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これまで学んできた環境問題のほかに、地球や身のまわりにせまる問題
これまで学んできた環境問題のほかに、地球や身のまわりにせまる問題はまだまだたくさんあります。 しかし、環境の悪化をできるだけ防止して、みんなが気持ちよく暮らせるようにいろいろな対策が行われ るようになりました。 ①都会のヒートアイランド:省エネルギーの推進と、緑地を増加させることが必要です。 ②黄砂:黄砂の成分などの調査が行われ、砂漠化に対しては、行政、企業、NPO、NGO団体、市民団体 などが補助金を出したり、緑化活動などの砂漠化防止に向けた取り組みをしています。 ③土壌汚染:工場の排水を規制する水質汚濁防止法により、排水基準に適合していることが義務づけら れています。ごみについても「3R」活動(リデュース:ごみを減らす、リユース:くり返し使う、リサイク ル:資源として再生利用する)を広げて循環型社会をつくる運動が推進されています。 ④あふれる化学物質:一人ひとりの取り組みが大切です。殺虫剤や洗剤、シャンプーなど身のまわりのも のに入っている化学物質には、毎日のくらしの中で家庭から出て水や大気や土壌を汚染する原因とな るものがあります。正しい使い方や使う量を守って、化学物質と上手に付き合うことが必要です。 化学物質と上手につきあう方法の例 ①表示をよく読み、使用上の注意を守って正しく使おう。 ②ムダを省いて必要な量だけ使うようにしよう。 ③部屋の中で使うときにはしっかり空気の入れかえをするなど、体にとりこむ量をできるだ け減らすように心がけよう。 出典)平成19年版こども環境白書をもとに作成 環境の問題は、今や全世界共通の課題として、私たちの普段の生活においても、毎日のように ニュースやテレビ番組、新聞、雑誌、インターネットなどで取り上げられています。ここでは、そ の代表的なものとして①バイオマスエネルギー、②環境税、③地球サミットを取り上げています。 日本語の「もったいない」が世界の合言葉に 日本人は昔、むやみにものを捨てないで、使えるものは資源として、大切に再利用してきました。日 本人のものを大切にする気持ちから誕生した「もったいない」という言葉が世界で注目を浴びています。 ノーベル平和賞の受賞者で、ケニアの元環境副大臣ワンガリ・マータイさんは、環境問題対策とし て進められている「3R」の考えが、日本語の「もったいない」の一言で表されているとして、 世界中に「M OTTAINAI」を合言葉として発信しています。 「もったいない」はケチであることとは違います。ものの価値を十分に理解して、ムダのない使い方 をすることで、ごみを減らし、環境を良くしていくことが必要です。 出典)平成19年版こども環境白書をもとに作成 30 世界における二酸化炭素の排出量を説明しています。工業の発達している国や、中国、インドなどの ように人口の多い国が排出量の上位を占めています。日本は世界で6番目に排出量が多いですが、一人 当たりの排出量では、同じ先進国であるアメリカやドイツなどよりも少なくなっています。理由は、① 工場などにおける省エネが進んでいる、②欧米などに比べ気候が温暖なため暖房用エネルギーが少ない、 ③旅客輸送における鉄道輸送が多い、④貨物輸送における船舶輸送の割合が高い、(他国では共に自動 車による輸送が多い)などがあります。 出典)全国地球温暖化防止活動推進センターホームページ(すぐ使える図表集) 1997 年 12 月に京都で開催された温暖化防止会議(COP3:気候変動枠組条約第3回締約国会議)に ついて、特に先進国と開発途上国の対立という側面から解説しています。会議の中では、環境問題に熱心 なEU(ヨーロッパ連合)と、消極的なアメリカなど、先進国間でも対立がありましたが、最終的には議長国 である日本の提案をもとに、各国が歩み寄り、温室効果ガスの削減目標が合意されました。 その後、具体的なルール作りに関する国際交渉が続けられましたが、開発途上国の参加の必要性や自国 の経済活動に対する影響などの理由で、2001 年 3 月にアメリカが京都議定書離脱を表明するなど、様々な 問題が表面化しました。しかし京都議定書の早期発効を目指して各国が議論を重ね、2001 年 11 月にモロッ コのマラケシュで開催されたCOP7 において、京都議定書の実施のために必要となる運用ルールが話し合 われました[京都メカニズム{排出量取引、共同実施、 クリーン開発メカニズム (CDM) }の利用方法、 遵守措置、 森林問題、途上国の参加など]。 また、2002 年 10 月にインドのデリーで開催された COP8 では、京都 議定書の早期締結を強く呼びかける「デリー宣言」が採択されました。京都議定書に基づく報告・審査ガイ ドラインが策定され、CDMの手続きについて整備されるなど、京都議定書の実施に向けて進展がありました。 2003 年 12 月にイタリアのミラノで開催されたCOP9 では、世界各地で頻発する異常気象を背景に京都議 定書の重要性と早期発効の必要性が世界各国の共通認識として再確認されました。また、海外植林によるC O2 吸収量を自国の削減量として算定できる吸収源CDMルールが合意され、温暖化が招く悪影響への対応 策や技術開発について、先進国と途上国の間で歩み寄りが見られました。2004 年 12 月にアルゼンチンのブ エノスアイレスで開催されたCOP10 では、地球温暖化で被害を受ける発展途上国に対する包括的な支援対 策をまとめた「ブエノスアイレス行動計画」が大枠で合意されました。 2004 年 11 月にロシアが京都議定書を批准したことにより、2005 年 2 月に発効され、議定書に定められ た削減約束が法的拘束力を持つこととなりました。その後、2005 年 11 月にカナダのモントリオールで開催 されたCOP11、COP/MOP1(京都議定書第 1 回締約国会合)では、 マラケシュ合意等を議定書の運用ルー ルとして正式に決定した他、アメリカや途上国も含む全ての国の参加による長期的な協力と、先進国の更な る約束の検討が合意されました。2006 年 11月にケニアのナイロビで開催されたCOP12、 COP/MOP2 では、 京都議定書の第一約束期間後(2013 年以降)の将来枠組に関する議論が行われるとともに、気候変動へ の適応や技術移転等の途上国支援、更には CDM のあり方や、後発開発途上国、特にアフリカにおける CDM プロジェクトの促進等につき活発な議論が行われ、一定の成果を得ることができました。2007 年 12 月にインドネシアのバリ島で開催されたCOP13、 COP/MOP3 において 2013 年以降の枠組みについて話 し合われました。そこで枠組条約の下に、新たにアドホック・ワーキング・グループ(AWG)を設置し(京 都議定書下の既存の AWG と併行して2トラック) 、2013 年以降の枠組みを 2009 年までに合意を得て採択 すること等に合意しました。その際の議論において考慮される点として、 ①排出削減に関するグローバルな長 期目標の検討、②すべての先進国による計測・報告・検証可能な緩和の約束又は行動(先進国間の取り組 みを比較できるようにする)、③途上国による計測・報告・検証可能な緩和の行動、 ④森林、 ⑤セクター別ア プローチ、⑥削減と適応における条約の媒介的役割の強化、 ⑦小島嶼国などの脆弱な国への支援に関する国 際協力、⑧革新的技術開発の協力、⑨資金協力等が明記されました。 出典)環境省資料をもとに作成 31 資 料 神戸市のゴミの分別についての概要を記載しています。平成23年の4月からごみの分別ルールが 変わりました。出典)神戸市環境局 監 修 神戸市教育委員会事務局 神戸市広報印刷物登録 発 行 神戸市環境局 平成26年度第329号 発行年月 平成27年3月 (広報印刷物規格A−1類)