうここまで やってきたのか」とただ驚くばかりである。ここでは〔京都府 ミナージュ (有)ミナミ住 宅販売〕と〔神奈川県 (株)東横マンションセンター〕の展開例を2月号と3月号でまとめてみま しょう。 ◎ どうやっているのか? 「してやったり!」 のSEO対策とは (2月号)上 ■ 一人でも“戦える武器”/インターネット不動産への挑戦! ■ 京都府 ミナージュ (有)ミナミ住宅販売 社長 増原 玲雄 氏 ◎ 新たなるSEOへの道を発見!SNSは非常に相性が良い (3月号)下 ■ 時代の先取りで/新しいサイトや、スマートフォンも活用! ■ 神奈川県 (株)東横マンションセンター 社長 露木 真喜 氏 このレポートでは、内容をわかりやすくするために商品名をそのまま使用していますが、(株)不動産データ& ジャーナル社では、特定の商品だけを推奨するものではありません。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (7) どうやっているのか? 「してやったり!」 のSEO対策とは 不動産(支援)システム「オブ・ザ・イヤー2012」から 〔上〕 京都府 ミナージュ (有)ミナミ住宅販売 社長 増原 玲雄 氏 一人でも“戦える武器”/インターネット不動産への 挑戦! ☆ (有)ミナミ住宅販売 http://www.minaju.com (2012年12月18日、「@dream オブ・ザ・イヤー2012」で収録) 〔1〕 「一人だけの営業経営」ワンルームから目標は15坪の路面店舗へ 〔2〕 4階のワンルームでスタート/食うのがやっとだった創業当時 〔3〕 創業2年目の09年に路面店へ移転、そしてインターネット不動産に 出会う 〔4〕 @ドリームは一人でも戦える武器/そして念願のスタッフ雇用が できました! 〔5〕 やっているのは、「毎日の5点」と「顧客管理対策・SEO対策」の2点 〔6〕 「顧客管理システム連動の便利なメール機能」と「してやったり!」 のSEO対策 〔7〕 これからのインターネット不動産/移り変わる社会と 時代に対応しながら 〔1〕 「一人だけの営業経営」ワンルームから目標は15坪の路面店舗へ いろんな壁に激突しながら運営してきて、2012年の7月、3年目に一つの目標/15坪の路面店舗を 京都市の伏見区にあります賃貸バージョン、ミナージュ(有)ミナミ住宅販売の増原と申しま す。ミナージュの立ち上げは2007年9月です。2009年4月に@ドリーム(賃貸版)を導入しまし て、3年になります。 今年(2012)の7月、一つの目標を達成することができました。本当にいろんな壁に激突しな がら運営してきて、ようやくここまでくることができました。 今日はこれまでの振り返りと合わせて、僕がこだわってやってきたこと、それから@ドリーム を使ってどんな成果が出たかを発表出来ればと思っております。 とはいっても目新しい事をしたわけでもアイデアがあったわけでもないので、すでに導入して 運営されている方には退屈な20分になるかと思いますがあしからずご了承ください。 私の話はどちらかというと、これから頑張ろうという方にはピッタリじゃないかと思います。 (8) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 今年(2012)の7月に達成できた目標というのが5坪の店舗から15坪の店舗への移転です。 「なんだそりゃ」と思われる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、これは僕にとっても うめちゃくちゃ大変な出来事でした。一人だけの営業経営――私と同じような方がこの会場にも いらっしゃるかと思います。「いつ結果が出るのか?どうしたら売り上げが上がるのか?」と悩 みはつきません。不安で不安で人の事なんてどうでもいい、とにかく藁にもすがる気持ちで@ド リームの門をたたいた方も少なくないはずです。 まず僕の場合、大前提として@ドリーム無くしてはこの結果は出なかったっていうことです。 〔2〕 4階のワンルームでスタート/食うのがやっとだった創業当時 ハッキリ言って、きっつい状況が続きました ミナージュは決して今まで順風満帆に来たわけじゃありません。導入当初、自分の給料すら出 なくて何度廃業を考えた事かわかりません。 「個人経営は甘えが出る」なんて、よく言いますが甘える余裕なんて全然なかったです。今こ の瞬間も風速で動かないと明日が食えないわけです。 ですから良くなると感じることはなんでもやりました。焦りと不安まみれ、泥まみれになりな がら何をやったかをお話しできればと思います。 創業当時を振り返ると、どんな施策も瞬間に結果が出るなんて事はなかったです。 まずミナージュがあるところですが、京都市のベッドタウン、伏見区にございます。伏見区も 結、構広いんですが駅が3沿線来ていて便利な場所が桃山です。 ある賃貸会社で10年過ごし、既に地元より詳しくなっていた地域でスタートさせます。まずは 階段で4階のワンルームマンションからでした。 FAXとコピー機をネットオークションで購入し、実家にあったデスクを放り込んでスタートし ました。当初はインターネットの営業なんて考えは全然なくて、ホームページくらいはいつかほ しいなぁって思っていたくらいでした。 スタートと同時に管理物件が3棟。その運営と募集活動、リフォームなどで仕事していた事を 思い出します。ハッキリ言って食えるわけがありません。 単純に管理だけで食べていけたらって思っていたんですが、すぐに貯金に手を出すようになり ます。損益分岐点は自分の給料合わせても正直30万円もいりませんでした。ですが、この30万円 稼ぐことも出来ない状態が半年以上続きます。ハッキリ言って、きつい状況が続きました。 〔3〕 創業2年目の09年に路面店へ移転、そしてインターネット不動産に出会う 社長一人の営業で恐ろしい数字を上げておられる先行会社の話を聞いて導入を決意! そんな時に管理奪取へ奔走していた中である物件と出会います。創業2年目の2009年のことで す。1階に倉庫のある総戸数5戸の共同住宅。家主訪問を繰り返してなんとか管理を獲得しまし た。元々倉庫だった部屋を改装して店舗にしました。それが前の店舗(今は1階に移転)です。 これが一発目のミナージュの事件です。そして、1階・路面店への移転がすべてを変えまし た。京都の賃貸業界はまだまだ圧倒的に大手が強くて、賃貸専門の個人商店は数えられるぐらい しかありません。インターネットもポータルサイトが主流です。そのポータルサイトも大手が大 半を占めています。存在する物件の9割は管理会社が入っています。そんな地域での路面出店は 自分にとって大きな決断でした。 しかし、引っ越しても飛び込み客が来るわけでもなく、来るのはセールスばかりでした。反響 もアットホームに掲載している20件からだけ。これだけではとても食っていけません。 それで、やっぱりホームページを持たなければと思うようになりました。そんな時期にオーク ションで落したコピーが壊れ、キャノンの営業さんがたまたま来られたんです。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (9) その営業マンが来てくれてなかったら今頃僕は野たれ死んでいます。@ドリームの存在を教え てくれたのがそのキャノン(リングアンドリンクと一緒に@ドリームのユーザー導入を支援して いる)の営業さんだったんですね。そして数日後に来てくれたのがリングアンドリンクの営業さ んでした。 最初は慎重になってしまい導入を決定するまでに3ヵ月弱かかりました。そりゃそうです。自 分の給料もでないのに何100万と言う借金。想像していた金額の10倍です。そりゃ躊躇します。 システムの良さはなんとなくわかりましたがあと一歩決めかねていた時に、先行して導入して いたシガレットホームさんのお話を聞いたんです。 ■シガレットホーム http://www.cigarettes-home.jp/ 同社は、社長一人の営業で恐ろしい数字を上げておられる。聞く事すべてが目からうろこ状態 でした。まさに今僕がしたいことがここに存在したんです。@ドリームを決めたきっかけです。 小松社長ありがとうございます。 それからというものパソコンのパも知らない僕がサポーターさんと二人三脚で一生懸命に運営 してきました。でもなかなかに結果はついてきません。個人経営にとって決して安くは無いこの システム。「@ドリームを導入すれば売り上げが上がる」「反響が取れる」と勘違いしていたこ ともあり@ドリームに対して後ろ向きな時期もありました。でもホンマに必死でやっていたかと 言うと今から考えたら全然ダメです。恥ずかしい。 今の形になるまでにやっぱりたっぷり2年はかかりました。 〔4〕 @ドリームは一人でも戦える武器/そして念願のスタッフ雇用ができました! これからもっとキツイ時代に突入して行くことは間違いない/でも僕はきっとやれると思っています。 今日のようなドリームDAYも含めて年に2回の東京出張、勉強会等も積極的に参加するように しています。最初は生きるのに必死でしたし参加もしませんでした。行くのに交通費がなんぼか かるのかと思っていたくらいですから。 ですが、サポーターさんの誘いもあり、初めて参加した時にそこでたくさんの同じ境遇の社長 さんにお会いさせてもらって色々教えてもらいました。「個人商店て一人きりの戦いでしょ?」 その中で垣根を超えてお付き合いできるような場所があるというのはホンマに心強いものでし た。 いろいろお話していますが、@ドリームは一人でも戦える武器だと僕は思います。 僕自身が裸一つでスタートして3年目の今年(2012)になります。この間、借金はしましたが 5坪から15坪の店舗へ移転。そして念願のスタッフ雇用ができました。まず賃貸一本で借金でき るなんてなかなかのもんだと自分では思います。 これは@ドリーム無くしてなしえなかったことです。そりゃね!自分の頑張りが一番ですが本 当に感謝しています。 これからもっとキツイ時代に突入して行くことは間違いないです。でも僕はきっとやれると 思っています。このキツかった5年を考えれば多少の横風には負けないと思うわけです。 最初にも言いましたけど@ドリームでやったことは皆さんとそんなに変わりばえはしないで す。でも毎日の継続が今日のミナージュを生んでくれたと思っています。 このセッションは、15ページに続く (10) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 編集長Watching 中古マンション専門店とリノベーション専門 サイトがコラボレーション 今後の仲介業の事業展開の1つのモデルとなるか 不動産(仲介)業のネット活用では、全国で〔自社(店舗)の巧みな演出+全力を上げたお客様への最 適応接=サイト全体の快適パフォーマンス〕の実現がかなりのスピードで進んでいる。 しかし、時代のニーズを先取りした新しい事業分野の取り込みとなると、自社の力だけではなかなか 実現できないのが現状でしょう。 そうした中で、ニーズがあるのは分かっていても、多くのところがまだ未着手のリノベーション(リフォー ム)事業を、他サイトとのコラボレーションによって実現したところがある。 ここでは、そうした先進の挑戦例を(株)東横マンションセンター(横浜市、露木 真喜社長)と『リノべ る。』の業務提携からみていくことにしましょう。 ■(株)東横マンションセンター http://www.toyoko-ms.jp/ http://ameblo.jp/g-tsuyuki/entry-11168595146.html ■リノベーション『リノべる。』 http://www.renoveru.jp/ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ◎東横線沿線の中古マンション専門店「東横マンションセンター」と、リノベーション専門のプ ロ集団『リノべる。』が、ついにコラボレーション開始です! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 当店TMC(東横マンションセンター)のお客様には、リノベーションしてある中古マンショ ンを仲介手数料無料にてご紹介、ご購入いただき、大変喜んでいただいております。 ところが、最近になってこんな声を多くいただくようになりました。「中古マンションを自分 好みにリノベーションして買いたい!」。ただ、綺麗になっているだけではなく、間取り・天井 や壁の仕上げ・床・キッチン・バスルーム・洗面・トイレ・ウォークインクローゼットなどな ど、色々とこだわってフルリノベーションをして、自分だけの個性的なお部屋にしたい。 しかし、本来であれば当たり前であるこの要望は、実は……。今までは実務上かなり難しかっ たのです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ◎仲介業におけるリノベーションの実施が今までは実務上かなり難しかった/そのおもな理 由は下記の通りです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ①マンション本体分の住宅ローンは組めても、リフォーム分のローンはほとんど組めなかっ た。(その理由は融資額に対する銀行の担保評価が追いつかないため) ②そのため、リフォーム分は自己資金を持っていないと、こだわったリフォームをしたくても できなかった。③住宅ローンなら低金利で融資を受けられるのに、リフォームローンの金利は 4%前後と高かった。 ④中古マンションを購入する時点で、リフォームにかかる費用が見えないので、トータルコス トが解らずに不安。⑤デザインや自分の要望が本当にできるのか?事前に確認がしづらく、わか りにくかった。 このような理由で、潜在的な需要は昔からあったのに、これを具体化できる商品がなく、一部 の限られた人にしか、中古マンションを注文住宅のように、フルリノベーションして買うことは できなかったのです。これらの問題点をすべてクリアにすることに成功しました。その画期的な 商品こそが「リノべる。」なのです。 中古マンション専門店の東横マンションセンターと、今各マスコミに取り上げられて、日本全 国にエリア拡大中の「リノべる。」のコラボレーション。正直、相性が悪いわけがありません。 (以上は、2012年2月18日の社長ブログ・投稿記事から) これは、今からおよそ1年前に実現した先進事例ですが、時代を先取りした新しい事業モデ ルとの業務提携が今後の仲介業の事業展開の1つのモデルとなってくるのではないでしょうか。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (11) 特 集 がシ 「バ リ ュ ー アィ ッア プ モ デ堅 ル」 を持 実続 施 展 不「 動 業 の メ デ 戦 略 を 探 る! ! 首望 都/ 圏/ マ産 ン ョ ン 買 い 時 感 」 調 FRK ネット活用10年目の大転換を促した Web2.0から6年/プラットフォーム は、今後どこに向うのか 今後のさらなる変化を読んでおく これまでのマーケティングと、これからのマーケティングを考える 「プラットフォーム」とは、Google、Yahoo!、Amazon、 楽天市場、Facebook、mixi、Twitterなどのように多くの 人々(参加者は売り手と買い手の場合が多い)の交流をうな がし、そのニーズをマッチングさせて取引を支援するサイト (場=マーケットプレイス)をさすことが多い。 ここでは、そこで流通する情報が不動産(およびその周辺の商品) と定義した上で、「不動産プラットフォーム」(マーケットプレイス) の激変していく姿をみていくことにしましょう。 あのWeb2.0から6年がたって、どのような時代が始まろうとしているの でしょうか。 ネットの利用がさらに大転換へ!/ 6年前の「Web2.0」 とは何だったのか ◎知ってました? もう検索エンジンは個人の方向を向いてる時代 ですよ! ◎ぜひ読んでおきたい!/サイト改善を中心としたSEOのフロー ◎物件のWebコメントや地域ワードでロングテールSEO対策を! ◎Webプレゼンテーションが情報のポータルからサービス提供型に ◎ソーシャルメディアの浸透/不動産会社のfacebook活用が進む ◎インバウンド/これまでのマーケティングと、これからの マーケティングを考える ◎われわれは、PCの歴史における新たな局面に差し掛かっている! 3月号で 『今後の不動産業SEOの留意点 (新たなるロングテールへの道) は何か』 を特集 (12) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 ネットの利用が大転換へ!/6年前の「Web2.0」 とは何だったのか Web 2.0 というのは、インターネットの発展 (商用的な創始は1995年) が、それまでのおよ そ10 年間余の過程を経る中で、社会的なインフラとして整備されてきた第1ステージから、今後 はそのインフラと利用技術が行き渡った新しい環境の中で何をしていくのか (あるいは何がで きるのか) という第2ステージに推移した局面におけるWeb活用の概念と今後の方向性を指し 示したもの。 2005年の秋にソフトウェア技術者の間では有名な米国の出版社であるMediaLive社のCEO、 現代IT・ネット産業のビジョナリー(技術革新の先行きとそれが及ぼす影響を見通す特殊な能力 を持つ天才) と目されるTim O'Reilly (ティム・オライリー)によって「What Is Web 2.0/次 世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」が提示され、すでに2006年には、社会 的通念として定着。 以後、様々なシーンでその概念と方向性に触発されたビジネスの新展開と転換が始またもの、 と言えるのではないでしょうか。 FDJ 社では、やってきたWeb2.0 時代における不動産業ネット活用の対応戦略を、書籍やセミ ナーで当時次のような発展過程―として描いてきました。 ① ② ③ ④ 家探しユーザーのネット活用が全盛(誰でもが体験者である)になってきた時代の下で、 不動産業経験者がネット活用でもエキスパート(ベテラン・経験者)として、 家探しユーザー(プレイヤー)へのサービス空間(Webスペース)の拡大を図っていく。 そして、家探しユーザーも不動産(企業)サイトも大きく変わっていく……。 不動産業に限らずネット活用は、Webの根幹となる技術(テクノロジー)やそれを使いこなす 人々の思想(アーキテクチュアー)の集大成によって変化していく――ものである。 それから6年がたって2013年の春に、「テクノロジー」×「アーキテクチュアー」=「革新」 (生態系の集成)が見せようとしている光景は“Web3.0”と呼ばれるほどの大転換なのかもし れないが、そうした指摘や新しいビジョンはまだ登場していない。 ところが、この6年間に、Webの活用はリアルとの「融合」という大きな局面の変化をみせ、使い 手の「アーキテクチュアー」の側から見ると、 ①情報の「伝達」手段から②応接の「おもてなし」(アドボカシー → インバウンド)へ③そして ソーシャルメディアによる「交流」(コミュニティの世界)へ――という変化があった。 さらに、Webに参入してくるユーザーの世代もおよそ5年ほど前の「デジタルネイティブ」(現在 30歳代)の登場からより若い「ソーシャルネイティブ」の時代へという変化をみせ始めている。 「テクノロジー」側からみた大きな変化としては、①クライアント側(サービス利用者)の脱PC・デ バイス化②システム提供者であるサーバー側のクラウド化――という局面も見落とせないもの でしょう。 それでは今、今後のさらなる変化としてネット活用の現場では、どんな姿が見えはじめようとし ているのだろうか。 ここでは、そうした変化を気がついたまま、ランダムにみていくことにしましょう。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (13) ◎知ってました? もう検索エンジンは個人の方向を向いてる時代ですよ! http://fudou3.jugem.cc/?eid=12795 ■iT-REX社長『toriumi@blog』から http://toriumi.jugem.cc/?eid=2430 ■ 本当の検索順位なんて存在しないという事実! http://www.promeshi.com/archives/900 私のパソコンとその横でやはりPC作業している妻とが、同じキーワード例えば「入間市・マンショ ン」で検索をかけても、表示される結果が違うのをご存じでしょうか。 これは、検索エンジンがこれまでの検索行動を個別のPCごとに把握していて、それぞれのPCごと に最適結果を表示するためです。これが、「パーソナル検索」と呼ばれる最近の検索エンジンの特 徴で、ですから、SEOを検証するといっても「もう本当の検索順位なんて存在しない」という 時代になっているのです。これは、検索をかける家探しユーザーの側からみれば、インターネッ トの使い勝手がどんどん便利になっているのですから、大きな前進ですが、情報の提供側からみ れば「また一つ新しい対応が必要になってきた」ということでしょう。 ◎ぜひ読んでおきたい!/サイト改善を中心としたSEOのフロー http://fudou3.jugem.cc/?eid=12789 ■『webマーケ戦略とその業界を考察するBlog』から http://strategic-webmarketing.jp/archives/618 そうした中で、最近のSEOでは、外部リンク依存の従来型SEOは費用対効果が著しく低下し、 サイト全体(および自社の応接姿勢)を改善したより本質的なSEO(アクセスしてもらいたい人 を呼び寄せて成約につなげる手法)が求められるようになってきた。 ■SEOの古い常識を終わりにしたい presented by 住 太陽 http://www.searchengineoptimization.jp/will-convey-evolutions-of-seo これまでのSEOの古い常識とは、①外部要因としての被リンク数の拡大と②内部要因としての キーワードのはめ込み③専門業者への外部発注――が中心だった。しかし、こうした施策だけで は、発信する情報の価値が向上するわけではありません。 そして、SEO業者がホワイト&ブラック(玉石混交)の施策を売り込む時代が長く続いてき た。しかし、今はこうした外部発中でなく、これこそが自分にしかできないインハウスでできる 施策(自分が一番よく知っているサイトに合わせたコンテンツの充実)の方がロングテールにな ることが分かってきている。 ◎物件のWebコメントや地域ワードでロングテールSEO対策を! これからのSEOは、不動産業の場合は、物件の「Webコメント」や「地域ワード」などによる ターゲット化された家探しユーザーを自分のサイトに呼び込むことが究極の最適化です。 ■今後の不動産業SEOの留意点は何か/新たなるロングテールへの道 http://fudou3.jugem.cc/?eid=12816 不動産業SEOでは、個別物件ごとの詳細説明(Webコメント)や物件のカテゴリー分類(ペー ジトップ)のキーワードを反映させる最適化手法(内部施作)が実現! 本誌では、3月号で 『今後の不動産業SEOの留意点 (新たなるロングテールへ の道) は何か』 を特集します。ご期待下さい。 (14) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 ◎Webプレゼンテーションが情報のポータルからサービス提供型に ■ 大転換/Windows8でMicrosoftはデバイスとサービスを提供する企業に http://fudou3.jugem.cc/?eid=12843 これは重要な変化である。ここでは、Webプレゼンテーションの新しい息吹について2例をみ ていくと…… 不動産業では、これまではポータルへの物件登録が中心だったものが、会社の業 務をサイトのサービスと連携させて発展させていく――という流れが出始めている。 サービスを提供するサイト側も全国規模で参加企業を拡大させているところだ。 ■ 〔サイトからの利用勧誘 〕 賃貸も、売買も、不動産の一括見積もりならブーメランドットコムに http://fudou3.jugem.cc/?eid=12841 ■ 〔不動産業の企業動向 〕 時代を先取りした『リノべる。』などとの業務提携が進む リノベーション『リノべる。』 http://www.renoveru.jp/ ◎ソーシャルメディアの浸透/不動産会社のfacebook活用が進む ■ その手があったか!不動産会社の活用事例 http://fudou3.jugem.cc/?eid=12847 ◎インバウンド/これまでのマーケティングと、これからのマーケティングを考える http://fudou3.jugem.cc/?eid=12786 ■ 『ネットマーケティングの第2幕は始まっていた』インバウンドマーケティングの離陸まで http://fudou3.jugem.cc/?eid=12806 これからのWebマーケティングは、ソーシャルメディアなどで「情報を探してもらうのか」 (インバウンド)、新聞やTVなどの従来メディアのように「情報を押し付けるのか」(アウト バンド)――という大きな岐路にさしかかっている。5 ~6年前から提唱されていた「アドボカ シー」(「顧客第一主義 )から「インバウンド」へという流れだ。 ■ コミュニケーション重視の今こそ! 改めてアドボカシー・マーケティング http://smmlab.aainc.co.jp/?p=8065 ◎われわれは、PCの歴史における新たな局面に差し掛かっている! ■ 2013年は--―「携行デバイス」繁栄の年へ http://fudou3.jugem.cc/?eid=12848 それによって、もたらされようとしているのは、①家探しユーザーのスマホの日常化②ワーク スタイルのBYOD化 (Bring Your Own Device=デバイスの私物保有による場所を選ばない業務 の普及と必要になってくるルール作りへの対応)―-など。 やがて、③それはWebプレゼンテーション全体の改革へ発展していくことになるだろう。 ■ PCサイトをスマホに最適化するツール、Googleがリリース 1年間無料 http://fudou3.jugem.cc/?eid=12779 ■ 変わる日常!/出先や移動中にも“スマホ”を活用 http://fudou3.jugem.cc/?eid=12775 ■ LTEはいずれ“当たり前”に http://fudou3.jugem.cc/?eid=12846 ■ JSSECがレポート「BYODの現状と特性」を公開、スマホ/タブレット利用状況を5つに分類 http://fudou3.jugem.cc/?eid=12684 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (15) 9ページから続くセッション 当店がインターネット不動産でやってきたこと/「毎 日の5点」とは、何か 〔5〕 やっているのは、「毎日の5点」と「顧客管理対策・SEO対策」の2点 全部を透明にし、まずホームページと会社(ミナージュ)を完全にリンクさせる作業から入りました さて、前置きが恐ろしく長くなりましたが当店が@ドリーム(インターネット不動産)でやっ てきたことをお話ししたいと思います。 私の場合は、まずホームページと会社(ミナージュ)を完全にリンクさせる作業から入りまし た。まず僕は全部透明にしました。ブログを毎日書く事で僕を知ってもらい、毎日ホームページ を動かすことでホームページを信用してもらい、掲載している物件の在庫整理をどこよりも早く UPさせ、物件が無くなれば“消し”を徹底することで信用してもらうようにこころがけてやっ てきました。 当店がやってきたのは毎日の5点と顧客管理対策とSEO対策の2点――なので すが、最初にこれまでやってきた「毎日の5点」について説明させてください。 当店がやってきた「毎日の5点」 1. 掲載物件在庫整理 2. 日に3回更新とトップページ日付変更 3. 物件写真の自分目線 掲載とコメント強化 4. 自分のエリアの完全網羅 5. ブログで自己アピールと地域情報発信 ■ 1. 掲載物件在庫整理 当たり前のことですが、「物件が出たらUP、無くなれば消す!」これが100%できないと絶 対に売上なんて上がりません。これが生命線・土台です。@ドリームならではの機能で業者マス ターに登録することでまとめて電話確認が出来ますので少なくとも1週間で「有物整理」、2週 間で「無し物整理」は完了してしまいます。当店の物件確認はほぼ電話です。 この業者マスターにはスタッフ全員が情報共有出来るように家主情報から物件確認の仕方、注 意点などが細かく記載されています。 「物件情報は生き物だから常に情報整理 取扱いに注意!」これは不動産屋ではないリング& リンク社の金丸社長が常に言われていたことです。 クリーニングすることでおとり広告がなくなり、最新の情報を手に入れることができる。ひい てはエンドユーザーの信用を勝ち取ることができるのですね。一石二鳥です。 しかし、この“見えないことへ力を込める作業”というものは結構キツイです。短時間で且つ 全てをクリーニングするなんてことは可能なのでしょうか。 私はここが正直怖かったのですが、エリアを完全に絞りました。これについては、あとで話し ます。 (16) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 ■ 2. 日に3回更新とトップページ日付変更 物件情報は、一日に最低3回以上更新します。朝一番、帰る前と、新規物件が出たり、無くなっ たりすればその場で更新してしまいます。 これは@ドリームではボタン一つで全ての物件をアップ出来てしまう機能があり、その利点を うまく使うことで、瞬間風速で世の中に物件情報を発信することができるんです。 僕は元々大手賃貸会社におりましたが物件のアップには相当に時間がかかり、反映までに一晩 かかる事も、日が悪ければ3日かかる事もありました。 タイムラグをなるべく短く。これが、個人ホームページが評価される理由に直結するのだと考 えています。 それからトップページを毎日触るとSEO対策になると聞いてホームページ立ち上げ以来、毎日 日付と掲載件数等を自分で動かしています。 これも生きているホームページをアピールするのにも効果的です。 ■ 3. 物件写真の自分目線掲載とコメント強化 家賃、住所、諸条件などそんなものはどのホームページを見ても全部同じ。差別化できるとす れば一体どこなのでしょうか? 晴れている時の写真? これももちろん大事なことですが当店では写真の枚数は少なくとも5枚 以上、多い物件では20枚以上掲載します。写真の撮り方も「広く見せよう、綺麗に見せよう」と いう掲載ではなく、お客様を案内する状況を想定しながら「自分の目線で玄関から掲載」して行 きます。なるべく実物と写真のギャップを無くす努力をしています。 そして今回、更に最新版@ドリーム・バージョンアップで画期的な時短システムが導入され写 真を一気に登録でき、登録した写真に対して一気に透かしを入れることができたり、掲載順の位 置も簡単に変更できるようになりました。大幅に時間短縮出来るようになっています。 そしてもう一つこだわっているところ。これが物件1件1件に掲載されるWebコメントです。 @ドリームではホームページ上に掲載される物件1件1件に対して自由にコメントが出来るので すが、ここには思い切りこだわっています。 物件コメントについて“自分の言葉”で良いも悪いも全部掲載しています。このWebコメント はお客様に確実に伝えることが出来ます。 ■ 4. 自分のエリアの完全網羅 完全網羅とは取り扱い物件だけでなく、今どれだけ在庫があり、どんな物件がいくつ空いてい るのか? また条件、家主、近隣を完全にグリップ出来ているか? だと考えます。 まずコレなくして“賃貸の仲介”は出来ない。僕はよくこんな言い回しを使います。 「街中の障害物が柔らかいものであれば目をつぶって全て回ることが出来ますよ」それくらい 地域を知り尽くして、初めて地域密着と言えるのではと常々考えています。 私が行ったのは細かく情報整理できて且つ網羅出来る範囲を決めることで一点集中型のホーム ページへと移行させたことです。 完璧網羅自店周辺3駅徒歩20分圏内。例えば100件建っているとしたら100件取り扱えるように しました。これは、僕が一人で毎日在庫整理できる範囲なんです。 自分一人で動ける範囲内だとフットワークも軽いと感じてもらえます。その中で反響が来れば すべての物件を把握しているので他業者へ行く必要もない。当店で全ての物件をフォロー出来て しまうことをアピールしたホームページにしています。 当社では住宅地図をご来店のお客様に見てもらいます。共同住宅全てにマーキングしていま す。全部把握してますとアピール効果抜群です。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (17) ■ 5. ブログで自己アピールと地域情報発信 ブログについては、立ち上げより毎日欠かさず更新しています。今では3つ運営しています。 一つは賃貸に関する豆知識。もう一つは代表の自己紹介ブログ。さらにもう一つは地域情報に 特化したブログ。これを毎日必ず更新します。 代表である私自身のマメさとちょっと砕けた感じを出して安心感をアピール。そして地域の情 報発信をすべて同時に行える。 一つ一つを全てにリンクさせることで“地域密着ミナージュ”の形が可視化されます。 ブログはアピールするだけのものですが逆に毎日取り組まないと意味が無くなると考えていま す。僕のように自由気ままに書くのもどうかと思いますが、このブログに関しては今のところク レームも来たことが無いのでほどほどに自由に書く方が親近感を持って頂けるのではないかと思 います。 そして、どうやっているのか?「してやったり!」の SEO対策とは 〔6〕 「顧客管理システム連動の便利なメール機能」と「してやったり!」の SEO対策 @ドリームの中でも頼もしい機能。それは、特選で作成されたコンテンツそのものが検索フレーズに 引っ掛かってくれるものです 次にお話するのは、「顧客管理」と「SEO」の2点についてです。 ■ 顧客管理システム連動の便利なメール機能 一人で何十人もの顧客管理は大変です。ペーパーベースではなく顧客情報さえ入れておけばワ ンクリックでマッチングし、それをまとめて発信できてしまう。@ドリームでは全てが連動して いるので一人でも十分対応できるようになっています。 これを使わずして追客はもうできません。 さらにこの顧客情報内のメモを使って接客内容、希望条件、どこを紹介したかを細かく記載す るようにしています。 このメモによってお客様の心理状態と希望条件の変化に気付く事が出来ます。 これは当社の営業スタイルにリンクするものです。お風呂セパレートで探していたお客様が結 果、UB(ユニットバス)で契約されたり、6万円で探されていた条件が結果、4.5万円で契約さ れることもしばしばです。 当店でお部屋探しされるお客様の“探し始めから契約まで”が結構長いので気持ちの変化や条件 の変化もこの追客メモを記載することによって、より丁寧に対応することができます。 いわば美容室のような顧客カルテがここにあるわけです。これはお客様にとってとても嬉しい 材料だと思います。 (18) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 〔7〕 これからのインターネット不動産/移り変わる社会と時代に対応しながら “基本的な事がきちんとできていれば”結果は必ず出る 最後になりますが、ここで当店の実績の推移をまとめてみます。(各年とも4月~3月末で集計 しています) 1年目……4階事務所、HP無しで管理物件の出入りで月平均1件契約 2年目……1階事務所移転、HPスタート 月平均3件契約 3年目……月平均6.7件契約 4年目……月平均5.5件契約 5年目……今年(2012)途中ですが月平均9件契約 5年目(2012年)の今日までの8ヵ月の数字は過去5年で最高です。しかも閑散期もコンスタン トな数字です。だから、2013年春商戦の数字がホントに楽しみです。 それから仲介件数が安定してくると管理が増えてきます。自分で言うのもなんですが正直今と てもバランスが良くなっていす。 ゼロからのスタートでも継続と戦略で結果は出る。難かしいのはやりきる事と継続。失敗の多 かった僕が言うのですから間違いないです! インターネットの世界も日々進化し、それに対応していく作業は本当に大変です。@ドリーム もいろんなテクニックや応用がたくさんあります。でも完全アナログの自分にはとてもすべてに 対応する事が出来ません。 それに、そこに対応し続ける事で良い結果が得られるのか?といえば、決してそうじゃないと 考えています。便利な機能は“基本業務が出来ている”のが大前提。その地域・地域で運営方法 は当然違うと思われますが、僕らの仕事は“基本的な事がきちんとできていれば”結果は必ず出 ると考えていまいす。 それから、やっぱり愛情を持って仕事に取り組む姿勢。これはホームページ上でもご来店され ても確実にお客様に伝わります。「もぉ増原さんに任せとけば」こう思って頂けるようにするに はやはり愛情ある努力が必要なのですね。 その努力の先には余りある“バックマージン”(+アルファの成果)を得ることができるとも 思います。お客様がお客様を呼んでくれるのです。これが口コミと紹介。個人商店の生きる道は ここしかないとこの3年で気付く事が出来ました。 ミナージュもまだ道半ばですが、これからも運営方法は変わりません。移り変わる社会と時代 に対応しながら、やはり今まで通りお客様のために反復継続で頑張っていきたいと思います。 まだまだえらそうなことを言えるような会社ではありませんが、しっかり足元を固めて、自他 共に認められる会社にし、地域貢献していけたらと考えています。 不動産(支援)システム「オブ・ザ・イヤー2012」から 〔下〕 ◎新たなるSEOへの道を発見!SNSは非常に相性が良い 神奈川県 (株)東横マンションセンター 社長 こちらは3月号へ 露木 真喜 氏 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (19) 不動産仲介業の進路を示す「インバウンドマーケティング」とは ブログとソーシャルメディア対応策については、どのよ うに考えるとよいのでしょうか マーケティングの転換で不動産仲介業が 今後歩むべき道は? ベテラン 不動産鑑定士 高橋 雄三が綴る 特別寄稿 「インバウンドと今後の仲介業」 高橋 雄三氏は、業歴30余年のベテラン鑑定士。1982(昭和57)年創業の高橋不動産鑑定事 務所(福島市)はこちら→ http://www.takakan.co.jp/ 2005年からは、不動産事業部 『不動産のTakakan』 ( http://www.takakan.co.jp/kantei.htm ) を経営! 不動産業の未来を確実な視点で描きながら、仲介業に専門・特化した嘘のないSEO コンサルを全国に提供中! 『本音のコラム』はこちら→ http://takakan.blog.shinobi.jp/ ——————————————————————————————————————————————————————————————————— FDJ社(@不動産業戦略)から/2010 年の連載を総集した高橋 雄三著 『実践! 「ネット不動産」の作り方と未来』を発売中! http://www.fdj.com/semi_book/ —————————————————————————————————————————————————————————————————— 2010-11-12年の連載・ネット不動産"フロンティア”のその後にやっ てきたものーーそれは「「インバウンドマーケティング」というな流れ! そして、ソーシャルメデイアとの関連で見えてくるものとは? ベテラン 不動産鑑定士 高橋 雄三氏の特別寄稿【上】 【下】 ――の2回連載をどうぞ! 【上】 不動産仲介業/ネットマーケティングの第2幕は始まっていた 〔2013年1月号〕 (1) (2) (3) (4) (5) ネット不動産の"フロンティア"を2010-11-12年にかけて連載!/その後に来たもの ネット不動産時代のマーケティング/その本質とは何だったのか 顧客主導への転換とアドボカシー(お客さま支援)マーケティング さらに衝撃的だった「インバウンドマーケティング」との出会い! 顧客惹きつけ型の「インバウンドマーケティング」とは? その入り口とSNS 【下】 今後の進路を示す「インバウンドマーケティング」とは 〔2013年2月号〕 (6) 「お客さま支援」から「顧客惹きつけ型」のマーケティング/インバウンドへ (7) 不動産仲介業の進路を示す「インバウンドマーケティング」とは (8) ブログとソーシャルメディア対応策について (9) インバウンドマーケティングの課題とハードル (10) これからは、押しつけるのではなく、惹きつけるマーケティングを! (20) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 不動産仲介業の今後の進路を示す「インバウンド マーケティング」とは (6) 「お客さま支援」から「顧客惹きつけ型」のマーケティング/イン バウンドへ 前回は、顧客主導への転換とアドボカシー(お客さま支援)マーケティング、さらに進化してい く顧客惹きつけ型のインバウンドマーケティングについて、 「上質なコンテンツは自社HPのアクセス客を見込み客に変え、TwitterやFacebookを通して多 くの見込み客を獲得する道を拓いてくれるだけでなく、接点のできた見込客との信頼関係を築く 上で大きな力を発揮」 ――すること(の概略)をみてきました。 では、上質なコンテンツのための必要条件、十分条件とは何でしょうか。 1つは、基礎コンテンツといわれる、専門分野・専門ビジネスについてのブログです。不動産 仲介業のケースではベースとして、質・量・鮮度を備えた物件情報の発信・更新があることはい うまでもありません。 2つ目は、パーソナルコンテンツです。書き手の個人的な体験等を発信し、読者と共有するこ とで、より深い信頼関係を築くことが可能になるからです。 インバウンドマーケティングは、インターネットの時代が生み出したマーケティング手法で す。その事情を反映して、その手法・手順として以下の3点が求められます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (1) 情報洪水・情報爆発の中で、自社サイトを見つけてもらうためのステップ、つまり、SEOに よるアクセス客の獲得がインバウンドマーケティングの第一歩です。 (2) アクセス客の期待を獲得するステップ、つまり、コンテンツの質と量で競合サイトの差別化 をはかり、このサイトはくり返し訪問するに値するという評価を得ることが第二歩です。 (3) 第三のステップとして、くり返し訪問してくれるアクセス客から信頼を獲得するという、イン バウンドマーケティングの最も重要な段階があります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ブログを通しての専門分野・専門知識の発信は、読者の「関心・納得・信頼」を得る上で大い に役立つことになります。 加えて、パーソナルコンテンツの発信は、書き手と読者の「体験共有」効果をもたらし、信頼 関係の基礎を作っていく効果が期待できます。 不動産仲介業におけるメール営業という手法も、この段階でのマーケティング手法と位置づけ ることができます。 個別物件についての問い合わせや、周辺環境・契約条件等についてのメールでの問い合わせに 対して、誠実にメールでお答えすることは、お客様との信頼関係の醸成・育成の出発点といえる わけです。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (21) ここまでみてくると、インバウンドマーケティングは、日本的な「おもてなし」の接客対応と共通点が多 いことに気付きます。 いかにお客様の思い・心・マインドに寄り添って応対するか、お客様の心を動かす「共感・納 得」の行動・対応はどうあるべきかという点で共通しているからでしょうか。 (7) 不動産仲介業の進路を示す「インバウンドマーケティング」とは 平均的日本人が一生のうちで住宅を売ったり買ったりする「売買経験」は1.8回。賃貸の場合 でも2.3回程度です。 これを消費者個人の側からみれば、売買と賃貸を合わせても、「住宅」について具体に関心を 持ち、何らかの行動を起こす頻度は10年単位のスパンで起きる行動だということになります。 しかも、住宅は高額商品であり、ローンは長期です。日常生活におよぼす影響も長期かつ最大 なものです。消費者個人の住宅についての潜在的な関心は高いし、潜在的な関心を持った広大な 層が存在することもまちがいなく事実です。 しかし、この潜在的な関心・欲求が、いつ顕在化し具体化するかは消費者側の個々の事情に左 右されるため、仲介業者側・情報発信側からは予測不可能です。つまり住宅購入の個別、具体的 な動機と欲求のトリガー(引き金)は消費者側にあるわけです。 このような、ある意味では特殊事情を抱えた不動産仲介業界にあって、インバウンドマーケ ティングは中・長期かつ戦略的な意味で最適なマーケティング手法といえるのではないでしょう か。 (8) ブログとソーシャルメディア対応策について では、ブログとソーシャルメディア対応策については、どのように考えるとよいのでしょうか。 ブログとソーシャルメディア対応策は、住宅購入の潜在層に対する広範かつ長期にわたる働き かけの手法として有効であるだけでなく、顕在客、「今すぐ客」の仲介業者選びの際にも大きな 力となることはまちがいありません。 ブログはインバウンドマーケティングの核心部分を荷うものだと理解されています。その理由 としては、ブログがソーシャルメディアの普及で、一層広範囲に広がる環境ができあがったこと に加えて、中・長期的にみれば費用対効果の効率性が高いことがあげられます。 インバウンドマーケティングにおいては、ブログは重要なコンテンツ(資産)であり、ブログのた めに使う労力・費用は「投資」であるとも理解できます。 第一の理由は、中立的(商売丸出しでなく)で熟慮されたコンテンツであれば、お客様だけで なく同業者も含めて業界全体を引き込むことのできる「情報発信システム」となり得ることで す。 第二の理由は、見込み客がブログを見ることにより、書き手が不透明感の強い業界内にあっ て、お客様に寄り添う専門知識を有する業者であると認識することが期待できるし、最良の取引 相手、仲介を依頼するに値するとの信頼を獲得できる広範かつ強力な「信頼獲得・集客装置」と なり得ることです。 さらに、ブログは書けば書くほど「資産化」し、末永く見込客を誘導してくれるロングテール の「無形資産・耐久資産」となることです。 (22) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (9) インバウンドマーケティングの課題とハードル しかし、インバウンドマーケティングには課題もハードルもあります。 最大の弱点は、短期的な効果は期待しにくく、中・長期のマーケティング戦略だということで す。 しかも、アウトバウンドマーケティングに長年慣れ親しんできた仲介業者が正反対のインバウ ンド……などと言われても、頭の切り替えは、文字通り「大変」なことです。 最大のハードルは、いかにして「良質なコンテンツ」を作り続け、提供し続けるかということ です。 不動産仲介業に限っていえば、コンテンツは物件情報そのものであり、物件情報の質・量・鮮 度で最高のコンテンツを提供できれば、それでよしとする考え方も有力です。 しかし、物件情報の質・量・鮮度での競争だけでは「差別化」は一層難しくなりつつありま す。なぜかといえば、お客様が不動産仲介業者のホームページ上で探しているのは、物件情報だ けではないからです。 住宅という、一生一度の高額商品を購入するに際して、お客様は信頼に値する仲介業者を本気 で探し、かつ、選ぼうとしているのです。 では、不動産仲介業者がホームページ上で「上質なコンテンツ」を提供するにはどうすれば良 いのでしょうか。 必要かつ最低限のレベルで求められることは、物件情報の質と量、それに情報の鮮度です。 さらには、ブログによる専門知識や業界事情の発信、お客様インタビューや経営者インタ ビューによる、企業理念や企業姿勢の発信もこれからの時代は強く求められています。 ブログによる発信を続けることは、実は、大変な労力と資質・能力が要求されます。 しかし、わが国の不動産仲介業界にもブログによる情報発信を続けている経営者・スタッフが 全国各地で出現しつつあります。 不動産仲介業は専門知識をベースにしたサービス業であると同時に、物件情報発信の質と量が 問われる情報産業でもあります。 しかも、わが国個有の歴史的背景・業界事情を反映して、お客様からの「信頼獲得」がビジネ スの出発点になるという、特別な業界事情もあるわけです。 お客様の「信頼獲得」のためには、ホームページ上に「お客様の声」を掲載するのが有効であ ることは広く知られています。 たしかに有効ではあるわけですが、マンネリ化したり、型式化したり、苦しまぎれに「作文」 したりしているケースも少なくないようです。 「社長あいさつ」やスタッフ紹介も型にはまったものが多く、読む側の心に届く、心に響く文 章はめったに見られません。 そんななかで、社外の専門スタッフが、売り主あるいは買い主となったお客様を直接訪ね、詳 細な取材を重ねて「お客様インタビュー」を掲載するホームページも現れはじめました。 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 (23) 「社長あいさつ」の代わりに、社外専門スタッフによる長時間の取材をまとめて、代表者の人 柄・経歴・起業の動機・企業理念・業界の改善点・目ざすべき方向などを読む人を惹きつける文 章でまとめる「代行サービス」も出現しています。 (10) これからは、アウトバウンド(押しつける)ではなく、インバウンド(惹きつけ る)のマーケティングを! さて、2回(上・下)にわたる特別寄稿のまとめですが、今後の仲介業ではアウトバウンド(押し つける)ではなく、インバウンド(惹きつける)のマーケティングが、新しいサービスの本質になっ てくるのではないかと思われます。 この10年来、ホームページを作成する会社は乱立しており、ホームページも「粗利乱造」の感 さえあります。 しかし、今、時代が求めているのは、ホームページそのものを作成する・保有する段階を超え て、ホームページのコンテンツ(内容のある情報発信)であることはたしかです。 (ブログで物件や自社宣伝をしているだけで、お客さまを惹きつける内容のないものについて は、そのブログを二度と見てくれなくなります) これからのホームページ関連ビジネスは、ホームページの作成支援の段階を終えて、コンテン ツの作成・充実をサポートするビジネスに変化していく方向にあることは間違いないでしょう。 インバウンドマーケティングは、そんな時代の到来を予告しているのではないでしょうか。 インバウンドマーケティングについて、「さらに詳しく」という人はこちらもどうぞ! ■ Never/インバウンドマーケティングに関するまとめ (2012.09.18/FDJ社ブログから) http://fudou3.jugem.cc/?eid=12377 インバウンドマーケティングとは、有益な情報を無料で提供することで、見込み顧客との関 係を築き上げ、最終的にセールスへとつなげていくマーケティング戦略だ。 ○出典 インバウンドマーケティング完全ガイド Zen Startup 過去20年間にわたり、僕らの世代は売買の現場からどんどん遠ざかってきた。戸別訪問の セールスマンはほぼ姿を消した。ブランド広告、ダイレクトメール、見本市でのマーケティン グ、電話勧誘がすべて有効性を急速に失ってきた。 これはおそらく、僕らが物を買うのに利用するようになった新たな一連の経路が支持を得て いるためで、そうした経路の中心にはほぼ例外なくウェブがある。 ○出典 マーケティング新時代「インバウンド・マーケティング」 | Web担当者Forum インバウンド・マーケティングの特長はいくつか紹介されてるのですが、ぼくなりに整理す るならば、「嫌われずにマーケティングできる」ということに尽きるでしょう。 つまりこれまでのアウトバウンド・マーケティングの代表例であるテレビCMは消費者の楽 しい時間に割り込むわけですし、ネットにおけるeDM(メールニュース)ではリストを購入 し、ひたすらスパム同然のメールを送りつけるわけですから嫌われて当然です。 それに対してインバウンド・マーケティングの場合は、消費者が自ら選択して訪問するよう な状況をつくるため嫌われることはほぼありません。 ○出典 [書評]インバウンドマーケティング | マーケティングis.jp (24) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 2013年3月号 予告 特集/今後の不動産業SEOの留意点(新たなるロング テールへ道)は何か ◆ 不動産市場展望 ◆ 未来戦略 新たなるSEOへの道を発見! SNSは非常に相性が良い 神奈川県 (株)東横マンションセンター 社長 露木 真喜 氏 不動産(支援)システム「オブ・ザ・イヤー」から 〔下〕 ◆ 編集長Watching これが不動産業Web活用の王道/ノウハウ公開の 達人サイトだ ◆ FDJ社/オリジナルデータ 注目・名物サイト紹介 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000006227.html ウスイホーム(横須賀 市)が 「シニアサロン 戸塚店」を 新規オープン 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年2月号 不動産業戦略 e-REVIEW/発行概要 ● 購読申し込み先 http://www.fdj.com/fdj2/mousikomi.html 雑誌版では 表3は、広告ページになっています。 本誌はWebと連動しています/★読者サービス★ Daily News へは下記URLからどうぞ! http://fdj2today.exblog.jp/ 不動産流通をどう 活性化するか いま必要な新しい インターネット 戦略とは 不動産・住宅産業 の総合戦略を探る 時代と経営環境が激変! 21世紀型ユーザーが登場してくる中で 経営と営業を刺激する未来型 Solution マガジン 不動産業戦略 e-REVIEW 2013年2月号 ㈱ 不動産データ&ジャーナル社 本 社/〒358-0027 埼玉県入間市上小谷田1-3-3-501 TEL 04(2964)7411 FAX 04(2965)6707 URL http://www.fdj.com/ E-mail [email protected] 編集兼発行人 浅見 貞男 2004年10月創刊 ●月刊/毎月1回20日定期発行 ●購読料/月額2,500円 印刷所 (有)アイ・シー印刷