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事業者排出プラスチック廃棄物 リサイクルについての基本的方向 (案)

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事業者排出プラスチック廃棄物 リサイクルについての基本的方向 (案)
資料2
(案)
事業者排出プラスチック廃棄物
リサイクルについての基本的方向
排出事業者が努めるべき、プラスチック廃棄物のリサイクルについての基本的
方向を下記に示します。
各リサイクルの方法については、次ページ以降に概要をまとめています。
《リサイクルについての基本的方向》
第1
次に掲げる条件の、いずれにも該当するものは、プラスチ
ック原材料としてのリサイクル
(2 ㌻参照)
• 『識別しやすく、分別しやすい』
• 『単一プラスチック素材のものが多量に発生』
• 『汚れの付着が少ない』
• 『プラスチック原材料としてのリサイクルルートが確立
されている』
第2
複数のプラスチック素材が混合している等、プラスチック
原材料としてのリサイクルが困難な場合は、産業用の原燃料
としてのリサイクル
第3
(3,4 ㌻参照)
前記 1、2 によるリサイクルが困難なものは、産業廃棄物
処分業者の発電施設の燃料としてリサイクル
1
(5 ㌻参照)
■
主なリサイクル方法
以下に、プラスチック廃棄物の主なリサイクル方法を紹介します。
①
プラスチック原材料としてのリサイクル
プラスチック製品の再生原料としてリサイクルする方法です。
適している主なもの ■ 材料リサイクル
ペットボトル
破砕・溶融・再成型工程等を経て再生原料に戻す方法。
◎ 一般的に、適しているもの
『識別しやすく、分別しやすいもの』
発泡スチロール
『単一のプラスチック素材のもの』
『汚れの付着が少ないもの』
塩ビ管(現場等)
(加工品例)
(再生品例)
農業用ビニール
写真:日本プラスチック有効利用組合
■ 原料・モノマー化
プラスチック廃棄物を化学的に分解して、原料やモノマー
に戻し、再度、プラスチック製品に戻す方法。
ペットボトル
ペットボトルで商業化されている
※ 他のプラスチック(発泡スチロール等)については、技
術はありますが、現時点では商業化されていません。
モ ノ マ ー: 重合体を構成する基本単位物質。例えば、ポリエチ
レンにおけるエチレンなど
2
②
産業用の原燃料としてのリサイクル
産業用の化学原料やエネルギー資源としてリサイクルする方法です。
適している主なプラ
■ 高炉原料としてリサイクル
製鉄所の高炉でコークス(または微粉炭)の代わりに還元
剤として利用。
(用 途)
コークスまたは微粉炭の代替
高
炉 : 製鉄用の溶鉱炉
コークス : 石炭からつくられる炭素質の固体。高炉で鉄鉱石を還
元するときの還元剤としての炭素の供給源、加熱・溶
解するための熱源として使用される。
還 元 剤 : 酸化鉄から酸素を取り除く(還元)もの。
■ コークス製造用原料としてリサイクル
製鉄所のコークス炉においてコークス製造の原料石炭の
比較的、多種のプラ
代わりに使用。生成する炭化水素油は、化学工業用原料と
スチック廃棄物に
して利用。
対応可能
(用 途)
コークス用原料石炭の代替
※ コークスを製造。炭化水素油,
燃料ガスを生成、有効利用
■ 化学工業用原料としてリサイクル
プラスチック廃棄物をガス化して、化学製品の出発原料で
ある水素、CO(一酸化炭素)を主成分とする合成ガスを製
造し、化学工業用原料として利用。
(生成物例)
合成ガス(化学工業用原料)
※ アンモニア合成などに利用
3
(前ページのつづき)
適している主なもの
■ セメント製造用燃料としてリサイクル
セメント製造工場のセメント焼成炉の主燃料であるオイ
食品カス等の汚
れの付着のない
きれいなプラス
チック廃棄物
ルコークス等の代わりに利用。
(用 途)
オイルコークス、石油系燃料の代替
包装フィルム(工場等)
焼成炉 : セメント等窯業製品製造過程で、無機物を高温で焼き固
めるための炉。
オイルコークス : 石油精製過程において、ガソリン、軽油等の収
率を高めるために、重質(減圧)残さ油を熱分解
するときに副生する固形残さ物。
■ 産業用燃料としてリサイクル
固形燃料化(RPF化)して、製紙工場や石灰工場など産業
施設で石炭等のエネルギー資源の代わりに利用したり、破
砕、整粒して発電用燃料として利用。
※
食品カス等の汚
れの付着のない
きれいなプラス
チック廃棄物
製紙工場や石灰工場などでは、発電して工場内のエネ
ルギーを賄うとともに発生する熱(蒸気)を工場内で有
効利用。余剰電力を売電する工場もある。
※
発電した電力を地域に供給する発電所では、発電用燃
料として利用。
(用 途)
石炭、石油系燃料の代替
〔RPF〕
RPF : (Refuse Paper & Plastic Fuel)古紙や廃プラスチッ
クを原料としてクレヨン状に成型加工し、固形燃料とす
る再資源化技術。
4
③
産業廃棄物処分業者の発電施設の燃料としてリサイクル
産業廃棄物処分業者が設置する発電施設で、発電用の燃料としてリサイクルす
る方法です。
適している主なもの
■ 発電用の燃料としてリサイクル
発電施設を有する廃棄物処理施設で、一定サイズ以下に破
砕されたプラスチック廃棄物を、発電用の燃料として利用。
※ 食品汚れが付着しているものや木くず、繊維くず等と
混合されたものについても対応できる。
多種のプラスチッ
ク廃棄物に対応可
※
基本的に、発電した電力は、事業所内で使用し、余剰
電力が生じれば、売電する。
能
※
発電端効率は、10~20%程度
発電端効率 : 使用するエネルギー量に対する、発電機で発電して
得られた電気エネルギー量の比率
5
新 たな登 録 公 表 制 度 のイメージ
■ 目
(案)
資料3
的
•
登録事業者を通じた的確なリサイクルの実施を確保する
•
的確にリサイクルできる委託先の選択を容易にする
•
効率的な収集の実施を確保する
■ 申請者
リサイクル事業計画者 (登録対象事業者、リサイクル関係事業者、関係業界団体)
※ 収集運搬業者、中間処理業者、再生品利用事業者の三者一体となったリサイクルの計画が必要不可欠
■ 登録対象事業者
産 業 廃 棄 物 処 理 業 者 (収集運搬業者、処分業者(事業場が東京都内にある事業者に限る))
※ プラスチック類について業の許可を有する者
■ 制度構築上のポイント
• リサイクルの信頼性を確保する
(例:行政等によるチェック、実績報告/証明)
•
広域的なリサイクルも視野に入れた制度とする
(2頁参照)
•
小口排出事業者からの効率的な収集を手助けする仕組を設ける
(例:マニフェストに係る工夫)
•
一定の再生率を満足するリサイクル手法を対象とする
(例:4頁 参考資料 参照)
•
関係事業者にとって魅力ある制度とする
(例:公表*1、申請手数料)
※1 公表:登録事業者の公表。排出事業者が実際に取組んでいるリサイクル方法の紹介。
1
■
リサイクル関係事業者
《 リサイクル事業計画の対象事業者 》
※ 対象事業者:下図の 対象 マークの事業者。
都内に事業場のある収集運搬業者及び処分業者(運搬業者は除く。)
引取同意
都 外
利用事業者A
東京都内
対象
プラ再生品等
再資源化業者A
利用事業者B
プラ資源
対象
対象
排出事業者
収集運搬業者
再資源化業者B
プラ資源
中間処理業者
(破砕・選別)
運搬業者
運搬業者
運搬業者
再資源化業者C
運搬業者
運搬業者
運搬業者
利用事業者C
利用事業者D
プラ資源
再資源化業者D
利用事業者E
リサイクル業者
対象
申 請
公表
東京都
(審査)
リサイクル
計画書等
利用事業者F
〔申請者〕
事業計画者
(対象事業者又は関係者)
2
○
参考資料
現行の廃棄物再生事業者登録制度
根 拠
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(廃棄物再生事業者)
第二十条の二 廃棄物の再生を業として営んでいる者は、その事業の
用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続
して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するとき
は、環境省令で定めるところにより、その事業場について、当該事
業場の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けることができ
る。
2 前項の登録に関して必要な事項は、政令で定める。
3 第一項の登録を受けた者でなければ、登録廃棄物再生事業者という
名称を用いてはならない。
4 市町村は、第一項の登録を受けた者に対し、当該市町村における一
般廃棄物の再生に関して必要な協力を求めることができる。
○ 廃棄物再生事業者としての対象事業者
※ 対象事業者:下図の 対象 マークの事業者。
東京都内
対象
再資源化業者
運搬業者
対象
排出事業
収集運搬業
申 請
公表
東京都
(審査)
中間処理業者
(破砕・選別)
〔申請者〕
対象事業者
○ 現行の登録制度を活用する場合の主な課題
プラスチック廃棄物の一層のリサイクル促進を図ることを考える場合、以下のような課題がある。
•
収集運搬業者が対象となっていない
小口のものを効率的に収集運搬してくれる事業者、分別収集に対応できる事業者の情報が求められる。
排出事業者の分別普及の点からも必要(収集運搬業者による分別排出の誘導を期待)。
• 広域的なリサイクルが想定されていない
プラスチック廃棄物の需要供給のバランスを考えれば広域的なリサイクルを視野に入れた仕組とするべき。
• 登録事業者にとって魅力が少ない
効率的な収集を手助けするような仕組が必要。
3
○ 現行制度の再生率等の基準
■ 廃棄物再生事業者(廃棄物処理法第20条の2)
廃棄物の再生率の基準=再生量/再生目的として受入れた廃棄物×100 % ≧50%
■ 容器包装リサイクル法に基づき再商品化を行う再生処理施設の収率基準 (収率:引取量から、再商品化された量の割合)
((財)日本容器包装リサイクル協会 平成18年度プラスチック製容器包装再生処理ガイドラインより)
1.プラスチック原材料等
• プラスチック容器包装引取量について〈材質別に分離したり、比重分離によりPE,PPを主体とするプラスチックを再商品化製品とする方法〉
プラスチック原材料等の収率=(プラスチック原材料等の生産量-水分―他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧45%(重量ベース)
• プラスチック容器包装引取量について〈プラスチック以外のもののみを除去して原材料または成形品にする方法〉
プラスチック原材料等の収率=(プラスチック原材料等の生産量-水分―他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧80%(重量ベース)
2.油化
炭化水素油の収率=(炭化水素油の生産量-他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧45%(重量ベース)
3.ガス化
合成ガスの収率=(生産合成ガスの発熱量-他材料寄与分)/市町村から引取ったプラスチック製容器包装の発熱量×100 % ≧65%
(発熱量ベース(冷ガス効率) 1200℃換算)
4.高炉還元及びコークス炉化学原料化
高炉還元剤の収率=(高炉還元剤の生産量-水分―他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧75%(重量ベース)
コークス炉化学原料の収率=(コークス炉化学原料の生産量-水分―他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧85%(重量ベース)
5.白色の発泡スチロール製食品用トレイのプラスチック原材料化等
プラスチック原材料等の収率=(プラスチック原材料等の生産量-他材料寄与分)/市町村からの引取量×100 % ≧90%(重量ベース)
6.白色の発泡スチロール製食品用トレイの油化
炭化水素油の収率=(炭化水素油の生産量-他材料寄与分) /市町村からの引取量×100 % ≧90%(重量ベース)
4
資料4
平成18年○月
(案)
目
1
次
事業系廃プラスチックリサイクルの現状
(1) プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況
(2) 都内の事業系廃プラスチックの処理・処分の現状
(3) 事業系プラスチックの業態別の特徴について
2
各分野における現状(課題等)
(1) 建設業
(2) セメント産業
(3) 産業廃棄物処理業
(4) ビルメンテナンス(ビル等事業所内の清掃管理業務)
(5) 製紙産業
3
循環型社会へ向けた廃プラスチックの再資源化の基本的考え方について
※
4
事業系プラスチックの回収・運搬・再資源化の全体像
※
5
循環的利用の優先順位の原則(循環型社会形成推進基本法)関係
再資源化・有効活用システムの全体像を図解
事業者排出プラスチック廃棄物の3R原則化ルール
(1) プラスチック廃棄物 排出事業者5原則
(2) リサイクルについての基本的方向
6
今後の取組について
(1) リサイクル関係事業者の登録公表制度について
(2) 東京都の埋立処分場におけるプラスチック廃棄物受入の見直しについて
(3) 収集運搬に係るモデル事業の実施について
【参考資料】
○ エコ効率分析 ※ 最近のトピックスとして
○ 環境負荷(CO2排出量)に関することについて
○ 収集運搬処分費用に関することについて
【そ の 他】
○ 事業系プラスチック資源リサイクル研究会設置要綱
○ 事業系プラスチック資源リサイクル研究会委員名簿
○ 検討経過
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