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すみれ乳児院だより 第 56 号 - 大阪福祉事業財団 すみれ乳児院

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すみれ乳児院だより 第 56 号 - 大阪福祉事業財団 すみれ乳児院
2015 年4月 1 日発行
すみれ乳児院だより
第 56 号
大阪市城東区古市 1 丁目 20-80
す
み
れ
乳
児
院
総
主
任
平
瀬
ま
り
子
で
、
今
年
度
も
引
き
続
き
、
ご
支
援
を
よ
ろ
し
く
お
願
い
い
た
し
ま
す
。
す
み
れ
乳
児
院
が
親
と
子
の
心
の
故
郷
の
よ
う
な
存
在
に
な
る
よ
う
頑
張
り
ま
す
の
換
を
し
て
で
き
る
限
り
有
効
な
活
用
を
し
た
い
と
思
っ
て
い
ま
す
。
大
き
く
進
ん
だ
気
が
し
ま
す
。
限
ら
れ
た
面
積
の
土
地
な
の
で
、
設
計
士
さ
ん
と
意
見
交
し
で
も
「
家
庭
に
近
い
養
育
」
を
し
た
い
と
い
う
職
員
の
思
い
が
図
面
と
い
う
形
に
な
り
、
そ
の
あ
わ
た
だ
し
さ
の
中
、
新
築
移
転
に
向
け
て
、
設
計
図
が
出
来
つ
つ
あ
り
ま
す
。
少
入
所
し
て
く
る
子
ど
も
の
受
け
入
れ
と
、
退
所
し
て
い
く
子
ど
も
の
準
備
に
追
わ
れ
る
、
一
人
退
所
し
た
そ
の
日
の
夕
方
に
新
た
な
入
所
児
が
来
る
こ
と
も
あ
り
ま
し
た
。
1
年
度
も
多
く
、
5
0
名
定
員
の
す
み
れ
乳
児
院
は
絶
え
ず
満
床
状
態
で
し
た
。
午
前
中
に
目
を
転
じ
て
大
阪
市
内
の
子
育
て
を
見
て
み
る
と
、
養
育
の
難
し
さ
を
訴
え
る
人
は
昨
培
っ
た
自
己
肯
定
感
が
さ
ら
に
高
ま
る
よ
う
育
っ
て
ほ
し
い
と
思
っ
て
い
ま
す
。
発行責任者 鳴川 真弓
い
く
子
ど
も
た
ち
を
見
送
っ
て
き
ま
し
た
。
次
の
生
活
の
場
所
で
も
、
こ
こ
で
愛
さ
れ
て
こ
で
の
思
い
出
が
い
っ
ぱ
い
詰
ま
っ
た
ア
ル
バ
ム
を
持
っ
て
児
童
養
護
施
設
に
出
発
っ
て
こ
の
春
も
ま
た
、
保
育
園
入
所
が
決
ま
り
、
不
安
と
喜
び
で
帰
っ
て
い
く
親
子
や
、
こ
び
可
愛
い
花
が
色
と
り
ど
り
に
咲
く
よ
う
に
、
ど
の
子
も
、
伸
び
や
か
に
育
ち
ま
し
た
。
た
。
乳
児
院
の
子
ど
も
た
ち
も
、
ま
る
で
チ
ュ
ー
リ
ッ
プ
の
芽
が
出
て
茎
が
ぐ
ん
ぐ
ん
伸
水
仙
の
花
か
ら
菜
の
花
に
。
梅
の
花
か
ら
桜
の
花
に
と
、
春
爛
漫
の
季
節
と
な
り
ま
し
繋
い
で
い
く
の
は
、
笑
顔
と
命
春のつどい
たんぽぽ
3 月 21 日、鳴川院長の「乳児院を心の支えにいつでも
相談してほしい。また、乳児院に対していろんな意見を聞
かせてください。
」という挨拶で始まった春のつどい。ま
ず保護者の方と一緒に「はるがきた」「つくしがでたよ」
を唄いました。歌を聞いて「キャッキャッ」と笑う子ども
の声が、場を和ませてくれました。
子どもたちの出し物では、
『たまごのあかちゃん』の絵
本を読み、大きな卵からいろんな動物の赤ちゃんのお面を
被った子どもたちが登場しました。卵が割れると、ハイハイをして出ていく子や、緊張した表情を見せ
る子どもたちもいました。どの姿もとてもかわいらしく、会場が笑顔で包まれました。
最後に、
「思い出のアルバム」を唄い、子どもたちの成長してきた姿を思い出し、胸が熱くなりました。
まだ生まれて間もない赤ちゃんも、これからお家に帰り新たな場所で成長する子どもたちも、すくすく
大きく育ってほしいと感じたつどいとなりました。
たんぽぽ:川守田繭美
A グループ
(ひまわり、すずらん)
とても良い天候で迎えることができた春のつどい。子どもたちの体調もバッチリ!でした。最初にひ
まわりクラスの出し物で大型絵本『だるまさんが』を読みました。見慣れた絵本に嬉しくて声を出して
喜ぶ子も見られ、場の雰囲気もやわらぎました。次に、お歌と共に名前を呼ばれて手を挙げてお返事を
する場面ではニッコリ笑顔で返してくれる子やちゃんと手を挙げてくれたり、他のお友だちの時には手
を挙げてお返事していたにも関わらず、自分の番になると照れてしまってモジモジしていたりと、とっ
ても可愛い姿を披露してくれました。
次はすずらんクラスの出し物で『おおきなかぶ』をしました。全員に役があり、ちゃんと自分が何役
かを分かっていて、「おじいさ~ん」
「おばあさ~ん」「まごさ~ん」「ねこさ~ん」
「いぬさ~ん」
「ねず
みさ~ん」と役の名前を呼ばれると、前に出て皆を呼んだ
りする子や、出ることが恥ずかしいのかひっくり返ったり、
泣いてしまったりする子もいましたが、最後にはみんな前
に出てきてくれました。そして照れながらも自分のお名前
や好きな食べ物を言うことが出来、本当に大きくなった
ね!!と感動しました。この日を子どもたちの自信に変えて、
これからもどんどん色んな面でおおきくなってね。
A グループ:横関 笑理子
2
B グループ
(ちゅうりっぷ・こすもす)
年少さんは、
“ちゃちゃつぼ”の手遊びをしてから、だる
まさんやいちごさん、メロンさん、バナナさんに扮し、絵
本『だるまさんが』のシリーズのペープサートを見ながら、
“だ~る~ま~さ~ん~の~”のリズムに合わせて身体を
左右に揺らし、
“ビローン“と腕を高く上げたり、目や歯を
指さしたりと、だるまさんと同じ動きを身体を大きく使っ
てしていました。大好きな絵本なので、大勢の人たちの前
でもみんなリラックスして楽しむことができたようです。
年長さんは、ごっこあそびでカレーを作りました。エプロンとコック帽を被った年長さんたちが、大
きな鍋に人参や玉ねぎ、じゃがいも、豚肉を入れて、みんなで輪になって美味しくなる呪文を唱えます。”
むしゃむしゃむしゃ“と、ちょっとつまみ食いをしながら煮えたかどうか確かめるところは、本当に可
愛かったです。年少さんの飛び入り参加もあって、とても盛り上がりました。そして、お遊戯の後の昼
食は本物のカレーライスでした。
子どもにとっても、大人にとっても、それぞれの思いのつまった春
のつどいになりました。
B グループ:中谷 仁美
保護者会・OB 会合同の新年会を1月に行いました。保護者の方、OB 会の方と職員合わせて 27 名が
参加し、賑やかに手作りの食事やゲームを楽しみました。久しぶりに参加された OB の方の近況なども
聞くことができ、現保護者の方との交流をもつことができ良かったです。
2月にも合同の取り組みとして、おもちつきを行いました。OB会の皆さんの協力のもと、園庭に設置
したかまどで火を焚き、もち米を蒸して、
「よいしょー!」の掛け声もにぎやかに、おもちをつきました。
きな粉もちにあんこもち、のりやかつおぶしをからめたからみもち、ぜんざい、お雑煮と、種類も豊富
です。いろんな味のお餅に乳児院の子どもたちも大喜び
で食べていました。大きな杵でおもちをつく様子に、子
どもたちはびっくりしたり、興味津々だったり、大人に
支えられながらも一生懸命おもちつきをする様子が、と
ても可愛かったです。乳児院を巣立った子どもたちも懐
かしい顔を見せてくれて、会話を楽しみながら交流を持
つことが出来ました。暖かい天候にも恵まれて、思い出
に残る一日になりました。
保護者会担当:青山 絵美
3
今年も乳児院を巣立ち、新たな場所での生活が始まる子どもたちがいます。わたしたちはいつ
も、あなたたちの幸せを心から願っています。いつまでも素敵な笑顔でいてね!!たくさんの思
い出をありがとう!!
初めて出会ったのは、梅雨入りした間もない頃。小さな小さな身体で2人並んで、一生懸命に大きな声をあげて
いましたね。可愛い手にそっと指をおくと、ぎゅっと握り返してくれたこと今でも思い返すと、心が温かくなりま
す。
お腹をこわしたり、ミルクをなかなか飲めなくて心配する日々が続きましたが、今ではしっかりごはんを食べて
たくさん遊んで、自分の思いをきちんと主張できるくらい大きく成長して本当に嬉しく思います。初めて寝返りし
た日のこと、初めてごはんを食べた日のこと、初めてハイハイした日のこと、初めてお坐りした日のこと、初めて
見つめて微笑んでくれた日のこと、初めて私を見つけては甘え
て泣いた日のこと。そのどれもが愛しくて、可愛くて、どんな時も、あなた
たちの屈託のない笑顔に支えられていました。
あなたたちが育つ風景に私がいたこと、いつだって2倍の嬉しさや幸せな
気持ちにさせてくれて本当にありがとう。いつもいつも可愛い笑顔で迎えて
くれてありがとう。たくさん抱っこさせてくれてありがとう。素敵な毎日を
ありがとう。お別れはお互いに少し寂しいけれど、2 人の新たな未来はきっ
と明るく笑顔に溢れていると信じています。
ももちゃんはももちゃんのままで、さくらちゃんはさくらちゃんのままで、
これからを自分らしく歩んでいってください。
たんぽぽ:金城
みき
春の足音が日一日近づいてくる頃、乳児院はもっとも寂しくてつらい時期を迎えます。育ってきた子どもたちと
のお別れ、巣立ちのときです。どの子どもたちも1年前とは格段に違うほどの成長を見せ、にこやかにそして誇ら
しく乳児院から旅立っていきます。あんなに小さかったのに、あんなに泣き虫で、あんなにご飯を食べなかったの
に、やんちゃだったのに…それぞれの個性に手をやきながら一緒に笑ったり、悩んだり体当たりで子どもたちとぶ
つかり合った日々。それを全部背負ってこれからの人生に立ち向かおうとしている子どもたちの顔は本当に自信に
満ちています。もっと抱っこしてあげればよかった、もっと話を聞いてあげればよかったと後悔ばかりが頭をよぎ
ります。でも今思い浮かぶのは子どもたちの笑顔と抱きしめたときの温もり、楽しかった日々。
「おはよう」と朝出
勤したときに駆け寄ってきてくれた姿です。これまでたくさんの子どもたちを見送ってきました。その姿に私たち
の方がどれだけ力をもらったことでしょう。
どうかこれまで以上に自分の思いを存分に発揮させてのびやかに、たくましく人生を歩んでいってください。た
くさんの素晴らしい毎日をありがとう。
Aグループ:岡本
4
浩美
日々成長していく姿を見続けて、気が付けば巣立ちの時期を迎えていました。1つ1つの成長が本当に嬉しくて、で
きる度に何回も抱きしめて成長の喜びを分かち合いました。まわりのお友だちとお互い刺激し合いながら身も心も大き
くなり、アルバムを振り返って見てみるとこんなに小さかったのだなぁと感慨深いです。
ゆっくりだけど着実にできることが増えていくたくましい姿や、自分より小さなお友だちが泣いていると抱きしめて背
中をさすってあげている様な優しい姿を見ては、わたし自身も頑張ろうと勇気をもらっていました。
「いっぱい笑いかけ
てくれてありがとう」「たくさん話しかけてくれてありがとう」「いやいやと言いながら泣きわめいて気持ちをぶつけて
くれてありがとう」「ずっと仲良くしてくれてありがとう」感謝の言葉しか出て来ません。
わたしは、乳児院の仕事は子どもたちを日々の生活の中でどれだけ嬉しいという気持ちにさせてあげ、楽しいと思え
る環境を作ってあげられるかだと思っています。巣立っていくあなたたちとの別れは本当に寂しいですが、あなたたち
の、たのもしく成長した姿を目標にまた新たな子どもたちを迎えようと思います。
本当に大好きでした。これからもずっと大好きです。
Bグループ:杉野
美奈子
えみかちゃんを担当させてもらうことになって、もうすぐ1年になりますね。
わたしがえみかちゃんを担当させてもらうことになった時は、えみかちゃんはつたい歩きから、1人で立ち、1歩ず
つ歩きはじめようとしていた時期でした。小さな足で一生懸命立って歩こうとする姿が本当にかわいくて、よちよちと
歩きながら、
“だっこ”と笑顔で側まで来てくれた時には、嬉しくて目いっぱい抱っこして、歩けたことを一緒に喜び合
いましたね。
今ではしっかり歩いて散歩に行けるようになったえみかちゃん。公園で遊ぶことが大好きで、ブランコに乗って、揺
らすとケラケラとずっと笑ってくれていましたね。
「楽しいね」と声掛けると「たのしいねー!」と返してくれて、いつ
も楽しい散歩の時間を過ごすことができましたね。
最近では、わたしのことを「よしおかさん」と呼んでくれるようになり、走ってきて「だっこ~」と言ってくれるよ
うにもなりました。小さかったえみかちゃんが、走り回ったり、たくさんお話ししたり、ごっこ遊びを楽しんだり、し
っかり成長した今の姿を本当に嬉しく思います。
これからすみれ乳児院を巣立ち、新しい環境の中へと向かっていくえみかちゃん。きっと楽しいことや嬉しいことが
えみかちゃんを待っていると信じています。時には困難なことにも出会うかもしれませんが、そこを乗り越えて、さら
にどんどん成長しながら、素敵なえみかちゃんの人生を過ごしていってくださいね。
B グループ:吉岡
美佐穂
厳しかった冬の寒さもやわらぎ、暖かく春を感じられる日も多くなってきました。昨年の春、桜を見ながらお花見弁
当を頬いっぱいに詰め込んで、笑顔で楽しく過ごした日が昨日のことのように思い出されます。子どもたちとは一年を
通して食事に関わる場面で沢山触れ合い、その度にいつも元気をもらってきました。
栽培した野菜を収穫しては厨房へ持ってきてくれたこと、玉葱の皮むきのお手伝いをしてくれたこと、お部屋に食事
を作りに行くと目を輝かせてその様子を見て「あちち?」と声をかけてくれたこと、数え始めたらキリがない程どれも
大切な思い出です。本当にありがとう。
お別れをすることは、やはり少し寂しいですが、乳児院を巣立って美味しいご飯を楽しく、そして沢山食べて、健や
かに育っていくことを心から願っています。
給食部:小園
5
麻美
わたしがすみれ乳児院に就職してきたのは、22 歳の春でした。その時の知事は黒田さんで、医療や福祉が充実して
いて、安心して働くことができました。知事が代わると福祉に対する政策も変わり、自分たちで乳児院を宣伝するため
ビラを撒いたりしながら、赤ちゃん 110 番の相談を受けたり、一時預かり事業をしたり…、20 代は突っ走っていた
と思います。
保育現場で 32 年、洗濯場で 10 年…、嬉しかったベスト 3 を挙げると、①以前担当していた子どもが会いに来て
くれたこと、②共済会の海外旅行でカナダとハワイに行けたこととスキーが上手くなったこと、
③大阪府知事表賞をいただけたことです。すみれ乳児院で働けたお蔭だと思っています。かわい
い笑顔に癒され、そして支えてくれた仲間にも助けられて 42 年間も働き続けられたのだろうと
思っています。
子どもたちと職員の仲間のみなさん、本当にありがとうございました。
洗濯場:和田
けい子
気が付くとすみれ乳児院に来て 4 年が経ちました。この 4 年は本
就職したての頃は、保育園からの転職だ
当にあっという間でした。4 年前、ドキドキしながら緊張してすみれ
ったので 24時間子どもたちが過ごす施設
乳児院に来た日を懐かしく思います。
ということに戸惑うことばかりでした。
「お
沢山の子どもたちに出会い、そして担当の子と過ごした日々はかけ
はよう」
「さようなら」と子どもたちを出迎
がえのない時間でした。わたしを見つけると「おーせさーん」と駆け
え見送る立場から、真逆の生活が始まった
寄って来てくれること、椅子に座らず私の膝に座ってご飯を食べた毎
のです。その生活になかなか馴染めずに悩
日、添い寝をすると安心したようにスヤスヤ寝ていくこと、「お手伝
むこともありましたが、先輩方や同僚たち
いする」とわたしの後ろをずっとついて回っていたこと…、日常の何
が話を聞いてくれ、沢山のことを教えてく
気ないやりとりから生まれる信頼関係を実感した日々でした。この関
れました。また、子どもたちの笑顔に支え
係や経験が大きくなった子どもたちを少しでも支えてくれる力にな
られてきた日々でした。
ればと、信じています。
この度一身上の都合により 1 月 5 日に退
もちろん、上手くいくことばかりではなく、子どもや保護者との関
職することになりましたが、これからは、
係づくりや、自分が乳児院で働く意味、自分に何ができ、何をしなく
わたしにできることで乳児院との縁をつな
てはいけないのかと悩んだことも何度もありましたが、悩みを話せる
いでいけたらと思っています。
場があり、また話を聞いてヒントをくださった先輩方に心から感謝し
乳児院は子どもたちの「おうち」です。
ています。時には悲しくつらい現実が多くありましたが、嬉しくて感
建て替えの話が進む中で職員 1 人 1 人の思
動的な瞬間にも沢山出会い、そのひとつひとつの瞬間に力をもらい今
いも取り上げながら、子
までやってこられたのだと思います。
どもたちが安心して暮ら
あっという間の 4 年でしたが、振り返ればし
っかりと足跡がついている 4 年でした。これか
らも、すみれ乳児院が子どもたちにとって大切
な「おうち」でありつづけてくれることを願い
ます・・・。
せる「おうち」になるこ
とを期待しています!
4 年間ありがとうござ
いました。
古市
本当にありがとうございました。
Aグループ:大瀬 明李
6
恵子
22 年前、1歳の息子を連れて一時預かりの相談をしにすみれ乳児院の事務所に来ました。当時1階事務所はベ
ビーセンターと言って、なかよしすみれ保育園と一緒に使われていました。子育てに悩みながらなんとか保育士資
格を取っていたわたしは乳児院の利用者として、なかよしすみれ保育園にて産休代替で働くことになりました。し
かし、その頃は風疹やはしかが大流行し、娘や息子が次々と病気や入院をしました。そんな時、すみれ病院の中に
病児保育室を作ろうという運動が地域の職場の中から生まれ、立ち上げに携わりました。2年間の厳しい運営の後、
大阪市よりすみれ乳児院の事業へ移行されれば市の補助金の対象になるという話があり、すみれこどもケアルーム
の非常勤職員になったのが 30 歳の時でした。41 歳で正規職員になり、ケアルームの利用者が年間 1000 名を超
えた時はとても嬉しかったです。全国で 14 ヵ所だった病児保育室も、今では全国で 1000 ヵ所以上に増えてき
ました。働く親と子どもたちの健康と安心を守り、今、目の前にいる困っている人を助けられる社会を充実させた
いという願いでいっぱいでした。
乳児院本体での勤務に異動となってからは、子どもたちと一緒にお風呂に入るのが楽しみでした。また、週末里
親としても 14 年の月日が経ち、泣いたり笑ったり、本当に多くの経験をさせて頂きました。
そして、給食室で調理の仕事をさせて頂いて2年。そして4月から、また非常勤に戻っ
てグループホームくるみ Fam.で勤務させて頂くことになりました。
2年後の建て替えでは、全て小規模グループケアになっていきます。労働組合活動で学
んできた、働く仲間の心と身体の健康と笑顔を守りつつ、子どもたち一人ひとりの豊かな
育ちを支えながら、素敵な乳児院が2つも出来る夢を叶えていけたらと思っています。
給食部:小田
文江
福祉施設で働きたいと求人を探していた時、すみれ乳児院を知りました。
「すみれ乳児院憲章」がホームページに
載っていて、是非ここで働きたいと応募しました。見学の時、子どもたちが愛されていることが伝わってきたこと
を今でも覚えています。
本体で3年9ヵ月、グループホームくるみ Fam.で4年、非常勤として働きました。一人ひとり体調や気持ちが
違う子どもたちに毎日戸惑い悩んだりしましたが、保護者の方々と共に子どもたちの成長を見て喜び、たくさんの
思い出ができました。くるみ Fam.は地域の中で生活しており、窓を開ければ裏のおじちゃんが、玄関を出れば並
びの女性の方が優しく声をかけてくれます。子どもたちが、職員だけでなく地域やボランティアの方々にも大切に
され育っていることが嬉しい思い出の一つです。
これから乳児院は建て替えに向けて動き出しますね。社会経験が不足しがちな子どもたちにとって、小さな経験
だとしてもその積み重ねが人と繋がり支え合うことを学ぶ助けとなり、また力となればいい
なと思います。たくさんの子どもたちの笑顔、たくさんの人との出会い、また巣立ちという
新たな一歩を踏み出す別れもありました。反省する事は多々ありますが、職員の方々の支え
により色々なことを経験して学び、人生の大きな糧となりました。ありがとうございました。
これからも子どもたちが笑顔で、心身ともに豊かな暮らしが送れるように祈っています。
くるみFam.:中島 美紀
山越え谷越えで続けてきた福祉職~保育士としては
2014 年度をもって6名の職員が
約 21 年のラストがこちらとなりました。曲りなりに
退職します。お世話になりました!!
も働かせていただき、誠にありがとうございました。
かわいい子どもたちのたくましい成長を、心より願っ
ています。
7
Bグループ:陶山
和子
後援会からのお願い
すみれ乳児院が所属する「社会福祉法人
大阪福祉事業財団」は、大阪府下に 23の福祉
施設を持っています。その多くの施設で老朽化が進み、これまでに9施設で建て替えが行わ
れました。国や地方自治体は財政難を理由に、福祉・教育・医療などの予算を削減し、施設
建て替え時の自己資金の割合も大きくなっています。近い将来予定されるすみれ乳児院の建
て替えや、新しい施設の建設にも多額の資金を備えることが必要になっています。
大阪福祉事業財団は、皆様の物心両面にわたるご支援・ご協力を必要としております。ま
だ後援会に入会されていない方は、入会していただきますよう、宜しくお願いいたします。
既に入会して頂いている方は、2015 年度の更新の手続きをお願いいたします。
*個人会員
1口 3、000円
*団体会員
1口 10、000円
大阪福祉事業財団と社会福祉の発展に協力し、応援してくださる方は、
すみれ乳児院(06-6931-3873)までご連絡ください。
これからの 6 ヵ月の行事予定
4月 お花見
7月 Aグループ夏の園外保育
5月 ふれあいバザー
8月 Bグループ夏の園外保育
7月 納涼交流会
9月 親子遠足
保護者の方には、後日詳しい日程をお知らせします。
【編集後記】 すみれ乳児院だよりの編集で集まった原稿を読んでいると、それぞれの人の胸に乳児院で出会
った子どもたちや場面がありありと思い起こされているんだろうなぁ…と感じ、乳児院に対する想いの深さ
に感動してしまいました。子どもたちがいつまでもキラキラした瞳を持ち続けられるように、自分には何が
できるのか考え、行動していこうと思います。
(細 木)
8
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