Comments
Description
Transcript
発達障害支援施策 - 国立障害者リハビリテーションセンター
厚生労働省における発達障害者支援施策(平成27年度予算) 課 題 1 地域支援体制の確立 平成27年度予算 ① 発達障害者支援体制整備事業 【 907百万円 (940百万円) 】 ( )内は平成26年度予算 ※地域生活支援事業等計上分を除く 【 地域生活支援事業(464億円(462億円))の内数】 発達障害施策の地域支援機能強化を図るため発達障害者地域支援マネジャーを配置、発達障害のある方や家族を支援するため「ペアレントメンター」の 養成とともに、新たに「ペアレントトレーニング」、「ソーシャルスキルトレーニング」を追加、「アセスメントツール」の導入の促進や研修を実施 ② 発達障害者支援センターの設置、運営 【地域生活支援事業(464億円(462億円))の内数】 地域の拠点として、発達障害者やその家族などの支援、関係機関等に対する普及啓発及び研修等を実施 ③ 巡回支援専門員整備事業 【 地域生活支援事業(464億円(462億円))の内数】 発達障害等に関する知識を有する専門員が、保育所等を巡回し、スタッフや親に助言等を実施して、個別給付につなげる ④ 子どもの心の診療ネットワーク事業 【母子保健医療対策等総合支援事業の内数】 様々な子どもの心の問題、被虐待児の心のケアや発達障害に対応するため、都道府県域における拠点病院を中核とし、各医療機関や保健福 祉機関等と連携した支援体制の構築を図るとともに災害時の子どもの心の支援体制づくりを実施 2 支援手法の開発 ⑤ 発達障害・重症心身障害児者の地域生活支援モデル事業 【34百万円(98百万円)】 先駆的な発達障害者支援の取り組みをモデル的に実践し、その分析・検証を通じて有効な支援手法を開発・確立 ⑥ 発達障害児及び家族の地域生活支援 【 17百万円( 23百万円)】 家族短期入所、デイサービス等を通じた支援プログラムの開発、地域の関係機関との連携体制の整備及び専門職による発達障害の早期発見・ 早期対応を目的とした地域子育て支援を国立障害者リハビリテーションセンターで実施 3 人材の育成 4 就労支援の推進 ⑦ 発達障害者支援に係る研修事業 【8百万円(7百万円)及び(独)国立精神・神経医療研究センター運営費交付金の内数】 ・地域で指導的な役割を担うことができる専門的な人材を育成するための研修を実施 ・小児医療、精神医療、療育の3分野について、発達障害支援に携わる職員に対する研修を行い、各支援現場での対応を充実 ⑧若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラムの拡充・強化 【 368百万円(363百万円)】 ハローワークにおいて、発達障害等によりコミュニケーションに困難を抱える求職者について、本人の希望や状況に応じて、専門支援機関 である地域障害者職業センターや発達障害者支援センターに誘導するとともに、きめ細かな就労支援を実施(平成25年度から全国展開) ⑨ 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金 【399百万円(359百万円)】 ※平成26年度予算においては経過措置分を含む。 発達障害者をハローワークの紹介により新たに雇用した事業主への助成 ⑩ 発達障害者就労支援者育成事業 【 18百万円(21百万円)】 発達障害者支援関係者等に対して就労支援ノウハウの付与のための講習会及び体験交流会を実施するほか、事業所において発達障害者を 対象とした職場実習を実施することにより、雇用のきっかけ作りを行う体験型啓発周知事業を実施 ⑪ 発達障害者就労支援普及・定着化事業 【 16百万円(16百万円)】 発達障害者の就労支援に関する支援手法の開発・検証を国立障害者リハビリテーションセンターで実施 ※平成25年度から、上記のほか、一部の地域障害者職業センターで実施している発達障害者に対する専門的支援を全国展開 5 情報提供・普及啓発 ⑫ 発達障害情報・支援センター 【 40百万円(40百万円)】 国立障害者リハビリテーションセンターに設置されている「発達障害情報・支援センター」で、発達障害に関する各種情報を発信し、 支援手法の普及や国民の理解を促進 ⑬ 「世界自閉症啓発デー」普及啓発事業 【 8百万円(12百万円)】 「世界自閉症啓発デー」の周知と、自閉症をはじめとする発達障害に関する正しい知識の浸透を図るための普及啓発活動を実施 1 発達障害者支援体制整備 地域生活支援事業の内数 乳幼児期から成人期における各ライフステージに対応する一貫した支援を行うため、関係機関等によるネット ワークを構築するとともに、ペアレント・メンター・ペアレントトレーニング・ソーシャルスキルトレーニングの導入によ る家族支援体制の整備や、発達障害特有のアセスメントツールの導入を促進するための研修会を実施する。 また、市町村・事業所等支援、医療機関との連携や困難ケースへの対応を行うための「発達障害者地域支援マ ネジャー」を配置し、地域の中核である発達障害者支援センターの地域支援機能の強化を図る。 【都道府県・指定都市】 ●検討委員会 ●発達障害者地域支援マネジャーの配置 (平成26年度~市町村・事業所等支援、医療機関との連携 及び困難ケースへの対応等の地域支援機能強化) 連携 文部科学省 特別支援教育関連事業 ●家族支援等 ・ペアレント・トレーニング (県内の状況把握や、ペアレント・メンターの養成等 の支援体制の充実に向けて検討) (家族の対応力向上:平成26年度~) ・ソーシャル・スキル・トレーニング 連携 (当事者の適応力向上:平成26年度~) ・ペアレント・メンターの養成 ・ペアレント・メンター・コーディネーターの配置 ●発達障害特有のアセスメントツール の導入促進 (平成23年度~) ●調査・評価 (市町村の支援体制の状況調査・評価) (M-CHAT・PARS ・Vineland-Ⅱ等の導入を促進する 研修の実施) 助言・指導等 【市町村】 助言・指導等 保健 医療 連 携 福祉 関係機関等のネットワークの構築 教育 労働 その他 ◆早期発見・早期発達支援体制の構築(巡回による支援) ◆個別支援ファイルの作成(アセスメントツールの導入) ◆ペアレント・メンター等の活用による家族支援 等 支援 発達障害者 支援センター 医療機関等 2 発達障害者支援センターの地域支援機能強化 地域生活支援事業の内数 発達障害については、支援のためのノウハウの普及が十分に行われていないため、各地域にお ける支援体制の確立が喫緊の課題となっていることから、市町村・事業所等支援、医療機関との連 携や困難ケースへの対応等について、地域の中核である発達障害者支援センターの地域支援機 能の強化を図り、支援体制を整備する。 発達障害者支援センター (地活事業)職員配置:4名程度 ●相談支援(来所、訪問、電話等による相談) ●発達支援(個別支援計画の作成・実施等) ●就労支援(発達障害児(者)への就労相談)●その他研修、普及啓発、機関支援 (課題) 中核機関としてセンターに求められる市町村・事業所等の バックアップや困難事例への対応等が、センターへの直接 の相談の増加等により十分に発揮されていない。 都道府県等 発達障害者支援体制整備(地活事業) ●発達障害者支援体制整備検討委員会 ●市町村・関係機関及び関係施設への研修 ●アセスメントツールの導入促進 ●ペアレントメンター(コーディネータ) 地域支援機能の強化へ 発達障害者地域支援マネジャーの配置:6名程度 ・原則として、センターの事業として実施 ・地域の実情に応じ、その他機関等に委託可 市町村 体制整備支援(2名) 全年代を対象とした支援体制の構築 (求められる市町村の取組) ①アセスメントツールの導入 ②個別支援ファイルの活用・普及 事業所等 困難ケース支援(2名) 困難事例の対応能力の向上 (求められる事業所等の取組) 対応困難ケースを含めた 支援を的確に実施 医療機関 医療機関との連携(2名) 身近な地域で発達障害に関する 適切な医療の提供 (求められる医療機関の取組) ①専門的な診断評価 ②行動障害等の入院治療 3 発達障害者支援センター運営事業 支援件数の推移(相談支援・発達支援・就労支援) 厚生労働省 補助 都道府県・指定都市 障害者総合支援法第78条に規定される 都道府県地域生活支援事業のうち、 「専門性の高い相談支援事業」として実施 直接実施又は委託(社会福祉法人等) 地域生活支援事業の内数 30,187 37,420 45,135 51,081 57,236 63,411 67,971 68,219 H24 H25 16,203 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 ※医療法人,地方独立行政法人も可 発達障害者支援センター (67都道府県、政令市で設置) ・相談支援(来所、訪問、電話等による相談) ・発達支援(個別支援計画の作成・実施等) ・就労支援(就労に向けての相談等) 発達障害児(者) ・家族 ※対象:発達障害児(者)のみ 支援 連携 (体制) ・管理責任者 ・相談支援担当職員 ・発達支援担当職員 ・就労支援担当職員 都道府県が別途配置する 「発達障害者地域支援マネ ジャー」と緊密に連携する ・調整会議や機関コンサルテーション ・発達障害者支援センター連絡協議会の開催 ・障害者総合福祉法第89条協議会への参加 研修(関係機関、民間団体等への研修) 普及啓発(関係機関、民間団体等への研修) 関係機関 児童相談所、知的障害者更生相談所、福祉事務所、 保健所、精神保健福祉センター、医療機関 障害児(者)地域療育等支援事業実施施設、 児童発達支援センター、障害児入所施設、 教育委員会、学校、幼稚園、保育所、 公共職業安定所、地域障害者職業センター、 障害者就業・生活支援センター等 地域住民 4 地域生活支援事業の内数 巡回支援専門員整備事業 発達障害等に関する知識を有する専門員(※1)が、保育所等の子どもやその親が集まる施設・場を 巡回し、施設のスタッフや親に対し、障害の早期発見・早期対応のための助言等の支援(※2)を行う。 ※1 「発達障害等に関する知識を有する専門員」 ・医師、児童指導員、保育士、臨床心理技術者、作業療法士、言語聴覚士等で発達障害に関する知識を有する者 ・障害児施設等において発達障害児の支援に現に携わっている者 ・学校教育法に基づく大学において、児童福祉、社会福祉、児童学、心理学、教育学、社会学を専修する学科又は これに相当する課程を修めて卒業した者であって、発達障害に関する知識・経験を有する者 (専門性の確保) 専門員は、国立障害者リハビリテーションセンター学院で実施している発達障害に関する研修や地域の発達障害者支援センター等が実施する 研修等を受講し、適切な専門性の確保を図る。 ※2 「障害の早期発見・早期対応のための助言等の支援」の例 ・親に対する助言・相談支援 ・児童相談所や発達障害者支援センター等の専門機関へのつなぎ ・M-CHATやPARS等のアセスメントを実施する際の助言 ・ペアレントトレーニング(ペアレントプログラム)の実施 ・ペアレントメンターについての情報提供 【市町村】 つどいの広場 福 祉 児童館 保 健 1歳6ヶ月 3歳児健診 医 療 巡回相談 保育所 教 育 幼稚園 5 子どもの心の診療ネットワーク事業 母子保健医療対策等総合支援事業の内数 都道府県拠点病院 ○ 様々な子どもの心の問題、児童虐待や発達障害の症例に対する医学的支援(関係機関への専門家 の派遣) ○ 医師、関係専門職の実地研修等、 子どもの心の診療に専門的に携わる医師及び関係専門職の育成 ○ 医療機関職員、保健福祉機関職員に対する講習会 ○ 子どもの心の診療等に関する普及啓発・情報提供 地域の医療機関 心の問題を持 つ子ども と 家族 地域の諸機関 保健所 児童相談所 市町村保健センター 福祉施設 一般病院 一般診療所 療育施設 学校等教育機関 発達障害者支援センター 司法機関 など 6 発達障害・重症心身障害児者の地域生活支援モデル事業 平成27年度予算 :34百万円 (平成26年度予算 :98百万円) 発達障害児者や重症心身障害児者及びその家族が地域で安心して暮らしていけるよう、支援手法の開発、関係する分野との 協働による支援や切れ目のない支援等を整備するためにモデル事業を実施し、これにより地域生活支援の向上を図る。 1 発達障害児者支援開発事業 2 重症心身障害児者支援体制整備モデル事業 発達障害・重症心身障害児者の地域生活支援モデル検討委員会 (国) 発達障害児者支援開発事業分科会 重症心身障害児者支援体制整備モデル事業分科会 審査・指導・助言・総括 審査・指導・助言・総括 (都道府県・市町村) 発達障害者支援マネージャー (モデル事業の企画・推進等) (モデル事業の進行管理、情報収集等) 中長期的な課題設定 発達障害児(者)のうち既存の保健や福祉等の支援では対応が 困難な行動障害・二次的障害の予防・改善のための支援手法の開発 テーマ ○ ○ ○ ○ ○ コーディネート機能 ・市町村、事業所等の支援 ・新規資源の開拓(既存施設、インフォーマル・サービス等) 人材育成 情報提供 家族支援の充実 地域住民に対する理解促進 教 ・特別支援学校 育 ・訪問教育 相談支援 事業所 連 携 市町村 担当課 事業所等 入所施設 (自立支援)協議会 子ども関係の部会 訪問看護 ステーション 小児専門病院 地域中核病院 情報共有フォー マットの利用 広域 ② 行動障害、二次的障害の「改善」に関する効果的な支援手法の開発 (例 関係者が一貫した支援を行えるようにするための方法 など) 市町村・ ① 行動障害、二次的障害の「予防」における効果的な支援手法の開発 (例 成人期支援の知見を児童期の支援に反映させる方法 など) 重症心身障害児者支援センター(仮称) 都道府県等 企画・推進委員会 (都道府県・市町村) 診療所 7 発達障害支援について国が行う研修 平成27年度予算 :8百万円 (平成26年度予算 :7百万円) 及び(独)国立・精神神経医療研究センター運営交付金の内数 発達障害者支援センター職員や医師等の発達障害施策に携わる職員を対象に、国立機関等において研修を実施 し、各支援現場等における対応の充実を図る。 <国立精神・神経医療研究センター> <国立障害者リハビリテーションセンター> 1 発達障害者支援センター職員研修 5 発達障害早期総合支援研修 発達障害者やその家族に対する相談・発達支援、就労支援、普及 啓発等に関する専門的な知識・技術に精通するための研修 期間 3日間1回 対象 発達障害者支援センター職員 幼児期における発達障害の早期発見・早期支援について最新の知 識を習得するための研修 期間 2日間1回 対象 乳幼児健診に携わる医師、保健師など 2 6 発達障害支援者研修 発達障害精神医療研修 国の研究やモデル事業により効果が確認されたアセスメントや 支援手法の知識を習得するための研修 期間 3日間1回 対象 巡回支援専門員、児童発達支援事業所の職員など 一般精神医療現場や精神保健領域における発達障害者の診断や 治療、他領域との連携に関する最新の知識を習得するための研修 期間 2日間1回 対象 精神科医療機関、精神保健福祉センターの医師など 3 7 発達障害者地域支援マネージャー研修 ・基礎研修 市町村の支援体制構築、事業所等の対応困難事例への対応、医 療機関との連携等に関するマネージメントに精通するための研修 期間 3日間1回 (新規要求) 発達障害支援医学研修 発達障害支援のアセスメントや治療など、幅広い分野の最新の知識を 習得するための研修 期間 2日間2回 対象 保健所、小児医療機関、発達障害者支援センターの医師など ・応用研修 マネジャーの更なる質の向上と、全国ネットワーク形成を目的 ①市町村支援コース、②事業所支援コース、③医療機関連携コースに分け、 とした支援対象別の研修 (内容) コンサルテーション技術における各地の実践情報交換と地域分析、行動計画 期間 3日間×3コース 作成を内容とする研修を実施。 対象 発達障害者地域支援マネジャー 4 発達障害就労移行支援者研修 発達障害者の特性に応じた就労移行支援事業の進め方を習得す るための研修 期間 3日間1回 対象 就労移行支援事業所職員など 上記以外にも関係する研修として自閉症支援ステップ研修(国立障害者リハビリテー ションセンター)、強度行動障害支援者養成研修(国立重度知的障害者総合施設の ぞみの園)なども実施 *これらの研修に関する情報は発達障害情報・支援センターのサイトにおいて公開 http://www.rehab.go.jp/ddis/イベント情報/ 8 若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム 平成27年度予算 :368百万円 (平成26年度予算 :363百万円) ●発達障害等、コミュニケーション能力に困難を抱える者に対して個別支援を行うとともに、障害者向け専門支援を希望する者に対しては、専門支援 機関等への誘導を行う等、コミュニケーション能力に困難を抱える要支援者向けの総合的な支援を行う事業を実施。 ①若年者の就職支援を行う機関と障害者の就労支援機関の連携体制を構築。 ②発達障害等、様々な要因によりコミュニケーション能力に困難を抱えている要支援者に対して、自らの特性と支援の必要性についての気づきを促し、適切な支援への誘導を行う。 ③発達障害者に対する専門的支援の強化を図ること等により、要支援者のニーズに応じた適切な相談・支援を実施し、要支援者の円滑な就職の促進を図る。 【就職支援ナビゲーター(発達障害者等支援分)による支援スキーム】 発達障害者専門指導監 若年者の就職支援機関 ・発達障害者に対し、知識と経験を持つ精神科医や学識者、発達 障害者支援センター所長等の専門家を労働局において委嘱。 ・ハローワーク職員や就職支援ナビゲーターによる発達障害者等 の日常的な支援に対して、専門的知見に基づく助言・指導を実施。 高等学校等の教育機関 連 携 発達障害者支援センター 連 携 当事者団体 就職支援ナビゲーター (発達障害者等支援分) 【ハローワークの一般相談窓口(※)に配置】 若年求職者 (34歳以下) ●コミュニケーション能力や対人関係に困 難を抱えている者 ●不採用が連続している者 ●短期間で離転職を繰り返す者 ●発達障害の診断を有する者あるいは疑 いのある者 ※平成27年度は新卒応援ハローワークにも配置予定 障害者向け専門支援 を選択しない者 就職支援ナビゲーターによる 個別支援 カウンセリング 求人開拓 面接・同行 事業所見学 就 職 対人技能 トレーニング 個別支援を経た後、 専門支援を希望する者 障害者向け専門支援 を選択する者 誘 導 誘 導 専門支援機関等 【平成25年度実績】 ○新規対象者数:3,329件 ○就職率:59.4% ハローワークの 専門援助部門 地域障害者 職業センター 障害者就業・ 生活支援センター 発達障害者 支援センター その他の 支援機関 9 発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金 平成27年度予算 :399百万円 (平成26年度予算 :359百万円) ※平成26年度予算においては、経過措 置分を含む 1 趣旨 発達障害者は、社会性やコミュニケーション能力に困難を抱えている場合が多 く、就職・職場定着には困難が伴っている。 また、いわゆる難病のある人は、慢性疾患化して十分に働くことができる場合も あるが、実際の就労に当たっては様々な制限・困難に直面している。 このため、発達障害者及び難病のある人の雇用を促進するため、これらの者を 新たに雇用し、雇用管理等について配慮を行う事業主に対する助成を行う。 2 内容 (1) 対象事業主 発達障害者又は難病のある人※1 を、公共職業安定所や一定の要件を満たした 民間職業紹介事業者等の紹介により、継続して雇用する労働者として新たに雇い入れた 事業主 (2) 助成対象期間 1年(中小企業2年) (3) 支給金額 50万円(中小企業の場合 120万円)※2 ※1 診断基準が明確であり、原因不明・治療方法未確立・生活面で 長期にわたる支障がある等に該当する疾患のある者(医療費助成 の対象疾患を基に設定(平成27年度~)) ※2 特定求職者雇用開発助成金と同様、雇入れ後6ケ月経過ごとに 2回(中小企業の場合は4回)に分けて支給する。 【平成25年度実績】 雇入れ件数493件 (うち 年度内支給決定件数58件) 支給額 19,706千円 10 発達障害者就労支援者育成事業 平成27年度予算 :18百万円 (平成26年度予算 :21百万円) 趣旨 発達障害者の就労支援に対するニーズが高まる中で、発達障害者の雇用促進と職業生活の安定に資するため、支援機関 や事業主等の発達障害者に対する理解を促進し、就労支援ノウハウを付与する以下の事業を実施する。(平成18年度から実 施) 民間団体等に委託 都道府県労働局で実施 (平成27年度要求 8ブロック) 就労支援関係者講習 体験交流会 体験型啓発周知事業 発達障害者に対する就労支援に係る知識、ノウハ ウを付与するため、各方面の関係者を集めて講習 を実施。 発達障害者の職業生活上の様々な困難や支援 ニーズ等を把握するため、在職・求職中の発達障 害者と就労支援者等が専門家の助言を得ながら、 意見交換を行う交流会を実施。 発達障害者に対する理解を促進し、雇用管理のノ ウハウを付与するため、事業所等において、短期 間の職場実習を実施。 対象者 対象者 ・医療、保健、福祉及び教育等関係機関における 支援者 ・障害者雇用関係業務を行う労働機関職員 内容 以下の内容を含む講習とする。 ・障害者雇用対策の現状 ・発達障害者の障害特性及び職業生活上の課題 ・発達障害者の特性を踏まえた効果的な支援技法 等 ・医療、保健、福祉及び教育等関係機関における 支援者 ・障害者雇用関係業務を行う労働機関職員 ・事業主又は人事労務担当者 ・在職・求職中の発達障害者 内容 以下の内容を含む交流会とする。 ・発達障害者本人が就職活動において困難を感じ ていること ・発達障害者本人が支援機関に求めること 等 対象者 ・事業主 ・求職中の発達障害者 内容 ・職場実習(2週間程度) ・職場実習前の事前打合せ ・職場実習後における専門家を招いての意見交換 会 等 発達障害者の就労支援を行うための地域の共通基盤を形成 11 発達障害情報・支援センター 平成27年度予算 :40百万円 (平成26年度予算 :40百万円) 発達障害に関する国内外の文献、研究成果等を集積し、発達障害に関する幅広い情報提供等を行う とともに、全国の発達障害者支援センターの中核拠点としての役割を担い、支援手法の普及や国民の理 解の促進を図る。 発達障害情報・支援センター ○情報収集、分析(医学、研究、支援等) (国立障害者リハビリテーションセンター内) ○情報発信、普及啓発 (インターネット・シンポジウム等) ○発達障害者支援に関する調査・研究 ○その他(支援マニュアルの作成・配布等) 知見の集積 【対象】 ・ 本人・家族 ・ 一般国民 ・ 発達障害者支援センター ・ 支援関係者(医療・保健・福祉・教育・就労) 等 発達障害に関する理解の促進、支援手法の普及 発達障害者支援センター 一般国民 ・ 支援関係者 都 道 府 県 等 連携 医療拠点機関(こどもの心診療拠点病院等) 各市町村の ネットワークを支援 12 平成27年度予算 :8百万円 (平成26年度予算 :12百万円) 【背 景】 【国連における採択】 〇平成19年12月、国連総会においてカタール国の提出した議題「4月2日を世界自閉症啓発デーに定める」決議をコンセンサス(無投票)採択。 決議事項 ・ 4月2日を「世界自閉症啓発デー」とし、2008年以降毎年祝うこととする。 ・全ての加盟国や、国連その他の国際機関、NGOや民間を含む市民社会が、「世界自閉症啓発デー」を適切な方法によって祝うことを促す。 ・それぞれの加盟国が、自閉症のこどもについて、家庭や社会全体の理解が進むように意識啓発の取り組みを行うように促す。 ・事務総長に対し、この決議を全ての加盟国及び国連機関に注意喚起するよう要請する。 〇平成20年4月以降国連事務総長がメッセージを発出。併せて、世界各地で当事者団体等がイベント等を開催。 (関連)平成24年12月、国連総会において、バングラディッシュ国が提出した議題「自閉症スペクトラム障害、発達障害及び関係する障害によって 受けている個人や家族、社会が必要とする社会経済的ニーズに取り組む」決議をコンセンサス採択。 【国内の啓発活動】(平成27年度 開催) 【国における取組】 ○関係府省(内閣府、厚生労働省、文部科学省)大臣メッセージの発出 ○東京タワー・ライト・イット・アップ・ブルー ・平成27年4月2日(木) 18:15~ 点灯式 ※同日、併せて作品展示等を実施(14:00~(予定)) ○世界自閉症啓発デー2015・シンポジウム(作品展示等) ・日時 ・場所 ・主催 ・共催 平成27年4月4日(土) 10:00~16:30 灘尾ホール(千代田区) 厚生労働省、日本自閉症協会 日本発達障害ネットワーク他 (大会実行組織:世界自閉症啓発デー・日本実行委員会) 【全国各地の取り組み】 ○各都道府県等において、関係機関や関係団体等と連携しながら、名所旧跡のブルーライトアップ、シンポジウムやセミナーの開催 等、地域の実情に応じて創意工夫を図りながら、広く一般市民への関心を高めるような普及啓発を実施。 これらの取組内容については、世界自閉症啓発デー・日本実行委員会WEBサイトに掲載。 http://www.worldautismawarenessday.jp 13