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時間のかかる洗浄・検出手順を自動化 することによりタンパク質間相互

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時間のかかる洗浄・検出手順を自動化 することによりタンパク質間相互
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and don’t forget
WAS H E RS
時間のかかる洗浄・検出手順を自動化
することによりタンパク質間相互作用の
スクリーニングを促進
ハイデルベルクにある German Cancer Research Center の Protein Interaction Screening Unit
は、Tecan の HydroFlexTM ウォッシャーと Infinite® F200 マイクロプレートリーダーを利用し
て、タンパク質間相互作用(PPI)の解析を行うための共免疫沈降法を自動化した。これにより、
スループットが手作業の 100 倍に増加し、PPI スクリーニングが大幅に迅速化された。
した細胞から2つのタンパク質を回収する共
免 疫 沈 降 法(Barrios- Rodilesら、2005
年)
であると私は確信しています。
この手法の
特に重要な利点は自動化が容易なことで
す。
」
DKFZの研究チームは2台のTecanの器
械を利用して共沈降を自動化した。1台は
Dynal 磁気ビーズを処理する高性能MBS
オプションを搭載したHydroFlexウォッシャー、
もう1台はConnectTMスタッカーを搭載した
Infinite 200マイクロプレートリーダーであ
る。
このスタッカーを使用すれば、
手作業を要
さずに適切なフォーマットのマイクロプレートを
最大50枚まで処理することができる。
磁気ビーズを処理する Tecan の HydroFlex ウォッシャー
ハイデ ル ベ ルクにあるGerman Cancer
Research Center(DKFZ)
は、癌の発生機
序と危険因子の特定に関する基礎的科学
研究を行っており、
これらの結果を基に、
癌の
予防、
診断、
治療に対する新しいアプローチ
が検討されている。
DKFZには内外に専門的
なサービスを提供するコア施設が幾つかあ
り、Manfred Koegl博 士 が 率 いるProtein
Interaction Screening Unitはその一つであ
る。
自動化はこれらの施設が提供するサービ
スの向上に非常に役立っている。
Koegl博士
Tecan Journal 3/2008
はこう説明した。
「PPIの解析によりこの数十
年の間にタンパク質に対する研究者の知見
は深まりましたが、
これらの解析には主として
優良で費用効果の高い酵母2ハイブリッド
(Y2H)
法が使用されてきました。
しかし、
Y2H
法には哺乳類系の調査に関して短所が幾つ
かありますので、
われわれはこれと同じように
迅速かつ安価で、
しかもより生理学的な手法
を開発することに力を注いできました。
5年以
内にY2H法に取って代わる可能性のある
最も有望な方法は、
一過性にトランスフェクト
Koegl博士は自身のチームが開発した手法
の原理をこう説明した。
「それぞれのウェルに
磁気ビーズ懸濁液と目的のタンパク質が
入 った96ウェル マイクロプレ ートが
HydroFlexで洗浄された後、
Connectスタッ
カーによりInfinite 200リーダーに運ばれて
蛍光測定が行われます。
」
洗浄段階を最適化することが重要であった
が、
柔軟なHydroFlexを使用したおかげで容
易に行うことができた。
「われわれは、
洗浄時
間が長すぎるとタンパク質の複合体が壊れ
てPPIの一部が失われる可能性があることに
気付きましたが、HydroFlexを使えば、磁気
ビーズ懸濁液を非常に短時間で完全に洗
浄することができます。
この器械を使用するこ
とにより、
2回の洗浄サイクルでバックグラウ
ンドが当初の100万カウントから効果的に
減少するのですが、
常に4回洗浄することに
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グを付けた解析対象のタンパク質に対する
多様な潜在的結合パートナーが含まれてい
ますので、
1枚のマイクロプレートで96個の
異なるPPIについて検討することが可能で
す。
われわれは通常1種類のタンパク質につ
いて多数のタンパク質を組み合わせて調べま
す。
たとえば、
転写調節に関与する疑いのあ
るタンパク質があれば、
多数の既知の転写
調節共役因子を使用してそのタンパク質の
スクリーニングを行います。
」
(左から)Kerstin Hettler 氏、Frank Schwarz 氏、Christiane Rutenberg 氏、Manfred Koegl 博士
すれば、
誤ったPPIによる偽陽性を排除する
ことができ、
しかも、
ビーズのロスが全くないこ
とが分かりました。
こうした洗浄の条件は
HydroFlexで容易に調べることができますか
ら、
最適な状態で作業を行っていることを確
かめることができます。
われわれにとってウォッ
シャーの最も重要な特徴は、
このように短時
間で簡単に洗浄できることです。
」
自動化の主な利点は、
チームが今のようなス
ループットを実現できるようになったことであ
る。Koegl博士はこう説明した。
「1枚の96
ウェルマイクロプレートを洗浄するのに5分と
かかりませんので、
1時間以内に10枚のマ
イクロプレートを洗浄するのは簡単です。
現在
は1回の実験で200∼400個のPPIを解
析していますが、
自動化をさらに進めれば、
1
日1,000個までスループットを上げることが
できるのではないかと思っています。
手作業
の場合、
標準の共免疫沈降法プロトコルで
1日に解析できるPPIの数は通常12個で、
その次に多いのが電気泳動法とウエスタン
ブロッ
ト法です。
」
「このほかに共免疫沈降法がY2H法よりも
優れている点は、
哺乳類の細胞HEK293
(ヒト胎児腎臓細胞)
を使用する点にありま
す。
これを使用すると、
特定の誘発因子の刺
激によって、
生理条件下でPPIが形成されま
す。
PPIは時間と空間で調節されます。
例え
ば、
信号伝達系で相互作用を行うタンパク
質はその信号伝達経路が刺激された場合に
のみ相互作用を行います。
」
「共免疫沈降法ではタグを付けた2つのタン
パク質を使用します。
一方のタンパク質には、
迅速で効率的な精製を行うために免疫グロ
ブリン
(IgG)
分子の不変部
(FC)
に結合する
プロテインAで親和性タグを付け、
もう一方
には、
タンパク質-タンパク質複合体を検出
するためにルシフェラーゼでタグを付けます。
HEK293細胞をトランスフェクトして、
目的の
タンパク質と、
目的のタンパク質との結合を
調べるタンパク質を発現させることにより、
タ
ンパク質-タンパク質複合体が細胞内で形
成されます。
細胞を中性洗剤に溶解させ、
IgG
でコーティングした磁気ビーズを加えます。
プ
ロテインAでタグを付けたタンパク質は磁気
ビーズに結合しますが、
このタンパク質がルシ
フェラーゼでタグを付けたタンパク質と複合
体を形成した場合、
後者は間接的にビーズに
結合します。
洗浄前には、
未処理の抽出物に
各ウェルにつき100万カウント以上のタン
パク質が含まれています。
洗浄に続いてイン
キュベーションが行われ、
目的のタンパク質に
結合しなかったタンパク質が全て除去されま
す。
目的のタンパク質に結合するタンパク質
がゼロの場合、
ルシフェラーゼの数は各ウェ
ルにつき50カウント未満に減少し、
極めて
短時間に2万倍精製が行われます。
洗浄後
も依然として目的のタンパク質に結合してい
るタンパク質が、
バックグラウンドレベルよりも
高い生物発光で検出され、
Infiniteリーダーで
測定されます。
ウェルからバックグラウンドレベ
ルより高いルシフェラーゼ活性が生物発光と
して検出された場合に、
タグを付けた2つの
タンパク質の間で相互作用が生じたことが
示されます。
」
「この手法が有効であるのは、
ルシフェラーゼ
の検出感度が極めて高いためです。
96ウェ
ルマイクロプレートの各ウェルには親和性タ
Koegl博士はこう締めくくった
「この新しい自
動 共 免 疫 沈 降 法を発 売するまでに、約
1,000個のタンパク質からなる大規模なア
レイを構築して、
カスタマーがPPIスクリーニ
ングアッセイで解析できるようにしたいと思っ
ています。
われわれの目的は、
細胞の経路や
プロセスに応じてグループ分けされた公開の
クローンコレクションからアレイを作成すること
で、
特定のシグナル伝達経路やDNA修復
に関与するタンパク質などがこれに含まれま
す。共免疫沈降法を用いることによってス
ループットが増大しますので、
それとこのデー
タを合わせれば、
Y2Hスクリーニングの代替
法としてわれわれの研究者仲間に提供でき
ると思います。
」
Dynalは Dynal Biotech ASA(ノルウェー、
オスロ)
の登録商標です。
参考文献
、
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、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
TecanのHydroFlexの詳細およびこれに対
応するアプリケーションノートについては、
www.tecan.com/hydroflexのサイトをご覧
ください。
TecanのInfinite 200マルチモードリーダー
の詳細については、
www.tecan.com/Infinite200のサイトをご
覧ください。
■この記事は2008年9月発行 Tecan Journal 3/2008
に掲載されているユーザーストーリーを抜粋、翻訳し
たものです。ご質問、ご要望は下記までお願いします。
Tecan Journal 3/2008
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