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2013年度活動報告レポート
2013 年度 活動報告レポート NPO 法人一歩の会 ご挨拶 平素より一歩の会に対するご支援を賜り心より御礼申し上げます。 東日本大震災から3年が過ぎ巷では震災の話題を耳にすることさえない現状の中、 一歩の会の活動にご賛同いただきご支援を賜われる事が私たちの励みとなり今日まで継続 してこられました。 皆様から賜りましたご支援を大切に遣い、皆様の真心が被災者の皆様に伝わるように活動 を今後も継続して参ります。 京都に避難してこられた皆様も少しずつですが前へ進んでおられます。 これからも寄り添い共に進んで参りたいと思います。 2014年は、一歩の会の原点である被災地にも足を運びお役に立てればと考えておりま す。しかし、その為には皆様方からの継続的なご支援が不可欠です。 改めて皆様の温かいご支援をここにお願い申し上げます。 特定非営利活動法人 一歩の会 理事長 松岡 鉉石 私たちの三つの約束 支える 被災者・避難者のこころと生活を支えたい 繋がる 人と人の輪を広げ、再び一つに 忘れない あの日がわすれられてしまわないように・・・ 1 自立支援事業 手を差し出す支援から、背中を押す支援へ 2012年11月17日~2013年5月12日 一歩の会設立以来、二人三脚で避難者支援に取り組んできた、福島から避難してこられた 西山代表(避難者と支援者を結ぶ京都ネットワーク みんなの手代表)が築100年を超 える町家を借り避難者の憩いの場としてカフェを立ち上げることになり改修工事の協力を しました。 世間からは、何故そこまでするの・・・? ボランティアの域を超えていると言われま したが、私たちが避難者支援に取り組む時、自立されるまで最善を尽くすということが大 前提でしたのでやれることはとことんやる事にしました。 2013年5月12日無事オープンして避難者のスタッフと協力して日々頑張っておられ ます。前向きになれるきっかけ作りをすることも大切なことだと感じています。 未来を語れる幸せをともに味わうことが私たちの幸せです。 写真上:解体、ウットデッキ施工状況 写真下:完成後様子 ※ 内装工事・田中光工務店施工 2 この街と人も好きになってもらいたい シニア対象 交流会事業 2013年4月7日 第二回 花見会 一歩の会は、環境の変化や喪失感で引き込みがちになってしまった高齢者に元気になって もらう取り組みとして四季折々に交流会の企画運営を継続的に実施しています。 第二回 花見会は11名(天候不良のため10名キャンセル)が参加されました。 鴨川で予定していましたが天候不良のため平野神社に変更しました。 何度も参加してくださる方もおられ気軽に話してくださるようになってきました。参加者 同士も交流会を通じてお友達になられた方もいらっしゃるようでうす。 昼食は、料理屋さんの協力で京料理のお弁当を提供しました。不参加の避難者んのお宅に もお届けました。 写真:平野神社 2013年11月30日 第三回 紅葉狩り 第三回 紅葉狩りはレンタカー会社の協力を得る事ができマイクロバスで送迎、案内をす ることが出来ました。マイクロバスに乗り込むやいなや交流会を通して知り合いになった 3 方々が楽しくお互いの近況報告をされているのを見ると継続してきて良かったと実感しま した。 参加者16名をお迎えに行き、まずは比叡山山頂にご案内しました。美しい琵琶湖の風景 に感動しました。景色を眺めながら皆さんの故郷の話しで盛り上がる様子を聞くと、 「帰り たい」思いが伝わって来ます。帰りたくとも家がないため親類のお宅にお邪魔するのに気 が引ける、そんなことで中々帰れないのだと言う話しも聞きました。 山頂をあとにし大原の土井志ば漬本舗に寄せていただきました。今日、参加できなかっ た方へのおみやげを買っておられる方もいらっしゃりコミュニティの構成が出来てきてい ることを知りました。また、京都でお世話になっている方へのおみあげも買っておられる のを見て京都の方たちとの交流も出来ていることを知り安心しました。 それから今回のメインとなる岩倉 実相院へと向かいました。 岩谷執事が出迎えて下さりました。門を開けた瞬間、ライトアップされた綺麗な紅葉が飛 び込んできました。実相院では、昨年でライトアップを中止されていたのですが、この日 特別にライトアップをしてくださいました。 今回、企画を実現するに当たって株式会社 長尾組の長尾さんに大変お世話になりまし た。参加者に「力の湯」の入浴券もプレゼントしてくださいました。 実相院でのライトアップを満喫したあとは、上賀茂にある「きらきらひかる」で夕食会 を実施しました。 写真左:実相院 写真右:夕食会 2011年より継続してきましたシニア対象交流会も避難者、支援者の枠を超えての交流 が出来るようになりました。毎回新しい参加者もいらっしゃり交流の輪が広がりを見せて います。今後は、皆さんと何か一緒にできること、例えば小さな畑を借りて野菜を作るよ うなことでも出来ればいいと思っています。 人は人と出会わなければ支え合うことは出来ません。東日本から遠く離れた京都で新しい 出会いの中で助け合い、励まし合い、支え合えるようなコミュニティ作りのお手伝いが出 来るようにしたいです。 4 子育て支援事業 夢をあきらめない 2011年12月11日~2013年3月31日 一歩の会では、2011年より子育て支援として、サッカー教室を実施しています。 京都にいらっしゃる避難者の多くは「自主避難」で母子だけでの避難が多く、現地に残っ た家族との二重生活を強いられており、子供の習い事までは手が回らないことを知りサッ カー教室を始める。 これまでに延べ945人の子供が参加してくれました 写真:京都市内のサッカーチームとの練習試合 コーチがお兄ちゃん的存在となり気軽に話せる環境が出来ていいムードで継続できていま す。 5 同級生再会プロジェクト こどもたちの夢の夏 in 琵琶湖 2013年8月5日 2012年福島から避難している子供たちから「友達に会いたい、だから福島に帰りた い」と言う声を多数聞き、福島から京都に避難している子供たちの友達を京都に招待して 絆づくりをさせてあげたいそんな思いで一歩の会とみんなの手(避難者の会)で「こども たちの夢の夏プロジェクト実行委員会」を設立。募金活動を開始し、京都に避難している 子供、保護者、福島からの子供、保護者を合わせて76名が京田辺市野外活動センター「竜 王こどもの王国」で3泊4日の再会を果たしました。2013年 第二回 「こどもたちの 夢の夏プロジェクト」が8月に開催されることになり昨年は、実行委員として参加しまし たが、昨年と同じように実行委員としての働きが出来そうにない現状を踏まえ実行委員会 を辞退し2013年度は協力団体としてプロジェクト期間中の1日だけを一歩の会で琵琶 湖に水遊びに招待しました。福島の子供たちにとっては最高のプレゼントになりました。 写真左:カヤック教室 写真右:バーベキュー 写真左:スイカ割り 写真右:水遊び 6 感謝状 2013年 4月28日 京都市社会福祉協議会推薦 東日本大震災により被害をうけられた被災者に対しての支援活動に対して厚生労働大臣 から感謝状を頂戴しました。 一歩の会設立以来ボランティア活動に参加いただいた多くの皆さん、また、資金面での支 援をいただいた皆様のお力があればこその表彰と感謝致しております。これからも一歩の 会一同頑張ってまいりますのでよろしくお願い致します。 7 被災地を訪ねて 2013年 11月23日 東日本大震災から3年の月日経ちました。2年7ヶ月ぶりの東北はどうなっているのか、 直接肌で感じてみたかった。今回お邪魔したのは、宮城県名取市閖上です。 京都に避難している方から閖上で復興支援活動をされている名取復興支援協会 理事 太田 さんをご紹介していただいた事と震災当時一歩の会の仲間が活動をしいた地域でもあるこ とから閖上への訪問を決めました。名取市では、死者911人、行方不明者41人、半壊 以上の建物5,000棟以上の甚大な被害を受けた。津波の爪痕を目前に自然の驚異に呆 然とするばかりでした。瓦礫は片付けられたものの広大に広がる住居あとを見渡している と今回の震災の被害の大きさを改めて思い知りました。住居あとは草が生い茂り荒野と化 している状況を目の当たりにした時、被災された方はどんな気持ちになるだろうか、自分 がその立場になり考えて見るときっと寂しく悲しい思いに駆られ震災の辛い思いをより強 める事になるであろうと思いました。そんな思いに駆られている時、遠くで刈られた草を 袋に詰めている人々がいることに気がつきました。太田さんにその方々のことをお尋ねす ると全国から集まったボランティアであると教えてくれました。名取復興支援協会の活動 の一環でボランティアを募り住居跡の草刈、他の団体による閖上地区の側溝の泥を上げて の行方不明者の捜索を毎日行っていることを知りました。メデイア等では決して取り上げ られることのない地道な活動が今も継続されている事を知りました。被災地を忘れず今も 足を運び小さな事であっても継続する心ある多くの人たちがいることに感動を覚えました。 被災地を巡り被害に遭われた被災者のお話を聞きまだまだ支援の必要性を強く感じました。 現在、被災地ではこういった活動を含めコミュニティの再生への取り組みに力を入れてい ることの説明を受けました。震災復興がいくら進もうと人々の輪(コミュニティ)が再生 しないことには本当の復興とは言えない。今後、一歩の会では、 「ちっちゃなコミュニティ の再生プロジェクト in 名取」を旗印に閖上と関わって行くことに決めました。 そして、一人でも多くの方に被災地に出向く機会を作って行く決意をしております 8 「第二回 閖上で逢おうよ!」 しおりミニライブ 2014年3月16日 2013年11月閖上にお邪魔したとき3月11日の前後に「閖上で逢おうと!」という イベントを開催することを聞きました。 イベントの趣旨は、被災者の皆さんに閖上に足を運んでいただき今の状況を話すことによ り、みんなで思いを共有し失われた輪を取り戻し、ひとりでも多く、一日でも早く、新た な決意を得て頂き一歩でも前へ進んで欲しい。そう言う思いのこもったイベントであるこ とを聞き、私たちに何か協力できることはないかと考えました。 2011年4月に NPO 法人 ロシナンテスの活動のお手伝いで瓦礫の撤去等で閖上にお邪 魔していた時、避難所にいた子供達と閖上のシンボルである日和山に桜の木を植える活動 に参加させて頂きました。その桜を「閖上桜」と命名されました。 その時に一緒に桜を植えたシンガーソングライターのしおりさんが2014年3月1日に 「閖上桜」を CO リリースすることを聞きました。 何とか閖上の皆さんにも「閖上桜」を聞いてもらいたい、閖上に関わりのあるしおりさん が閖上にやってくるとなると「閖上に行って閖上桜を聞いてみるか」となるかもしれない、 離れ離れになっていた人たちが閖上で再会を果たすきっかけとなる、その思いをしおりさ んに話すと閖上に来てくれる運びとなりました。 当日、午前中は震災で被災し新しく再建された「特別養護老人ホームうらやす」に慰問さ せていただきました。 「うらやす」は、閖上のお年寄りが多くいらっしゃり「閖上桜」をし おりさんが歌いだすと手をくみ祈りながら聞いていらっしゃるお年寄りもいらっしゃった ことが印象に残りました。ライブのあと院長の申し出で施設の玄関横の庭園にしおりさん に桜の木を植樹していただきました。 「うらやす」を後にして閖上日和山前特設ステージへと向かいました。 ライブが始まる前から雲行きが怪しくなりとうとう雨が降りだし急遽、その日に贈呈式が 行われた「こどもハウス」 (トレーラーハウス)に避難しそこでのライブになりました。 雨足が激しくなりだし帰られる人も多数いらっしゃりましたが、50 名位の人たちが「こど もハウス」に入りライブがスタートしました。 最後に「閖上桜」を歌った時だけは、違う空気が流れたようでした。皆さんの閖上への思 いが伝わってきました。 9 写真左:うらやすでのライブの様子 写真右:うらやすでの植樹 写真左:こどもハウスでのライブ 写真右:しおりさん 地元の方々と 10 2013年度 新聞・テレビ報道 京都新聞 2013 年 11 月 27 日 京都新聞 2014 年 3 月 11 日 京都新聞 2014 年 3 月 6 日 京都新聞 2014 年 3 月 7 日 ・2013年8月22日 FNN ニュースアンカーにて「子どもたちの夢の夏 in 琵琶湖」の模様を放送。 11 2014年度 理事長 副理事長 一歩の会 新役員構成 松岡 鉉石 (不動産業) 皆川 (造園業) 司 理事・事務局長 松本 仁 (建物解体業) 理事 新井 勝 (左官業) 理事 加納 康 (建物解体業) 理事 浅井 竜洋 (土建業) 理事 岩波 有宏 (建物解体業) 理事 藤波 稔 (不動産業) 12