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平成 21 年度税制改正要望項目(信託関係)一覧 (社)信託協会
平成 21 年度税制改正要望項目(信託関係)一覧 (社)信託協会 Ⅰ.主要要望項目 1.事業承継税制の信託への適用 株式の信託を利用した事業承継について、新たに創設される納税猶予制度の適 用対象とすること。 2.企業年金等の積立金に係る特別法人税の撤廃 企業年金および確定拠出年金等の積立金に係る特別法人税を撤廃すること。 3.確定拠出年金の従業員拠出の容認 確定拠出年金における従業員拠出を認めること。 Ⅱ.要望項目 1.信託に関する税制措置 信託に関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 受益者連続型信託の課税の特例の適用対象を見直すこと。例えば、家族の 扶養のための給付や資産承継を目的とする一定の信託を対象から除外するこ と。 (2) 受益者単独の信託については、いわゆる損失算入制限措置(租税特別措置 法第41条の4の2、同法第67条の12)を適用しないこと。 2.公益信託等に関する税制措置 公益信託等に関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 公益信託について、公益社団法人・公益財団法人に比して劣後することの ないよう、所要の税制上の措置を講ずること。 (2) 非営利型目的信託について、非営利型法人に比して劣後することのないよ う、所要の税制上の措置を講ずること。 3.企業年金信託等に関する税制措置 企業年金信託等に関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 適格退職年金から確定給付企業年金、確定拠出年金への円滑な移行および 移行後の制度での健全な財政運営を可能とする措置を講ずること。 (2) 確 定 給 付 企 業 年 金 に お け る 従 業 員 拠 出 に つ い て の 掛 金 所 得 控 除 制 度 を 創 設すること。 (3) 確定拠出年金における拠出限度額を引上げること。 (4) 確定給付企業年金、厚生年金基金および適格退職年金における過去勤務債 務に係る事業主掛金について、一層の弾力的な取扱いを可能とすること。 (5) 退職一時金制度から確定拠出年金への資産移換の方法について、一括移換 を可能とすること。 (6) 確定給付企業年金および適格退職年金における遺族給付(遺族年金、遺族 一時金)に関し、厚生年金基金と同様に相続税を非課税とすること。 4.財産形成信託に関する税制措置 勤労者財産形成促進制度に関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 財 産 形 成 給 付 金 お よ び 財 産 形 成 基 金 の 積 立 金 に 係 る 特 別 法 人 税 を 撤 廃 す ること。 (2) 財産形成住宅信託および財産形成年金信託の税制優遇措置の拡充等、財産 形成制度について一層の税制上の措置を講ずること。 5.集団投資スキームに関する税制措置 集団投資スキームに関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 投資法人・投資信託等が不動産を取得する際の不動産取得税の課税標準の 特例措置の適用期限(平成21年3月末)を延長すること。 (2) 特 定 投 資 信 託 等 の 収 益 の 分 配 お よ び 投 資 法 人 等 の 利 益 の 配 当 の 損 金 算 入 要件について、宥恕規定を設けること。 6.金融・資本市場の競争力強化および国際的な取引の推進のための税制措置 金融・資本市場の競争力強化を図るとともに、国際的な取引を推進するため、 次の措置を講ずること。 (1) 金融資産に対する課税の簡素化・中立化の観点から、金融所得課税の一体化 を推進すること。なお、納税の仕組みについては、納税者、金融機関が受入れ可能 な実効性のある制度とするとともに、その導入にあたっては十分な準備期間を設け ること。 (2) 株券等の電子化に伴い、顧客が開設する特定口座から払い出された以下の 上場株式等について、特定口座への再受入れを可能とすること。 ① 信託設定のために信託会社等に引渡したもの ② 担保設定のために銀行に差入れたもの。 (3) 租税条約に基づき利子・配当に対する所得税の軽減・免除を受ける際の「租 税条約に関する届出書」の提出に関する諸手続を簡素化・合理化すること。 (4) 確定申告書に添付する上場株式等の配当等の支払通知書について、複写も 可能にすること。 7.不動産に関する税制措置 不動産に関する税制について、次の措置を講ずること。 (1) 委託者のみが信託財産の元本の受益者である場合において、信託期間中に形 式的な所有権の移転(相続、合併・分割)が発生した委託者に信託財産の元本 である不動産を返還する際の不動産取得税は非課税であることを明確化する こと。 (2) 住宅または土地に係る不動産取得税の軽減税率(期限:平成21年3月末、 3%)および宅地に係る課税標準の特例措置(期限:平成21年3月末、土地 評価の1/2)の適用期限を延長すること。 (3) 所有期間10年超の土地等を譲渡し、土地等、建物、構築物、機械装置に買 換えた場合に、80%の課税の繰延を認める措置の適用期限(期限:平成20 年12月末までの譲渡)を延長すること。 (4) 一定の要件を満たす個人の住宅用家屋である新築住宅および中古住宅に係 る登記についての登録免許税の軽減税率の適用期限(平成21年3月末)を延 長すること。 (5) 不動産の譲渡に関する契約書および建築工事の請負に関する契約書のうち、 記載金額が1,000万円を超えるものについての印紙税の特例措置の適用期 限(平成21年3月末)を延長すること。 (6) 現行の住宅ローン減税制度およびいわゆる三位一体改革による税源移譲に 伴う中堅所得者層に対する住宅ローン減税効果の確保に係る特例措置等の適 用期限(期限:平成20年末までの入居)を延長すること。