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4.組織の理論――組織は人を変える?

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4.組織の理論――組織は人を変える?
4.組織の理論――組織は人を変える?
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行政学・武藤
1.集団と組織
集団:
組織:
★組織は人を変える?
○組織と人間性(トータル・インスティテューション total institution)
刑務所:トータルな生活時間・空間を一定期間に
わたって管理することによって、犯罪者を矯正する
大学の4類型と人格形成への影響度
倫理・道徳教育
技術的教育
全寮
型
通学
型
○大学教育と人格形成(Bidwell and Vreeland)
大学の4類型
○D・マクレガー(Douglas McGregor)の
X 理論(Theory X)とY 理論 (Theory Y)
X理論
仕事は好きではない。
監督者がいないと仕事しない。
組織の問題解決に貢献しない。
仕事に対する動機づけは個人的問題である。
脅しと懲罰の直接的な使用によって動機づけられ 。
強い
普通
普通
弱い
Y理論
仕事は遊びとと同様に楽しむことができる。
自己抑制・自己管理で、自分の方法で仕事をする。
創造的に組織の問題を解決できる。
仕事の動機づけは集団的問題である。
多くの人々は社会的及び個人的報酬で動機づけられる。
○マズロー(A. H. Maslow)の「人間欲求のヒエラルヒー」
①生理的欲求 physiological needs
②安全 security
③愛情・帰属意識 love or belongingness
④自尊心 self-esteem
⑤自己実現 self-actualization
★官僚的人間はつくられるのか?
2.組織理論
◆定形(formal)組織論
◆公式組織論
◆非定形(informal)組織論
◆非公式組織論
◆閉鎖系組織論
◆開放系組織論
例:科学的管理法・行政管理論
例:人間関係論・組織開発論
①安定・ルーティン事務
①不安定・非ルーティン作業
②事務の分業化
②専門知識化
③手段の強調
④長によるコンフリクト(紛争)の裁決
③目的の強調
④同僚間によるコンフリクト調整
⑤忠誠は自分の属する部局に
⑤忠誠は全体としての組織に
⑥階統制的構造
⑦トップへの情報集中
⑥柔軟な構造
⑦専門知識の専門家への分散
⑧上命下達、 明確な上下関係
⑧相互交流(ネットワーキング)、相互信頼
⑨威信(プレスティッジ)の内在化
⑨威信の外在化
★どちらの理論を前提とした組織で働きたいか?
どちらの理論を前提とした組織が部下を使い易いか?
◆現代組織論
(バーナード・サイモン)
3.定形組織――科学的管理法(テイラー F.W.Taylor)から行政管理論へ
時間動作研究 time-motion study → 唯一最善の方法(one best way)の追究
テイラリズムの実践 ―→ フォード・システム
行政への影響
ウィルソン:行政は「ビジネスの領域」→ 能率(効率性)の優先
ウィロビー『行政の諸原理』1927 年
アーウィック&ギューリック『管理科学論集』1937 年 → POSDCORB 行政学
4.非定形組織――人間関係論
非定形組織の出現
人間関係論(Human Relations)→ 人間的要因を重視する組織観
ホーソン工場の実験:作業者 の個性や人間関係が生産過程に影響することを証明
人間関係論への批判
5.現代組織論
バーナードの組織観――組織均衡論
何が均衡するのか
組織から個人へ誘因 incentive
(給与、待遇、休暇、社会的地位……)
組織
個人
個人から組織へ貢献 contribution
(労働、組織問題の解決、組織戦略……)
★現代組織論の方向性について
参考文献
○桑田耕太朗・田尾雅夫、『組織論』、有斐閣アルマ、1998 年
用語解説(有斐閣 『有斐閣法律用語辞典[第2版]』)
【教育刑主義】きょういくけいしゅぎ
刑罰の目的を、犯罪人の社会復帰のための教育であるとする説。刑罰を応報とする説と対立する。教育刑主義では、刑罰の個
別化、不定期刑の必要性などが主張される。
【応報刑主義】おうほうけいしゅぎ
刑罰の本質を犯罪という
悪に対する応報と考える立場。この立場からは、刑罰は、犯罪という悪に対し、国家によって犯人に加え
られる法的反動であり、その性質上害悪であることになる。目的刑主義、教育刑主義に対立する。
フォード・システム Ford system
H. フォードが創始したフォード・モーター 社(1903 創設)において実施した経営管理方式。フォードは,それまで金持ちのためのぜ
いたく品であった自動車を大衆のための実用車として設計・製造・販売した。これが,モデル T(T 型フォード)である。〈安価でかつ
量産できるためにはどうすればよいか〉,それを実現するために彼はまず組立作業から生産方式の改善を手がけていった。彼がす
べての作業に採用した二大原則がある。その一つは,〈もし避けることができるならば,1 歩以上歩んではならない〉。他の一つは,
〈決して体をかがめる必要はない〉というものである。そしてとくに組立作業における原則は,(1)機器ならびに作業者を工程順に配
列して,組立作業間それぞれの構成部品が最短可能距離を移動すること,(2)ワーク・スライド(加工対象物を滑り送りする装置)とか
その他の搬送装置を用いることによって,作業者がその作業を完成させたとき,作業者がいつも同じ場所,しかもその場所は作業
者の手にとって最も都合のよい場所になるようにし,さらにもし可能ならば重力を利用して加工部品を次の作業者の作業位置に運
ぶべきであること,(3)スライド組立ラインを用いて,組み立てられようとしている部品が都合のよい位置にあるよう配送されることとさ
れた。
1913 年 4 月ごろ,フォードは最初の組立ライン(工程系列)を実験に移した。その際の組立対象品は,はずみ車のマグネット発電
機であった。これは,最初の〈移動(生産) ライン〉であった。このアイデアは,シカゴの精肉出荷業者が牛肉の精製に用いていた天
井トロリーコンベヤから得られた。(新宮 哲郎、(c) 1998 Hitachi Digital Heibonsha, All rights reserved.)
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