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環境1:環境ビジネスへの取り組み

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環境1:環境ビジネスへの取り組み
環境1:環境ビジネスへの取り組み
<みずほ>では、「環境への取り組み方針」を定め、CSR推進体制の枠組みの中で、地球環境の保全に
向けた取り組みをグループ一体となって推進しています。
環境への取り組み方針
みずほフィナンシャルグループは、環境への取り組みが企業の存立と活動に必須の要件であり、<
みずほ>にとってリスクと機会になり得ることを認識するとともに、社会の持続可能な発展に貢献す
べく、グローバルな金融グループとして、気候変動問題への対応や低炭素社会の構築、資源循環型
社会の形成、生物多様性の保全等に対し、予防的アプローチの視点も踏まえ、自主的・積極的に行
動します。
持続可能な社会の形成には、多様なステークホルダーとの連携が重要であることを認識し、適切な
連携・協働に努めます。
<みずほ>の環境への取り組みに関する企業姿勢や実際の活動について積極的に情報開示すると
ともに、ステークホルダーとの対話を通じて、社会とのコミュニケーションを密にし、環境への取り組み
が社会の常識と期待に沿うよう努め、継続的に改善を図ります。
取り組み内容
1. グローバルな金融グループとしての知見を活かし、社会の環境への配慮を促進する金融商品・サー
ビスの開発・提供
2. 当社グループによる環境関連法令の遵守
3. 自らの事業活動における省資源・省エネルギー、廃棄物管理への取り組み
4. 環境保護団体やお客さまの環境への取り組みに対する支援
5. 環境啓発活動と役職員の環境への取り組みに対する支援
6. お客さま、仕入先、競争会社、地域社会、行政等、多様なステークホルダーとの連携や協働と事業活
動を通じたバリューチェーンへの働きかけ
重点取り組み
グローバルな金融グループとしての責任・役割を踏まえた社会の環境配慮促進に資する取り組み
推進体制
みずほフィナンシャルグループは、当社および主要グループ会社における取り組みを積極的に推進し
ます。
<みずほ>における環境負荷低減について目標を設定し、定期的に見直しを行い、継続的な改善に
努めます。
1
環境ビジネスへの取り組み
<みずほ>が4つの分野で行っている環境ビジ
ネスについて掲載しています。
ファイナンス
コンサルティング・調査研究
商品開発・販売等
枠組みづくりへの取り組み
2
環境ビジネスへの取り組み
本業を通じて社会全体の環境配慮を促進
4つの分野での環境ビジ ネス
<みずほ>では、自らの事業活動における環境負荷低減に努めるとともに、金融商品・サービスの提供
といった本業を通じて、社会全体の環境への配慮を促進していくことが重要だと考えています。こうした
視点に立って、グループ各社がそれぞれの業態に応じた環境ビジネスを展開しています。
<みずほ>の環境ビジネスは、大きく4つの分野に分けられます。第一に、環境に配慮する取り組みを推
進する企業や環境負荷の低減に寄与する事業への融資を行う「ファイナンス」。第二に、グループ内のシ
ンクタンクであるみずほ情報総研を中心に、豊富な実績や最先端の知見を駆使して行う「コンサルティン
グ・調査研究」。第三に、環境への配慮を盛り込んだ「商品開発・販売等」、そして第四に、<みずほ>の
持つネットワークと知見を活かして、環境への配慮を促進する枠組みを作り上げていく「枠組みづくりへの
取り組み」です。今後もこれら4分野を中心に、多様な環境ビジネスに取り組んでいきます。
ファイナンス
コンサルティング・調査研究
環境に配慮する取り組みを推進する企業や環境
負荷の低減に寄与する事業に対して、積極的な
融資を行っています。
環境問題にかかわる経営上のアドバイスやコン
サルティングを行っています。
商品開発・販売等
枠組みづくりへの取り組み
環境への配慮を盛り込んだ金融商品を開発・販
売しています。
国内外で、社会の環境配慮を促進する枠組みづ
くりに向けて取り組んでいます。
3
グループ会社の環境ビジ ネス
ファイ ナンス
みずほ銀行
コンサルティン
グ・調査研究
商品開発・販売
等
枠組みづくりへ
の取り組み
環境配慮企業
環境ビジネス
確定拠出年金
環境都市プロ
向け融資
マッチング
ジェクト
環境関連プロ
排出権取引媒
での提供運用
商品としてSRI
ファンドをライ
ンアップ
度(国内クレジ
ット制度)の普
ジェクトファイ
ナンス(太陽
介
光発電、風力
発電、太陽熱
ンサルティング
(二国間クレジ
及推進(協力:
みずほ情報総
発電など)
ット制度普及
に向けた取り
研)
排出権関連コ
組みなど)
みずほ信託銀行
不動産に関す
投信エコファン
る環境リスク
の調査
ドの受託
みずほ証券
SRIファンドの
販売
みずほ投信投資
顧問
SRIファンドの
開発・運用
DIAMア セットマ
ネジ メント
SRIファンドの
開発・運用
みずほ総合研究
所
環境問題や資
源・エネルギ
ー関連の調
査・研究
LCA手法によ
るCO2の「見え
る化」支援
みずほ情報総研
J–クレジット制
環境問題や資
源・エネルギ
ー関連の調
査・研究、政策
支援
4
ファイナンス
地球環境保全への取り組みが国内外で活発化するなか、企業は環境に配慮した取り組みを積極的に推
進しています。<みずほ>では、こうした取り組みを金融面からサポートすることが、金融機関としての社
会的な使命だと考えています。
こうした考えのもと、みずほ銀行では、環境配慮型融資商品「みずほエコアシスト」や「みずほエコアシス
ト<プラス>」など、環境に配慮した取り組みを推進する中堅・中小企業のお客さまを金融面からサポー
トするための商品を用意するとともに、太陽光発電や太陽熱発電、風力発電などの環境関連プロジェクト
ファイナンスを実施するなど、さまざまな取り組みを行っています。
みずほ銀行の環境関連ファイ ナンス実績
2014年3月末
件数
環境プロジ ェクト関連融資 *1
2015年3月末
残高
(百万円)
件数
残高
(百万円)
128
329,685
201
519,597
うち風力発電
39
120,356
48
196,674
うち太陽光発電
54
107,654
113
193,512
うち太陽熱発電
6
47,790
6
45,685
うちバイ オマス発電
2
1,269
2
1,900
うち地熱
1
1,250
1
1,500
うち水力発電
2
696
3
803
うち廃棄物適正処理・リサイ クル事
業
11
17,745
11
22,384
うちその他
13
32,926
17
57,139
733
78,718
716
63,758
2,030
46,112
1,935
42,565
エ コ住宅へのリフォーム時の「みず
ほ銀行リフォームローン」
110
176
109
154
エ コカ ー購入時の「みずほ銀行新車
ローン」
261
332
269
310
3,262
455,023
3,230
626,384
環境配慮型融資 *2
オール電化住宅ローン
合計
*1 集計対象は、国内外で実施した環境関連プロジェクトファイナンスおよび、国内で実施した環境関連
ABL(動産・債権担保融資)です。
*2 「みずほエコ私募債」「みずほ私募債<プラス>」を含みます。
5
お客さまの環境経営の進展をサポートする環境配慮型融資商品等を提供
みずほ銀行では、「環境に配慮する経営を行っている」または「環境問題に前向きな取り組みを行おうと
している」企業、「環境良化・改善を目的とする設備投資を行う」企業の運転資金・設備資金ニーズに対
応し、所定の金利より引き下げた金利を適用する環境配慮型融資商品「みずほエコアシスト」、環境配慮
型社債商品「みずほエコ私募債」を提供しています。
2011年3月からは、お客さまの環境配慮型経営の状況を、<みずほ>独自の評価基準である「みずほエ
コグレード」により評価し、評価結果に応じた融資・発行条件の設定を行う環境配慮型融資商品「みずほ
エコアシスト<プラス>」、環境配慮型社債商品「みずほエコ私募債<プラス>」を提供しています。
「みずほエコグレード」は、お客さまの環境配慮型経営を評価するシステムとしてみずほ情報総研が開発
した<みずほ>独自の評価基準であり、企業の環境力を「リスク」と「チャンス」の両面で評価する点や、
3カ年フォローアップすることで企業の継続的な環境への取り組みを評価する点などが特徴です。
蓄積されたノウハウ等を活用し、環境関連プロジェクトファイナンスを積極的に
実施
みずほ銀行は、蓄積されたプロジェクトファイナンスにかかるノウハウを活用し、太陽光発電、太陽熱発
電、風力発電など再生可能エネルギー事業への融資を積極的に実施しているほか、大規模な開発プロ
ジェクトに対しては「エクエーター原則」を適用して環境への配慮を図っています。
「地球温暖化防止」や「省エネルギー推進」を目的とした利子補給金交付事業に
対応
みずほ銀行は、環境省の「環境配慮型経営促進事業利子補給金交付事業」や公益財団法人日本環境
協会の「環境配慮型設備投資緊急支援利子補給金交付事業」、一般社団法人環境共創イニシアチブの
「エネルギー使用合理化特定設備等導入促進事業費補助金」に対応した融資を提供しています。これら
の利子補給金交付事業は、地球温暖化防止のための設備投資や省エネルギー設備導入など、環境に
配慮した設備投資に係る融資を対象に、一定の条件のもと、国などから利子補給金を受けることができ
る制度です。2013年度も、このような環境省や経済産業省資源エネルギー庁の利子補給金交付事業に
対応する融資を提供し、地球温暖化防止や省エネルギー推進に取り組む企業を支援しています。
「みずほメガソーラーファンド」を設立
みずほ銀行は、太陽光発電事業におけるフロントランナーとして数多くの案件に携わってきた知見を生か
し、国内の太陽光発電事業におけるエクイティニーズに対応するため、「みずほメガソーラーファンド」を
設立しています。
6
個人のお客さまのローン利用などを通じた環境貢献の仕組みを提供
みずほ銀行は、個人のお客さまの環境保全への取り組みを支援するために、従来から太陽光発電など
環境配慮型住宅へのリフォームおよび新築・新規購入、ハイブリッド自動車などのエコカー購入などを対
象としたローン金利の引き下げを実施してきましたが、2010年からは、金利特典に加え、対象のローン契
約1件ごとに1.4トン相当のCO2排出権(国内クレジット等)を<みずほ>が購入して国に寄付する新たな
取り組みを実施しました。
みずほ銀行のローンをご利用いただくことで、エコ住宅やエコカーの活用による環境貢献に加え、「J–ク
レジット制度 * (国内クレジット制度)」の活性化を通じた日本企業による環境活動の積極的な取り組み、
そして日本のCO2排出削減目標の達成にも貢献できる仕組みです。
* 2013年、国内クレジット制度とJ–VER制度が統合
7
コンサルティング・調査研究
<みずほ>では、環境問題について国内外の専門機関とのチャネルを構築し、専門知識と最新情報の
収集に努めています。こうして培われた豊富な知見を生かし、企業に向けて環境問題に関わる経営上の
アドバイスや、コンサルティングを実施しています。
みずほ情報総研では、環境・資源エネルギー分野に関する委託研究・コンサルティングについて、長年に
わたり官公庁・関連研究機関および環境先進企業とともに取り組んでおり、環境・エネルギー技術の評価
やCO2排出量の「見える化」など、さまざまな面で多くの実績ならびにノウハウ・情報を蓄積しています。こ
れらを生かし、環境という側面から、お客さまの課題解決や企業戦略・事業戦略を支援しています。
2014年度のコンサルティング・調査研究実施件数
事業会社
2014年度
環境経営
みずほ総合研究所・みずほ情報総研
70件
地球温暖化
みずほ総合研究所・みずほ情報総研
66件
エ ネルギ ー
みずほ総合研究所・みずほ情報総研
69件
化学物質・循環型社会ほか
みずほ総合研究所・みずほ情報総研
43件
その他レポートの発行等
みずほ総合研究所・みずほ情報総研
13件
環境経営に関するコンサルティング
海外事業での温室効果ガス削減に
関するコンサルティング
お客さまの環境経営をサポートするコンサルティ
ング事例について掲載しています。
海外事業での温室効果ガス削減をサポートする
グループ各社の取り組みについて掲載していま
す。
エネルギー・資源に関するコンサル
ティング
環境・エネルギー分野の政策支援
<みずほ>が官公庁のお客さま向けに行ってい
る、環境・エネルギー分野の政策支援について
掲載しています。
エネルギー・資源分野におけるコンサルティング
について掲載しています。
8
環境経営に関するコンサルティング
市民の環境意識が世界的に高まり、関連法規制の強化が進む中で、環境経営の健全性・堅実性が企業
評価に影響を及ぼす要素となっています。加えて、企業活動がグローバル化、複雑化しているため、環
境経営の対象範囲は自社や事業所にとどまらず、グループ子会社やサプライチェーンへと広がりをみせ
てきました。
また、国内外で環境・エネルギー産業は成長分野として位置付けられており、企業にとって製品・サービ
スの環境性能向上の追及とその訴求は、今や必須命題となっています。
近年では、欧米を中心として、多くの投資ファンド、機関投資家が企業の長期的な持続性や成長を判断
する指標として、各企業の環境リスク・機会のマネジメント水準を重視する動きが深化しています。
このような状況の変化に応じ、先進企業の中には環境リスク情報を積極的に開示するとともに、自社製
品・サービスの環境性能をアピールし、さらには将来的な「環境ビジョン」を掲げることで、事業の発展性
や企業の持続性を訴えています。
みずほ情報総研では、こうした戦略的な「環境経営」の実践に向けて、情報提供からコンサルテーション
まで、さまざまなソリューションをご提供しています。
環境ビジ ョン策定の手順イ メージ
環境ビジョン・中期環境計画の策定支援コンサルティング
企業には、成長を実現する事業機会としての環境戦略と、成長を阻害しない効果的なリスク対策として
の環境経営が求められています。
みずほ情報総研では、環境経営に関わる国内外の法制度動向や企業の取り組み事例の把握、お客さま
のポジショニング分析などを通じて、お客さまの「環境ビジョン・中期環境経営計画」の策定を支援しま
す。また、温暖化対策や環境経営に関連した情報提供サービス「GHGソリューションズ」を運営するなど、
さまざまな視点から「環境経営」における企業経営をサポートします。
9
CSR・環境コミュニケーション戦略の策定支援コンサルティング
多くの企業がCSRレポートや社会・環境報告書などを発行して、幅広いステークホルダーへの情報開示
に努めています。また、昨今ではこうした情報に対する投資家の関心も高まってきています。しかし現状
では、双方向性をもたない一方的な情報発信にとどまっていたり、ステークホルダーニーズを踏まえた情
報発信になっておらず、経営メリットに十分つながっていないケースが多く見受けられます。
こうした状況を踏まえ、みずほ情報総研は「CSR・環境コミュニケーション戦略策定支援サービス」を展開
しています。情報開示の目的・目標の明確化と実施状況の現状整理などを通して課題を抽出・整理する
「状況分析サービス」と、ステークホルダーの関心・認知とお客さまの目標とのギャップ分析などを通じた
「戦略策定サービス」の両面から、CSR・環境コミュニケーション戦略の策定をサポートします。
また、いわゆる「統合報告」化への流れを確実に把握・咀嚼し、各種報告フレームワークやISO26000等を
踏まえた、環境・社会・ガバナンス情報の開示をご支援しています。
エコ・バリューチェーンの構築・運営コンサルティング
企業に対する環境規制・インセンティブ政策が世界的に強化される中、投資家が企業を評価する際に、
構築したサプライチェーン/バリューチェーンが規制リスクへの耐性を有しているか、インセンティブを成
長の機会に変えるような価値を生み出すことができているか、といった視点が重視されるようになってき
ました。この潮流は、対応する企業にとって負担となる反面、サプライチェーンマネジメントに長けた企業
や環境負荷削減を実現する製品・サービスを有する企業にとっては、対外的な評価を高める大きなチャ
ンスとなります。
みずほ情報総研は、製品開発、調達、製造、物流、販売等の企業の各機能において個別に行われてい
た環境の取り組みを相互に連携させることで、企業全体としての環境価値を向上させるバリューチェーン
へと再構築するサポートを行います。このような「エコ・バリューチェーン」は、サプライチェーン上で発生す
る環境リスクへの的確な対応や、新たに生まれた環境価値を発見し、製品・サービスとして開発・生産・
供給するための部門間連携を可能にします。
また、最近注目を集めているサプライチェーン/バリューチェーン全体の温室効果ガスの排出量の算定・
報告基準である「Scope3基準」への対応についても、詳細あるいは最新情報提供からScope3算定代行
やコーチングなど幅広いご支援をしています。
CO2排出量の「見える化」に関するコンサルティング
消費者の環境意識が高まり、商品選択に際して、品質や価格だけでなく環境面からも評価する傾向が強
まっています。そうしたなか、企業においても商品の環境性能を重視し、商品ごとにCO2排出量をはじめ
とする環境影響を「見える化」して、社内の改善や消費者への情報提供に活用する取り組みが拡大して
います。
みずほ情報総研では、CO2排出量「見える化」の代表的な取り組みである「ライフサイクルアセスメント
(LCA)」や「カーボンフットプリント」について、早くから研究に取り組み、そこで得られた豊富なデータ・ノウ
ハウを活用して、お客さまへのコンサルティングおよび導入支援を行っています。
10
化学物質管理に関するコンサルティング
近年では、法規制の強化を背景に、業務上で取り扱う化学物質について、将来の規制強化にも対応しう
る厳格な管理が求められています。
事業活動がグローバル化するなか、海外の化学物質関連規制が国内企業に与える影響も小さくなく、法
規制の動向を常に把握しておく必要があります。
みずほ情報総研では、国内外の法規制動向の調査、個別化学物質の有害性評価および暴露評価に基
づく環境リスク評価支援、安全性情報収集やそのための情報基盤整備支援、そして製品含有化学物質
の情報伝達に関するコンサルティングを展開。あわせて、化学物質管理に関する海外のサイトの新着情
報や報道発表情報、国内の化学物質管理に関する進捗情報、報道情報などを無料で配信するメールマ
ガジン「ケミマガ」を通じた情報提供サービスを実施しています。
「環境研修・教育」に対するコンサルティング
継続的な環境への取り組みの必要性が高まりつつある企業経営において、環境分野の人材育成はこれ
まで以上に重要かつ不可欠なものとなっています。
みずほ情報総研は、人材教育などを目的とした環境関連研修プログラムの提案・開発から講師派遣等、
お客さまのご要望に応じて、トータルに環境人材育成をご支援します。
環境ビジネスマッチング
みずほ銀行では、2007年度から環境対策をテーマとしたビジネス
マッチング(顧客紹介)を行っています。
これは、みずほ銀行とお取引のある環境関連の装置メーカーや
サービス事業者と連携し、環境対策やエネルギー対策に関心の
あるお取引先に対し、有効なソリューションをもったお取引先をご
紹介するものです。社会的なニーズの高まりを受けて、再生可能
エネルギー固定価格買取制度を利用した太陽光発電設備の導
入や電気料金削減を支援するビジネスマッチングにも取り組んで
います。
また、環境・エネルギー対策などをテーマに、お客さまに実際のご商談機会をご提供するイベントも開催
しています。
11
海外事業で
温室効果ガス削減に関するコンサルティング
炭素制約社会にあって、各企業
減計画
温室効果ガス
策定に着手しています。また、海外で
を持ってきています。そ
排出削減を重要な経営課題と位置づけ、具体的な削
事業展開においても、低炭素技術
導入が大きな価値
ため、海外において削減した温室効果ガスを「排出権 *1 」として活用すること
が有効です。
<みずほ>で 、こ 排出権に早くから着目し、取引に必要な知識とノウハウを蓄積。2006年10月に
、日中両政府 承認を得た初 排出権取引として、中国 風力発電事業と東京電力株式会社と 排
出権売買契約を成立させました。現在で 、排出権を創出するプロジェクト 発掘から、事前調査による
事業化 可能性検証、排出権承認 申請・発行、さらに 排出権 「買い手」となる国内企業と マッチ
ング、取引媒介まで、グループ各社
連携により、温室効果ガス削減に関するトータルサポートを実施し
ています。
また、2010年より、政府がポスト京都メカニズム
(JCM) *2 に注目し、これまで
や、日本政府
新たな枠組みとして推進する二国間クレジット制度
経験とノウハウを生かして、企業
海外事業展開に際して
JCM活用
同制度構築に係る支援を行っています。
*1 排出権(カーボンクレジット):海外等において削減した温室効果ガス 量を、国際的なガイドライン
により承認を得て、温室効果ガス削減 目標達成等に用いる仕組みです。排出権取引と 、企業や
国同士で「排出権」を売買することです。
*2 二国間クレジット制度(JCM):日本 低炭素技術や製品 普及を通じたCO2排出削減量を、二国間
協定等を通じて日本 削減量として独自に認定する制度です。こ 制度が構築されれ 、海外から
クレジット(排出権)を購入するというこれまで 構造と 異なり、日本 技術や製品を販売した上で
クレジットを獲得する形となります。
二国間クレジ ット制度
仕組み(J CM:Joint Crediting Mechanism)
12
排出権活用のためのコンサルティングを実施
みずほ情報総研では、排出権の活用を検討するお客さまに向けて、世界各地の排出権創出プロジェクト
情報を提供するとともに、プロジェクトの評価、ホスト国政府の政策・施策などを踏まえた手続き支援な
ど、トータルなコンサルティングを実施しています。
2014年度の<みずほ>の主な実績
案件名
事業者名
経済産業省 サウジアラビア王国における「太陽光発電・複合
みずほ銀行およびみずほサウジアラビア
ガス火力等の導入によるJCMプロジェクト実現可能性調査」
環境省 JCM実現可能性調査「ラオカイ省における40MW級
水力発電」
みずほ銀行を含むコンソーシアム
環境省 2013年度アジアの低炭素社会実現のためのJCM
みずほ情報総研を含むコンソーシアム
大規模案件形成支援事業委託業務
13
エネルギー・資源に関するコンサルティング
みずほ情報総研で
、エネルギー・資源分野における先端的な研究や豊富な知識・知見に基づき、エネ
ルギー問題や関連産業に関する情報提供やコンサルティングを行っています。
たとえ 、再生可能エネルギー分野で 、太陽光、バイオマス、風力など 多様なエネルギー源 最適
活用を目的として、内外 政策調査から具体的なプロジェクト 計画策定まで幅広い業務を実施してい
ます。また、水素エネルギーやCCS(二酸化炭素回収・貯留)、省エネルギー 分野で
関
、内外
研究機
研究・開発成果について、社会に適用していくことを念頭に置いた技術評価を行っています。
さらに、国内外
分野
新技術
市場調査や法制度
動向をにらんだ事業化プラン ご提案など、エネルギー
先端技術を具体的な事業に結びつけるため
分野・お客さま
目的に対するサービス・サービス
分野
お客さま
多彩なサポートを実施しています。
バリエ ―シ ョン
目的に対するサービス
石油・天然ガス
内外政策
電力
事業化戦略
再生可能エネルギー
研究開発
省エネルギー
IR戦略
把握、将来像
導出
バリエ ーシ ョン
会員制情報提供(マルチクラ
イアントサービス)
導出
方向性
確認
サービス
把握
(セミ)オーダーメイド
ート作成
コンサルティング
代替燃料技術
調査・研究
金属資源
14
レポ
環境・エネルギー分野の政策支援
環境問題への意識が地球規模で高まるなか、企業だけでなく、個人や自治体など、あらゆる立場におい
て環境への配慮が求められるようになっています。それら各々の活動を、我が国の目標と整合をもって
効果的に推進できる仕組みを構築するために、また、国際関係のなかで我が国の目標を実現するため
に、環境問題に関連するさまざまな政策が検討されています。
みずほ情報総研では、基礎的なデータ収集、分析、調査研究から政策形成の支援まで、官公庁のお客
さまの環境・エネルギー分野の政策を広範囲にわたってサポートしています。
低炭素社会へ向けた政策をサポート
地球温暖化の影響を許容できる範囲に抑えるためには、温室効果ガス排出の大幅削減に向けて長期に
わたるたゆまぬ努力が求められます。みずほ情報総研は、地球温暖化対策を定量的に評価・分析する手
法を研究機関と共同で開発しており、日本やアジア地域における低炭素社会の実現に向けた削減目標検
討や対策・施策ロードマップの策定を支援しています。また、J—クレジット制度や温暖化対策税など低炭素
社会への移行のための制度構築や、二国間クレジット(JCM)に資する案件形成も支援しています。
エネルギ―政策をサポート
エネルギー政策においては、エネルギーの安定供給から温室効果ガスの削減まで幅広い問題に対応して
いく必要があります。みずほ情報総研は、安定供給に関する国内外の需給動向分析や省エネルギーや再
生エネルギーに関する政策立案支援を行っています。また、再生可能エネルギーの普及に関する各種分
析をはじめ、国際エネルギー機関(IEA)における太陽光発電関連プロジェクトの推進や、各種エネルギー
の技術開発動向の調査を行い、技術開発や普及促進の観点から政策立案のサポートをしています。
化学物質管理政策をサポート
化学物質管理政策の国際的な潮流に対応するように、国内においても、化学物質審査規制法が改正さ
れるなど大きな変化が生まれています。化学物質管理はすべての産業や人の生活に関連する幅広い課
題であり、社会的にも大きな影響を及ぼすテーマです。みずほ情報総研では、化学物質審査規制法改正
に基づくリスク評価の実施支援、製品中に含まれる化学物質のモニタリング結果を活用したリスク評価、
環境中への化学物質排出量削減方法およびその効果の検討、サプライチェーンにおける安全性情報伝
達のためのデータベースシステム構築支援など、幅広く化学物質管理政策をサポートしています。
循環型社会の形成に向けた政策をサポート
大量生産・大量消費型の経済活動は、大量の廃棄物を排出するだけでなく、大量の資源利用に伴って、
温室効果ガスや有害化学物質などの環境負荷物質の排出、天然資源の枯渇、大規模な資源の採取に
伴う自然環境の破壊など、様々な環境・資源問題とも密接に関係しています。そこで、我が国では、「循
環型社会形成推進基本計画」を策定して、天然資源の消費を抑制するとともに環境への負荷をできる限
り減らした「循環型社会」の形成を目指した施策を総合的・計画的に推進しています。みずほ情報総研で
は、同計画の改定・進捗評価のサポート、世界レベルから国内地域レベルまでの様々なレベルでの資源
利用・廃棄物排出構造のモデル分析、循環型社会形成に向けた国内外の各種法制度等に関する調査
などを通じて、循環型社会の形成に向けた政策を総合的にサポートしています。
15
商品開発・販売等
近年では、環境配慮への意識が社会の中で浸透しつつあり、日々の消費活動や投資活動のなかで環境
負荷低減への貢献を果たしていきたいとの要望が高まっています。<みずほ>では、こうしたニーズを
踏まえて、環境への配慮を金融商品に盛り込み、さまざまな商品として開発しています。
SRIファンドおよび環境関連ファンドの販売、開発・運用
企業への投資にあたって、収益や成長の見通しといった財務面の評価だけではなく、倫理性や遵法性、
環境問題への取り組みなどの評価を取り入れる社会的責任投資(SRI:Socially Responsible Investment)
が注目を集めています。
DIAMアセットマネジメントとみずほ投信投資顧問では、こうしたSRIファンドの開発・設定および運営を推
進するとともに、環境関連ファンドの設定・運用にも取り組んでいます。
なお、環境関連ファンド以外については、その他の取り組みをご覧ください。
<みずほ>の運用する環境関連ファンド一覧 (2015年3月31日現在)
運用会社
販売会社
純資産残高
(百万円)
自然環境保護ファンド
(愛称:尾瀬紀行)
DIAMアセットマ
複数の金融
2,559
ネジメント
機関
DIAM世界環境ビジネス
ファンド(愛称:シロクマ)
DIAMアセットマ
複数の金融
ネジメント
機関
先進国高格付ソブリンオ
ープン(愛称:トキ応援フ
ァンド)
みずほ投信投
資顧問
複数の金融
機関
ファンド名称
16
特徴など
販売会社と委託会社
が収受した報酬の一部
を財団法人尾瀬保護
財団へ寄付
1,466
環境関連ビジネスから
収益を上げることが期
待できる世界各国(含
む日本)の環境関連企
業の株式へ投資
1,253
販売会社が収受した報
酬の一部を新潟県トキ
保護基金に寄付
枠組みづくりへの取り組み
環境都市プロジェクトへの取り組み
<みずほ>は、お取引先との協働により「日本企業のイニシアティブによる」環境都市プロジェクトに、開
発段階から積極的に関与し、企画・開発・推進・管理のノウハウを蓄積するとともに、新たな金融の仕組
みづくりの検討を進めています。各プロジェクトにおいては、主に経済性評価やビジネスモデルの構築、
ファイナンススキームの検討などの役割を担っています。さらに、これらのプロジェクトを通じて培ったノウ
ハウを他の新興国にも展開することで、「日本発」の環境都市プロジェクト構築を通じて、金融の立場から
日本産業全般の成長戦略をサポートすることを目指しています。
<みずほ>が関与する環境都市プロジ ェクト
3番、7番、8番のプロジェクトは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委
託業務です。
1.イ ンド・チェンナイ 複合都市開発プロジ ェクト
概要
工業団地を中心とした複合都市開発
内容
2010年11月、シンガポール政府系大手デベロッパーのアセンダス社、日揮株式会
社とともにインドのタミル・ナドゥ州チェンナイ地域での「環境複合都市プロジェクト」
に関する覚書を締結。
2011年8月~2012年2月、経済産業省F 調査を実施。
2012年5月、開発プロジェクト会社に事業参画して、日本企業の進出等を支援。
2.中国・天津経済技術開発区( EDA)における環境・省エ ネ取り組み
概要
省エネE CO事業
都市・工業団地のスマート化
石炭ボイラーのガスコジェネ(熱電供給システム)化
内容
2010年10月、中国の天津経済技術開発区管理委員会および株式会社東芝との間
でMO 調印。
2011年度および2012年度、経済産業省F 調査を実施。
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3.米国・ハワイ 離島型スマートグリッド実証事業
概要
離島型スマートグリッド実証実験
電気自動車(EV)の充放電機能を使った系統安定化、およびビジネスモデルの構
築
内容
2011年5月、株式会社日立製作所、株式会社サイバーディフェンス研究所とともに、
国立研究開発新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「ハワイ
における日米共同世界最先端の離島型スマートグリッド実証事業」を受託。
2011年5月~2011年9月、事前調査を実施。
2011年11月~、実証事業を実施中。
4.ミャンマー・ティラワ経済特区( EZ)開発プロジ ェクト
概要
工業団地を中心とした複合都市開発
内容
2012年12月~2013年3月、経済産業省の事業性調査を受託し、ティラワ EZへの産
業誘致や事業ストラクチャーの検討実施。
2013年10月、JICAより早期開発区域を除く2,000ヘクタール部分の事業計画策定に
係る調査を受託して実施中。
5.中国・広州市南沙開発区における低炭素都市開発プロジ ェクト
概要
環境都市開発
内容
2012年度および2013年度、経済産業省F 調査を実施。環境ガイドラインの策定支
援等、面的開発に上流から噛み込む取り組みを提案。
6.サウジ ア ラビア 工業団地公社MODONの工業団地における環境改善プロジ ェクト
概要
MODONの保有する工業団地への環境監視システムの導入
大気・水等の環境改善ビジネスの展開
内容
2012年5月~、富士通株式会社、富士電機株式会社、メタウォーター株式会社等か
らなるコンソーシアムに参画。MODONに対して、環境監視システム運営に関するビ
ジネスモデル構築、環境制度設計支援等を実施。
7.英国・マンチェスターにおけるスマートコミュニティ実証事業
概要
家庭用ヒートポンプを群管理するアグリゲーション技術・システムの導入、およびビ
ジネスモデルの構築
内容
2013年5月、株式会社日立製作所、ダイキン工業株式会社とともに、国立研究開発
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「英国・マンチェスター
におけるスマートコミュニティ実証事業」を受託。
2013年5月~2013年12月、事前調査を実施。
2014年4月~、実証事業を実施中。
8.スロベニア におけるスマートコミュニティ実証事業
概要
再生可能エネルギー導入拡大やエネルギー効率改善に資する、電力配電網強化
と需給安定化をIC 技術活用で低コスト化、およびビジネスモデルの構築
内容
2014年11月、株式会社日立製作所、 HEパワーグリッドソリューション株式会社とと
もに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施す
る「「スロベニア共和国におけるスマートコミュニティ実証事業」を受託。
2014年11月~、事前調査を実施中。
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<みずほ>エコサイクルを展開
社会全体でCO2排出量削減のサイ クルを拡大
<みずほ>は、国内版の排出量取引の一種である「J–クレジット制度(国内クレジット制度) * 」にかかわ
る各種の環境関連商品・サービスを提供しています。「<みずほ>エコサイクル」とは、これら商品・サー
ビスを、企業の環境経営や環境関連ビジネスだけでなく、環境問題に取り組む個人のお客さまにも広
げ、CO2排出量削減の輪を社会全体に広げていく取り組みです。
<みずほ>エ コサイ クル
* 「J–クレジット制度」とは、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによる、CO2などの温
室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。低炭素社会実行計
画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。
企業の環境経営を支援
<みずほ>は、「J–クレジット制度(国内クレジット制度)」の普及を通じて日本企業のCO2排出量削減の
取り組みを支援するために、環境配慮型融資商品や環境ビジネスマッチング、J–クレジット制度(国内ク
レジット制度)の活用支援など、さまざまな商品・サービスを提供しています。
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個人のお客さまのローン利用などを通じた環境貢献の仕組みを提供
<みずほ>は、個人のお客さまによる環境配慮商品・サービスのご利用等に応じて、J–クレジット(国内
クレジット)を自社で購入し、国へ寄付しています。
クレジ ット寄付実績
日付
事業者
寄付
プロジ ェクト名称
(トン)
2015年2月25日
フクシマフーズ株式会社
904
燃料転換によるボイラー設備更新事業
2014年9月25日
フクシマフーズ株式会社
868
燃料転換によるボイラー設備更新事業
2013年12月30日
田代製作所株式会社
286
木屑焚き蒸気ボイラー導入事業
2013年7月9日
田代製作所株式会社
132
木屑焚き蒸気ボイラー導入事業
2013年3月6日
フクシマフーズ株式会社
583
燃料転換によるボイラー設備更新事業
2012年9月24日
フクシマフーズ株式会社
707
燃料転換によるボイラー設備更新事業
2012年3月27日
フクシマフーズ株式会社
478
燃料転換によるボイラー設備更新事業
2011年9月29日
株式会社三光埼玉
662
アルミ溶解炉(反射炉)更新事業
2011年9月29日
呉羽テック株式会社
901
ガス焚ボイラーへの設備更新事業
2011年3月30日
株式会社イトー鋳造
1,412
2011年3月30日
田代製作所株式会社
289
高周波誘導炉への溶解炉更新事業
木屑焚き蒸気ボイラー導入事業
環境省「環境情報基盤整備事業」への参加
環境省では、投資情報として環境情報が一層重視されてきていることを受け、金融機関等が投資対象
先企業の環境情報を適時かつ効率的に閲覧・分析・加工利用を可能とする「環境情報開示システム」を
構築することを目指して、2013年度より「環境情報基盤整備事業」を実施しています。みずほ情報総研が
事務局として参画すると共に、みずほ信託銀行は、2014年度に機関投資家の立場から同事業に参加
し、投資において環境情報を活用するために必要な情報や開示システムの機能に関する検討に参加し
ました。
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