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Title 前立腺被膜外浸潤に関する骨盤MRIの診断成績及び血清 PSA値の
Title 前立腺被膜外浸潤に関する骨盤MRIの診断成績及び血清 PSA値の有用性について Author(s) 三賢, 訓久; 上村, 博司; 藤浪, 潔; 大内, 秀紀; 三好, 康秀; 太 田, 純一; 長田, 裕; 神座, 慎一郎; 窪田, 吉信; 穂坂, 正彦; 中 谷, 行雄; 竹林, 茂生 Citation Issue Date URL 泌尿器科紀要 (2001), 47(6): 385-388 2001-06 http://hdl.handle.net/2433/114548 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 385 泌 尿 紀 要47:385-388,2001 前 立 腺 被 膜外 浸 潤 に関す る骨 盤MRIの 血 清PSA値 診 断成 績 お よび の有 用 性 につ いて 横浜市立大学医学部泌尿器科学教室(主 任:穂 坂正彦教授) 三賢 訓 久,上 村 博 司,藤 浪 潔,大 内 三好 康 秀,太 田 純 一,長 裕,神 座 慎 一 郎 窪田 田 吉 信,穂 坂 秀紀 正彦 横浜市立大学 医学部病理部(主 任:北 村 均教授) 中 谷 行 雄 横 浜市立大学医学部放射線科学教室(主 任:松 原 升教授) 竹 林 茂 生 DIAGNOSIS OF PROSTATE CAPSULAR INVASION BY PELVIC MAGNETIC RESONANCE IMAGING AND SERUM LEVEL OF PROSTATE SPECIFIC ANTIGEN Kunihisa MIKATA,Hiroji UEMURA,Kiyoshi FUJINAMI,Hideki OHUCHI, Yasuhide MIYOSHI,Jun-ichi OHTA, Yutaka OSADA,Shin-ichiro JINZA, Yoshinobu KUBOTAand Masahiko HOSAKA From the Departmentof Urology,YokohamaCity UniversitySchoolof Medicine Ikuo NAKATANI From the Department of Pathology, YokohamaCity UniversitySchoolof Medicine Shigeto TAKEBAYASHI From the Departmentof Radiology, YokohamaCity UniversitySchoolof Medicine Transrectal ultrasonography (TRUS), computed tomography (CT), and magnetic resonance imaging (MRI) are employed to diagnose the clinical stage of prostate cancer. However, several cases are diagnosed as pathological stage pT3 after total prostatectomy. We investigated the accuracy of the evaluation of pathologic capsular penetration by preoperative pelvic MRI and preoperative serum PSA level and capsular penetration. The diagnostic acsuracy of capsular penetration by MRI was 63.3%. On the other hand, the diagnostic accuracy of capsular penetration by preoperative PSA was 89.7% when its cut off value was 17 ng/ml. We conclude that preoperative serum PSA level could be more useful to diagnose aceurately stage of prostate cancer than pelvic MRI. (Acta Urol. Jpn. 47 : 385-388, 2001) Key words : Prostate cancer, Capsular penetration, Pelvic MRI, Serum PSA 症 例)で 緒 言 本 国 にお け る前 立 腺 癌 患 者 の急 速 な増 加 は周 知 の 事 実 で あ る.ま た,約10年 し て 以 来,早 前 に血 清PSAの 測定が普及 期 に前 立 腺 癌 が 発 見 さ れ る機 会 が 増 根 治 的前 立腺 摘 除 術 の術 前病 期 診 断 に は経 直 腸 超 音 盤 部MRIな 行 われ て い るが,そ れ らの検 査 でT2と どの画 像 検 査 が 診 断 され た症 例(い わ ゆ る癌 病 巣 が 前 立腺 被 膜 内 に と ど ま って い る 後 の 病 理 所 見 が,pT3以 上(癌 病 巣 あ る こ と も少 な くな い3'6) 今 回 わ れ わ れ は,術 前 の 骨 盤 部MRIの 標 本 の 病 理 所 見 を 比 較 し,MRIの 所 見 と摘 出 早 期 前 立 腺 癌 に対 す る 術 前 診 断 能 に つ い て 検 討 し た.さ PSA値 え1・2),全摘 例 も増 加 して い る. 波 検 査,骨 盤 部CT,骨 も,術 が 被 膜 を貫 通)で ら に,血 清 に よ る被 膜 外 浸 潤 の 診 断 が 可 能 で あ るか を検 討 し た. な お,術 前 に 内 分 泌 療 法 を行 う こ と に よ っ て,腫 の 縮 小(downsizing)や 瘍 病 期 の 低 下(downstaging) を 期 待 して 根 治 的 前 立 腺 摘 除 術 を施 行 す る 施 設 も多 い 386 泌尿 紀 要47巻6号2001年 TableLPreoperativeevaiuationofMRIandpatholog三calcharacteristics ・・0「g習 PreopcrativeevaluationbyMRI Clinicallyorgancon丘nedbyMRI 、離nedp魁 器 。Se噛 盤icleL潔 、 瑠e 25 17 8 2 2 CIinicallycapsularpenctrationbyMRI 5 3 2 1 0 Clinicallyorgancon丘nedwithoutuseofMRI 9 8 1 0 1 Table2・PreoperativeevaluationofserumPSAandpathologicalcharacteristics PreoperativeevaluationbyserumPSA ・・0「g冒 PSA≦4.Ong/ml 躍nedp誰 SeminalvesicleLymphngde lnVaS10nmetaStaSIS 賭n 5 4 1 1 4.1-10.O 16 14 2 0 0 lO.1-20,0 12 9 3 2 0 6 1 5 1 1 20.1≦ 1 が,当 科 で は術 前 に 内分 泌療 法 は ま った く行 って い な PSA値 い.し たが って,わ れ わ れ の症 例 にお いて術 前MRI T2以 所 見 や血 清PSA値 術 後 の 病 理 病 期 はpT2が28例,pT3が10例,pT4が と,術 後 の 前立 腺 癌 の病 理 所 見 を 比 較 検 討 す る こ と は,MRI画 像 やPSAの 術 前 病期 診 断 に お け る有 用 性 を正 確 に評 価 で き る と考 え られ た. で 術 前 診 断 し た.全 下 が34例,T3の MRIでT2以 上 が8例(32%)で 疑 わ れ た5例 例(40%)で よ り1998年7月 まで に横浜 市 立 大学 泌 尿 MRIの あ っ た.被 診 断 能 は 感 受 性 が20.0%,特 positivepredictivevalue(PPV)フ predictivevalue(NPV)68.0%で T2以 手 術 の 適 応 と して は,原 下,年 則 と して 術 前 診 断 が 齢 は75歳 以 下.performancestatus(PS) はO∼1,重 しな い 症 例 と し た. 撮 影 に はGyroscanT5-II 束 密 度:o.5T)を 使 用 し た.読 射 線 科 指 導 医 が 行 っ た.読 清PSA値 製 ,磁 影 は,術 後 に1名 影 し た 医 師 に は,術 束 の放 前の血 お,今 に 新 し く 決 め ら れ たTNM分 回 類 に 基 づ いて 病期 分類 を行 った。 各 々 の 結 果 を も と に,被 検 討 し た.術 PSA(日 本DPCコ はDPC一 ー ポ レ ー シ ョ ン 社)を イムラィズー 用 い て測 定 反映 回 の 検 討 で は ,血 下 の21例 の う ちpT2以 認 め ら れ た の に 対 し,血 り 高 い18症 清PSA値 例 で は10例(55 が10 .6%)の み が あ っ た(Table2).症 PSA値 の 上 昇 と 共 に 病 期 進 行 の 傾 向 が 認 め られ た . し か し,血 清PSA値 こ と は 難 し く,特 例 は 少 な い な が ら,血 を もと に臨 床 病 期 を 決 定 す る の一 般 的 な境 界 値 は今 の と こ ろ 今 回 の 結 果 で は 血 清PSA値17 上 に お い て 被 膜 貫 通 症 例 が ほ と ん どで あ た た め,17ng/mlを 臨 床 病 期 診 断 のT2とT3の 界 値(cutoff値)と して 検 討 し た(Table3) . した. 結 Table3.RelatlonofprcoperativeserumPSA 果 withpathologicalinvolvementin capsule 根 治 的 前 立 腺 摘 除 術 を 施 行 した39例 の術 前 骨 盤 部 MRIに よ る被 膜 外 浸 潤 の 有 無 と病 理 所 見 に つ い て Tablelに Positive 全 例 の う ち30例 は 病 期 診 断 に 骨 盤 部MRIを た.残 Pathologicextracapsularextension No. 示 した. りの9例 は 術 前 骨 盤CT,DREお 清 に早 期 前 立腺 癌 の被 膜 外 浸 潤 の 診 断 に お け る 血 清PSA値 mg/ml以 清 下 が18例 pT2で 定 まっ て い な い 膜 貫 通 に 関 す る 所 見 を比 較 前 の 血 清PSA値 ng/mlよ 診 率 は が 前 立 腺 癌 組 織 のtotalvolumeを (85.7%)に や 全 摘 標 本 の 病 理 所 見 は 伝 え て い な い.病 理 診 断 は 臨 床 病 理 指 導 医 が 診 断 を行 っ た.な の 検 討 で は1997年 あ っ た.正 は 病 期 の 進 行 と共 に 上 昇 す る5'8)こ れ は,PSA値 PSA値10ng/ml以 用 い た.1996年 6月 以 降 はMagnetomImpact(Siemens社 密 度:1.OT)を が40.0%,negative し て い る こ と に ほ か な ら な い.今 術 前 の 骨 盤 部MRIの 異 性 が85.0%, あ っ た. 血 清PSA値 大 な 合 併 症 が な く,活 動 性 の 重 複 癌 を 有 (Phillips社 製,磁 63。3%で らに 膜外 浸 潤 の 有 無 に関 す る 対 象 と し た.全 な い.同 あ っ た.さ 中pT2が3例(60%),pT3が2 器 科 に お い て 根 治 的 前 立 腺 摘 除 術 を 施 行 さ れ た39例 を 例 と も術 前 の 内 分 泌 療 法 は 施 行 して い で あ り, 下 と診 断 さ れ た25例 中,pT2が17例 (68%),pT3以 1989年12月 疑 わ れ る 症 例 が5例 1例 で あ っ た. T3の 対 象 と 方 法 症 例 に お け る臨 床 病 期 は 行っ 17ng/ml≦PSAg 8 よ び血 清 PSA<17ng/mi30 3 Negative 1 27 っ 境 三 賢,ほ 血 清PSA値 が17ng/ml未 満 で あ っ た30例 か:前 の うち pT2は27例(90%),pT3は3例(10%)。PSA値 17ng/ml以 pT3以 上 の9例 が に お い てpT2が1例(ll.1%), 上 が8例(88.9%)で 17ng/mlと あ っ た.Cutoff値 を は96.4%,PPVは88.9%,NPVは90.0%,正 は89.7%で 血 清PSA値 異 性 が57-診 さ れ て い る7,9"13)当 科 の 成 績 は,諸 撮 り始 め た 頃 のMRI装 置 の磁 束密 度 と 以 降 に 磁 束 密 度 が1. な っ て か ら の 症 例 で は,画 像 が 鮮 明 と な り,診 調 像 で 低 信 号 を 呈 す る.し 清PSA値 で 臨床 病 期 を検 討 す る上 で非 常 に 重 要 な 点 で あ る.な あ っ て も,治 PSA値 療 前 の 臨 床 病 期 がT2で の 血 清PSA値 m1で の た め低信 号 領 域 が必 ず しも 読 影 に は あ る程 度 の 限 の う ち,多 が17.Ong/m1未 膜全 周 が描 出 され る頻 度 は 討 し た.感 受 性:72.7%,特 森 岡 ら23)は 血 清PSA値(栄 キ ッ ト)のcutoff値 前 て,被 し て 被 膜 外 浸 潤 の 有 無 を 診 断 す る18)の で あ る が,そ れ ら を 参 考 に して も 正 診 率 の 改 善 に は 限 界 が あ る. 腸 表 面 コ イ ル を 用 い た 検 討 も増 え て お り, そ の 診 断 率 は体 表 面 コ イ ル よ り も10∼20%程 異 性:96.4%,PPV: よ る 診 断 能 を は る か に 凌 ぐ成 績 で あ っ た. で,腫 経 血 管 束 や前 立 腺 度 良 い9) 後 当 院 で も 検 討 の 予 定 で あ る.た 例 の血 清 診 率:89.7%で,MRIに こ 周 囲 脂 肪 組 織 へ の低 信 号 域 の 伸 展 な ど の 所 見 を指 標 と く のpT2症 と して被 膜貫 通 の 有 無 に 関 し診 断 率 を検 て 癌 の 被 膜 外 浸 潤 を診 断 す る こ と は で き な い.そ 瘍 に よ る 前 立 腺 辺 縁 の 局 所 的 膨 隆 や 不 整,傍 平 均14.3ng/ 満 で あ っ た の で,17.Ong/ml 88.9%,NPV:90.0%,正 ら に,partialvolumeav- 少 な く8'13),被 膜 の 断 裂 と い っ た 直 接 的 な所 見 に よ っ との 報 告 が あ り,今 あ った か ど うか は1.3・-58.8ng/mlで あ っ た.そ をcutofl'値 最 近,直 診 断 で 内分 泌 療 法 と被 膜 貫 通 の 有無 の 評 価 は不 可 能 で あ る か ら な どで 低 信 号 と な る.そ 立 腺 静 脈 叢 の 断 裂 や 局 所 的 消 失,神 ぜ な ら,T2の 後 に 前 立 腺 全 摘 除 術 を 施 行 し て そ の 結 果 がpT2で PSA値 影 響 の た め,被 前 に 内 分 泌 療 法 は 一 切 行 っ て い な い.こ 当 科 で前 立 腺 全摘 除術 を施行 した症 例 にお け る術 前 性 前 立 腺 炎15・16),前 立 腺 針 生 界 が あ る と考 え ら れ る.さ と摘 出標 本 の被 膜 貫 通 との 関係 につ い て検 討 した、 今 回 の 検 討 で は,術 検 後 の 出 血15'17)お よ び 経 尿 道 的 前 立 腺 切 除 術 後10'16) 腫 瘍 領 域 と は 限 らず,MRIの 膜 貫 通 の有 無 に影 響 す る と の 報 告 回 わ れ わ れ は 術 前 血 清PSA値 で あ る. の ほ か に も,正 常 人 の 前 立 腺 に お け る線 維 筋 組 織 の 多 い 部 分14),慢 eragingの 所 見 を重 視 した 点 が 原 因 と し は 不 明 で あ り,内 分 泌 療 法 後 の 前 立 腺 全 摘 例 で は 術 前 断 能 は 良 好 に な っ た 傾 向 を認 め た. 立 腺 癌 はT2強 た,被 も あ る6'21'22)今 れ は,血 れ は, 像 力 が 低 か っ た こ と が 原 因 の1つ 通 常,前 期診断 る い は術 前 の 血 清 は腫 瘍 体 積 に比 例 す る とい わ れ て い る20'21)ま 受 性 が25∼87%,特 して 考 え ら れ る.1996年6月 か し,癌 装置 た,2)病 所 見,あ よ り もMRIの 用群 で 磁 束 密 度0.5Tの を 利 用 し た もの で あ る と い う点,ま PSA値 察 家 の 報 告 と 同 様 も し く は や や 低 め で あ っ た.こ OTと の ほ と ん ど のMRIは 診率 100%,PPVは71∼100%,NPVは63∼90%,正 が0.5Tで,解 の に 絞 っ て 手 術 を 施 行 した の に 対 し,MRI活 の 際 にDREやTRUSの よ る被 膜 外 浸 潤 の 診 断 能 に お い て, 諸 家 の 報 告 で は,感 骨 盤 部MRIを 下の も て 考 え ら れ る. 考 率 は62--83%と 用 前 の 症 例 が 血 清PSA値10ng/m1以 異性 あ っ た. 骨 盤 部MRIに MRI利 は1)そ 設 定 した 場 合 の 感 受 性 は72.7%,特 387 立 腺 癌 ・被 膜 外 浸 潤 研 イ ム ノ ケ ミカ ルRIA を10ま た は20ng/mlに 膜 外 浸 潤 に 関 し 検 討 し て い る.こ cutoff値10ng/mlで 20ng/mlで な お,術 はPPVが74%,NPVが68%, は そ れ ぞ れ94,60%と 前 血 清PSA値 通 し て い た3例 は,そ 転 移 は 認 め ず,骨 が17ng/ml以 盤 部MRIで ら に,術 報 告 さ れ て い る. 下 で被膜貫 の 値 が3.7'-9.5ng/ml,術 の 直 腸 診 で 結 節 は 触 知 せ ず,骨 な か っ た.さ 設 定 し れ に よる と 盤 部CT上 前 リ ンパ 節 も被 膜 貫 通 は 認 め ら れ 前 の 血 清PSA値 が3.7ng/ml だ し,直 腸 表 面 コ イ ル で は 前 立 腺 周 囲 の リ ン パ 節 の 腫 で あ っ た 症 例 は 術 後 の 病 理 検 査 に お い て リ ンパ 節 に 転 大 な ど は 評 価 が 難 し く,体 移 を 認 め,前 要19)と 思 わ れ る.今 部MRIを も の,骨 表面 コイ ル の併 用 は必 回 の 検 討 症 例 の う ち9例 施 行 し て お ら ず,直 盤 部CTで 腸 診 で 結 節 を触 れ な い リ ン パ 節 転 移 の 認 め な い も の, さ ら に 初 診 時 血 清PSA値 が10ng/ml未 根 治 的 前 立 腺 摘 除 術 を 施 行 し た.そ (88.9%)がorganconfincdで,わ 満 に限 って の う ち,8例 ず か1例(ll.1%) に 被 膜 貫 通 が 認 め ら れ た だ け で あ る.MRIの 始 め て 以 来,病 増 や し た.し organconfined症 は骨 盤 期 診 断 の 主 要 素 と し,全 か し,MRI利 利用 を 摘 の症 例 数 を 用 前 の 症 例 群 と 比 較 して 例 の 割 合 が 低 下 し た.こ れ は, り,PSAが 立 腺 癌 と診 断 の 後3年 余 りで 癌 死 して お 被 膜 外 浸 潤 の 有 無 の診 断 に 必 ず し も万 能 で は な い こ と を 示 して い る. 今 回 の 血 清PSA値 あ る が,良 PSAと はtotalPSAを 測 定 した もの で 好 な 診 断 能 が 証 明 さ れ た.今 遊 離 型PSAを 後 は結 合 型 分 け て 検 討 す れ ば,さ らに診 断 能 が 上 が る も の と思 わ れ る. 結 語 当 院で 施 行 した39例 の 前 立 腺全 摘 除術 に よ り得 られ た標 本 の,前 立腺 被 膜外 浸 潤所 見 と術 前 の骨 盤MRI 388 泌 尿 紀要47巻6号2001年 お よ び 血 清PSA値 MRIで と の 関 係 を検 討 し た.術 か っ た.一 ng/mlと 方,術 前 の 血 清PSA値 し た 場 合,被 あ り,術 前 血 清PSA値 のcutoff値 低 を17 膜 外 浸 潤 の 正 診 率 は89.7%で は,病 期 判 定 の 評 価 基 準 の1 つ と して 有 用 で あ る と思 わ れ た. 文 献 1) Smith DS and Catalona WJ : The nature of prostate cancer detected through prostate specific antigen based screening. J Urol 152: 1732-1736, 1994 2) Catalona WJ, Smith DS, Ratliff TL, et al. : Detection of organ-confined prostate cancer is increased through prostate-specific antigen-based screening. JAMA 270: 948-954, 1993 3) Carter HB and Coffey DS : Prostate cancer : the magnitude of the problem in the United States. In : a multidisciplinary analysis of controversus in the management of prostate cancer. Edited by Coffey DS, Resnick MI, Dorr FA, et al. chapt, 1, pp 1-7, Plenum Press, New York, 1998 4) Walsh PC, Partin AW and Epstein JI : Cancer control and quality of life following anatomical radical retropubic prostatectomy : result at 10 years. J Urol 152: 1831-1836, 1994 5) Partin AW, Lee BR, Carmichael M, et al. : Radical 6) 7) 8) 9) prostatectomy for high grade disease : a reevaluation 1994. J Urol 151 : 1583-1586, 1994 D'Amico AV, Whinttington R, Schultz D, et al.. Outcome based staging for clinically localized adenocarcinoma of the prostate. 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Radiology 173: 847-851, 1989 13) Bezzi M, Kressel HY, Allen KS, et al. : Prastatic carcinoma : staging with MR imaging at 1.5 T. Radiology 169: 339-346, 1988 14) Quint LE, Van Erp JS, Bland PH, et al. : Prostate cancer : correlation of MR images with tissue optical density at pathologic examination. Radiology 179: 837-842, 1991 15) Schiebler ML, Schnall MD, Pollack HM, et al. : Current role of MR imaging in the staging of adenocarcinoma of the prostate. Radiology 189 : 339-352, 1993 16) Phillips ME, Kressel HY, Spritzer CE, et al. : Prostatic disorders : MR imaging at 1.5 T. Radiology 164: 386-392, 1987 17) Piccoli CW and Rifkin MD : Magnetic resonance imaging of the prostate and bladder. Top Magn Reson Imaging 2: 51-66, 1990 18)李 京 七,宗 の 診 断.画 19)鳴 近 宏 次,後 閑 武 彦,ほ か:前 立腺癌 か:膀 胱 ・前 像 診 断15:868-874,1995 海 善 文,沢 井 ユ カ,黒 立 腺 癌 の 画 像 診 断.腹 田 知 純,ほ 部 画 像 診 断14:993-1002, 1994 20) Aihara M, Lebovitz MR, Wheelar TM, et al. : Prostate specific antigen and Gleason grade : an immunohistochemical study of prostate cancer. J Urol 151: 1558-1564, 1994 21) Blackwell KL, Bostwick DG, Myers RP, et al. : Combing prostate specific antigen with prostate cancer and gland volume to predict more reliabiliy pathological stage : the influence of prostate specific antigen cancer density. J Urol 151 : 1565-1570, 1994 22) Partin AW, Carter HB, Chan DW, et al. : Prostate specific antigen in the staging of localized prostate cancer : influence of tumor differentiation, tumor volume and benign hyperplasia. J Urol 143: 747-752, 1990 23)森 岡 政 明,渡 辺 裕 修,大 に お け る 治 療 前PSA値,組 橋 洋 三,ほ か:前 特腺癌 織 学 的分 化 度 と病理 学 的 病 期 と の 関 連 に つ い て.西 日泌 尿57:916- 919,1995 (Received on January 11, 2000' Accepted on December 21, 2000,