...

掲載記事 - NSCAジャパン

by user

on
Category: Documents
23

views

Report

Comments

Transcript

掲載記事 - NSCAジャパン
C NSCA JAPAN
Volume 20, Number 1, pages 22-23
National Strength and Conditioning Association Japan
プロフェッショナル
∼パーソナルトレーナー最前線∼
SINCE
1991...
競争の厳しいパーソナルトレーニング業界で、指導者として活躍す
BRIGDING THE GAP
るためには、どのようなことが大切なのか。実際に第一線で指導さ
れている方々の言葉から探っていく。そこから少なからず共通する
いしがき たけし
石垣 剛 NSCA-CPT*D、レベルⅠ認定、
ものが見えてくるはずである。
between science
健康運動指導士、フィットネスモチベーター ®
■No. 015
and practical
多くの方に正しい情報やトレーニングを
提供していきたい
application
・明海大学卒業
・株式会社東急スポーツオアシス(1998年入社)
・東急スポーツオアシス雪谷店フィットネスリーダー
・首都圏フィットネス研修プロジェクトチーム
Q1 パーソナルトレーニングを指導
レーニングを本格的に行なうようにな
ンピオンのイベンダー・ホリフィール
するまでのいきさつをお話しください。
りました。半年、一年と続けていくと
ドが、ミスターオリンピア(世界最高
石垣 私は幼少期から様々なスポーツ
筋量が増えて身体が変わり、筋力も伸
峰のボディビルコンテスト)を 8 連覇
を行なってきました。小学校 6 年から
びました。身体が変わると自信がつき、
したボディビルダーのリー・ヘイニー
高校 3 年までは卓球をしていたのです
精神的にもポジティブな方向に変わっ
のパーソナルトレーニングを受けてい
が、その中でトレーニングやランニン
ていきました。トレーニングにより自
るという記事を見て、さらに感化され
グをしていました。
今考えてみると
「や
分自身に大きな変化があったので、こ
たのを覚えています。しかし、当時は
みくも」な感じで、また中学生くらい
れを多くの人に提供していきたいと思
東京でもパーソナルトレーナーとして
の頃は
「やらされている」
感が強かった
い、この仕事をしていこうと決めまし
仕事をしている人はかなり少なく、情
ですが、少しずつ
「勝つためにより良
た。
報もあまりありませんでした
(あの頃
い方法はないか?」と考えるようにな
パーソナルトレーニングに興味を
と比べると今は本当に良いです!)
。
り、トレーニングというものに興味を
持ったきっかけは、大学のジムでア
99 年には、以前から興味のあった
持ちはじめました。
シスタントをしていた 94 年から 98 年
カリフォルニアにジム巡りの旅に行
大学時代には学内のジムでアシスタ
頃、
毎月
『マッスル&フィットネス』
(有
き、そのとき現地のパーソナルトレー
ントトレーナーとして働いていまし
限会社あほうせん)を読んでいたので
ナーを見て、このような仕事をした
た。そのときのチーフの方が知識・経
すが、その中でパーソナルトレーナー
いとさらに思いました。その後NSCA
験ともに豊富で、ボディビルコンテス
という職業を知り、よりお客様の個別
ジ ャ パ ン に 入 会 し、 2002 年 にNSCA-
トに入賞するほどトレーニングを自ら
性に合わせた指導やサービスが提供で
CPTを取得、翌年から当時勤務してい
実践して身体を作られていたので、そ
きるところに魅力を感じました。また
た東急スポーツオアシス浦和店でパー
の方にご指導いただくことで、私もト
当時、プロボクシング・ヘビー級チャ
ソナルトレーニングを始めました。
22
January/February 2013 Volume 20 Number 1
Q2 現在の活動状況についてお話し
ください。
石垣 東急スポーツオアシス雪谷店の
フィットネスリーダーとして勤務して
おります。また今年度から、首都圏の
フィットネス研修プロジェクトチーム
も兼務し、オアシスのフィットネスプ
ログラムの研修を行なっております。
オアシス雪谷店では、会員様へのト
レーニング指導やカウンセリング、有
料の「パーソナルトレーニング」
「パー
、
ソナルストレッチ」
(ペアストレッチン
をしていきたいと思っています。
グ)、「シェイプナビ」
(オアシスオリジ
のような動作をしたときに痛いか? ナルのシェイプアッププログラム)等
そもそもどういうメカニズムで腰痛が
の指導のほか、アシスタントの新規採
起きているのか? など、話を伺えま
Q4 ご自身の課題や今後の目標など
用から研修・毎期の考課、パーソナ
す。そこからお客様の信頼を得ること
についてお話しください。
ルトレーニングをはじめとする有料
ができ、予約獲得につながりやすいと
石垣 クラブを訪れる多くのお客様
フィットネスプログラムの管理やプロ
いうことです。多くの方に適切な情報
が、なんとなく肩が痛いとか、腰が痛
モーションといったところが主な業務
やトレーニングを提供することが自分
いなどの悩みを抱えています。そのた
です。
のミッションだと考えているので、ス
め、オアシスでは「姿勢・柔軟性チェッ
現在、フリーのパーソナルトレー
タッフのレベルアップがパーソナル予
ク」というサービスを行なっています。
ナーではなく、クラブのスタッフとし
約獲得を含め、多くの方に良いサービ
これは、立位でのアライメントチェッ
て働いていますので、私自身がクライ
スを提供するための第一歩だと信じ
ク、主要な関節の可動域チェック、動
アントを増やすだけでなく、他のス
て、取り組んでいます。また、クラブ
作チェック(Gray Cook氏が考案した
タッフや契約トレーナーがクライアン
経営という視点で考えると、いかに会
FMSから抜粋しています)を行なうも
トを獲得できるよう、店舗としてこれ
員様に継続していただくか、というの
ので、まさに上記のような不定愁訴を
らのプロモーションに注力していま
が大きなポイントです。以前、パーソ
抱えた方のリスク管理や改善のために
す。現実的には、POPを掲示したりチ
ナルプログラムを受けた方と受けてい
提供しています。ですので、お客様の
ラシを置くだけではクライアント獲得
ない方の継続率を調べたところ、有意
姿勢や動作における問題点を見抜き、
はできません。イベントなどで新規獲
差がありました。今後、クラブが継続
それを改善するためのストレッチング
得を狙うなどもしますが、私はクラブ
率を上げていく上で、パーソナルプロ
やエクササイズを選択して提供するス
の全スタッフが個別の指導を求めてい
グラムのプロモーションが 1 つのポイ
キルを上げることが、いくつかある課
るお客様にパーソナルプログラムを紹
ントになる可能性があります。
題の中で大きなものです。これはパー
ソナルトレーニングをしていく上でも
介する仕組みを構築しています。その
ために、フィットネスに関する知識や
Q3 指導において得意とする点はな
キーになっていくと思っています。
スキルを上げ、お客様からの信頼を得
んでしょうか?
今後も多くの方に正しい情報やト
て、そこからパーソナルの予約獲得に
あえて言うならレジスタンストレー
レーニングを届けていきたいと考えて
つながるのではと思い
(それだけの理
ニングの指導とプログラムデザインは
います。そのために、自分自身が勉強
由ではないですが)
、一貫してスタッ
好きな分野です。お客様や自分自身の
とトレーニングを継続し、知識やスキ
フ研修には力を入れています。例え
トレーニングプログラムはどうしよう
ルを上げることと、スタッフの育成に
ば、お客様が腰痛の相談をもちかけて
か? と考えていること自体が楽しい
取り組んでいきます。◆
きたとき、基本的な知識があれば、ど
です。これからも勉強とトレーニング
C National Strength and Conditioning Association Japan
23
Fly UP