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好きなアイドルのブログを作ったよ!

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好きなアイドルのブログを作ったよ!
CASE 41
ふだんの生活のなかで
音楽の著作権
好きなアイドルのブログを作ったよ!
学習のねらいと目標
・
音楽の歌詞も著作物であり、勝手には使えないことを知る。
・
著作物を使う時の手続きについて知る。
発展として取り組みたい教材
・
事例アニメ『音楽 CD の不正コピー
-お気に入りのバンドを応援したい!-』
指導タイミング
・
中学生。
音楽の CD やダウンロード購入などをするようになり、音楽著作物に興味を持つよう
になって来ると、音楽や歌詞カードのコピーをするようになる子どもが出てくる。実際に
利用することが出てくる時が、その利用の仕方について正しい知識を持つための指導
には適している。
校外学習や林間学校や修学旅行などで、レクリエーション用に歌集を作るような活動
をする場面でも、取り上げることができる。
事例取り組みにあたって
平成 22 年 1 月から著作権法が代わり、違法だと知っていてダウンロードした場合には、処
罰の対象にもなった。そうしたことがニュースでも流れていたのを耳にした児童・生徒も多いと
思われる。流行歌などを、【利用する】と言った時に、様々な状況が考えられる。口ずさんだり
して自分だけで歌って楽しむ私的な利用、クラスの友だちとレクリエーションなどで歌う、友だ
ちにコピーして配るなど、様々な状況がある中で、どのような時に手続きが必要になるかとい
うところまで触れることができることが望ましいが、発達段階によっては混乱することが予定さ
れるので、児童生徒の状況に応じて取り上げたい。
基本的には、人の作成したものは、黙って使うのではなく、断って使うという、身近なところ
から入っていく。その発展として、情報を発信する場合についてを取り上げることで、ネット
ワーク上でのことや、遠く離れた人など許諾をとりにくい場合の事例について考えると良い。
音楽というと、演奏されたものを考えてしまうが、ここでは、あえて歌詞に目を向け、学校で
の学習活動などでも使う場面があるものを取り上げているので、発展的に学習活動での利用
との違いに触れることができる。
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事例アニメのご紹介
好きなアイドル「ナビー」のブログを作ったエムコ。ナビー
の曲の歌詞を、ブログに載せている。
ブログを見ている友だちに、「歌詞とか使うのに許可とか
いるんだっけ?」と聞かれるが、よくわからないエムコ。
気になったエムコは、インターネットで調べてみた。する
と、ブログに歌詞を載せるには、許可と使用料が必要と
わかる。
使用料は、10 曲までで年間 10、000 円。
自分のおこづかいでは厳しいその値段にエムコは驚い
た。
ワークシート
先生のメニューにワークシートが用意されています。(PDF 形式、
MS-Word 形式および一太郎形式)
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指導の流れ(15 分)
学習内容
子どもの反応
【ステップ1:導入】(3分)
生活経験を想起する
教師の対応と留意点
発問例:「好きな歌がある人、 好きな歌はどのようにしま
すか?」
●好きな歌をどうするか
・ 歌う(みんなで、一人で)
【ステップ2:展開】
事例アニメを見る(3分)
・ 好きな歌をいろいろな楽し
・ CD を買う
み方をしていることを想起
・ ラジオで聞く
させる。
発問例:「好きな歌をこんな使い方をするとどうか考えて
みましょう。」
●どのような使い方をして
いるか
話し合う
(6分)
●経験している事例と同じ
ところ、違うことはどこか
・ 歌詞も音楽と同じように人
の作ったもの
・ ブログに載せることが問題
なのか?
・ この事例は、ブログで広く
発信していることが大きな
ちがい。
・ 個人での利用や、学習の
・ 一人で使うならいい。
中での利用ではないこと
・ 多くの人に知らせると、曲
が問題になる。
を作った人が困る。
・ 手続きをすれば使える。
・ 使用料が高い!
【ステップ3:まとめ】
(3分)
●やくそくを提示しながら、
確認する
・曲や歌詞を使うには、手続きが必要なことがあ
る。
・勝手に使うと、高額な請求になることがある。
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・ 金額は、使い方によっても
異なる。
・ 黙って使わないで、問い合
わせることが大切。
事例についての補足
★私的な利用について
著作物を私的に使うことは、認められている。好きな歌を、口ずさんだり、鼻歌を歌うことま
では制限しきれないということがあり、そのために著作者の不利益になることはないと考えら
れている。また、お金を払って買ったものを、オーディオプレーヤーなどで再生することも、回
数などに、制限なく自由に使えるのも私的な利用だからと言える。
しかし、お金を払ったものを再生する場合でも、それを多くの人に聞かせたり、自分で利益
を得るために使うことになると、私的な利用とは言えない。多くの人に聞かせることで、作曲者、
作詞者、演奏家、CD 会社などが、本来得るべき収入を減じることにつながったり、音楽を聴
かせることで、利益を得るならば、元の音楽の作者や演奏家にもその利益は還元されるべき
だという考え方に基づいている。
その境目は、難しい。分からない時には、確認をするということを大切に指導していくことが
必要で、私的な利用とは、あくまでも個人として楽しむためということが基本である。
★学校での教育利用のための制限
著作権法第 35 条で、教育利用のためには、著作者の権利が制限されている。これは、学
ぶ活動の中で、著作物を利用することや、真似をすることは必ず生じることである。調べ学習
の中で、図やグラフを利用することで、その読み取りの力を伸ばしたり、表現する力を培うこと
は欠かせない。その時に、何を、どのような目的で、どのくらい使うかということを申請し、許
諾を得ることは、無理があるということで、以前は指導者(教員)の利用の場合のみであったも
のが、学習者(児童・生徒)の利用も含まれるように変わっている。
とはいえ学習活動を離れて記念に録音したものを配布する場合などは、著作権処理が必
要になる。著作権者の利益を害するようなことまでは認められていないのである。合唱祭や、
子どもの歌声の記録などを CD で配布する場合などは、許諾番号などがつけられている。
詳しくは 音楽については JASRAC(http://www.jasrac.or.jp/)に問い合わせると良い。
★引用の指導
歌詞についての自分の感想を書く場合などには、引用として利用できる場合もある。指導
要領では、小学校 3、4 年生の国語から引
用についての指導が書かれている。この引
用については、その後も 5、6 年生、中学生
になっても出てきている。
探究型の学習を進める場合など、参考に
なる資料や、調べる時に使った本の一部を
利用してまとめることがある。そのような場
面で引用の仕方については、具体的に指
導しておきたい。
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