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慶應型共進化住宅開発実証実験研究コンソーシアム

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慶應型共進化住宅開発実証実験研究コンソーシアム
慶應型共進化住宅開発実証実験研究コンソーシアム
- Keio co-evolution House Operation test and Research Consortium
代表者:
連絡先:
URL:
池田靖史(政策・メディア研究科教授/環境情報学部教授)
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスμ棟(森アトリエ) 0466-47-5111
http://web.sfc.keio.ac.jp/~s12884ry/beta/
http://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/consortium/zeh.html
構成メンバー
池田 靖史
政策・メディア研究科教授/環境情報学部教授:総括 建築デザイン
小林 光
政策・メディア研究科特任教授(非常勤):環境性能評価
伊香賀 俊治
理工学部システムデザイン工学科教授:環境設備
西 宏章
理工学部システムデザイン工学科教授:環境制御測定システム
古谷 知之
総合政策学部教授:健康環境データ分析
中村 修
環境情報学部教授:家電機器制御
秋山 美紀
環境情報学部准教授:コミュニティヘルス
内山 映子
政策・メディア研究科特任准教授(非常勤):実証実験連携研究総合マネジメント
目的、研究手法等
高度な環境性能の実験建物を使って、先進的な環境制御やエネルギー管理手法と健康維持効果や快適性、効率性、信頼性など
の関係について実践的データとユーザー評価を取得分析する事を目的とする
CO2削減のなかでも、増加傾向にある住宅建築で使用されるエネルギー消費量削減は重大な課題である。また資源循環としては運用
時だけでなく建設時、廃棄時や長寿命化と合わせたライフサイクル全体の問題として捉えられるべきであり、太陽光発電などを利用し
た再生可能エネルギーの創出と住宅の寿命全体でのCO2の収支をマイナスにするライフサイクルカーボンマイナス住宅(LCCM住宅)
が住宅政策の目標の一つである。その一方で日常生活を送る住環境には居住者の健康に与える影響が優先されるべきであり、住宅
による健康維持・増進と環境負荷低減は連動する課題である。さらに自然災害などから社会生活を護る役割を捉えたとき、耐久性だけ
でなく、エネルギーの安全の確保や、地域コミュニティ形成の促進なども住宅建築に求められている社会的課題である。SFC研究所は
経済産業省資源エネルギー庁より一般社団法人環境共創イニシアチブが受託した「平成25 年度ネット・ゼロ・エネルギーハウスの標
準化に係る調査・実証事業」へ「慶應型共進化住宅」を提案、2014年1月には「エネマネハウス2014」の展示会場である東京ビッグサイ
ト・東雲臨時駐車場において建設実験および一般公開をおこなった。
しかし本事業のみでは建設した実験住宅でデータが測定できる時間が非常に限られていたため、環境共生建築の性能評価が年間を
通じたバランスで評価できなかった。そこでSFC研究所環境-文化再生デザイン・ラボでは実験住宅をそのままSFC敷地内に解体移
設して約1年間の実証実験を行い、年間を通じた環境性能実験データを取得することで、研究コンソーシアム参加企業に提供頂いた
機材や材料を最大限活用する「慶應型共進化住宅開発実験」を共同で行う。
実際の居住状態から様々な環境と行動のデータを大量に取得し統計学的に分析する
本研究では食事や睡眠など実際の居住行為におけるエネルギー利用の実体、環境制御の効果、利用者の行動や体調変化などにつ
いて、自然の気候条件下において測定する方法をとる。そのために、実験期間全体を通じてデータ取得をする基礎項目と、研究サブ
テーマのまとまりごとに、居住する被験者や活動内容、使用機材、測定条件などを変えた短期実験(1週間~4週間)の組み合わせを
予定している。本研究は学部を横断した様々な分野の共同研究者がそれぞれの視点に基づいて分析できる事に意義があり、短期実
験については環境技術を提供した参加団体の要望に基づいて研究サブテーマとデータ取得内容を検討し実験計画を立てるが、実験
期間開始後も、随時変更しながらおこなう。 多様な環境センサーや機器の動作情報を取得できるため、一般的な方式に比べて大規
模かつ詳細なデータが大量に取得蓄積できる点に特徴があり、このデータの統計学的な分析と機器制御の試行などによって得られた
知見をまとめたものを成果とする事が基本的な研究手法である。
環境と融和する具体的ライフスタイル像を誰にも身近な住宅の実物で実証し、健康への安心感や災害への安全性を含む総合的な
効果を実証する事で、実際の社会におけるその実現性と意義を広く一般に提示する
本事業はエネルギーの消費節減や環境への融和方策が決して生活レベルの低下を意味しないだけでなく、むしろ住宅に住まう事自
体によって健康を維持増進する効果や、災害に対する安全や安心を確保する効果にも繋がる価値を持つことを現実のモデルとして一
般消費者に提示する。そして実証データとともに、その優れた温熱環境や日常生活における影響を実際に触れ、使ってみる事で体感
的に理解させることが、今後の住宅環境技術の普及への大きな足がかりとなる。このモデルを通じて、LCCM住宅の意義と実現可能性
について社会に幅広く浸透させ、住宅によって健康を維持増進することの重要性に注目を集める事の影響は大きい。
[ 2015年4月現在 ]
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