リリースノート - パナソニック

DebugFactory Builder for MN103S
Version 4.5.4.0
リリースノート
発行日：2008 年 10 月 1 日
発行元：パナソニック株式会社
セミコンダクター社 システム LSI 事業本部
ソフトウェア・ソリューションセンター
● バージョン
今回のバージョン：Version 4.5.4.0
前回のバージョン：Version 4.5.3.0
● Windows XP ServicePack3/Windows Vista における PanaX NEO 通信エラー発生について
Windows XP ServicePack3(SP3)もしくは Windows Vista において、オンボードデバッグユニ
ット PX-ODBHUT(PanaX NEO)を USB で使用される場合、通信エラーが発生しデバッガが正常に
動作しない場合があります。
【現在確認できている現象】
・フラッシュメモリへの書込みが正常に行えない
・デバッガ動作中に「デバッガ←→基本ユニット間通信エラー」エラーが発生する
上記のような症状が出た場合は、本バージョンの DebugFactory Builder をインストールした
上で、対応パッチインストーラをダウンロードして実行してください。パソコン側のパッチ
に加え、PanaX NEO ファームウェアの更新も必要となります。インストーラの指示に従い、
ファームウェアの更新も行ってください。
詳細情報、対応手順などにつきましては
弊社マイコン技術サポートホームページ/重要なお知らせ
http://www.semicon.panasonic.co.jp/micom/important.php
または、テクニカルレポートをご覧ください。
● Windows Vista における制限事項について
Windows Vista における制限事項として以下のものを追加しました。
・標準ユーザアカウントでは使用できません。管理者アカウントでご利用ください。
・ファイルのドラッグ＆ドロップ機能が動作しません。[プロジェクト]ツリーへのファイル
の追加、[コード]ウィンドウでのファイルのオープン、[コマンド]ウィンドウへのファイ
ル名の入力などにおいてファイルのドラッグ＆ドロップを使用することができません。
・[コミュニケーションセンター]ダイアログにおける Proxy 設定を自動スクリプト指定で行
うことができないことがあります。
・Cygwin を使用したメイク機能を使用することはできません。
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● 仕様追加／変更
1. [コード]ウィンドウにおいて以下の処理を改善しました。
・ファイル表示
・元に戻す、やり直し(Undo/Redo)
・文字列の置換
2. EUC の文字コードを含むファイルの表示速度を改善しました。
3. プロジェクト毎にウィンドウ配置を保存できるようになりました。
プロジェクト毎にウィンドウ配置を変えたい場合は、メインメニュー[ツール]-[カスタ
マイズ]を選んで[カスタマイズ]ダイアログを表示し、[全般]タブの[ウィンドウ配置]
の[ウィンドウ配置をプロジェクト毎に記憶する]をチェックしてください。
4. プロジェクト毎に色設定を変更できるようになりました。
プロジェクト毎に色設定を変えたい場合は以下の手順で色設定を作成してください。
① メインメニュー[ツール]-[カスタマイズ] を選んで[カスタマイズ]ダイアログ
を表示する。
② [カラー/フォント]タブの[色設定]の[色設定名]に適当な名前を入力し[新規作
成]ボタンで色設定を作成する。
③ 変更したいウィンドウ、設定対象を選んで、色を変更する。
④ [OK]ボタンで設定を保存する。
なお、作成した色設定名は、他のプロジェクトでも選択が可能です。
5. オンボード環境においてオンボードデバッグユニット PX-ODBHUT（PanaX NEO）を使用
している場合、[ターゲット設定]ダイアログの[NEO フラッシュ設定]タブでフラッシュ
メモリのマップ設定ができるようになりました。
6. オンボード環境においてオンボードデバッグユニット PX-ODBHUT（PanaX NEO）を使用
している場合、フラッシュメモリ書き込み時のベリファイチェック機能を追加しました。
[ターゲット設定]ダイアログの[NEO フラッシュ設定]タブで[フラッシュメモリへのベ
リファイチェック有効]をチェックすることでフラッシュメモリ書き込み時にベリファ
イチェックを行うようになります。
7. Cygwin を使用したメイクに対応しました。
メイクの[環境設定]ダイアログにおいて、[メイク方法]タブで[Cygwin のメイクを使用
する]を選択し Cygwin のパスなどを設定することで使用できます。
8. メイクの構成ソースファイルにローカルオプションが指定されている場合に、[コンパ
イラオプション]ダイアログで共通のコンパイルオプション等を変更した際に変更した
内容をローカルオプションへ反映させる機能を追加しました。
9. プログラム実行中にもメイクができるようになりました。
10. [リアルタイムウォッチ]ウィンドウ、[インスペクト]ウィンドウ、[ローカル変数]ウィ
ンドウにおいて、変数のアドレスを表示するようにしました。
11. [リアルタイムトレース]ウィンドウにおいて、ポップアップメニューの[アセンブラ/
ダンプ表示]、[ソース/逆アセンブラを表示]のメニューを変更しました。
12. [コマンド]ウィンドウにおいて、マクロの実行速度の改善を行いました。
13. RD コマンドにおいて、インテル HEX またはモトローラ S 形式のファイルを読み込む
際にオフセットアドレスを指定することができるようになりました。
14. CUI モードを追加しました。CUI モードではマクロコマンドを実行する[コマンド]ウ
ィンドウのみが表示されます。CUI モードは、余計な GUI 表示を最小限に抑えられる
ため、マクロコマンドを高速に実行することが可能です。メインメニュー[ファイ
ル]-[CUI モードに切り替える]より CUI モードに切り替えができます。
15. リアルタイム OS デバッグ機能において、OLS コマンドの処理速度を改善しました。
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● 不具合の対処
【ランク A】１３件
1. [コード]ウィンドウにおいて、サイズの大きいファイルでブレーク設定やステップ実
行を行った際に例外が発生する場合がある不具合を修正しました。
2. 複数の C 言語のソースファイルよりインクルードされているヘッダーファイルの中で
インクルードされているヘッダーファイルを更新した場合に、影響のある全てのソー
スファイルがメイクされない不具合を修正しました。
3. コマンドの引数に"val(変数)"の書式を使った際に、変数が char 型もしくは unsigned
char 型であり、変数の値が 0x20 であった場合に正しい変数の値が取得できない不具合
を修正しました。
4. オンボード環境において、[ターゲット設定]ダイアログで選択されている品番が AM32H
コアの場合に[NEO フラッシュ設定]タブの[高速書き込みモード]の設定で[キャッシュ
を使用する]をチェックできない不具合を修正しました。
5. オンボード環境においてオンボードデバッグユニット PX-ODBHUT（PanaX NEO）を使用
している場合、ターゲット接続時に認証を行う品種のフラッシュメモリを書き換えの
際に、同じセクタのイレース、書き込みが繰る返される場合のある不具合を修正しま
した。
6. オンボード環境においてオンボードデバッグユニット PX-ODBHUT（PanaX NEO）を使用
している場合、ターゲット接続時に認証を行う品種のフラッシュメモリを書き換えの
際に、[ロード対象のファイルを指定]ダイアログで書き込むファイルを選択時にファ
イル種類を全てのファイルにすると選択されたファイルの拡張子に関わらず実行ファ
イルとして処理してしまう不具合を修正しました。
7. シミュレータ環境において、関数"DFEvent_ResetStart"を使用した際にデバッガ終了
時に例外が発生する場合のある不具合を修正しました。
8. シミュレータ環境において、関数スワップを使用した際に呼び出し元の関数が使用し
ているレジスタの値を破壊する場合がある不具合を修正しました。
9. シミュレータ環境において、タイマイベントやメモリアクセスイベントなどのイベン
ト関数や関数スワップで指定したスワップ先関数が関数ポインタである場合、イベン
ト関数実行時や関数スワップ後のスタックポインタが誤った値になる不具合を修正し
ました。
10. シミュレータ環境において、STOP モードが正しく動作しない不具合を修正しました。
11. シミュレータ環境において、STOP/HALT/SLEEP モードの状態から実行できない不具合を
修正しました。
12. シミュレータ環境において、ノンマスカブル割込み発生時に通常状態 NORMAL モードに
復帰できない不具合を修正しました。
13. シミュレータ環境において、ノンマスカブル割込み発生時の制御レジスタの値が誤っ
ている不具合を修正しました。
【ランク B】４件
1. メイクに失敗した場合においても、実行ファイルのタイムスタンプが更新される不具
合を修正しました。
2. [コード]ウィンドウにおいて、ソフトウェアブレークを設定した行の上にコードを追
加した場合にソフトウェアブレークの設定情報がおかしくなる不具合を修正しました。
3. [リアルタイムウォッチ]ウィンドウにおいて、End キーを押した場合に例外が発生する
場合がある不具合を修正しました。
4. [リアルタイムウォッチ]ウィンドウや[ＲＡＭモニタ]ウィンドウにおいて、オンザフ
ライ禁止の場合にプログラム停止後の表示が全て変化色(初期設定は赤色)になる不具
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合を修正しました。
● 注意事項
1. Version 4.2.2.0 以前の DebugFactory Builder for MN103S をお使いの場合は、MN103S
シリーズ用 Windows 版 PanaX デバッガと DebugFactory Builder for MN103S の両方を
同じ PC にインストールした場合、先にインストールしたデバッガが使用できないこと
があります。DebugFactory Builder for MN103S をインストールする場合は、PanaX デ
バッガをアンインストールした後、DebugFactory Builder for MN103S をインストール
してください。
2. Version 4.2.2.0 以前の DebugFactory Builder for MN103S をインストールすると
Exflash は使用できなくなります。
3. リリースノートの記載項目の判断基準として、情報のランク分けを記載しています。
ランクの意味は以下の通りです。
[ランク A]
コマンドの実行結果を誤って処理するもの。または、コマンドの実行結果によりデバ
ッグに著しく影響を与えるような項目
[ランク B]
コマンド処理に対してエラーが発生し、処理が停止するなど不具合が現象として表わ
れ、必ず発見される項目。（他の手段により回避策があるような場合）
● 制限事項
【共通の制限事項】
1. ユーザ権限ではライセンスキーの設定ができません。
2. ソースファイル、実行ファイル、ライブラリ、オブジェクトファイルに # を含むファ
イル名やパス名を使用することは出来ません。また、ファイル名やパス名をショートフ
ァイル名、ショートファイルパス名に変換した際に # が含まれる場合についても使用
することは出来ません。
【Windows Vistaに関する制限事項】
3. 標準ユーザアカウントでは使用できません。管理者アカウントでご利用ください。
4. ファイルのドラッグ＆ドロップ機能が動作しません。[プロジェクト]ツリーへのファイ
ルの追加、[コード]ウィンドウでのファイルのオープン、[コマンド]ウィンドウでのフ
ルパス付きファイル名の入力などのファイルのドラッグ＆ドロップを使用できません。
5. [コミュニケーションセンター]ダイアログにおけるProxy設定を自動スクリプト指定で
行うことができないことがあります。
6. Cygwinを使用したメイク機能を使用することはできません。
【C++に関する制限事項】
7. ECPのプログラムのデバッグの際にローカル変数の内容を参照することが出来ない場合
があります。
【命令セットシミュレータ環境】
8. デバッガオプションの「リセット時にランダムで内蔵RAMをフィル」機能はサポートさ
れていません。本機能を使用するとリセット時にエラーになります。
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【インサーキット・エミュレータ環境】
9. ターゲット電源リミット電圧で過電圧を検出時にエラーメッセージが「電源がＯＦＦに
なっています」と表示されます。
【PanaX NEO の制限事項】
10. フラッシュ書換えのための環境設定方法としてPanaX NEO専用(推奨)の方法を使用する
場合、ホストPCとPanaX NEO ユニットは USB2.0 HS(ハイスピード)モードにて接続して
ください。
11. フラッシュ書き換えのための環境設定を、旧デバッグユニットと共通の環境設定方法と
PanaX NEO専用(推奨)の環境設定方法の両方で設定している場合、旧デバッグユニット
と共通の環境設定が優先されます。
12. LAN接続時において、3COM社製ネットワークカードを使用すると通信が不安定になるこ
とがありますので使用しないでください。
13. LAN接続時において、[ターゲット設定]ダイアログの「オンボード詳細」タブの「実行
確認間隔時間」を"1000"msに設定してください。
14. LAN接続時において、スイッチングハブを介してPanaX NEOとPCを接続すると、正常に通
信できない現象が発生していますので、スイッチングハブを介さずに接続してください。
15. LAN 接続時において、PanaX NEO ユニットに設定する IP アドレスは 192.168.10.1～
192.168.10.10 の範囲としてください。
以上
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