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青少年国際交流・協力スタディーツアー2003

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青少年国際交流・協力スタディーツアー2003
青少年国際交流・協力スタディーツアー 2003
∼バングラデシュ∼ に参加して
日時:平成15年8月2日∼9日
場所:バングラデシュ
主催:広島平和文化センター
そり き
さと み
反木 里弥 さん(環境学部 環境デザイン学科3年)
格別、バングラデシュという国に以前から興味
があった訳でなく、ただ外国に行きたいという思
いがあるだけでした。そんな時、大学の国際交流
センターに置いてあった青少年国際交流・協力ス
タディーツアーに参加した人の報告記や募集要項
を読んで参加を思いたったという反木さんにお聞
きしました。
バングラデシュの印象はいかがでしょう
現地では、広島NGO団体HOPEと提携してい
潔そうな民族衣装や洋服を着ていて私たちの生
本当にごめんね。すごく申し訳ないよ。”と言って
るPHALSのメンバーの方にお世話になりました。
活とほとんど変わりません。日本にいると当たり
くれました。そして一緒にお互いの国の歌を歌い
日本から参加している青年海外協力隊の方の仕
前の生活は、バングラデシュに行ったことでどれ
合って、言葉がわからないながらも、手拍子をして
事現場の視察、日本のNGOの寄付によって建て
だけ贅沢な生活をしているのかと考えさせられま
楽しく笑い合いました。
られた小学校の視察、原爆記念日の文化交流会、
した。
ホームステイ体験など多くの体験をしました。
このツアーに参加して何か得たものがありますか
バングラデシュの街では、あらゆるところで貧
富の差を感じました。
“Please give me a Take”
もし、今回このツアーに参加しなかったら、バン
(Takeとはお金)子供から老人まで、貧しい人た
グラデシュという国、バングラデシュの人の優しさ
ちは日本人を見るとこう言ってくるのです。ずっ
について何も知らなかったと思います。そして、
と後を追ってきて、正直怖い気持ちが大きかった
豊かな国が貧しい国に物的援助・開発援助を一方
です。その反面豊かな人たちは日本車に乗り、清
的に行うだけでなく、貧しい国の人たちからも学
び得るものはたくさんあると思いました。今、豊
かな生活に慣れてしまっている私たちにとってこ
ういった交換は非常に大切なことではないでしょ
しかし日本と比べると、あまりにも恵まれてい
うか。私はこれからも多くの国の人と交流し、バン
るとはいえない国で生活している人たちの優しさ・
グラデシュのためにできることを自分なりに見つ
明るさというものは何一つとして変わりませんで
けて行きたいと思っています。
した。ごく一部の人たちとしか接していませんが、
また、今回の貴重な体験を無駄にすることなく、
この国の人の暖かさをたくさんもらいました。ホ
自分の将来を考えていく中で生かしていくつもり
ームステイ先で体調をくずしてしまった時、本当
です。
のお母さんのように心配し気遣ってくれました。
財布を落としてしまった時、
私を責めることなく、
“も
し財布を拾った人がいたとしても、お金が欲しい
迎えに来てくれたお嬢さんと“リキシャ”に乗って次のホーム
スティ先に移動
人ばかりだから、届けてくれる人は少ないだろう。
バングラデシュ人民共和国
日本の約5分の2の国土に、約1億3,000万人と、
日本と同じ位の人口をかかえる。総人口の98%がベ
ンガル人で、国教はイスラム教である。首都ダッカは、貧富の差が大きいところで、企業経営者などの富
裕層と官僚や貿易会社等の上流層、商店主や軍人等の中流層、
そして下流層など何とか自立生活を
送ることが可能な人々と、物乞いの生活を送る最貧困層に属する人まで幅広い層の市民が生活して
いる。国家予算の半分近くを外国援助に頼っている。雨季には国土の半分が水浸しとなり、数百万人
もの人々が“土地なき民”となってさすらう。
世界遺産では「金色のベンガル」
とたたえられた大デルタ地帯の大遺産など多数散在し、
自然そのま
まに残した総面積の6割の世界最大のマングローブ林を有する。広島で開催されたアジア大会(1994年)
では、初めてバングラデシュの国技カバディのゲームが紹介された。
日本のNGOの寄付で建てられた小学校で、
紙のカブトやメタルなど折り紙を紹介
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