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2 - 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(略称ESD21)
グローバルモノづくりに向けた ミャンマー進出のヒント 2012年11月30日 顧問・理事 鈴木明夫 本日のトピックス A.立上がるアジア最大の「秘境」ミャンマーの魅力 B.ESD21の対ミャンマー活動状況 C.ミャンマーの政治・経済・社会の最先端の息吹と ビジネスチャンス D.ミャンマー進出のヒント A.アジア最大の「秘境」ミャンマーの魅力 1.民主化の進展で外資進出の障害が解消 2.人件費は中国の1/5、ベトナムの1/2程度 3.手つかずの消費市場は宝の山で外資企業優遇策 4.豊富な天然資源(天然ガス、鉱物、木材など) 5.中国と印に接するメリットは計りしれない。 ー他の新興国にない「ミャンマーである理由」 6.日本人にぴったりの国民性。仏教的思考で 「親しみ、親切、我慢強い、穏やか、ほほ笑み、 プライド高い、人の話を聞く、相手を思う」 B「ESD21」の対ミャンマー活動状況 ①「持続可能なモノづくり・人づくり(TPS/LEAN)セミナー」実施 2011年2月(ヤンゴン) 280名 2011年11月(ヤンゴン)300名 2012年3月(ヤンゴン)400名 2012年3月 (カイン州)150名 第4回目のヤンゴンでのセミナー SBS技能トレーニングセンター発足記念 (’12年11月19日) 日本での実習候補生他対象に400名出席 ②TPS/LEANのミャンマーでの指導(’11年 2月) 生産開始直後に認可・品質問題発生、約1年間 操業停止。‘12年11月末より120台ロット分を中国から CKD輸入、生産8台/日で開始。 一方、韓国KIAと業務提携し、セダン乗用車のCBU販売開始予定。 今後、完成車の輸入販売と商業車の組立をしながら 政府政策と市場動向を見る戦略。 ③ESD21会員のミャンマー視察団企画実施 第一回目(2011年11月7日間、12名、訪問地:ヤンゴン、ネピドー) 第二回目(2012年3月6日間)、18名、訪問地:ヤンゴン、パアン) ④ミャンマー調査研究会(ESD21M研)発足 記念オープンフォーラムとキックオフ開催 (2012年5月)130名出席 ESD21会員の活動説明 DCR日比様 JICA所長大貝様 SBS代表渋谷様 大雄会 柴田様 クリニック と菜園の会 名知医師 日産工業 直島様 C.ミャンマーの社会・経済の最先端 の息吹とビジネスチャンス 1.一般概要(位置、概要、歴史) 2.ミャンマーの人々 3.民主化への原動力 4.ビジネスチャンス 5.日本のビジネス進出戦略 1.一般概要 位置 中国国 境貿易 拠点 仏教 遺跡 観光 地 2006年 遷都、 首都 ○ムセ ● ● 雲南省 第2の 都市 昔の 王都 項目 概要 出所:ミャンマー中央統計局2011年 国名 ミャンマー連邦共和国(1989年) 資源 天然ガス、木材、鉱物、農水産物 面積 約68万km2 日本の1.8倍、タイの1.3倍 あ 6200万人(2010年)、 タイの90% (2014年に30年ぶりに国政調査実施予定) US$855/人、タイの14%、 人口 GDP (IMF推計12年) 最貧国化 2015年3倍にとの政府発表 首都 ネピドー(‘06年ヤンゴンより遷都) 民族構 成 ビルマ族70%、シャン族8.5%、 カレン族6.2%、ラカイン族4%、華人3.6%、 モン族2%、インド人2%135の民族 宗教 85%仏教徒(南方上座部仏教)、キリスト教徒4.9%、イスラム教4%、 ヒンドゥー教、アニミズム、など ミャンマー建国とその後の歴史 1044年~1886年 ビルマ人による統一王朝、1886年英領に 1941年 日本軍侵攻、アウンサン将軍と連携し、3ケ月で 首都陥落、英軍敗走。 1945年 日本軍インパール作戦失敗後、太平洋戦争終戦、英国領に復帰。 1948年 ビルマ連邦として独立するも少数民族反乱続く。 1962年 ビルマ国軍最大の実力者によるクーデターで 国を奪取、以後国軍による軍事政権が続く。 1990年 国民の民主化不満爆発、アウンサンスーチ総選挙で 圧勝なるも軍事政権は認めず自宅軟禁を続けた。 2003年 欧米の経済制裁開始、国内経済・産業大打撃。 2010年11月 2011年3月 10月 12月 議会総選挙、ス-チー女史解放 テイン・セイン大統領新政権誕生、民政移管 政治犯釈放開始、11月 2014年のASEAN議長国決定 米クリントン国務長官とセイン大統領会談 2012年~ テイン・セイン大統領来日(4月)、 欧米制裁停 オバマ大統領初訪問(11月19日)。 2.ミャンマーの人々 お祈りと笑顔そして平和な表情の国。相手を思いやり 自分だけ得をしない。人が生きるヒント満ちている。 3.民主化への原動力(政権・少数民族・民主活動家) ●2011年3月30日テイン・セイン大統領と新政権誕生 49年続いた軍政から22年ぶり「民政移管」完了。 注:USDP=連邦団結発展党 その 他, 39 , 軍人 枠, 56 選 出 選 出 USDP党 NLD党(国民民 主連盟)40名 USD P, 129 上院(定数224人) 軍人議員 民主化は後戻りしない 民主化に舵をきったのはテイン・セイン大統領。民主化に反対 する勢力が主導権を取る可能性は相当低いと判断して、進出等 の経営判断の時期。 ・軍部も現状改善の必要性を実感、改革促進を支持。 ・2013年のアジアスポーツ大会、2015年のASEAN 統合を内外に成果をアピール ・(2015年の総選挙の行方) アウンサンス-チー氏への国民の期待と世界からの支援で NLDなどの野党勢力が勝利する可能性は大きい。 米国大統領初のミャンマー訪問 ‘12年 11月19日 4.ビジネスチャンス-日本への期待大 殺到する日本企業、ミャンマー訪問企業800社、内60%日本 1)都市再開発、鉄道、発電所、道路、空港、通信などのインフラ整備 ・テイラワ経済特区(ヤンゴン近郊)総投資5000~1兆円規模 ・ヤンゴン、マンダレー高速鉄道、ヤンゴン都市交通、全国空港整備 ・発電所、送電網のリハビリ ・通信ネットワーク ・ダウエイに製鉄所の建設計画中 2)消費財、耐久消費財、サービス産業など ・自動車(5月以降、中古車価格急落) ・いすゞが進出へ。スズキ工場再開目指す。 ・ソフトウエア開発、高い日本語習得能力が寄与。 3)主要産業の農業(GDPの40%) 米は三期作可能。国土の半分平地。3本の川、 南から北まで 異なる気候。 「日本人の指導で農作物を作り、海外へ輸出したい」 ヤンゴンのショッピングモ-ル ヤンゴン最大のモールYUZANA PLAZA (電気製品の中心はサムソン) 1800チャット(約2ドル)均一 投資環境 注目浴びる新たな生産拠点 6200万 68万 855 95 水力発電 石油・ガス 鉱業 製造業 サービス 46% 35% 7% 4% 8% 新外国投資法制定 外資100%OK 法人税5年間免除 日系企業動向 1)進出企業数 91社 (2年前52社) 2)進出企業業種 卸売 34社 サービス 14社 製造 13社 運輸・通信 10社 他 20社 ミャンマーの経済特区 経済特区 ●ダウエー 10億人 13億人 タイの建設会社が 開発権取得。 ●テイラワ 中国、韓国等が参入 を希望するもミャン マー政府は日本の 参入を期待。 ●チャオピュー 100%中国資本で 開発中。天然ガス のパイプラインを 雲南省昆明まで 建設中。 ASEAN6億人 ● テイラワ経済特区 テイラワ工業団地 ヤンゴン~テイラワ間の道路 開発面積2,400ha(ヤンゴンには大小13以上の工業団地あるも、最大規模) 2015年には1/6開発予定。インフラの心配ない。 日経商社中心開発を前提としたマスタープラン作成中(ODA可能性)。 自動車組立、自動車部品製造、電子・電気機器製造、IT情報処理関係企業の 進出希望)。ヤンゴン市内から約23km(現状アクセスに問題?) テイラワ港 5バース、コンテナー用ガント リーリークレーン2基程度、 コンテナー貨物の90%以上が ヤンゴン港扱い 現状貨物は丸太、自動車、セメ ント等 日本製中古車輸入ラッシュ 価格暴落 1.自動車保有台数 ヤンゴン2012年約4万台(昨年比倍) ミャンマー全域 17-8万台と推定 2.政府の車輸入規制緩和(2011年9月以降) (超中古車対策、排ガス、渋滞、スクラップ需要、外資 進出対応等) 最近の変化 出所:EIU 今までの小型車~大型車の95%が 日本製中古車市場 ①大型車(バス) 右側通行対応と天然ガス燃費対応 で韓国製中古バスが増加 ②大型・中型車(トラック) インドタタモターズ社、中国KD 生産開始 ③小型車(乗用車) 中国製Cherryの新車5千台輸入や 電子制御車両の増加 お化粧直し政策で急増する車で ヤンゴン市内渋滞激しい D.ミャンマー進出ヒント 「この事業をミャンマーに持って行けるか」の発想では後手。 日本の国、技術、人への信頼は厚く期待も大きいが日本の動きが遅い事も 気づかれている。 日本への揶揄:NATO(No Action Talk Only),4L(Look, Listen, Learn ,Leave) ミャンマー進出はトップマネジメント・マター ●民主化と国の発展の見通し 民主化は進み、ミャンマーは急速に発展する シナリオが大前提 ●展開事業について 人材育成などミャンマーに貢献でき、自社の 事業展開できるビジネスモデルの開発発想 ●あるべきトップの基本スタンス まずは何かで進出し、橋頭堡を築き、次の事 業展開の市場把握と戦略を構想するスタンス ●事業リスクの考え方 戦略的投資(対価/リスクは小さい) モノづくり企業に求められる意識 1.普通の国へ動き出したミャンマーに対する理解 2.一般情報や常識のみに依存せず「現地現物」 3.ブームに惑わされない事と同時にコース料理が 揃う前に食べ始める視点も必要 4.何もない事はビジネスチャンスの認識 6.モノづくり企業は当面労働集約型産業で安い賃金 のメリットを生かし、次の新たな展開を模索。 7.パートナーの選択、経営管理者の採用 (自社経営資源だけの展開は困難) 8)親日的であることは最重要投資判断基準 ミャンマーにご興味のある方はぜひESD21の 活動にご参加下さい。 ESD21 検索 ご清聴ありがとう ございました。