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議事録(PDF形式 219 キロバイト)
平成 23 年度第3回 新潟県物品等入札監視委員会 場所:新潟県庁 行政庁舎 11 階 1102 会議室 日時:平成 23 年 12 月 1 日(木) 午後9時 30 分~ 斎藤委員長 本日はお忙しいところ、平成 23 年度第3回新潟県物品等入札監視委員会においでいただ きましてありがとうございます。この委員会は平成 22 年度に県が発注した契約の中から抽 出した案件について委員会として意見を述べることになっておりますので、委員の皆様の ご理解、ご協力をよろしくお願いします。それではこれから議事に移ります。 【報道機関退席】 1 議事 抽出事案にかかる審議(1) 「抽出結果報告」 委員 それでは、委員から抽出結果の報告をお願いします。 委員 今回の対象が教育庁および警察本部ということで、総数が 407 件ございました。そのうち 教育庁関係が約 250 件、警察本部関係が約 150 件ございまして、各々1、2件抽出し、全 体として4件抽出いたしました。契約種別で申しますと一般競争入札が 54 件、公募型の指 名競争入札が0件、指名競争入札が 179 件、随意契約が 174 件という割合になっておりま したので、一般競争入札から1件、指名競争入札と随意契約から1、2件抽出するという 方針により、次の4件を抽出いたしました。 まず、1番目の No.29 については落札率が低く、金額も比較的高額ということで抽出いた しました。ちなみに1番低い落札率は 15%だったのですが、入札金額が 60 万円程度でした ので、そちらは除外してこちらを選びました。2番目の No.57 については指名競争入札案 件です。これも比較的高額であり、落札率が 100%に近いということで抽出いたしました。 3番目の No.343 については「高齢者講習業務委託」についてであり、随意契約で執行見込 額が非常に高額な案件であり、金額の大きいほうから数えても4番目か5番目くらいの案 件ということで、抽出いたしました。4番目は No.388 の仮設校舎賃貸借契約で、4,200 万 円という大きな金額の案件なのですが、随意契約が本当に必要なのか、という観点から抽 出いたしました。 1 1 議事 抽出事案にかかる審議(2) 「抽出事案の審議」 1番目 指名競争入札 No.57「設備保全業務」 (近代美術館) (案件の説明) 委員 参考見積書を指名予定業者の6者中3者から徴取したということでしたが、参考見積書 の依頼をする者を選ぶ際に基準などはありますでしょうか。それからもう1点ですが、資 料に「過度に予定価格を切り詰めることは好ましくないと考える。」とあり、ほとんどが人 件費だということでお考えのことだとは思いますが、「過度に切り詰める価格」というのは どの程度の価格をおっしゃられるのでしょうか。 県 1点目の参考見積書の依頼をする者を6者中3者に絞った点については、基本的には指 名業者選定理由と同一でありますが、近代美術館と現在契約している業者についても選ん でおります。選定に当たっては業者に偏りがないように選んでおり、6者の中で近年参考 見積書を徴したことのない業者からも2者選んで徴取いたしました。人件費の点について は、見積書を出してきた時点で既にかなり努力した価格を出してきてくれていることが多 いので、基本的にはそこから例えば更に 10~20%程度切り詰めることは限界であると考え ております。 県 補足いたします。業者の作業員についての人件費の価格の切り詰めについてですが、過 去のデータなどを見ると非常に厳しい金額で作業して頂いているのが実態であるというこ とを私共では把握しております。 委員 3者が出してきた参考見積書の中で最低価格を予定価格としてその価格が妥当だ、と考 えるわけですが、さらに敢えて「過度に予定価格を切り詰めることは好ましくないと考え る」とご説明されるのはどういう考えなのでしょうか。 県 人件費については切り詰めるにしても限度があるので、過度に切り詰めるような価格が (提出見積書において)出てくる場合についても、我々としては注意しなければならない ということで注意書を入れさせて頂きました。 2 県 基本的には、参考見積書(の段階)から人件費については切り詰めておりません。ただ、 参考見積書を徴した時点の後に開館時間の延べ時間、延べ人数について変更点がございま したので、その分だけは減額してもらっております。 委員 業者が提出された参考見積書の中で最低価格を予定価格とされたとのことですが、再入 札となった経緯というのは、今のご説明のあった減額があったからなのでしょうか。 県 業者の中にはそこまで気付かなかったのかもしれないです。 委員 ということは、予定価格が低すぎたということでしょうか。そういう趣旨で過度に予定 価格を切り詰めるのは好ましくないというお話になるのでしょうか。 県 工事関係や、その他いろいろ入札はありますが、今回の場合、設備保守点検ということ で、圧倒的に人件費の比率が高くなっております。他の案件については何者からも見積書 を取った中で、我々が調査した価格よりも見積り価格が高いのであれば適正な価格へ切り 詰めるということになります。今回は圧倒的に人件費の割合が大きいということで、人件 費を切り詰める余地が今回の場合はなかった、ということです。繰り返しになりますが、 他の案件については見積り価格について適正価格よりも高ければ切り詰めることにもなり ますが、今回の案件では結果的に無かった、ということになります。 委員 確かにサービスの品質を落とさない、という趣旨だと思いますが、一般的に考えれば企 業のほうも当然それを考えた上で参考見積書を作っていると思います。そのため、依頼す るほうが敢えてそれを考えなくとも、企業の方で自分たちの最低レベルで品質をある程度 維持できる価格を考えてくるということが一般的に考えられると思いますが、それを敢え てこのように記載するということが私としては理解できなかったもので。 県 参考見積書を取ってそれを即、予定価格にするということは本来不適切だと思います。 その観点で何者か参考見積書を徴取した中で、最も安い価格をそのまま予定価格とすると いうようなことはしておりません。 3 委員 私もそう思います。参考見積書は取らず、本来は近代美術館で市場動向を見て、自分の ところで積算して予定価格を決めることができれば一番良いわけです。もしそれが可能で あれば資料中にある「過度に予定価格を切り詰める」ということは行わないわけですので。 委員 参考見積書の内訳は分かるのでしょうか。 県 はい。細かい項目も記載してもらえるよう依頼しておりますので、人件費、物件費、管 理費などの項目が記載されています。また、機械設備の点検に関しては機器ごとの点検費 用が記載されております。 委員 常駐の作業員が2名ということで、その人件費が記載されているとのことですね。その 人件費の妥当性・客観性というのは何を基準として判断しているのでしょうか。 県 近代美術館は平成5年に開館しまして、それ以来(設備保全業務は)委託してきており ますが、今までの数値がベースになっております。それに基づいて参考見積書を徴取した 他の業者の数値を加味しながら、人件費を含む予定価格を設定しております。 委員 美術館には高価な美術品などがあり、それらが損傷しないように適正に空調などを管理 する必要があり、他の庁舎の管理とは若干異なると思いますが、そういう比較などもされ てきてこの程度の価格が妥当という判断をされているのでしょうか。 県 はい。 委員 前年と同じ者と落札となったということですが、過去5年の間に入れ替わりなどはあり ましたか。 県 ありません。 4 委員 ずっとA社が契約されてきているということですね。そうしますと資料中にある「人材、 資材の新たな準備が不要であり、費用面で有利である」という点に該当すると思いますが、 業者のほうでは用意する資材や固定資産などがあるのでしょうか。 県 基本的に業務に必要な機械設備はこちら(近代美術館)のものになりますが、 (業者のほ うで用意するものとしては)工具、ドライバー、ネジ、接着剤などの小規模な補修に必要 な道具、高所作業に必要な梯子、足場などがあります。 委員 その程度であれば他の業者も当然持っているものであり、特に金額の大きなものを用意 しなければならないというわけではありませんから、競争上は最初に契約された業者だけ でなくどこの業者でも(契約を)取れるということですね。 県 はい。なお、資料に記載しましたのは、実際、毎日行う保守点検作業の中で蓄積される ノウハウの問題もありまして、仮に業者が変わり、業務の確実な引継ぎを行う場合に、あ る一定期間は前契約業者とは倍くらいの人数を要しないと確実な業務は行えないだろう、 といった意味です。 委員 参考までに教えて頂きたいのですが、作業員・担当者というのは、何か資格がある人な のでしょうか。 県 はい、有資格者でないと行えない業務があります。美術館の規模により、例えば建築物 の衛生管理者が必要となってきますので、有資格者1名を配置する必要がある旨を仕様書 にも記載してあります。 委員 (落札価格の)1,400 万円といいますと、作業員2名分の年収と、他にどういう業務があ ってその価格が妥当となるのでしょうか。また、近代美術館では清掃業務を別業者と契約 しておりますので、清掃業務と設備管理業務についてプロの設備を見る人、その時に必要 となる器具は別発注であるかなどを検討してみても良いかもしれません。 委員 (落札価格の)1,400 万円の2/3が人件費であるとすると、1人当たりの人件費が 470 万円で、高いわけではないという気はしますが。 5 県 美術館、博物館に関しては国の文化財を公開していいかどうかという文化庁の指定があ ります。新潟県内は近代美術館と歴史博物館の2箇所が文化庁の公開承認施設となってお ります。公開承認施設という承認を頂くためには文化庁から空調や施設、設備など全てチ ェックが入り、5年間の承認期間が切れますと、 (承認期間の更新をして)また次の5年間 ということになります。そのように美術館内の整備や空調の運転などについては少し特殊 な技能を要しておりますので、今後も他施設などを調査しながら適性価格を考えて行きた いと思います。 6 2番目 一般競争入札 No.29「新潟県立図書館コンピュータシステムの賃貸借及び保守」 (新潟県立図書館) (案件の説明) 委員 パッケージソフトに係るお話がありましたが、契約の中のどこに入っているのでしょう か。 県 それらを全部含めてリース料の中に入っております。ハードもソフトもリースしており ます。 委員 全体を見ますと、今まで(システムを管理していた)B社からのデータの移行について も別途料金がかかるように見えるのですが、それはどれくらいかかるのでしょうか。 県 移行の費用はもともと担当していたB社へ支払う部分と、新しく業務を受注したC社へ 支払う部分があるのですが、両方合わせて 1,000 万円ほどです。 データ移行業務がなぜ今回の資料に入っていないかということについては、もともと業 務を担当していたB社が引き続き担当するのか、もしくはB社から他の業者へ移行となる のか(入札前の時点では)分からないため、入札が終わった後に組み合わせに応じて移行 に関する契約を別に行うということです。 委員 賃貸契約と保守業務委託契約の2つの予定価格を使われるということですが、今回入札 に参加された3者、B社、C社、D社、それぞれ別々に契約することはできるのでしょう か。例えば賃貸契約はB社と行い、保守はC社とすることは可能なのでしょうか。 県 いえ、できません。 委員 できませんよね。できないということになると、 (入札価格の)合計が一番低いところが 落札となるということですね。そうしますと、それぞれ分けて予定価格を設定するという 意味は何でしょうか。 7 県 県の財務規則で言えば「賃貸借契約」という範疇と「業務委託契約」という範疇は別と なっており、予算も異なって設定されているため、それぞれの対応をとらないといけませ ん。 委員 それは先ほど申し上げましたように、別々の業者を選定できるということであれば現実 的で良いことなのですが、今お聞きしたように業者は別々に契約できない、ということで あれば、それぞれの価格を設定する意味があるのでしょうか。 県 法律上の制約や県の財務規則の制約があるのですが、賃貸借と業務委託と別の科目で予 算が形成されております。従来は県の事務の手法としては優先順位が高いほうで契約をし、 例えば開発やリースを契約すると必然的に保守はその開発業者が自動的に随意契約を結ぶ、 という形となっておりました。 委員 それが普通だし、ある意味では一番効率的だと思います。 県 ただ、その方法ですとトータルで見た場合、本当に高いのか安いのか全く分からないと いう問題があります。 委員 保守契約で価格を高く設定して、保守契約で利益を出すという場合があるということで すね。 県 決まった業者としか保守契約ができないとなると、その提示された価格が適正かどうか 分からなくなってしまいがちです。 委員 コンピュータを図書館のどういった目的で使用されるのでしょうか。本を借りている人 の管理などに使用するのでしょうか。 県 図書館では本や資料が 220 万件ありますので、コンピュータで管理しなければ、所在が 分からなくなってしまいます。その膨大なデータによって、本の貸し借りを行います。ま た、毎年1万件以上本の購入をいたしますのでそれらの受入れ処理や、また国会図書館と もつながっておりますので、国会図書館とのデータ通信も行います。 8 委員 分かりました。お尋ねしたのは(予定価格の)○○円というのは人件費から考えたら膨 大な額となりますので、果たして本当にコンピュータを導入する意味があるのか、という 効率面でお尋ねしたかったもので。また、コンピュータの値段の妥当性というのは、よく 分からないところがあります。コンピュータの値段というのは、最初の見積りよりも買う 段階になると1/5くらいの値段になることもあります。そして、それを欲しがると値下げ しませんが、一度検討する、というとまた値下げしてくることがあります。業者はなかな か強かですからね。値段はあってないような世界ですし、毎年大きく価格が変わっていま すので、コンピュータを発注するには、プロの方が入らないと難しいと思います。当初の 予定価格が○○円だったものが 36%になった時点で、 (予定価格が妥当だったかどうかを検 討するために、入札を)一度仕切りなおしてもよかったのではないでしょうか。また制限 価格を設けてあまりにも安い場合は、違う仕事をしているのか、同じ仕事をそれだけ安く するのかなどの原因を考えるといった方法も必要ではないでしょうか。たった3者の中か ら最低価格の者に決めたということですが、もう少し詰めてもよかったのではないでしょ うか。 県 一般的にハードウェアだけを借りるものとは異なっていて、システム全体を開発しなが ら最終的にはリースする、という契約内容です。長い間蓄積し、自分たちに合うように直 してきたシステムをゼロクリアして全く新しいシステムを作るということとは通常なりに くく、結果としては 10 年、20 年続くというのはやむを得ないと思います。今回、20 年続 いてきたシステムをゼロクリアして全く新しいシステムを作ります。業者にもこだわらず、 一般競争入札を行った結果、従来と比べると極めて安い落札結果となったということです。 落札した業者側もいろいろな考えがあっての金額提示だとは思いますが、私どもとしては システムをしっかり作ってもらえれば文句もありません。今年の 1 月からシステムが稼動 しておりますが問題もなく、この落札結果は非常に安価でありますし、何ら問題とする点 はないと思っております。 委員 最初開発したときは相当コストが掛かると思いますが、それを一旦ゼロクリアする場合 でも、1度出来たものを再度構築する場合には、当初より安くできるはずですし、これで も採算が合っているはずです。採算が合わなければ取らないわけです。ですので、1/3に なったということであれば、先ほど言ったような方法もあるかと思います。人件費は別で すが、物品の場合は欲しがると値段は下げてこないものです。1度考えてみる、というと また価格が下がるものですので、その点はもう1度考えられたほうがいいと思います。 委員 参考までに、B社のこれまでの契約価格はいくらくらいだったのでしょうか。 9 県 5年間で3億 5,000 万円です。 委員 それが今回は(落札価格が)7,000 万円なのですか。 委員 資料P3にある「図書館電算システム調査票」にある他の図書館を参考にされたりした のでしょうか。 県 もちろん、同様の規模の図書館でどれくらいであるのかというのは参考にしております。 それらと比較しても安いです。 委員 他社と比べて処理スピードや機能が劣る、ということはあるのでしょうか。 県 他の県立図書館でも導入実績があるシステムを採用しております。どれくらいのシステ ムであるかは分かっておりますし、他より劣るということはありません。 委員 機械はどんどん生産されているわけです。実際にこれは何人がどれくらい、どのように 売るか質問すると、落札価格の 7,000 万円が妥当か、予定価格の○○円が妥当かというこ とが分かると思います。機械の価格はすでに決まっていますが売らなければ在庫として残 るだけの物ですからね。ソフトの価格についてはある程度コストが掛かっているとは思い ますが、このように内容を突き詰めていくと価格が変わったりするので、妥当な価格とい うものはあると思います。 委員 コンピュータシステムというのは日進月歩で価格を客観的に把握するのはなかなか難し い状況ですが、専門家ないしその他の意見を聞いたりして適正な予定価格を設定して頂き たいということですので、ご検討頂ければと思います。 10 3番目 随意契約 No.388「新潟東工業高校仮設校舎賃貸借」 (教育庁財務課) (案件の説明) 委員 貸付期間が平成 22 年 12 月1日から平成 23 年3月 31 日の4ヶ月間となっておりますよ ね。先ほど予定価格作成の際に3年間の賃貸借での参考見積書を取ったと説明されました が、どのような関係があるのでしょうか。 県 (校舎土台の)腐食が見つかりましたのが平成 22 年5月末でした。間が空いて、リース ということでは4ヶ月となりますけども。また、現場では建設設置期間を2ヶ月ほど要し ておりますので、9月 30 日に契約して学校に仮設校舎が入るのが 12 月1日となります。 委員 契約書の貸付期間は平成 22 年 12 月1日から平成 23 年3月 31 日の4ヶ月間ですが、こ の4か月間で価格が 4,000 万円なのでしょうか。 県 はい。当初は単年度契約で、設置から撤去までを予定しており、その費用も含んでおり ます。その後の変更契約により3年使用するということにいたしました。 委員 では、貸付期間は4ヵ月とした後で直す、ということでしょうか。 県 はい。 県 リース期間に対して金額が大きく見えるのは、最初の建設費が多くを占める部分があり ます。 委員 プレハブを建てた後に、最初に多く支払う場合がありますよね。 委員 残りの3年間であれば、あと2年と半年くらいの期間が残るわけですが、その分につい てはまた改めて契約をする、というわけでしょうか。 11 県 はい。今年度も引き続き契約しております。 委員 そのトータルが、資料にある参考見積書の 5,370 万円になるということでしょうか。 県 はい。 委員 参考までに、耐震化工事をされているということですが、こういうケースはこれからい ろいろ出てくるのでしょうか。 県 通常であれば想定し得ない事案だと思います。基本的に耐震化工事は建設当初の耐震性 は保全されているとして実施されるものでして、今回の案件は校舎の土台に松杭というも のが使用されている非常に珍しい事案であり、建設当時の性能が損なわれているとして特 殊な事例です。 委員 これは随意契約にした理由は時間的に競争入札をすることができなかった、ということ でしょうか。 県 一番の理由はいつ大地震が起きるか分からないという状況の下で、出来るだけ早く進め たいということが理由です。 委員 見積書がそれぞれ出ていますので、結果的には入札を実施したものと同様の結果となっ ていると思われますが。 県 先ほど特殊な事例とは申しましたが、コンクリート強度が非常に弱く、同様に緊急対応 をした事例がありまして、その時にも何者かから同じスケジュールで見積りに応じて頂い た経験があります。見積りを数社から同時進行で取る場合でも時間的ロスは生じないとい うことで、緊急随契ではありますが1者よりは可能性のある数者から並行して見積書を取 ろうということでいたしました。 12 委員 結果としては一番安いところと随意契約したということとなっておりますが、今のご説 明では各者がそれぞれ見積書を出しているということは、それぞれが(入札に)対応でき るということで見積書を出していると思います。そうしますと、随意契約にしたのは時間 的に間に合わなかったというのが一つの理由だと思いますが、結局一番安いところと契約 を結んだということになりますね。 委員 (見積り価格は)E社が 5,370 万円、F社が 5,600 万円ということですが、通常2者か ら情報を取り、このような金額だからもう少し下げられないか、という値引き交渉もした りしますが、今回はどうされましたか。 県 求める内容の説明には、各社ともそれなりの時間を費やしましたが、そういう値引き交 渉はいたしませんでした。 委員 仕様があって、それに対して見積書が出てきます。その仕様がこちらの求めるものと合 致すれば両者でもう少し値引きさせて競争させるというのは普通の会社はよくやっている ことだと思います。そういう手続きを実施された方が良いと思うのですが。 県 私どもは一般的には見積りで出てきた安い2者に対してさらに値下げさせる、というこ とはやっておりません。 委員 通常、会社ではよくそういうことはやっているのですが。 委員 予定価格を○○円で設定されたわけですよね。 県 3年全部で○○円になります。期間短縮という意味では、賃貸借の契約なので、入札を 実施するとなるとWTO案件となり、(入札公告に必要と定められている 40 日という)そ の期間は(耐震化工事という緊急を有する事案のため)とても待てないという事情もあり ます。 委員 プレハブ解体後の再利用などの詳細は分かりませんが、交渉する価値はあると思います。 落札率が 100%と聞くと、そう思ってしまいますね。 13 4番目 随意契約 No.343「高齢者講習業務委託」 (警察本部会計課) (案件の説明) 委員 県内の認定されている自動車学校全てが対象となっているのでしょうか。 県 全てが対象となっております。 委員 参考見積りを依頼した法人は、資料にある「(選定した相手方)38 法人」とは別のものな のでしょうか。38 者から見積書をもらったということでしょうか。 県 はい、そうです。 委員 参考見積書を依頼し、その結果から最も安い価格で契約をお願いしたのでしょうか。 県 予算が決まってから予算の単価を示し、この単価で検討をお願いしたい、ということは 伝えてあります。 委員 執行予定額が○○円で、それぞれ単価が決まっているのですが、各教習所で年間何回か 講習を実施することになっていて、その合計が○○円ということですよね。 県 そうです。 委員 そうしますと、各教習所では年間何回くらい講習をすることになるのでしょうか。 県 週に4回、5回という形で実施しております。 14 委員 1講習当たりこの単価ということでしょうか。 県 1人当たりの単価です。 委員 契約書には「講習1件につき~」とありますが。極論を言いますと、たまたま講習に来た 人が1人であれば、その1人のためだけに講習をするのであれば非効率的だと思いました もので。 県 そういうこともあります。 委員 もう少し具体的な話をすると、免許更新にやってきた人たちに対して、例えば 70 歳以上 の方は残って下さいと連絡して、その方々へ追加で講習を行うという形になるのでしょう か。 県 70 歳未満の方は座学だけの講習となります。70 歳以上の方は実技を伴う講習となりまし て、実際に車を運転したり、シュミレーションを行ったりします。例えばもう少し早くブ レーキを踏んで下さいというような指導をして、運転に気を付けなくてはいけないと体感 してもらいます。 委員 そうですね、若いペーパードライバーの方のようにただ更新するだけではなくて、実体 験してもらうということですね。 県 はい。ただ、ペーパードライバーであっても 70 歳以上になればこの講習が必要となりま す。 委員 全ての講習所でやっているのですか。 県 すべての自動車学校でやっております。 15 委員 これを受けなければ運転免許の更新はできませんよ、ということでしょうか。 県 はい、そういうことになります。 委員 先ほど、こちらから参考価格を提示して、各自動車学校から見積書をもらっていたとの ことでしたが、価格を比べた上でこの学校は(価格が高いので)除外するとか、もう少し 集約して値段を下げるようなことはできないのでしょうか。1人しか集まらないようなと ころで実施しても採算は合うわけですから、なるべく人数が集まるように、講習を実施す る数を減らせば(1箇所当たりの)人数は増えるわけですから、そのような方法で単価を 下げる方法は考えられないのでしょうか。 県 年間 55,000 人程度の方が受けるのですが、自動車学校も季節により忙しい時期、そうで はない時期があるのですが、免許の更新は誕生日が基準となるので、自動車学校の忙しい、 忙しくないという時期は関係なく出てくるわけです。そうしますと、今のキャパシティで はなかなか対応できない時期も出てくることになります。 委員 逆に、やりたくないものを無理やりやってもらっているというのはあるのでしょうか。 県 そういった部分もあります。お願いしてやってもらっている部分も当然あります。 委員 今聞いたところによると、講習は実際に車に乗ってもらったりするわけで、人数が集約 したところでそれほどコスト削減できるわけでもないのでは、という気もします。 県 実車講習は1台につき3人と決まっております。 (実車講習を)多くしようとすればその 分教える人も車も必要になってきます。 16 委員 私も最初は効率的に開催して価格を下げたほうがいいのではないかと思っておりました が、先ほどのご説明の中で新潟県はむしろ低いほうだとのお話がありまして、逆に価格を ある程度上げていかなければならない、ということを考えると、総額をどう減らすか、と いうことになると思います。これから高齢化がどんどん進んでいくと思いますので、受講 者も増えていくのだろうと思います。そのような中で既に他県と比べて低い単価を今より 下げるというのは無理だと思いますので、ある程度単価を上げていかざるを得ない状況に なっていくということとなれば、総額をどう維持するか、もしくは下げられるかという点 になると思いますので、開催頻度や開催方法をどうできるか、ということになると思いま す。 あとは、地域で 75 歳以上の方がどれくらいいるのか分かるわけですから、小さな市・町 であれば集約するとか、そういう形もある程度考えていかないと、総額も増えていくと思 います。 県 全体的に対象者が増えていき、総額が増えていく、ということですね。 委員 これは聞いていくと、県というよりも、国の問題ではないかと思いますが。 県 この制度自体は全国統一の法律に基づく制度ですので、県が決定や変更を行えません。 委員 ではなおさら県の予算を使うというより、国の仕事のように感じます。 委員 更新者の負担というのはありますか。 県 例えば契約単価(高齢者講習(一般)75 歳以上)4,574.85 円というものに対して受講者 御本人からは 5,350 円頂いておりますので、県としてはこの差額が収入となります。 委員 そうなのですか、県の負担にはなってないのですね。 県 はい。差額は県の歳入となっております。 17 委員 この業務は県民の便宜もありますから、できるだけいろいろな場所でやるべきだと思い ます。値段が安いかどうかという議論よりも、運転ドライバーの技術を上げる、交通安全 という大きな目的もありますし、受益者負担もありますのでこの予定価格が安い、高いと いうのは意味のある議論ではないのではないかと思います。これから高齢者が増えて、こ の高齢者講習が増えていくと思いますが、受益者負担を多くすれば、値段を高くしてもそ れは構わないのではないかと思います。 委員 ここに出ているもの(予定価格)は、県の負担分なのですよね。 県 支払いについては県で委託料ということで支払いいたしますが、本人からは手数料とい うことでそれ以上の金額を頂き、差額は県の収入となります。 委員 しかし、効率的に実施していけば、個人の負担額は減らせるわけですよね。 県 いえ、減らせません。 (本人負担額は)全国統一の手数料と法律で決まっております。従 いまして他県の方が新潟へ来られて受講されても金額は変わりません。 18 2 議事 総括 委員長が事務局に説明を求める。 事務局が資料に基づき、以下について説明する。 ・ 総括について ・ 契約事務に係る出納局の役割及び入札監視委員会の位置付けについて ・ 平成 23 年の当委員会における意見について ・ 入札監視委員会発足後の契約方法の推移について 委員長が、委員に質疑を諮る。 各委員と事務局で質疑応答 委員からの主な意見は以下のとおり ・ 随意契約について、これまでの委員会で個別事情を聞くと、やむを得ないもの であった。しかし、全体で見ると随意契約を実施している契約が半分以上である という状況がある。このような状態をどう考えるのか。 ・ 競争入札を推進していながら、随意契約割合が高い状態であることについて、 より詳細な要因分析が必要ではないか。 ・ これまでの審議から発注手続きについては、法令に従い適正に行われていた。 しかし、予定価格の設定については検討が十分でないケースもあったため、予定 価格の設定をいかに適正に行っていくか今後も引き続き検討が必要ではないか。 事務局は、これらの意見について検討することとし、総括を終了する。 以上をもって、予定した全ての議事を終え、委員会を終了する。 19