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社長メッセージ
これまでCSR
(企業の社会的責任)
に基
づいた事業活動および法令遵守の徹底
に努めてきましたが、調査を受けていること
を真摯に受け止めております。株主、
お客
様をはじめとするステークホルダーのみなさ
まには、多大なるご心配とご迷惑をおかけ
したことを、深くお詫び申しあげます。
当局
の調査に全面的に協力し、調査が適正、
迅速に行われるよう最大限の対応をしてま
いりましたが、
引き続き、全面的に協力して
まいります。
当社では、常々、
CSRは企業活動そのも
のと考えており、
コンプライアンスを再徹底
する体制を整備するとともに、
これを監査
する部 門の組 織 強 化を実 施しました。
誠実な事業活動の実践にあたっては、
2011年度の「習慣化している業務を
“CSR
の観点”
から再点検し、
職場のマネジメント
を強化する」取り組みとして、各職場で業
務棚卸を実施し、
その結果や気づいたこと、
疑問に思ったことについて、
グループで話
社会の持続可能な
発展のために、
常にCSRを考えていきます。
し合いをしてもらうことで、
CSRに関する意
識の向上を図ってまいりました。企業目的
である「モノづくりを通じて、人々の幸福と
豊かな社会づくりに貢献する」に基づき、
当社の存在意義とは何か、
お客様、取引
先様、地域のみなさまなど、支えていただ
いている方々に対する責任とは何か、
一人
株式会社ジェイテクト 取締役社長
ひとりがそれぞれの仕事を見つめ直す中で
井川 正治
考える機 会としています。
このような取り
Shoji Ikawa
組みを今年度も継続し、
ステークホルダー
洋販売株式会社は、
軸受(ベアリング)
の
との対話をさらに深め、当社が地域社会
取引に関して、
独占禁止法違反の疑いが
の一員として信頼され、
なくてはならない企
あるとして、
日本の当局による調査を受け、
業だと認めていただけるようになりたいと思
現在も調査が継続中です。
また、
欧州でも
います。今後も役員を含めた従業員一人
昨 年について企 業 内を振り返りますと、
同様に、
EU競争法違反の疑いがあるとし
ひとりにまでCSRが浸透するよう、努めてま
まず、
当社および当社の子会社である光
て、欧州当局による調査を受けています。
いります。
コンプライアンスを再徹底し、
改めて当社の
社会的責任を考えます
CSR Report 2 012
3
社長メッセージ
グローバル会社方針、
磐石な基盤確立に向けて
も優先すべきであるという意識を強く持ち、
全員が安心して働くことのできる職場となる
さらなる飛躍に向けて、
挑戦します
よう、
お互いが注意し合える職場風土をつく
4
外部環境としては、
東日本大震災とそれに
りあげます。
そして、
全職場での災害ゼロ実
磐石な経営基盤を構築するとともに、
さらな
よる原発問題や電力供給問題、
さらにはタ
現に向けて、
情熱を持って取り組みます。
る飛躍に向けた挑戦項目にも取り組んでい
イの大洪水などの災害が多く発生し、
経済
「品質・納期」については、
お客様からいた
きます。
世界を取り巻く環境の変化に素早く
環境面でも、
超円高の長期化、
欧州債務
だいた貴重なご意見を軽んじていないか、
対応し、
ビジネスチャンスをものにしていくた
危機など、
これまでになかったさまざまなリス
自部門の都合を優先していないかなど、
改
めには、
お客様の期待に応え、
さらに期待
クが顕在化した一年でした。
これらの課題
めてお客様視点に立って考えることを意識
を上回る商品をタイムリーに提供していく必
に取り組む中で得た多くの教訓やみなさま
して取り組み、
すべてのお客様から品質優
要があります。
そのために、
営業力と商品力
とのつながりを生かして、
当社では、
さらなる
秀賞をいただけるような、
信頼されるパート
の強化に取り組んでいきます。
「お客様のニ
リスク管理の強化を行い、
企業市民として
ナーになりたいと思います。
ーズをつかむ」
「魅力ある商品を提案す
の責任を果たしてまいりたいと思います。
「人材・風土」については、
一人ひとりが高
る」
「良い製品をうまくつくる」を循環させて
このような社会背景を受け、
2012年度グロ
いモチベーションを持てる環境を整備し、
自
レベルアップを目指すことで、
良い製品から
ーバル会社方針は、
「変化に左右されない
ら学び、
人を育てる文化を醸成することで、
魅力のある商品へと進化させていきます。
磐石な基盤の確立」
と
「飛躍に向けた挑
一人ひとりがその能力を発揮して、
グローバ
まず、
しっかりしたマーケティングによりニーズ
戦」の両面から、経営課題に対する重点
ルで活躍し、
従業員と会社がともに成長で
をつかみ、
お客様のビジネスに役立つもの
方針をまとめました。
「変化に左右されない
きるように取り組んでいきます。
また、
「強いも
は何か、
当社の商品で解決できる困りごと
磐石な基盤の確立」の部分では、
冒頭で
のでもなく、
知的なものでもなく、
変化に対応
はないか、
といったお客様視点から企画し、
申しあげた「CSR」に加え、
「安全」
「品質・
できる種が生き残る」
というダーウィンの進
提案していきたいと考えています。
当社グル
化論がありますが、
企業も、
変化に対応でき
ープは、幅広い技術領域を持っています
る企業こそが生き残ると考えています。
一人
が、
これらの技術力や商品価値を実感して
ひとりがそれぞれの立場でいち早くニーズを
いただける魅力ある商品の提案に取り組ん
捉え、
メンバーと協力して変化に柔軟に対
でいきます。
たとえば、
安全や環境配慮など
応できるチームになり、
個人でできなくてもチ
において、小型・軽量化技術を生かし、
お
ームで最高の結果を出すことで、厳しいグ
客様のクルマづくりのお役に立てる商品
ローバル競争の中で堂々と渡り合える企業
や、従来の装置に周辺部品を取り込んで
納期」
「人材・風土」
「グローバル経営」の
を目指します。
融合するモジュール化により、
さらに高付加
項目で整理をしました。
これらは、
当社グル
「グローバル経営」については、
グループ企
価値の商品を提案していくことです。産機
ープが将来にわたって真のグローバル企
業全体としてリスクなどを管理できる仕組み
分野にもさらに力を入れ、
軸受の高品質化
業であり続けるための確かな経営基盤とし
多種少量生
のさらなる充実が急務だと考えております。 とメンテナンス機能の付加や、
ての基本的事項であると考えています。
全
昨年の災害などで顕在化したリスクやそこ
産に適したフレキシブルな工作機械のシス
従業員が高い志を持ち、
高い目標に挑戦し
から得られた経験を教訓にしてさまざまなリ
テムなど、
お客様の困りごとの解決や技術
ていくための礎として進めていきます。
スクを想定し、
備えていきます。
いついかなる
革新への貢献につながる商品・技術を提
まずは、
「安全」についてです。
災害の根絶
ときも生産活動に支障をきたすことなく安定
案するための取り組みを強化していきます。
について、
まだまだ取り組みが不十分である
した製品供給を行っていくことが、
社会に対
次に、
これらの商品をタイムリーに提供して
と感じており、
改めて、
安全は生産効率より
する責務であると考えています。
いくにあたり、
当社ブランドで保証できるモノ
CSR Report 2 012
コンプライアンスの再徹底に向け、
新しい体制を構築しました
P28 関連記事
コンプライアンス体制の強化に向け、
2011年10月に執行役員を中心とした23人(国
(※)JTEKT VISION 2015
P10 関連記事
内18人・海外5人)
をコンプライアンスオフィサーに任命しました。
コンプライアンスオフィ
サーは、
各職場におけるコンプライアンスの啓発・監督・指導・点検を主な任務としま
す。
また、
11月に取締役社長直轄組織としてコンプライアンス推進室を、
営業本部
の統轄部署にコンプライアンス推進グループを、
それぞれ新設しました。
新しい体制のもと、
2012年1月末から3月にかけ、
ジェイテクトの全160部署と国内25
社・海外69社のグループ会社を対象にコンプライアンス一斉点検を実施。
点検結
果を踏まえて2012年度のコンプライアンス推進計画を策定しました。
こうした活動全
体については、
グローバル監査部を主体に内部監査を実施し、
透明性・客観性を
確保しています。
今後も従業員一人ひとりにまでコンプライアンスが深く浸透するよう取り組んでまいります。
コンプライアンス体制強化への取り組み
づくりをグローバルに展開するグローバル標
2011年
10月
日本のモノづくり企業としてのラインのつくり
方、
運営の仕方、
異常処置対応など、
良い
製品をうまくつくるための仕組みをグローバ
ルで展開・構築するものです。
この取り組み
執行役員を中心とした23人
(国内18人、海外5人)
をコンプライアンスオフィサーに任命
(任期開始:11月)
● 取締役社長直轄組織としてコンプライアンス推進室を新設の上、
独禁法相談窓口を開設、
あわせて、営業本部の統括部署にコンプライアンス推進グループを新設
● 役員法令研修会を実施
●
準ラインの構築に取り組んでいます。
これは、
11月
12月
2012年
1月∼3月
3月
4月
6月
全社および国内外のグループ会社でコンプライアンス点検を実施
CSR推進委員会でコンプライアンス点検結果報告の上、2012年度活動計画を策定
● コンプライアンスに関する監査結果を取締役会で報告
● コンプライアンスオフィサーを改選
●
●
は地域の雇用を創出し、
地域の活性化に
つながると考えていますが、
展開を急ぐあま
きます。
また、
これらの取り組みにより商品、
ラ
取締役会
(代表取締役)
(取締役)
※ ジェイテクト全取締役、
インが汎用化され、
各部門の業務がスリム
化します。
生み出されたリソーセスは、
商品
監査役監査
にならないよう、
十分注意しながら進めてい
コンプライアンスオフィ
CSR推進委員会(※)
監査役会
り、
安全・品質など基本的なことがおろそか
サー、国内主要11社の
役員が出席
の付加価値向上の取り組みにさらに投資
業務執行
し、
より一層の商品力向上に努めるとともに、
のブランド統合ロゴマークを制定しました。
こ
活動展開
教育
報告
(課題吸い上げ)
コンプライアンス
オフィサー
P26.28
関連記事
(国内・海外)
の3つのブランドに約束された確かな商品
力を通じて、
豊かな社会づくりに貢献してい
啓発/点検
きます。JTEKT VISION 2015(※)の実現
に向け、
真のグローバル企業として、
変化を
部署長
内部監査
最後に、
昨年12月、
JTEKT、
Koyo、
TOYODA
コンプライアンス
ワーキング
グループ
コンプライアンス
推進室
グローバル監 査 部
思います。
法務部
連携
新領域へ挑戦する取り組みも進めたいと
北米監査室
欧州監査室
[国内]
本部/機能
アセアン監査室
[海外各地域]北米地域/欧州地域
インド監査室
チャンスと捉え、
本年が飛躍の一年となるよ
アセアン、
インド地域/中国地域/中南米地域
う、
当社グループが一丸となって取り組んで
国内外のグループ企業については、
コンプライアンス推進室が
コンプライアンス点検し、
仕組み整備を指示
まいります。
連携
中国監査室
中南米監査室
監督/指導
みなさまにおかれましては、
これからも変わら
従業員
ぬご支援をお願い申しあげます。
P27 関連記事
CSR Report 2 012
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