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音楽研究会 部会記録 日時 平成22年6月9日(水)15:30~ 部会名
音楽研究会 部会記録 日時 平成22年6月9日(水)15:30~ 部会名 歌唱部会 参加数 26名 1、基礎研究 提案者 司会 末永 松野 鎮 主任 小野 明美 記録 末永 圭子 圭子(南太田小) 楽曲紹介「月の光に」(深尾須磨子訳詞・フランス民謡・寺島尚彦編曲) 曲について 1 ・誰もが聴いたことのあるフランス民謡の旋律だが、1番と3番の「ぼうや」と「おばさん」の対話形式の訳詞を生かし、2番 で二人が歌い合っているように輪唱の形をとった編曲になっている。 ・1,3番は伴奏右手の和音が主旋律を拾っており、低中学年も斉唱がしやすい。 指導の留意点 2 ・3年生(斉唱に。初めての輪唱に。 )4年生(合唱の学習の前に、音の重なりを楽しむ学習に。) ・輪唱部分で違う母音で歌うことを楽しんでいたが、歌えるようになってきてからは同じ母音で重ねるほうが、響きがまとまっ た。 部員より 3 ・発声にも使えそうな教材。いろいろな母音、テンポの変化をつけてもよいかもしれない。 ・学年も幅広く歌えそうな教材と思われる。 ・母音は「ア」 「ラ」の母音が響きやすい。「ル」なら「オ」を意識した発音で歌わせたい。 2、実践提案 提案者 小野 明美(都筑小) 学習の主題「全体の響きを聴いて歌おう」 主題について 1 ・指導案には、主題の目標に合わせて、指導事項、 【共通事項】を記入した。 ・これまでの学習では、子どもたちの感じ取ったことを常に【共通事項】と結び付けてきた。 ② 教材 中心教材「いつでもあの海は」 (佐田 ③ 和夫作詞・長谷部匡俊作曲) 指導について ・第一時には旋律、フレーズ、強弱など、曲想についての子どもたちの気付きがあった。 ・第二時(本時)は、副次的な旋律の特徴をとらえるために様々な手立てを用いた活動を行った上で、友だちと響き合う声を確 認し、そこに副次的な旋律を教師が重ね、合唱としての響きに出会わせた。 ④ 仮説に迫る手立て 「もの」 ・フロッピーオルガン(子どもの中に入って指導できる、指導したい旋律を強調して提示できる。 ) ・拡大楽譜(子どもたちの気付き、感じ取ったことの共有化。副次的な旋律の音高やリズム、音楽の縦と横の関係の確認。) ・範唱(教師の声の重ね録り→自分の課題との比較、音やリズムの重なり、歌声の響き合いのイメージをもつことに有効。) 「場」 ・遠景を見ながら歌う。(柔らかく、遠くに響く声を感じることができた。 ) ・向かい合って歌う。 (互いに聴き合い、歌声を響かせ合おうと、主旋律と副次的な旋律の重なりを意識して歌うことができた。 ) ・パートごとに円になって歌う。(自分のパートに自信の持てない子がいるとき有効。) 「言葉・表情」 ・フロッピーオルガンで伴奏を流しながら、子どもの中に入って、声かけをする、表情や口形を示す・直す、手で歌声や歌い方 を示す等、タイムリーな指導ができる。 ⑤ 成果 子どもたちが副次的な旋律の特徴をとらえるための活動において「もの」「場」「言葉・表情」の手立てを複数重ねて織り交 ぜながら、副次的な旋律との出会いの工夫・主旋律と副次的な旋律の重なり合い・響き合いのイメージ感得の工夫・曲にふさ わしく互いに響き合う声や歌い方を追求していく学習形態の工夫をしていくことにより、 「子どもたちは音の重なりを意識しな がら、主旋律や副次的な旋律を歌うことができるようになる」と考える。 ⑥ 課題 45 分の授業の中で、副次的な旋律との出会いから「子どもたちは音の重なりを意識しながら、主旋律や副次的な旋律を歌う ことができるようになる」までを、児童の思いや意図を大切にしながら指導していくのは、本校児童の実態ではかなり厳しか った。実態に応じ、副次的な旋律との出会いを第一時の最後にもっていく等の工夫が必要であると感じた。 子どもたちが副次的な旋律の特徴をとらえるための活動における手立ての工夫とともに、それを指導計画のどの部分に織り 込んでいくことがより効果的であるかという工夫も、これからの課題であると考える。