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田舎に行こう!
Environment 日本のカラダ、農山漁村を元気に 次世代に引き継ぐ環境 小学生が農山漁村に宿泊体験! 田舎に行こう! 食料の生産や豊かな自然、国土の保全などの多面的機能をもつ農山漁村は、都市の人々に とっても大切な財産です。最近は、ふだん都市に暮らす人々が、休日は農山漁村での生活 を楽しむなど、都市と農山漁村を行き交う新しい田舎暮らしのスタイルが増えています。 農林水産省、総務省、文部科学省では、学ぶ意欲や自 立心、思いやりの心、規範意識などを育み、力強い子ど もの成長を支える教育活動として、小学校における農山 漁村での長期宿泊体験活動を進めています。農林水産省 子ども 村交流 漁 山 農 ェクト ジ ロ プ では、各都道府県に1学年単位で受け入れ可能な地域を 広げていくため、平成20年度は全国に53のモデル地域 を指定し、受け入れ計画の作成や受け入れ拠点施設の整 備などを総合的に支援しています。 こうした動きが、農山漁村に新しい空気を運び、地域の元気にもつながっています。 新しい田舎暮らし∼ 都市と農山漁村の共生・対流 休日の田舎暮らしやグリーン・ツーリズム、農山漁村 など、さまざまなメリットがあります。 体験、農業ボランティアなど、近年、さまざまな形で農 こうした都市と農山漁村の共生・対流を活発にしてい 山漁村を訪れる都市の人々が増えています。都市の人々 くため、各地域では、都市の人々のニーズにこたえる取 にとって、農山漁村はゆとりや安らぎを与えてくれる場 り組みが行われています。農林水産省では、そうした地 所。一方、農山漁村にとって、都市の人々が地域を訪れ 域の取り組みを、さまざまな施策を通じて支援していま ることは、産業や経済の活性化、地域の保全につながる す。 農山漁村に行ってみたい グリーン・ツーリズム、 エコツーリズム、 農林漁業体験、 離島、美しい農村景観、 祭り・イベント・伝統芸能、 茅葺き民家・古民家 学びたい・知りたい、 体験したい、参加したい 自然体験、農林漁業体験学習、 e! Welcom 田舎暮らしをしたい、 農業をやりたい、 農作物をつくりたい さまざまな目的で楽しめるグリーン・ツーリズム グリーン・ツーリズムとは、 農山漁村で自然、 文化、 人々 農山漁村でも、訪れる人の多様なニーズを踏まえ、伝 との交流を楽しむ滞在型の余暇活動のこと。滞在期間は 統文化や、食材、自然など地域の資源を生かした魅力 日帰りから長期滞在までさまざまです。その目的や過ご あるプログラムを提供し UJI ターン・田舎暮らし・定住・移住、 し方も、アウトドアを楽しんだり、観光農園に行ったり、 ています。このようなグ 週末農業、 農林漁家民宿に泊まったり、農林漁業体験をしたり、地 リーン・ツーリズムを推 市民農園・滞在型市民農園 ( クラインガルテン )、 元のおいしい食べ物を食べたりなど、人によってさまざ 進する取り組みが、全国 農業就職・新規就農、二地域居住 まです。 各地で行われています。 おいしいものを食べたい、 手に入れたい みんなで盛り上げよう オーライ!ニッポン 「オーライ!ニッポン」は、都市と農山漁村の共生・対流を 山村留学、体験修学旅行、 農家レストラン、 推進する国民運動です。運動を推進する民間組織「オーライ! 農業・林業・漁業ボランティア 農産物直売所 ( 朝市、青空市 )、 ニッポン会議」 (代表:養老孟司氏)では、都市と農山漁村の 特産品、観光農園 共生・対流に関するさまざまな情報を提供するほか、優れた 事例を「オーライ!ニッポン大賞」として表彰しています。 32 ▶オーライ!ニッポン http://www.kyosei-tairyu.jp/ ●農村振興 http://www.maff.go.jp/j/nousin/ 33 Environment 自然を活かして、地球を守る 次世代に引き継ぐ環境 再生できる身近な「バイオマス」 環境・バイオマス 自然に恵まれた日本は、生物由来資源「バイオマス」 の宝庫です。バイオマスは植物や動物に由来する資源で を増やさない資源です。日本には、まだ利用されていな い多くのバイオマスの潜在能力があります。 あり、再生可能なうえ、地球温暖化の原因となる CO2 国産バイオ燃料が本格的に実用化 食品リサイクルに取り組む食品産業 農林水産業は、 自然の循環機能を利用して営まれています。地球温暖化をはじめとした資源・ 近年、バイオエタノールやバイオディーゼル燃 食品メーカーや小売店、レストランなどの食品産業 環境問題に適切に対応していくためには、バイオマスの利活用や地球温暖化対策、生物多 料などのバイオ燃料の活用が世界的に進められ では、食べ残しや売れ残り、製造・加工時に発生す 様性保全などにより、持続可能な農林水産業を推進する必要があります。 ています。日本では、食料供給と両立できる稲 る食品残さなど、大量の食品廃棄物が発生します。 わらや間伐材などを活用した国産バイオ燃料の 食品産業では、食品廃棄物の発生の抑制や食品廃棄 生産拡大を推進します。 物の適切なリサイクルが進められています。 農場 地球温暖化対策と生物多様性保全 農林水産業は、地球温暖化防止や生物多様性の保全に も大きな役割を果たしています。農林水産省では、その 食品工場 レストラン 役割を維持し、さらなる貢献を目指して、地球温暖化対 策と生物多様性保全に積極的に取り組んでいます。 家畜排せつ物 農作物非食用部 地球温暖化対策 生物多様性保全 ①地球温暖化防止策 ①田園地域・里地里山の保全 有機農業をはじめとする環境保全型農業の推進、 農業機械等の省エネルギー対策、農林水産分野 生物多様性に配慮した生産基盤(水路など)の整 における省 CO2 効果の表示の推進、農地土壌の 備、野生鳥獣被害対策 ②地球温暖化適応策 ②森林の保全 間伐など適切な森林の整備・保全、優れた自然環 地球温暖化による農林水産業への影響に対応す るための品種の開発や栽培体系の見直し ③国際協力 境をもつ森林の保全・管理 策および適応策の技術などを生かした国際協力 生ごみ 堆肥 飼料 飼料 変換施設 下水汚泥 製材工場残材 林地残材 バイオエタノール ③里海・海洋の保全 電気、熱、バイオマスプラスチック バイオディーゼル燃料 藻場・干潟の管理・保全、生物多様性に配慮した 違法伐採対策や農林水産分野の地球温暖化防止 食品廃棄物 たいひ 森林吸収源対策、バイオマスの利活用、施設園芸・ 温室効果ガスの吸収源としての機能の活用 施設内、施設間で 資源、エネルギーを融通 海洋生物資源の保存・管理 ④森・川・海を通じた生物多様性保全の推進 漁業者による森林整備 省エネルギー型の農業 など 機械 一般家庭 森林 全国に広がるバイオマスタウン 地域のバイオマスを地域みんなで総合的に利用する「バイオマスタウン」が全 太陽エネルギーを 国に広がっています。農林水産省では、平成22年までに300市町村を目標に、 効率的に利用する 省エネハウス 34 コウノトリと共生する地域づくり 地域の取り組みを支援しています。 ●農林水産環境政策 http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/ 35