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イタリア協同組合から学ぶ - 地域再生から社会的経済へ | 協力・連帯

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イタリア協同組合から学ぶ - 地域再生から社会的経済へ | 協力・連帯
イタリア協同組合から学ぶ
2011/7/22
津田直則
1 イタリア協同組合の特徴
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あらゆる産業に協同組合がありマーケットシェアが大
小規模協同組合が多いが大規模協同組合もある
協同組合コミュニティを形成している地域がある(Imola)
欧州他国に比して労働者協同組合が多い
組合員比率が50%以下でも優れた労働者協同組合がある
他国にはないミューチュアル(mutual;互恵)思想がある
効率を重視する戦略が多様である
(統合・合併、子会社、証券発行、投資組合員など)
• 協同組合発展のため利潤の33%は法律で強制する
(法定準備金30%、互恵基金(mutual fund)3%)
• 社会的協同組合のコンソーシアムの多様性と発展
イタリア協同組合統計
2007
Sector
Northwest
Northeast
Centre
South
Italy
Agriculture
1.463
1.842
2.109
9.203
14.617
Other manufacturing
1.428
1.078
1.517
3.255
7.278
Construction
4.678
1.470
4.255
15.081
25.484
Retail
1.652
1.117
1.295
3.092
7.156
Catering and canteen
696
332
565
1.370
2.963
Transportation
2.951
1.675
2.200
3.496
10.322
Computer
1.744
1.198
1.661
3.178
7.781
Financial services
226
340
316
677
1.559
Business services
4.702
1.961
3.228
4.493
14.384
Education
374
329
338
857
1.898
Social services
1.862
1.131
1.211
3.475
7.679
Other services
1.375
1.105
1.803
3.267
7.550
Total
23.510
14.281
20.879
53.130
111.800
C. Borzaga, “Cooperatives, The Italian Experience”, 2010
イタリア協同組合の特殊性
• 互恵目的(mutual purpose)を持つのが協同組合
• 互恵優位(prevalently mutual)型と互恵非優位型(not p.m.)
– 互恵優位型では配当制限がある
– 労働者協同組合では組合員比率50%を優位と非優位の境界とする
– 互恵非優位型は税法上優遇措置がない
• 1人1票の原則の例外を持っている
– 組合員数や資本に応じて最大5票を与える
– 企業家協同組合では互恵交換に応じて投票を配分(上限10%と1/3)
– 統治機関の選出では互恵交換に応じて投票数を決定する
• ガバナンス構造の3類型(2004年改正協同組合法)
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効率的な協同組合経営のために有限会社法を修正適用
3段階型:2004年以前規定のガバナンス
2段階型:権限は総会から監査役会に移行(営利企業型)
1段階型:3段階型とほぼ同じ(違いは、監査役は理事会で選任など)
イタリア協同組合の特殊性(続)
• 協同組合金融の解決方法
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年間総理順の30%は法定準備金に拠出を強制(1942年法)
年間総理順の3%は互恵基金に拠出を強制(1992年法)
資産はいかなる場合にも分配できない(互恵非優位型を除く)
金融証券の発行を株式会社に準じて認める(上限規制がある)
投資家組合員の容認(1992年法)
互恵優位型と互恵非優位型協同組合統計
(prevalently mutual; not prevalently mutual)
互恵優位型
58,236(93.5%)
社会的協同組合
9,609(16.5%)
2006年
全国協同組合数
62,253
互恵非優位型
3,821(6.2%)
労働者協同組合
1,227(32.1%)
住宅協同組合
615(16.1%)
その他
不明
196(0.3%)
A. Fici, “Italian Co-operative Law Reform”,2010
エミリア・ロマーニャ州協同組合
• 人口約400万人の約57%が協同組合組合員
• 州都ボローニャ
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全国に協同組合戦略を発信する協同組合の町
人口約40万人の2/3が協同組合の組合員
50の大企業の内15は協同組合
コープイタリアの本部がある(組合員約650万人)
• あらゆる産業に協同組合が栄えている
– 特に小売、建設、農業、住宅、製造、社会的サービス
– 日本と同様中小企業が栄えている(協同組合も同じ)
コープイタリア(本部はボローニャ)
• 仕入れ、開発、マーケッティングを全国統合
• 供給高は190億ユーロ(2兆2800億円)
– その内コープ商品は13%の25億ユーロ(3000億円)
• 小売り業の全国シェは17.8%でトップ
• 小売店業界も協同組合を持っているが競争相手
• ハイパーマーケットはイーペルコープと呼ぶ
– ほぼ半分が食品 その他は生活関連
– 小さいマーケットでは食品がほとんど
• 価格政策
– National Brandに比べて70~75%がコープ商品
– 最安値商品に比べてもその50%で売る(利益ある)
– 食品は全て国内産 電器製品はプラトの中国統括から
市場シェア –HM+SM
Share % 2008
GROCERY+PRODUCE+NON FOOD
17,8%
COOP
AUCHAN
10,4% +0,2%
CONAD
10,2% +0,4%
9,8% -0,5%
CARREFOUR
9,1%
ESSELUNGA
7,8%
SELEX
3,9%
DESPAR
3,7%
-0,2%
PAM
3,6%
0,0%
+0,4%
3,6% -0,3%
INTERDIS
BENNET
3,0%
-0,1%
SISA
3,0%
-0,2%
AGORA'
+0,4%
+0,1%
FINIPER
REWE
+0,1%
2,1%
1,8%
SIGMA 1,5%
0,0%
生協総研大津氏資料
+0,1%
-0,2%
Elaborazioni Coop su dati Iri Top Trade
Fonte: Stampa / dati Coop
コープ商品
• コープ商品は総額25億ユーロ(3000億円)(供給高の13%)
– 商品数2500 組合員は開発には参加しない
– パスタは全国のマーケットシェア35%
• コープ商品の価格は全国どこでも同じ
• コープ商品の開発は組合員の目隠し調査をする
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5点満点で組合員が5段階評価する(1は排除対象)
15%は開発のやり直しになる(コープ商品は3.8未満)
定期的見直しをする(オリーブオイルなどは毎年見直し)
投票でも評価する(57%以上ないといけない)
• 安全性は法の基準を超えて最上級(信頼を獲得)
– 色素添加物、遺伝子組み換えは全くなし
• エコロジーにも配慮
– 卵は土の上で産卵しか売らない
コープイタリア開発部長ロ
ベルト・ナンニ氏
ハイパーマーケットはイーペ
ルコープ
2 協同組合の町イモラ(Imola)
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エミリア・ロマーニャ州における協同組合の首都と呼ばれている
人口6万人余り、人口の80%は協同組合の組合員
全ての産業に協同組合があり協同組合数130以上
4つの製造業協同組合が全協同組合雇用の47%を占める
国際競争市場で競争力のある協同組合がいくつもある
典型的イモラ家計の年間可処分所得は66,604ドル
レガコープ系とコンフコープ系が仲良く同居している
労働者協同組合の歴史はボローニャより古い(140年)
協同組合を歴史的に引き継ぐ世代間互恵思想の伝統がある
イモラ製造業の労働者協同組合は互恵非優位型が多い
レガコープ・イモラ
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4年に一度の
レガコープ・イモ
ラ総会
1911年設立
ボローニャ協同組合は戦後発展で製造業がない
全国レガコープの理事長がレガコープイモラからでた
レガコープはイモラの協同組合全体を支援する役割をもつ
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代表組織として
設立の援助を行う
困っている協同組合を助ける(金融機関とつなげるなど)
学校生徒に協同組合理念を学ぶ機会を提供(授業で5回、課外で3回)
協同組合の組合員教育も行っている
コンフコープとは仲良く助け合っている
• 地域社会の発展にも関心が深い
– 市会議員とレガコープの職員を兼任する人もいる
– 個々の協同組合も地域社会の発展に貢献している
協同組合の首都比較 マレーニとイモラ
• マレーニ(豪州における協同組合の首都)
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現在でも人口2000人(周辺入れて1万人弱)の地域再生モデル
地域の資源で短期間(30年間)に協同組合コミュニティを建設した
20~30の協同組合やアソシエーションがある
アソシエーションその他も協同組合的民主主義を重視して運営される
女性中心で協同組合コミュニティを建設した
• イモラ(エミリア・ロマーニャ州における協同組合の首都)
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労働者協同組合の歴史が140年近くある協同組合の町
人口65000人の町にあらゆる産業の協同組合がある
製造業協同組合が強く国際競争力がある工業都市である
一人あたり所得は米国より高い
マレーニ(Maleny)協同組合コミュニティ
マレーニ全景
ブリスベンの北100キロ
労働者
3 イモラ製造業協同組合の伝統
• イモラの主要な製造業協同組合は19世紀終わりから20世紀初
期に生まれた
– Imola Ceramica(1874)、3Elle(1908)、Sacmi(1919)、Cti(1930)、
Cefla(1932)、Cesi(1978)
• イモラ製造業の殆どが互恵非優位型(イモラの特殊性)
(法定準備金組み込みへの免税は利潤の30%)
• しかし投資意欲が旺盛で利潤を分配よりも投資に振り向ける
(2006年で利潤全体の69%を投資)
労働者協同組合 Sacmi(製造業)
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セラミック製造機械のメーカー(世界のマーケットシェア50%)
多国籍企業で子会社数70社、労働者数3500人
2009年グループ事業高9億7200万ユーロ(内イタリア15%)
協同組合労働者数1050人 組合員比率32%
組合員資格の条件は厳しい(製造業では組合員の質が重要)
出資金額最低6万ユーロ(8年以内に支払う)
利潤分配は最大で年収の30%
資金調達:出資金20%、金融機関借り入れ80%
非組合員も正社員、賃金は労使協定で決まり組合員と同一
組合員総会は年間12~13回(5時間超えると次の日に開催)
理事長年収は、労働者組合員年収(利潤含)+12000ユーロ
毎年、地域貢献、国際貢献として100万ユーロ位寄付している
ホームページに見られる大プレス機
左よりパオロ副理事長、津田、マッシ
モ理事(サクミ本社前にて)
女性は通訳、その左が上海のマネー
ジャーパオロ
労働者協同組合
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CESI(建設業)
1920年イモラで誕生 戦後復興で建物建設に取り組んだ
1978年6つの協同組合が合併した
事業高は全国20位(いわゆるゼネコンで不動産業もある)
民間企業向127、公共事業52.4、住宅18.6、商業23(百万ユーロ)
子会社約30(土地の買収など目的に応じて組合員が設立)
労働者数446人、組合員数344人(組合員比率77%)
(77%は建設業界の平均的数字で互恵優位型)
230組合のコンソーシアムCCCが受注してくる
組合員の出資金は最低5500ユーロ
(平均29000ユーロ、最高31000~35000ユーロ)
組合員総会は年4回(労働者協同組合では情報開示が重要)
利潤の80%は準備金に、3%は互恵基金に、17%は分配に
(準備金:法定準備金30%、定款で20%、30%は任意)
CESIホームページより
労働者協同組合 3elle(製造業)
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1908年創設 1960年窓枠・ドア生産に特化(現在全国3位)
事業高2007年7200万ユーロ 2009年5000万ユーロ(赤字)
労働者数303人 組合員数165人(組合員比率54.5%)
組合員出資金 最低45000ユーロ
組合員総会 年間6-7回
協同組合教育はレガコープと協力してやっている
理事長は市会議員でもある これがイモラの特徴
レガコープ・イモラのホームページに掲載さ
れた日本からの訪問客
4 社会的協同組合とコンソーシアム
(調査はエミリア・ロマーニャ州各地)
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社会的協同組合はA型・B型すべて労働者協同組合
A型はサービス提供 B型は雇用提供
全国での組合数はA型約7000 B型約4000 合計約11000
しかし統計上は社会的協同組合は労働者協同組合とは別
社会的協同組合法(1991年)以前に活動は1970年代からある
コンソーシアムにおけるレガコープ系とコンフコープ系の違い
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コンフコープ系は組合数多いが規模は小さい(地域コミュニティ型)
コンフコープ系でカトリック系は約半分、残りはカトリック教と関係ない
レガ系は組合数少ないが事業規模大きい(ビジネス型)
出資金額の平均2000~5000ユーロ;レガ系の方が大
• B型労働者の月収は日本と一桁多い賃金契約型
• コンソーシアムは全国、州、県、市単位で組織がある
イモラのレガ系社会的協同組合
Giovani Religatore(B型)
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労働者数35人(障害者比率50% 元受刑者もいる)
コンソーシアムに属さない 2009年事業高130万ユーロ
事業内容は製本、印刷、部品組み立て、保管(倉庫)
週38時間以上働くと健常者と同じ賃金
障害者と健常者が同じ職場で働いている
イモラには弱い者と強い者との連帯がある
身障者を訓練し民間企業に入れる(約半分は可能)
出資金の額が大きい(5000ユーロ)
レガコープとの関係
– 25万ユーロを40年間無利子で借りた実績がある
– レガコープは組合員の教育も行っている
– レガコープは設立を支援しその後も自立を助ける
理事長を囲んで質問のやりとり
障害者と健常者が仲良く仕事をしている
倉庫業もやっている
ボローニャのコンフコープ系社会的協同組合
Cim(A型+B型)とコンソーシアムINSIEME
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1988年ボランティアにより創設 土地建物は教会所有(無償)
事業内容はレストラン(複数)、工芸品生産
予算規模65万ユーロ(B型半分以上にしている;自立のため)
組合員数50人
– ボランティア組合員28人(若者いない)、投資組合員2人
– 労働者数組合員20人(A型5人、B型15人;障害者6人)
• 出資金500ユーロ(ボランティア組合員はそれ以下でもよい)
• A型とB型の関係
– B型の労働がきつい人のニーズに合わせてA型を5年前に創設した
– AとBは同じ作業をしているが全く異なる別の部屋でする
(B型は工場のようであるがA型は教育活動であり工房のよう)
• コンソーシアムINSIEME(07年設立 会員12組合)に属する
– 会員協同組合は地域の問題に協力し合って活動する
(障害者の子ども相手、シングルマザーの施設などの協同組合と協力)
障害者が作成した数々の作品
休憩時間のひととき
ボローニャのコンフコープ系社会的協同組合
Acra(B型)と3つのコンソーシアム
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2001年設立 カトリック教会の敷地・建物を利用(一部買い取り)
出資金が大変小さい15ユーロ
年間事業高60万ユーロ
労働者数28人 組合員20人 障害者24人(組合員7人)
– 障害者24人のうち組合員以外はインターンシップで働いている
• 最も高い障害者賃金は週38時間労働で1000ユーロ
– 一般企業では同一作業に1200~1300ユーロ払う
– 障害者でない場合1500ユーロまである
• Acraは3つのコンソーシアムに所属している
– A型のコンソーシアムL‘Arcolaio(3組合)移民支援が主目的
– B型のコンソーシアムSIC(22組合)公的機関からの入札獲得目的
– 太陽発電のコンソーシアムSolare Sociale(2組合)太陽パネル設置
全員の写真が貼ってある作業場
指導の先生と労働者
クラフト生産もある
ボローニャのレガ系社会的協同組合
ETA BETA(B型)とコンソーシアムEPTA
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1992年設立
労働者は全員元受刑者・酒依存症
労働者数30人 理事長を除きすべて組合員
生産事業
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農産物(5-6人が働いている) インターネットで注文受け毎週集荷する
セラミック・ガラス工芸品、ステンドグラス等の生産や修復(アート領域)
洗濯プロジェクト(85万の幼児用おむつ;大学と共同開発、受賞)
総事業高23~30万ユーロ
• 賃金は3段階一番上は月収1200-1300ユーロ(民間に近い)
• コンソーシアムEPTAはレガ・コンフコープ系両方の会員含む
– 給与計算、人事など協同組合への共通サービスを担当(経費削減)
– 会員協同組合は6組合
作業現場での理事長の説明
大学と共同開発したおむつ
ステンドグラスなどは大変美しいプロ並み
エコをめざす洗濯機
レッジョ・エミリアのレガ系社会的協同組合
Stradello(B型)とコンソーシアム45
• 1984年に活動始まった
– 社会的協同組合を語らない時期にハンディキャップの雇用促進実験
– 家族・友人などのボランティアと協力し社会的リハビリテーション雇用
• Stradelloは最初A型+B型
– 1997年にサービス部門必要になりA型協同組合Zoraを設立
– StradelloはB型のみに転換
– Zoraは障害者対象の施設(居住型、デイサービス型等)4つを持つ
• 敷地13ヘクタール(1ヘクタールはワイン生産地)
– トンボラで得た資産 現在も運営に参加し年間4万ユーロの収入あり
– ぶどう園では障害者もワイン生産にかかわる
• Stradelloの理事長はコンソーシアム45の理事長を兼ねる
– コンソーシアム45の会員は約50組合でA型とB型を含む
– 全国20州の約半分の州に会員をもつ(シチリアのコンソーシアムを含)
ワイン農場がある社会的協同組合
理事長と組合員達
花栽培の規模が大きい
こんなクラフトも作る
レッジョエミリアのレガ系社会的協同組合
Celios(A型)とコンソーシアム45
• イタリア最大のA型社会的協同組合(事業高1億ユーロ)
• 2500人の労働者協同組合(女性98%)
• 全国で35の老人ホームと30の幼稚園・保育園を経営
– その他ハンディキャップ、精神障害者施設、訪問介護など
– 施設はほとんど自治体所有でサービスの提供がCelios
• コンソーシアム45を活用した事業開拓の例
– シチリア・パレルモの自治体の福祉事業募にコンソーシアムが応募
– 経験・人材・資金のあるCeliosがこれを引き受ける
行政の老人ホームRateと保育園を経営する社会的協同組合Solidarieta90の連携
行政所有の老人ホームRateの理事長=社会的協同組合Celoios理事長
施設の職員は行政の職員 施設の清掃はCeliosが担当
社会的協同組合Solidarieta90(A型)はコンソーシアム45の会員
老人ホームの施設の中に保育園経営を行う社会的協同組合が入っている
レッジョ・エミリアのレガ系社会的協同組合
Bettolino(B型;コンソーシアム45の会員)
• 1989年設立
• 労働者98人 障害者47人
• 事業は花・ハーブの生産が中心(ゴミ処理、部品組立もある)
– バジリコ(ハーブ)を生産(苗30万 年間7万4000㎏ 年15回収穫)
– オーガニック・バジリコなので肥料もオーガニック
– 4万のシクラメン、2万のクリスマス用赤い観葉植物も育てる
• 自治体の廃棄物処理場の発生ガスを利用してバジリコ生産
ハーブ生産の現場
出荷される製品
ゴミ処理場を背景に理事長と
5 イタリア協同組合の哲学(まとめ)
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社会変革の思想(協同組合社会建設の思想)
連帯と互恵の思想
労働者協同組合重視の思想
協同組合システムの思想
– 二次的協同組合(価値と効率の双方重視)
– 子会社による新規事業開拓(効率重視)
– 統合・合併による規模の経済性重視(効率重視)
– コンソーシアム(価値と効率の双方重視)
– 蓄積(33%)のための準備金と基金制度(効率の重視)
• 個人所有と共同所有のバランス思想
6 モンドラゴンとイタリアの共通システム
• 協同組合全体の戦略本部がある
• 効率重視であるが協同組合価値と両立させている
• 二次的協同組合のシステムがある
– 効率に貢献:金融、情報、その他共通サービスなど
– 協同組合価値に貢献:教育
• 利潤を再投資するシステムがある
– モンドラゴンでは利潤の分配→銀行から再投資
– イタリアでは法定準備金と互恵基金(利潤の33%)
• 所有制度は個人所有と共同所有のバランス
• 労働者協同組合が基礎にある
• 子会社(株式会社)を新事業分野の開拓に活用する
7 イタリア協同組合から学ぶ
• 協同組合の発展のためには連合体を形成する必要
– リスクを分散する
– 効率を高める
• 協同組合価値と効率をより広いスペクトラルで検討する必要性
– 子会社の活用を新たな事業分野開拓にまで拡大する
– 生協は本物づくりと規模の経済性重視を両立させるシステムを考える
• 二次的協同組合(インフラ型協同組合)の重要性
– 金融機関は協同組合の発展に不可欠である(効率)
– その他情報サービス等協同組合全体のニーズを満たす組合が必要(効率)
– 教育機関は中長期的に若者の協同組合教育で重要になる(基本的価値)
• 労働者協同組合法制化の重要性
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農業生産・建設事業等への協同組合の進出が可能になる
社会的協同組合への適用が可能になる
公的福祉の縮小の受け皿になりえる
コンソーシアムを形成すればNPOのような下請け機関から抜け出せる
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