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日本呼吸器学会雑誌第39巻第7号

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日本呼吸器学会雑誌第39巻第7号
514
日呼吸会誌
●症
39(7)
,2001.
例
High-frequency jet ventilation を用いた全肺洗浄が
有効であった肺胞蛋白症の 1 例
中村 俊信1)
小笠原智彦2)
新城 恵子2)
佐光智絵子3)
鈴木 雅之2)
要旨:症例は 66 歳の女性.咳嗽,労作時息切れを主訴に来院.胸部 X 線上両側肺門から下肺野優位に浸潤
影を,動脈血ガス分析にて PaO2 46.7 Torr と高度の低酸素血症を認め入院.気管支肺胞洗浄にて肺胞蛋白
症と確定診断した.全身麻酔下に体外循環を併用し両全肺洗浄を施行し,在宅酸素療法下に外来通院可能と
なったが,一年間で再悪化を来した.洗浄方法に変更を加えたところ(注入液の半量排出時に high-frequency
jet ventilation 施行)
,長期にわたる自覚症状と酸素化能の改善を認めた.この変更方法は全肺洗浄の効率を
高め,肺胞蛋白症に対し有効な治療法となりうると考えられた.
キーワード:肺胞蛋白症,全肺洗浄,高頻度ジェット換気法
Pulmonary alveolar proteinosis,Whole-lung lavage,High-frequency jet ventilation
緒
臨床経過が長期に渡ること,感染徴候のないことおよび
言
胸部 CT 写真上スリガラス状の濃度上昇と小葉間隔壁の
1)
肺胞蛋白症は,1958 年 Rosen ら によって報告された
肥厚,いわゆる“crazy-paving pattern”を認め(Fig. 2),
肺胞腔内に脂質に富む PAS 染色陽性のリポ蛋白様物質
肺胞蛋白症を疑い気管支鏡検査を施行した.気管支肺胞
が蓄積する比較的稀な疾患である.診断時の重症度やそ
洗浄にて乳白色の混濁した洗浄液(総蛋白:1,800 mg
2)
3)
の後の経過は多様で,自然軽快例も存在するが ,今な
dl)を回収し,PAS 染色陽性の蛋白様物質を含むマク
お重症例においては Ramirez-R らの全肺洗浄法が唯一
ロファージを認め,肺胞蛋白症と確定診断した5).同年
の確立された治療法である4).今回我々は全肺洗浄にお
12 月 1 日全身麻酔下に体外循環を併用し両全肺洗浄(総
いて従来より行われている自然落差注入排液法に加え,
注入量 20 L,回収率 95%)を施行した.画像所見(Fig.
high-frequency jet ventilation(以下 HFJV と略)を用
1,right)
,酸素化能の改善を認めたが,低酸素血症は
いることにより洗浄効率を高め,自覚症状,酸素化能の
残存し,在宅酸素療法 P 下に外来通院となった.しか
持続的改善をみたので報告する.
しその後 1 年間で労作時息切れ,咳嗽増強し他覚的所見
症
例
症例:67 歳,女性,無職.
も悪化したため(Table 2)
,平成 10 年 11 月 2 日再入院
となった.
入院時現症:身長 155 cm,体重 54 kg.体温 36.7℃.
主訴:労作時息切れ,咳嗽.
血 圧 130 80 mmHg.脈 拍 60 分,整.呼 吸 数 20 分.
既往歴,職業歴:特記事項なし.
眼瞼結膜貧血なし.眼球結膜黄染なし.表在リンパ節は
生活歴:喫煙歴,粉塵吸入歴なし.
触知しなかった.胸部心音異常なし.両側全肺野に小水
家族歴:特記事項なし.
泡音を聴取した.腹部異常所見なし.神経学的異常所見
現病歴:平成 7 年より徐々に増強する労作時息切れ,
を認めなかった.
咳嗽を主訴に平成 9 年 11 月 18 日当院受診した.胸部 X
入院時検査所見(Table 1)
:末梢血では白血球 6,800
線上両側肺門から下肺野優位に浸潤影が存在し(Fig. 1,
mm3,CRP
left)
,動脈血ガス分析にて PaO2 46.7 Torr と高度の低酸
化学的には LDH 342 IU l と軽度増加を認めた.動脈血
素血症を呈していたため精査,加療目的に入院となった.
ガス分析では低酸素血症を肺機能検査では拡散能の低下
〒444―8553 岡崎市高隆寺町字五所合 3―1
1)
岡崎市民病院呼吸器内科
2)
名古屋第二赤十字病院呼吸器内科
3)
国立名古屋病院呼吸器内科
(受付日平成 12 年 10 月 26 日)
0.06 mg dl と炎症所見は認めなかった.生
を認めた.
入院時胸部 X 線写真(Fig. 3,left)
:両側中下肺野で
は肺門中心に,上肺野では末梢中心に浸潤影とスリガラ
ス状陰影を認めた.
入院後経過:11 月 2 日全身麻酔下に,右大腿静脈経
HFJV を用いた全肺洗浄が奏功した肺胞蛋白症の 1 例
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Fig. 1 Chest radiograph on first admission shows ground glass opacities and infiltrates in both lung fields
(left)and demonstrates slight radiological improvement after whole-lung lavage(right).
Table 1 Laboratory data on admission
Fig. 2 Chest CT scan through the upper and lower
chest on the first admission shows diffuse, nonsegmented and irregular air space opacification and
thickening of the interlobular and intralobular septa,
called“crazy-paving appearance”
.
由で右房より脱血し,左大腿静脈へ送血する体外循環を
併用し全肺洗浄を施行した6).Ramirez-R らの方法に準
Hematology
WBC
6,800 /μl
Neutro
59.5 %
Lymph
34.2 %
Mono
5.3 %
Eosino
0.7 %
Baso
0.3 %
RBC
451×104 /μl
Hb
14.3 g/dl
Ht
40.8 %
Plt
22.5×104 /μl
Blood chemistry
TP
7.7 g/dl
Alb
4.1 g/dl
T.Bil
0.8 mg/dl
GOT
24 IU/l
GPT
7 IU/l
ALP
186 IU/l
LDH
342 IU/l
γ-GTP
18 IU/l
Ch-E
215 IU/l
TC
170 mg/dl
BUN
16.5 mg/dl
Cr
0.46 mg/dl
Na
140 mEq/l
K
4.3 mEq/l
Cl
105 mEq/l
Serology
CRP
0.06 mg/dl
Arterial blood gas analysis
pH
7.402
PaO2
73.0 torr
PaCO2
33.0 torr
HCO3−
20.5 mEq/l
BE
−2.8 mEq/l
SaO2
94.9 %
(O2 5 l/min by nasal cannula)
Pulmonary function tests
VC
2,060 ml
%VC
88.0 %
FEV1.0
1,520 ml
FEV1.0%
80.9 %
DLCO
9.71 ml/min/torr
%DLCO
63.4 %
じ4)7),左右分離換気可能なダブル・ルーメン・チューブ
(ブロンコキャス左用 35 Fr)を用いて気道確保した後,
静脈麻酔下に 100% 酸素による一側換気を行いながら,
仰臥位として約 60 cm 下の排液ビンに自然落差で排液
左肺から洗浄を行った.また術中は心電図,血圧,およ
した.この排液量が 500 ml に達したところで排液チュー
び経皮的酸素飽和度測定のほか,大量の生理食塩水の肺
ブをクランプ,再度左側臥位として約 3 分間,胸壁より
内注入による循環動態の変動に備え,Swan-Ganz cathe-
バイブレーターによる振動を加えると同時に,洗浄肺に
ter によるモニタリングも同時に行った.洗浄液は 37℃
対して HFJV を施行した.HFJV の方法としてはまず気
に加温したヘパリン加生理食塩水(生食 1,000 ml に対
道内圧を測定するため人工呼吸器を自発換気モードと
しヘパリン 800 単位)を使用した.1 回につき 1,000 ml
し,L 型コネクター(VS-150 s 付属部品)を介しダブル
を,左側臥位にて約 30 cm の高さより注入し,約 3 分
・ルーメン・チューブの左肺側に接続した.次 に jet
間,前後胸壁よりバイブレーターによる振動を加えた後,
ventilator(IMI 社製 VS-150 s)の出力口にシリコンチ
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日呼吸会誌
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,2001.
Table 2 Arterial blood gas analysis and pulmonary function tests before
and after each whole lung lavage
First lavage
before
Inhaled oxygen
pH
PaO(torr)
2
PaCO(torr)
2
%VC
(%)
%DLCO
(%)
after
Second lavage
before
room air room air
(4 l/min) 3 l/min
7.34
7.452
(7.427)
7.418
46.7
53.3
(95.1)
65.3
31.1
31.1
(39.4)
33.3
92.3
88.0
51.6
63.4
after
1.5 years after
room air
7.418
76.7
36.0
94.0
89.4
room air
7.447
72.0
36.5
100.0
98.7
Fig. 3 Chest roentgenogram on second admission shows ground glass opacities and infiltrates in both lung
fields(left)and demonstrates radiological improvement after modified whole-lung lavage(right).
ューブを接続,他方に金属製の jet
cannula(金属針の
気で 76.7 Torr まで改善し,退院,外来通院となった.
直径 2 mm)を付け,これを L 型コネクターの挿入口に
その後 1 年半を経過した現在に到るまで自覚症状の悪
接続し HFJV を施行した.HFJV 施行中の気道内圧を 5
化,酸素化能の悪化を認めていない(Table 2)
.
cm H2O 以下に保つため, 条件はパルス回数 150 回 分,
酸素濃度 100%,作動圧 15 Psi とした.その後右側臥位
考
察
として約 60 cm 下の排液ビンに自然落差で排液した.
肺胞蛋白症は肺胞および終末気管支に過剰なサーファ
同様の操作を洗浄液がほぼ透明になるまで繰り返した.
クタントの貯留が認められる稀な疾患であり,疾患のほ
左肺洗浄終了後,右肺に対しても同様の方法にて洗浄を
とんどが原因不明とされる特発性肺胞蛋白症である.30
行った.左右両肺への注入した総量は 22 L,回収率は
∼50 歳代をピークとして発症し,非常に緩やかに呼吸
約 90% であった.術中の血圧,脈拍は途中より dopami-
困難が進行する.気管支肺胞洗浄法の進歩により,現在
ne(最高 4 g)を使用し,それぞれ 80 mmHg 以上,50
では全身麻酔下での全肺洗浄や反復肺区域洗浄で寛解す
∼80 分に維持可能であり,酸素飽和度は注入液の全排
る例が増し,比較的予後のよい疾患となっている.その
出時に低下傾向を示したが 90% 以上には維持可能で
唯一確立された治療法である肺洗浄法は全身麻酔下片肺
あった. なお HFJV 施行前後, 施行中には血圧, 脈拍,
大量肺洗浄法,体外循環併用下両側肺同時肺洗浄法,気
酸素飽和度の変化は認められなかった.術後は呼吸循環
管支鏡下肺洗浄法に大別される.本症例では初回入院時
動態ともに安定し,翌日にはレスピレーターおよび体外
低酸素血症が著明で片肺換気や頻回の洗浄には耐え得な
循環からの離脱が可能となった.労作時息切れの消失お
いと考えられ,体外循環併用下両側肺同時肺洗浄法を選
よび画像所見の改善をみ(Fig. 3,right)
,PaO2 も室内
択した.さらに大量の洗浄液で肺洗浄を行う場合,当然
HFJV を用いた全肺洗浄が奏功した肺胞蛋白症の 1 例
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確実に肺内蓄積物を十分に回収することが目的となる.
や顆粒球マクロファージ刺激因子(GM-CSF)欠損マウ
そのためどのような手技を用いるかが,最大の問題点と
スや GM-CSF 受容体 β 鎖の欠損マウスが肺胞蛋白症を
なる8)9).洗浄手技は左右分離用二腔気管チューブを挿管
発症することが報告され17)18),GM-CSF シグナル伝達の
し,一側肺を 100% 酸素で換気しながら,他側肺を洗浄
異常が肺胞マクロファージの機能低下を引き起こし,
する unilateral whole-lung lavage が一般的で,さらに片
サーファクタントの分解吸収が障害され肺胞蛋白症が発
肺容量だけの洗浄液の出し入れを繰り返す massive pul-
症するとする可能性が示唆された.また GM-CSF の生
monary lavage(MPL)法と,一定容量(機能的残気量
物活性を中和する自己抗体の産生が単球からの肺胞マク
分)を残して両肺の 1 回換気量分を出し入れする volume
ロファージの分化と肺胞マクロファージの自己増殖を抑
controlled lung lavage(VCLL)法に大別される.VCLL
制し,サーファクタントの分解を障害し発症するという
法では排液時の低酸素血症は軽減されると言う利点があ
報告もあり19),肺胞蛋白症は一つの病因よりなる疾患単
るが,反面洗浄効率が悪く,常に洗浄液が肺内にとどま
位ではなく,多種の病因よりなる症候群として捉えられ
るため循環抑制がかかるとされる.一方 MPL 法では洗
るようになってきている.さらに実際 GM-CSF を用い
浄効率が良いが,PaO2 の変動が大きい欠点がある.本
た治療の報告もあり20),今後肺胞洗浄法に加え,新たな
症例では初回,今回のいずれも体外循環を併用したため
標的治療が開発される可能性があるが,とくに重症例に
PaO2 の変動には対処可能と考え,洗浄効率の良い MPL
対する治療法としての全肺洗浄法の存在意義が薄れるこ
法を選択した.
とはないと考えられる.
全肺洗浄の効率を上げる補助療法としての肺理学療法
併用の有効性は以前より報告されている
7)
10)
11)
.熟練した
肺理学療法士チームによる手動の胸壁叩打が最も洗浄効
今回我々が考案した改良法は全肺洗浄を行う際,特に
前回の全肺洗浄の効果が薄かった症例には考慮すべき方
法であると考えられた.
率を高めるとの報告もあるが12),機械的振動のみでも十
結
分効果は得られるとする報告もある9).残念ながら当院
では熟練した肺理学療法士チームは組めず,初回,今回
共に側臥位の状態で前後胸壁より機械的振動を用いた.
さらに今回も初回と同じ手技では再悪化を免れ得ず,回
収率が悪化したり,また今後も頻回の洗浄が必要となる
と考えられ7),洗浄効率を上げる方法の導入を必要とし
た.これまで全肺洗浄の洗浄効率を高めるための肺の内
語
肺胞蛋白症に対し HFJV を併用した全肺洗浄法は肺
洗浄効率を高め,有用な治療法と考えられた.
謝辞:本症例における全肺洗浄に御尽力頂いた当院集中治
療部高須宏江先生に深謝致します.
本論文の要旨は,第 75 回日本呼吸器学会東海地方学会に
おいて発表した.
側からのアプローチとしては唯一 Roland らの報告があ
文
るのみである13).彼らは従来の方法に修飾を加え,注入
献
液の半量排出時に手動で換気を行い洗浄効率が上がった
1)Rosen SH, Costleman B, Liebow AA, et al : Pulmo-
としている.しかし手動の換気は肺胞内圧の上昇により
nary alveolar proteinosis. N Engl J Med 1958 ; 258 :
圧損傷が生じる可能性があり,とくに我々の施行した機
1123―1142.
械的振動時には胸腔内圧の持続的上昇が認められるた
14)
め ,できる限り肺胞内圧を上昇させずに肺胞内腔に残
存する生食水に振動を与える目的で,注入液半量排出時
に HFJV を施行した.実際に肺胞腔内に残存している
生食水の振動と沈着物の回収効率の上昇を直接的に証明
してはいないが,HFJV 以外の方法には全く変更がなく,
また洗浄直後より酸素化能の著明な改善を認めているた
め,自然軽快とも考え難く,間接的証明ではあるが,
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419―431.
HFJV を加えたことにより肺内沈着物質をより容易に回
5)Bennet MW, Eric JS, Rodney AS, et al : Diagnosing
収し,洗浄効率を上昇させたと考えられた.しかし本症
pulmonary alveolar proteinosis. Chest 1997 ; 111 :
例に用いた設定が最適な条件か否かなどまだ解決すべき
近年,肺胞蛋白症の原因が少しずつ解明されつつある.
肺胞蛋白症患者の肺胞洗浄液中の肺胞マクロファージの
遊走能,異物貪食能などの機能低下がみられること
460―466.
6)Zapol WM, Wilson R, Hales C, et al : Veno-venous
問題はある.
15)
16)
bypass with a membrane lung to support bilateral
lung lavage. JAMA 251 ; 1984 : 3269―3271.
7)Selecky PA, Wasserman K, Benfield J, et al : The
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日呼吸会誌
39(7)
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全面からの検討.麻酔 1981 ; 1 : 19―28.
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Abstract
Pulmonary Alveolar Proteinosis Successfully Treated by a Modified
Lavage Technique using high-frequency Jet Ventilation
Toshinobu Nakamura1), Tomohiko Ogasawara2), Keiko Shinjo2),
Chieko Sako3)and Masayuki Suzuki2)
1)
Department of Respiratory Medicine, Okazaki City Hospital, 3―1 Aza Gosyoai,
Koryuji-cho, Okazaki, Aichi 444―8553, Japan
2)
Department of Respiratory Medicine, Nagoya Daini Red Cross Hospital
3)
Department of Respiratory Medicine, National Nagoya Hospital
A 66-year-old woman presented with exertional dyspnea and productive cough. Chest radiography showed
ground glass opacities and patchy infiltrates in both lungs. After confirmation of pulmonary alveolar proteinosis
by bronchoalveolar lavage, she underwent conventional whole-lung lavage with slight improvement, with the aid
of a partial extracorporeal circulation. After aggravation for one year, a modified lavage technique using highfrequency jet ventilation was used, and persistent improvement in oxygenation was achieved. We believe that
this modified technique could be a useful method for pulmonary alveolar proteinosis.
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