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デング熱について 2014年9月 デング熱に感染している患者が確認されました。患者には海外渡航歴がないことから、国内でデング熱に 感染したと考えられます。 蚊に刺されて発熱等の症状がある場合は、医療機関を受診してください。 現在、デング熱に有効なワクチンはありません。蚊に刺されないように注意しましょう。 デング熱とは? デング熱とは、デングウイルスによっておこる急性熱性感染症で、このウイルスを保有する蚊に刺さ れることによって感染します。ヒトからヒトへは直接感染しません。 主な流行国は、東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国ですが、アフリカ、オーストラリア、中国、 台湾においても発生が見られます。平成26年8月、国内での感染が約60年ぶりに確認されました。 日本には、デング熱の主たる媒介蚊のヒトスジシマカは日本のほとんどの地域(青森県以南)に生息 しています。蚊は冬を超えて生息できず、また卵を介して次世代の蚊に伝わることも報告はないため、 一過性の感染と考えられます。なお、ヒトスジシマカは、日中、屋外での活動性が高く、活動範囲は 50~100メートル程度です。国内での活動時期は概ね5月中旬~10月下旬頃までです。 予防法 デング熱の症状と治療 潜伏期間は2日~15日と言われており、多くは ①長袖、長ズボンを着用するなど、屋外の 3~7日で発症します。突然の発熱で始まり、 作業において、肌の露出をなるべく避ける。 頭痛、筋肉痛、関節痛等を伴い、発疹の出現 ②虫よけ剤等を使用し、蚊を寄せ付けない を経て1週間程度で軽快する「デング熱」と、出 ようにする。 血傾向(鼻出血、消化管出血や皮下の点状出 ③屋内の蚊の駆除を心がける。 血等)やショック症状を伴う重篤な「デング出 ④蚊の幼虫の発生源を作らないようにする。 血熱」の二つの病態があります。 (蚊は、水辺で産卵します。下水溝、廃タイ 特異的な治療法はなく、対象療法が主体とな ヤの中や水桶等の人工的な環境下におい ります。 ても産卵し、増殖します。) デング熱と診断されたら 病院で「デング熱」と診断されたら、まず、大学へ連絡してください。 医師の許可がでるまで、自宅療養してください。 <参考・引用文献>厚生労働省: 「デング熱に関するQ&A」 国立感染症研究所: 「感染症の話:デング熱」 神戸学院大学 医務室