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新宮市庁舎建設基本方針(平成24年3月)
新宮市庁舎建設基本方針 平成 24 年 3 月 新 宮 市 目 次 1 はじめに ............................................................ ............................................................ 1 2 現庁舎の 現庁舎の現状と 現状と新庁舎建設の 新庁舎建設の必要性 ..................................... ..................................... 2 (1)庁舎の老朽化と耐震性の問題 .............................................. 2 (2)庁舎分散化による市民サービス機能の低下 .................................. 2 (3)バリアフリーへの課題 .................................................... 4 (4)ICT 化への対応課題 ...................................................... 4 3 新庁舎建設の 新庁舎建設の基本的な 基本的な考え方........................................... ........................................... 4 (1)市民を守るための安心・安全な庁舎 ........................................ 4 (2)わかりやすく親しまれる庁舎 .............................................. 5 (3)ユニバーサルデザインに配慮した庁舎 ...................................... 5 (4)地球環境にやさしく、経済的な庁舎 ........................................ 6 (5)議会活動を推進する場 .................................................... 6 4 新庁舎の 新庁舎の規模 ........................................................ ........................................................ 6 (1)想定人口 ................................................................ 7 (2)職員数 .................................................................. 7 (3)議員数 .................................................................. 7 (4)建設位置及び敷地面積 .................................................... 7 (5)新庁舎の必要面積 ........................................................ 8 (6)駐車場規模 ............................................................. 11 5 建設事業費の 建設事業費の算定 ................................................... ................................................... 11 6 財源内訳 ........................................................... ........................................................... 12 7 事業スケジュール 事業スケジュール ................................................... ................................................... 12 8 用語解説 ........................................................... ........................................................... 13 1 はじめに 新庁舎の建設は、平成20年3月に策定した新宮市総合計画において、 「防災拠点ゾーンとして 蓬莱小用地に市庁舎を整備する」としており、今後発生が予想されている東海・東南海・南海の 巨大地震に対して、地域防災の拠点としての機能を備えた庁舎整備が求められています。 一方、近年のわが国は、少子高齢化の急速な進行や日本経済の低迷、地球規模での環境・資源 の問題など、本市を取り巻く社会・経済情勢は大きく変化しており、行政サービスは複雑・多様 化し、行政需要はますます増大しています。また、地方分権が進む中で、新たな行政需要に対応 できる行政システムの確立や住民との協力関係を構築・強化して対応すべき重要性が増している ところから、それらの拠点となる公共施設の整備・充実は大変重要となってきています。 このような状況の中で、住民サービスの向上をはじめ、災害時における防災拠点の重要性や情 報化に対応した高度な行政サービスの提供、住民参加の誘導、省エネルギー活用などの環境問題 への配慮、行政機能の効率化等を図る上からも、新庁舎の建設は重要な課題であり、早急に取り 組まなければならないものと考えています。 この基本方針は、本市がめざす庁舎像を明らかにし、新庁舎建設の指針となる基本的な考え方 を示すものであり、今後策定される「基本計画」 「基本設計」において、より詳細な検討・設計を 行う際の指針となるものです。 1 2 現庁舎の 現庁舎の現状と 現状と新庁舎建設の 新庁舎建設の必要性 現庁舎については、耐震強度の不足、老朽化、庁舎分散化、バリアフリー、高度情報化への 課題など市民サービスの低下につながる様々な問題を抱えています。特に平成23年3月11 日に発生した東日本大震災では、東北地方の自治体庁舎が壊滅的な打撃を受け、行政機能 の喪失はもとより職員が犠牲となる事態に陥りました。また、地震発生直後の災害対応や、 それに続く応急復旧や避難者の生活再建、復興などに係る業務が著しく制約されています。 これらを目の当たりにし、当地方においても今後発生が予測されている大規模地震時に、 市民の安心・安全を守る防災拠点としての役割を十分に発揮できる機能を備えた庁舎が求 められています。 現庁舎の現状について、個別の課題を整理すると概ね次のとおりとなります。 (1)庁舎の老朽化と耐震性の問題 平成8年に実施した本庁舎本館(昭和38年建設)及び第1別館(昭和52年建設)の耐震 診断では、どちらも耐震強度の不足が判定されています。そのため、地震の規模によっては倒 壊または崩壊の危険性が高く、来庁者の安全確保はもとより、防災・災害復興拠点としての機 能をはたすことが出来ない状況となっています。仮に耐震補強工事を実施した場合、本館は建 設から48年が経過していることから、近い将来には再び建て替えの必要性が出てくるため二 重投資につながり、市民への負担が増える結果となることが予想されます。また、庁舎分散化 の問題も解消されません。 建物の老朽化による外壁等の劣化や雨漏りや空調設備、電気設備、給排水衛生設備等も老朽 化が進んでいます。そのため、施設の補修や機器更新により対応していますが、修繕費の増加 やエネルギー効率が低いなど維持管理経費の面でも非効率で無駄が生じています。 ① 平成8年に実施した耐震診断では、本館は4階東西方向を除く全ての階、方向で崩壊の危 険性が高く、第1別館では全階にわたり両方向で危険性が高い診断結果となっている。 ② 外壁にひび割れと剥離が見られ、落下による人的被害の恐れがある。 ③ 電気設備に関しては、夏場のエアコン使用等によりブレーカーが頻繁に落ちる状況となっ ている。 ④ 空調設備が後付けのため、配電盤の増設や配管が露出しているなど、景観を損ねている。 (2)庁舎分散化による市民サービス機能の低下 本庁舎本館は、昭和38年(1963)に建設され48年が経過しています。この間、行政需 要の増加や情報化(OA 化)の進展等に伴い、執務スペースに不足が生じてきたため、別館の 増改築によりスペースを確保してきました。しかしながら、その結果、庁舎は図 図-1に示すよ うに5カ所に分散され、利用者にとっての利便性が大きく損なわれています。 2 また、建物の狭あい化は、組織の新設・統廃合等に対して柔軟な対応が困難であると同時に 会議室の確保にも苦慮している状況となっています。 ① 庁舎分散の結果、部署の配置がわかりづらく、用件が各部署にまたがる場合は建物間を行 き来せざるを得ない。 ② 会議室や打合せスペースが少ない。 ③ 市民相談のスペースが不足しており、個人情報やプライバシー保護が不十分である。 ④ 文書等の保管場所や倉庫が不足している。 ⑤ 庁舎が複数あるため、維持管理費が割高になっている。 ⑥ 来客用駐車場は、駐車容量に比べて利用車数が多く、1台当たりのスペースも狭い。 図-1 現庁舎の配置状況 第 2 別館 第 4 別館 第 1 別館 西別館 本 館 ◆庁舎分散化の状況 建築 年度 延床 面積(㎡) 配 置 部 署 企画政策部(企画調整課、協働推進課、情報推進課) 本 館 総務部(秘書課、総務課、行政改革室、財政課、税務課、防災対策課) S38 2,960 市民福祉部(市民窓口課、福祉課、健康長寿課〈地域包括支援センター〉) 会計 計課、議会事務局 第1別館 第2別館 S52 616 会議室として利用 S40 673 市民福祉部(生活環境課) 建設農林部(都市建設課、管理課、農林水産課〈農業委員会〉 ) 3 総務部(人権啓発課) 第4別館 西別館 S39 設計 554 経済観光部(商工観光課、企業誘致対策課〈土地開発公社〉) S57 668 教育委員会(学校教育課、生涯学習課、文化振興課) 選挙管理委員会、監査事務局 (3)バリアフリーへの課題 市役所は不特定多数の人が訪れる公共施設にもかかわらず、多目的トイレが整備されていな く、段差についても解消されていません。さらに、本館の正面出入口と前面道路(歩道)とは、 約2メートルの高低差による勾配が生じているなど、高齢者や障がいのある人が安心して利用 できる庁舎とは言えない状況となっています。 ① 本館は、障害者用トイレや車いす対応エレベーターなど部分的なバリアフリー対策を行っ ているものの、1階部分や別館(第4別館除く)には障害者用トイレを設置していない。 ② 車いす用駐車スペースが狭く勾配もあるため利用しづらい。 ③ 増改築を重ねてきたため建物間が同一の高さで連絡していない等、動線が複雑でわかりづ らい。 ④ 現庁舎は、「和歌山県福祉のまちづくり条例」(平成8年施行)が施行される前の建物であ るため、バリアフリーへの対応が十分でない。 (4)ICT 化への対応課題 高度情報化社会の進展に伴うパソコンやプリンターなどOA機器の導入により、執務スペー スが一層手狭になっている上、電気容量や電源の不足も生じています。そのため、急速に進ん でいる※1ICT 化への対応が限界に達しており、効率的な事務執行に支障をきたしている状況と なっています。 ① OA機器を複数配置している部署は、執務スペースの狭あい化が著しい。 ② 建物がOA化に対応していないため、後付けによる配線配管の露出やたこ足配線などによ り、非常に危険な状態となっている。 3 新庁舎建設の 新庁舎建設の基本的な 基本的な考え方 現庁舎の環境や問題点を踏まえ、より良い市民サービスの提供、効率的な行政運営を図るた めに、庁舎を整備するにあたっての基本的な考え方を次のように設定します。 (1)市民を守るための安心・安全な庁舎 地域防災の拠点施設として、耐震性や津波対策にも優れ非常時でも行政機能が保持できる施 設にするとともに、災害対策本部としての機能が十分に発揮できる施設整備を行います。 また、庁舎の防犯対策と個人情報などの情報セキュリティを高めた庁舎とします。 4 ① 構造形式は、大地震動に対して高い安全性と耐久性に優れた免震構造を採用する。 ② 災害対策本部として必要な防災情報システムや情報通信設備を整備し関係機関との連携を 図る。 ③ 非常電源設備(自家発電機設備)を設置するなどバックアップ設備の強化を図る。 ④ 災害対策用の資機材や生活物資を備蓄する倉庫を設置する。 ⑤ 駐車場を災害時の救援活動スペースとし活用できる計画とする。 ⑥ 災害時には市民の一時避難場所として転用できるスペースを確保する。 ⑦ 災害緊急時の飲料水確保のための貯水槽を設置する。 ⑧ 個人情報や行政情報の情報セキュリティを高めるため、防犯カメラの設置や認証カードの 導入により、入室管理や夜間、閉庁時の管理を徹底し、防犯機能を高める。 (2)わかりやすく親しまれる庁舎 現在、5カ所(第1別館会議棟を含む)に分散している本庁機能を集約し、誰もが分かり やすく利用しやすいように庁舎内外の案内表示や来庁者の利便性を考慮した庁舎の配置、動線 の整備などを行い、市民が短時間で行政サービスを受けられるように、便利で分かりやすい窓 口や案内機能を充実させた庁舎とします。 また、市民が気軽に利用できるスペースや市政情報等を提供できるスペースを整備するな ど市民に親しまれる庁舎とします。 ① 市民に分かりやすい部署の配置と案内表示を行う。なお市民利用が多い窓口機能は低層階 に配置する。 ② 申請・届出等を1カ所で済ますことが出来る総合窓口機能(ワンストップサービス)を充 実する。 ③ 用途に応じた相談室を設置し、プライバシー保護に配慮する。 ④ 関連する課はできるだけ一つの階に配置する。 ⑤ 市民が気軽に利用できる交流スペースや、市政情報をはじめ、まちづくりに関する情報提 供や市の産業、観光、歴史などを紹介するスペースを整備する。 (3)ユニバーサルデザインに配慮した庁舎 高齢者や障がい者、妊産婦をはじめ、すべての市民が安心して利用できる庁舎とするため、 和歌山県の「福祉のまちづくり条例」に基づき、※2 ユニバーサルデザインを導入した庁舎とし ます。 ① 道路や駐車スペースから、庁舎内への勾配の無いスムーズな動線を確保する。 ② 窓口には車いすに対応したローカウンターを配置する。 ③ 各階には身障者対応トイレ、市民利用の多い低階層にはオストメイト対応多目的トイレを 5 設置する。 ④ 点字ブロックとスロープを設置する。 ⑤ 上下階への移動が容易に行えるように、車いすに対応したエレベーターを設置する。 ⑥ 誰にでもわかりやすく、見やすい案内表示を設置する。 (4)地球環境にやさしく、経済的な庁舎 地球温暖化防止に向け、省資源・省エネルギーに配慮した設備の導入など、自然環境への負 荷をできるだけ軽減し、地球環境にやさしい※3 グリーン庁舎(環境配慮型庁舎)とします。 さらに施設の長寿命化に配慮し、耐久性や維持管理の容易な設備や意匠の導入により、 ※4 ライフサイクルコストを軽減できる経済的な庁舎とします。 ① 空調負荷を低減するため、自然通風や自然エネルギーの採用を検討する。 ② 建設後の維持管理費等を出来る限り抑える総合的な省エネルギー対策のためのシステムを 導入する。 ③ 執務室は間仕切り壁を設けないオープンフロアとし、機構改革等に対し柔軟に対応できる ようにする。 ④ 高度情報通信機器の導入に対応できるように、※5 フリーアクセスフロアを採用する。 (5)議会活動を推進する場 執行機関に対するチェック機関として、円滑にその活動が実施できるように配慮した施設整 備を行います。 ① 議場には議長席や議員席、説明員席など必要な席数を確保するとともに、使いやすい議場 レイアウトに配慮する。また委員会室は複数設置し、うち1室は議員全員による協議ができ る広さを確保する。 ② 傍聴席は、誰もが見やすく、聞きやすく、出入りしやすい計画とする。 ③ 本会議や委員会等の様子をモニター中継したり、インターネット配信したりするなど、市 民が気軽に傍聴できるように配慮する。 4 新庁舎の 新庁舎の規模 現在、5 カ所に分散している本庁機能の集約を前提に、新庁舎の規模の算定根拠(基本指標) となる将来の人口や職員数、議員数等を以下のように設定します。 なお現在の素案として、新宮市保健センター及び子育て推進課、子育て支援センターは本庁 機能に含んでいません。 6 (1)想定人口 新宮市総合計画において設定している平成 29 年度末の31,000人と想定します。 (2)職員数 新庁舎に勤務する職員数は、分散している各部署の集約を前提に、定員適正化計画により 192人(平成 28 年度)と見込み、これに臨時・嘱託職員を加えた258人と想定します。 なお、職員数は庁舎規模を算出するためのものであり、将来の職員数を示すものではありま せん。 ◆本庁職員数(臨職・嘱託含む)の推計 (単位:人) 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 本庁職員 ※カッコは正職員数 268(202) 268(202) 266(200) 263(197) 260(194) 258(192) 当該年度退職者 (△3) (△5) (△8) (△7) (△6) 翌年度採用者 (3) (3) (5) (4) (4) 増 (0) (△2) (△3) (△3) (△2) ※ ※ 減 平成 24 年度以降の本庁職員(正職員)数、退職者及び採用者数については、定員適正化計画により推計。 臨時・嘱託職員の数は、平成 23 年4月 1 日現在の66人を適用。 (3)議員数 議員数は新宮市議会議員定数条例に規定された 17 名とします。 (4)建設位置及び敷地面積 新庁舎の建設位置は、現庁舎敷地(職業訓練センター敷地を含む)7,192.31 ㎡とします。 ◆新庁舎建設用地(塗りつぶし部分) 第 4 別館 本庁東駐車場 2,130 ㎡ 993.10 ㎡ 第4別館駐車場 2.905.26 ㎡ 4,287.05 ㎡ 7 【建設位置の選定経過について】 平成 20 年 3 月 新宮市総合計画で、「防災ゾーン」として蓬莱小学校用地に市庁舎 整備が計画される。 ・ 新宮市総合計画で統合予定となっていた城南中学校、緑丘中学校の存続により、王子小・ 蓬莱小統合校が子育てゾーンとして予定していた王子小学校に変更となる。これにより子育 てゾーンの候補地として、蓬莱小学校敷地が有力視されることとなる。 ・ 職業訓練センターの敷地が平成 23 年 3 月 31 日をもって本市に返還されることとなる。こ れにより現庁舎敷地への整備案が浮上する。 平成 22 年 7 月 6 日 (臨時部長会) 蓬莱小敷地と現庁舎敷地について意見を出し合う。 平成 22 年7月 20 日 (部長会) 平成 22 年 8 月 10 日 (6部長協議) 平成 22 年 8 月 20 日 (部長会) いったん白紙に戻して、 「総合計画の蓬莱小敷地」 「訓練 継続協議 〃 センター返還に伴い庁舎建設の可能性が見えてきた現庁舎敷地」の 2カ所を検討しながら進める。 平成 22 年 9 月 6 日 平成 22 年 12 月 7 日 (幹部会) 1 カ所に絞り込まず議会と協議しながら進める。 12 月定例会一般質問中の議員の発言より(一部省略) 「ここの土地(現庁舎敷地)は昔から地山でしっかりした土地でな いかと思っている、職訓センターと一体となり使い勝手が良くなっ たとあれば、この場所の建設でいいのではないか。 」 平成 23 年 2 月 22 日 (総務委員会) 蓬莱小学校敷地は子育てゾーンに、新庁舎は訓練セ ンターを含めた現庁舎敷地を検討するとして、総合計画の一部見直 し方針を示す。 平成 23 年 3 月 1 日 (3 月定例会) 平成 23 年度予算大綱で、現庁舎敷地での建替え方針を示す。 (5)新庁舎の必要面積 庁舎の必要延床面積を算定する方法は各種ありますが、一般的な算定方法として、「総務省 ※地方債庁舎起債基準に基づく算定(付加面積を別途加算)」と「他市庁舎建設事例に基づく 算定」の比較検討により算定します。 ① 総務省※地方債庁舎起債基準に基づく面積+付加面積(起債標準面積に含まれない諸室) 想定した本庁職員数を前提に、総務省起債許可に係る標準面積に基づく算定方式により床 面積を算定し、そこに必要と考えられる面積をプラスします。 8 ※ 地方債庁舎起債基準は、庁舎建設事業の起債算定の際に用いられる方法で職員数が算定 基礎となりますが、平成 23 年度に廃止されたため、ここでは庁舎の延床面積を算定する 方法の一つとして用いることとしました。なお同基準は、行政機能、議会機能に限った執 務スペースとして必要最低限の面積を算定するものであり、今日の庁舎に求められている 防災機能や市民交流スペースなどは含まれていないため、これらの面積は他市庁舎の付加 面積を参考に別途算定します。 ◆地方債事業費算定基準に基づく面積算定 用途・室名 基準面積(㎡) 職員数(人) 面積(㎡) 事務室 特別職 54.00 3 162.0 部長級 11.25 15 168.8 課長級 11.25 41 461.3 課長補佐級 8.1 34 275.4 係長級 8.1 43 348.3 事務職員 4.5 56 252.0 臨時・嘱託職員 4.5 66 297.0 258 1964.8 ① 小 計 ②倉庫 ①×13% 255.4 ③会議室、トイレ、洗 面所、その他 ④玄関、廊下、階段等 7 ㎡×職員数 (①+②+③) の交通部分 ⑤議事堂 合 1,806.0 ×40% 1,610.4 35 ㎡×議員数 17 595.0 計 6,231.6 ≒ 6.200 ㎡(A) ◆他市庁舎の付加面積(標準面積に含まれない諸室) 市 名 本 庁 職員数 窓口 機能 防災 機能 保管 機能 (人) (㎡) (㎡) (㎡) 計 (㎡) 職員一人 当床面積 (㎡) 高知県 四万十市 255 377.1 187.4 25.6 590.1 2.31 徳島県 阿南市 535 400.0 220.0 1200.0 1,820.0 3.40 徳島県 阿波市 324 700.0 270.0 500.0 1,470.0 4.54 平 均 3.42 参考データ:四万十市新庁舎基本設計(H18.3) 、阿南市庁舎建設基本計画(H21.9) 阿波市庁舎建設基本計画(H22.3) ≒ 9 3㎡ ※ 窓口機能=市民交流スペース、ギャラリーなど、防災機能=防災対策本部室、防災無線室など、保管機能= 書庫、備品庫など 前記のとおり、他市の庁舎付加面積における職員一人あたりの平均面積は 3 ㎡となります。こ の値に本市の想定職員数の 258 人を乗じると付加面積は 774 ㎡となります。 ≒ 800 ㎡(B) 以上の結果、地方債庁舎起債基準に基づく算定面積(A)に付加面積(B)を加算した場合の床 面積は、7,000 ㎡となります。 ② 他市における庁舎建設事例に基づく算定 庁舎の面積は、そこに勤務する職員数と比例関係にあるため、近年建設された(建設予定 を含む)他市の事例により職員 1 人あたりの平均床面積を参考に算定します。 ◆他市の建設事例に基づく面積算定 市 延床面積 本庁職 員数(人) 職員一人当 床面積(人) 名 建設年度 新潟県 妙高市 平成 20 9,446 6 269 35.12 兵庫県 宍粟市 平成 21 8,093 5 280 24.29 広島県 庄原市 平成 21 7,429 6 302 24.60 高知県 四万十市 平成 22 8,277 7 255 32.46 高知県 香美市 平成 23 6,409 5 224 28.61 徳島県 阿波市 平成 26 9,800 324 30.25 平 (㎡) 階数 均 29.22 ※四万十市は図書館部分(1,581 ㎡)を除く。 ※参考データ:長浜市本庁舎整備基本構想(H22.8) 、四万十市資料、香美市資料 阿波市庁舎建設基本計画(H22.3) ≒ 29 ㎡ 上記のとおり、他市事例における職員一人あたりの平均床面積は 29 ㎡となり、この値に本市 の想定職員数 258 人を乗じると 7,482 ㎡となります。 ≒ 7,500 ㎡ 以上の2つの方法による庁舎の必要面積をまとめると、以下のようになります。 ① 地方債庁舎起債基準に基づく算定面積+付加面積 ② 他市の庁舎建設事例に基づく算定面積 10 7,000 ㎡ 7,500 ㎡ なお庁舎建設事例では、自治体独自の機能が含まれるため、比較的に規模が大きくなる傾向が 見られます。このため新庁舎の必要延床面積は、地方債庁舎起債基準面積に付加面積を加算した 7,000 ㎡と想定します。 新庁舎の 新庁舎の面積 7,0 7,000 ㎡ (6)駐車場規模 来庁者の利便性を考慮し庁舎付近にまとまりのある配置とします。駐車規模については、一 日当りの来庁台数等から一時間当たりの駐車台数を推計する「最大滞留量の近似的計算法」 (岡 田正光・大阪大学名誉教授)により算定すると、100 台程度の確保が必要となります。また公 用車駐車場については、現在と同程度の 40 台を想定します。 なお、自転車、単車の駐車スペースについては敷地内に整備します。 5 建設事業費の 建設事業費の算定 建設事業費の算定は、その施設の構造やデザイン、内装・外装のほか、設備内容の仕様によ り大きく違うこととなります。そのため、これらの諸条件が新庁舎建設においてどのようにな るかは、庁舎機能の具体的な検討を行う基本計画や基本設計の段階で検討することとなります が、ここでは他市の建設事例により1㎡あたりの総事業費の平均単価を参考に算定します。 ◆他市の建設事例に基づく工事費単価 市 名 延床面積 (㎡) (単位:千円) 本体工事費 総事業費 1 ㎡単価 1 ㎡単価 〈本体工事費〉 〈総事業費〉 愛媛県 四万十市 8,277 2,599,000 3,245,000 314.00 392.05 高知県 香美市 6,409 2,126,000 2,674,000 331.72 417.23 徳島県 阿南市 17,740 6,500,000 7,816,000 366.40 440.59 和歌山県 紀の川市 13,500 4,332,000 5,134,000 320.89 380.30 333.25 407.54 平 均 参考データ:四万十市資料、香美市資料、阿南市資料、紀の川市資料 上記のとおり、他市事例おける1㎡あたりの総事業費の平均単価は 408 千円となり、これに 新庁舎の想定面積 7,000 ㎡を乗じると総事業費は 28 億 5,600 万円となります。 ≒28 億 5,600 万円 総事業費 28 億 5,600 万円 11 6 財源内訳 新庁舎建設の総事業費を 28 億円程度とした場合の財源内訳を下記のとおり想定します。 財源については、主に地方債(合併特例債)を予定しています。通常、庁舎を建設する場合 は、一般単独事業債(優遇措置無し)を活用しますが、本市の場合は対象事業費の95%まで 借入可能で、さらに返済額の70%を交付税措置される合併特例債を見込むものとします。 なお、平成20年度に設置した庁舎建設基金(平成 24 年度末の積立見込額:9 億円)につ いては、合併特例債の事業費への充当拡大に伴い、積立額の一部を特例債の返済財源に振り替 えるものとします。 ◆庁舎建設事業費の財源 財 源 (単位:百万円) 金 額 市 債 2,431 基 金 200 そ の 他 25 一般財源 200 合 ※ 計(総事業費) 備 考 合併特例債 庁舎建設基金 市 町 村 合 併推 進 体 制 整備費補助金 2,856 総事業費には、合併特例債の対象とならない費用(基本計画・基本設計、備品購入等)を含 んでいるため、表中の合併特例債は事業費の95%になっていません。 ※ 合併特例債は、平成23年度の制度改正により庁舎整備事業における標準面積・標準単価に 基づく標準的な事業費が廃止され、事業費全体に合併特例債が活用できる(合併特例債を充当 できる事業費が拡大)こととなり、財政的に非常に有利な状況となりました。 ※ 合併特例債の返済額(2,431 百万円)の70%が交付税措置されます。残りの30%につい ては、庁舎建設基金より振り替え充当します。 7 事業スケジュール 事業スケジュール 合併特例債の活用期限が合併後10年以内であることから、庁舎の完成目標を平成27年度 とし事業スケジュールを設定します。 なお、施設計画の詳細については、今後予定している基本計画策定の中で検討することとな るため、建物の配置パターン等によっては事業スケジュールを変更することもあります。 平成24年度 基本計画、基本設計 平成25年度 実施設計、建築確認申請 平成26年度~平成27年度 既存建物解体、建設工事、周辺整備工事 平成28年度 供用開始 12 8 用語解説 ※1 ICT (information and communication technology)情報通信技術の総称 ※2 ユニバーサルデザイン 製品、建物、環境をあらゆる人が利用できるように、はじめから考えてデザインすること。 ※3 グリーン庁舎 計画から建設、運用、廃棄に至るまでのライフサイクルを通じた環境負荷の低減に配慮し、 わが国の建築分野における環境保全対策の模範となる官庁施設 ※4 ライフサイクルコスト 建築コストのほか、維持管理や改修・廃棄に必要な経費も含めた生涯コスト。 ※5 フリーアクセスフロア 電話線や LAN ケーブルの増設が容易にできるように、床板が二重になった床の構造 新宮市庁舎建設基本方針 平成24年3月 新宮市総務課 和歌山県新宮市春日1番1号 電話 0735-23-3333 FAX 0735-21-5422 13